オーケー川口中青木店開業と「人間発見」の玉置泰さん

オーケー川口中青木店が開業した。
昨日の8月28日、金曜日。
山本恭広編集長が取材に行った。
JR京浜東北線川口駅から、
東に2㎞弱入った住宅地。
とくにメディア向けの案内はなかったが、
事前に店舗撮影と取材を申し込んだ。
取材者はたった一人だった。
オーケーとしては川口市内5店舗目。
59万5000人の人口の川口に集中出店している。
オーケーのこの新店は、
強いチェーンが集まる激戦地内に飛び込んだ。
1998年10月にオープンしたのが、
サミットストア川口青木店。
2001年7月にはベルク中青木店。
そして2003年12月に、
ヤオコー川口朝日店が最後発で登場。
どの店もオープン以来、20年以上が経過した。
この間、どの店も改装を施し、
最新のMDを展開している。
今、ヤオコーが外壁をリフレッシュ中。
オーケーの建物は地下1階地上4階。
売場面積500坪を確保するために、
1階は搬入口と駐車場用の車路スペースとした。
2階から上は駐車場にして、
地下1階に売場を設けた。
9時半に店舗に到着。
開店前には200人が並んだ。
8時半のオープンのあと、
1階で入場制限をしながら、
エスカレータで顧客を誘導する。
次々とエスカレータを降りてきた顧客に、
従業員がカートを渡す。
売場先頭の壁面には、
シャインマスカットと巨峰の大量陳列。
第1主通路に青果、鮮魚、精肉を集中させる。
このゾーニングはオーケーの定石だ。
売場最終コーナーは惣菜とベーカリー。
開店日限定の握り寿司と焼きたてピザに、
顧客が群がる。
二宮涼太郎社長は、
手応えを語ってくれた。
「川口市内の既存店の地主さんのご縁で、
この店の土地が確保できました」
「川口はオーケーの認知度が高いエリアです。
この店の周囲にはいろいろな国のお客さまが、
住まわれています。
それが特徴ですが、
しっかり対応していきます」
激戦区ではあるが、
手ごたえ十分といった印象だった。
詳細は月刊商人舎9月号に掲載する。
山本編集長のルポルタージュ。
ご期待ください。
さて日経新聞夕刊の「人間発見」
今週の月曜日から5日連続で、
玉置泰さんが登場。
肩書は、
「ITM伊丹記念財団理事長、一六会長」
ITMグループの祖業は菓子の一六。
自動車販売のネッツトヨタ愛媛と、
スーパーマーケットのセブンスターなど、
愛媛県で多角的に事業を展開している。
年商は約400億円。
愛媛県を代表する企業グループだ。
その玉置さんは、
伊丹十三記念館理事長である。
この「人間発見」は、
その人の意外な側面を発見する、
という趣旨の連載だ。
玉置さんは、
立派な経営者であり、
なおかつ映画プロデューサーであり、
伊丹十三記念館を運営する。
そこにスポットを当てた。
玉置泰さんの父上は、
商業界全国同友会の重鎮だった。
つまり倉本長治の愛弟子だった。
その意味でも私はお世話になった。
玉置さんは同郷の伊丹十三さんに、
一六タルトのCMに出てもらうことで知り合いになる。
それから伊丹さんの初めての映画製作に協力する。
「お葬式」への出資だ。
それが大成功して、
伊丹映画は高く評価され、
伊丹プロダクションが発足する。
玉置さんは社長に就任して、
その後、伊丹さんを支え続ける。
映画「スーパーの女」は記念碑のような作品だ。
玉置さんはセブンスターの社長だった。
伊丹さんが中内功さんに興味をもっていた。
しかし玉置さんは反対した。
「価格破壊は1~2年で魅力を失うような言葉で、
映画にはなりませんよ」
そこで玉置さんは、
サミット社長の荒井伸也さんに引き合わせる。
伊丹さんは荒井さんの「スーパー愛」に感動する。
そこから映画づくりが始まった。
玉置さんと荒井さんが全面的に支援して、
「スーパーの女」は制作され、封切され、
大ヒットする。
スーパーマーケット業界は産業を上げて、
この映画を支援する。
私も旧サミット方南町店での撮影現場や、
布田の撮影所を訪れて、
少しだけ協力した。
その撮影所の伊丹組の事務所には、
「小説スーパーマーケット」、
「日本スーパーマーケット原論」、
そして食品商業別冊がずらりと並んでいた。
「惣菜の教科書」や「サミットスタディ」などなど。
伊丹さんや製作スタッフたちが、
「面白い、面白い」と言って読んでくれたそうだ。
このときの映画のプログラムに、
私は一文を書いた。
私自身がスーパーマーケットで泣いた話。
食品商業誌上では、
対談「伊丹十三×荒井伸也」を掲載した。
その伊丹さんが突然、亡くなった。
玉置さんは慟哭しながらも、
奔走してすべての実務を処理した。
そんなことが5日にわたって描かれた。
いい連載だった。
今、玉置さんはお二人の息子さんに、
それぞれの事業の社長を任せて、
会長の座にある。
伊丹プロダクション社長は、
伊丹夫妻の次男、池内万平さんに譲った。
もちろん「スーパーの女」はいい。
これらの映画は玉置泰さんの作品でもある。
ありがとうございます。
〈結城義晴〉