結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2022年01月28日(金曜日)

大谷翔平の「ゼネラリストの高み」と「楽しむエネルギー」

オミクロン株と言えど、
新規陽性判明者は増加の一途。

東京が1万7631人。
大阪も1万0013人、
神奈川が6469人。

全国で8万0810人。

ずっと書いているが、
感染症は原則的に、
伝染力が強ければ、
毒性は弱く、
伝染力が弱ければ、
毒性は強い。

14世紀のペストや、
17世紀のインフルエンザ、
18世紀の天然痘、19世紀のコレラ。

感染力が強くて、
毒性も強い場合もまれにある。

それが厄介なのだが、
カミュが描いたペストのように、
突然、静かに去って行くことがある。

これが集団免疫だと思う。

新型コロナウイルスのオミクロン株は、
感染力が強くて、毒性は弱いらしい。
欧米各国でその水際規制が変わってきた。

イギリスではワクチン接種者は、
入国後の検査が不要になる。

アメリカでは接種証明と陰性証明があれば、
入国が容認される。

日本は原則的に入国停止中だが、
全国に適用中の「まん防」が解除されれば、
少しずつ変わるだろう。

ちょっとだけ光明が見えてきたか。

アメリカに行ける日が、
近づいたような気がする。

頑張ろう。

昨日の明治記念館。
ドラッグストアMD研究会での講演。IMG_07482

真っ青な空に飛行機雲が描かれた。IMG_07472

その線が上に向かって伸びた。IMG_07461
ちいさな喜び、
ささやかな幸せ、
あすへの希望。

どんなときにも、
それがあればいい。

小売業もサービス業も消費産業も、
人々にそれを提供する。

昨日も、今日も、明日も。

朝日新聞のコラム「経済気象台」
タイトルは、
「ゼネラリストの高み」

エンジェルスの大谷翔平の話。
アメリカンリーグ年間最優秀選手。
昨年11月に満票で選ばれた。
大谷翔平
コラムニストは海星さん。

「彼は”二刀流”と言われてきたが、
不正確かつ失礼である」

「野球選手は、守備も打撃もこなす
という意味では、本来、二刀流である」

「たまたま投手という
ポジションの専門性が高く、
打撃との両立はプロでは不可能だ
と考えられてきたがゆえに、
注目されたというべきだ」

そこで海星さん。
「むしろ、彼は三刀流である」

年間26盗塁。

走ることにも果敢に挑戦した。

「そもそも野球には、
走攻守という3要素がある。
彼は、それらのすべてで高みを目指した」

普通の場合、投手は盗塁しない。
けがの危険があるからだ。

さらに右投手は左打ちをしない。
右手に死球を受けるリスクがあるからだ。
大谷翔平そのリスクを大谷は背負っている。

投手としての登板の合間にも、
打者として出場し続ける。
コンディションの調整は難しい。

「危険かつ疲労もたまるのに、
なぜ彼は走攻守すべてに
こだわり続けたのか」

コラムニスト。
「恐らくそれは、
楽しいからなのだ」

同感だ。

「走攻守の各魅力を存分に味わって
完全燃焼したかったのだろう」

「その意味では彼は三刀流というよりも、
フル規格のゼネラリストとみなすべきだ」

なるほど。

「勝利数も防御率も、
またホームランも打率も、
1位だったわけではない」

今回のMVP受賞は、
何らかの部門でトップ記録を残すよりも、
幅広い分野で高い能力を示す者に与えられた。

選者たちが無意識にそれを評価した。

つまりスペシャリストより、
ゼネラリストが評価された。

コラムニスト。
「ゼネラリストの高みを目指すのは、
しんどいが楽しい」

理由は、
「いろいろなものが見えてくるからだ」

もちろんスペシャリストも楽しいはずだが、
ゼネラリストはその楽しさが異なる。

「ゼネラリストの生き方を再評価し、
能力が生かせる組織のあり方について
考える良い機会だ」

すべてが平凡で、
全体が見える場合もある。

いずれかの分野で突出する場合もある。

いずれの分野でも突出し、
全体も見える場合が、
大谷翔平だ。

ただし光り輝く期間は、
そう長くはないだろう。

どんな人間にも、
体力の壁という問題があるからだ。

チェーンストア組織では、
スペシャリストとゼネラリストが、
よく話題にされ、問題にされる。

故渥美俊一先生がそれを、
ことさら強調したからだと思う。

それは理想的なトップマネジメントの出現を、
渇望していたからだ。

日本の野球でも米国のベースボールでも、
ゼネラリストは本来、監督である。

組織においても、
ゼネラリストはトップマネジメントだし、
オーケストラでは指揮者だ。

しかし大谷翔平は、
現場の選手でありながら、
ゼネラリストを成し遂げた。

そこが新しいし、
その可能性があることを、
べーブ・ルース以来100年ぶりに示した。

世界中の子どもたちが、
それを目指すことも、
「可能だ」と知った。

少年野球から高校野球まで、
ゼネラリストで突出する選手はいる。

それを最高峰のメジャーリーグで成し遂げた。
そこに意味がある。

しんどいけれど、
楽しい。

いや、
しんどいからこそ、
楽しい。

大谷翔平を見ていると、
この楽しむことのもつ、
無限のエネルギーを感じさせられる。

ゼネラリストやスペシャリストを、
脅迫観念を利用して鍛錬するのは、
現代的ではないし、人間的ではない。

ゼネラリストでもスペシャリストでも、
自ら楽しむことによって生まれるエネルギーが、
いちばん大切なのだと思う。

ありがとう。

〈結城義晴〉

2022年01月27日(木曜日)

ドラッグストアMD研究会基調講演と「頂しか見えない富士」

今年の富士山は雪が少ない。

そう思っていたけれど、
新神戸から帰ってくるときには、
頂のあたりに雪がかぶっていた。IMG_07211

頂上だけ見えて、
裾野は雲に隠れていたから、
余計に雪が多く見えたのか。

それにしても裾野が見えない富士は、
妙に大きく見える。
IMG_07301

不思議だ。IMG_07371
富士の姿が大きく見える。

頂しか見えないものは、
その頂が高ければ高いほど、
大きく見える。

今日午後から、
明治記念館。
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「昭和は遠くなりにけり」などと言うが、
明治はさらに遠い。

本館。
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明治神宮による結婚式場として、
昭和22年11月1日に開館。
現在は宴会場・会議施設としても利用される。IMG_07991

明治神宮会館庭園には立派な松がある。IMG_08181

ドラッグストアMD研究会。
第193回定例会新春政策セミナー。

私は基調講演1。IMG_0836

もちろんこのオミクロン株の第六波だから、
オンラインセミナーとなった。

テーマは、
「コロナは時間を早める」

それがドラッグストアに、
どんな影響をもたらすか。
そしてどんな意思決定をしなければならないか。IMG_0837

私の後は基調講演2。
「マツキヨココカラ&カンパニーの今後のビジョン」
塚本厚志代表取締役副社長。

私も別室で聴講したが、
ビジョンとともに、
最新のMDやDX、ロゴの新発表もあって、
実に興味深い話だった。

その塚本さんとツーショット。IMG_08041
塚本さんは商業界時代から、
私の講演などを聞いてくれたそうだ。

広報担当や事務局が、
入れ替わり立ち代わりで、
シャッターを切ってくれた。IMG_08081

そのあとで、
この研究会の石田岳彦会長と写真。
ウエルシア薬局㈱取締役副社長。IMG_08101

石田さんは今回のセミナーの冒頭で、
会長としての開会挨拶をした。

月刊商人舎も読んでくださっていて、
「島田先生はお元気ですね」

父上の石田健二さんの話もした。
今年90歳になられるから、
島田陽介先生よりも4つ年上だ。
まだまだお元気だとか。
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今日はありがとうございました。

その島田陽介先生のドラッグストア観。
ちょっと手厳しい。

月刊商人舎1月号、
「島田陽介の大予言」から。
202201_contents
「今、スーパードラッグストアの
業績がいいと盛んに言われていますが、
僕はスーパードラッグが
一番危ない商売だと思っています」

島田陽介は、
「スーパードラッグストア」の用語を使う。

「化粧品と薬は
基本的にナショナルブランドで、
“ストアブランド”を出すのは
ものすごく難しい」

ここで言う「ストアブランド」は、
メーカー製品のコピーブランドではない。
島田用語だが、
小売業独自の商品であり、
独自のブランドである。

「雑貨や食品を
ラインロビングしていますが、
その食品はラインロビングできる
範囲だけのものです」

食品ではオリジナルブランドは、
比較的開発しやすい。
しかし薬と化粧品は難しい。

「つまりメーカーがつくったものを
仕入れて並べているだけですから、
完全にコピーされます」

「コピーされるとは
どういうことかと言うと、
規模が大きい企業が圧倒的に
有利であるということです」

「したがって買収・合併が進みます」

私も「コロナはM&Aを早める」と考えている。

「一番手がウエルシアなら、
二番手は誰になるのかというのが
現在の競争です」

「極端なことを言えば
日本では2社か3社になってしまう」

これも私の言葉で言えば、
「複占」か「鼎占」である。

「スーパードラッグが
有望であるということと、
各企業が有望であるということは
まったく逆で、
業界が有望であればあるほど、
企業の淘汰が進みます」

私は基調講演で、
アメリカの状況を示した。
ドラッグストアに関しては、
ウォルグリーン・アライアンス・ブーツと、
CVSヘルスによって、
「複占」状況が出来上がっている。

全米チェーンストアランキングでは、
ウォルグリーンが第6位、
CVSヘルスの小売事業が第8位。

三番手のライトエイドは26位で、
大きく離されている。

マーケットリーダーと、
マーケットチャレンジャー。

マーケットフォロワーは、
ずっと引き離されていて、
全体として見れば、
鼎占から複占に至る過程にある。

もちろん多数のニッチャーは、
潰れていくことはない。

それがドラッグストア産業にとっても、
大いなる救いである。

裾野が雲に隠れて、
頂しか見えないものは、
その頂が高ければ高いほど、
大きく見える。

庭園の一本松とは違う。

不思議なことだが、
それが事実である。

〈結城義晴〉

2022年01月26日(水曜日)

ロピア神戸岩岡店オープンの「頭は冷やせ、心は燃やせ」

「新店ドラ」
新店ドラ
おかげさまで、
次々にご注文をいただいています。

感謝します。

宮本洋一ブルーチップ㈱社長からは、
大量に注文が届いて、
そのなかの一部には、
私のサインを求められた。

大相撲の関取ならば、
手形でいいけれど、
私のサインは筆で書く。

だから可能な限りですが、
それなりに応じます。

さて私は関西4日目。
昨日から神戸市。
JR西明石駅のホテルに宿泊。

朝5時半に迎えの車が来て、
まだ暗い中を、
ロピア神戸岩岡店へ。
6時前に到着。

オープンは10時。
早めに店に着いたのは、
オープン恒例の賄(まかない)をいただくため。
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福島道夫関西ロピア社長率いる賄チームが、
前日から仕込みをして、
朝4時から調理にかかり、
全員分を作ってくれた。
応援者や挨拶に訪れた取引先も、
すべての関係者が賄を食べる。

オープン初日定番メニューはカレー。
分厚いステーキ肉が入っている。

ローストビーフやサラダ、漬物、
ダイコンの煮物、スープ、
スムージー、デザートまでついている。

朝からボリュームたっぷりのフルコース。1IMG_0590

大満足。

店内では淡々と開業準備が進む。

ピーター・ドラッカー。
「いい工場は静かだ」

そしてオープン前の全体朝礼。
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仕切るのは㈱関西ロピアの佐藤博和さん。
関西ロピアの営業本部長執行役員。1IMG_0630
訓示やスピーチもなく、
実にシンプル。

接客七大用語唱和も中止した。

朝礼が終わると、
各部門がそれぞれの売場に散って、
オープン前の最終確認。

部門チーフが仕切る。

惣菜部門。
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こちらは鮮魚部門。1IMG_0636

日が昇ってきて、
店の外観が見えてきた。

神戸岩岡店はパチンコ店の2階に出店する。
施設自体はホームセンターのコーナンの物件。

コーナンが撤退した後、
1階を延田エンタープライズ に賃貸し、
パチンコ&スロット、ゲームコーナーの店になった。

もともとホームセンター仕様のため、
施設は天井も高く、
エスカレーターやエレベーターもある。
設備環境は整備されている。

しかも駐車場は店舗前面と側面、
さらに施設の2階、3階にもあって、
台数も十分確保されている。1IMG_0642

パチンコ店の2階と聞いて、
少し心配していたが、
この物件はとてもいい。

10時オープンだが、
8時にはお客が列をつくりだした。1IMG_0641

徐々にでき上がっていく売場を、
確認しながら撮影して回る。

月刊『商人舎』2月号で紹介するためだ。1IMG_0733

各部門最後の売場づくりの仕上げに入る。

青果部門のオープンの目玉はイチゴ。
20品種ほどをずらりと並べる。I1MG_0597

顧客はその青果売場の作業を見ながら、
楽しみに待っている。

ロピアのオープン日には必ずやってくる、
追っかけの顧客もいる。1IMG_0651

2階の駐車場に待機スペースが設けられ、
9時過ぎには100人以上の行列ができる。
1IMG_0754

その先頭のところの店舗入り口では、
ロピア専用のエコバックを販売。

値段は1000円だが、バッグの中に
次回利用できる1000円の券が入っている。
だから実質無料。

ほとんどのお客が購入している。
1IMG_0755

次から次へ顧客がやってきて
開店時間は30分繰り上げることになった。1IMG_0767

そしてオープン。
カートにカゴを3つも4つも積んで、
ワクワクしながら店に入ってくる。1IMG_0772

オミクロン感染の拡がるなか、
入場制限をしつつ、お客を入店させる。

それでも生鮮売場には人があふれる。1IMG_0770

買物を終えた人たちを横目に、
入店するのを待つロピアファンたち。

これが午前中ずっと続いた。1IMG_0780

神戸岩岡店の成果を確認しつつ、
私は周辺の店を視察した。

兵庫県加古郡稲美町にある、
マックスバリュ稲美店。

ロピアから車で5分ほどにある。
1IMG_0783
この店は影響を受けた。

さらにハローズ東加古川店。
ロピアからは車で20分ほど。1IMG_0786
ハローズは良い状態の店をつくっていて、
商圏も異なるためロピア開業の影響はない。

再び店に戻って、
福島さんとディスカッション。

そして「新店ドラ」にサイン。
1IMG_0689

福島さんに贈った言葉は、
「頭は冷やせ、心は燃やせ」1IMG_0691
神戸岩岡店開店、おめでとう。

岩岡店はこれまでの開業とは、
ずいぶん異なる点が多い。

福島さんをはじめ、
幹部たちのイノベーションへの挑戦が、
随所に現れている。

都心の人口密集地への出店から、
地方の郊外への出店。

競争相手も靴のヒラキやイズミヤ、
マックスバリュ西日本、トーホーストアと、
これまでとはかなり異なっている。

ホームセンターや商業集積への出店から、
パチンコホールの2階への出店。

そして食品専門スーパーマーケットから、
雑貨部門の新設へ。

その成果と評価は、
月刊商人舎2月号でご披露する。
乞うご期待!!

〈結城義晴〉

2022年01月25日(火曜日)

兵庫県を横断して辿りついたロピア神戸岩岡店の「新結合」

関西3日目。

新型コロナウイルス新規感染。
陽性判明者は、大阪が8612人、
兵庫は3360人。

全国で6万2613人。
東京は1万2813人、神奈川が4131人。

シェラトン都ホテル大阪から、
車で兵庫県芦屋市へ。

いかり芦屋本店。IMG_04681
㈱いかりスーパーマーケットの旗艦店。

店の前にはトレードマークのいかり。IMG_04701
昨年12月1日にリニューアルオープン。

その店舗入り口前のテラス。
花屋と珈琲屋がある。
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店内はいかりらしい実にいい雰囲気だ。
お客さんも満足そうにゆったりと買物していた。IMG_04731
代表取締役社長の行光恒夫さんは、
コーネル大学ジャパン実行の3期生。

急ぐ旅なので挨拶もせず失敬。

店を見て安心しました。
今度、ゆっくり来ます。

その近くにあるのが、
こちらも高級スーパーマーケット。
ビッグ・ビーンズ芦屋店。IMG_05382
昨年12月にオープン。

㈱高鍋食品の最新店。
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この芦屋でいかりスーパーと真っ向勝負。

それから海の近くのオープンモール。
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㈱マルハチが運営する強力な店舗。IMG_04831
マルハチは2021年2月期で797億円となった。

そのスーパーマルハチ南芦屋浜店。
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2010年オープンだが、
ショッピングセンターの威力もあって、
そつのない店づくりで繁盛店となっている。IMG_04811

隣にウエルシア。
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さらに中央の広大な駐車場を取り巻くように、
ホームセンターのコーナンが入っている。

マルアイ玉津店。IMG_04961
マルアイも66店舗で年商711億円となった。
鮮魚・精肉ともにセンター供給だが、
地域に密着した商売に徹している。

さらに車を飛ばして、西明石駅へ。
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この駅前のホテルに宿泊する。IMG_04981

ホテルに荷物を置いて、
岩岡の靴のヒラキへ。IMG_05012
㈱ヒラキは靴の専門店から発して、
総合ディスカウントストアも展開する。

この岩岡店は1953年オープン。

年商は160億円。
現在は通販事業が88億円、
店舗小売業は69億円。
経常利益率は5.7%。

凄い店だ。

ヒラキ食品館は別棟。
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それからカナート西神戸。
㈱イズミヤのショッピングセンター。
カナート第1号として1990年に開業。
シネマコンプレックスも併設。
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近隣にはニトリ、ケーズデンキ、
さらにしまむら・アベイルなどが出ている。

その核店舗はイズミヤ西神戸店。IMG_05031
地域一番店のはずだが、
1階の食品売場は広いけれど、
苦戦している様子がうかがえる。IMG_05082

ドラッグストアは、
ココカラファイン+イズミヤ。IMG_05202

2階の非食品フロアも苦しそうだ。IMG_05161

2階にはナフコが入っている。
ツーワンスタイルカナート西神戸店。IMG_05172

カナートの近くの生活圏に、
トーホーストア大久保高丘店。IMG_05241

今日の最後の目的地は、
ロピア神戸岩岡店。
場所は神戸市西区岩岡町で、
西明石駅から車で20分ほど。
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明日がオープン。

パチンコホールの「123」の2階に出店。

2階の駐車場がロピアの入り口だ。IMG_05272

ロピアのオープン準備の店内を視察。IMG_05312

オープン当日は込み合って、
ゆっくりと見ることはできない。
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ロピアらしい壁面の装飾。
広い主通路。
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グロサリーや日配は、
ほとんど準備が終わっている。IMG_0557

韓国ドラマの主人公を、
イラストで装飾した壁面。
ロピア専属のアーティストたちが、
楽しんで描いているのがわかる。IMG_0568

レジ前エンド。

お気づきだろうか。IMG_0560
この店からロピアは雑貨を品揃えする。

以前から聞いていたが、
いったいどんなコンセプトの売場なのか。
そしてそれをどう実現させるのか。

生鮮や惣菜は明日の朝、
一気に品出しされる。

その精肉売場の前で、
福島道夫さんにヒアリング。
福島さんは㈱関西ロピア社長。IMG_0569

今回の雑貨への取り組みや、
これからの出店など、
話題は尽きない。
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相川博史さんが、
牛肉の試食を持ってきてくれた。
相川さんは㈱ロピア取締役。IMG_0573

福島さんが「マイ包丁セット」を見せてくれた。IMG_0574

オープンの時に、
この包丁や調理ばさみを駆使して、
スタッフのための賄(まかない)をつくる。IMG_0575

明日から3日間、朝4時に店に来て、
3人の精鋭スタッフとともに、
120名の店員のための食事を手づくりする。IMG_0576
福島さんにしかできないことであるし、
それもロピアの強みになっている。

今日は広いひろい兵庫県を横断した。

大阪、奈良、京都、兵庫。
ロピアの進撃は衰えないが、
新しい店をつくるだけではない。
目に見えるイノベーションが、
必ず用意されている。

それはなぜなのか、と考えた。

ヨーゼフ・シュンペーターは、
イノベーション概念の発明者だが、
最初のころには「新結合」と言った。
「Neue Kombination」。

この着装と同じようなものが、
福島道夫の頭の中に、
満ち溢れている。

明日が楽しみだ。

〈結城義晴〉

2022年01月24日(月曜日)

万代知識商人大学第6期の論文審査と修了式の「仕事に学ぶ」

Everybody! Good Monday!
[2022vol④]

2022年第4週。

新年も第4週となった。
やはり時間が早く感じられる。

「まん延防止等重点措置」
その効果も定かではないが、
政府はさらに18道府県に適用する。

今回は大阪、京都、兵庫、
さらに北海道、青森、山形、福島、
茨城、栃木、石川、長野、静岡、
島根、岡山、福岡、佐賀、大分、鹿児島。

すでに16都県が「まん防」適用中だから、
合わせて34都道府県となる。

期限は2月20日まで。

最初に適用された広島、山口、沖縄も、
2月20日まで延長される。

東京、神奈川、愛知など13都県は、
いまのところ2月13日まで。

2月16日~18日に予定されている、
スーパーマーケットトレードショーは、
開催の予定だが、どうなるのだろう。

感染防止計画を定めたイベントは、
上限2万人まで開催できる。

難しい判断だ。

私は昨日から関西に来ている。
京都駅も大阪の駅も、
あまり変わらない人出だった。

そして今日は朝7時半に、
東大阪市の㈱万代本部へ。IMG_0432

万代知識商人大学。
通称、「万代カレッジ」。
その第6期の論文発表と修了式。

いつもの会議棟。
昨日は大阪も雨だった。
今日は青空がのぞく。
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6期生たちは7時に集合して、
全員、アカデミックガウンを纏っていた。

万代大学学長の私も、
講師用のガウンを着用。
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司会は津田睦さん。
人事部マネジャー。

前列に万代の取締役の皆さん。
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後列に6期生。
1年間学んだことをベースに、
最終論文を提出している。

修了のために1人ひとりが、
その論文の骨子を幹部の前で発表する。
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初めに結城義晴のあいさつ。
「最終審査」を宣言した。
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それからすぐに、
6期生の発表が始まる。

3人1組で、順番に、
それぞれ自分の論文発表を行っていく。IMG_04381

3人の発表が終わると、
万代幹部からの質問や指摘を受ける。

それを繰り返して
6期生32名の発表が行われる。IMG_0455

最初の質問は芝純常務。
厳しい質問と指摘が飛ぶ。
芝常務は志の高さを求めた。IMG_04411

加藤健常務も丁寧な質問。
それでもやはり厳しい指摘。IMG_04451

その質問に応える6期生。IMG_04461

そのあとに結城義晴の総評。
わたしは頑張った6期生にエールを送る役。
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大学院などの論文審査では、
指導教授が主査として司会し、
査読した2人の教授が副査となって、
質問を投げかける。

万代知識商人大学では、
私が主査で、全取締役が副査の役目だ。

次々に発表は進んで、
午前中に21人の論文審査が行われた。

昼食は万代のおいしい生寿司と、
ボリューム満点の仕出し弁当。
全員で黙食。
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昼食を終えると、
再び発表が再開される。IMG_0426

営業に関する論文に対しては、
店舗運営担当の圓石一治取締役が質問。
褒めるところは褒め、
さらに一段高い改革のあり方を指摘する。IMG_0451

人事・コーポレートの視点からは、
河野竜一人事・監査部門担当取締役。

河野さんはこの万代カレッジで、
ヒューマンリソースマネジメントの講義を担当する。IMG_0445

6期生には主に店長やスーパーバイザー、
商品部バイヤー、そして部門チーフが、
選抜されているが、
管理部門からも3人が選ばれている。
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さらにグループ会社のアドバンスからも、
2名が参加している。
磯田雅人アドバンス社長も、
2名の発表に講評を加える。IMG_0460
朝8時から始まった発表は、
15時を過ぎて無事、終了。

不破栄副社長が、
6期生へのエールの言葉。
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「新しいことを生み出すためには、
新しい発想が必要だ。
学んだことを実践してこそ、
知識商人大学での学習が役立つ。
自信と誇りを持ちながら、
その知識を謙虚に使ってほしい」IMG_0473
不破さんはいつも必ず、
とてもいいメッセージを贈ってくれる。

そして学長の最終講義。
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「すぐ役に立つことはすぐに役立たなくなる」

今年はとくに、
万代知識商人大学の精神を語った。

全員が感謝の礼をしてくれた。
ありがとう。
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そして修了証書授与式。

一人ひとりに阿部秀行社長が修了証書を手渡す。IMG_0483

私はオリジナルの修了記念バッジを手渡す。IMG_0497

修了証書を掲げて、
3人で記念撮影。IMG_0486

撮影のために、壇上に上がる前に
スタッフがガウンの乱れを直す。IMG_0502
こうした多くの皆さんのサポートがあって、
カレッジの授業が続けられてきた。

学長として改めて感謝したい。

修了式の最後は、
阿部社長の講話。
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「学んだことを活かして、
現場を変えていってほしい。
実践していってほしい。
6期までに180人余りの修了生がいる。
その皆が次代の万代をつくっていく」

阿部社長はいつもいつも、
わかりやすい事例を挙げて、
わかりやす言葉で語りかける。

それが素晴らしい。

全員で記念撮影。IMG_0522

さらに本社の前で、
恒例の帽子投げ。IMG_05316期生、修了おめでとう!

最後に二人で記念写真。
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はじめは5期くらいのつもりだったが、
第6期まで進んできた。

その間に、
COVID-19パンデミックが起こった。
それでも万全の態勢を組んで、
企業内大学は続けられた。

来年度も3月から開催される。

私は詳細に厳密に継続するつもりだ。
万代は「学ぶ組織」であってほしい。

夜は久々に久恵で会食。
万代傘下の料亭。

第7期の選抜プランも話し合った。

最後に撮影の時だけマスクを外してにっこり。IMG_0533

左から芝さん、河野さん、圓石さん、津田さん。IMG_0536
1年間ありがとうございました。

仕事に打ち込むことこそ、
その人間にとって最高の教育となる。
つまり職場こそ、
最高の教育機関である。

万代大学は、
仕事による教育を受けた人間が選抜され、
1年間、知見を深めつつ自分の仕事を見直し、
再び学ぶことを確認する場である。

では、みなさん、今週も、
仕事に学ぼう。

Good Monday!

〈結城義晴〉

2022年01月23日(日曜日)

新幹線で富士を見てロピア京都ヨドバシ店を訪問

1日おきに寒かったり、暖かかったり。
昨日は暖かかったが、
今日はひどく寒い。

昼すぎの新幹線のぞみ。

新横浜から乗り込むと、
すぐに小田原を超えて、
富士の姿が見える。
IMG_03142
寒い曇り空の日だから、
期待はしていなかったが、
三島のあたりでは、
全容を見せてくれた。IMG_03241

頂上は雲に隠れているが、
これぞ日本が誇る富士山だ。IMG_03302

今年は雪が少ない。
IMG_03422

富士川を渡って、
雄大な山にお別れ。
IMG_03762

2時間で京都駅に到着。

外は雨。

しかし地下街を歩いて、
ヨドバシカメラマルチメディア京都へ。IMG_04371

地下1階の入り口に、
ロピアへの誘導の赤シート。
IMG_04361

地下2階が「ヨドチカ」。

エレベーターのところに、
顧客が溜まっている。
IMG_04351

ロピア京都ヨドバシ店。
入口の売場は今、トマト一色。IMG_04341

ワンウェイコントロールの青果部門。
「八百物屋あづま」
IMG_04301

右がウォール・オブ・アイス。
「氷の壁」も維持されている。IMG_04271

トランクを引っ張った顧客がいる。
京都駅から地下道でつながるので、
旅行前か旅行後かわからないが、
こういった顧客もやってくる。IMG_04291

鮮魚部門は「日本橋魚萬」。
ワンウェイにしたことで、
顧客が1品ずつ丁寧に見ている。
それによって圧倒的な売上げ増となった。IMG_03991

天然ひらめ6900円。
金目鯛1590円。
IMG_03912
私はこの店からヒントを得て、
「禁欲円」と「享楽円」の概念を思いついた。

精肉部門は「肉のロピア」。
日本橋魚萬までの一方通行の売場が、
この肉売場でぱっと開かれる。

そして核売場が登場する。
IMG_04002

補充しても補充しても売れる。IMG_04011

補充が間に合わない三元豚。
IMG_04042

精肉から日配部門へ。
IMG_04032

さらに奥主通路を右に曲がって、
日配品売場が続く。

壁面には京都らしいイラストが配される。IMG_04111

子会社のユーラスが開発した「本気の餃子」。IMG_040912
自社開発商品も増えている。

店舗中央あたりに、
広い韓国製品コーナーがある。
IMG_04151

さらに酒売場は百貨店を凌ぐ品揃え。IMG_04211

日曜日の夕方でもあって、
レジには行列ができている。
IMG_04131

それでもストレスを感じさせることなく、
淡々と精算が進む。
IMG_04191

ロピア京都ヨドバシ店が、
どう動いているのかを確かめたかった。

改善すべきところは改善し、
尖がったところは尖がって、
ロピアらしさを堅持していた。
IMG_E04322

月刊商人舎1月号で私は予言した。
202201_coverpage
[予言1]消費とMerchandisingの変質 

「禁欲円」と「享楽円」のコストパフォーマンスを高めよ!

「顧客が使う財布の中身が、
二色に分かれてきたと言っていいだろう」

「生活マネジメントに使うお金を
“禁欲円”と名づけよう。
生活エンターテインメントに費やすお金を
“享楽円”と呼ぼう」

「財布の中には、銀行預金の中には、
同じ円が入っている。
しかしそれを使うとき、
現金にしろ、クレジットカードにしろ、
スマホ決済にしろ、
禁欲円なのか享楽円なのか、
顧客は一瞬の判断をする」

「禁欲円はより節約を志向するし、
享楽円は迷わず散在する」

ロピアに来店するとき、
顧客は「享楽円」を使うつもりでいる。

そのニーズを捉える。

もちろん、それだけでは、
商売にならない。

そこには技術が求められる。
その技術こそ、
次の特集や単行本のテーマとなる。

ご期待いただきたい。

〈結城義晴〉

2022年01月22日(土曜日)

第六波の「BCPと外食二重苦」と「人間産業の愛情」

「感染者の数、
数えてばかり」

パオロ・ジョルダーノが言う通り。
その著作『コロナの時代の僕ら』。
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1982年生まれのイタリア人気作家。

第六波のオミクロン株。
日本全国の新規陽性判明者は、
5万4576人。

東京は1万人を超えて、1万1227人。
大阪も7375人。

朝日新聞のコラム「経済気象台」
タイトルは、
「事業継続計画の策定」

コラムニストは経営者の喜菓さん。
菓子メーカーのトップかもしれない。

「今回のオミクロン株は
感染力は高いが重症化率は低いため、
以前に比べ人々の危機感は
薄れているようである」

「個人として捉えれば
その通りなのであろうが、
組織として捉えると
見える景色は全く異なる」

同感だ。

「社会インフラの維持はもちろんのこと、
企業経営の観点からしても
人員不足により事業の継続が
難しくなる可能性は膨れ上がっている」

そこで経団連が会員企業に呼び掛けた。

社会経済活動を継続できるよう、
事業継続計画(BCP)を点検せよ。

小池百合子東京都知事も、
1割を超える従業員が欠勤した場合を
想定するようにと要請した。

喜菓さん。
「急に1割減にて継続すべく
準備するようにというのであるから
むちゃな話である」

みなさんの店や会社を考えれば、
わかるだろう。

「どうしたものかと思案に暮れつつ、
東京都が公開している
BCP対応チェックリストをのぞいてみる」
BCP東京都
「優先業務の洗い出し」
「OB・OG等への声掛けなど応援要員の確保」
いろいろと手順が紹介されていた。

「具体的な事例を目にすると
不思議なことに
自社に応じた様々な考えが
浮かび始めるものである」

最後に提案。

「今こそ各企業は、
机上の空論ではない、
現実味のあるBCP策定に取り組む
絶好の機会なのではないだろうか」

ビジネス・コンティニュイティ・プラン。
ウォルマートやイオンは、
もう立派なプランを持って、
実際に活動している。

中小企業だけでなく、
中堅企業にも必要だ。

日経新聞に「外食二重苦」の記事。
一つは「まん延防止で客足減」、
もう一つは「感染広がりで人手不足」。

個人として見れば、
オミクロン株はインフルエンザや風邪と、
あまり変わらないかもしれないが、
組織として見れば、
飲食店をはじめとして、
客数減と人手不足が深刻化する。

つまりお客という人と、
働いてくれる人の問題。

サービス業も小売業も、
人間産業であるからこそ、
新型コロナ第六波に戦々恐々とする。

ロボットやAIに置き換えることはできない。

そのことに対する決定的な解決策は、
残念ながら、ない。

しかしそれが去ったら、
人間産業の人間産業らしさを、
謳歌することができる。

月刊商人舎2018年1月号。
特集は「2018真の人間産業へ」
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この新年号の[Message of January]は、
高らかに宣言する。

人間の、
人間による、
人間のための産業。
それが小売流通サービス業だ。20180110_cover_02
そしてこの号の巻頭で私は、
「真の人間産業構築を決意する」と題して、
特集の「まえがき」を書いた。

そのまえがきの最後の文章は、
『あしあと』という本からの引用だ。
イオン名誉顧問の小嶋千鶴子さんの著書。
IMG_19741
「人事は人間を知ることから始まる。
人間を知ることは
人間を愛することから始まる」

「愛することは理解することである。
よりよく知ることである」

「個々人は個々に違う。
違うことを知ることである」

「一人一人について、
過去どのように生きてきたかを知り、
今後どのように生きていきたいか
という希望を知り、
今どうしているかを知り、
目標をもたせることである」

そして小嶋さんは言い切る。
「人事担当者は知ることから始める。
そのためには、聞くことから始める。
注意深く見ることから始める。
基本は、愛情である」

凄い。

人事担当者だけではない。
経営者も部長も店長も。

結城義晴のまえがきの最後の文。
「人間の、人間による、
人間のための産業は、
ここから始まる。
すなわち一人ひとりを注意深く
見、聞き、知ることから始まる」

「真の人間産業の基本は、
愛情である」

いま、第六波最高潮のとき、
最も必要なものは愛情である。

〈結城義晴〉

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