2009年2月23日(月曜日)

第七回 小売業にとって、ITは標準化のための手段とはなりえない

カテゴリー: 當仲寛哲VS玉生弘昌 対談  09時26分55秒

當仲寛哲(USP研究所)VS玉生弘昌(プラネット)対談 

當仲:玉生さんのお話にもありましたように、
メーカーと卸売業者の間のデータ共有システムには、大きな技術的進展がありました。

一方、小売業においては、ほとんど、その分野における技術が発展していません。

メーカーと小売りを比較してみると、
かなりシステムに対する意識が違うということがわかります。
業界特性からきているものなのではないかと、私は考えています。

メーカーは、工場で商品を製造します。
機械を使って、ラインで生産する。
機械を使って生産するのだから、いかに無駄のない動きをするか、
統一化して、標準化するかということが発想の根本にあるようです。

ですから、工場の機械にまず投資を行い、
それをいかに効率よく回すかということを考えます。
それはコンピュータについても同様で、
原価ダウンをするために、どのように標準化・統一化を行うか、
ということが常に念頭にあるのです。
コンピュータもそのために活用されています。

ところが、小売業は、お客様に満足してもらうことが、価値観の中心です。
ITは、統一化・標準化の手段ではありません。

■お客様志向と企業の独自性■

例えば私たちは「レジ」というものを、効率を上げるためのものではなく、
お客様に気持ちよく買い物をしていただくための装置と考えます。
そして、その道具を導入することが、
お客様にとって、どのような影響を与えるのか?という考え方が、
機械投資への制限となります。

また、小売業では、誰もが店舗を観察することで、
店舗の作りや、商品の価格についての情報を知ることができますが、
その裏側のオペレーションについては皆さん、オープンにしたがりません。

企業の独自性にこだわるという、小売業特有の文化がその背景にあると思います。

小売業で、システムの標準化が進まない理由の、もうひとつとしては、
販売する商品の種類・特性がバラエティー豊かであるということも挙げられます。

生鮮3品のように、コードをつけて過去の販売実績を分析しても、
あまり意味が無いものもあります。
仕入れのチャネルもたくさんあれば、販売の方法もさまざまです。

玉生生鮮のシステムの標準化は難しいですね。

                                       第八回に続く

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