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地中海クルーズ(3) トルコ編| アメリカ流通 浅野秀二のアメリカ寄稿

浅野秀二のアメリカ寄稿

地中海クルーズ(3) トルコ編

2010年12月26日(日曜日)
カテゴリー:
  • 旅先からのつれづれ日記
  
3:16 AM

カルフォルニア州と同じで地中海は、
冬場は雨季、海も荒れ、雨と曇りの日が多い。
地中海クルーズはシーズンオフ、1年で旅費が一番安い。

101225_turkey-map.jpg

さて、ギリシャからトルコまでの距離は一晩かかった。
トルコ第二の都市、人口600万のイズマー(イズミル)の港町に到着。
背地に見える山(約2400メートル)には雪が積もり、
雨と霧が立ち込めていた。

101225_izmir.jpg

傘を持って出かける。
やがてなんとか晴れ間が覗いてきた。

ガイドさんは男性だった。
英語がうまく、10分もたたないうちに
彼の洗練された話ぶりに、知性を感じた。

101225_tour-guide.jpg

フロリダの大学で歴史学の博士号を持っていると言う。
発展途上国ではガイドは超エリートの仕事だ。

彼の説明によれば、トルコ経済は絶好調だと言う、
EUに加盟した隣の国、ギリシャは破産状態で、
ポルトガルも厳しいとのこと。

「わが国の通貨は安いので、世界中から観光客から押しよせ、
アメリカやEUの投資家が不動産を買い漁り、
世界の製造業がトルコ進出をし始めている。」

101225_dog.jpg

考えてみれば、経済の遅れたギリシャやポルトガルが、
ドイツやフランスと同じユーロになったことで、
不動産や、賃金が高騰したわけだから、
不景気になるのは当然だ。

彼曰く、トルコはEUに入る必要はないと言い切った。
この発言から考えると、地球規模の経済社会になった今日、
為替政策が決定的に国家の経済的運命を
左右することを感じざるを得ない。

日本の過去20年の不景気は税制や政治改革では
問題解決が出来ないことがわかる。
為替が一番大切だ。
円高で製造業は瀕死の状態だ。

トルコとエジプトで、
イスラム社会を感じようと思ってやってきたが、
トルコ・ツアーは期待に反して、
ギリシャ文明のエフェソス遺跡と聖母マリアが
晩年住んでいたという教会につれていかれた。

101225_ephesus2.jpg

期待したイスラム的なるものはどこにも見られなかった。
大いに失望する。
やはりイスタンブールに行かないと、
トルコ的なものは見れないのか?

101225_ephesus.jpg

ここはイスタンブールから西へ、680キロの位置にある。
古代エフェソス遺跡は東洋と西洋が重なるイオニア文明で、
紀元前2000年ごろから存在し、
最盛期には25万人が住んでいたと言われる廃墟の街だった。

101225_ephesus-toilets.jpg

ポンペイの2倍もあり、古代においてエジプト人は
世界6不思議の一つと記録した。

101225_ephesus-asano.jpg

アルテミス神殿などがあった。
エフェソスの遺跡はどれも壮大である。
王の足が地球義を踏みつけて、
彼が支配者であることを示す石碑があった。

101225_globe.jpg
これは紀元前に、地球がすでに丸いということを、
彼らがすでに知っていたことを示している。
その後、如何にキリスト教文明が
古代のギリシャ、ローマの知性を否定していたかの証明でもある。

101225_ephesus-cat.jpg

その他、面白かったことは、
世界で初めての広告と言われる女郎屋への道しるべとか、

101225_ephesus-footprint.jpg

靴のナイキが名前を取ったと言われる同名の女神像

101225_ephesus-nike.jpg

スターバックスのロゴにつかわれている
メドゥサの女神像などがあった。

101225_ephesus-medusa.jpg

アメリカやヨーロッパで今でも、病院や薬局の目印になっている蛇の絵など、
多くの物が現代でも使用されていることは、
それだけ後世に影響を与えた文明だと言える。

101225_snake.jpg

この遺跡の説明、地図などの立て看板は、
韓国のサムソンが寄付で作られていた。

101225_samsung.jpg

彼らのたくましいフロンティア精神に感銘する。

101225_samsung2.jpg

イスラム的なるものは、
明後日のエジプト訪問までおあずけとなった。

見学したトルコは山が多く、
盛んに農業がおこなわれ、
日本的の風景ににて非常に親しみを感じた。

101225_izmir2.jpg

必ず帰って来よう。

帰りにじゅうたん直売所に連れて行かれ、
3人のアメリカ人が数千ドルの買い物をした。

101225_turkish-carpet.jpg

アメリカ人は、まだまだお金持ちらしい。

浅野秀二
12月24日

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