「そよらつくば学園の森」のオープンとその分類

ストアウォッチング

台湾と日本は時差が1時間。
日本が午前8時ならば台湾は午前7時。

時差1時間なのにアメリカから帰ったときのように、
時差ボケらしきものがある。

だとするといつも時差ボケだと思っていた現象は、
単なる身体的疲労の蓄積だったのではないか。
そんな気もしてくる。

それにしても日本は寒い。

考えてみると台湾の北にある首都台北は、
沖縄諸島の南にある。

南にある高雄はフィリピン諸島最北端のすぐ北に位置する。

台風に襲われていたと言っても、台湾は暖かかったのだ。
帰国する前の日の高雄は台風一過で、
亜熱帯だった。

時差ボケのまま今日は、月刊商人舎11月号の入稿。

私が台湾の高雄にいた10月25日(日曜日)、
日本ではそよらつくば学園の森がグランドオープンした。

山本恭広流通スーパーニュース編集長が取材に行った。

そよらはイオンリテールが手掛けるショッピングセンターだ。
アメリカ流のショッピングセンターは現在、
二つの分類の考え方が併用されている。

古典的な分類は4つ。
第1が近隣型のネイバーフッドショッピングセンター(NSC)。
第2が中型のコミュニティショッピングセンター(CSC)。
第3が大型のリージョナルショッピングセンター(RSC)。
そして第4に超大型のスーパーリージョナルショッピングセンター(SRSC)。

一方で、新しい分類が登場している。
第1がディスカウント店を集めたパワーセンター。
第2がオフプライス商品を集めたアウトレットセンター。
第3が新しい生活様式を提供するライフスタイルセンター。
そして第4が観光資源やアミューズメントを提供する、
テーマ・フェスティバルセンター。

そよらは基本的にはコミュニティショッピングセンターであり、
同時にライフスタイルセンターの要素をとり入れた商業集積だ。

イオンモールがリージョナルショッピングセンター、
イオンタウンがネイバーフッドショッピングセター。
そよらは、それらとの棲み分けを狙う。

私は勝手に、そう、見ている。

そよらとしては23カ所目。
茨城県には初出店。

つくばエクスプレスの研究学園駅から2㎞。
約4000坪の敷地に新設物件で登場した。

道路を挟んで、
コストコホールセールつくば倉庫店がある。
2013年7月のオープン。

コストコに隣接しているということはつまり、
自動車客の来店が期待できる好立地である。

さらに1㎞圏内にはトライアルとタイヨーが出店している。

最も近いのがトライアル学園都市店、2014年10月。

新店の日曜日のグランドオープンは珍しいが、
イオンリテールは物件の引き渡しから最短の開店日を選んだ。
そしてその日が大安日だった。

そよらの総売場面積約6000坪。
2層の店舗で1階に食品、2階に非食品。
全体としては「フード&ドラッグ」。

2階の非食品フロアは、
ライフスタイルを意図した構成だ。
ここに趣向を凝らした。

開店前セレモニーには、
古澤康之イオンリテール社長(左)と、
五十嵐立青(たつお)つくば市長(中)。
そして宍倉健吾店長(右)。

午前9時に開店。

店の入り口では、
茨城県の名産である芋が配られる。

鮮魚は対面売場を採用して、
丸魚を揃えて販売するとともに、
それらを切身や味付け魚に商品化して提供する。
この店の集客を担う核部門だ。

最終コーナーは惣菜売場。

古澤社長はコメントしてくれた。
「コーナーと価格表示以外のPOPを極力つけないようにしました」

そのとおりに店内POPが消えて、すっきりした。

私はこのほうが好きだ。
ベタベタとPOPが貼られた店は嫌いだ。

2階のカテゴリー構成に工夫の跡が見られる。
「衣料、住居余暇」の従来のくくりではなく、
ライフスタイルによってカテゴリーを再構成した。

その先頭は季節雑貨とコスメ。
通路幅が広く、天井も高い。

店の外でカコミ取材が行われた。

宍倉健吾店長。
「鮮魚と惣菜売場を強化しました。
近隣の競合店ができないことをやっていきます」

統括する北関東・新潟カンパニーの森下陽介茨城事業部部長。
茨城県内のイオンとイオンスタイル13店舗を担当する。
「イオンモールやGMSよりも高い来店頻度が実現するような設計にしました」

SC本部北関東・新潟SC部の山崎佳子部長。
60を超える商業施設のリーシングを担当する。
「学習系など、子どもたちが利用できるテナント揃えに力を入れました」

日本や台湾のショッピングセンターが、
アメリカの分類そのままになる必要はない。

マーケットの特性に合わせて商業集積が計画化されればいい。

しかし商圏の特性やマーケティングの考え方によって、
それらをある程度の枠組みで分類すると、
そこに共通点が見えてくる。

台湾はハイパーマーケットが強い集客力を持つ。
全聯グループの大全聯や統一企業グループのカルフールだ。

そしてこのハイパーマーケットが箱形店舗ではあるものの、
コミュニティショッピングセンターの核店舗の機能を果たす。

アメリカではウォルマートスーパーセンターが、
ハイパーマーケット業態である。

だからコミュニティショッピングセンターが隆盛しているし、
それがパワーセンターへと変容してきた。

イオングループではそよらは、
ディスカウント性を強調しないから、
コミュニティショッピングセンターであり、
ライフスタイルセンターなのだと思う。

〈結城義晴〉

コメント

タイトルとURLをコピーしました