Everybody! Good Monday!!
[2025vol㊾]

2025年第50週。
あと5週間。

二十四節気では、
昨日から「大雪」
雪が激しく降り始めるころ。

いよいよ冬だが、
今日はまだ暖かい。

商人舎オフィスに、
『セルコレポート』が届いた。
2025年12月号。
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「連載/結城義晴の艱難は商人を鍛える」
第44回で最終回。
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最後は「倉本長治と結城義晴の艱難」

倉本長治が創立し、
結城義晴の第七代社長を務めた会社。
株式会社商業界が自己破産した話。

長治先生は商業の「近代化」を果たし、
結城は「現代化」に貢献する。

その決意表明で終わりました。

まだまだです。

44回のご愛読を感謝します。

来年の1月からは新しいタイトルで、
再出発します。

よろしくお願いします。

これまで書いた分量は、
3000字×44回。
13万2000字。

私の単行本は7万字から8万字でしょうか。
8万字で400字詰め原稿用紙200枚。
10万字ならば250枚。

これまでの連載からかなり削除して、
構成を立て直し、推敲すれば、
十分に成立する分量です。

ただし単行本にするとなると、
私はまた書き足したくなる。

さてどうしたものか。

書きかけの重要な単行本もあるし、
さらに単行本の構想は尽きない。

このブログから抜き出して、
毎年単行本にしていくことも考える。

セルコレポートの新シリーズも、
楽しみにしてください。

さて師走第2週も結構、
スケジュールが入っている。

火曜日はカインズの意欲的な新店オープン。
これには行けそうもない。
午後からオンライン講義。
そのあとアメリカ研修の打ち合わせ。

水曜日は月刊商人舎12月号発刊。
そして「セルコレポート」新年1月号の〆切。
午後はオンラインでアメリカ視察の打ち合わせ。

もう来年の予定を決めねばなりません。

木曜日の夜は紀文食品の皆さんと、
「おでん大会」
楽しみにしています。

それから金曜日と土曜日は、
長野出張。

これも楽しみです。

来週も対談や取材が待っている。
そして来週と再来週で、
月刊商人舎の新年号を執筆し、責了する。

商売をやっている皆さんと同様に、
年末まで「無呼吸泳法」で泳ぎ切る。

ともに頑張りましょう。

さて日経新聞夕刊の「プロムナード」
岩尾俊兵さん。
新進気鋭の経営学者。
慶應義塾大学商学部准教授。
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毎回、感心させられる。

タイトルは、
「スカスカおせち事件」

「一昔前にスカスカおせち事件が、
世間をにぎわせた」

「とある飲食店が、
お正月の豪華おせち通常税抜き2万円を、
特別価格1万円で販売しますといって
500人ものお客を集めたが、
いざ届いたシロモノは宣伝とは
似ても似つかなかった、という事件だ」

岩尾さんはこの店のそばに住んでいて、
何度か裏話を聞き込んだ。

「この裏話というのが、
経営学の教科書に載せてもよさそうな
典型的なオペレーションの失敗例なのである」

最初から顧客をだますつもりはなかった。

それどころか、この企画者は、
飲食店業務のかたわらで、
1日50食分のオードブルを、
比較的余裕を持って作ったことがあった。

50食のオードブルを片手間でさえ
余裕を持って作れるのだから、
年末に店を閉めて数日間、
おせち作りだけに集中すれば、
つまり手間を10倍にするだけで、
500食のおせちくらい簡単に作れると考えた。

岩尾さんが使うのは、
「オペレーションズ・マネジメント」という言葉。

オペレーションが変則化する年末年始と、
通常時のオペレーションを、
同一だと考えてはいけない。

「それに50食を作る手間を、
10倍にするだけで500食を作れるわけではない」

「手間を10倍にしても
設備は10倍にならない」

だから人ではなく、
設備がボトルネックになる可能性が高い。

案の定、おせち作りを始めてみると、
最初に食材を置く場所がなかった。

通常は1日に何度も食材の搬入があるが、
年末年始はまとめて一気に納入される。
しかも、豪華おせちを作るために、
食材の種類が通常より多い。

さらに1種類ごとに梱包が異なるから、
食材に対する梱包材の割合が大きくてかさばる。

あっという間に調理場は、
段ボールで埋もれてしまった。

足の踏み場もない調理場では、
いつものように手早く料理を作ることはできない。

仕方なく、フライパン調理をあきらめて、
オーブン調理に切り替える。

すると、いつになく酷使してしまった結果、
突然オーブンが壊れてしまう。
修理を頼もうにも年末年始でどこも休みだ。

「一事が万事この調子で、
冷蔵庫の調子も狂い始め、人も倒れ、
あきらめてスーパーに駆け込んでも
500個分の総菜など売っておらず……
という具合」

結論。
「善悪に関係なく、
オペレーションに失敗すると
顧客を裏切る結果になる」

スーパーマーケットなど、
年末年始のオペレーションには、
店長もチーフもスタッフも、
経験し、精通している。

しかし「スカスカおせち」と同じような、
不慮の出来事や細かな失敗は、
いつでも起こるのだ。

これからの4週間、
オペレーションのマネジメントが必須だ。

では、皆さん、今週も、
念には念を入れて。
Good Monday!  

〈結城義晴〉

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