結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2025年07月08日(火曜日)

ニチリウ・バイヤーセミナーの52週MDとバイヤーズマニュアル

 関東付近に梅雨前線が復活。

気象庁、正しい判断だった。
ホッとしたことだろう。

しかし大阪は梅雨明けしたにもかかわらず、
蒸し暑い。

昨日夜からその大阪。

ニチリウグループ・バイヤーセミナー。
㈱日本流通産業が主催する。
1泊2日の研修会。

会場はホテルクライトン新大阪。
その2階がセミナー会場。
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バイヤーセミナーは2021年に開始。
年1回の開催で、今年は4回目。

ニチリウグループの加盟企業から、
51名が参加。

毎年参加者が増えて、
定番のセミナーになってきた。IMG_E7211

10時半からスタート。IMG_7216
司会は松吉佐知子さん。
日本流通産業人事総務部人事総務チームリーダー。

初めにニチリウの活動の動画を視聴。
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講義は結城義晴と鈴木哲男さん。
鈴木さんは㈱REA会長で、
もちろん52週MDの開祖。

午前中は私の担当。
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ニチリウが創設されたのは1974年、
大規模小売店舗法が施行された年だ。

ニチリウ創設のトップたちは、
大いに危機感を持っていた。

それが共同仕入れ機構となった。

今もトランプ関税をはじめ、
危機感は強い。

だからこの6月23日、
Aコープ共同機構がニチリウに参加した。
9社で476店舗、2997億円の売上高だ。

ニチリウは16社、3生協、2641店。
2024年2月期で総売上高3兆8296億円。

全国の優良なチェーンストアが加盟する。

講義はそんなことを語った後、
まずは「コロナは時間を早めた」を、
スライドで講義した。

膨張と成長は重要な考え方だし、
トレードオンはバイイングにとっても、
今、必須の概念だ。

それからマネジメントの6つの体系、
マーケティングの位置づけを講義した。

バイイングはマーケティングだからである。IMG_7227

昼食をはさんで午後は、
鈴木哲男先生。

テーマは、
「バイヤーのための52週MD&ストアコンパリゾン」IMG_7231

店舗の52週MDを実現するために、
商品本部とバイヤーがなすべきことを、
具体的な事例をもとに、講義する。IMG_7234

鈴木先生自身の調査や各社の事例をもとに、
実践的な技術を解説してくれる。
バイヤーにとっても学ぶことは多い。IMG_7237
3時間を一気呵成の講義。
いつも以上に乗っている印象だった。

最後の講義は再び、結城義晴。IMG_7241

テーマは、
「実践バイヤーズマニュアル」
チェーンストアにおけるバイヤーの機能と位置づけ、
バイヤーとマーチャンダイザーの違い、
バイイングの基本、
取引先との関係づくりと条件などを講義する。IMG_7247

皆、真剣に聞いてくれる。IMG_7255

初日の講義の最後は、
ブルーオーシャン戦略。
「ERRCアクション・マトリックス」。
4つのアクションはバイヤーにとって、
必須の仕事である。

それから「バリューエンジニアリング」。
その5つの考え方。
4番目と5番目に力を入れてほしい。
とくに5番目に拒否感をもってはならない。IMG_7252

講義が終わると、
参加者は9つのグループに分かれて、
ディスカッション。IMG_7260

学んだことから課題を決めて、
その解決施策を検討する。
明日はその発表もある。IMG_7261

終日聴講してくれた田淵寿さん。
日本流通産業専務。IMG_E7259

夜7時からは、
交流を兼ねた食事会。
もちろん司会は松吉さん。IMG_7279

かんぱ~い。
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講師と事務局もかんぱ~い。
真ん中は、酒井幸男さん。
人事総務部部長。
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鈴木先生と事務局のお二人、
そして商人舎GMの亀谷しづえ。

ニチリウグループ企業の動向や、
関西マーケットの競争状況、
さらには激変するチェーンストア産業など、
話題は尽きなかった。IMG_7268

懇親会の終盤には参加者との撮影タイム。

サンエーの皆さん。IMG_7271

Bチームと有志の皆さん。IMG_7274

Aチームの元気な皆さん。IMG_7276

最後は1本締め。
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最後はサンエーの皆さんと、
アメリカ視察の話で盛り上がった。

皆さんをアメリカに連れて行って、
一緒に学びたい。
そう思った。
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ドナルド・トランプの書簡が届いた。
日本に対しては25%の関税をかけるという通達。

それを跳ね返す力は、
日本の政治にも経済にもない。

しばらくはそれを受け入れるしかないのか。

しかしこれによってバイイングは変わる。
かつてと同じソーシング活動は、
これからできないだろう。

それでも経済行為の本質は、
リスクを負うことだ。

ピーター・ドラッカー先生が、
力強く言い切った。

それは私たちに対する励ましの言葉だ。
(つづきます)

〈結城義晴〉

2025年07月07日(月曜日)

廣田正さん、ご逝去「廣田の後に廣田なし」/伊藤園陳列コンテスト

Everybody, Good Monday!
[2025vol㉗]

2025年第28週。
7月第2週。

七夕。

二十四節気の小暑。
暑い日です。

訃報。
廣田正さん。

「廣田の前に廣田なく、
廣田の後に廣田なし」

私は言い続けた。

㈱菱食社長、会長を担って、
食品卸売業界にこの人ありと言われた。

商人舎流通SuperNews。
訃報|
廣田正㈱菱食(現三菱食品)元社長・会長逝去/92歳

7月3日(木) 、老衰のため、
92歳で永眠された。

最後に一緒に撮った写真は、
学習院マネジメントスクールの最終講義のとき。
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1933年2月27日のお生まれ。
1955年、慶応義塾大学経済学部卒業後、
(株)北洋商会入社。
社員38人、年間売上高10億円の会社だった。

しかし会社はぐんぐん成長した。
1962年、林周二著『流通革命』がベストセラーになった。
廣田さんが入社して、7年経ったときだ。
「問屋無用論」がジャーナリスティックに書かれていた。

しかし、この試練を廣田さんと菱食は、
くぐりぬけてきた。

1960年代、廣田さんは、
「不満足領域の継続は新産業を生む」と信じた。

そして「後進の先進性」を学んだ。

1970年2月、同社取締役、
1973年2月、常務取締役。
1979年、北洋商事と野田喜商事㈱、新菱商事㈱が、
3社合併をして㈱菱食が誕生した。

1982年3月、代表取締役専務取締役、
1987年3月、代表取締役副社長、
1989年3月、代表取締役社長。

私はこの年に食品商業編集長となった。
そして廣田さんと深くかかわるようになった。

1995年、東証二部上場、
1997年、東証一部指定替え。

2003年1月、代表取締役会長。

「食品卸売業の仕事を通じて、
社会に貢献していく」

それがライフワークとなった。
そして常に透徹した眼で、
仕事と市場を見続けてきた。

だから小売業に対しても、
製造業に対しても、
総合商社に対しても、
見解や発言がぶれることはなかった。

多くの卸売業と合併し、吸収し、
会社を大きくしてきた。

「50人の会社がかかる病気、
100人の会社がかかる病気。
幼年期・少年期・青年期に
人間がかかる病気がそれぞれありますが、
あれと全く一緒」――。

いろいろな会社の成長を見続けた。

㈱商業界の抱えていた問題を、
廣田さんに助けてもらって、
解決したことがある。

有難かった。

そして私は、大手小売業に対して、
あえて苦言を求めた。
廣田さんは率直に答えてくださった。

「本当は消費者の代わりに
小売業さんが決めているから
小売業さんに価格決定権があって
しかるべきということであって、
その向こうに消費者がいるということを、
ややお忘れになった企業があったのではないか」

「メーカーにとって卸売業が顧客ではない。
卸売業にとって小売業が顧客ではない。
メーカーも卸売業も小売業も、
コンシューマーが共通の顧客だ」

コーネル大学ジャパンでも講師として、
毎年講義をしていただいた。

5つの提言をしてくださった。
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1.成長と膨張は違う。
これは田島義博先生の言葉。

2.不満足領域の継続は新産業を生む。
廣田さんの信念。

3.企業の利益はその企業が果たした社会貢献の対価である。

4.「脱皮」には「単純脱皮」と「変態脱皮」がある。
企業の成長には変態脱皮が必要だ。

5.構造変革期にはリーダーの役割がより重要となる。
「志」を持った指導者になってほしい。

とりわけ志の高いリーダーだった。

廣田の前に廣田なく、
廣田の後に廣田なし。

いまでも、そう思う。

廣田さん、
ありがとうございました。
さようなら。

今日は、東京・清水橋の伊藤園本社へ。
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2025年春期お~いお茶陳列コンテスト。
その最終審査会。

本社エントランスホールには、
ドジャーズの大谷翔平選手の等身大パネル。
その隣にユニフォームが飾られている。
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2024年から伊藤園のグローバルアンバサダー。
MLB30球団スペシャルエディションボトル。itoen03

今年に入って、
陳列コンテストは2回に分けて行われた。
第1弾が1月20日から2月28日まで、
第2弾が3月3日~4月6日まで。

審査会場は地下会議室。
応募作品がずらりと並ぶ。IMG_9307

事務局からコンテストの概要と審査についての説明。itoen06

審査委員は伊藤園トップの3人の皆さん、
それから商人舎の二人と食品商業編集長。
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陳列コンテストは、
ドジャーブルーの大谷選手を際立たせた、
応募作品が多数を占めた。

応募店舗数も過去最大。
翔平効果だ。

4つのコースごとに6人の審査員が、
いいと思う作品に付せんを貼っていく。

付せんの多い作品が選抜されて、
最後は審査員の議論で、
大賞と優秀賞を決める。itoen07

店舗賞を決めたら、次は企業賞。itoen08

それぞれの企業全体の取り組みを評価する。
こちらも大賞および優秀賞を選ぶ。

すべてのコースの賞を決めたら、
審査員が一言ずつ講評を述べる。
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最後は雑誌のための審査員の写真撮影。
それぞれに商品を持ってポーズ。

真ん中から右に本庄大介社長、
本庄周介副社長と神谷茂専務。
私の左が松井康彦商人舎プロデューサー、
梅澤聡食品商業編集長。IMG_E9381

最後の最後は、
審査会に携わった全スタッフが集合。itoen10
最終審査会までしっかりと選考してくれた。
ありがとう、感謝します。

審査会が終わると、
役員応接室でお茶をいただきながらの、
恒例の情報交換。
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どういうわけか故人の話になった。

慶應義塾大学名誉教授の故村田昭治先生。
私は商業界に入社したばかりのころ、
「村田番」だった。

つまり村田先生担当。

村田昭二のトップマネジメントリレー対談。

本庄大介さんも村田先生をよく知っていて、
話は盛り上がった。

故渥美俊一先生の話に移って、
この話も盛り上がった。

梅澤編集長や山本恭広編集長も、
大いにお世話になった。

その渥美先生の『商業経営の精神と技術』は、
私がゴーストライターをやった。
商業界40周年記念出版だった。

それからドン・キホーテやロピアの、
居抜き出店の話など。

大介社長、周介副社長ともに、
実にチェーンストアの情報に詳しくて、
情報交換は盛り上がる。

楽しいひととき。

そのあと私は品川から新幹線に飛び乗った。
そして新大阪へ。

今日は故人のことを思う日だった。
合掌。

では、皆さん、今週も、
志高く、ありたい。

Good Monday!

〈結城義晴〉

2025年07月06日(日曜日)

「党利党略」ではない参議院と「細幅鍵盤」のピアノ

暑い日だ。

今日、猛暑日地点が、
今年最多の139地点となった。

1日の最高気温が摂氏35度を超える。
それが猛暑日。

第27回参議院選挙の選挙運動も、
この猛暑日では辛いだろう。

朝日新聞の「天声人語」
参議院の独自性を問題にする。

「人は生まれた時は0歳で、
誕生日を迎えて一つ年をとる」

「今では当たり前だが、
かつては生まれた時点で1歳とし、
1月1日に一つ年を加える数え年が普通だった」

現在は「満年齢」だ。

還暦や古希まで満年齢で祝ったりする。

1949年、
「年齢のとなえ方に関する法律」が成立した。
これは参院の発議が発端となった。

「当時、発議の理由を説明したのは、
作家で参院議員の山本有三だった」

あの『路傍の石』の山本有三だ。
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文部委員会で発言した。
「税金は取られ、モノはない。
国民は非常に暗い気持ちになっております」

戦後4年が経過して復興が進んでいた。
しかしGHQ主導の超緊縮策で、
倒産や解雇が相次いでいた。
暗い時代だった。

山本はだからこそ、
満年齢に変えるべきだと訴えた。

数えより年齢が減るので、
「若くなったような気がいたしまして、
国民の心が何となく明るくなるような気がする」

コラム。
「諸政一新の戦後の空気と、
『良識の府』の懐の深さ、
ちゃめっ気も感じる」

初期の参院には、今よりも独自性があった。
政党間の争いで紛糾する衆院を尻目に、
議員立法や法案修正で存在感を示した。

首相への代表質問で、
啖呵(たんか)を切った参議院議員もいた。
「衆院は数の政治だが、
参院は党利党略の場所ではない」

そんな参議院議員、いないかなぁ。

こんなに暑いのだから、
サマータイム導入でも訴えてほしい。

現金給付か消費減税か。

私はどちらも反対だ。

個人の力で、
党派を超えて仲間と声を揃えて、
社会を明るくする参議院議員。

出てきてほしい。

さて新潟日報の巻頭コラム、
「日報抄」

ピアノの鍵盤の標準幅は、
1オクターブ約16.5センチ。

バッハやショパンが活躍した時代は、
今より約8ミリ細かった。

現在の幅になったのは1870年ごろ。

「手の小さな人にとって幅の違いは切実だ」

「女性を中心に手の小ささが妨げとなって
演奏家の道を断念する人や、
ピアノをやめる人がいる」

新潟市の黒田千亜紀さん。
「細幅鍵盤」の普及に取り組む。
ユニバーサル鍵盤と呼んでいる。

オーストラリアで、
ピアノを弾く人を調べたら、
女性の約9割、男性の2割超が、
現在の幅を弾きこなすには
手の大きさが不十分だった。

わかる。

私も手が小さい。
とくに小指が短い。

それなのに学生時代は、
ベースギターを弾いていた。
ピアノもバイエルから練習したが、
オクターブを弾くのがつらかった。

黒田さんも、
手は1オクターブがぎりぎり。
無理に指を広げて練習し、
手を痛めたことがある。

細幅鍵盤を手に入れて、
初めて弾いた時には、
「今までの苦労は何だったのと、
くらくらした」

そして演奏をより楽しめるようになった。
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オクターヴ演奏時のX線像。
『ピアニストの手』酒井直隆著より

グランドピアノなら、
鍵盤は標準幅と容易に交換できる。
海外で細幅も選べるピアノコンクールが始まった。

「目指すのは自分に合う鍵盤を
選べるようにするという当たり前のことです」

コラム。

「それぞれの人に合わせた
道具や環境があればいい。
ピアノに限った話ではない」

同感だ。

私は昨年の5月に、
ラスベガスでlittle Martinを衝動買いした。
ちいさなギターだ。IMG_4250

それがとてもいい。

参議院選挙も、
自分に合った議員を選べるといい。

政党色の強い議員は、
参院にはもう必要ない。

個性豊かで個人の主張をもった議員が欲しい。

〈結城義晴〉

2025年07月05日(土曜日)

SC・大型店の参院選「投票所」設置と「夏のセール」の早仕掛け

第27回参議院選挙。
投票日7月20日は日曜日。
しかし翌21日は海の日の祝日で、
7月の三連休。

現在の憲法のもとで、
三連休中日の国会議員通常選挙は初めて。

浮動票の投票率が若干下がる。
固定票をもつ与党の策謀だなど、
メディアは騒ぐ。

期日前投票をしましょう。

選挙に行こう、
投票しよう。

三連休の書き入れ時の、
小売業・サービス業で、
投票率が上がれば、
社会は変わる。

商人舎流通SuperNews。

イオンnews|
全国182のイオン商業施設内に参議院議員通常選挙「投票所」設置

イオン㈱は全国182カ所の商業施設に、
「期日前投票所」「当日投票所」を設置する。
イオンモール、イオンタウン、イオンの店舗など。
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イオンの国政選挙と地方選挙の投票所提供は、
もう恒例となっている。

それは2007年の秋田県議会議員選挙から始まった。
もう18年となる。

これは社会貢献として、
素晴らしい。

2024年10月の衆議院議員総選挙では、
145カ所に設置された。

今回は期日前投票所163カ所、当日投票所4カ所、
期日前投票所・当日投票所15カ所。
合計で182カ所を全国45都道府県に設置。

設置していないのは、
山梨県と福井県の2県のみ。

セブン&アイもアリオに投票所を設ける。
イズミはゆめタウンに、
平和堂はアルプラザに、
それぞれ投票所を設置する。

顧客が投票する機会をもつだけでなく、
そこで働く人たちが投票しやすくなる。
私はこのことを重視している。

テレビ朝日のモーニングショーで、
長嶋一茂が言っていた。
参議院議員の任期は6年だから、
その立候補者は少なくとも6年先を考えるべきだ。
そして投票者も6年先を考えよう。

そのとおり。

6年前を思い出すと、
コロナ禍の前だった。

6年で社会はこんなにも大きく変化する。
一人ひとりの候補者が、
6年後を考えているか。

それを投票の基準のひとつにする。

それにしても「今だけ・目先」しか見ていない、
そんな政党や候補者が多い。

それにつられる選挙民も多いのだろうか。

ポピュリズムは「今だけ」主義ともいえる。

さて、夏のプロモーション。
イオンリテールとイトーヨーカ堂。

イオンリテールnews|
7/18~「超!ナツ夏祭り」実施/夏商戦を早仕掛け

イオンリテールは、
7月18日(金)から夏の大型セールを始める。
「イオン 超!ナツ夏祭り」

イオンリテールの4大セールス。
⑴初売り
⑵超!春トク祭り
⑶超!夏祭り
⑷ブラックフライデー

商人舎3月号特集。
「あうん」の営業企画

伊藤竜也さんに出てもらった。
イオンリテール営業企画本部長。

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いい話だった。
読める人は読み直しておいてほしい。

「超!ナツ夏祭り」の企画は、
4年目で最大10日間の実施。aeon-natsu-image

今回のテーマは「涼んでアミーゴ!」

「イオン COOL de ACTION」は、
猛暑の夏対策を目的とした涼活推進プロジェクトだ。
今回の[ナツ夏祭り]はそれに連動する。

「超!ナツ夏祭り」のアンバサダーは、
俳優の松平健さんだ。

イオン限定オリジナルグッズを販売し、
「マツケンサンバⅡ」のBGMに合わせて、
衣料品や生活用品の各回15分間の、
タイムセール企画を行う。

一方、
セブン&アイnews|
アリオなど複合型商業施設で「夏のWoW」6/20から開催

㈱セブン&アイ・クリエイトリンクが、
アリオ各店・グランツリー武蔵小杉、
プライムツリー赤池・セブンパーク天美で、
「夏のWoW」を6月20日(金)から開催している。

「WoW」は、
毎年夏と冬に開催している、
バーゲンセール、イベントの総称。

2025年「夏のWoW」のコンセプトは、
“ハチャメチャカラフルワールド”。
ワクワクとドキドキを体験してもらう。
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イオンリテールもイトーヨーカ堂も、
早仕掛けである。
それが共通点だ。

日本中が、
早仕掛け・早仕舞い・際の勝負。

選挙投票も早仕掛けしたいものだ。
早仕掛けは成果を高める。

〈結城義晴〉

2025年07月04日(金曜日)

OICグループの「キノラボ」とシイタケ生産・製造のサプライチェーン

7月4日。

アメリカの独立記念日。
インディペンデンスデー。

アメリカでは今日から長い夏休みに入る。
9月第1週のレイバーデーまでそれが続く。

この独立記念日に合わせるように、
大統領ドナルド・トランプは、
「大型減税」を成立させた。

「一つの大きな美しい法案」と自賛する。

ただし減税の財源として、
社会保障費などが削減される。
そのうえ連邦政府の財政赤字が今後10年で、
3兆4000億ドル増えると試算されている。

イーロン・マスクはこの法案に反対して、
あらたに「アメリカ党」の発足を表明している。

独立記念日なのにアメリカは、
大きく揺れている。

今日も1日、横浜商人舎オフィス。
月刊商人舎7月号の責了が伸びた。

そのあと、会社を出る直前まで、
いろいろなチェック。
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さて商人舎流通SuperNews。

OICグループnews|
シイタケ生産会社がグループ入り/国内シェア5割

㈱OICグループの業容拡大。

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㈱北研が運営するシイタケ生産事業を譲受した。
そのために昨2024年11月14日、
㈱キノラボを設立した。
キノコの生産・製造企業だ。

そのキノラボが、
北研の主要生産拠点「馬頭工場」を運営する。

北研は1961年、
栃木県下都賀郡壬生町に創業。
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創業のメンバー。
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今や多様なシイタケの種菌研究・製造をする。

全国1500軒以上の菌床栽培農家と取引する。
農家向け種菌シェアは約50%。
同社開発の主力品種「サンマッシュ」は、
国内産生シイタケで50%のシェア。

キノラボは北研のきのこ栽培ノウハウを継承して、
多様なキノコの開発、生産・製造に取り組む。
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北研は生産者と連携しているが、
その連携も推進する。

OICはキノコの生産・流通体制を強化する。
そのベースになっているのが、
ロピアの販売力である。

これはOICグループにとっても、
キノコのサプライチェーンにとっても、
キノコ生産農家にとっても、
意義のある経営参画だと思う。

これでOICグループの生産・製造・流通企業が、
また1社増えた。

[農産・水産]
㈱ファインフルーツおおぎみ
(有)アグリマインド
川崎南部青果㈱
川崎丸魚㈱
㈱ロピアファーム
㈱キノラボ

[畜産]
甲斐食産㈱
㈱稲葉ブロイラー
㈱L横浜センター
㈱平野養豚

[製造]
利恵産業㈱
㈱丸越醸造
とら醤油㈱
京都食品㈱
㈱サンセリーテ
㈱紅葉堂
㈱こむぎ・家
北海道千歳ハム㈱
コメックス㈱
㈱岩村製餡工場
相生ユニビオ㈱

[商社]
㈱ユーラス
日本マイセラ㈱
㈱台湾ユーラス
㈱韓国ユーラス

そして外食企業。
㈱eatopia
㈱道場六三郎事務所
㈱タイシステム
㈱ソラノイロ
㈱ザ・ハミルトン
㈱神谷
㈱eatopiaホールディングス

まだまだ増え続ける。

かつてダイエーの中内功さんは、
「工場をもたないメーカー」と表現した。

それを生鮮食品の生産段階をはじめ、
さまざまな製造まで進めようというのが、
OICグループの構想だ。

サプライチェーンの構築は、
こんな手法によって迅速に進む。

それを支えるているのが、
リテールの販売力だ。

私の想像を超える成長に、
ちょっと驚かされている。

「一つの美しい何とか」などど、
自賛する必要はない。

一つひとつ歩を進めるだけでいい。

それが食の製造小売業に、
一歩ずつ近づく道だ。

ロープライス・ユートピアも、
サプライチェーンによって実現する。

〈結城義晴〉

2025年07月03日(木曜日)

大創産業「RLI Awards 2025」国際小売業・レジャー産業最優秀賞

第27回参議院選挙が公示された。

17日間の選挙戦が展開され、
7月20日の日曜日に投開票。

衆議院議員の4年任期に対して、
参議院議員は6年。
3年ごとに選挙が行われて、
定数248の半分が改選される。

今回の改選は選挙区74、比例区50。
それに東京選挙区の補充1があって、
合計で125議席が争われる。

私の神奈川選挙区には、
16人の立候補があって、
定数4議席。

現職議員も含めて、
ざっとその全員のプロフィールや、
政治的な考え方を調べた。

さて梅雨の合間に花が咲く。IMG_4208 (002)

ジャスミンの花。
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会社のそばを流れる新田間川。
水量も豊かだ。
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1日中、商人舎オフィスで原稿執筆。
そして月刊商人舎7月号を責了した。
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今月も満足できる仕事をした。

みんな、ありがとう。
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商人舎流通SuperNews。

大創産業news|
国際的アワードで最優秀賞/グローバル展開の評価

㈱大創産業が凄い国際賞を受賞した。

実に目出度い。

「RLI Awards 2025」
RLIアワード

優れた小売業・レジャー関連企業が表彰される。
革新性、成長性、国際展開力などが審査基準。スクリーンショット 2025-07-04 032721

雑誌は『Retail & Leisure International』
世界的な小売業やレジャー産業を扱う雑誌。
月刊だったり隔月刊の合併号だったり、
ちょっといい加減な発行だ。

主催者はロンドンのRLI社。

その2025年7月号が「Award」特集。
RLI
中々、面白い雑誌だ。

商人舎と同じように、
ウェブサイトのブックリーダーで、
見たり読んだりすることができる。

月刊商人舎のような経営専門雑誌ではない。

マネジメントやマーチャンダイジングも、
それほど掘り下げてはいない。

リテールとレジャーの世界のトレンドを紹介する。
雑誌の前半部分には、
イギリス・ニュース、
international・ニュース、
アメリカ・ニュース、
中東ニュース、
アジア・ニュースなどが、
見開きページでダイジェストされている。
スクリーンショット 2025-07-04 042523

その第20回目のイベント、
「International Retailer of the Year」で、
DAISOは最優秀賞を受賞した。

雑誌のDAISOのページ。
daiso2
「26の国と地域に5600店を展開している」と、
紹介されている。

表彰式はザ・ロンドナーホテルで開催された。
RLIアワード

表彰式は盛大だった。daiso-award

大創産業はグローバル市場での継続的な成長と、
地域社会への貢献が評価された。

最優秀賞の受賞は2023年に続き2回目だ。

昨2024年には、「Highly Commended」を受賞。
最優秀賞に次ぐ高評価の賞。

その受賞者たち。
Global-RLI-Awards-2025-Winners-Group-Photo
右側中段に矢野靖二社長の顔も見える。

矢野さん、おめでとう。

自分のことのようにうれしい。

1992年から2004年まで、
パリで開催されていた国際食品展示会の、
世界ヒット商品コンクールに参加した。

「シアルドール」
sial-paris-2004

2004年10月18日のパリ。
私はグローバルシアルドールを獲得した。
受賞作品はロッテの「クーリッシュ」

このアイテムは世界先進27カ国において、
過去2年間に発売されたすべての新商品の
ナンバー1に位置づけられた。

この年の5月の審査委員会で、
私自身がプレゼンテーションスピーチをして、
27カ国の審査委員との格闘の末、
獲得した最優秀賞。

本当にうれしかった。
その時のことを思い出した。

〈結城義晴〉

2025年07月02日(水曜日)

トライアル傘下となった西友トップ人事と「TRIAL GO」の可能性

記録的短時間大雨が各地に降った。
京都、宮城、鳥取。

お見舞い申し上げたい。

気象に関する世界の専門研究者の間で、
地球温暖化を否定する人はだれ一人いない。

それが真実なのだ。

「フェイクだ」などと言っている者は、
何一つ根拠を示すことができない。

それでも「Fake!!」と言い続ける。

今の世界ではそんなことが多過ぎる。

さて今日は、
月刊商人舎7月号の最終追い込み入稿。

1日中、必死の思いで執筆と原稿整理。

正午から記者会見。
場所は赤坂ガーデンシティ。
trial-akasakagarden
山本恭広編集長が取材に行ってくれた。

会場の18階ホールには、
100人を超えるメディアが集まった。
trial-media

㈱トライアルホールディングスの記者発表。
IMG_E9217

3月5日に㈱西友の完全子会社化を発表したが、
昨日の7月1日付けで買収を完了。

商人舎流通SuperNewsに2本の記事。

トライアルnews|
西友新社長に楢木野前トライアルカンパニー会長

冒頭で西友の経営体制が発表された。
記者会見には4名が出席。
trial-session
左から大久保恒夫取締役副会長、永田洋幸取締役会長、
楢木野仁司社長、武田正樹経営企画本部長。

西友の大久保恒夫社長は、
取締役副会長として残った。

トライアルホールディングス永田洋幸社長が、
西友の取締役会長を兼務。

トライアルカンパニー楢木野仁司(ならきの・ひとし)会長が、
西友代表取締役社長となった。
trial-narakino2

西友の買収には約3800億円が必要だった。
トライアルホールディングスは調達のために、
三菱UFJ銀行から3674億円を借り入れた。
返済は1年後である。

トライアルホールディングス永田社長は語った。
「統合ビジョンを、
『買い物を面白く、暮らしを豊かに』と定めた。
西友との統合で、テクノロジーを生かし、
ムダ・ムリ・ムラを解消し、
顧客ニーズの深い理解、
パーソナライズされた買物体験の提供など
流通情報革命を進める」
??????????

具体的には4つの施策を進める。

⑴既存店強化
両社のプライベートブランドを相互に展開する。
西友のプライベートブランドは、
トライアル全店で扱われる。

⑵出店戦略
目玉は関東でのTRIAL GO(小型スーパーマーケット)の立ち上げ。
⑶収益性の向上
プロセスセンターとセントラルキッチンの相互活用。
⑷リテールメディア展開
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大久保さんのコメント。??????????

「2021年3月に社長就任以来、
情報システムと人への投資を重要と考えて、
経営改革を進めてきた。
商品力と販売力の強化は順調に成果が上がり、
次のステップに向かう状況になった」

「トライアルはITに強く、先進的な企業。
商品力と販売力がさらに強化され、
価値創造ができると思う」

私は月刊商人舎2月号の座談会で語った。
「西友はどうなる?!」
スクリーンショット 2025-04-20 114106

「現時点の経常利益率5%という経営内容は、
大久保恒夫CEOの個人的力量に
負うところが大きいと思う。
大久保抜きの西友が5%を出せるか」

「だから大久保恒夫ごと、
傘下に入れるという案も考えられる」

トライアルの人たちが、
この発言を読んでいたかはわからないが、
大久保さんが副会長に残ったのは、
西友にとって良かったし、
トライアルにとっても幸いだったと思う。

トライアルnews|
西友との統合完了/西友PB販売と小型店の首都圏出店

楢木野新社長が西友の今後の施策を語った。trial-narakino

「TRIAL GOは、コンビニや小型店の跡地に
数多く出店できる可能性がある」

「トライアルのグループ企業・明治屋が開発した、
弁当、惣菜、寿司などの商品で、
価値を創出する」

「福岡ではデジタルサイネージ、
顔認証、AIカメラ、
デジタルを使ったリモートによる
店舗管理などを実験しながら、
1日30人時で運営できる小型店を作り出してきた」
trial-seiyu-pp2

「新しい小型店を関東に投入することに、
統合の最大の価値がある」

「TRIAL GO」の売場面積は40~300坪、
取扱商品は3000~1万1000アイテム。
西友の店舗・製造拠点を活用して、
でき立て惣菜・生鮮などを高頻度で配送する。

これは大いに可能性がある。

しかし東京・神奈川・埼玉の都市部には、
イオンのまいばすけっとがある。

すでに1204店、年商2904億円。
絶好調だ。

イギリスにはテスコエクスプレスがある。
私はこのフォーマットを、
「エクスプレスストア」と名づけて、
2014年11月号で特集し、謎解きをした。

Express Store大研究
グローバル・リテイラーの大潮流「店舗小型化」の謎を解く2014nen11gatugou

アメリカではウォルマートもターゲットも、
このフォーマットの実験をした。

イオンとトライアル。
日本にさらに新しい参入があるかもしれない。

そしてそれはコンビニに大打撃を与えるだろう。

新しい時代の創造に西友が機能すれば、
堤清二さんや上野光平さんも、
少しは喜んでくれるに違いない。

〈結城義晴〉

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