セーヌ川クルーズ(3)

2012年1月25日(水曜日)

カテゴリー: 旅先からのつれづれ日記  08時27分07秒

正直に言えば、セーヌ川クルーズから
帰ってきてから、もうひと月たっている。

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時間と空間は本当に不思議な気がする。
結局は、今のこの瞬間の、この場だけが現実であり、
過去の出来事は1カ月前も20年前も記憶でしかなく、
時間の差は感じない。

空間も同じ。
テレビやインターネット、新聞を見なければ、
ある意味、自分の目で見えない世界は
存在しないことと同じだ。
少なくとも、肌身で感じることはできない。

セーヌ川クルーズのメモを
いっさい取っていなかったので、
色々な記憶が混在したブログに
なっていってしまうような気がする。

最終日の前日は、パリ郊外の港町に泊まり、
翌日はバスでベルサイユ宮殿へ
半日コースに行くことになった。

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ベルサイユ宮殿の観光客は
日本人と中国人で70%を占めていたような気がする。

そういえば、20数年前、
サンフランシスコから在米中国人に混じって
ベルサイユ宮殿に来たことがある。
その時の中国人ガイドは、中国の歴史と比較しながら
フランスやパリの説明をしていた。
これは非常にわかりやすかった。

当時もベルサイユ宮殿の豪華絢爛さには驚いたが、
中国の紫禁城や江戸城のスケールと比較すると、
それほどでもなかった。

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大きな疑問があった。
どうしてこの宮殿にはトイレがないのだ。
オマルを使用していたらしいが、
あの豪華な部屋の隅の方で、
傘が開いたようなスカートの中に、
侍従がオマルいれ、用をたした。

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マリー・アントワネットもそうした。
その時の音は?その時の臭いは?
男でも恥ずかしい。
だから中世ヨーロッパでは香水が発達した。

それにしてもこれだけ高度な文化をもつ
ベルサイユ宮殿の中にトイレが無いのは理解しがたい。
古いヨーロッパの城にはちゃんと
屋外にトイレがつくられていたのだから。
今回も「ベルサイユ宮殿トイレの謎」は解けなかった。

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ベルサイユ宮殿の庭園は、
ワシントンD.C.のリンカーン・メモリアル公園と
とてもよく似ていた。

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さて、ベルサイユ宮殿を見たあとは、
我々だけバスを降りて、
電車でパリ市内まで行くことにした。
船に戻ってしまうと、パリまでは船移動で、
パリ市内観光の時間はなくなってしまう。
私は有名な百貨店、ボン・マルシェを
どうしても見たかったのだ。

ベルサイユからなんとか、
電車でパリ市内まで行く。
電話の中では、たくさんの日本人学生や、
60歳過ぎの大阪のおばちゃんたちが
大声で大阪弁で会話をしていた。
懐かしい大阪弁だ。
本当にベルサイユからパリに向かっているのか?
頭が混乱してきた。
パリ郊外はサンフランシスコ以上に国際化している。

電車に約1時間乗り、
それから地下鉄に乗り換え、
ボン・マルシェ百貨店近くの駅に降りたはずだった。
結局、デパートまで1時間も歩いた。

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空腹で倒れこむように食品売り場へ向かい、
1階のカフェのような場所で食事をした。

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昼食が26ユーロ、
ニューヨークのイータリーという
イタリアン・スーパーマーケット/レストランの
空間の一角のような雰囲気であった。

ギャラリー・ラファイエット百貨店と同じく、
このデパートも1階が本格的な
スーパーマーケットだった。

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お惣菜の種類もすごい。
フレンチはもちろん、アジア料理まで幅広い。
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クリスマスシーズンのディスプレイは
目に楽しい。
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各食品売り場には必ず、
試食コーナーと担当者がいた。

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オースティンのホールフーズ本社も
ここから多くのヒントを得たに違いなかった。

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京都の和菓子さんも試食デモをしていた。
日本の商品は情緒があって、高級なイメージで、
パリでは売れるらしい。

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最後の夜だ。
再度、シャンゼリーゼ通りを歩いてみよう。

すると、行列している店があった。
あの有名なルイ・ヴィトンのパリ本店だった。

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行列というより、一度にあまり多くの人が入るので、
出て行く人を係員が止めて数分待たす。
そして待っている人が一斉に出る。
その数分の間に、また外には30~50名が並ぶのである。
この繰り返しが行列になっていた。

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店員さんに聞いた。
週末は9000名から11,000名が来店するという。
この不景気に、この小さな店に、1万人も入る。
しかも安い商品ではない。
最低でも数百ドルはするものだ。

このブランド力、価格、価値、伝統の力。
ルイ・ヴィトンは世界最高のブランドなのだと、
つくづく感じた。
ルイ・ヴィトンのものを使ったことがないが、
初めて、そのブランド力を認めることができた。

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しかしここでも、客の70%はアジア人だった。
時代の変化を感じる。
確実に21世紀はアジアの世紀だ、と感じた。

さて、EUがどうなるか?
2012年、日本人はユーロ崩壊は間違いないと思っている。
あの誇り高いフランス人でさえ、言っていた。
「ドイツがなんとかしてくれる。ユーロは大丈夫だ」

もう昔のヨーロッパには戻れない。
EU加盟国の多くの国は陸続き、
国が狭くて数時間で国境越えなければいけないような
昔にはもう帰れない。
それが歴史の必然だ。

大借金を重ねたギリシャあたりが
破産するのは経済の必然。
歴史と経済の必然の綱引き、
ドイツの底力は勉強しないとわからない。
ロシア経済でもブラジル経済でも、
ドイツ系移民やドイツ・マネーの果たしている役割は大きい。
アメリカの人口も白人ではドイツ系が一番多い。

ドイツを語るように日本が語れるなら嬉しい。
21世紀、中国に吸収されないような
日本をつくって欲しい。

野田首相お願いします。
歴代の民主党首相には頼めなかったが、
自衛隊員の息子なら多少は解ってくれそうな気がする。

日本国は日本人が何とかする。
アメリカや中国が日本のために本気で
北朝鮮や拉致問題を解決してはくれない。
それは甘い期待だ。
そろそろ他国に依存した発想は辞めるべきだ。

そんなことを考えながら、
パリ市内の港に戻った船に帰った。
港の近くには新興住宅街があり、
新築のコンドミニアムがたくさん建ち並んでいる。

この周辺でMONOPRIXの新店を見学できた。

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パリ市内で一番頻繁に目に入ったスーパーだ。
この店は「モノプリ」といい、フランスに約300店展開しているらしい。

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1990年頃からエコロジーや持続型経済や社会を
目ざしている店で、人気がある。

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青果売り場はカラフルでなかなか良かった。

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早く船に帰って、エッフエル塔を見ながら
最後の夜をワインで楽しもう。

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ワインを飲みながら妄想が始まった。
2012年はアフリカ・キリマンジャロ(5895メートル)紀行を
書くことができれば、この上無い幸福だ。
キリマンジャロに登れる体づくりだけはしておこう。

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<By 浅野秀二>

セーヌ川クルーズ(2)

2012年1月12日(木曜日)

カテゴリー: 旅先からのつれづれ日記  09時21分59秒

明けましておめでとうございます。
商人舎エンターテイメント担当として
今年もよろしくお願いいたします。

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今回きているセーヌ川クルーズ・ツアーの行程に
世界遺産の中で人気ナンバー1の
モンサン・ミッシェル修道院が含まれていなかったので、
ツアーの前に、インターネットでホテルを2日間、予約した。

飛行機はいつもマイレージを使用しているので、
金を払ったことがない。

空港からホテルまで、タクシーで45ユーロ(約60ドル)。
ニューヨークのJFK空港からマンハッタンより、多少高い。
運転手はカンボジア人だった。
パリ周辺に60万人もいるそうだ。
パリも多国籍化している。
ホテルは中くらいのクラスで230ユーロ、
これもニューヨーク並だ。

翌日は「マイ・バス」という日本人向けのツアーに参加。
パリからドーバー海峡に向け、片道5時間走る。

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フランス人のガイドさんいわく、
モンサン・ミッシェル修道院に行く観光客は
日本人が一番多いそうだ。

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中国人も目立つが、日本の若い人が多い。

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夜の7時ごろ、パリに帰ってきて、町を散策することにした。
運よく、15分でコンコルド広場にでた。

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大きな空中回廊があった。

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ここはあのフランス革命の時、
マリー・アントワネットがギロチンにかけられた場所だ。

ここから凱旋門まで2キロ歩く。
あの有名なシャンゼリーゼ通りだ。
スペルはLes Champs Elyseesと書くらしい。

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道の幅は100メートルもある。
クリスマスのためか、
たくさんの日本の露天商のような出店が、
左右数百メートルにわたって出ている。

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EUは景気後退に入ったと言われているが、
そんな感じはしない。

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ぶらぶらと、でもスリには合わないよう気をつけながら、
人波をかき分けて進む。

ホームメイドのワインが3ユーロで売られていた。
なんと燗がしてある。

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ワインをあたためて飲むのは初めて、いい気持ちになる。
ところが、まったく酔わない。
また別のホームメイド・ワインを飲んだが、
気持ちはよくなるが、酔わなかった。
理由はわからない。
安物、ホームメイドのワインはアルコールが低いのか?
でも冬場に飲む暖かいワインは最高であった。

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なんとか凱旋門までたどり着いた。

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それからホテルまでまた歩く。
合計7~8キロ、約5時間ほど歩いた。
今日の歩きのノルマは達成、今晩は熟睡だ。

翌日の午前中はルーブル博物館に行った。

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あまりの広さに圧倒され、駆け足で見て歩く。

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モナリザの前の人だかりは凄かった。

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28年前に見た、
敵の首を刀で切ろうとしている戦争の絵は
見つからなかった。
日本でも外国でも、殺し方は同じなのだと、
非常に興味を持った記憶があった。

いったんホテルに帰り、チェック・アウト。
タクシーで船着き場へ行き、
チップ込みで18ユーロを支払った。
「2ユーロはチップだ」と言ったら、
運転手は望外の喜びのような笑顔を見せた。
チップを払う習慣があまりないのかな?

さて、午後は小売業でも見よう。
地下鉄乗り場にきたものの、
切符を買う自動販売機の使い方がまったくわからない。
他のアメリカ人も戸惑っていた。
親切なフランス人に教えてもらい、
なんとか切符が買えた。
フランス人はアメリカ人ほど親切ではない。
今回はラッキーだった。

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パリ市内の繁華街に着いた。
イタリアのローマほど、
小型のグロサリーとレストランが
一緒になっているような店舗も見受けられないし、
スーパーも目立たない。

パリ郊外にはカルフール、オーシャンなどの
ハイパーマーケットや、
LIDL(リドル)のようなハードディスカウントストアが
たくさんあったが、見学はできなかった。

そこでパリ市内では百貨店を見ることにした。
さあ、デパ地下見学だ。
パリには食品を売っている高級百貨店が2軒ほどあると調べていた。

とりあえず、ギャラリー・ラファイエット百貨店に入った。

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なかなかの高級感だ。
すぐ地下に行くが、食品売り場がない。
もしかして最上階か?
が、ここにもない。
こうなったらと、全フロアーを見てまわった。

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店の真ん中は総吹き抜けになっていて、
巨大なクリスマスツリーが飾り付けられていた。

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天井のステンドグラスのようなアートは、
まぶしいほど美しかった。

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これには正直興奮した。
サンフランシスコのノードストローム百貨店の
一階から最上階まで総吹き抜けは、
このデパートがモデルだったのかと、感銘した。

屋上に行くと、360度にわたってパリ市内が見えた。
真下はオペラ座だ。

食品売り場は実は別館にあった。
惣菜や高級食品を売っている日本のデパ地下と違い、
本格的なスーパーマーケットだった。

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野菜、魚、肉、グロサリー、すべて売っている。

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しかも、地下でなく、1階にあった。
私はその方が合理的だと思えた。

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日本の百貨店も売上げマイナスに悩んでいないで、
1階に本格的なスーパーマーケットを展開すればよい。
既成概念で商売を考える必要なない。
グルメである必要もないし、
まして利便性の低い地下である必要はない。

ちなみにアメリカのデパートには食品売り場はない。
これも不思議だ。

来客頻度を高めるためには、食が主戦場である。
「百貨店の1階にスーパー」こそ、
百貨店の再生の起爆剤になる可能性を感じた。

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最終日はもう一つの百貨店、
ボン・マルシェに行こう。

(つづく)

<By 浅野秀二>