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アメリカ流通 浅野秀二のアメリカ寄稿

浅野秀二のアメリカ寄稿

ロバート・鈴木氏の冥福を祈る

2009年10月27日(火曜日)
カテゴリー:
  • 日本と日本人への想い
  
12:00 PM

友達が亡くなった。
急なことだった。
5日間も知らなかった。

出張先のロスのホテルで10月21日のことだと聞いている。
私の友達には珍しく、本当に誠実でインテリな彼であった。
184センチの長身で、顎髭をたくわえた端正なマスク。
彼も京都出身で田宮二郎を思い出す。

最近本を出したばかりであった。
日経出版から出た、
『大不況時代の新消費者ビジネス~アメリカに学ぶニュートレンド~』が、
まさか遺(本)書になるとは。

私は出版日に東京でこの本を買ったことを伝えたが、
メモを寄せ、もう一冊送ってきた。
サイン入りであった。
これが形見とはあまりにも寂しいお別れである。

ロバート・鈴木氏は偉大であった。
いつも誠実で、うその無い男であった。

大学では一年後輩であったが、
仕事の上では大先輩というか、先生のような立場であった。
アメリカでの交友は33年にも及んだ。

流通関係者で彼の名を知らない人はいないと思う。
食品商業、販売革新で彼の記事を見られた方も多いと思う。

2年ほど前に、ドラッグ・ストア業界で有名な吉川新氏も
鈴木氏と同年59歳で亡くなられた。

彼らはほとんど戦死である。
ストレスをどこかで解消できなかったか?
いずれも惜しい人たちであった。

何と言ってよいかわからない。
ただただ冥福を祈りたい。

まだまだ活躍をして戴きたかった。
本当に惜しい人材、これからの人であった。
彼をご存知の方は、私と一緒に冥福を祈ってい戴くことを心からお願いしたい。
皆さま、今までの彼へご支援、心からお礼を申し上げます。
本当にありがとうございました。

浅野秀二
10月26日

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日本が心配だ。

2009年10月22日(木曜日)
カテゴリー:
  • 日本と日本人への想い
  
11:48 AM

久しぶりにアトランタの取引先の某氏に電話をした。
仕事の話をするつもりであった。

大人しい、朴訥とした紳士である彼が、突然、
航空幕僚長を罷免された(辞めた)田母神氏の話をしだした。
田母神氏がニューヨークで講演をすると言うのである。
彼がどんなに日本を愛しているか? 正しい主張をしているか?
熱弁し始めたのである。

こちらに住む日本人にとって田母神氏の発言は常識であり、
別に驚く事ではないが、某氏の熱弁には驚いた。
それにしても国際社会と日本の認識がどんどん離れて行く。

昔、サンフランシスコで岩国哲人氏、
元参議院議員・出雲市長の話を聞いて感激をして、
「それほど日本の問題点、解決策に理解があるなら、
どうして貴方の思うような社会に日本はならないのですか。」と聞いた。
それは既得権を持った人の抵抗勢力が強いと言うような話になった。
私は納得をした。

whitehouse

しかし、今はその時の答えが間違っているような気がしてならない。
日本の問題や、解決策がわかっていて、抵抗勢力が邪魔しているというより、
問題の認識そのものがずれているような気がしてならない。

昔、フランス革命の時、「農民は食べるパンがありません」と言ったら、
マリー・アントワネットは「ケーキを食べれば良いのに」と答えた逸話がある。

世界平和を実現するには、
非核三原則や核先制攻撃をしないと米国に約束をさせ、
友愛を説けば世界平和が訪れる。

マリー・アントワネットの世界とどこが違うか?

アジア共同体構想などは、
どうして一党独裁の共産主義の国と共同体が可能で、
志や価値観の近いアメリカが除け者なのか?
地理的範囲がそれほど重要と思えない。
価値観こそが大切だ。

盧武鉉大統領時代の韓国とそっくりになってきた。
それとも大東亜経済圏の時代まで遡るか?
これで日英同盟をやめ、アングロ・アメリカンと手を切り、
滅びた過去を思い出せ。

経済では国際競争力が20年前と比較して格段に落ちている。
ぜひシンガポールに行っていただきたい。
彼らの繁栄は日本を凌ぐ。

韓国人の国際社会での活躍や、(移民の数や国連事務総長など)
三星電機をはじめとする躍進など目覚ましいものがある。

日本は海外援助の大盤振る舞いどころではない、自国が瓦解し始めている。
一にも二にも若者の教育が大切だ。
早く教育を国際社会、競争社会に適応をさせないといけない。
どこかの県で、50メートル競走に順位をつけるのは
差別だから手をつないでテープ切る、そんな運動会もあると聞く。

天上天下唯我独尊。お釈迦様は良い事を言った。
ひとりひとり個性が違うから尊いと。
ひとつでも良い、光るものを持つ、それが国際社会で若者が生きる道だ。
誠に残念だが、弱肉強食の国際社会は体験したものでないとわからない。

日本の政治の論理がわからない。
そもそも国民の支持が少なかった社民党や国民新党の
言い分を聞きながら、国政をする。
元主婦や警察官僚がリードする外交や経済(郵政)は、
カレーを食った事のない人に、味のコメントを求めるようなものだ。
(絶望から、お得意のメチャクチャな論理に飛躍しているか?)

国民は怒りを出さない。静かに見守る。
失敗するまで待つ。非難する事は醜い事となっている。

オバマ大統領は踏み込んではならない2つの問題に手をつけた。
それは非核と国民健康保険の問題だ。
心から成功を祈りたい。

しかし、この2つの問題は過去のどの大統領にも出来なかった問題だ。
これこそすごい抵抗勢力が待っている。彼は勇気がある。
彼を選んだアメリカも国民も懸命で勇気のある人々だと思う。
しかし、彼が退陣した後の外交も考えて日本は行動すべきだ。

今日見たニュースでは、岡田サッカーは「サムライ・ブルー」と名つけたそうだ。
ブルーは英語では必ずしも良い意味ばかりでは使われていない。
ブルーは心がブルー、暗く落ち込んでいるという意味だ。
失恋した時などにも使う。
「落ち込んだサムライ」これでは様にならない。
まだ「ふられたサムライ」の方が似合うか。(それが私の半生でもあった。)
ブルー。ここでも世界の認識と違っていた。

fujisan

実は私もサムライ・ブルーですっかり、落ち込んでこのブログを書いた。
許していただきたい。
人の批判、政治批判をしてしまった。
醜い事を書いた気がする。

浅野秀二
10月20日

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New York ニューヨーク

2009年10月13日(火曜日)
カテゴリー:
  • 視察&インタビュー日記
  
3:00 PM

10月10日、土曜日の昼さがり。
すべての行程を終え、3時にホテルで解散。
皆思い思いに散って行った。

5番街での買い物、メトロポリタン美術館、
近くのホール・フーズを再度見学したい人もいた。
熱心に勉強をしたので充実感、笑顔に溢れている。


ホール・フーズ 本社の新入社員向けの広報活動の写真

私はニューヨークの自由時間はセントラル・パーク散策と決めている。

温暖化のためか?まだ木々は微かに色づいた程度である。
寒くはない、歩いていると汗も出てくる。

大都会の喧騒を逃れ、静寂の森で人生の思索など洒落た期待もあったが、
老若女男、子供たちで溢れていた。
トランペットやテナー・サックス吹く人、パイオリンを弾く人。

自然と視線は美人とペットに向く。

犬を自慢そうに連れている人、犬を連れて歩けない人も、
「自分の犬がもっと可愛い」と擦れ違い様に思う。
私も2匹のポペネーリアン種を見たが、我が家のチビには到底敵わない。

自然と笑みが出てくる。
人は本当に勝手だが、だから誰でも幸福になれると思う。

ひらがなで、「ありがとう」と書くと意味が不明だが、
「有難う」と書くと、「難が有る」
これをサンキューと理解すると、人生何事もありがたく、感謝となる。
困難こそ感謝、試練こそ喜び、
アメリカでいうポジティブ・シンキング(Positive Thinking)に繋がる。
漢字で描く世界も英語で描く世界も同じだ。

公園散歩中もうれしくて、エネルギーが溢れ出るのはわかる。
一歩、一歩、ニューヨークを踏みしめながら歩く。
真理に東西はない。

スーパー・マーケット経営にも、本質的に日米の違いはないと思う。
アメリカに学ぶものがないという声が時々聞こえてくる。
これは物事の捉え方が静的だからそう感じる。
虫の目や、鳥の目で見れば、相手は横並びか、むしろ後方にいるかもしれない。
魚の目で見れば、移動しているエネルギーの違いがわかる。
アメリカからから学ぶものないと言う人は、動体視力が弱くなっている。
イチローの活躍はこの動体視力のすごさだ。
日本の政治も経済も動体視力、変化の中での動きに注視すべきと思う。
日本は30年前の視線で世界を傍観している。志と意思。
仮説をもって物事を観察する。あくなき行動、変化、誰も待ってくれない。
もちろん、ぶれない経営の軸は忘れてはいけない。


ウォルマートの店長と、アシスタント・マネジャー

今回の米国視察も多くの収穫があった。
成功に甘んじないウォルマートの自己変革の意思、
不況に立ち向かうホール・フーズ、セーフウェイ、
客の望む事に徹底するローカル・チェーンのHEB、ウェグマン、
妥協なきストアブランド追求で好業績のアルディー、トレーダー・ジョーズ。
いずれも徹底度追求の差だ。
米国視察から学ぶべきものはあった。それは挑戦の意志・心の在り方だ。

最終日の朝。朝食食べながら、マクドナルドからみたタイムズスクエア。

今回も多くの仲間に会えた。
これこそ無性の喜び、私の仕事のだいご味。
心から感謝、ありがとう(ひらがなで)と伝えたい。

浅野秀二
10月10日

おまけ。

ニューヨークのステーキ・ハウス、フレスコ最高でした。
「何が??」 「味が…」

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