商人舎

アメリカ流通 浅野秀二のアメリカ寄稿

浅野秀二のアメリカ寄稿

政治に関心を持たないと? ~不況下のスーパー経営~

2009年12月14日(月曜日)
カテゴリー:
  • アメリカからのメッセージ
  • 日本と日本人への想い
  
2:14 PM

最近ブログを書いていない。資料を提供してお茶を濁している。
実は書いてはいるのだが、掲載していないのである。
それは政治的な話題にどうしてもなってしまうから。
性事(?) の話題に心が行くほど正直、余裕がない。
もちろん、流通やスーパーのことを書くほど呑気な気持ちになれない。

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政治が混乱すると国民や経営者がどんなに頑張っても、すべてが水の泡だ。

以前、渡辺謙がテレビで、硫黄島の映画を撮影した時に、
「なぜ日本は勝ち目のない戦争に突入したのか?」
を徹底的に勉強したが、最後まで解らなかったと語った。
あの時代はあのような結末になるなど、
誰も予想をしなかったというのが、
正直な事実ではないかと私は思っている。
小さな間違いの積み重ねがあの大惨事を招いた。

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そして今、平和の中で同じことが起こっている。
毎日、小さな政治的な間違いが繰り返されている。
企業体力がこの20年で急速下がっている。 法人税が高すぎる。
日本は40.69%、韓国は24%、世界の平均は25.9%。
さらに派遣労働の禁止、排出ガス削減、あの世界一を誇った
製造業は海外に移動せざるをえない。
円高阻止こそ優先事項だ。

また国家の安全保障はローカルな問題を優先させられた。
それよりおかしいのは国会に7名しか議員を送り込んでいない政党の
論理を優先する。連立だから?
日本の事情をオバマ大統領に理解してもらう?
民主主義を否定する論理に、彼は理解も同情もしないだろう。
少数の苦情をいう人に日本の政治も小売も弱い。

原則なき社会だから、理念をきちっと持たないと21世紀は、
国も会社も生き残れない。

安全保障への考えには、中国の影が日本の進路に
大きく影響していると考えるべきだと思う。
アメリカもミサイルが届かない(?) グアムへの移転は、
日本を守る意思をなくしたということだ。
どこまでごねれば金が取れるかの話になりつつある。

子供手当も悪いことではない。財源があればの話だが。
私の経験では、奨学金支給日の大学付近の
飲み屋とパチンコ屋はいつも満員であった。
私も友人も4年間の奨学金のほとんどはパチンコですった。
アメリカは貧しい人にはフード・スタンプと言って、
食品しか買えない券を発行している。

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これなど、まだましなアイデアと思う。
私ならフード・スタンプさえ質屋に持って行きそうだ。
また、自分のレベルでものを考える、悪い癖だ。

フード・スタンプを褒めたからと言って、
アメリカの政治が良いなどとは言っていない。
2つの戦争を同時に戦うアメリカにはもう金がない。
オバマ大統領の目指す国民皆保険も、誰が払うのか決まらない。
この国にはドル印刷機以外の金を生む出す力はない。
以前のように消費者が買い物を出来るような世の中でなくなった。
中国の為替政策で世界の雇用は中国へ向かう。
これを世界は過小評価している。
 
 
さて、10月に入ってアメリカも急速にデフレが進行して来た。
すべて価格、価格、価格となって来た。

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セーウェイもウェグマンズも価格を下げた。
ウェグマンズは鶏肉関連を7%、豚肉26%、牛肉17%、
ミルク11%、ブレッド 22%も下げた。

高質なスーパーの雰囲気が急速に失われてきた。
ホール・フーズも低価格に挑戦中だ。
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不況下のスーパーには5つの大きな動きを感じている。
Everyday Low Priceの絶対的強さである。
それはすでにウォル・マートの専売特許ではなく、
集客力のある店のほとんどは(1)Everyday Low Price(ELP)であった。

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例:Winco, Trader Joe’s, Berkeley Bowl, Fresh&Easy, Aldi,
Walmart Neighborhood Market, HEB, Costco,
Super Target, Stew Leonard’sなど。

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もちろん、Whole Foodsもチラシに頼らず、比較的高価ではあるが、
自然食・有機、こだわり商品ではELPとも言える。

091214_wholefoods.jpg

最優秀スーパー、Wegman’sもすでに2001年から
コンシスタンス・プライス(ELP)となっているし、
Safewayも北カリフォルニアの235店舗で現在ELPをテスト中。
この他、Raley’sも食品最大手のKrogerも厳密な意味でハイ&ローではない。
彼らはELPとチラシの両方をいかにうまく組み合わせるかに苦心をしている。

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(2)プライベート・ブランドの強化こそ、成功の命運を握っていると言える。
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Trader Joe’sのPB比率は90%、Aldi も95%と言われている。
Fresh & Easy も60% を越えた。

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Krogerは 27%, Walmartは数年以内に26% から40%に 、
Safewayは外販できるほど成功したPB、有機のOとEating Rightを育てた。

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CostcoのPB、Kirklandは食品、日用品雑貨、サプリメント、
高品質ながらバリューを提供している。
差別化、低価格化には必須となっている。
 
 
3)青果部門の重要性だ。
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不況で価格抵抗力があるのは青果が一番だ。
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圧倒的ボリューム感、工夫された陳列、新鮮かつエスニックで多品種な
オーガニックの青果など、健康意識の高まった消費者にアピール。
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カラフルな陳列や新鮮さこそ、差別化にもっとも有効な手段である。
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青果の売上構成比30%もあるというBerkeley Bowlを筆頭に
Whole Foods, HEB, Central Market, Sprouts Farmers Market,
Sunflower Market, 韓国系のH Mart、ニューヨークのFairway Market、
Walmartの新業態 Supermercado DE Walmartなど、
ヒスパニック系向けのスーパーの青果売り場が壮観だった。
見学者一同からどよめきがあがった。
フェニックスに行く方は、一度は見ていただきたい。
もちろん、芸術的センスの青果売り場ではNugget Marketが一番。
これには誰も感嘆、感銘、初めて見た人は言葉を失う。
いずれも店舗の顔、それが青果売り場である。
 
 
(4)フード・サービス(Meal Solution,デリー部門・惣菜)部門の重要性だ。
これは反論があろうかと思うが、世間ではEating at Homeの動きに時代だ。
しかし、高齢化社会、料理の作り事方をしらない世代、共稼ぎ家庭の増加、
テレビ、ネットで一家団欒を失った今の社会は、外食産業・レストランに
行けなくても、外での食事、中食の場が必要だ。

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食事の提供こそ、21世紀型のスーパーと考えられないか?
定年を迎えた、稼ぎの無い亭主に料理を作る奥さんはいない。
そもそも主婦は、子供のために料理を作っていた。
亭主のためではなかった。
この仮説なら、スーパーのフード・サービス化は避けれない。

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Central Market, Market Street, Whole Food Market(NYCとAustin店),
Wegman’sは、いつ来てもたくさんの人が食事に来ている。
Berkeley Bowlの新店は大幅にこの部門を強化、
たいへんな成功をもたらしている。
Nugget Marketもそれなりに頑張っている。
食事に来た後の「ついで買い」は65%にもなる。
 
 
最後は(5)ES とCSを挙げたい。Employee Satisfaction従業員満足と、
Customer Satisfaction顧客満足だ。

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従業員満足こそ顧客満足を達成するのには必須。
不幸な虐げられた社員では、顧客を喜ばせない。
これは不況の中でも決して忘れてはいけない。
 
 
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早く政治的混乱を抜けて経済成長へ舵を取ってほしい。
日々の戦術も小売業には必要だが、
誰もが恩恵を受ける経済大国への国家戦略が必要だ。
それが小売業繁栄の基礎だ。
政治に物申しましょう。

浅野秀二
12月12日

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スペシャリティーの急上昇

2009年12月10日(木曜日)
カテゴリー:
  • JACアメリカ流通リポート
  
11:45 AM

A&Pのプレミア商品ラインナップと新世代のPB商品にハイライトをあてる

もしスーパーマーケット業界が、新世代ストアーブランドのスローガンを打ち出す必要があるとすれば、『これはあなたのお父さん世代のプライベートブランド商品ではありません』という台詞が適切であろう。
なぜなら、企業ブランドはもう何年にも渡って消費者達の間に定着してきたからである。

近年、多くの小売業者は単純で地味なパッケージングと、さほど珍しくもない一般的な原料の使用から、カラフルなグラフィックデザインの包装とハイクオリティーな素材使用に置き換えている。その結果、信頼と高い売り上げを産み出している。企業は更に自信をもって、ライバル社のみならず、自社のナショナルブランドに比べても、味や見た目が上回るプレミアムラインの開発を促進し続けている。

非常にスタイル化され、洗練されたプレミアムラインを、“ストアブランド”や“プライベートラベル”と顧客に紹介することさえ行わない企業も、実のところ幾つか存在している。

「これはもうフェイスリフトを行う以上であり、正直を言えば新しいブランドを創り上げているのと同じなのだ。」と、イリノイ州バーミングトンでウイラード・ビショップ(コンサルティング会社)と小売業コンサルタントを行っているジム・ハーテッド氏は語る。

ニュージャージー州モントデール拠点のA&Pは、ストアブランドであるその最新プレミアムラインの開発を明らかに転換しつつある企業の1つである。

過去3年以上かけて開発したVia Roma, Hartford Reserveやナチュラル・オーガニックブランドのGreen Wayを含むコレクションは、外側も中身も総合して洗練されている。パッケージは他とは異なる目新しさであり、スタイリッシュでわかりやすく、時にはユーモラスであったりもする。その一方でフードそのものでも、例えば5種類のリンゴを使ったHartford Reserveの美味しいアップルパイのように、プレミアムな素材を使用している。
もし買い物客がそれ以上に何も知らなければ、ナショナルブランドやニッチブランドを買うであろう。
 
「歴史的にみれば、これは顧客中心ではなかった多くのストアーブランド計画から大々的に逸脱し、アイテムでなくブランドを開発しているのだ。」とA&Pの自社ブランドを指しながら、副社長のダグ・パルマー氏は述べた。

経済の不振はプレミアム・プライベートブランドへと人々を駆り立てるきっかけとなった。

ニューヨークに拠点のある全米スペシャリティー・フード・トレード協会が行った最近の消費者調査によれば、前年度と比べてスペシャリティー食品を求める顧客の37%以上がストアブランドのスペシャリテイーフードを購入したそうである。

多くの要因から認められるように、今こそ顧客とのロイヤリティーを築き、彼らの関心を利益率の高いストアブランドへと転換させるチャンスである。しかし、もし実行に移すのであれば、敏速な動きが必要である。したがって、買い物客の感情に働きかけるような品質の高いアイテムにフォーカスすることが早急に必要であると、シカゴのミンテル社のアナリスト、マルシア・モゲロンスキー女史は語っている。すべてが同じである場合、人々は低価格の商品を選択するからである。

 「人々は、“この商品で満足しているのに、なぜ余分にお金を使う必要があるのか?”と考え始めるからです。」と女史は述べている。

それが正しい商品であるのかを確実にするために、Ukrop’sやShopRite、そしてSobeysなどは、彼らのスペシャルラインの開発の為に、綿密に調査した消費者リサーチを活用している。

最近になってSobeysは、消費者達がもっとお買い得価格でグルメ商品を求めていることをリサーチの結果によって証明した上で、彼らのプレミアムラインであるSensationラインを150から1000アイテムに拡大する計画について発表した。

「Sensationはお買い得感のある価格、顧客の欲望を満たすクオリティーや、革新的な要素が統一されたプレミアムな商品です。」とCEOのビル・マックエン氏は述べている。

A&Pはリサーチによって、買い物客は、棚に並んでいる他の商品とは異なったユニークで解り易く、すっきりとしたタイプの商品を探していることを発見した。

「消費者はほとんどの小売業者が考えている以上に、新しい商品への挑戦に対してオープンなのです。大々的なブランドを立ち上げるのにトラディショナルなメディアや多大なマーケティング費用はもうかからないのです。」と、Hartford Reserve, Via RomaやGreen Wayのデザインを助力したUnited Design社のマネージングパートナーであるペリー・シーラート氏は述べている。

A&PのVia Romaブランドは、パスタソースのコレクションとその他のイタリアンフードを網羅しています。イタリアのトスカニー地方へ撮影隊を派遣し、ルシジャーノと呼ばれる丘の上の小さな村で地元の写真を撮らせた。この結果、年老いた地元の住民が笑い、微笑みながら互いに語り合う、ありのままの自然な白黒写真が完成し、A&Pはこれらの写真を商品の宣伝広告素材として使用することを決めた。

「我々の市場地域には多くの2世、3世のイタリア系移民が住んでおり、Via Romaは我々の顧客にすぐに受け入れられました。」とパルマー氏は語っている。彼は多くの回答者が彼らの家族のメンバーを連想して親しみを覚えた事を、消費者リサーチによって注目したそうである。

一年前に売り出されたHartford Reserveのラインでは、A&Pが1987年に北米で売り出した最初のプレミアム・プライベートラインの1つであるMaster’s Choiceと入れ替える課題を行った。Hartford Reserveはホームメイドのアップルパイに加えて、珈琲、バルサミコ酢、クッキー、メープルシロップ、そして生鮮食品であるスペシャリティーのチーズやハムなども同様に商品化した。商品のスタイルは高級感があり、黒を基調としたパッケージには、商品の宣伝文句のみならず素材の原産地についての短い物語が書かれている。

「Hartford Reserveは、プレミアム・プライベートラベル商品で通常見たことがなかった沢山のカテゴリーに存在します。洗練さと、手に入れやすさの相互的アイデアはバランスがとられており、全ての商品の創造に物語が存在しているのです。」とシーラート氏は述べた。

A&Pの最大の挑戦は、最新のプレミアム・ストアーブランドを提供するGreen Wayである。

今年度の初期にベールをはずしたGreen Wayは、ナショナルブランドの競合でひしめき合うナチュラル&オーガニックに、最近手を出したことを表している。このゲームに参加する前、社はその同業群から異彩を放った商品の提供について、再度の決定を要した。従ってA&Pは、ナチュラル&オーガニック商品にべったりとフォーカスするよりも、社のラインではヘルス&ウエルネスを包括した商品ブランドのクリエートと、200商品以上のパスタや缶詰、瓶詰め、サラダドレッシングのラインナップの相互を兼ねたラインでなければいけないという決定を下した。

シーラート氏曰く、ブランドのデザインを行う際には、ナチュラル&オーガニックを連想させる典型的農業を暗示する農家、農地、放牧のデザインを避ける事が重要だそうである。その代わりにA&Pのチームは、多くの買い物客が感じるデザインの“雑然さと大袈裟な刺激”から来るフィーリングを減少させ、商品自体の純粋さを強調する、すっきりとしたルックスにすると決定した。と語った。

「Green Wayは、その詳述やデザインも決して複雑でなく、色を抜いた箇所にGreen Wayのストーリーを伝えることが重要であったのだ。」とパルマー氏は語っている。

A&Pが辿ったやり方と、似通った道を選んだ他のスーパーマーケットがある。
それはプレミアム・ストアブランドのムーブメントを率先したTrader Joe’s やWhole Foodsであり、その多くがニッチ商品で、高品質のアイテムを提供していると、モゲロンスキー女史は言及している。2年前にはUkrop’sがスペシャリティーフードのラインであるJoe’s Marketを発表し、最終的にこのラインで独立した店舗が出来た。

Wakefern’s ShopRiteのストアーも、インターナショナル食品にフォーカスした、グルメ商品のラインナップを提供している。イタリアから輸入したヘーゼルナッツのスプレッド、ギリシャ原産のカラマタオリーブ、スペインのサンセバスチャン地帯から輸入のスパークリングサイダーなどがある。ShopRiteのキャッチフレーズはこうである。“世界中を旅して、ベスト中のベストを貴方のためにお持ちしました”

そして虹鱒のフローズンミールから濃縮洗剤に至るまで2500商品を網羅する、25年前にカナダでスタートした、一番売れているLoblaw社のPresident’s Choiceの存在もある。

「彼らはその商品を社のイメージ向上と同様に、売り上げを産み出すための最良の方法であると見ています。全てのスーパーマーケットは良質の商品を買える場所であると顧客から見てもらいたいと切望しているのです。」とNASFT社の情報&教育のリーダー、ロン・ターナー氏は語っている。

しかしこの場合の“良質”とは、マーケティングの角度のみからでは不十分であるとハーテッド氏は述べている。全ての商品背景に動機付けの構想も必要なのだ。

小売業者らは“もし彼らの名前が商品の外側にあるのであれば、その内側も最良の品質であることを絶対確実に行う事”が欠かせないのであるとハーテッド氏は言及している。

2009年11月
JAC報告

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レストランはシェアーを失いつつも勝ち続けているのか?

2009年11月30日(月曜日)
カテゴリー:
  • JACアメリカ流通リポート
  
10:50 AM

消費者が自宅で食事をする機会が増えているため、
レストラン業界が不振であることは、言わずと知れた事実である。

しかし、近頃、レストランは儲けは出ていないものの、
顧客の心を再び掴み始めているようだ。

最新の消費者ネットワークの調査では、
このトピックについて、いくつかの興味深いレポートを
数週間の間に2度も話題にしている。

この新しいレポートは消費者レポート協会のたった25人の
消費回答者による非常に僅かなサンプルでしかないことを警告しておく。
しかし、そのフィードバックのいくつかには
今後、更なる追求が必要な箇所がある。

消費者は 35の対象リストから、
よく利用するスーパーマーケットとレストランをベースにして、
【優秀】や【経済性】などの対象に点数をつけた。
スコアーは0から5.0で、最高値は5.0である。
そして、各対象に対して平均値が計算された。

消費者が家庭で食べることが多い中、
レストランの方が他の対象よりも2倍以上数値が高かった。
レストランは最高4.7という得点を記録した。
【信頼性】、【正確性】、【便宜性】、そして【サービス】で高得点を出した
スーパーマーケットでも4.5や4.4であった。

スーパーマーケットにおいて注目すべき点は、
レストランと比較した時に大きく点を落としたエリア、【新鮮さ】である。
これはスーパーマーケットが一番力を入れてきたはずのエリアである。

レストランの勝因は“パーソナライズ・フォー・ミー(私に合わせた料理)”
つまり、消費者は食料品のロイヤリティープログラムにおいて、
レストランに感じるようなユニークさを、
スーパーマーケットには感じていないのである。

一方、スーパーマーケットは
【エコフレンドリーさ】、【エスニック性】、【栄養面】や【便宜性】、
そして【食の安全性】において、
レストランよりも少しではあるが、勝っているようだ。

このリサーチで、いつレストランの売り上げが上昇するとか、
どうすればスーパーマーケットがよりよく運営されるとかの予測は出来ない。
しかしながら、スーパーマーケットがこの不景気を乗り切り、
消費者が優先順位を決定する状況が訪れた時、
レストランにシェアーを取られないようにするためには、
この結果を真剣に受け止めなければならない。

では、食品小売業者に何が出来るのか?
ここに1つのアイデアがある。
顧客に対して、上記と同じようなアンケートをとり、
そして顧客の期待を下回る点において改善を図るべきである。

その先で問題となるであろう買い物客の否定的な意識を変えるため、
行動を起こす時間はまだ残されている。

2009年秋期
JAC報告

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