商人舎US研修Basicのアルバートソン/ボンズの「一人負け」

商人舎US研修Basicコース。
In Las Vegas。
その2日目。
今年はフラミンゴホテルに滞在。
朝8時から3階会議室で結城義晴のセミナー。

Basic編では毎朝、
2時間半から4時間の講義がある。
たっぷりとアメリカの情勢を語る。
それから昨日訪れたウォルマートの物語。
私が蓄積してきた事実と私自身の分析。
一気呵成に語る。

ウォルマートを知ることが、
アメリカの小売業を理解する一番の早道だ。
それからコンコースの理論。
店舗視察や調査をするときに、
最も重要な要件だ。
そして最新の潮流。
デジタルトレンド、価格透明化現象。
ミールソリューションの本質。
コロナ禍とオンラインリテールの進化。
今日は2時間4分で講義を終わらせた。
ベーシックコースでは
視察店の商品調査を実施して、
各社の商品戦略を分析、発表してもらう。
講義を少し早めに終了して、
チームの顔合わせと、
調査商品の打ち合わせ時間を設けた。
今日はラスベガス東部・ヘンダーソン地区へ。
タイムスケジュールを管理してくれる佐藤公彦さん。
JTBのカリスマ添乗員。
商人舎のツアーには必ず帯同してくれる。

スミス・マーケットプレース。
クローガー傘下の非食品強化型の3000坪級大型店。

導入部の広大な青果売場。
カラフルな段ボール什器による陳列。
その鮮度と品揃えは全米随一。
主通路は広く、ベーカリー売場も広大だ。
オリジナルのパンやクッキー、ケーキを品揃えする。
そして惣菜デリ。
導入部はマレーズ。
ニューヨーク発祥の人気のチーズ専門店。
現在は会社ごとクローガーが買収している。
加工肉とチーズのボアーズヘッド。
有力スーパーマーケットが導入している、
人気のブランド。

奥主通路ではメーカーの販促ツールを使って、
島陳列でプロモーションする。
こちらは非食品ゾーンの主動線で展開する。
「フレッシュファインズ」コーナー。
10ドル均一のお買い得商品を集積させ、
顧客を非食品ゾーンへ誘導する。
アパレルゾーン。
高い天井高を活かして、
大きなパネルで演出する。
私はアメリカ建国250年コーナーで、
帽子を吟味。
これはちょっと目立ちすぎか。
ラスベガスは高温注意報が発令されている。
今日は40度の予想。
それでもみんな張り切って行動している。
商品調査チームは 他社との混成チーム。
だから自然に調査を通じた交流が進む。
スミスの惣菜はバラエティがあっておいしい。
それを楽しむ団員たち。
Vサインで笑顔。

ボンズ。
アルバートソン傘下のリージョナルチェーン。
ロサンゼルスとこのラスベガスで店舗展開。
右翼は青果売場。

店舗の右側から反時計回りでコの字型レイアウト。
入り口の「一丁目一番地」のコーナー。
昨日のマザーズデイの売れ残り菓子を、
50%オフで販売している。
店の一丁目一番地には、
この日のおすすめ商品を展開すべきだ。
クローガーは冷蔵ケースで、
超お買い得な牛肉をプロモーションしていた。
この考え方の違いが業績の差に表れている。
青果の導入部には、
華やかな花卉売場がある。 
コンコースの突き当りは、
ミートとシーフードの対面売場。
精肉、加工肉のセルフ売場から、
デアリー(乳製品)売場へ続く。
オーソドックスなレイアウトだ。

それに続くベーカリー部門。
このあたりも顧客はいない。
地元の高齢のなじみ客が来店するだけ。
最後に店舗左翼の出口付近にデリカテッセン。
全米第1のスーパーマーケット・クローガー。
第2位のアルバートソン。
その傘下のネバダ州の店が競合する。
しかしこの大きな格差はなぜ生まれたのか。
青果売場は単品量販の島陳列で回遊させる。
主動線に配置された新たな冷蔵ケース。
側面が透明な冷蔵ケースだ。
視認率が高いオリジナルケース。
ウォルマートは常に現場改革を行っている。
この店は冷凍食品売場を、
青果に続くゴンドラアイルに設けた。
冷凍食品の需要が高まっている。
顧客に早めに売場を見せる。
冷凍食品から続く加工食品のトップエンドに、
キユーピーマヨネーズ!
非食品ゾーンのシーゾナルプロモーション。
BBQグリルなどを訴求する。
さらに力を入れるアパレル部門。
ベビーからキッズまでの売場を充実させている。
玩具やホームファニシングも強化する。
ウォルマートに死角はない。
太陽が照りつける中、
次に向かったのは、
スプラウツファーマーズマーケット。
壁面にベーカリーとデリ、
それからフィッシュ、ミートの対面コーナーが並ぶ。
青果部門を中央に置いた独特のレイアウト。
これは青果を中心にしたスーパーマーケットだ。
トータルワインが隣接している。
30州に300店ほどを配置する大型リカーショップ。
さらにウィンコフーズ。
倉庫型ディスカウントスーパーマーケットで、
4月時点で145店舗を展開する。
従業員持ち株制度を採用する会社だ。
「An Employee Owned Company」
アソシエイツのモチベーションは極めて高い。
スミスの建国250年コーナーで帽子を購入した。
そのキャップが熱い日差しをさえぎってくれる。
導入部の「ウォール・オブ・バリュー」。
超特価品の巨大な壁。
アメリカ人が大好きなリッツとオレオ。
ウォルマートやスミス、アルバートソンと、
価格調査を実施して比較広告する。
BBQで食べる人気菓子「スモア」を提案。
マシュマロ+チョコレート+ビスケット、
さらに竹串まで関連陳列している。
壁のようなプロモーションコーナーを抜けると、
一気に広大な青果売場が広がる。
シーフドーやミートにはそれぞれ対面売場がある。
デアリーや冷凍食品は、
リーチインケースで展開する。
最終コーナーのインストアベーカリー。
バックヤードは工場のような設備だ。
ディスカウント型の店だから、
現金か即座に引き落とされるデビットカード決済のみ。
インフレが進めば進むほど、
ウォルマートやウィンコは存在感を高めている。
感性の高い斬新な店舗デザイン。

団員の一人が「カッコいい店ですね」と一言。
その通り。

惣菜はセルフデリと対面デリ。
品揃えも豊富で夕食や朝食を購入した団員もいた。
すべての視察行程を終えた。
暑い暑い一日だった。
夜のブルーバード通りの車も少ないように見えた。

講義と視察、調査研修。
ボンズのあまりに低調な店。
ラスベガスで「一人負け」。
しかしこの店はかつて言われた適正規模で、
オーソドックスなレイアウトで、
クレンリネスも陳列レベルも低くない。
プロレスのバトルロイヤルで、
一番弱いレスラーがすぐに退場させられる。
それにとても似ている。
ウォルマートとクローガー・スミスは、
巨大さと緻密さを兼ね備える。
ホールフーズ、スプラウツ、ウィンコフーズは、
とんがり★こだわりを追究する。
格差は広がるばかりだ。
(つづきます)
〈結城義晴〉































































