結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2016年03月03日(木曜日)

㈱白石90周年記念式典・講演の「信用とイノベーション」

3月3日、 ひな祭り。

全国的にいい天気。

祭りの日の好天。
心がうきうきしてくる。

米国ではSuper Tuesdayの結果が出た。

民主党ヒラリー・クリントン女史8カ所で勝利、
共和党ドナルド・トランプ氏は7州で勝った。

Super Tuesdayで勝たねば、
大統領にはなれない。
これが定説。

だとすると、次のアメリカ合衆国大統領は、
この二人に絞られたことになる。

トランプ氏は「偉大な米国の復活」を煽る。
ヒラリー女史はそれに対して、やり返す。
「今までアメリカが
偉大であることをやめたことは
一度もない」

日経新聞社説。
「世界的な影響が懸念される米政治の混迷」
その混迷のもとは、
「ドナルド・トランプ氏が
共和党の大統領候補選びで先頭に立ち、
内政のみならず、外交関係でも
摩擦を生んでいるからだ」

米国二大政党のいずれが政権を握ろうとも、
日米関係は変わらない。
それがこれまでの認識。

しかし、今回は違う。

トランプ氏は、日米安全保障体制を、
「フリーライダー」と攻撃。
日本が米本土の防衛義務を負わないからだ。

一方のヒラリー女史も、
日本を中国とともに、
「外国為替相場の不正操作国と非難」

自分の大統領選挙を有利に進めるために、
日本はスケープゴートになりやすい。

社説は総括する。
「なぜトランプ現象が起きているのか。
その背景をよく理解し、
ポピュリズムの潮流に
世界をのみ込ませないための
手立てを考えたい」

これは米国大統領選に限らない。
我々の身近にも、
「ポピュリズムの潮流」が、
見え隠れする。

populismは「人民主義」と訳され、
ナショナリズム「国家主義・国民主義」の対語。

「一般大衆の利益や権利、願望、
不安や恐れを利用して、
大衆の支持のもとに
既存のエリート主義である
体制側や知識人などと対決しようとする
政治思想または政治姿勢のこと」

大衆の支持を得ることは悪くはない。
既存のエリート主義を対決することも、然り。

しかし不安や恐れと利用してはならない。
それだけは確かだ。

さて私は横浜シティエアターミナルから、
リムジンバス。

マリンタワー。
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そしてベイブリッジ。DSCN9307-6

横浜港とみなとみらい。DSCN9315-6

東京電力の煙突から、
真っ白い煙が勢いよく噴出する。DSCN9318-6

30分足らずで羽田空港。DSCN9321-6

熊本行きANA643便。DSCN9322-6

お世話になります。DSCN9323-6

1時間ちょっとで阿蘇熊本空港。
それから40分ほどで、熊本市内。

ANAクラウンプラザホテル熊本。
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市内を流れる一級河川の白川。

㈱白石グループ創業90周年記念式典。
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私はその記念講演。
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菓子卸を主業とする白石。
そのお取引先を中心に、
200名ほどが参集。
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テーマは「百年企業のビジョン」
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「流通革命」と「流通3.0」も語った。
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ご清聴を感謝したい。

㈱白石社長の白石純一郎さん。
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100周年へのビジョンを語り、
同時に具体的な戦略・政策を、
丁寧にきっぱりと宣言。

そして祝賀会。

白石浩相談役が、
67年間の自分の仕事を振り返って、
「商売の信用」を語った。
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その見事なスピーチに、
私は感動した。

その後、鏡開き。
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乾杯の音頭は、
森永製菓㈱常務の太田栄二郎さん。

そして食事と懇親会。

何はともあれ、
白石浩さん。
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それから旧知の荒木洋祐さん。
あらきや会長。
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もう20年も前になるだろうか、
商業界ゼミナールの箱根の壇上で、
荒木さんとパネルディスカッションした。

なつかしい。

変わらない荒木さん、
実にうれしい。

最後に白石グループの幹部が、
前列に並んで、挨拶。
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90年企業は間違いなく、
「百年企業」となる。

問題は「信用」が損なわれることなく、
いや、その「信用」が積み重なり、
厚みを増しつつ、
100年を経過し、
150年、200年に向かうことだ。
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そのためには「イノベーション」が不可欠だ。

小さなイノベーションの積み重ねが、
マーケットからの信用を構築する。

最後に商業界の指導者・新保民八の言葉。

「正しきによりて滅ぶる店あらば、
滅びてもよし。
断じて滅びず」

新保はまず、
正しくあれ、と諭す。

そして正しくあるならば、
滅びてもよし、と言い切る。

現実を顧みると、
正しくないものは
即座に、滅びる。

しかし、正しさを唱えるものが
滅びてしまうことも、ままある。

なぜか。

なぜ、正しくあることを目指しているのに
滅びるのか。

それは、
イノベーションがないからである。

白石さん、おめでとう。
そして、頑張れ。

〈結城義晴〉

2016年03月02日(水曜日)

「1%の生き方を変える」と「零戦化現象に陥るな!」

Super Tuesday。
大勢は決まったようだ。

民主党はヒラリー・クリントン女史。
共和党はドナルド・トランプ氏。

大変なことになってきた。

最近、どこかのネット記事で読んだのだが、
英語の「president」と「precedent」。
前者が大統領で、後者が先例・前例。

ヒラリーは先例のなかった女性大統領。
トランプも先例のないほどの不動産王大統領。

バラク・オバマも先例のない大統領だった。

それが続くことになる。

アメリカはどちらに転んでも、
Unprecedented presidentを、
誕生させそうだ。

これは彼の国の活力だろう。

日本では二世・三世首相が多い。
これは北朝鮮と同じだ。

もちろん、それが必ずしも、
悪いわけではないが。

さて、月の初めには、
様々なメディアが届く。
いつもの『AJSネットワーク』
デルタコーヒーのエスプレッソを片手に、
満足。DSCN9302-6
私の連載「応援団長の辛口時評」は、
毎月書き続けて第99回。

今回もご愛読をお願いしたい。

それから松﨑靖さんの『虹の架け橋』
こちらも毎月毎月発行して第247号。niji24711
群馬県大間々の足利洋品店社長。

チラシは撒かないが、
地域新聞を事務所の輪転機で、
1万1000部印刷して、発行する。

それが素晴らしい。

この新聞の表面には、
「小耳にはさんだいい話」の連載がある。
松﨑さん書下ろしのエッセイ。

今号は「1%の生き方」
松﨑さんの文章を引用させてもらう。
諏訪中央病院名誉院長の鎌田實先生。
健康づくり運動を40年間続けてきて、
住民の人たちによくいった言葉。
「1%だけ生活を変えてみませんか」

「身につけた生き方を変えるのは大変です。
でも1%なら変われると思えたのでしょう。
1%で生き方が大きく変わり、
長野県が長寿日本一になったのです」

「同じように、人生も1%で
変わり始めることに気づきました。
みんなが1%生き方を変えれば、
僕たちの社会も変わっていく。
世界だって変えられるはずです」

スペインのメルカドーナ。
http://www.shoninsha.co.jp/wp-content/uploads/2015/06/DSCN3048-5.jpg
全従業員を正社員にする会社。
そのうえ全員で、
「1セントの改善」をする。
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1セントは1ユーロの1%。

アメリカのスーパーマーケットは、
平均営業利益1セントといわれる。

これも1%。

「1%の生き方」を変える。

Unprecedented presidentにも、
噛み締めてもらいたい言葉だ。

さて、今日の最後は、
3月の商人舎標語。

これは月刊商人舎3月号の、
[Message of March]でもある。

零戦化現象に陥るな!

零戦化現象。
堺屋太一が『凄い時代』で指摘した。
戦前の日本技術の粋を集めた零式艦上戦闘機。
それがもたらした現象と概念。

速度は速い。
運動性能は高い。
航続距離は長い。
だから空中戦で抜群の能力を発揮した。

ただし、零戦を乗りこなすには、
1000時間以上の修練が必須だった。
10時間飛行に耐える体力・気力も求められた。
つまりパイロットにとって難しい飛行機だった。

戦局が逼迫してきて、
多くの零戦パイロットが戦死すると、
大日本帝国海軍航空隊は、
制空権を奪われていった。

対してドイツのメッサーシュミットは、
300時間で空中戦技術をマスターできた。
アメリカのダグラスグラマンは、
100時間でマニュアルを憶えれば十分だった。

製造業の技術も、
小売流通業のテクノロジーも、
零戦化現象を起こしやすい。
技術の隘路に陥りやすい。

商品知識や商品構成でも、
零戦化現象は頻繁に起こる。
顧客の立場に立ってと唱えつつ、
零戦化していく。

もちろんマニュアル化のグラマン現象も、
もろ手を挙げて受け入れるものではない。
現代物量主義の限界は、
コモディティ化現象が証明した。

ワインの戦略的マーチャンダイジング。
生鮮食品や惣菜の商品化戦略。
衣食住薬のマーケティング戦略。
そのマス・カスタマイゼーション。

零戦化現象とグラマン現象のはざまに、
独自のストラテジーを組み上げる。
それは単なるトレンド追随作戦ではなし得ない。
自分の顧客とともに歩み続けるしかない。
〈結城義晴〉

顧客とともに、1%ずつ、
変わり続けたい。

〈結城義晴〉

2016年03月01日(火曜日)

「三月去る月」の「実体経済」とシャープの「社徳のなさ」

「二月逃げる」で、
三月がやってきた。

今月は「三月去る」

一月往ぬる、
二月逃げる、
三月去る。

毎年、年初の3カ月は慌ただしい。

2月末決算企業は、
昨日で2015年度が終わり、
3月末決算企業は、
今月末でそれが終了する。

しかし、常のことだが、
「今日も一日、慌てず、急げ!
これは結城義晴のオリジナル標語。

私は1月4日にジジを亡くし、
それからの日々は、
例年以上に速く感じられる。

そしてもう3月。

今月は海外出張もなく、
比較的穏やかに過ごすことができる。

さて、リニューアル中の、
商人舎公式ホームページ。

右段4番目に新しいボタン。

カスタマーコミュニケーションズ㈱の、
商品情報検索サイト。
私が非常勤取締役を務めるから、
リンクすることにした。

850万人の全国パネル顧客購買履歴から、
商品別に市場動向を見ることができる。

昨年4月20日にリリースしたサービスだが、
ずっと無料で提供することになった。

ご活用願いたい。

自社、自店のPOSデータやID-POSデータと、
全国パネルとの比較にも使うことができる。

商人舎ホームページも、
商人舎magazineサイトも、
常に小さなイノベーションを繰り返す。

「慌てず、急げ!」

私はいつも自分に言い聞かせ、
スタッフにも理解してもらう。

今日のWeekly商人舎日替り連載は、
常盤勝美の2週間天気予報。

お天気産業の諸君、
これは極めて重要な情報である。

よろしく。

昨日のうるう日。
イオンの店を巡った。

イオンスタイル御嶽山駅前店。
店長の河井祐介さん(左)と、
ソムリエのハタノさん。
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それから精肉売場のダントツ販売員・アシノさん。
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自由が丘のイオンリカー。
店長の山本英司さん。
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うるう日に、みんなにお会いして、
本当に気分がよくなった。

さて、アメリカでは今日が、
Super Tuesday。

大統領選挙の予備選挙・党員集会が、
民主党、共和党それぞれに、
12州、13州で一斉に行われる。

いわば1日で、
最大の代議員を獲得することができる日。

民主党は、 ヒラリー・クリントン女史がリード。
第4戦までに3勝1敗。

12州のうち、7州で有利な展開が見込まれる。
こちらはどうやら、
クリントン女史で落ち着きそうだ。

共和党はドナルド・トランプ氏が3連勝中。

クリントンvsトランプとなれば、
おもしろいことは面白いが、
世界情勢に関しては、
かなり心配になってくる。

このあと6月まで、
残る各州で予備選挙が実施され、
7月18~21日に共和党全国大会、
7月25~28日に民主党全国大会。

ここでそれぞれの候補者が決定する。

さらに10月頃に、
大統領候補討論会が催され、
世界の関心が最高潮に高まったところで、
11月8日に大統領選の選挙人選挙投開票。

この日、私はサンフランシスコにいる。

そして12月、選挙人による投票で、
大統領が正式に選出される。

今日のスーパーチューズデーは、
その第一段階の節目といったところ。

大統領選びのセレモニーに、
アメリカ中が浮かれているように見えて、
実体経済はしっかりしてきている。

今日の日経新聞『大機小機』
コラムニストの一直さんが書く。
「市場は実体経済を反映せず」

先週末、上海で重要な会議が開かれた。
20カ国財務相・中央銀行総裁会議、
通称G20。

評価すべき声明。
「最近の世界的な市場の大規模な変動は
世界の実体経済の動向を
反映したものではない」

このことを明言した。

つまり世界経済の基礎的条件は、
「中国や資源依存の一部の諸国を除けば
順調といってよい」

国際通貨基金の見通し。
「2016年の実質成長率は3.4%」

「世界経済の成長率は、
長期にわたってほぼ
実質3%前後で安定」

一方、株式マーケットは、
「危機的状況」を示唆する。

つまり実体経済と金融経済は、
乖離している。

アメリカの1月の完全失業率は、
リーマン・ショック以降の最低を記録。
4.9%。

雇用者の賃金も顕著に上昇。

日本でも完全失業率は3.3%で推移。
デフレ突入前の完全雇用状態に回復。

総務省の労働力調査。
「昨年、正社員数が
8年ぶりに増加に転じた」

2015年の成長率は、
「名目、実質ともにプラス成長を達成」

コラムニストが言いたいこと。
「マーケットを支配している投機筋は
マイナス材料を実態以上に強調することで
差益をかせごうとしている」

だから「いま大事なのは、
投機筋に売り込む口実を
与えないことだ」

その通り。

実体経済を支えているのが、
小売サービス業。

金融経済の「市場が混乱すれば
やがて実体経済にはねかえる」

さらに「超低金利のもとで
政策の幅が制約されている」

実体経済は、
自信を持って仕事しよう。

もちろんそれに水を差す消費増税は、
見送るべきだろう。

我々に存分に仕事させろ!

それを強く主張したい。

ただし、その仕事の仕方にも、
哲学がいる。

日経電子版「ニュースこう読む」
編集委員の西條都夫さん。
「シャープ追い詰めた『社徳』のなさ」

迷走するシャープの再建。
「かつては液晶で一時代を築いた同社が
なぜ追い詰められたのか」

西條さんは言う。
「『社徳のなさ』もその一因」

「人間に『人徳』『人望』があるように、
会社にも『社徳』『社望』がある」

「社徳のある企業とは立派で尊敬され、
だれもがその企業と取引したい、
提携したいと思う存在である」

「逆に社徳のない企業とは
自己中心的で威張っており、
できれば付き合いたくない存在だ」

かつて安土敏こと荒井伸也さんが、
「家畜」に対して「社畜」なる言葉を使ったが、
「人徳」に対して「社徳」。

日本企業群には不文律がある。
「他社の悪口は言わない」

しかし、シャープについては、
「何人かの経営者から
あからさまな悪口を耳にした」

コマツ、日立製作所、
そして東芝とソニーのOBの声が、
列挙される。

一言で言えば、
「三方良し」の考え方の欠落。

売り手良し、
買い手良し、
世間良し。

私は別の言い方も使う。
あなた良し、
わたし良し、
天も良し。

それが「社徳」の正体。

実体経済は特に、
「社徳」によって支えられている。

「三月去る」ときにも、
みんなで「社徳」を積みたい。

〈結城義晴〉

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