結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2026年03月21日(土曜日)

ゴルフ「名人会」と「ザ・コンサルタント」の定義

三連休の中日。

ゴルフ名人会。
1989年、私は食品商業編集長となった。
その時に筆者の先生方が集まって、
記念コンペを開いてくださった。

荒井伸也さん、故杉山昭次郎先生、
それから商業界の先生方。

1回で終わらせるのはもったいない。
そこで故小森勝さんが中心となって、
浅香健一さんと鈴木國朗さんが、
定期的にゴルフをして、
互いに腕を上げようと、
会をつくってくれた。

それが「名人会」だ。

小森さんが亡くなり、
浅香さんが引退した。

その間、土井弘さんが加わり、
土井さんも引退。

いま、オリジナルメンバーは、
鈴木國朗さんと結城義晴。

宮本洋一さんと新谷千里さんが、
新たに参加してくれて、
令和名人会となった。

今日は宮本さんと新谷さんが参加できず、
ツーサムでのラウンドとなった。

メンバーが欠席すると、
商人舎の亀谷しづえさんが加わったりする。
その亀谷さんも風邪をひいて参加できなかった。

上総モナークカントリークラブ。
IMG_1481 (002)

二人でラウンドするのは、
名人会では初めてのことだ。
IMG_1479 (002)

朝は北風が吹いて寒かったが、
ハーフを終了すると4月の気温。
IMG_1475 (002)

セーターを脱いで楽しくプレーした。IMG_1478 (002)

互いに意識し合ったのだろうか、
前半のスコアは悪かったが、
私は何とか後半の9ホールで、
従来のペースを取り戻した。

ラウンド中に商人舎2月号が話題となった。

特集「ザ・コンサルタント」202602_coverpage

鈴木さんも熟読してくれていて、
面白い内容だったと評価してくれた。

そして昔、読んだ本を思い出したそうだ。
ある著名なコンサルタントの先生。
もう故人となられた。

指導先のお店の前に競合店が出店してきた。

その時の対策を指導した。

こちらの従業員に
競合店で少しだけ買物をして、
お釣りをもらわせる。
全員に1万円札をもたせて、
レジにつながって並ばせる。

すると勘定に時間がかかって、
競合店のレジ対応が遅くなる、
悪くなる。

これが競合店対策。
それが単行本に書かれていた。

キャッシュオンリーの時代でもあったが、
昔のコンサルタントは、
そんなことを考えたのか。

鈴木さんと二人で、
大笑いした。IMG_1480 (002)

[特集のまえがき]に私は、
ピーター・ドラッカーのことを書いた。

ドラッカーは「経営コンサルタント」を定義した。

「コンサルタントは、
答えを与える存在ではなく、
正しい問いを発見することを助ける、
外部の存在である」

そしてコンサルタントに5つの定義を与えた。
第1は、「助言者」ではあるが、
「意思決定者」ではないこと。

決定するのは 経営者の責任である。

第2に専門知識よりも、
「問いの質」が大事である。

だからコンサルタントの価値は、
「優れた答え」ではなく、
「意味のある問い」にあると主張した。

第3に外部性があること、
アウトサイダーであること。
組織内部の人間は暗黙の前提、タブー、
成功体験に縛られてしまう。
アウトサイダーだからこそ、
社内の感情や社内政治から、
距離を取ることができる。

第4に成果は「短期解」ではなく、
「組織能力の向上」である。

だからドラッカーは、
短期の業績改善だけを狙うコンサルを批判した。

コンサルタントの理想は、
「不要になること」である。

そして第5に教師(teacher)としての自己認識があること。

企業を技術システムではなく、
社会的存在(人の集まり)として理解し、
その理解を経営者に学ばせる役割こそが、
コンサルタントに求められるのである。

ドラッカーはやや自虐的に自称した。
「報酬を得てクライアントを叱る、
インサルタント(侮辱者)」
202411_isaka3_drucker

そこで私の[Message of February]
助言せよ。

正しいことを言う。
それは決して、
いい助言にはならない。

相手の行動と意思決定を、
より良い方向に変える。
それがいい助言だ。

正解を教えることではない。
相手が前に進めるような「視点」を与える。
それがいい助言だ。

相手の立場と制約を理解する。
相手の時間と権限、リスクと感情を無視しない。
理想論ではなく、相手が実行できるか否か。

助言は、問題の次元を上げねばならない。
表面的な課題ではなく、問いの本質に迫る。
相手が見ていなかった前提を与える。

そして行動の第一歩を示す。
相手はすぐに何をすればいいかがわかる。
完璧でなくとも、すぐに動ける。

相手の自尊心を壊してはいけない。
正しさよりも信頼が優先される。
否定するのではなく、補助線を引いてやる。

最後に言葉が残る。
その言葉は時間が経っても思い出される。
判断の軸として、原則として使うことができる。

凡庸な助言は情報が多い。
正論であるけれど一般論である。
今だけ役立つことばかりだ。

いい助言は視点が鋭い。
実行可能で何度も使える。
相手にカスタマイズしている。

助言とは答えを示すことではなく、
考え方を示唆することだ。
問題を再定義することだ。

いい助言は相手をポジティブにする。
相手は「自分で決めた」と思いながら、
結果的に正しい方向へ進んでいく。
〈結城義晴〉
202602_message (2)

1万円札を握って、
レジに並ばせる。

ん~。

そんな時代を経て、
商業もチェーンストア、
コンサルタントも変わっていった。

「報酬を得てクライアントを叱る」
それが出来なければいけない。

〈結城義晴〉

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