結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2019年12月06日(金曜日)

米国Holiday Seasonに異変! Black Fridayのon-line激増現象

アメリカはいま、
ホリデーシーズン。
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サンクスギビングデーから、
クリスマスまでの1カ月間。

一年で一番の書き入れ時。
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宝石店や玩具店、
ステータスブランドも、
観光客の購買を除けば、
ホリデーシーズンで利益を出している。

そのホリデーシーズンに、
大異変が起こっている。

商人舎流通スーパーニュース。

ブラックフライデーnews|
米国オンライン販売が前年比43%増の74億ドル

もちろん「ブラックフライデー」は、
サンクスギビングデーの翌日の金曜日。
11月第4木曜日の「1年で一番売れる日」
今年は11月29日だった。

その今年のブラックフライデーで、
オンライン販売が激増した。

前年比43%増の74億ドル。
1ドル100円換算で7400億円。

1日のオンライン販売額として、
これまでの過去最高は、
昨年のサイバーマンデーだった。

サンクスギビング週間の翌日の月曜日。
1年で一番、オンライン販売が多い日。

昨年は79億ドル(7900億円)。

今年のブラックフライデーのeコマースは、
昨年のサイバーマンデーに次ぐ規模だった。

しかもeコマースの39%が、
スマートフォンでの買物だった。

アドビ・アナリティックス社の予測では、
今年のサイバーマンデーは、
94億ドル(9400億円)に達する。

つまりアメリカでは、
オンライン販売自体が激増する。

リアル店舗での最高販売日まで、
オンラインが増えている。

流通スーパーニュースは言い切る。
「アメリカではますます、
人々が店にやってこなくなる」

一方、
全米小売業協会news|
感謝祭の週末に1億8960万人が買物/平均361.9ドル

感謝祭当日からサイバーマンデーまでの5日間、
ショッピング客数は1億8960万人。
昨年の1億6580万人から14%増。

その平均客単価は361.90ドル(3万6190円)。
昨年比で16%増。

この5日間の購買客数順位。
面白い。

⑴ブラックフライデーで、
購買客数8420万人。

⑵スモールビジネスサタデーの5990万人。
ブラックフライデーの翌日の土曜日。

⑶サンクスギビングデー(感謝祭当日)3780万人。

⑷感謝祭の週の日曜日の2920万人

⑸サイバーマンデーの2180万人。

そして問題のオンライン販売。
⑴ブラックフライデーの購買客9320人。
⑵サイバーマンデーは8330万人。

初めて、ブラックフライデーが、
サイバーマンデーを超えた。

⑶スモールビジネスサタデー5820万人
⑷感謝祭当日4970万人
⑸日曜日4310万人

このオンラインの購入動機。
当然と言えば当然だが、
49%の顧客が「無料配達」を、
その理由として挙げている。

オンライン注文&店舗受け取りは20%。
ウォルマートのサイト・ツー・ストア型は、
昨年比で15%増。
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平均すると、消費者はこの5日間で、
ホリデーシーズンの買物の52%をする。

クリスマスよりも、
圧倒的にサンクスギビング週間の方が多い。
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この傾向は高まる。

そしてオンライン販売も激増を続ける。
店舗販売はその分、減っていく。

中国や韓国も同じ傾向にある。
日本はどうか。

ここでよく考えなくてはいけない。

ピーター・ドラッカーは言った。
予測や予言はしてはならない。
真実を見誤ることがある。

そのかわりにモニタリングせよ。
つまり継続的に観察せよ。
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そうすれば「すでに起こった未来」がわかる。

新しいものに飛びついてはならない。
しかもアメリカで起こったことが、
そのまますぐに日本で起こるとは限らない。
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月刊商人舎11月号特集。
「波の下にある潮流」
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「波は短期的に動揺と混乱を引き起こすが、
長期的には波の下にある潮流のほうが
ずっと重要である――」
アル・ライズ&ジャック・トラウト。

毎日のように書いているし、
語っている。

このフレーズは気に入った。
何を見ても、何を読んでも、
「波の下」を考える。

「すぐ役立つことはすぐに役立たなくなる」
(橋本武先生の言葉)
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これも頭に残ってはなれなくなったが、
同じ現象が私のなかで起こっている。

波の上の動揺や混乱を、
云々かんぬんする輩がいるが、
それを聞いてはならない。

わかる人にはわかるだろうが。

テレビを見ても、
本や新聞や雑誌を読んでも、
ネットの発言を覗いても、
波の下の潮流を見透す心構えをもちたい。

さて日本で、
オンライン販売は増えるのか。

よく観察し、
深く考察すれば、
間違いなく増える。

しかしアメリカでは、
アマゾンもウォルマートも、
他の有力小売業も、
オンライン販売のシステムや、
その「無料化」に、
大きな投資をしてきた。
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それがベースにあって、
現象が起こっている。

すなわち因果関係がある。
だから伸びている。

さて日本では、
どこがどう投資をしているのか。
それが問題だ。

その意味で、
イオンのオカドとの提携を、
軽く見てはいけない。

〈結城義晴〉

2019年12月05日(木曜日)

大阪高島屋からライフまで「ごきげんさん」の店舗巡り

 

朝日新聞「折々のことば」
今日は第1660回。

ごきげんさん
(関西人の挨拶〈あいさつ〉)

編著者の鷲田清一さん。
「”おはようさん”もそうだが、
関西人は”お疲れさん”と
人をねぎらう時にかぎらず、
挨拶にも”さん”をつける」

大阪のおばちゃんは「ちゃん」をつける。
「アメちゃん、食べる?」

「そういえば京都の人は
“お揚げさん””お芋さん”と
食べ物にも”お”や”さん”をつけるし、
家族のことも、いや飼い犬のことだって、
“今、寝たはる”というふうに敬語で語る」

なるほど。

私は福岡の生まれであるからか、
関西や西日本の人たちと、
親しくなることが多い気がする。

だからだろうか、
このニュアンス、よくわかる。

「ひたむきに生きる者どうしの共感からか、
意外に〈個〉の意識が強いからか」

鷲田清一さんは1947年、京都生まれ。
臨床哲学・倫理学を専門にして、
関西大学文学部教授、大阪大学総長、
京都市立芸術大学理事長学長など歴任。

だから今日の言葉に関しては、
ずっと思い続けてきたに違いない。

納得。

今日はアゴーラリージェンシー大阪堺。
目覚めたら眼下に堺の港。
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タクシーをチャーターしてもらって、
このところ話題になった店を巡った。

まず、花園のイズミヤ。
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商人舎流通スーパーニュース。
イズミヤnews|
創業1号店GMS「イズミヤ花園店」スーパーマーケットに刷新

イズミヤ創業の総合スーパーを、
スーパーマーケットに改造。

デイリーカナート花園店。IMG_32019

H2Oリテイリングの傘下に入って、
阪急オアシスの指導を仰ぐ。

だから手堅くハイセンスな店となっている。IMG_32029
阪急ベーカリーの100円パンも売られていた。

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2階にはダイソー。
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そしてココカラファイン。IMG_31989
そしてイズミヤカフェ。

イトーヨーカ堂と同じ考え方の改造だ。

創業のころはSSDDSと呼ばれていたが、
総合スーパーはどんな店も、
必ず大繁盛した。

Self-Service Discount Department Store。

イズミヤのこの店も同様SSDDSだった。
しかし現在は、食品スーパー。

時代の要請に合わせねばならないのか。

立地は変わる。
業態競争も変わる。
店も変わらねばならない。

この創業店の近くに、
イズミヤ本部がある。

もう40年も前になるが、
故和田萬治イズミヤ社長と、
故村田昭治慶応義塾大学名誉教授と、
この本部で対談してもらった。

私は駆け出しの記者だった。
懐かしい。

次になんばへ。

髙島屋大阪店。
こちらも本店。
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高島屋news|
高島屋大阪店秋の改装、デジタル技術活用で顧客対応

髙島屋大阪店も9月1日から、
順次、改装に入っている。IMG_32119

こちらは外国人顧客も視野に入れて、
世界レベルの改装となる。

ウィンドーには彫刻の「ファミリー」。IMG_32269

そして大阪梅田へ。DSCN97549

ヨドバシカメラnews|
梅田タワー「LINKS UMEDA」11/16グランドオープン

こちらは11月16日にオープン。
ヨドバシカメラ梅田タワーに、
「RINKS」ができた。

2階のユニクロ。
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1980年代の昔々の、
百貨店ボンマルシェのような、
横長の構造。

しかしマネキンを多用して、
素晴らしい売場。
もちろん他を圧する商品力。DSCN97439

インバウンド対応の売場は、
まるでドン・キホーテ。
凄い。
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地下1階は食のフロア。
近鉄グループの近商ストアが、
都市中心部型フードストアをつくった。
「食品専門館ハーベス」

梅田地区で最大級。
テーマは“賑やかマルシェ”。
グロサラントの大展開。

阪急オアシスのキッチン&マーケットを、
多分に意識した店づくり。
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高級商材も並べた。
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セルフレジも導入。
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明治屋ストアーを誘致。
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アマノのフリーズドライの店。
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そしてカウンター方式の外食店を入れた。
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しかしスーパーマーケット本来の、
量販の考え方が皆無で、
これでは売上げはとれない。

2階にはクリスマス売場。
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サンタクロース。
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これもサンタ。
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シロクマ。
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都心型の店と言えども、
スーパーマーケットは一定程度量販型だ。
もう一度考え直さねばならないだろう。

最後に、
セントラルスクエア宮原。IMG_32649

新大阪駅のそばの2フロア店舗。
先日の日本スーパーマーケット協会の、
パネルディスカッションで、
岩崎高治社長が発言した。
「年間に70億円を売る」
だから改めて確認にやってきた。
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なるほど、生鮮から惣菜まで、
ライフの実力をすべて出し切っている。IMG_32659
そのうえ、
このマンション人口急増地域で、
ほぼ独占状態。

ライフは一般のトレンドに反して、
中型総合スーパーの展開を止めず、
しかも利益を出せるフォーマットにする。

凄い店だ。

店を回ると元気が出る。

大阪の店は百貨店から、
総合スーパー、スーパーマーケットまで、

出来不出来はあっても、
「ごきげんさん」の店ばかりで、
大満足。

ありがとう。

〈結城義晴〉

2019年12月04日(水曜日)

万代ドライデイリー会総会の「玉の如き小春日和を授かりし」

今日も「 小春日和」。

晩秋から初冬にかけて、
暖かくて穏やかな晴天の日がある。
それが小春日和。

玉の如き小春日和を授かりし
〈松本たかし〉

今日は朝から新幹線のぞみ。
新横浜から乗り込むと、
すぐに丹沢山系。
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その後ろには富士の山。
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頂きに白い雪。
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カメラをズームしてみると、
例年よりも白いところが少ない。DSCN93279

頂上だけが見えているが、
それが姿を消してしまう。DSCN933199

そしてくっきりと富士の姿。DSCN93329

稜線に浮かび上がる。DSCN93339

雄大だ。
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三島を過ぎ、新富士へ。DSCN93389

そして富士川に差し掛かる。DSCN93479

今日は鉄橋も見事に見えた。DSCN93529

玉のごとき小春日和には、
富士の山も一段と美しい。

ずいぶん得をした気がする。
一日中、幸せな気分だ。
ありがたい。

名古屋を過ぎ、京都を越え、
あっという間に新大阪。

そこからタクシーで堺へ。
アゴーラリージェンシー大阪堺。

その4階ロイヤルホール。

万代ドライデイリー会定例総会。

会長挨拶や業績報告が終わって、
次の海外勉強会の案内と説明。
前田仁事務局長。
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それから10月の上海勉強会の報告。DSCN93639

班ごとに勉強の成果を報告する。DSCN93549

上海や中国の進化のスピードは、
驚かされることばかり。DSCN93839

見て、聞いて、買って、食べて。
その成果を班ごとに話し合って、
提案にまとめる。
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万代の取引先がチームとなって、
チームマーケティングする。

良い報告ばかりだった。

最後に中筋浩二さんが総括。
㈱万代取締役ドライデイリー担当。DSCN94319

中筋さんも「度肝抜かれました!」と、
驚きを率直に表してから、
現在の中国の社会や流通を整理した。DSCN94299

上海報告会が終わると、
結城義晴の記念講演。DSCN96789

上海勉強会の報告を聞いたうえで、
中国の見方をちょっとレクチャーした。DSCN96769

それからPrologueは、
このところ強調していること。
つまり「波の下にある潮流」
アル・ライズ&ジャック・トラウト。
「波は短期的に
動揺と混乱を引き起こすが、
長期的には波の下にある
潮流のほうがずっと重要である」

そして今日はあらためて、
マーケティング4.0を解説。
万代にとっても、
ドライデイリー会にとっても、
必須の知見であると考えるから。
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さらにビッグデータの本質。DSCN97009

ビッグデータマーケティングは、
どんな企業も避けて通れない。DSCN94779
最後はデータドリブン経営。
これまでの日本小売業で、
データドリブン経営を実践していたのは、
セブン‐イレブンである。
今後はどうなるかわからないが。

しかしこれも、
どんな企業にも欠かせないテーマだ。

60分の駆け足講演。
ご清聴を感謝したい。

講演が終わると、
部門ごとの分科会。

一番の大所帯は、
グロサリー部会。
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私がのぞいたら、
中筋さんが力を込めて、
万代の方針を訴えていた。DSCN97029

デイリー部会は、
メーカーの若手が提案をしていた。IMG_31939

住関連部門は、
部長の日下幸生さん。IMG_31949

具体的方針を出しつつ、
この冬の取り組みに関して話していた。DSCN94809

最後に惣菜部門。
バイヤーが次々にマイクをもって、
自分のカテゴリーの方針を語った。
惣菜部門が一番、元気だった。IMG_31959
分科会が終わって、
一度、自分の部屋に入る。

堺の港が美しい。
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6時過ぎに、
懇談会が始まった。

乾杯の挨拶と発生は、
ドライデイリー会副会長。
加藤産業㈱専務取締役の木村敏弘さん。DSCN97149

木村さんは40年間を勤めあげて、
今月で見事、役員定年。
今後は長寿のご両親と奥様孝行だとか。
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木村さんの音頭で乾杯。DSCN97199

そして固い握手。
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食事と懇談は2時間近く続いた。
講演の後は喉が渇くし、
空腹になる。

私はよく食べ、よく飲み、
よく懇談した。

そしてあっという間に中締め。

そのお役は福田雅弘さん。
ドライデイリー会副会長で、
㈱日本アクセス取締役常務執行役員。DSCN97249

福田さんのスピーチの後で、
芝純さんと中筋さんが登壇。
芝さんは万代常務取締役で営業のトップ。DSCN97269

そして恒例の大阪締め。DSCN97279

うーちまひょ! シャンシャン、
もひとつせ! シャンシャン。DSCN97289

祝おうて三度、シャシャンがシャン。DSCN97299
決まりました。

最後はその芝さんと、
万代社長の阿部秀行さん。
ありがとうございました。DSCN97369
阿部さんの言葉。
「よそに合わせてどうすんねん!」

最近ではなくて、
いつも言っているとか。

若いバイヤーはともすると、
よそに合わせようとする。

しかしよそに合わせると、
売上げは下がってきて、
それを止めたとたん、
売上げは戻ってくる。

万代の商品、万代の価格があるからだ。
阿部さんは言う。
「お客さんはよく知っている」

同感。

横浜も静岡も大阪堺も、
小春日和だった。

玉の如き小春日和を授かった日だった。

〈結城義晴〉

2019年12月03日(火曜日)

10月税収の「消費増税効果」とソフトバンクGの「租税回避」

朝から横浜の上空に、
ヘリコプター。
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拡声器のようなもので何かをアピールしながら、
南の空から北の空へ飛び去って行った。
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その真っ青な空の下は、
12月3日だというのに暖かい日だ。

まさに「小春日和」。

光が満ち溢れた坂道を、
保育園の子どもたちが、
保母さんに連れられて歩いてきた。DSCN9313
自衛隊や県警のヘリコプターと、
保育園の園児。

この対比がおかしかった。

ヘリコプターの拡声器は、
無視することにした。

さて、財務省が昨日、発表した、
10月の一般会計税収。

前年同月比で1.5%増の3兆8826億円。
このなかで一番多いのが、
問題の消費税で、
全体の39.5%を占める1兆5318億円。
前年同月比で3.1%増だった。

ただし10%に税率が上がった2%分は、
10月分の税収には反映されていない。

軽減税率導入の差額分の税収は増えないし、
ポイント還元投資にも金は使われる。

今月、消費税収が3%以上も増えた理由は、
今年に入って輸出が急減して、
輸出取引に絡む企業への還付金が減ったから。

ああ、消費増税。

税収のうちの二番目は、
源泉徴収分の所得税だ。

あなたや私が毎月払っている税金。

1兆279億円で全体の26.5%だが、
これが前年より7.6%増。

税収に占める構成比では、
所得税は消費税より13.0ポイント少ない。

三番目は法人税収で、
4274億円の11.0%。
これが前年比2.9%増。

法人税は企業国家の日本としては、
ちょっと少ない気がする。

この消費税・所得税・法人税の関係性の中で
消費増税するのでは消費は喚起されない。

ちなみに四番目は揮発油税
これはガソリン税のことで1974億円、
前年比6.5%減。

五番目が相続税。
1947億円で8.4%減。

そして六番目が酒税。
1107億円で0.9%減。

七番目がたばこ税。
893億円で17.0%の激減。

この国は個人とその消費から、
税金を取りまくっている。

消費税、所得税、相続税、
ガソリン、酒、たばこ。

ああ。

日経新聞の「大機小機」
硬骨漢のミスト氏が書く。
「いつまでイタチごっこを続けるのか」

「ソフトバンクグループの
租税回避が
問題になっている」

「海外子会社の株式を
グループ内で移転させて
人為的な損失を作りだし、
本業の利益と相殺することにより
法人税の負担を減少させた」

ソフトバンクグループ(SBG)は、
2018年度日本企業売上高ランキングで第8位だ。

1  トヨタ自動車 29兆3795億円
2  本田技研工業 15兆3611億円
3  日本郵政 12兆9204億円
4  日産自動車 11兆9512億円
5  日本電信電話 11兆7821億円
6  JXTGホールディングス 10兆3011億円
7  日立製作所 9兆3686億円
8  ソフトバンクグループ 9兆1588億円
9  ソニー 8兆5440億円
10  イオン 8兆3900億円

今日時点の時価総額ランキング。
1 トヨタ自動車 25兆1838億円
2 NTT 10兆8364億円
3 NTTドコモ 10兆0390億円
4  キーエンス 9兆2516億円
5 ソニー 9兆0359億円
6 ソフトバンクグループ8兆7459億円
7 三菱UFJ 7兆9410億円
8 KDDI 7兆4712億円
9 ファーストリテイリング 7兆1281億円
10 ソフトバンク 7兆0850億円

ソフトバンクグループとソフトバンク。
時価総額順位で6位と10位。
合計すると15兆8309億円となる。

もちろんNTTとNTTドコモも合わせれば、
こちらも20兆8754億円となるから、
ソフトバンクは日本第3位だが。

この会社が「租税回避」をしている。

「租税回避」とは、
合法な租税負担の軽減・排除のこと。

「一連の取引にはどこにも違法性はない。
しかし複雑に組み合わせて税負担を逃れる」

SBGは一部だけ修正申告に応じたらしい。
だが「やったもん勝ち」の状態は、
放置されたままだ。

こうした事例は急増している。
そして「税制当局とのイタチごっこ」。

ここから脱却するために必要なのは、
「一般的否認規定(GAAR)」
この規定の導入が有効である。
「General Anti-Avoidance Rule」

日本以外のG7諸国が導入している。

これらの国でも、
「租税回避」は頻発している。

しかし日本はこれまで、
「租税回避」行為が少なかった。
だからそれへの対応が遅れた。

GAARとは、
「税法の本来の趣旨・目的に反した
使い方をした場合や、
もっぱら税負担の軽減のみを
目的とした取引について、
税効果を否認する」規定だ。

ここでいう「税効果」とは、
「企業会計」と「税務会計」のズレを調整し、
税金費用を期間配分する手続きのこと。

だが「租税回避」のための「税効果」もある。
その場合、この配分を否認する。
つまり認めない。

それが「税効果の否認」だ。

つまりGAARの規定導入は、
「租税回避」をけん制する効果を持つ。

GAARの規則がない我が国では、
裁判で個別事例ごとに判断されている。
しかし裁判所によって、
解釈や判断が異なる。

一方、学会はこれらを、
論理的に立証する立場にあるが、
この「租税回避」の問題に対して、
正面から向き合っていない。

コラムニストによれば、
「当局が企業の知恵に
追いつけない現状を見ず、
机上の空論を繰り返している」

このような状況のなか、
経済協力開発機構(OECD)は、
租税回避スキームの「義務的開示制度」を、
導入するよう日本に勧告している。
義務的開示制度は「MDR」という。
Mandatory Disclosure Rule

MDRは、
租税回避スキーム利用者(納税者)や、
それを提供する会計士・税理士などに、
国税当局への報告を義務付ける制度だ。

アメリカやイギリスでは、
租税回避のけん制に役立っている。

我が国でも、
平成29年度の与党税制改正大綱に
「今後の検討」と書かれている。

しかし遅々として進まない。

消費増税や軽減税率導入で、
国民から吸い上げたり、
その違和感を緩和したりする前に、
「租税回避」スキームのいたちごっこを、
一刻も早く脱する必要がある。

「法令で否認要件を明確」にし、
GAARやMDRを導入すべきだろう。

ちょっと表現が、
専門的過ぎてわかりにくいが、
良いコラムだった。

もちろん租税回避といっても、
中小零細企業のささやかな回避と、
リーディングカンパニーの回避とは、
わけが違う。

このときにも重要なのは、倉本長治。
「損得より先に善悪を考えよ」
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自衛隊のヘリコプターも、
税金で賄われているし、
幼児教育・保育の無償化も、
税金によって進められている。

そして首相主催の「桜を見る会」も、
税金のうちから支出されている。

税金は集め方と使い方。
どちらにも関心を持ち、
注意を払っておかねばならない。

〈結城義晴〉

2019年12月02日(月曜日)

サイバーマンデーの日の流行語大賞「ONE TEAM」

Everybody! Good Monday!
[2019vol48]

2019年第49週、12月第1週。
昨日の日曜日に、
12月のスタートが切られた。

その12月の商人舎標語。
月刊商人舎12月号[Message of December]
変わろう! 祈ろう!!
流通詩人・結城義晴の韻文詩は、
商人舎12月号を読んでください。

今月は五言絶句ならぬ、
六行詩です。

今日はアメリカでは、
サイバーマンデー。
“Cyber Monday”

感謝祭翌日の28日(金)が、
ブラックフライデー。
“Black Friday”

リアル店舗では年間最大の稼ぎ時。

そして感謝祭ホリデー明けの今日が、
ネット通販の最大需要日。
eコマースの売上げが爆発する。

ブラックフライデーは、
どこの店も大安売りの大奮発。

その時には家族と一緒に、
あるいはパートナーとともに、
店に行って、盛大に買物する。

しかし家族や恋人への、
クリスマスプレゼントは、
家族と一緒ではまずい。
見つかってしまう。
わかってしまう。

そこでオフィスや職場に出る今日、
オンラインショッピングする。

それがサイバーマンデー。
アメリカでは昨年のこの日の売上げが、
約8600億円で過去最高だった。

さて12月のスケジュールは、
商人舎Webコンテンツ、
月曜朝一の2週間販促企画。

このサイバーマンデーにひっかけて、
アマゾン・ジャパンは、
Cyber Mondayセールを展開。

ただしこのセールの期間は、
12月6日(金)午前9時、スタート。
12月9日(月)23時59分、ジ・エンド。

昨年より7時間延長して、
87時間にわたって展開される。
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アマゾン・ジャパンは、
2012年から12月の第2月曜日を、
「日本版サイバーマンデー」として、
記念日登録している。

そして独自のセールを展開する。

日本では国家公務員をはじめ、
多くの企業が、
12月10日に冬のボーナスを支給する。

そのボーナスをターゲットとした、
日本独自のサイバーマンデーだ。

実際に12月第2週月曜日には、
Amazon Japanのサイトに、
年間で最も多くのユーザーが訪問する。

ブラックフライデーセールの次は、
なんといってもボーナス商戦。

ネット上だけでなく、店舗でも、
再びプロモーションが仕掛けられる。

また13日(金)は年金支給日に当たる。

ボーナスや年金が支給されると、
週末の消費は活発になる。

だから12月もセールセールの嵐。
さらにポイント付与合戦。

2019年の歳末商戦は従来にも増して、
価格訴求が強まる。

もちろん、
「よそに合わせてどうすんねん」
㈱万代社長の阿部秀行さん。
201911_mandai_01

独自のポジショニングを発揮して、
他がやらないことを考え、実行する。

それがなければ面白くない。
商売をやっている意味がない。

さて今日、
新語・流行語大賞発表。
自由国民社刊「現代用語の基礎知識」選。

今年の年間大賞は、
「ONE TEAM」
ラグビーワールドカップ日本代表のスローガン。
まあ、予想通り。だが素晴らしい。
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ジェイミー・ジョセフが掲げたテーマ。
ヘッドコーチとしてベスト8に導いた。

7カ国15人の海外出身選手を含む31人。
彼らがリーチマイケル主将を中心に、
「桜の戦士ONE TEAM」の快進撃を見せた。

選定理由。
「日本代表の快進撃と
1個のボールを取り合う面白さは
多くの人々を虜にした。
テレビの視聴率はうなぎ上り、
日本代表のレプリカジャージは完売し、
ラグビーを始める子どもたちも急増した」
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これに加えられたメッセージがいい。
「ONE TEAMは世界に広がりつつある、
排外的な空気に対する明確な
カウンターメッセージであるとともに、
近い将来、移民を受け入れざるを得ない
日本の在り方を示唆するものとなった。
それは安倍総理にもしっかりと
伝わったと信じたい」

商売や仕事にも、
ONE TEAMは必須だ。

チーム・マネジメントの講義でも、
リーチマイケルや”ONE TEAM”は、
説得力を持った。

ありがとう。
文句なしの2019年流行語大賞だ。

今年は30の言葉がノミネートされた。
その中からの大賞以外のトップ10。

「計画運休」
台風の接近に伴って列車の運転を順次運休した。
良かったと思う。

「軽減税率」
消費税率10%への引き上げに伴って導入。
これには反対。

「スマイリングシンデレラ/しぶこ」
全英女子オープン優勝の渋野日向子。
応援します。
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「タピる」
タピオカドリンクを飲むこと。
この言葉がそんなに流行っているとは、
知らなかった。お爺。

「#KuToo」
職場や就職活動で、
女性がヒールのある靴の着用を
強制されることに異議を唱える。
これもあまり見なかった。お爺。

「○○ペイ」
現金を使わないキャッシュレス決済。
もちろん知ってるが面倒だからやらない。
これもお爺か。

「免許返納」
高齢者が運転免許証を自主的に返納すること。
身につまされる。

「闇営業」
芸人が事務所を通さずに仕事を受けること。
「反社」でなければこんなに糾弾されなかった。
安倍首相主催の「桜を見る会」も同じ。

「令和」
新しい元号。
これが大賞かとも思ったが、
当たり前すぎるか。

これら以外に「選考委員特別賞」はイチロー。
「後悔などあろうはずがありません」
今年3月の引退会見の発言。 itiro-69-448x282

フォアボールを選んだ時、
イチローは黒いバットを、
大切そうに、そっと地面に置く。
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見事な人生だ。

しかしこれからのほうが長い。
イチローには願わくば、
最後の最後にもこう言ってほしいものだ。

では、みなさん、今週も。
そう、ONE TEAMで。

Good Monday!

〈結城義晴〉

2019年12月01日(日曜日)

糸井重里の「陰口の反対」と上野光平の「にもかかわらずの論理」

12月に入った。
師走。師も走る。

あっちもこっちも、
モミの木とクリスマスソング。
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「ほぼ日」の糸井重里さん。
巻頭エッセイは「今日のダーリン」
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「その場にいない仲間のことを、
こころから尊敬しているようすで、
気持ちよさそうに
ほめている人たちに会った。
耳に気持ちのいいことばが、
あたりを輝かせた」

素晴らしい人たちだ。

「いない人のことをわるく言うのは、
陰口と言って、
これはみんなやっている。
テレビのいろんな番組のなかで、
かなりの分量の時間が、
その場にいない人の”陰口”に
費やされている」

政治の世界なども、
陰口でできあがっているし、
官僚化した大企業病の会社なども、
陰口が蔓延している。

「しかし、”陰口”の逆は
なんというのだろう」

糸井重里の真骨頂。

みなさんも、この発想を時々使うといい。
大学の先生やコンサルタントも、
「逆に言えば、こうなる」と使う。

私も。

「その人のいないところで、
その人のいいところを言う。
言って、聞いて、
共感しあって盛りあがる」

「こういう場面に、
昨日、ぼくはいた。
言われている人のことも、
大好きになったし、
言ってる人たちのことも、
こころから好きになった」

私たちもときどき、
「陰口」の反対のことを言い合う。

大抵は亡くなった人だが、
そうではない人も多い。

故上野光平さん。
西友を実質的に創業した経営者。
そして流通産業研究所所長・理事長。

西友のOBの人たちと会うと、
いつも上野光平さんの話になって、
上野さんのいいことを言い合う。

それ以外にも、
荒井伸也さん、加藤勝正さん、
高木和成さん。
会うと、いつも、
上野さんの話で盛り上がる。

堤清二さんは、
セゾンのオーナーだった。
上野さんの2つ年下だった。
しかし堤さんはオーナーだから、
先輩の上野さんを招聘して、
西友をつくらせた。

集まって堤さんの話をするとき、
「崇拝」の念は出てくるが、
逆に悪いことに関する発言も多い。

しかし上野さんに関しては、
絶対に「陰口」はでない。

不思議だ。

そして上野さんの話をしていると、
みんな、幸せになる。

その上野さんの「だからの論理」

「人間は
“自分を一番よく知っているのは自分だ”
と思っている。
しかし、その逆のことが多い。
“あなたをよく知っていないのは
あなたですよ”
こう言ってやらねばならないことが
非常に多い」

上野さんは書いていた。

「自分を客観的に見ることは、難しい。
いわゆる”自己誤解”。
これは、自分の行動を、
自分以外の他のものに
原因づける論理によって生じる」

これを「だからの論理」という。

「すべてを”……だから”で説明して、
自分自身を納得させ、ごまかし、
本当の自分の願いを分からなくさせ、
幸せへの途を閉ざしてしまう」

「”だからの論理”による
自己欺瞞から自己を解放し、
自分の人間らしい幸福を
はっきりと見定めるためには、
“にもかかわらずの論理”が
唯一の武器だ」

そう、上野光平の、
「にも関わらずの論理」

「”だから”を
“にもかかわらず”に
置き換えてみよ」

上野さんは、こう問いかけた。

「景気が悪い。だから、
売上げが上がらない」

これを、置き換える。
「景気が悪い。
にもかかわらず」

すると「利益は確保できた」となる。
あるいは「客数は増えた」、
「お客様に喜んでいただいた」となる。

「だから」を、
「にもかかわらず」に置き換える。
するとそこには、
まったく新しい人間像が現れる。

「人間は、
“にもかかわらずの論理”によってのみ、
人間としての自分を
正しく理解できるのであり、
人間としての幸せを
得ることができるのです」

上野さんのいいことを思い出して、
幸せな日曜日。

そこで久しぶりに日曜日の、
Go! Go! ポーズ。
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ローソンの駐車場。
IMG_31849

愛車の前で。
IMG_31869

12月を力いっぱい、
Go! Go! ポーズ。
IMG_31899
上野さん、今日も、
ありがとうございました。

〈結城義晴〉

2019年11月30日(土曜日)

「リスクを冒せ!」とコンビニのボランタリーチェーン化

2019年11月最後の日。
あっという間に11カ月が終わった。

思い返せば、
今年の月刊商人舎1月号。
その[Message of January]

リスクを冒せ。

4月末日、今上天皇が退位され、上皇へ。
翌5月1日、徳仁皇太子が天皇に即位し、
新元号が始まる。
新しい時代がやってくる。

この新天皇の即位に伴って、
4月27日から5月6日までが、
10日間の超大型連休になる。
新しい価値観と生活スタイルが生まれる。

6月にはフランスで、
FIFA女子ワールドカップが開催される。
9月20日には日本で、
ラグビーワールドカップが開幕する。

そして10月1日、
消費税率が10%に引き上げられ、
残念ながら軽減税率が導入される。
幼児教育・保育も一部無償化される。

翌2020年7月24日から8月9日まで、
東京オリンピックが開催される。
続いて8月25日から9月6日まで、
パラリンピックが開かれる。

日本社会は大きく変容していく。
消費も商売も、商品も売場も店も大きく変質する。
想像を絶するスピードで変革されていく。
背景に世界的ポピュリズムの進行もある。

時代が大きく変わるときに、
仕事にも経営にも求められるものがある。
それはリスクを恐れないことだ。
リスクを冒すことである。

「経済活動とは、現在の資源を未来に、
すなわち不確実な期待に賭けることである。
経済活動の本質とは、
リスクを冒すことである」

このピーター・ドラッカーの言葉は、
大きく変貌を遂げる2019年に、
心と頭と体に自覚させておかねばならない。
――リスクを冒せ。
〈結城義晴〉
2019 brave man successful concept,silhouette man jumping over th

新天皇の即位と新しい元号も決まった。
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10日間大型連休はそれほどでもなかった。
ラグビーワールドカップは、
想像をはるかに超えて盛り上がった。
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ゴルフの渋野日向子フィーバーは、
全く予想できなかった。
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消費増税と軽減税率導入、
キャッシュレスとポイント還元。
安売り攻勢は予想通り。
M&Aも起こった。

しかしコンビニの異変と退潮は、
これもちょっと想像を超えた。

それでもあらためて、思う。
リスクを冒せ。

昨日の商人舎流通スーパーニュース。
最近はこのwebサイトからの引用が多い。

ファミマnews|
新規加盟時の「加盟金」「開店準備手数料」廃止へ

ファミリーマートが、
思い切った政策を発表。
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フランチャイズチェーンは新規加盟時に、
開店のための資金を必要とする。

ファミリーマートは従来、
契約時に必要な資金300万円を求めた。

⑴加盟金50万円
⑵開店準備手数料100万円
⑶開店時の商品代金と両替金150万円

この⑴加盟金と⑵観点準備手数料を、
2020年2月1日から廃止する。

これによって、
新規加盟の店が契約時に必要な資金は、
150万円へと半減する。

新規加盟の際の初期投資を抑えることで、
新しいオーナー獲得競争を勝ち抜く。

この新規加盟資金の半減によって、
本部の収益性には影響が少ない。
ファミリーマートはそう発表している。
株主へのアナウンスだろう。

実際、今期の出店計画は、
新店が285店と発表されているが、
来年も同程度と推測すると、
半減分のトータル金額は、
150万円×285店で4億2750万円となる。

しかし来年の2月1日以前に、
300万円を払って加盟したオーナーは、
違和感や差別感を感じないのだろうか。

一方、セブン-イレブン。
月刊商人舎11月号特集、
「波の下にある潮流」の記事の中から。

㈱セブン&アイ・ホールディングス社長
井阪隆一
業態別の構造改革とリストラ策を打ち出す

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セブン-イレブンは構造改革を進めつつ、
新しいインセンティブを導入する。

インセンティブとは、
「やる気を起こさせるための外的刺激」、
つまり報奨金のことだ。

政策の第1は、
FC制度の改革と加盟店への分配の見直し。
「加盟店が安心して経営に専念できる」と、
目的が示されている。

第2が本部のコスト構造の改革で、
第3が既存店成長のための新レイアウト変更の加速。

第1の制度改革について、
井阪社長の発言があった。

「毎年約3%の最低賃金の上昇があり、
ここにきて人手不足と同時に
加盟店労務費の上昇が
加盟店オーナーの経営を
大変厳しくしている」

そこでインセンティブ・チャージを
変更する。

この変更は最低保証のようなものだ。

現行は、24時間営業店舗で、
本部に払う粗利分配方式ロイヤルティから
マイナス2%という制度がある。
それに2017年9月からの特別減額で、
さらにマイナス1%のインセンティブがある。

セブン-イレブンのロイヤルティは、
自分で土地建物を持つAタイプの場合は、
通常、粗利益の43%とされているから、
それが40%に減額されている。

ここに新たに、
定額のインセンティブ制度を導入する。

月額売上総利益額(粗利益額)に関して、
550万円を超える店は、
現行インセンティブに加えて、
3万5000円の定額インセンティブを、
550万円以下の場合は、
月額20万円のインセンティブを、
それぞれに適用させる。

月間550万円の粗利益額とすると、
40%を本部に収めるから、
店舗は330万円の収入となる。
しかしここから、
パートタイマーの人件費など、
もろもろの経費を払い、
廃棄ロスなども負担する。

したがって、550万円を切る店舗は、
ひどく収入が低い。

土地建物を本部が用意するCタイプの場合は、
もっと本部ロイヤルティが高い。
加盟店の収入ももっと下がる。

一方、非24時間営業店は、
月額売上総利益550万超の店舗には、
1万5000円のインセンティブ、
550万以下の店舗には、
7万円のインセンティブとなる。

24時間営業の店とはずいぶん差がある。

しかし、
「これによって加盟店は
年間平均約50万円の利益改善になる」

シミュレーションすると、
利益の増額分は、
たとえば、日販45万円未満の店は、
年間で約94万円、
50万円以下の店で74万円、
55万円以上で57万円、
60万円以上の店でも42万円となる。

月刊商人舎は書いている。
「FC本部は加盟店からの
チャージによって収益を得る。
今回の新インセンティブ制度は
底上げを図るという名目で、
そのチャージ額を
加盟店の営業状況に応じて
変えるということだ」

「立地・環境が良くて
高売上げを上げている店舗には
低額のインセンティブとし、
軌道に乗らず不採算の店舗には
高額のインセンティブとする」

互助会のような施策である。

新インセンティブの導入によて、
本部利益は約100億円の減益になるが、
加盟店のモチベーションが高まり、
「既存店売上高が1%改善すれば、
セブン-イレブン・ジャパンの収入は
85億円アップする」

本部サイドの論理では、
このインセンティブ変更は、
理屈通りではある。

しかし加盟店側は、
互助会制度のようになる。

ファミマやセブンの変更を見て、
「フランチャイズチェーンの、
ボランタリーチェーン化」
と、私は評している。

チャージやインセンティブに関しては、
本部やトップの発言をもとに計算した。
もしかしたら誤りもあるかもしれない。

その際は訂正を指摘してもらいたいが、
外側の人間から見ると、
ちょっとわかりにくい制度や改革である。

それがフランチャイズチェーンの、
特質なのかもしれない。
そのあたりも、
ボランタリーチェーン化してもらえば、
私はありがたい。

リスクを冒して。

〈結城義晴〉

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