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アメリカ流通 浅野秀二のアメリカ寄稿

浅野秀二のアメリカ寄稿

今日のニュース① 新型インフルエンザ

2009年04月30日(木曜日)
カテゴリー:
  • JACアメリカ流通リポート
  
10:09 AM

米国内で初めて豚インフルエンザ推定患者と診断された51歳の女性は、
29日現在、健康状態が非常に良好と判断されている。
インフルエンザ諮問委員会のある委員は、この患者について、
最初の症状も普通の風邪より弱かったせいか、
今は健康な人と同じくらいの状態だとし、
インフルエンザの症状がほぼなくなり、治療が終わったと判断してもかまわないと伝えた。

また、「現在の豚インフルエンザ進行状況を見ると、
国内で状況が悪化する懸念はないようだ」とし、
メキシコや米国旅行から戻り、熱が出る程度の疑い例が発生したからと大きく心配する必要はないと説明した。
別の委員も、今回の豚インフルエンザが遺伝子変異をしたことは間違いないが、
だからと言って毎年国内で流行る「季節性インフルエンザ」よりも深刻だとする根拠はないと話す。

「衛生状態が極めて悪いメキシコシティ周辺で発生したインフルエンザの死亡率を、国内に算術的に代入するのは困る」と指摘した。

2009年4月29日 JAC報告

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緊急! Swine Influenza (豚インフルエンザ)

2009年04月28日(火曜日)
カテゴリー:
  • JACアメリカ流通リポート
  
5:53 PM

H1N1のA型インフルエンザウイルス(豚インフルエンザ)が、
メキシコで150人近くの死者を出し、
“パンデミック(疫病の世界大流行)”の不安が世界中を震撼させている。

もともと富裕格差が大きいメキシコの市内では、
子供が路上で物乞いをしながら、
地面に落ちた食べ物をそのまま拾って食べている光景が、
当たり前に見られる。
衛生面での対策は不十分であり、
ましてこの時期は、日中は日差しが強く、
気温が30度を超えることもしばしばある。
このウイルスでなくとも、
何らかの流行性の疫病が拡大する可能性大の状況である。

実際のところ患者は、
メキシコを含む世界11カ国(ブラジル、コロンビア、アメリカ、カナダ、イギリス、スペイン、etc)で、
発症が見られているが、多くの死者を出しているのは、
現在メキシコのみである。

米国で感染者が45人ほどでているが、
そのほとんどが回復に向かっている。  

CDC(米国疫病予防管理センター)の報告では、
きちんとした衛生管理の下で、
バランスのとれた食事を取り、
自然治癒した患者の症例が比較的多くいる、と発表されている。

しかし、そんな発表よりも、
人々を不安にさせる噂や情報がインターネットなどで拡大しつつあり、
中には根拠のない噂で、さらに人々の不安を煽る現象もあちらこちらで起きている。

専門家の中には、
“一般的なインフルエンザでも世界で、
毎年40万以上にも上る多数の死者が出ているのに、
報道の中でその数に具体的に触れて対比しているケースは少ない”
との意見も出ている。

しかし先ほど、米国で、メキシコへの渡航を予定するものは検討と、
細心の警戒をするようにとの注意が出された。

この事態が、低迷する世界経済に与える影響は深刻である。
一刻も早い正確な対応と対策を願うばかりである。

2009年4月28日
JAC緊急報告

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アンコールワット

2009年04月23日(木曜日)
カテゴリー:
  • 旅先からのつれづれ日記
  
5:28 PM

少年時代誰しも強く心を惹かれた物語があり、
成人しても、その記憶は消えない。
私はドイツの大富豪、シュリーマンのストーリーが好きだ。
彼はギリシャ神話のトロイの戦いを真実と信じ、
実業界で成功し、ついに晩年トロイの遺跡発掘に成功したのである。
私は彼の人生にすごい憧れを抱いた。

兄貴が読んでいた中2コースという雑誌の中に、
アンコールワットの記事が載っていた。

400年も密林の中に隠された巨大遺跡が、
フランス人の手によって1860年代に発見されたという。
この密林の中に少なくとも30万のクメール人が住んでおり、
この都を支えた周辺人口は600万人だったと考えられたが、
忽然と人は消え去り、アンコールワットは見捨てられ、
人知れず400年密林の中に存在していた。
その忽然と消えたストーリーに興奮し、いつか必ず行くと心に誓った記憶がある。

もう一つはインカ帝国を滅ぼしたピサロのストーリーである。
巨大な帝国と人口を持った国を、
スペイン人のピサロ達200名ほどで、インディオを服従させ、
宮殿いっぱいの部屋に黄金を集めさせた。
よく知られた四大文明以上に、これらは新鮮な物語で、今でも深く記憶している。

突然の思い付きであったが、米国へ帰る途中、
3日の予定でアンコールワットを見に行くことにした。

空路ホーチミン経由で9時間かけてアンコールワットの街、シェムリアップに着いた。
埃っぽい街、国道はセンターラインはなく、信号も中心部に4つしかない。
人口はわずか8万人だが、アンコールワットのおかげで
プノンペンに次ぎ、近代都市として知られている。
翌日いよいよ憧れのアンコール遺跡に向かった。

案内されたのはアンコールトムだった。

私は一つしか遺跡はないと思っていたが、
合計すると300以上もの遺跡があるという。
アンコールトムは、周囲12キロの城壁の中心をなすものは仏教寺院で、
回廊には当時の生活を垣間見ることができるユニークな彫刻が残されていた。
戦いの場面が多い。

午後からアンコールワットだ。
南北1300メートル、東西1500メートル、幅200メートルの堀に囲まれた
石造建築で、12世紀前半に30年の歳月をかけて造られた、
単一遺跡としては世界最大の規模を誇る。
ヒンドゥー教の宇宙観を表現しており、聖地として崇められた。

現地に来ると、今まで知らないストリーがあった。
アンコールワットには森本右近太夫という日本の僧侶が、
1632年に墨で落書きをしいた。
フランス人の発見よりも250年も前に、日本人がこの地を訪れていたのだ。

ガイドさんはこの都から忽然と人が去ったのではなく、
タイ人の侵略によって都を捨て、移住せざるをえなかった事を話してくれた。
この国は常に、西のタイからと、東のベトナムから侵略を受けている。
現在は韓国人の進出が激しく、観光客も一番多いそうだ。
街にはハングルが溢れ、多くの高級レストラン、店舗、ホテルなど
韓国人経営が多いそうだ。
それがあまりにも急速で、ガイドさんは韓国の勢いに恐れをなしていた。

日本人は200人。
日本から送られてきた観光会社やホテル、日本語の先生、
あるいはレストランの経営者が中心で、観光客を除けば地元への密着度は弱く感じた。
あちこちの遺跡で上智大学やユネスコを中心として、
日本の資金で修復が進んでいることには誇らしく思った。

もちろん街をわがもの顔で走っているのは
ホンダのオートバイ、高級ホテルやレストランのトイレはすべてTOTO。
さすが日本の商品力だ。

郊外を走ってみる。
密林の合間に水のない田んぼが広がっている。
雨季になるとここに種籾を蒔くだけだそうだ。
牛はわがもの顔で遺跡の中でも、国道でも、田んぼでものんびりと歩いている。
乾季のせいか牛も痩せているが、犬も痩せている。
人間も痩せているが、目つきはやさしい。

宗主国フランスの影響が強いので
小売業の雄、カルフールあたりが進出をしていると思っていたが
近代的スーパーは1軒もなかった。

建築中の大きな新しいショッピングセンターは2つあった。
地元とタイの資本のようだ。
若い国だ。
インフラが出来、製造業が進出してくれば発展の可能性もあるが、
まだ家庭に冷蔵庫やテレビ、エアコンがなく、
電気も通っていない郊外のこの辺りでは、もうしばらく先になりそうだ。

私はシュリーマンではなかった。

摂氏40度にもなろうかという暑さの中、
本音を言えば、すっかり遺跡に興味を失っていた。
早くエアコンの効いたホテルへ帰って休みたい。

ユネスコの世界遺産は人気がある。
どこにでもたくさんのヨーロッパ人の観光客を見た。
日本からのおばちゃん、若い女性もたくさんいた。
エアコンをあきらめて元気なおばちゃんたちの後を、
汗みどろになりフラフラで何とかついて行った。
日本男子、弱音は吐けない。
それにしても少ない日本男性。女性の25%しかいない。

インカ帝国もエジプトもギリシャやローマも私を待っている。
足腰を鍛えなおし、好奇心を失わず、闘争心を持ち続け、
仕事も遊びも燃焼したい。

浅野 秀二 4月22日

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