結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2020年09月10日(木曜日)

商人舎9月号発刊!!「COVID-19禍の米国小売産業」と小売業躍進

月刊商人舎9月号、発刊しました。
COVID-19禍の米国小売産業
2020 US Retailの「すでに起こった未来」
202009_coverpage
表紙は青いマスクをした自由の女神。

[Cover Message]
アメリカ合衆国は、世界最大にして最高の消費大国である。しかし同時に今や、世界最大のCOVID-19感染国である。9月3日時点の感染者数611万3590人は世界の23.5%、死者数18万5720人は世界の21.5%を占める。「コロナは時間を早める」――これは真っ先にアメリカで現象化している。しかしだからこそ、アメリカ第一のウォルマートは真っ先にコロナ対策を確立し、「6-20-100」の4原則を打ち出した。6フィートのソーシャル・ディスタンシング、20秒以上の石鹸を使った手洗い、華氏100度(摂氏37.78度)以上の熱がある場合の自宅待機。もちろんマスク着用。これが世界の小売業の標準となった。そう、アメリカ小売業はコロナ禍に対して、「すでに起こった未来」を現出させているのだ。JCペニーが、ニーマンマーカスが、ロード&テーラーが次々に倒産した。企業の浮沈は早まった。業態地殻変動も起こっている。オンラインビジネスの方向性も示された。有店舗オンラインはピックアップに傾斜している。しばらくは直接アメリカを学ぶことができないが、その趨勢を知ることによって、コロナ禍の日本小売業の明日を占うことは可能である。

そして、☆特別企画☆は、
コロナ禍のラスト1マイル戦略

[目次]202009_contents

記事の中で、
「Fortune」誌のグローバル500は、
世界の企業500社を、
単純に売上規模の大きい順位に並べたもの。

その2020年度のトップ10。

1位ウォルマート
2位シノペック
3位ステートグリッド
4位チャイナナショナルペトロリアム
5位ロイヤルダッチシェル
6位サウジアラムコ
7位フォルクスワーゲン
8位ブリティッシュ・ペトロリアム
9位アマゾン
10位トヨタ自動車

第1位はウォルマートで断然トップ。
年商5240億ドル、
1ドル100円換算で52兆円。
202009_topretailers_1

2位から4位までは、
中国の石油と電力会社で、
国営企業。

2位のシノペックは、
中国の石油会社で4070億ドル。
12兆円の差をつけた。

3位のステートグリッドは、
中国の電力会社。

4位もその名の通り中国の石油会社。

5位にオランダの石油会社、
6位はサウジアラビアの石油会社。

まあ、国が経営しているような会社が並び、
ウォルマートだけが純然たる民間企業だ。

7位にドイツの自動車製造業。
フォルクスワーゲン。

そして8位のBPはイギリスの石油会社。

9位にアマゾンがジャンプアップしてきて、
ベスト10に2社、小売業が入った。

アマゾンの営業収益2805億ドル(28兆円)は、
前年比20.5%増。
純利益115億8800万ドル(1兆1588億円)で、
こちらは15.0%増。

来年はトップ5に滑り込むかもしれない。

10位のトヨタはもちろん、
日本の自動車製造業。

トヨタの健闘は嬉しい限りだが、
来年はコロナ禍の影響で、
トップ10を滑り落ちるかもしれない。

トップ10には中国3社、
アメリカ2社。
あとはドイツ、イギリス、オランダ。
そして日本とサウジアラビア。

11位エクソンモービル、
12位アップル。

そして13位にCVSヘルスが躍進してきた。
もちろんアメリカのドラッグストア。
2568億ドルの32.0%増。

多分、トップ10に食い込む。
そして小売業が3社となる。

CVSヘルスは、
ドラッグストアとPBMを中核とした、
ヘルスケア企業である。

BPMは、
Pharmacy Benefit Managementで、
処方薬適正管理の企業。
ウォルマートもケアマークと契約している。

ウォルマートと
アマゾンと、

CVSヘルス。

みんなアメリカの会社だが、
来年は小売業3社が、
世界のトップ10に名を連ねる。

もちろんCOVID-19の影響で、
エネルギー産業と自動車産業の趨勢は、
きわめて不透明だ。

私はずっと主張している。
21世紀は生活産業、小売業の時代だ。

それがコロナウイルス感染拡大で、
図らずも実現することとなる。

平和産業、人間産業、そして地域産業。
イオンの理念だが、
これは小売業のビジョンでもある。

小売業の躍進は、
平和を象徴するものだ。

それが何よりもうれしい。
頑張る元気が湧いてくる。

〈結城義晴〉

2020年09月09日(水曜日)

コロナウイルス問題と大腸菌問題の「プラグマティズム」

一昨日の「ほぼ日」。
糸井重里さんのエッセイ。
「今日のダーリン」
p_itoi-448x484
「新型コロナウイルスのことで、
ある意味、少し
おちついてきたかと思えるのは、
感染者の数に慣れた
ということでもあるのでしょうが、
“ウイルスがゼロでないと怖い”
という心理だった人が、
“そういうことでもないかも”
くらいの気持ちで、
人びとが生活をするようになったから
じゃないかなぁ」

三密は「密閉された場所、
密集した人混み、人と人の密接」
それを避けること。

「三密を避ける」ということは、
ウイルスの薄い場所に、
薄い状態でいようということ」

ここで糸井流の思考法。
「なんでも、
ゼロでないと危ないという考え方は、
不安を煽って人目を引くには
都合がいいけれど、
ほんとうはその”考え方自体”が
危ういです」

その通り。

1970年代の日本。
スーパーマーケット業界にもあった。
「大腸菌」を防ぐ問題。

生鮮食品の鮮度管理が、
まだまだずさんだったころ。

管理の悪い店では、
食中毒は当たり前のように発生した。
最もレベルの高い企業でも、
いつも危険と隣り合わせだった。

だからバックルームから、
大腸菌を排除するノウハウの開発は、
スーパーマーケットの近代化にとって、
至上命題だった。

当時の経営者、幹部、
そしてバイヤー、店長は、
化学式の勉強から始めて、
大腸菌駆除に取り組んだ。

私も勉強させられた。

その時、
「ゼロ戦化現象」が起こりかけた。
つまり細かいところまで、
突き詰め過ぎる思考法だ。

大腸菌撲滅のコンサルタントまで登場した。

しかし、しかし、
㈱関西スーパーマーケットの、
故北野祐次社長(当時)は、
言い切った。
「大腸菌を完全に排除する必要はない。
食中毒が起こらない範囲でいい」
DSCN0312-1_01
このプラグマティズム。
現実主義、実践主義、実用主義。

結果として、
関西スーパー方式が出来上がった。

糸井重里さん。
「ある分量までは、
“ある”と思って生活したほうが、
大きい意味での安心につながりますから、
人びともそういう考えに
なれてきたということでしょう」

「日常のなかで、いちばん
“ウイルスが濃い”のは、
しゃべっているとき、
せきをしたときに口から飛ぶ飛沫。
これは、みんなが、
ある程度マスクで減らしましょう。
手についているものは、
手を洗って薄くしましょう、
そして、手を口や鼻、目などに
触らないでいましょう。
と、そういった
“濃いウイルス対策”をしながら、
“薄い環境”をつくっていきましょう
ということです」

その通り。

今、一番欲しいのは、
新型コロナウイルスのワクチン。

その開発の先頭を走っていたのが、
イギリスの製薬会社、
アストラゼネカ。
アストラゼネカ
世界で第11位の製薬会社。
2020年度売上高243億8400ドル。
1ドル100円で換算すると2兆4384億円。
日本では武田薬品工業㈱が世界第9位。

しかしそのアストラゼネカが、
ヒトでの安全性や有効性を確かめるために、
英米で行っている最終段階の臨床試験を、
一時的に中断した。

残念だ。

アストラゼネカは、
オックスフォード大学とコラボしているが、
ちょっと立ち止まって、
安全性に関するデータを検証する。

ワクチン開発は中国でもアメリカでも、
懸命に進められている。

日本国政府は、
アストラゼネカと基本合意している。
開発に成功したとして来年初めから、
1億2000万回分の供給が受けられる。
2回接種と考えると6000万人分だ。

それもちょっと遅れることになった。
考えてみるとそうそう簡単に、
ワクチンが完成するはずもない。

私たちも辛抱強く待つしかない。

最悪を覚悟して、
最善を尽くす。
いつも言うけれど、これしかない。

なんでも完璧で、
ゼロでないと危ないという考え方は、
不安を煽って人目を引くには
都合がいい。

「おたくはまだまだ、
標準化さえできていない。
だから先生の言うことを聞いて、
標準化を勉強しなさい」

本当は、
その”考え方自体”が
危うい。

北野イズムをこそ学びたい。
プラグマティズムを貫きたい。

〈結城義晴〉

2020年09月08日(火曜日)

コンビニ本部「独禁法違反」の恐れとサミット「7連休取りやすく」

ブログのタイトルは、
[毎日更新宣言]

毎日毎日、書いている。
そこで絶対にしないこと。

嘘は書かない。

ただそれだけ。

しかし、よく考えて書く。
考えずに書くのは避ける。

日経新聞の今日の「社説」
コンビニエンスストアを取り上げた。
「コンビニは
自主的な経営改善に
取り組め」

「公正取引委員会は
コンビニエンスストア本部が
加盟店に24時間営業などを強制すれば
独占禁止法違反になりうる
との見解を示した」
cover
コンビニ本部の独禁法違反。
由々しき問題だ。

その公取委は事前に調査をした。
本部8社と加盟店約1万2000店。

66.8%の加盟店が回答した。
「時短営業に切り替えたい」
「一度実験してみたい」

「本部が時短交渉を拒絶している」
この回答は8.7%あった。

24時間営業の強制のほか、
「近隣に出店しない」という約束を
一方的に破るなど複数の案件で、
「優越的地位の乱用」の恐れがあると。
公取委は指摘した。

「そのうえで各社に、
自主点検と改善内容の報告を要請した」

調査は加盟店の経営状況も明らかにした。
「人手不足によりオーナーは
1週間に平均で6.3日勤務と休みは少ないが
直近の年収は5年前に比べ
190万円余り減っている」

コンビニの、
とくに経営委託店のオーナーは、
「現代版小作小売商」
という表現が許されるほどだ。

経営委託店は本部が土地・建物を用意し、
オーナーは雇われ経営者となるケースだ。
本部に収めるロイヤルティもひどく高い。
202008_convini_01
社説子。
「こうした消極的な情報を、
本部はほとんど
開示してきてこなかった」(原文ママ)。

珍しい表現ミスだ。

「コンビニは規制緩和で
酒類や医薬品の販売がしやすくなったほか
銀行業への参入や公共料金の支払いなど、
社会インフラとしての価値が年々高まった」

その分、店舗の業務負担も増えた。

市場ニーズも強まり
近年まで出店競争を繰り広げた」(ママ)。

ここでも表現がおかしい。

「このため人手不足に陥っても、
自ら路線を修正することはなかった」

――出店競争を繰り広げた。
このため人手不足に陥っても、
自ら路線を修正しなかった。

論理的につながらないというか、
論理の飛躍があるし、
それを丁寧に説明していない。

社説の書き手として、
残念ながら文章力に問題がある。
それがあちこちに出てくる。

「利便性がコンビニの生命線。
市場の低迷する中(ママ)
大幅な販売減につながりかねない
24時間営業の見直しは
簡単ではないからだ」

「実際に24時間営業問題は
セブンイレブンの一部オーナーからの
反発がきっかけだ

直すならば、
「反発がきっかけとなって始まった」かな。

「それでも働き方改革を背景に
労働条件の改善を進めることは急務だ」

誰の労働条件なのか?
オーナーか店員か、
その両方か。

本来は「働き方改革を背景」にしてはいけない。
「労働条件の改善」は永遠のテーマだ。

「最大の経営課題として
率先して取り組まない限り、
コンビニの未来は明るくない」

「公取委は今回の調査を踏まえ
ガイドラインを策定する。
本部が自主的な対策を怠った以上、
一定レベルの介入は仕方がない」

ここからが社説子の主張。
「”優越的な地位の乱用”を金科玉条として
出店戦略や契約内容にまで
国が介在すべきではない」

市場原理を崩してはならない。
同感だ。

「拡大解釈で公取委の介入が過剰になれば、
産業の発展を損なう恐れもある。
あくまで健全な競争を促すのが
公取委の役割である」

日本のコンビニはこれまで、
日本の小売業を代表する業態だった。
ただしフランチャイズ方式を採用して、
それが収益性の源泉とも、なっていた。

「現代版小作小売商」だった。
それが「独立自営商人」に、
変わらねばいけない。

現代のコンビニ本部は、
この「独立自営商人」を支援する機能を、
万全の態勢で果たさねばならない。

一方、日経の企業欄。
「サミット/7連休取りやすく」

この記事はいい。

スーパーマーケットで7連休は、
なかなか取れない。

サミット㈱は4月1日から、
服部哲也新社長・竹野浩樹会長体制。
ますますよくなっている。
DSCN02910-448x331
全119店を12のブロックに分けて、
運営・管理している。

新たな仕組みを、
このブロック単位で実施する。

「複数の正社員によるシフトを作り、
勤務を融通し合う」

連休の取得期間を設けて、希望を募る。
そして最大で7連休を取れるようにした。
これまでは最長が6連休だった。

今夏から導入。

サミットの店舗段階の標準は、
1部門ごとに2人の正社員態勢である。

そこで同じ店舗の同じ部門内で、
働き方を調整して6連休まで取得した。

これもサミットの店舗の標準化や、
レイバースケジューリングシステムが、
完ぺきに近い形まで進んでいるから、
できることだ。

パートタイマーの業務遂行能力も高い。
だから6連休も可能である。

ただしそれでも、
連続して休む期間が長くなれば、
もう1人の正社員が単独で働く状態も続く。

これを気にする社員も多いから、
自ら6連休ではなく、
分割して休暇をとるケースが多かった。

今回、それを、
ブロック内でシフトを組む方式にした。
そうすれば出勤する社員の負担は、
互いに分散される。

心理的負担感が減って、
連休が取得しやすくなる。

この制度は今夏以降も続けられる。
目標は1年間で7連休を3回取得する体制。

パートタイマーなどにも適用される。
いわゆる多能化を進めて、
複数の業務を担当できる人材を増やす。
そしてパートタイマーも、
希望者は7連休を取れるようにする。

コンビニにも、
このサミットのような方向性は必須だ。

オーナーや店長が独立自営商人として、
自らの判断で連続7連休がとれる。
そんな体制づくりである。

身を切る決意と努力がなければ、
できないことはわかっている。

しかし業界最高峰のセブン-イレブンは、
業界最先端のサミットと競争している。

〈結城義晴〉

2020年09月07日(月曜日)

台風10号が去って「良い店を開けよう・良い売場に立とう」

Everybody! Good Monday!
[2020vol㊱]

2020年第37週。
今日は9月第2週だが、
超大型と言われた台風10号に、
九州をはじめ四国・中国が打撃を受けた。

セブン‐イレブンは九州7県と四国4県、
そして岡山・広島・山口県の約半分の店が休業。
3937店舗のうち2020店。

ファミリーマートは九州7県と沖縄県で休業。
1800店舗のうちの1000店。

ローソンは九州7県と山口県・愛媛県、
1691店舗のうち1181店が休業。

九州と西日本の皆さん、
心からお見舞いします。

先週金曜日9月4日の商人舎流通SuperNews。
セブン-イレブンnews|
台風10号接近で約1000店舗を計画休業

いち早く休業計画を発表した。

かつてはこんなことはなかった。
「開いててよかった」
セブン-イレブンは365日24時間。
店を開けていることを至上命題にしていた。

どこかの地方の店が休業しても、
それを派手に告知することはなかった。

ローソンもファミリーマートも、
サークルKサンクスも、
右へ倣えだった。

しかし地域や顧客や店に、
計画休業を発表する。

それはいいことだと思う。

安全第一。
計画休業を発表すれば、
休業前の売上げも上がる。

そして安全が担保され、
安心も生まれる。

この記事の最後に、
【結城義晴の述懐】を書いた。
DSCN95240

「店を開けよう、売場に立とう。
元気を出そう、元気を売ろう。

私はずっと、そう、呼びかけてきた。
しかしこれほどの極端気象だ。

計画休業は、妥当な判断だろう。

しかし台風が去って、
リスクがなくなった後の店舗再開は、
一斉に、どこよりも早く、
やり遂げてほしい。
もちろん、売場には、
必需の商品を満載させて。

その時こそ、再び。

店を開けよう、売場に立とう。
元気を出そう、元気を売ろう」

東京大学大気海洋研究所、
木本昌秀教授の警告。 202001_kimoto3
[極端気象]
202001_cover

新型コロナウイルス感染拡大の前に、
木本教授から渾身の提言をいただいた。

9月、10月は台風シーズンだ。
202001_kimotoslide1気象予想がずいぶん正確になった。
「計画休業」はコンビニに限らない。
他の業態も含めて大いに検討すべきだ。

売上げは減らない。
ロイヤルカスタマーの多い店は。

しかしそれでも、
休業の直前直後は重要だ。

大阪の㈱万代は、
毎年2月末日に、
全店で棚卸休業をする。
その前日と3月1日の創業祭は、
年末の大みそかのような繁盛ぶりだ。

かといってどんどん休めとは言わない。
店を開けよう、
売場に立とう。

これは小売業、サービス業の使命だ。

しかし今回の台風10号。
記録的な大型台風といわれたが、
思ったよりも被害は少なかった。

鹿児島県阿久根市で、
70歳の女性が亡くなった。
ご冥福を祈りたい。

4人の方々の安否が不明で、
84人の人たちが怪我をした。

台風列島で地震列島の日本。
最悪を覚悟して、最善を尽くす。
これが私たちの生活訓だ。

もちろん小売業もサービス業も、
最悪を覚悟して、最善を尽くす。

さて今日は、朝から、
商人舎ZOOM会議。

まだテレワークを続けている。

みんなの元気そうな顔を見ると、
ほんとうに安心する。

今週の私は、
原稿書きに徹する。

自民党総裁選挙は、
明日の8日火曜日に告示され、
14日の月曜日に投開票。

一方、野党の合流新党は、
一足先に今日、代表選挙の告示をした。

立候補したのは、
立憲民主党の枝野幸男代表と、
国民民主党の泉健太政調会長。

戦術の一つは、
「機先を制する」

中国の『史記』にある。
「先んずれば人を制す、
後るれば則ち
人の制する所と為る」

史記は紀元前91年に、
司馬遷によって書かれた。
すごいことだ。
5107Y0OFJFL._SX342_BO1,204,203,200_
英語にも同じような意味の言葉がある。
First come, first served.
(最初に来た者が最初にサービスされる)

しかし今回の野党新党は、
機先を制するでもないし、
先んずれば人を制すでもない。

先んじても、
機先を制しても、
First comeでも、
人々の心をとらえねば、
意味はない。

店を開けようも、
良い商品、良い売場をつくって、
良い店を開けよう。

売場に立とうも、
良い店員や良い店長、よい商人が、
良い売場に立とう。

では、みなさん、今週も、
店を開けよう、売場に立とう。

Good Monday!

〈結城義晴〉

2020年09月06日(日曜日)

「アラン定義集」の勇気と「Message」の勇気ある決断

寝っ転がって、
うーんと伸びをしたら、
右足のふくらはぎが、
(つ)った。
IMG_8549 (004)0
机の上のパソコンに向かって、
画面の文字を追いかけつつ、
キーボードに打ち込む仕事。

それを1週間も続けると、
体中の筋肉が硬直してくる。

そして、こむら返り。

そんな時には、
芍薬甘草湯(シャクヤクカンゾウトウ)
ツムラ68。
item-ippan-017
宣伝ではありません。
「個人の感想」ですが、
攣ったときには愛用しています。

ありがとう。

月刊誌の執筆と入稿、そして責了。
1977年の4月から始めて、
今でも続ける、
私の生涯の仕事の一つとなった。

しかし途中、10年ほど中断した。

㈱商業界の経営に専念したとき、
立教大学大学院の特任教授だったとき。

もちろんこのときにも原稿は書き続けたし、
この期間に次々に単行本を出した。

振り返ってみると、
雑誌と単行本を同時につくるのは、
極めて困難な仕事かもしれない。
いや、特別の努力を必要とする仕事だ。

商業界刊『Message』は、
代表取締役社長となって、
月刊誌の仕事から離れたとき、
食品商業や販売革新の巻頭言をまとめた。
51swq5I1liL._SX312_BO1,204,203,200_

商業界の社内の人間が、
商業界から単行本を発刊するのは、
これも今から振り返ると、
ある種のタブーだったのかもしれない。

倉本長治初代主幹、
倉本初夫二代目主幹。
私は三人目だった。

サブタイトルは、
「店に元気を、仕事に勇気を」

アランの「定義集」にある。
index
「勇気」
「恐怖を克服した徳」

「恐怖は戦慄、不器用さ、弱さ、逃亡、
およびそれらすべてに対する恐れである。
勇気はこれらの自己放棄に対して、
真っ向から、はじめから対立している」

アランはフランスの哲学者で、
エミール=オーギュスト・シャルティエ。
1868年生まれ、1951年没。

「アラン」はいわばペンネームで、
とくに『幸福論』が著名だ。

そのアランの「勇気」の定義は続く。
「しかしながら、勇気が、
最大の危険に突き進むものだというのは、
正しくない。
そんなことをしたら、
無謀というものだろう」

「(勇気と類似の)怒気(どき)は、
そのとき勇気の手段である」

若いころ私は、
編集後記に書いたことがる。
「怒(いか)りのエネルギーは、
コンプレックスのエネルギーより、
数段健全なのだ」

私はコンプレックスの強い男の、
ある行為に対して、
心底、怒っていた。
だから、書いた。

この怒りのエネルギーが、
「怒気」である。

アラン。
「それに対して、
勇気は慎重さと手を組んで、
怒りなしで見事にやっていく」

若いころの私の「怒りのエネルギー」は、
勇気の手段だったが、
勇気の本質ではなかった。

アラン。
「行動は、
たとえ軽率なものであっても、
恐怖そのものに対して、
しばしば、必要である」

行動することで、
恐怖が去ることがある。

「これらの場合において、
これこそ勇気だとわかるのは、
怒りのない落ち着いた時である」

怒りのない落ち着いた時の、
恐怖を克服した行動。
それが勇気である。

「Message」から、
「勇気ある決断」

私たちは
いつも
勇気を
もたねばならない。

弱い人も、
強い人も。
小さな人も、
大きな人も。

力ある人も
知恵ある人も。
地位ある人も、
将来ある人も。

最後の最後には
勇気ある
決断を
しなければならない。

恐れてはいけない。
くじけてはいけない。
悔やんでもいけない。
逃げては、もちろんいけない。

日々の
小さな意思決定にも
勇気が
潜んでいなければならない。

人生一度の
大きな勝負どころには
勇気が
あふれていなければならない。

四面楚歌の
窮地には
勇気でしか
立ち向かえない。

勇気とは
未知なる世界に一歩、
目隠しで踏み込む
心のあり方だ。

雪印も日本ハムも、
ダイエーも西友も、
イトーヨーカ堂もイオンも、
そしてユニクロも。

人びとが
すべて
勇気ある決断を
しつづけなければいけない。

〈結城義晴〉

(注)この文章を書いたころ、
雪印乳業の集団食中毒事件があった。
日本ハムの国産牛肉偽装事件もあった。

2020年09月05日(土曜日)

9月の商人舎標語「人間のニーズを創ろう!」と米国国歌「星条旗」

今日も一日、横浜商人舎オフィス。
月刊商人舎9月号最後の入稿と責了。IMG_85360
いつも最後の最後は、
結城義晴の原稿となる。

すみません。

みなさん、ありがとう。
とくにデザインの七海真理さん。
それから編集スタッフの鈴木綾子さん、
校正の磯村ゆきさん、
ゼネラルマネジャーの亀谷しづえさん。

心から感謝します。

いい雑誌が出来上がりました。

今日の結城義晴は抜け殻。
もう、「ありがとう」しか言えません。

この9月号は毎年、アメリカ特集。
COVID-19感染によって、
今のところあちらには行けないけれど、
それでも学ぶことは山ほどある。

その[Message of September]
そしてこれは9月の商人舎標語。

人間のニーズを創ろう!

自由の大地、
勇者たちの祖国。
アメリカ合衆国。

かの地では大統領選挙、
こちらでは総裁選挙。
リーダーが変わる。

そこにコロナウイルス。
無心に人類を攻める。
変異しつつ迫ってくる。

どうなるかわからない。
いつになるかもわからない。
なぜなのかもわからない。

社会も国家も、
産業も商売も、
企業も店も。

変わることだけは確かだ。
その変わり方が早まることも明らかだ。
変わらない者が滅びることも。

「マーケティングにとって、
最も重要なのは、
人間のニーズである」(フィリップ・コトラー)

だから人間のニーズを観察しよう。
人間のニーズを知覚しよう。
人間のニーズを考察しよう。

すでに起こった未来のなかに、
人間のニーズを見い出そう。
そして人間のニーズを創り出そう。
〈結城義晴〉
Message
このメッセージの冒頭の※のところは、
「自由の大地 勇者たちの祖国」

これは英語では、
“the land of the free and the home of the brave”
アメリカ合衆国国歌の最後の一節。

その国歌のタイトルは「星条旗」。
英語では”Star Spangled Banner”。

アメリカ人は例外なく、
心から自分の国の歌を愛している。
そしてこれも例外なく、
心から誇らしげに斉唱する。

ちょっとうらやましいほどだ。

1991年1月27日。
フロリダ州のタンパ・スタジアム。
第25回スーパーボウル開会式で、
ホイットニー・ヒューストンが熱唱。
“Star Spangled Banner”
hoittoihyu-suton
史上最高の国歌独唱。
巷ではそう評されるが、
実際に私もそう思う。

YouTubeで見ることも聴くこともできる。
ぜひ試してもらいたい。

ジミー・ヘンドリックスの「星条旗」は、
1968年8月の、
ウッドストック・フェスティバル。
最後の3日目のトリで演じられた。
61XYBE4FTDL._AC_
こちらも熱のこもったジミヘンが聴ける。

翻って日本の国歌「君が代」。
私たちは少し屈折している。

いまでも小学校や中学校、高校の式典で、
国歌斉唱を拒む教師がいたりする。

今でも覚えているが、
小学校の最終学年の音楽のテストで、
教科書から自分の好きな曲を選んで、
リコーダーで演奏するという課題が出た。

私は教科書の一番最後に載っていた曲を、
しっかり練習して、結構上手にやった。
他意は全くなかった。
素朴で、素直な気持ちだった。

レドレミソミレ~
ミソラソラ レシラソ
ミソラ~ レドレ ~
ミソラソ ミソレ
ラドレ ドレラソ ラソミレ~

その調べが流れているとき、
教室はシーンとしていた。

担任の太田清美先生(男性)は、
変な顔をして気まずそうに聴いていた。

日本では忌野清志郎が、
「君が代」をアレンジして熱唱し、
演奏した。
DSCN8541-1
多分、ジミヘンを模倣したのだろうが、
あれは痛快だった。

ホイットニーやジミヘン、
キヨシローと同じような、
そんな熱を込めて、
月刊商人舎9月号では主張する。

「人間のニーズを創ろう!」

〈結城義晴〉

2020年09月04日(金曜日)

朝日新聞「月刊コンビニ」紹介とセブン-イレブン1000店計画休業

梅澤聡さんからメールが来た。

㈱商業界の元取締役、
元「月刊コンビニ」編集長。

つまり私の後輩。
IMG_01508_

今年2月、単行本を上梓した。
イースト新書コンビニチェーン進化史』
51BJvqfbXWL._SX310_BO1,204,203,200_
現在、『月刊コンビニ』などの編集委員。

メールの内容。
「月刊コンビニが一昨日の朝日新聞夕刊で
紹介されました」
konnbini
宮田珠己の「気になる雑誌を読んでみた」

梅澤さん。
「業界専門誌を、
このように評価してもらえるのは、
意外であり、望外の喜びです。
創刊発行人の結城さんと
共有させていただきます」

私もうれしいです。
100000009003319923_10204
エッセイストの宮田珠己さん。
よく読み込んで、感想を書いてくれた。

「こんな時代にあっても、
悲観的な記事がないことにほっとする」

素晴らしい。

「本部と加盟店との間の軋轢について
触れてあるのも良心的だ」

「自分には直接関係のない
業界の雑誌だったが、
みんなで頑張ろうという
気持ちになった」

ありがとう。

朝日新聞のこの記事の紹介欄には、
「コンビニ」は1985年創刊と書いてある。

しかしそれは㈱商業界食品商業誌から、
年に1回、別冊号として発行していた、
「コンビニエンスストアのすべて」のことだ。

「コンビニ」というタイトルは、
1998年8月に食品商業臨時増刊号として、
「季刊コンビニ」を創刊したときのもの。

悩みに悩んで、
一番シンプルなタイトルにした。
当時、私は食品商業編集長で、
取締役編集統括でもあった。

これが実質的な創刊である。
しかしこの時から数えても、
22年が経過する。

その2年後に「隔月刊コンビニ」にし、
さらに2002年8月、月刊化した。
私は専務取締役に就任して、
発行人となった。

かなり慎重な足取りだったが、
結果として商業界6番目のメディアとなった。

しかし2015年、
㈱アール・アイ・シーに売却された。
その社長の毛利英昭さんが、
オーナー兼編集長。

このときすでに商業界経営は、
苦しくなっていた。

そして今年4月、自己破産した。

会社は潰れても、
雑誌は残る。

それが「月刊コンビニ」だ。

小売業で言えば、
会社は潰れても、
店は残る。

だから編集長や店長は、
一国一城の主の志で、
雑誌や店を死守しほしい。
部員や店員を守ってほしい。

守るためには、
メディアを通じて、店舗を通じて、
社会貢献し続けることだ。
顧客満足を拡大し続けることだ。

さて、商人舎流通SuperNews。
セブン-イレブンnews|
台風10号接近で約1000店舗を計画休業

セブン‐イレブン・ジャパンが、
台風10号接近の予報を受けて、
九州エリア7県の約1000店舗において、
計画休業を予定している。

それをいち早く発表した。

もちろん顧客や従業員の安全を最優先するため。

店舗の営業継続が困難な場合や、
避難勧告・避難指示等があった場合には、
店舗営業の中止については、
9月5日(土)以降順次、
オーナーが判断する。

OFCが逐一、アドバイスする。
OFCはスーパーバイザーのことで、
オペレーションフィールドカウンセラー。

それぞれの件ごとの店舗数は、
福岡県1020店、佐賀県187店、
長崎県202店、熊本県357店、
大分県180店、宮崎県196店、
そして鹿児島県201店の計2343店舗。

その4割相当が休業対象になっている。

コンビニは地域のインフラだ。
大型台風や地震などの災害時には、
街の灯台になるし、
インフラの役を果たす。

だからぎりぎりまで、
店を開ける。

しかし自らの安全を優先する。

新型コロナウイルスに関して、
二律背反の問題がある。
感染拡大防止と経済活動。

台風のときのコンビニの計画休業も、
同じような二律背反の問題となる。

信用調査の「帝国データバンク」の発表。
COVID-19の影響で、
倒産した企業、
あるいは法的整理の準備に入った企業は、
今日午後4時までに489社。
来週には500社を超える。

業種別に見ると、
飲食店が69社、
ホテル・旅館が53社、
アパレル小売店が33社など。

「店は客のためにある」と言い続けても、
潰れる企業は潰れる。

なぜか。

イノベーションがないからだ。
変わることができないからだ。
二律背反の問題を解決できないからだ。

残酷なようだが、
コロナは淘汰も早める。

〈結城義晴〉

「月刊商人舎」購読者専用サイト

ウレコン

今月の標語
商人舎インフォメーション
商人舎スペシャルメンバー
商人舎発起人
海外視察研修会
  • 2020年の開催研修会
  • USA視察研修会 Basicコース2020年11月5日(木)~11日(水)<5泊7日>開催場所:ラスベカス
月刊商人舎magazine Facebook
ミドルマネジメント研修会
  • 2020年の開催予定
  • 商人舎2020年 ミドルマネジメント研修会2020年9月8日(火)~10日(木)<2泊3日>開催場所:湯河原

ミドルマネジメント研修会、Blog記事を読む

東北関東大震災へのメッセージ

商人舎の新刊
流通RE戦略―EC時代の店舗と売場を科学する

鈴木哲男・著

結城義晴の著書の紹介
新着ブログ
ブログ・スペシャルメニュー
毎日更新宣言カレンダー
2020年9月
« 8月  
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
27282930 
指定月の記事を読む
毎日更新宣言カテゴリー
毎日更新宣言最新記事
毎日更新宣言最新コメント
知識商人達の公式ブログ

掲載の記事・写真・動画等の無断転載を禁じます。商人舎サイトについて
Copyright © 2008- Shoninsha Co., Ltd. All rights reserved.