結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2021年01月18日(月曜日)

204通常国会の菅演説と「ひとつずつ・すこしずつ・いっぽずつ」

Everybody! Good Monday!
[2021vol③]

2021年第3週。
いよいよ本格的に2021年が始まる。

今日から第204通常国会がスタートした。
150日間、約5カ月にわたって、
論戦が繰り広げられる。 tuujoukokkai1
今日は内閣総理大臣の施政方針演説、
そして外交演説、財政演説、経済演説。

これに対して20日、21日に、
各党・各派の代表が質問演説をし、
方針に関するやり取りが行われる。

2月にはその方針の総予算の審議が行われ、
3月は法律案・条約等の審議が始まる。
これが立法府としての国会の役割である。

しかし今通常国会では、
2月初めに新型コロナ特別措置法が、
改正される見通しだ。

そして6月に通常国会は会期を終了。

ちなみに今年を見通すと、
9月に臨時国会が召集され、
12月にそれが終了する。

今日の菅義偉首相の施政方針演説。
やっぱり、がっかりした。
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しかし、失望してばかりもいられない。
私たちがやれることをやり遂げる。

このことによって日本は、
むしろここまでコロナ感染を抑えてきた。

それでも私は、現時点で、
新型コロナ禍の「溝」を乗り切ることが、
一番大事だと考えている。

このキャズムを凌ぐ。

それからポスト・コロナの時代に入る。

菅さんの施政方針演説の時間割は、
私の認識する「キャズム対策」が7分間で、
ポスト・コロナが37分だった。

1万1371字の演説の内、
コロナ禍のキャズム対策は、
たった1829字だった。

国民を説得するならば、
その逆でもいいくらいだと思う。

暖かくなったら、
コロナ第3波は消えていき、
ワクチンが間に合うとでも、
考えているのだろうか。

ワクチンは人間の英知で、
間に合わせなればいけない。

ただし、
リスクマネジメントが欠落していたら、
COVID-21さえ起こりかねない。

同じように会社の経営に関しても、
店舗の運営に関しても、
今、「キャズム」の概念は重要となる。

月刊商人舎1月号の主張だ。
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そのために今月の標語。

若返れ!

時代と時代の節目のとき。
「断絶」を乗り切る武器は若い力である。
若さによってしか「時代の溝」は凌げない。
だから組織は若返るべきだ。

まず商人一人ひとりが自分を若返らせる。
さらにその商人の集団を若返らせる。
すると組織が若返る、会社が若返る。
産業全体が若返る。

コロナ禍によって生まれる「キャズム」は、
この2021年も継続する。
早ければ東京五輪までに片がつくか。
だが遅ければ2022年も続く。

その間に自らを刷新する。
「キャズム」を凌ぐ作業そのものが、
若返りにつながるような態勢をつくる。
若返りを前提にすべての経営戦略を策定する。

人を若返らせる。
店を若返らせる。
売場を若返らせる。
商品を若返らせる。

若さが「キャズム」を乗り越える
早さの鍵を握る。
若さが「キャズム」を凌ぐ
柔らかさの源である。

若さが「キャズム」を
ばねにする強さの礎である。
そして若さが
企業の生命線である。

人よ、若返れ。
店よ、若返れ。
売場よ、若返れ。
商品よ、若返れ。

コロナ禍による時代の節目のとき。
この「断絶」を乗り切る武器は若い力である。
失敗を恐れぬ力によってしか
「キャズム」は凌げない。

だから私たちは、
若返らねばならない。
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さて今日は朝から、
㈱商人舎のZOOM会議。
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今週のスケジュールをチェックし、
来月の月刊商人舎2月号の企画を説明した。

各自の役割分担を確認し合った。

もうオンライン会議にも慣れてきた。
みんなの顔色や顔つきもよく見えるし、
コミュニケーションもとれる。

その今週の予定。
今日の月曜日から通常国会。

明日は㈱ヤオコー川野幸夫会長と会う。
川越のサポートセンターまで行く。

明後日水曜日は㈱True Data役員会。
緊急事態宣言中だから、
オンライン・ミーティング。

この日は米国大統領就任式。
日本時間では木曜日21日の午前2時。
ジョー・バイデン大統領の誕生だ。
暴動など起こらなければいいが。

木曜日は商人舎Web会議。
私は午後から検診と診察。

金曜日は日本チェーンストア協会へ。
専務理事の井上淳さんと会う。
もちろんソーシャルディスタンシング。

今週もあっという間に過ぎていきそうだ。
それでも私の目の前には、
膨大な仕事が山積みされている。

ひとつずつ、
すこしずつ、
いっぽずつ。

自分に言い聞かせる。

そうしなければ、
何一つ解決しない。

この緊急事態宣言の間に、
私はそれらの仕事を全部、
片づけてみせる。

夜なべ仕事も厭(いと)いません。

ひとつずつ、
すこしずつ、
いっぽずつ。

頑張ります。

寒き夜や我身をわれが不寝番
〈小林一茶〉
(不寝番は「ねずのばん」)

では、みなさん、
今週も、若返ろう。
Good Monday!

〈結城義晴〉

2021年01月17日(日曜日)

阪神大震災から26年、私たちはまだ生きている。

26年前の1995年1月17日。

私は㈱商業界の『食品商業』編集長だった。
2月15日発行の3月号で緊急特集を編み、
その巻頭言は追悼文となった。

「阪神大震災」

阪神大震災、
お見舞い申し上げたい。
亡くなられた方々の
ご冥福を祈りたい。

尊い命を、家族を、同朋を、
奪い取られた悲しみはつきない。
家を、店を、
財産を失った絶望は深い。

しかし、人びとは、
たくましかったし、
モラルは高かった。
被災地の商業は任務を果たし続けた。

スーパーマーケットは、
生存のための配給基地となった。
コンビニは、
余震の続く闇のなかの灯台に変わった。

フードサービスは、
温かい食べ物の炊き出し係に徹した。
メーカーや問屋は、
補給部隊の役を担った。

小さな店も、大きな企業も、
皆が、このときこそと、
日ごろの仕事の腕を発揮した。
いつもよりも素早く、力強く、黙々と。

そのそばで、
瓦礫のなかに
埋まったままの人たちも、
また、いた。

雨ニモ負ケズ、風ニモ負ケズ、
商業は働き続けねばならない。
店は客のために、是が非にも、
開けておかねばならない。

有事のときにこそ、頭を柔らかくし、
冷静に、活躍せねばならない。
人びとが立ち上がる礎に
ならねばならない。

商業人は、
どんなときにも、
明日を、
見つめていなければならない。

私たちは、震災に勇敢に
立ち向かった仲間を心から尊敬しよう。
商業という仕事を貫いた同志たちを
誇りにしよう。

こんなときだからこそ、深く深く、
私たちの役割の大切さを自覚しよう。
そして、この阪神大震災を
永く記憶にとどめておこう。

崩れ果てた廃墟のなかで、
人びとに喜んでもらった
この感動を、
これからの支えにしよう。

未来のために。
客のために。
店のために。
蘇える街のために。

私たち自身のために――。
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6年後に21世紀に入って、
2001年9月11日、米国。
同時多発テロ。
今から20年前だった。

2011年3月11日。
日本の東北・北関東。
東日本大震災。
今から10年前だった。

そして今日、
2021年1月17日。
地球全体。
COVID-19パンデミック。
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ブレーズ・パスカル。
「パンセ抄」(鹿島茂)から。

目の前に
絶壁があったとしても、

わたしたちは、
それが見えないようにするために
何かしらの障壁を前方に設け、
しかるのちに、
安心してその絶壁のほうへ
突っ走っていくのである。
〈断章一八三〉

欧米も日本も。
政治も行政も。

人間は
小さなことに対しては
敏感であるが、
大きなことに対しては
ひどく鈍感なものである。
これこそは、
人間の
奇妙な倒錯のしるしである。

〈断章一九八〉

しかし、
新約聖書・ローマ人への手紙5章。
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艱難が忍耐を生み出し、
忍耐が練達を生み出す。
そして、
練達が希望を生み出す。

この希望は、
失望に終わることがない。
[注]「練達」とは「練られた品性」のことをいう。

シェル・シルヴァスティン。
「Every Thing On It」より。
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There are no happy endings.
幸せな終わりなどない。
Ending are the saddest part,
終わりはもっとも悲しいところだ。
So just give me a happy middle
だから幸せな真ん中をください。
And a very happy start.
そしてとても幸せな始まりを。〈結城義晴訳〉

最後に小林一茶。
露の世は露の世ながらさりながら

私たちはまだ生きている。

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〈結城義晴〉

2021年01月16日(土曜日)

安野光雅さんの「遊び心」とコロナ後の3つの潮流

安野光雅さん。
昨2020年12月24日、亡くなった。
肝硬変。94歳。
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画家で絵本作家、
エッセーもよかった。

朝日新聞は、
「遊び心にあふれる絵本や、
淡い色調の風景画で知られる」と紹介。

25年ほど前のNHK番組、
「風景画を描く」。
ゴッホが描いたオーヴェールの教会の前で、
水彩画を描いて見せてくれた。

その柔らかな線と水彩の絵画、
好きだった。

安野さんの顔は私の祖母に似ていた。
彼女も99歳8カ月まで生きた。

安野さんは1926年生まれ、
島根県津和野の人。
戦後、代用教員となった。
それから山口師範学校を出て、
小学校で美術を教えた。
そのあとでプロの画家になった。

最初の絵本は1968年の「ふしぎなえ」。
不思議なトリック絵本。
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これがある意味のデビュー。
1984年、国際アンデルセン賞画家賞、
2008年に菊池寛賞、
2012年、文化功労者。

晩年の2017年のエッセー「本が好き」
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その「あとがき」の冒頭の文。
「子どものころから本が好きだった」

「少年倶楽部」を愛読した。

そして最後の一文。
「今日、喫茶店で
珍しく本を読んでいる
中年の男の人を見た。
こんなことが、
はなしのたねになる時代は
悲しいではないか」

同感して、ご冥福を祈りたい。

さて日経新聞コラム「大機小機」
コラムニスト富民氏。
「コロナ後の世界/3つの潮流」

なかなか、いい。

[2世紀前]――
「インドで発生したコレラの大流行で
世界の中心がアジアから欧州に移り、
産業革命で西洋文化が開花した」

[1世紀前]――
「スペイン風邪の大流行を境に
主役が欧州から米国に移り、
技術革新と情報革命、流通革命で
新産業が勃興して米国文化が開花した」

今、新型コロナ大流行――
世界はどう変わるか。

[第1の潮流]
「世界秩序の再構築」

「米国が社会の分断に悩む中で、
コロナの封じ込めに成功した中国は
覇権をうかがう勢いだ。
だが、中国の独裁・強権政治は
国際社会に警戒心を生んだ」

「欧州連合(EU)は英国の離脱で
かつての勢いを失った」

「主役無き時代を迎える中で中国と同様、
コロナ封じ込めに成功しつつある
インド太平洋経済の浮上が注目される」

ヨーロッパからアメリカへ。
そしてインド太平洋圏へ。

「インドの感染者数は
米国に次いで多いが、感染率は低く、
1週間あたりの新規感染者数も
ピークの5分の1に減少している」

「経済活動再開で今年の成長率は8%を超え、
世界で最も高くなる予想だ」

インドは、
コロナ対策も経済政策も両立させている。

「インド太平洋主要10カ国の国内総生産は
米国、EU、中国に次ぐ第4位だが、
平均年齢は中国より10歳若く、
ポテンシャルは大きい」

そこに、
「日本を加えれば経済規模は
EU、中国とほぼ並ぶ」

「世界の中心が米中2極から
4極になる可能性がありそうだ」

悪くない分析だ。

「世界秩序が揺らぐ中で、日本は
インド太平洋諸国と連携して
自由貿易を推進し、
価値観を共有する国々とともに
世界が直面する諸課題の解決に向けて
主導的役割を果たすときだ」

同感だ。

日本のチェーンストアが向かう方向も、
インド太平洋圏だろうと思う。

ウォルマートは、
イギリスから退散し、
日本からも事実上の撤退。
インドには橋頭保を築いている。

「新しい国際ルールを
積み上げていくことによって、
21世紀の新しい世界秩序が
生まれることを期待したい。

[第2の潮流]
「新企業群の誕生」

「デジタルとグリーン革命で
新しいビジネスモデルが次々生まれつつある」

「主役が交代して
新興企業群が世界経済をけん引する時代が
始まろうとしている」

小売流通産業はその意味で、
古いビジネスモデルかもしれない。

しかし古代から続く商売を、
新しいビジネスモデル、
つまり新しいフォーマットに変えると、
この第2の潮流に乗ることが可能となる。

[第3の潮流]
「新文化の開花」

「在宅勤務の普及で
余暇が増えて生活様式が変わり、
人々が公園に集い始めた」

「かつてホイジンガが提起した
“ホモ・ルーデンス(遊ぶ人)”の時代の到来だ。
遊びは文化の原点だ」
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「明治以来、日本人は
“ホモ・ファーベル(作る人)”だったが、
新しい生活スタイルに変わったとき、
新ジャポニズムが開花するのではないだろうか」

ホモ・ファーベルでありながら、
ホモ・ルーデンスへ。

安野光雅さんの遊び心。
今こそ必要な時代となった。

合掌。

〈結城義晴〉

2021年01月15日(金曜日)

広島市「緊急事態に準じた措置」とコロナとの「個と全体」

11都府県に緊急事態が宣言されている。
2月7日まで。

この11都府県には入らないが、
広島県は広島市に対して、
緊急事態宣言に「準じた措置」をとる。

主語は政府ではなく、
広島県だ。

それを政府が追認するようだ。

さらに広島県は、
広島市中心部の住民と就業者を対象に、
希望者に無料のPCR検査をする。
対象者は最大80万人程度となる。

COVID-19は、
人間の多いところで広がる。

国単位、県単位で、
感染拡大するのではない。

ならば市の単位で対応するのは、
妥当な戦略だ。

チェーンストアで言えば、
ナショナルチェーン単位の戦略と、
リージョナルチェーン単位の政策、
そしてローカルチェーン単位の作戦は、
それぞれに異なる。

そしてチェーンストアは、
ローカルチェーンのユニットが、
基礎となるし、一番大切だ。

新型コロナウイルス対策も、
初めのころの「水際対策」などは、
ナショナルチェーン単位だった。

安倍晋三首相の全国一律臨時休講要請は、
国家レベルだったが、
それも今となっては、
意味がなかったことがよくわかる。

そしていまや、
ローカルチェーン単位となってきた。
それが広島市への施策である。

今日は横浜商人舎オフィス。
裏の遊歩道。
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冬空に枯れ木。
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このところ、
不思議に暖かかったり、
酷く寒かったり。
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新田間川も穏やかだ。
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桜の枝も、ちょっとだけ芽吹いてきた。IMG_12751
自然は木々の1本1本が、
その1本の一枝一枝が、
必死に生命力を発揮する。

それを全体で見ると、
一斉に芽吹いたり、
一斉に開花したりする。

これもチェーンストア経営に見立てると、
個店経営を志向していながら、
全体で見ると一斉に、
対策が取られている形。

どんあことにも、
こんな見方、こんな考え方をする。
一種の病気です。

横浜駅西口も冬空の下。
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高島屋の前の彫刻。
工藤健の「あら今日は」。
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井上信道の 「青少年に愛と希望を」
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KOBAN(POLICE)。
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昨年6月24日オープンの「NEWoMan横浜」
そのウィンドウディスプレー。
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緊急事態宣言下でも、
結構、人出はある。

しかしそれらはすべて冬空の下。
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私の家の駅前。
夜の長光山妙蓮寺。
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よしあしの
うつる心の水鏡
よくよくみれば
わが姿なり
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マスク、手洗い、三密を避けて、
ソーシャルディスタンシング。

心の水鏡にわが姿を映しつつ、
日々を過ごしたい。

朝日新聞DIGITAL。
山本太郎さんが登場。
長崎大学熱帯医学研究所教授。
必読の名著「感染症と文明――共生への道」
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最後に行きつくところはどこか。

「過去のパンデミックをみても、
ワクチンの普及などによって
どこかの段階で集団免疫をつくらないと
流行は収束しない」

「流行を抑制しつつ、医療崩壊を防ぎ、
経済的に困窮する人を支援し、
集団免疫をもつ状態に
早く持っていくこと」

山本教授は、
「ロードマップを示せ」と主張する。

「私たちが挑んでいるのが
400m走なのか800m走なのか、
42キロのマラソンなのか。
序盤か中盤か、どの地点にいるのか。
それによって走り方も心構えも違ってきます」

そして「二つの物語」
進んでいると指摘する。

「一つはウイルスとの共生、
社会経済との両立、
集団免疫の獲得という大きな物語」

「もう一つは個別の物語。
たとえば”祖母が感染して亡くなった”
というものです」

「社会全体からみれば10万人に1人の死でも
家族にとれば大切な一人」

「医師としては、個別の物語に
寄り添いたいとの思いをもちつつ、
大きな物語を意識せざるをえない」

ここでも「個と全体」が問題となる。

「中長期的に、あるいは公衆衛生学上、
ウイルスとの共生が望ましいとしても、
そのために命が失われてかまわない
ということではありません」

「個別の物語に寄り添い、
葛藤を乗り越え進んでいかなくてはならない。
立ち止まってはならないと思うのです」

鍵はワクチンとなる。

「ワクチンの接種が始まることは、
収束に向けた大きな希望となります。
ワクチンの安全性は、
これまでの開発の失敗を教訓に
慎重に確認されています」

ウイルスとの「共生」とは。

「同じ場所にいることだけでなく、
共生には、互いの生存域を尊重し、
侵し合わないという意味も含まれます。

「ウイルスは、
寄生する宿主がいないと存在できません。
ウイルスというと悪いもののような
イメージをもちがちですが、
大半はそうではありません」

「攻撃すれば相手も強くなろうとします。
際限のない軍拡競争のように」

「パンデミックに倒すべき相手はいない。
闘うのではなく、ウイルスを
社会に取り込んでいくという感覚が
必要なのだと思います」

「強制的に力で封じ込めに成功しても、
その社会の弱点をつき、
はやるウイルスが出てくる」

「社会がウイルスを選ぶとはそういうこと」

「だから柔軟に対応できる
レジリエントな社会が望ましいのです」

「レジリエント」とは復元力があること。

私たちが目指すのは、
復元力のある社会であり、
復元力のある組織・会社である。

ただし復元されたものは、
元のものと同じではない。

〈結城義晴〉

2021年01月14日(木曜日)

日本VC協会賀詞交歓会と春の展示会の三者三様

毎年、1月第2週から、
協会や団体の新年会が開催される。

私はほとんどに顔を出す。
結構、忙しい。

しかし今年は例外を除いて、
ほとんどが中止。

その例外とは、
日本ボランタリーチェーン協会。
略してVC協会。
今日はその令和3年新春賀詞交歓会。

会場はシェラトン都ホテル東京。

昨年末から新年会が次々に中止となった。
その中でこのVC協会は、
決行すると発表していた。

しかし1月7日から緊急事態宣言。
そこでハイブリッド開催となった。

実際にホテルに参集する人、
YouTubeLIVE配信で聴講する人。
分散することで「密」を避ける。

私はオンラインのほうで参加した。

13時30分、泉田幸雄協会長の挨拶。
オールジャパンドラッグ顧問。
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博識の泉田さんらしい、
格調の高いスピーチだった。

来賓もオンラインで挨拶をした。
まず自民党衆議院議員の甘利明さん。
議員会館の事務所からのスピーチ。amariakira

最後は日本小売業協会の野本弘文会長。
東急㈱代表取締役会長。nomoto
野本さんもオンラインで挨拶。

第2部は記念講演。
㈱ワーク・ライフバランスの小室淑江社長。
私は冒頭だけ聞いて、途中で退出した。

来年の賀詞交歓会はどうなるのだろう。
ワクチンが奏功して、
通常の状態に戻るのだろうか。

今のところは緊急事態宣言の只中で、
来年のことは想像できない。

春の展示会なども様々な対応だ。

スーパーマーケットトレードショーは、
2月17日~19日に幕張メッセで、
例年通りの開催予定。
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フーデックス ジャパン2021は、
3月9日~12日に幕張メッセで開催予定。
フーデックス
しかし1月7日付でコメントを発している。
「今後、政府からBtoB展示会開催に対して
自粛要請などの指針が発出された際は、
延期または中止の判断をする場合」がある。

JAPANドラッグストアショーは、
3月17日から21日までだが、
こちらはすでに、
オンライン上で開催すると発表している。
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それぞれの主催者の考え方は三者三様。

みなさんはどう考えるだろうか。

ここは読みと決断が求められるところだ。

しかし倉本長治は教える。
「損得より先に善悪を考えよう」

さらに昨年の12月25日のこのブログ。
「経済と健康は両立する」

両立は可能だ。
トレード・オンの考え方。

しかし、まず何よりも、
「重要なのは安心安全の確保だ」

くれぐれも新型コロナ感染防止には、
十二分の配慮をしてもらいたい。

日本VC協会の賀詞交歓会のように、
ハイブリッドで開催する案もある。
3月9日~12日のJAPN SHOPがそれだ。
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最後に日経電子版「経営者ブログ」
㈱IIJ会長の鈴木幸一さん。
タイトルは、
「世界は遊戯と闘争の果てに」
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引用するのは哲学者の西田幾多郎。
その「場所的論理と宗教的世界観」
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鈴木さんは泉田会長同様に博識だ。

その西田幾太郎。
「世界が自己自身を喪失し
人間が神を忘れた時、
人間はどこまでも、
個人的に
私欲的になる」

仕事も経営も、協会や展示会も、
個人的、私欲的になることは、
断じて避けねばならない。

「その結果、
世界は
遊戯的か
闘争的かとなる。

すべて乱世的である」

同じように仕事や経営、
協会や展示会は、
遊戯的、闘争的も敬遠したい。

乱世的は勘弁願いたい。

鈴木さんの述懐。
「年を取ると、大昔に手にとり、
そのままにしていた本の一節を、
思い出すことがある」

これは同感だ。

さて緊急事態宣言が明ける2月7日には、
一体どうなっているのだろうか。

感染拡大はストップしているか、
それとも宣言は継続されるか。

遊戯と闘争の果ての乱世はいただけない。
しかし個人的、私欲的は、
コロナ禍の中の態度ではない。

〈結城義晴〉

2021年01月13日(水曜日)

ファミリーマート社長交代と「資本の論理・人間の論理」

緊急事態宣言。
1都3県に7府県が加えられた。

大阪府、兵庫県、京都府、
愛知県、岐阜県、栃木県、
そして福岡県。

菅義偉首相は、
福岡県を静岡県と言い間違えたらしいが。

しかしこれで合わせて11都府県。
期間は2月7日まで。

勝負事は小出しにするのが、
一番いけない。
絶対に勝てない。

COVID-19との関係も、
人間が総力で取り組む勝負だ。

そしてその勝負の分かれ目は、
こちら側にある。

つまり人間の総力にかかっている。
そこに居住する人たちすべての力が必要だ。

だからリーダーにはすべての人が、
一つになるような一挙手一投足が求められる。

菅義偉首相。
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今日午後7時からの記者会見でも、
目が泳いでいた。
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記者の質問を聞こうとはしていない。
手元のメモのどこを読もうかと、
そればかり気にしている。

だからちぐはぐなやり取りとなった。

尾身茂コロナ対策分科会会長が、
それを取り繕って、
どっちが一国のリーダーかわからない。
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まことに残念だ。

しかしそれでも一応、
政府や自治体の政策に従って、
そこに自分の意志をもって、
私たちは粛々とコロナと向き合おう。

さて小売流通業界でも、
今日はニュースがてんこ盛り。

商人舎流通スーパーニュース。
ファミマNews|
3/1付で社長交代/細見研介伊藤忠執行役員が就任

日経新聞がスクープして、
ファミリーマートと伊藤忠が、
遅れてリリースした。

その経緯は容易に想像がつく。

新任社長の細見研介さん、
私は知らない。

日経新聞によると細見さんは、
「伊藤忠のDX改革を担うエース」で、
伊藤忠によるファミマの子会社化を推進。
TOB(株式公開買い付け)で約5800億円を投じて、
完全子会社とした。

そしてファミマは上場が廃止された。

細見さんは、
伊藤忠の岡藤正広CEOの「秘蔵っ子」らしい。

繊維カンパニー出身で「糸偏」の人、
そしてブランドマーケティングが専門。

マーケティング本部を新設したり、
システム本部の構造改革をしたり、
社長直轄で「CRO」を新設したり。

CROは「Chief Risk Officer」で、
多分、リスクマネジメントを専門に担当する。

一方の澤田貴司社長は、
代表取締役副会長に就任予定。
澤田ファミマ
澤田さんも元々は新卒で伊藤忠入社。
その後、㈱ファーストリテーリング副社長、
コンサルタントなど経験した後、
2016年9月1日に、
ファミリーマート社長に就任。

㈱ユニーとの経営統合で役割を果たした。

さて、ファミマに残るのか。

セゾングループ総帥だった故堤清二さん。
ファミリーマートも考えてみれば、
堤さんの創業だ。
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その著『変革の透視図』は1979年発刊。

堤さんは書いている。
「流通産業の本質は、
“資本の論理”と“人間の論理”の境界に
位置しているというところにある」

「したがって
ここまでは工業化するべきであり、
ここからは工業化してはならない、
といった2つの性格をもった産業」である。

コンビニ産業は今でも、
資本の論理と人間の論理の境界にある。
ここまではDXすべきであり、
ここからは工業化してはならない、がある。

さて、どうするか。

細見研介新社長、
お手並み拝見だ。

今日はさらに、
コングロマーチャント2社の第3四半期決算。
イオンnews
第3Qまでの営業収益0.1%増/第3Qは営業利益も過去最高

営業収益は6兆3925億円で前年比0.1%増、
営業利益は681億円で33.9%減、
経常利益も590億円で36.8%減。
四半期純損失は626億円で、
これは前年よりも562億円の減。

しかしこの第3四半期連結期間だけ見れば、
営業収益は過去最高で、
営業利益も過去最高を更新した。

第3四半期連結期間は、
スーパーマーケット事業と。
ディベロッパー事業と、
サービス・専門店事業の業績も改善。

一方、
セブン&アイnews|
第3Q営業収益14.0%減/経常12.3%減/コンビニ5.3%減

セブン&アイは、
営業収益4兆2768億円で14.0%減、
営業利益2856億円で10.5%減、
経常利益2763億円で12.3%減、
純利益1310億円で22.9%減。
減収減益。

それでも営業利益率は6.7%、
経常利益率は6.5%。

この高収益は全部、
セブン-イレブンのおかげだ。

日米のセブン‐イレブン。
その加盟店を含めた総売上高は、
8兆2662億円となるが、
前年比は8.3%減。

国内のセブン‐イレブン・ジャパンは、
営業収益5.3%減、営業利益8.3%減。
つまり減収減益。

暗雲とは言わないが、不安が残る。

セブン-イレブンももちろん、
資本の論理と人間の論理の、
その境目に立っている。

〈結城義晴〉

2021年01月12日(火曜日)

ツルヤ「群馬前橋の陣」と20年前の「販売革新/新世紀の透視者」

餃子の王将丸岡店。
〈中日新聞より〉
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日本海側の大雪の影響で、
福井県の国道8号で車が立ち往生。
それを見た丸岡店(福井県坂井市)では、
徒歩で店舗に駆けつけて調理し、
熱々の餃子や炒飯を差し入れした。
つまり無料提供。

10日の日曜日から11日の成人の日のこと。

㈱王将フードサービスは、
ホームページに「おもてなしの心」を掲げる。
「王将で働くスタッフは、
お客様のために何ができるのかを
常に考えています。
例えば冬の寒い日、
行列ができて店外で
お待ちいただいているお客様に、
温かいお茶を振る舞うこともあります」

「このような対応は
マニュアルによるものではなく、
全国各店舗の従業員一人ひとりの
“おもてなしの心”によるものです」

「お客様のために
何ができるのかを常に考え行動するという、
創業以来脈々と受け継がれてきた
王将のDNAは、世代を超えて
お客様満足を創造し続けます」

フードサービスの社会的使命。
それをすかさず行動に移す。

常日頃からスローガンで、
「温かいお茶を振る舞う」を考えていれば、
熱々の餃子や炒飯も
すぐに思いつくのだろう。

同じ業界にいる者として、
嬉しい限りだ。
誇りにも思う。

さて商人舎新春1月号。
お届けしました。
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特別企画は、
ツルヤ「群馬前橋の陣」
是非、読んでほしいな。

特集のまえがきを抜粋して引用。

「小売業の競争と言えば、
すぐに思い出すのが
銀座戦争、日本橋戦争だ。
超大型の都市百貨店同士の闘いだった」

「それが1970年代の後半から、
津田沼戦争、船橋戦争、藤沢戦争、
神戸三宮戦争などと、
郊外都市部へ移っていった。
この小売業の闘いは
ダイエー、西友、イトーヨーカ堂、
ジャスコ(当時)、マイカル、ユニーなど
総合スーパーを中心とした競争だった」

「しかし最近は、そういった闘いには
とんとお目にかからない。
もう百貨店や総合スーパーに
成長力がなくなったからだ」

「このコロナ禍の”キャズム”は
さらにそういった業態を衰退に追い込む。
衰退期には激しい闘いは起こらない。
マーケットは飽和のなかで、
縮小均衡していくだけである」

「その代わりに”激戦”と称する闘いは
スーパーマーケット同士、
あるいはスーパーマーケットと
食品売場を持った総合スーパーの
闘いとなってきた。
そこに食品を強化したドラッグストアや
ホームセンターが割り込んでくる。
もちろんいずれも
単独店舗の競合ではなくて、
商業集積同士の闘いとなってきた」

「その典型が、
昨年秋の”ロピア関西の陣”であり、
この”ツルヤ群馬前橋の陣”である」

関東の㈱ロピアは関西に飛んだ。
長野県の㈱ツルヤは群馬県への隣県出店。

「激しい競争の主戦場となった
スーパーマーケット業態において、
ロピアもツルヤも
企業規模はまだまだ大きくはない。
しかしその店舗のユニークさと
爆発力、成長力は共通している。
そして、スーパーマーケットとしては
“超”のつく広域商圏型であることも
類似している」

「競争という時限爆弾が破裂するには、
若々しい競争者の登場が必須である。
同類の新規参入は
競争をちょっと刺激するだけで、
画期的な新しい価値を創造することはない」

「閉塞されたコロナ禍のキャズム期に、
マーケットはかつての
百貨店や総合スーパーのごとき
圧倒的なリテーラーを
“食生活”分野で求めている。
それが”群馬前橋の陣”でもまた、
証明されたことになる」
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ツルヤ前橋南店の爆発力、
そしてベイシアの底力、
ヤオコーとベルクの営業力、
フレッセイ、とりせんの土着性。

見どころ満載。

商人舎特別コーディネーターの川勝利一。
ツルヤさんは「裏切らない」
ヤオコーさんは「楽しんで」
ベルクさんは「飽きさせない」
ベイシアさんは「low to high」かな?

座布団4枚!!

緊急事態宣言が終了したら、
是非、勉強に行ってほしいものだ。

もちろん商人舎1月号は必携だ。

最新号を紹介したら、
20年前の雑誌をご覧入れよう。
21世紀に入った第1号雑誌。
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これでしょうか。
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「販売革新」2001年1月号。
もちろん編集長は結城義晴。
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これだけの豊富な内容。
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ロングインタービュー特集は、
「新世紀の透視者たち」
3人の経営者が21世紀の商売を透視する。

ジャスコ社長 岡田元也(49歳)
ファーストリテイリング社長 柳井正(51歳)
マツモトキヨシ代表 松本南海雄(57歳)
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そしてビジュアル特集は、
「カルフールの全貌」
20世紀の最後の12月8日、
カルフールが日本参入した。
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10年後の2010年12月1日に、
イオンリテール㈱に吸収合併された。

Mr.Maxやしまむら3業態の分析、
ホームソリューション革命宣言、
ハックシティ1号店解剖。
日本ドラッグストアの基幹産業化戦略は、
故宗像守執筆。
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惣菜イノベーション。
2月の営業企画書。

そして私は無理やり故渥美俊一先生に、
「百貨店チェーン化理論」を書いてもらった。
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20年前はブログを書いてなかったし、
講演・講義も単行本執筆もなかった。

今は雑誌一筋にこんなパワーは出せない。
その代わりに剃刀の切り口を見せたい。

それにしても、
復刊した「月刊食品商業」。
2月号が今日届けられたが、
ガッカリしたなぁ。
さびしいなぁ。

みなさんが、
苦労してつくった昔の店が、
散々な状態になったら、
どう思います?

〈結城義晴〉

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