結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2018年11月12日(月曜日)

ニューヨーク都市圏のマーケットニッチャーの地味な努力

Everbody! Good Monday!
[2018vol46]

2018年第46週。
11月第3週。

昨日の11月11日。
中国は独身の日。
アリババは1日で、
最高額3兆5000億円を売った。
毎年史上最高額を更新して、
今年も当然ながら新記録。

ここアメリカでは、
ベテランズデー。
退役軍人の日の祝日。

ニューヨーク・マンハッタンでは、
パレードが行われて、交通規制。

私たちは午後、ニュージャージーへ。

ニューヨークにやってくる目的の一つ。
ウェグマンズ。
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入口を入ると、
市場のような青果部門。
ここがなにより、いい。
青果店から出発した同社の、
強みがいかんなく発揮される。
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天井は高くてスケルトン方式。
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左手を見るとチェックスタンドが、
ずらりと並ぶ。
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右を見ると、
「フードサービス部門」と呼ぶ、
惣菜デリ売場。IMG_7734.JPG8

そのフードサービス部門は、
手前にセルフデリ。
顧客はここで自由に選んで、
イートインコーナーで食事する。IMG_7730.JPG8

そのフードサービスの最後に、
ザ・バーガー・バー。
1人前10ドルのハンバーガーショップ。IMG_7729.JPG8

正面の青果部門の奥は、
スーパーマーケットでは、
最大レベルの花売場。DSCN8720.JPG8

その奥に新しい売場。
「デリカテッセン」のパネル。DSCN8718.JPG8

そしてデリ・ミート&チーズの、
「フレッシュ・スライス・デイリー」
加工肉とチーズを毎日スライスする。DSCN8714.JPG8

それをビニールパックに入れて、
商品がよく見えるようにし、
ジップロックをつけている。DSCN8715.JPG8

天井近くには模型の列車。DSCN8721.JPG8

そしてコモディティ商品で、
コンシステント・ロープライスの展開。
一貫して低価格。
ウォルマートのEDLPと同じ。DSCN8725.JPG8

ファミリーパックは大容量パック。
これはコストコに対抗する手段。DSCN8728.JPG8

99セントのパネルにスポットを当てる。
価格が目立つ。
コモディティにはシンプルなパネル。DSCN8731.JPG8

そして1ガロン2.34ドル。
3.8リットル100円換算で234円、
1ドル120円としても280円。
ウォルマートやアルディと比較しても、
最安値を出している。
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店舗左サイドは、
ディスカウンターかと思うほど。DSCN8733.JPG8

ウェグマンズはレース型競争にも、
コンテスト型競争にも、
どちらにも勝とうとしている。
それがマーケットリーダーの闘い方だ。DSCN8738.JPG8

続いて、
ショップライト。
ボランタリーチェーンだが、
このニューヨーク都市圏で、
最大のシェアを持つ。
127店舗で22.7%の占拠率。DSCN8740.JPG8

エントランスも楽しい。DSCN8742

入口にはファーマシーがある。DSCN8743.JPG8

そしてこの密度のある空間。IMG_7768.JPG8

左手の青果部門は、
やはりオーガニックが目立つ。DSCN8750.JPG8

ウェグマンズほどではないが、
青果部門も豊富な品揃えだ。IMG_7766.JPG8

青果の右手には、ケーキ売場。
お好みのデコレーションをしてくれる。IMG_7769.JPG8

デリカテッセンとサンドイッチは、
ボアーズヘッド。
人気のブランドだ。
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そしてウェグマンズと同じコーナー。
加工肉とチーズのデイリー・スライス。DSCN8760.JPG8

シーフード部門ではケースの上に、
氷を敷き詰めて販売する。IMG_7763.JPG8

チーズ売場も品ぞろえ豊富だ。IMG_7772.JPG8

セルフデリもウェグマンズレベル。IMG_7773.JPG8

ブループリントのホットドックとサラダ。IMG_7774.JPG8

ストリート料理は作りたてを提供する。DSCN8774.JPG8

スモークハウスには、
ブリスケットもある。DSCN8783.JPG8

ジュースとスムージー・バー。DSCN8789.JPG8

その横にコンブチャのバルク売場。
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ホールフーズにもあったが、
今、ブームの兆しがある。

そして精肉の対面コーナーには、
「クラフト・ブッチャー」のネーミング。DSCN8794.JPG8

売場の最後に宅配のコーナー。
もう、どんな店でも、
ネット宅配は必須となってきた。IMG_7745.JPG8

シーゾナル売場には大型テレビが、
ポップアップで販売されている。IMG_7750.JPG8
ショップライト、
素晴らしい店だ。

一夜明けて、
ニューヨーク3日目。

朝からマンハッタンのブロードウェイ。
歩いて南下しつつ、とんがり店舗を見る。
ゼイバーズ。
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入口には圧巻のチーズ売場。IMG_7792.JPG8

スモークフィッシュ売場には、
日曜日の朝から顧客が殺到する。IMG_7807.JPG8

惣菜もゼイバーズの味があって、
その独特の味に顧客がついている。
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コーヒーは好きなブランドを、
ミックスもしてくれる。IMG_7803.JPG8

そして2階のキッチン用品売場。
専門性もあって素人でも楽しめる品ぞろえ。IMG_7815.JPG8

ゼイバーズから歩いて5分。
まず、シタレラ。
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マンハッタンとその周辺に7店あるが、
高いブランド力を持つ。
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精肉も高い品質。
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その隣に、
フェアウェイマーケット。IMG_7838.JPG8

高い陳列の青果部門。
野菜と果物に取り囲まれた感覚になる。IMG_7855.JPG8

根菜から柑橘類へ。IMG_7852.JPG8

果物も美しくて高い陳列。IMG_7862.JPG8

このフェアウェイマーケットでも、
朝から惣菜に顧客が並ぶ。IMG_7866.JPG8

チーズ売場も独特な雰囲気をもつ。IMG_7867.JPG8

コーヒー売場は、
ひきたてを買うことができる。IMG_7868.JPG8

鮮魚は鮮度が命。
それが氷を敷き詰めた売場に、
しっかりと並ぶ。
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精肉の対面売場。
縦陳列でこれも選りすぐりのアイテム。IMG_7873.JPG8

2階はオーガニック商品ばかり集める。
この売場はオーガニックだけの野菜・果物。IMG_7879.JPG8

奥の乳製品売場も、
オーガニックだけ。IMG_7886.JPG8

バルク商品は顧客自身が、
環境に対応していると、
自己満足できる売り方である。IMG_7889.JPG8

フェアウェイ本店は、
昔ながらの売り方だが、
「古いものは新しい」のコンセプトを、
地で行く売場づくりだ。IMG_7891.JPG8

ブロードウェイ最後の店は、
トレーダー・ジョー。DSCN8825.JPG8

地下1・2階の変則的な売り方を追求した店。IMG_7899.JPG8

マンハッタンを描いた壁面。
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デモンストレーションのコーナーは、
必ず人がついて、新商品の味を、
顧客に伝える。
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地下2階にはパン売場や日用雑貨がある。
この店は酒は置いていない。
法律で禁じられているからだ。
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トレーダー・ジョーの加工食品は、
9割まで増えている。
その1品1品にトレーダー・ジョーの魂が、
くっきりと盛り込まれている。

ニューヨーク大都市圏の、
とんがり店舗を見てきた。

コンテスト型競争の中の、
マーケットニッチャー。

市場占拠率は低いけれど、
顧客の頭の中にくっきりと位置を占める。
これがポジショニングである。

それは店全体に「ブランド」力があること、
日本流にいえば「暖簾があること」。
そのためには地味な努力が何より必要だ。

マインドシェアは、
スタンドプレーからは生まれない。

ではみなさん、今週も、
地味な努力を。
Good Monday!

〈結城義晴〉

2018年11月11日(日曜日)

イータリー&ル・ディストリクトとウォルマート&アルディの対極

ワンワールドトレードセンター。
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2001年9月11日。
同時多発テロが起こった。

その旧貿易センタービルの跡に、
二つの鎮魂のプール。DSCN8589.JPG8

亡くなった人たちの中で、
今日が誕生日の人に、
花が手向けられる。DSCN8593.JPG8

白いバラの花。
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オキュラスのモニュメント。DSCN8594.JPG8

内側は真っ白な空間と商業集積。DSCN8601.JPG8

ニュージャージーにつながる駅。
ワンワールドトレードセンター駅。DSCN8605.JPG8

万代ドライデイリー会、
全員で哀悼の意を胸に、写真。DSCN8600.JPG8

このエリアのウェストフィールド3階に、
イータリーがある。DSCN8646.JPG8

イータリーは2007年に、
イタリア・トリノに出現した。DSCN8639.JPG8
ニューヨークには2010年に1号店出店。
この2号店は2016年にオープンした。

食べる、買う、学ぶ。
食堂であり、市場であり、学校である。

私は「学校である」というところが、
大好きだ。

そんな新しいものを、
オスカー・ファリネッティは目指した。
イタリアの家電王だったが、
そのユニユーロという会社を売却して、
イータリーをつくった。

だからイータリーの店は、
イタリア市場のようだ。DSCN8640.JPG8

それでいて食や飲料を楽しむ食堂。DSCN8642.JPG8

店内ツアーをやってもらった。IMG_7411.JPG8

ベンジャミンさん。DSCN8617.JPG8

あちこちの部門に試食を用意してくれて、
自慢のアイテム群を食べさせてくれた。DSCN8619.JPG8

加工肉とチーズの売場。IMG_7457.JPG8

そしてグロサリー。IMG_7474.JPG8

モッツァレラチーズは店内製造する。IMG_7493.JPG8

このスペシャリストの腕前。IMG_7500.JPG8
つくったモッツァレラチーズは、
小売りするし、ピザに使うし、
レストランではパスタやサラダに使う。

だから製造小売業としての強みが出るし、
製造⇒販売の調整が効く。

ピザは2基の窯を持っていて、
焼きたてを提供する。IMG_7562.JPG8

パスタの調理場。
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一方、小売市場は、
青果、鮮魚、精肉、ベーカリー、
そしてデザートまで。

シーフードはイタリア料理に欠かせない。IMG_7632.JPG8

ジェラートも試食させてもらった。IMG_7650.JPG8

レストランには小型三輪があって、
雰囲気をつくる。
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イータリーは体験しなければわからない。
土曜日の朝早く訪れて、説明を聞き、
昼頃食事をした。

食べる、買う、学ぶ。
このエクスペリエンスが大事だ。

もう一つこのエリアの大事な店。
ブルックフィールドプレースにある。DSCN8585.JPG8

ショッピングセンターの屋根は素通し。
そしてワンワールドトレードセンターが見える。DSCN8572.JPG8

2階は「ハドソンイーツ」、
フードコート。
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ニューヨークのホットなレストランが、
ファストフード形式で出店。DSCN8576.JPG8

この寿司屋は絶品。DSCN8579.JPG8

そしてイータリー化現象は、
ル・ディストリクトに現れる。
イータリーのフランス版で、
小売店とレストランが融合している。
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青果部門は、
フランスの香り漂う市場。
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そして売場の各所にイートインコーナー。
こちらは肉売場とレストランの融合。
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イータリーが南欧の陽気な雰囲気なら、
こちらは間接照明を使って、
シックな空間を演出する。
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テイクアウトのカフェ・コーナー。
近隣のオフィスで働く人たちや、
観光客がやってくる。
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パティスリーとコーヒー。
椅子とテーブルが増やされた。
休日の午前中には観光客が多い。
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チョコレートなどの菓子は、
専門店形式。
このショップもリニューアルされた。
観光地でもあるから、
土産需要にも対応する。
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マンハッタンを離れて、
ニュージャージー州へ。
ウォルマート・スーパーセンター。
ウォルマートは、
マンハッタンには出店できない。DSCN8687.JPG8

青果部門のこの販売量。
よく売れている店だ。
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バナナも投げ入れ陳列で、
凄い単品量販。
調理用バナナ1本20セント。DSCN8655.JPG8

完熟バナナは1ポンド58セント。DSCN8657.JPG8

ロールバックはこの時期だけ、
「ライト・アップ・クリスマス」と、
ネーミングを変更している。DSCN8661.JPG8

エンドのTOPボードは、
両サイドを向いている。DSCN8664.JPG8

リーチインの卵の売場。
よく売れて欠品だらけだ。
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牛乳は1ガロン3.19ドル。
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クリスマス商材を集めたゴンドラアイル。
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主通路では、目玉商品の
65インチテレビをプロモーション。
529ドルと、安い。
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ウォルマートは主通路に、
島型に商品を置いてプロモーションする。
これを「アクションアレイ」と呼ぶ。
現在はクリスマス商材が、
全面展開されている。
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売場の一角では、
クリスマスのプロモーション。
右サイドの入り口には、
「ライトアップクリスマス」のパネル。
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レジ前でラッピング商材を販売。
売場はクリスマス販促全開だ。DSCN8685.JPG8

そして店舗の右サイドには、
クリスマスショップができている。IMG_7699.JPG8

レジ前のこの混雑。IMG_7710.JPG8

みな、大量に商品を購入している。
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このニューヨーク大都市圏では、
4%台のシェアしか、
もっていないウォルマート。
店が少ないからこそ大繁盛店となる。DSCN8653.JPG8

アルディは、
最新の新型店舗を訪れた。DSCN8711.JPG8

入口からはワンウェイで、
飛び切りの特売品売場。
ウィンコフーズのザ・ウォールのようだ。DSCN8705.JPG8

そして青果部門とベーカリー部門が、
登場する。
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アルディの生鮮が前面に出てきて、
よりスーパーマーケットらしくなった。DSCN8690.JPG8

ホウレンソウなど超お買い得。
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オーガニックも強化して、
品質も高く、しかし安い。DSCN8695.JPG8

オーガニック・バナナは、
1ポンド59セント。
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これはウェグマンズと同じ値段。

奥に「Fresh」と書かれた生鮮売場。DSCN8692.JPG8

生鮮の品揃えも充実してきた。
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ポークチョップは実にいい品質だ。DSCN8697.JPG8

牛乳は1ガロン3.29ドル。DSCN8700.JPG8

冷凍食品は、
蓋つきの冷蔵ケースで売る。
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この店は珍しく長い行列。DSCN8703.JPG8

アルディのレジチェッカーは、
座って処理する。
しかしレジ処理スピードは速い。DSCN8706.JPG8

次から次へとお客が入っていく。
新店で、レイアウトも変えた。
それに反応する顧客。
期待は大きい。
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イータリーとル・ディストリクト。
ウォルマートとアルディ。

どちらも世界レベルで、
どちらも驚くほどの繁盛。
一方は最先端のトレンドを表現する。
一方はベーシックな低価格を実現させる。

それがアメリカやニューヨークを、
実によく表している。

対極を持つ。
対極を表現する。

40年近く前に、
マガジンハウスの甘粕章さんに、
対談してもらった。

「両極をもっていなければ魅力がない」
いまでも印象に残っている。

しかしそれが商売の極意だ。

コストコは、
ダイヤモンドとトイレットペーパーを
一つ屋根の下に持つ店。

極意を知る企業だ。

そしてそれは、
都市機能の豊かさでもある。

〈結城義晴〉

2018年11月10日(土曜日)

Whole Foods&365とTrader Joe’sの変化スピード&ベクトル

創意を尊びつつ良いことは真似ろ。
倉本長治の「商売十訓」第2訓。

アメリカにやってくるとき、
いつも強調すること。

かの地の良いところは真似る。
しかし自分の創意は尊ぶ。

ただひたすら真似るだけというのは、
まったくもってよろしくない。

トレーダー・ジョーの真似は、
とてもじゃないができない。

ウォルマートの真似も、
誰もできない。

ウォルマートはその50兆円を背景に、
すべてのマネジメントや、
オペレーションを組み立てている。

トレーダー・ジョーも、
1兆5000億円で500店。

それを背景に、
自分のイノベーションを展開している。

だからそこに至るプロセスを学ぶ。
それが何より大事だ。

すぐ役に立つことは、
すぐに役立たなくなる。

羽田空港から12時間。
大西洋が見えてきた。DSCN8376.JPG8

朝日が上がってくる。DSCN8375.JPG8

そしてニューヨークの端にたどり着いた。DSCN8379.JPG8

ジョンFケネディ空港に到着。DSCN8381.JPG8

すぐにバスに乗り込んで、
ホテルに直行。

ワトソンホテル。
そしてSeminar。
8

前田仁さんが口火を切って、
万代ドライデイリー会米国勉強会が、
始まる。
前田さんはドライデイリー会事務局長。DSCN8382.JPG8

今日はゲスト講師。
山口光郎さん。
米国三菱商事会社、
生活産業グループニューヨーク生活産業部部長。DSCN8385.JPG8

アメリカの買物に関する調査と、
米国小売業界動向を、
簡潔に報告してくれた。
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最近のトレンド商品も陳列して、
具体的にホットなアイテムを紹介。DSCN8392.JPG8

そのあとは結城義晴。
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今回は事前講義ができなかったので、
基礎的な情報や重要な見方を、
これまた簡潔に講義した。DSCN8405.JPG8

みんな疲れがあるにもかかわらず、
よく聞いてくれた。DSCN8412.JPG8

そしてすぐにブルックリンへ。
ホールフーズの環境対策店舗。DSCN8531.JPG8

2階の屋上に有機農法のハウスがある。
ここでつくられた商品には、
「ゴッサムグリーン」という、
ブランドがつけれている。
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入口を入ると青果部門。
今日の一丁目一番地は花。DSCN8514.JPG8

左手に素晴らしい花売場。DSCN8513.JPG8

ホールフーズの生命線を握る青果部門。DSCN8515.JPG8

いつ見ても美しい陳列。
その上、よく売れている。

いい店は、
売れていて、
しかも美しさが
損なわれない。DSCN8483.JPG8

アマゾン・プライム会員には、
この商品が10%割引される。DSCN8481.JPG8
昨年8月28日、ホールフーズは、
アマゾン・コムの傘下に入った。

それ以降、アマゾン+ホールフーズの、
ディスカウント攻勢が続く。DSCN8482.JPG8

モッツァレラチーズと、
屋上菜園生産のゴッサムグリーン商品の、
関連販売。
よく売れている。
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シーフード部門は、
圧倒的な品ぞろえと鮮度を誇る。
日本の鮮度と比べてはいけない。
アメリカのシーフードとして、
一級品ならいい。
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コーヒーは豆からひいて販売される。DSCN8488.JPG8

ひき肉もアマゾン・プライム会員に割引。DSCN8489.JPG8

これは「レベル4」の放牧した牛の、
ポーターハウスステーキ。
ウォルマートは精肉を、
環境や肥育状態などで、
5段階評価している。
その4段階商品である。DSCN8490.JPG8

牛乳は1ガロン4.09ドル。
1ガロンは3.8リットル。
ずいぶん安くなった。DSCN8491.JPG8

乳製品売場はリーチインケースばかり。
環境対応のためだ。DSCN8492.JPG8

卵もケージフリーが原則。
ノンGMO(非遺伝子組み換え)も原則。
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チーズ売場のプレゼンテーション。DSCN8494.JPG8

そしてチーズからデリへ。DSCN8495.JPG8

生パスタの売場が新たに登場。DSCN8496.JPG8

定評のあるセルフデリ。
湯気が立つ売場はホールフーズ特有。DSCN8498.JPG8

そして新設されたのがこれ。
ジュースとコンブチャのバルク販売。
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ラガービールのように取り出して、
好きな量を買うことができる。DSCN8502.JPG8

そしてこの容器に入れる。DSCN8503.JPG8

値段は容量ごとに3種類。
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対面にある冷蔵多段ケースには、
コンブチャがずらり。DSCN8506.JPG8

大ブームのコンブチャ。
日本でもブームになった紅茶キノコだが、
ホールフーズの差別化アイテムとなる。DSCN8507.JPG8

デリ部門は対面とセルフをミックスして、
すぐに食べられる態勢を整える。
ホールフーズはグロサラントの先駆者だ。DSCN8510.JPG8

バルク売場も環境対応である。DSCN8511.JPG8

そして驚いたのがレジの後ろ。
デリバリーの作業場とストック場となった。DSCN8529.JPG8

冷凍商品のストック。DSCN8516.JPG8

スマホでオーダーを受けて、
店でピックアップされ、
デリバリーを待つ。DSCN8517.JPG8

こちらは冷蔵ケースに保管されたデリバリー商品。DSCN8518.JPG8

プライムナウは、
ホールフーズの全店で展開されている。DSCN8526.JPG8

非冷商品の棚。
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ホールフーズが、
ネットスーパーに変わっている。

屋上のハウス。
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万全な管理でオーガニックが生産される。DSCN8523.JPG8

2階にはビールバー。
ここで飲食もする。DSCN8524.JPG8

雨が降っているがレジは混んでいる。
アマゾンはこの企業を、
135億ドル(1兆3500億円)で買った。
安い買物だった。DSCN8528.JPG8

つづいて、
トレーダー・ジョー。
銀行跡に入って大繁盛店。DSCN8553.JPG8

入口の第一エンドは、
サンクスギビング対応。
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左手に入ると生鮮部門。DSCN8533.JPG7

青果にも新しいアイテムが、
次々に導入される。DSCN8535.JPG8

リンゴも楽しい売場だ。DSCN8536.JPG8

そして正面がミート。DSCN8534.JPG8

天井は高く快適な店だ。DSCN8538.JPG8

乳製品はトレーダー・ジョーにとって、
いつも最強の武器となる売場だ。DSCN8540.JPG8

そして必ずデモンストレーション。DSCN8541.JPG8

レジ待ち顧客のための2つのレーン。DSCN8542.JPG8

しかし今日は雨が降っていて、
金曜日の夕方としては、
顧客数が少ない。
駐車場がない店は、雨には弱い。
それでも他の店に比べると、
客数が少ないとはいえないが。DSCN8550.JPG8

入り口わきに花売場。DSCN8539.JPG8

そして今、強調されているのが、
すべてのゴンドラに付けられたフック陳列。
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歯磨き粉売場に歯ブラシ。
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オリーブ油売場にオリーブ。
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ホールフーズとトレーダー・ジョー。
凄い企業の凄い店。
堪能した。

しかしもう1店。
ホールフーズ。
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ディスカウント型新フォーマット、
ホールフーズ365。
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トレーダー・ジョーをターゲットにした、
新しいディスカウントフォーマット。

1階入り口にはイートインコーナー。
夕方でも混んでいる。DSCN8478.JPG8

その1階にはアマゾン会員向けの、
ネット注文ロッカー。DSCN8476.JPG8

プライム会員の特典が、
ブルーパネルに大きく書かれている。
プライム会員は、
ネット注文で10%オフになる。
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入口を入るとすぐに、
オーダー式のカフェカウンター。
パンやスナック、飲料を販売する。
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その横にイートインコーナー。DSCN8415.JPG8

ビールやサイダー、ワインを、
グラスで販売する。DSCN8416.JPG8

スーパーマーケットは、
地下1階にある。
エスカレーターで誘導する。
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エスカレーターを降りると
美しい青果部門が見えてくる。
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バナナ売場は、
多段什器でボリューム展開。
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電子タグを使っている。
コロンビア産バナナが、
1本19セント。
つまり1本売り。
これはトレーダー・ジョーの専売特許。
それを真似ている。
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葉物などは多段の冷蔵ケースに
クレートのままで陳列する。DSCN8422.JPG8

省力化のために、
箱のまま陳列する。
ホールフーズのレギュラー店舗とは、
全く陳列が違う。
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しかし葉物コーナーは、
通常店と同じく、フック陳列。
商品面がよく見える。
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ニンジンやセロリ、
ビーツなどが入ったキット。
焼くだけ、ボイルするだけで、
メニューができあがる。
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単品量販の店であるから、
アボカドとトマトは、
これだけの量を並べる。
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マッシュルームなどのキノコ類は、
アウトパックされて、納品される。
それを並べるだけだ。DSCN8428.JPG8

果物もクレートのまま並べる。
通常のホールフーズの陳列とは、
大きく異なって、
ローコストオペレーションに徹する。DSCN8430.JPG8

加工肉などは蓋つきの冷蔵ケースで販売。
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ビーフもパックのセルフ販売。DSCN8433.JPG8

PB365の商品として、
特徴が記され、
精肉5段階評価が印字される。DSCN8435.JPG8

ハンバーグ用ミンチも、
パッケージ販売されている。
売り方はウェグマンズの模倣だが、
ずいぶん安くて、お手ごろになった。
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それでもホールフーズらしく、
通路は曲線で、お客を誘導する。DSCN8437.JPG8

壁面の装飾が素晴らしい。
ディスカウント型ローコスト店舗だが、
デザインは斬新だ。
これがこの店の特徴で、
それがトレーダー・ジョーと、
異なるポジショニングをつくる。DSCN8438.JPG8

シンプルな什器で、
パンの関連販売をしている。
DSCN8439.JPG8

多段の什器だが、
トレーを置いただけ。
しかも顧客が商品を取ると、
商品がスライドして下がってくる。
DSCN8441.JPG8

壁面は可視率が高い、
枠の細い冷蔵リーチインケース。
そして商品はフック陳列。DSCN8443.JPG8

オリーブバーもある。DSCN8444.JPG8

チーズ&ハム・ソーセージの売場も、
セルフセレクション。DSCN8445.JPG8

飲料もリーチインケースで販売する。
ローコストオペレーションと同時に、
省エネを徹底している。DSCN8448.JPG8

バルク売場は、
通常のホールフーズより狭い。DSCN8449.JPG8

蓋つきの白いケースを置いただけの、
シンプルなつくり。
それでも色づかいが良いので、
小洒落れて見える。
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ビールの6本パックを、
可動式4ウェイ什器で、
主通路展開。
ウォルマートの島陳列と同じ。
ここではウォルマートを真似る。DSCN8453.JPG8

牛乳の売場。
1ガロン3.39ドル。
1リットル89円。
ここまで価格対応してきた。
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冷凍食品部門は、
両サイドに蓋つき平ケース。
この売場もデザイン性に優れる。DSCN8457.JPG8

最後にデリのセルフバー。
ローコスト店舗だが、
什器は薄いグリーン色で統一される。
つまりローコスト・ハイセンスだ。DSCN8464.JPG8

ニューヨークはサラダ文化のメッカ。
売れ筋に絞ったサラダ。
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ベーカリーもセルフ販売。
真ん中に餅アイス。
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ガラスケースでパンを売る。
店内はすべてパステルの色調だ。DSCN8467.JPG8

チェックアウトレジは、
銀行方式。
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サービスカウンター。DSCN8470.JPG8

ローコスト運営のホールフーズ365。
トレーダー・ジョーを狙い撃ちして、
若いミレニアル世代を中心に、
支持されている。

ローコスト・ハイセンス。
ロープライス・ハイクォリティ。
それがホールフーズ365だ。

3店舗の視察を終えて
夕食会場へ。
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シーフードレストランの
ロージー・オグラデイ。IMG_7310.JPG8

乾杯の音頭は木村敏弘さん。
加藤産業㈱専務取締役。
万代ドライデイリー会副会長。
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参加者はグループに分かれて行動する。
その各班のあいさつ。
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ニューヨークで何を学ぶのか。
それぞれが発表した。IMG_7289.JPG8

㈱万代の阿部秀行社長。
万代からは3名が同行。
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中締めは加藤健さん。
万代取締役総務担当。
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長いながい一日だった。

ホールフーズはどんどん変わっている。
アマゾン・ドットコムと、
正面から向き合っているからだ。
その影響もあって、
ディスカウントタイプの365は、
明確なポジションを獲得しつつある。

そしてトレーダー・ジョーも、
変化を遂げている。

この変化のスピードと、
変化のベクトルが、
それぞれの企業の価値を示す。

そして変化のスピードは、
ひたすら真似る者からは生まれない。
真似られる者が真っ先に、
変化しているからだ。

変化のベクトルは、
何よりも自分の強みにこそ、
根ざしていなければならない。
(つづきます)

〈結城義晴〉

2018年11月09日(金曜日)

小国綾子の「迷ったら」と青春時代と白秋時代の「迷い」

朝一番で東京羽田空港へ。IMG_7268.JPG8

国際線の横の駐車場。
オリンピックに向けてだろうか、
大規模な工事中。
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チェックインして、
Wi-Fiルーターを借り、
保険に入ってから、
円をドルに両替する。

この手順を素早く済ませて、
113番ゲートへ。
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外は雨。
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ニューヨーク便に乗り込む。DSCN8355.JPG8

空港ターミナルも煙っている。DSCN8356.JPG9

飛び上がると関東平野は、
雲に覆われている。DSCN8358.JPG8

低層雲の上に上がると、
青い空が見える。
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翼よ頑張れ。
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雲は美しい。
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太平洋は千切れ雲。
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それが途切れると、
遠くに青い海。
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そして空と海が溶け合っていく。DSCN8367.JPG8
ニューヨークから、
サンフランシスコ、
そしてホノルルまで。

今回の旅は、
アメリカ合衆国の横断。

13日間。

さて、朝日新聞の一面連載。
「折々のことば」
今日で第1282回。

1年365日の毎日連載だから、
3年半続いている。

毎日毎日、このクォリティ。
編著者の鷲田清一さんに脱帽。

迷うのは、自分で
選ぼうとしている証拠。
自分の頭で
考えている人だけが
得られる「勲章」
みたいなものだ。
(毎日新聞記者の小国綾子さん)

自分の頭で考える。
そして自分で選ぶ。
自分で動く、行う。

そのために迷う。

「それでも迷いが吹っ切れない時は
“やったことのない方を選ぶ”」

凄い。

亡くなった岡本太郎さんは、
迷ったら、難しい道を選んだ。

余談だが、私の大学時代の後輩は、
ペンネームが「いばらみちお」だった。
いいネーミングだ。

晩成でもいいから、
大成してほしい詩人だ。

話は戻って、
小国綾子さんは、
やったことのない方を選ぶ。

「嫌な仕事も
やってみたら発見があったり、
”できないこと”ばかり数えて
凹(へこ)んでいた子育て期に
旅に出たら、
赤ん坊がいたからこそ
できた経験があったり」

「人生に思いもよらない線が
いっぱい引けた」

迷ったら、
やったことのない方を、
難しそうに見えることを、
自分の頭で考えて、選ぶ。
index
『?(疑問符)が!(感嘆符)に変わるとき』から。

小国綾子さんは、
1966年生まれの大阪人。
1990年に毎日新聞社に入社し、
その後、2007年秋に退社。
家族で渡米したが、
2011年に帰国して、
毎日新聞社に復帰。

いい会社だ、毎日新聞は。

アメリカに滞在中に、
ライター活動をして、
その作品群が認められた。

一方、東京新聞「筆洗」

中国の五行説をテーマにする。
五行説は「四季に四色を配する」

「青春、朱夏、白秋、
そして黒い冬、玄冬だ」

「青春時代があるのなら、
他の三つの時代が人生にあってもいい」
宗教評論家のひろさちやさん。

つまり青春時代、
朱夏時代、
白秋時代、
玄冬時代。

この中で白秋時代は、
暗い冬を控えながら、
「世俗を離れて、ゆったりと生きる時期」と、
ひろさんは『こころの歳時記』に記す。
index

白秋時代とは、
働き盛りを過ぎたころからか、
あるいは定年後あたりからか。

「身辺の整理に手を付けながら、
心穏やかに過ごす日々」

コラムは語る。
「現実の白秋時代は
別の方向に向かっている。
政府は継続雇用の
年齢引き上げの議論を本格化させた。
高齢者の雇用拡大も目指している」

「財政にも、人手不足にもいいそうだ」

「生涯現役社会」であるし、
私も生涯現役を標榜している。

コラム。
「元気で意欲がある人には、
望ましい社会だろう。
一方で、人はいつまで現役なのか。
どこまで働いて、いつ余生に入るのか」

東京新聞らしく政府への注文。
「秋から冬にかけての人生観が、
これから始まるという
社会保障制度の改革のなかで、
みえなくなっていないか」

阿久悠作詞、森田公一作曲。
大ヒットした「青春時代」
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阿久は歌詞にした。
「青春時代の真ん中は
道にまよっているばかり」

コラムの最後の言葉。
「白秋に迷いは似合わない。
穏やかな季節に
しなければならないだろう」

小国綾子さんや岡本太郎さんは、
どう反応するだろう。

人それぞれだとは思うが、
自分で考え、自分で選ぶ。
それは白秋時代にもあると思う。

〈結城義晴〉

2018年11月08日(木曜日)

米国中間選挙が終わった「U.S.A.」の「あかりと油」

朝日新聞「折々のことば」
今日は第1281回。

思慮の浅い者たちは
あかりは持っていたが
油を用意していなかった
(マタイによる福音書〈新約聖書〉)

編著者鷲田清一さん。
「先の見えない、
塞いだ時代だと人は言う」

「けれども視界が遮られているのは、
未来が不確定だからではなく、
目を凝らせばある未来が
確実に来ることがわかるのに、
すべて先送りにし、その対策に
本気で着手できないでいるから」

先送りする。
本気の着手がない。

その通り。

ピーター・ドラッカーは言う。
「理想を求め、
手持ちのリソースで、
ケースバイケースで、
一歩一歩」

例えば人口減少、
国家財政の破綻、
経済成長の限界、
放射性廃棄物処理の膠着。

「聖書のこの一節は
私たちのそんな無様(ぶざま)も
思い起こさせる」
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さて京都新聞巻頭言「凡語」

4大新聞や地方紙など目を通しているが、
最近引用することが多い。

「”どっちかの夜は昼間”
という歌詞が耳に残る」

今年大ヒットしたDA PUMPの「U.S.A.」
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「C’mon, baby アメリカ
サクセスの味方 organizer

C’mon, baby アメリカ
Newwave寄せる Westcoast
C’mon, baby アメリカ
どっちかの夜は昼間… 」

歌詞は、よく、わからん。
「どっちかの夜は昼間」はわかるが。

凡語のコラムニスト。
米国中間選挙を論じる。

「投票率も跳ね上がった。
結果を抜きにしても、
かの国の民主主義が
活性化したのは間違いない。
誰のせいか」

上院は共和党、下院は民主党。
結果、ねじれ状態となった。

映画監督のマイケル・ムーア。
「トランプのおかげで
目を覚ますことができた」

選挙直前に、
新作「華氏119」を公開。
華氏
「映画は米国の現状を憂えるが、
単純なトランプ批判だけではない」

「オバマ前大統領をはじめ
民主党やメディアの体たらくにも
容赦ない」

「トランプ氏が
分断を招いたのではなく、

分断が彼を大統領にした―」

コラム、いいことを言う。

DA PUMPは「ダサかっこいい」のが人気。
「単純に米国賛歌が
受けているわけではない」
私もそれがいいと思う。

小売サービス業も、
単純に米国礼賛をする時代ではない。

「トランプ時代はまだ続く。
日本も目を覚まされることが
まだまだありそうだ」

今、72歳だから、
そう長くはないだろうけれど。

それにしても、
トランプの話しぶりは、
個人的に、好かん。

米国の支持者たちには、
その言動が痛快なのだろうが。

10月23日付けの、
Financial Times。
日経新聞では25日。

ギデオン・ラックマンが選挙前に書いた。
チーフ・コメンテーター。

タイトルは、
「歴史に名残す? トランプ」

「トランプ米大統領が9月に
国連総会で演説した際、
その内容に対して
聴衆から失笑が漏れた。
過去に米大統領が、
こんな侮辱的な扱いを
受けたことはない」

「しかし、筆者は不本意ながら、
最後に笑うのはトランプ氏かもしれない
と思っている――」

「歴史的人物は、善人とは限らないし、
特に頭脳明晰というわけでさえない」

「トランプ氏は常習的な嘘つきだし、
トランプ政権は、
移民の子供たちを親から引き離して
収容する施設を設けるような政権だ」

ここでドイツの哲学者ヘーゲルを引く。
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「ヘーゲルが生きていた時代の
典型的な世界史的人物はナポレオンだ。
ヘーゲルはナポレオンのことを、
“馬に乗った世界精神”と表現した」

フランスのマクロン大統領による、
そのヘーゲル評。

「ヘーゲルは”偉人”を、
その人物よりもずっと偉大な何かを
実現する道具にすぎないとみていた……」

ナポレオンはそうだった。
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「ヘーゲルは、ある人物がしばらくの間、
時代精神(世界精神)を
体現することはできるものの、
当人がその時必ずしもそれを
明確に自覚しているわけではない、
と考えていた」

ドナルド・トランプも。
「本能的に、ヘーゲルが指摘したような
自分でさえよく理解していない
その時代の流れや力を体現し、
それらを自分に有利に使える
直観的な政治家なのかもしれない」

「対照的にマクロン氏は今のところ、
教養はあるが、滅びつつある今の秩序を
体現する存在のように見える」

面白い見方だ。

その「時代の流れや力」とは?

「歴代の米大統領は、
米国の力が弱体化しつつあることを
否定するか、ひそかに対処しようとするか
のどちらかだった」

トランプは、
「米国の凋落を認め、
その流れを逆転させようとしている」

「特に、グローバル化は実はひどい考え方で
それが米国の力を相対的に低下させ、
国民の生活水準を押し下げてきたと断じた」

これに一部から、
拍手喝さいが起こった。

さらに「中国が豊かになり、
力を蓄えることはすなわち、
米国にとって良くないことだと判断した。
その結果、中国の台頭を止めようとした、
最初の米大統領となった」

「これが良いことかどうかはともかく、
中国を米主導の国際秩序に
組み込む方向で努力するという
40年以上続けてきた
米国の外交政策をひっくり返した」

これは間違いなく、
歴史的な展開である。

一方、内政面では、
「米国のエリート層と一般大衆の意見の間に
大きな隔たりがあることに
最初に目を向けた大統領だった」

トランプは、「この分断を、
最初は大統領候補として、
その後は大統領として
徹底的かつ効果的に活用した」

だから京都新聞の凡語が言うように、
「分断が彼を大統領にした」

「高齢にもかかわらず
ニューメディアを”理解”し、
ほかの政治家には及びもつかないほど
見事に使いこなした――」

Twitterというおもちゃだけだが。

「しかし、こんな過激な手法で
トランプ氏は将来、
成功の栄誉にあずかれるだろうか」

「否」とラックマン記者。

「米国が貿易戦争の反動に
見舞われるかもしれないし、
米経済が過熱して、
株価が暴落する可能性もある」

もし世界が再び金融危機に陥ったら――。

「トランプ氏率いる米国が
国際協調による対応を
主導することは難しいだろう」

「最悪の場合、中国やロシア、
あるいは朝鮮半島において
戦争という事態にもなりかねない」

これこそ、避けるべきことだ。

「トランプ氏自身は、
偉大さとは”勝利すること”と
考えているかもしれないが、
ヘーゲルは、世界史的人物はたいてい
暗い末路をたどると指摘している」

アレキサンダー大王のように
「若死に」したり、
シーザーのように「殺され」たり、
ナポレオンのように
「セントヘレナ島に流され」たりする。
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そしてジョンFケネディも。

もし歴史的人物になれなければ、
暗い末路にはならないのだろうか。

いずれにしても私たちは、
2000年以上前から警告されている。
「あかりは持てど、
油は用意せず」
これでは、いけない。

そしてドナルド・トランプに、
油の用意はないと思う。

〈結城義晴〉

2018年11月07日(水曜日)

立冬の野田聖子予算委員長の「敬称維新」のその先

暦を振り返れば、
立冬。

二十四節気で、
秋分と冬至のちょうど真ん中。

朝日新聞巻頭コラム。
「天声人語」

「東京暮らしの肌感覚では
いままさに秋たけなわの候だが、
北国では一足早く
初冬へと移りつつある」

その通り。

京都新聞巻頭コラム「凡語」

寄せ鍋で顔寄せ箸寄せ心寄せ
ヤマキ㈱が公募した川柳の入賞作を紹介。

そして今日の「鍋の日」の心寄せを訴える。
「いい(11)な(7)べ」の語呂合わせ。

鍋でも楽しみたい気分になる。

東京新聞一面コラム「筆洗」

「不正はもうやっていない」
SUBARU(スバル)の不正検査問題。

2017年末以降、
不正な検査はしていないと説明していた。
しかし実は今年10月26日まで続いていた。

完成検査不正に関わるリコール対象車は、
10万台が53万台となり、
その費用は総額で319億円になる。

「過ちて改めざる、
(これ)を過ちという」
孔子の「論語」にある言葉だ。
子曰、過而不改、是謂過矣。

筆洗のコラムニスト。
「再発防止に必要なのは
言葉ばかりの反省やおわびではない。
問題のある仕組み自体を
改めることだったのに、
それを忘れた」

そして山口誓子の俳句。
寒昴(かんすばる)天のいちばん上の座に
冬の夜空の昴は、
天の一番上の座にある。

「高い空にあった信頼の星は落ちた」

過ちて改めざる。
ああ。

月刊商人舎11月号を責了し、
印刷・製本に回して、
出来上がるのを待つだけ。

この待つ時間がいい。

今日は一日、横浜商人舎オフィス。
午前中に、丸山英之さん来社。
第一屋製パン㈱執行役員営業本部長。IMG_7262.JPG8
㈱イトーヨーカ堂から森永製菓㈱を経て、
㈱ロック・フィールドで取締役。
そして第一屋製パンで営業を取り仕切る。

製パン業界の将来や、
イトーヨーカ堂のこと。
伊藤雅俊さんや故塙昭彦さんのこと。

いろいろ話した。

午後にはイオンリテール㈱の面々。
私の右が東昌世さん(人事部教育担当部長)
左は吉田元さん(人材育成グループマネージャー)
両サイドはイオンコンパス㈱の、
三好智さんと細川みゆきさん。IMG_7265.JPG8
10月のフランクフルトとミラノの旅。
参加した東さんがとめどなく語り続けて、
その収穫と成果が明らかになった。

来年も、もっと大きな成果を上げたい。

西日本新聞コラム「春秋」
題だけなら日経新聞と同じだが、
中身は全く違う。

「江戸時代の武士の話法なら、
相手は”貴殿”で自分は”拙者”。
呼び掛けるときは”~さま””~どの”」。

幕末になると変化する。
「西郷くん」「坂本くん」。

長州で松下村塾を開いた、
吉田松陰が始めたという説あり。

「松陰は武士から農民まで
さまざまな立場の若者を塾に受け入れた」

だから「塾生が身分にとらわれず
対等に学べるよう、”君”や”僕”、
“~くん”という敬称を使わせた」

農民出身の伊藤博文も、
松陰の薫陶を受けた。

1890年に初代総理大臣として、
第1回帝国議会に臨んだ。

そして議員を、
「~くん」と呼ばせた。
以来、国会での議員の敬称は、
今も「くん」づけになった。

安倍晋三くん、麻生太郎くん。

しかし野田聖子さん。
「慣例にとらわれず、
委員を”~さん”で呼んだ」

女性初の衆院予算委員長。
理由は「一般社会では男女の別なく
“さん”付けだから」

コラムニストはこれを歓迎する。
「先達がいる。土井たか子さんだ。
女性初の衆院議長は”~さん”を使った」

その真意はガラスの天井に対する挑戦だ。

「女性が圧倒的に少ない
国会の現状を変えたい。
その思いは2人に共通しよう」

西日本新聞の九州は、
どちらかと言えば、
男尊女卑的な空気が残る土地柄だ。

だからこそ新聞は、
この「さん」づけを重く見る。

「松陰が身分の壁を払おうと
考えた”くん”が、
男女の格差をなくす”さん”に替わる
“敬称維新”が起きてもいい」

「敬称維新」によって、
松陰が目指した身分の壁が払われ、
真の公平な社会が生まれてほしいものだ。

そしてそれは男女の格差だけではなく、
本当のダイバーシティの実現につながる。

政府自民党や国会議員も、
「さん」づけには文句を言わず従っても、
水田水脈議員の発言は容認されている。

SUBARUと同じように言葉だけでは、
「過ちて改めざる」だ。

「敬称維新」のその先こそ重要だ。

〈結城義晴〉

2018年11月06日(火曜日)

Wal-MartとTargetの「スキップ・ザ・ライン」とヒトラーの言葉

ものなべて
秋は心を痛ましむ 
落葉の舞も 
風の唱歌も

新潟日報「堀口大学文化の記憶」より。

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若き日の短歌集「風と落葉」の中の一首。
「人は私を秋の詩人だという。
私は秋が好きだ」と
随筆に書いているように、
秋の詩人を自認していた。

私も秋が好きだ。
秋の詩人ではないけれど。

横浜商人舎オフィスに届いたのが、
「明治マーケティングレビュー」IMG_7261.jpg8
季刊誌だが、私の連載タイトルは、
「小売業のスーパーマーケティング」

㈱商業界の社長を退任してから、
ずっと書かせてもらっている。
だからもう11年目が終わる。

朝からオフィスに出て、
午後、桜木町駅前。

雨模様だ。
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その後、オフィスに戻って、
月刊商人舎11月号を責了。
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雑誌には「編集後記」がある。
もう、雑誌にかかわって41年。
ずっと編集後記を書いてきた。
どんなメディアも、
意外に後記の読者は多い。

今月号の月刊商人舎の編集後記。
特別に、発行前に公開しようか。

【月刊『商人舎』11月号編集後記】

10月はドイツ、イタリア、イギリス、アメリカの南部と西部、そして中国の上海に16日間。その間に日本では歴史に残る3日間があった。本当に不思議なことだが、それらがすべて本号に集約された。行動することに、意味がある。どんな動きも無駄にはならない。(義)

なんでもかんでも「平成最後の・・・」と言われる風潮はいかがなものかと思う。というわけで、平成最後の「11月号」、お届けいたしまーす!!!(綾)

台風24号による塩害で、横浜の紅葉も色づく前に枯れ気味・・・。でも空は高いし、うろこ雲やいわし雲など楽しめて、今年の秋はいつもより長く感じる。(佳)

嗚呼、一時たりとも安穏としてはいられないのか。総合スーパー、スーパーマーケットで働く人々のご苦労が偲ばれる。だが、目まぐるしく進化する時代に翻弄されるのは彼らだけではない‼(磯)

社名が変更されても、いつまでも以前の名称で呼んでしまう。一つ前ならいざ知らず、二つ三つ前なんてこともあり、我ながら嫌になる。(倉)

岡田元也社長の「何のために存在するのか」。その一言は、等しく皆に向けられている。(亀)

――――ご愛読、感謝します。

いい雑誌となりました。
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さて、商人舎流通SuperNews。
昨日はアメリカのニュースが多かった。
その中で2本の記事に注目。

ウォルマートnews|
従業員が清算機器をもって売場でチェックアウトする
ターゲットnews|
「スキップ・ザ・ライン」の携行チェックアウト機器導入

ウォルマートとターゲット。
11月から導入しているのが、
新しいチェックアウトシステム。

クレジットカードの利用客に対して、
精算機器を持った従業員が
売場でチェックアウトする。

ネーミングは、
「チェックアウト・ウィズ・ミー」。

ターゲットも真似をしたのか、
それとも偶然の同期か。

こちらのネーミングは、
「スキップ・ザ・ライン」

サンクスギビングデーに向けて、
さらにホリデーシーズンにおいて、
レジの待ち時間が少なくなる。

ウォルマートは、
私と一緒にチェックアウトしましょう。
ターゲットは、
列に並ぶのをスキップします。

この2社が始めたからには、
アメリカでこの年末商戦から、
ブームになるかもしれない。

さて今日はアメリカの中間選挙。

日経新聞電子版「経営者ブログ」
IIJ会長の鈴木幸一さん。
日本のインターネットサービスの草分け。
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タイトルは、
「二極化をあおる危険」

「選挙に先立って、
さまざまな調査が公表されていて、
二極化が進む米国の
危機的な状況を示している」

「どの結果を見ても、
学歴、人種、所得格差等々、
米国の社会はますます二極化され、
分断社会になっている」

日本も少しずつ、
二極化された分断社会になってきた。

「ブルーカラー層が多い地域の
“忘れられた人々”を助けることを
主眼とする”米国第一主義”こそ、
トランプ大統領の選挙戦略」
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“何とか”ファーストは、
危険だ。

「過激な言葉によって、
人種間、所得格差、学歴、
あるいは共和党と民主党という
党派間に至るまで、
激しい二極化を促す状況を
つくり上げているのは、
極めて危険な状況である」

「ポピュリストの台頭、
独裁者を生む土壌は、
極端な二極化が、
その第一歩である」

ラテンアメリカやアフリカで、
それは証明されている。

アドルフ・ヒトラーも、
そんな中から登場してきた。

「しかも、始まりは
民主主義の基本とされる
選挙で選ばれた扇動家が、
民主主義を崩壊させ、
独裁者となる例が多いのは、
よく知られた事実である」

ナチスも選挙で選ばれてきた。
そのヒトラーの言葉。

「大衆の多くは無知で愚かである」

「大衆は小さな嘘より、
大きな嘘の犠牲になりやすい」

「熱狂する大衆のみが操縦可能である」

「大衆は理性で判断するよりも、
感情や情緒で反応する」

トランプの集会を見ていると、
同じようなことを感じる。

「役に立つのは、
人を殴れる人間だけだ」

「女は弱い男を支配するよりも、
強い男に支配されたがる」

「私は間違っているが、
世間はもっと間違っている」

ああ、何ということだろう。

鈴木幸一さん。
「歴史的事実として、
多民族国家において、
すべての集団に対し、
社会的、経済的に
平等を実現したことはない」

そう、すべての集団に対して、
社会的・経済的平等は、
実現できないものなのだ。

「多民族国家でありながら、
民主主義を守ってきた米国は今や、
あらゆる面で二極化の道を歩み、
その溝を埋めようとする努力よりも、
過激な言葉によって、その溝を
ますます深くしている」

二極化の溝を埋める社会的努力こそ、
文明社会の必須条件だと思う。

「騒々しく、一方で、
どこかしら大衆に訴える力のある
トランプ大統領の発言を耳にするたびに、
危惧の念が膨らむばかりである」

ものなべて 
秋は心を痛ましむ 
落葉の舞も 
風の唱歌も

ドナルド・トランプに、
秋を憂う心情のかけらでもあったなら。

そんなことを思う秋の日だ。

〈結城義晴〉

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