9月も最後の日。

朝日新聞『折々のことば534』
生きている理由を……
問わずにいられないのは、
「問う自分」と
「問われる自分」の歩調が
どこか合ってないからだ。
(野矢茂樹編『子どもの難問』中央公論新社から)
神崎繁さんのことば。

神崎さんは専修大学教授の哲学者。
専門は古代ギリシア哲学。

このコラムの編著者の鷲田清一さんも、
『子どもの難問』に登場する。

「なぜ」という問いには
二つの型がある。
①「何が原因で」
②「どんな理由で」

「『なぜ生きているのか』
という問いは、自分の中に
ずれや乱れが生まれつつあるときに
立ってくる」

順風満帆のときには、
「なぜ、生きているのか」
なんて考えない。

忙しすぎるときには、
「なぜ、生きているのか」
なんて思う暇はない。

ずれや乱れが生まれるとき。

「そうだとすれば、
この問いは人生への疑いというより、
生きようとする自分への励ましと
考えたほうがいい」

いつも書くけれど、
マーク・トウェイン。
“The two most important days
in your life
are the day you are born
and the day you find out why.”

「人生で一番大事な日が
二日ある。

生まれた日と、
なぜ生まれたかが
わかった日である」

これも生きようとする自分への、
励ましの言葉である。

なるほど。

今日は月刊商人舎最終締め切り。
目いっぱい仕事して、
ランチはここ。
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オーガニックキッチンの、
ルーズ・カフェ。
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なんでもおいしいけれど、
今日はミートソースのパスタ。DSCN9843-6

編集部の鈴木綾子さんと写真。DSCN9845-6
さあ、午後も頑張ろう。
夜中まで、いや、夜明けまで?

さて、日経新聞『私の履歴書』
今月は安部修仁さんだった。
もちろん吉野家ホールディングス会長。
わが商人舎発足の会のとき、
発起人になっていただいた。

その最終回で人生を振り返る。

吉野家創業者の松田瑞穂さん。
安部さんは今も故人を「親父」と呼ぶ。

そのオヤジの訓話。
「55歳からが勝負だぞ。
そのために20代、30代、
40代なりの生き方がある」

「社会人として影響が小さいうちに
多くの挑戦と失敗を重ね、
能力と信頼を蓄積し、
55歳から花を咲かせればいい」

安部さんは20代で吉野家に入り、
30代で倒産を経験、
40代で社長就任。

55歳でBSE禍に遭遇し、
その逆境を乗り越えた。

それが描かれた1カ月だった。

偶然にも私も、
55歳で㈱商業界社長を辞し、
㈱商人舎を設立した。

「55歳から花を咲かせればいい」
これも励ましの言葉だ。

佐藤一斉の言葉が浮かぶ。
「少にして学べば、
すなわち壮にして為すあり。
壮にして学べば、
すなわち老いて衰えず。
老にして学べば、
すなわち死して朽ちず」

もうひとつ、松田瑞穂の言葉。
「あった方が良い程度のものなら
ない方が良い」

厳しい言葉だ。

なくてはならないものをつくれ!

「変えることを考える前に、
何を変えてはいけないかを考えろ」

安部さんはこれを、
「吉野家が吉野家たるゆえん」とする。

変えてはならないこと、
変えなくてはならないこと。

前者は例えば、
損得より先に善悪を考えよ。
Integrity。

後者はもちろん、
創意を尊びつつ良いことは真似ろ。
Innovation。

松田瑞穂。
今一度、
脚光を浴びるべき経営者だ。

そして名経営者は必ず、
人々に励ましの言葉を残している。

「君はなぜ、生きるのか」

〈結城義晴〉

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