結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2016年03月10日(木曜日)

月刊商人舎「ワイン戦略特集」と鈴木敏文「再増税無理」発言

月刊商人舎3月号、本日発刊!!
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特集は、
The Wine MD Book
ワインの戦略的マーチャンダイジング教本

[Cover Message]スーパーマーケットもコンビニエンスストアもワインを売る。総合ス―パーも百貨店も、ディスカウントストアも、そしてドラッグストアやホームセンターですら、ワインを販売する。もちろん酒類専門店はそのスペシャリストだ。なぜ、ワイン販売が多業態化するのか。それは酒販免許が拡大されたからだが、さらにアルコールの消費トレンドが低下傾向にあるにもかかわらず、ワインだけが伸び続けているからだ。しかし、では、なぜワインは伸び続けるのか。ホメーロスのギリシャ神話では、神々の王ゼウスがブドウとワインの神バッカスの父となる。キリスト教ではワインはイエスの血と見なされる。つまり西欧の文化の源にワインが存在する。長い目で見ると、日本でもまだまだ生活の洋風化は限りないほど続くのだ。「金曜日はパン買って、花買って、ワインを買って、帰ります」。ワインはフードとペアリングされる。ワインはライフスタイルと切り離せない。ワインこそ現代人の生活そのものだ。だからワインは戦略商材なのである。

【目次】
[Message of March]
零戦化現象に陥るな!

Strategic Wine MD
三つのニーズをいかにつかむか? 結城義晴

Total Wine & More
米国18州130店ワイン・スーパーストアの真実

ワイン販売の第一人者が解き明かす
戦略Categoryの戦略的MD体系
山田恭路
第1部 ワイン市場成長の3つの要因
第2部 ワイン売場成功の鉄則
第3部 マーケット・データ

日本一の酒卸国分のスペシャリストたちが明かす
ワインMDトレンドと売り方改革 

イオンリカー「ワインへの特化」
輸入会社コルドンヴェールで一頭地を抜く
【Casestudy1】イオンスタイル御嶽山駅前店
【Casestudy2】イオンリカー自由が丘店  

平和堂100坪大型リカーショップのとんがり
アルプラ フーズマーケット大河端は
450種類のワインMD

大阪梅田百貨店競争で「一人勝ち」の理由
阪神梅田本店ワイン売場

ヴァン・ナチュールの可能性を探る
自然派ワイン専門店「銀座カーヴ・フジキ」

ワイン特集を編んでみたかった。
美しい雑誌を作りたかった。
それができた。

デザイナーの七海真理さんには、
特に感謝したい。

みなさん、ぜひ、手に取って、
ご覧ください。

Website商人舎magazineでは新連載スタート。
「お客と社員に支持される生産性向上策」
ネット会員限定の記事で恐縮。
著者は新谷千里さん。
サミットリテイリングセンター代表。
あの㈱万代出身のコンサルタントです。

極めて重要なテーマ。
楽しみにして熟読してください。

さてテレビ東京の番組『未来世紀ジパング』
番組をつくるためというので、
今朝、電話インタビューを受けた。
メディア・メトルの金本良香さんから。

詳しくは書けないけれど、
番組のきっかけは、
月刊商人舎の2013年の特集記事。

丁寧にレクチャーしました。

さて、今日は日経新聞の『視点・焦点』に、
鈴木敏文さん、登場。
セブン&アイ・ホールディングス会長。

私のブログにも連日のご登場。
聞き手は編集委員の田中陽さん。

タイトルは「バブル崩壊時の心理」
続いて「再増税は無理」とある。

「長く小売業の経営に携わっているが、
最近の消費を取り巻く環境は
バブル経済の崩壊が始まった
1990年から91年の雰囲気に似ている」

こういった観察と経験は、
鈴木さんならではのもの。

「だらだらと株価が下がり、
急騰したと思えば
すぐまた大きく下がる。
これが繰り返されると
消費者の不安感がジワジワ広がる」

2008年のリーマン・ショックは、
一時の急落だった。
だからスーパーマーケット業態、
コンビニ業態など、
日常の買物への影響は長引かなかった。

「消費者は財布のひもが固いのではない。
消費に対する積極性がないだけだ」
これこそ鈴木敏文の持論。

「そもそもモノ余りの時代なので
焦って買う必要はない。
限られた所得の中で
慎重に商品やサービスを選んでいる」

「消費者の防衛意識」を鈴木さんは強調する。
いわゆる鈴木流消費者心理学。

そのうえで暖冬への認識も、
世間とは違う。
「暖冬が消費に暗い影を落としたのは確かだが、
販売データをよく見ると、
そもそも営業成績の悪い店舗が
さらに数字を落としていた」

「暖冬は言い訳の一つでしかない」
このあたり、いつも厳しい。

だから鈴木さんには、
天気の言い訳は許されない。

私の言い方では、
「ああ、お天気産業よ!」

競争も同じ。
厳しい競争が展開されると、
そもそも成績の悪い店から数字が落ちる。
そもそも業績の悪い企業がさらに悪化する。

そして、きっぱり。
「この消費環境では
来春予定の消費税率10%導入は
やるべきではない」

これは清水信次さんと同じ見解。
日本チェーンストア協会会長。
ライフコーポレーション会長。

私もまったく同感で、
1月からそのことを指摘している。

「2段階(8%と10%)の税率引き上げは
痛税感を強めてしまった」

これも流通業界を代表して、
鈴木さんが発言することに意味がある。

「買い急がなくてはならないモノは少なく、
前回のような駆け込み需要が
起こらない可能性すらある」

ここから鈴木流『色彩』マーケティング。

「百貨店の西武やそごうの売り場を見ると、
ピンクや白など明るい色目の商品が人気だ。
かつては景気がよくなる時に
見られる現象だったが、
今回は『気分くらいは明るくしたい』
という気持ちの表れだろう」

当たっている、いないかはわからない。

しかし鈴木さんは本来、
マーケッターなのだと感じさせる。

「値の張るスーツが売れず、
バッグやアクセサリーなど
小物アイテムの動きがいい」

「消費者物価指数がなかなか上がらないのは
消費者の選択眼が
一段と厳しくなっている証しだ」

だから「原材料高を
価格に転嫁しただけの商品では
消費者は手にしない。
単純な値上げは認めない
という消費者の意思の表れだ」

これも鈴木敏文の持論。

「この厳しい姿勢が続く限り
デフレ経済から脱却できない」

そして「デフレ脱却には
新しい価値を提供できる商品開発が必要で、
それこそ民間の努力と知恵が試される」

「新しい価値を明確に打ち出せる商品は
既存品より若干高くても売れる」

これが実は、
ワインの戦略性をも意味している。

「大事なのは常に新しい商品を出し、
既存品も改良を怠らないことだ」

これはマーケティングではなく、
企業活動において当たり前のこと。

「高齢社会は消費活動に
マイナスになるなんてことはない。
より便利なモノ、
少量でもおいしいモノが求められる」

より便利なコト、
おいしいコトが、
求められると、私は思う。

いいワイン、おいしいワインが、
それが適切な価格で、
販売され続ける必要がある。

しかし、ワインを飲むコト、
ワインのある小洒落た生活、
ワインと一緒に食べる食品の提案こそ、
消費者が必要としているものだ。

ワインのあるライフスタイル、
ワインとフードのペアリング。
それがワイン・マーケティングの戦略だ。

最後の一言。
「消費者ニーズは時代とともに変化する。
それに対応していけるかが
企業の盛衰を分ける」

これは伊藤雅俊さん以来の、
イトーヨーカ堂グループの社是。
「基本の徹底と変化への対応」

言い続けることは必須だ。
しかし言い続けるだけでは、
組織は動かない。

いや、動く組織と動かない組織がある。
動かない組織でも、
そのオルガナイザーは、
動かさねばならない。

それがマネジメントである。

〈結城義晴〉

2016年03月09日(水曜日)

「AlphaGo」の囲碁の神様とセブン&アイの「商売の神様」

日本列島を寒気団がすっぽりと包んだ。
暖冬暖冬といわれたこの冬。

しかし、北半球でも、
ニューヨークなどは厳寒の中にある。

地球が変動期に入っていることは確かだ。

「地球に優しい」なんて言い回しがあるが、
地球という天体と比べると、
人類などちっぽけな存在だ。

もっと謙虚に生きねばならない。

謙虚といえば、スポーツも、
徹底的に謙虚でなければ、
その神様から見放される。

なでしこジャパンの女子サッカーも、
リオデジャネイロ五輪出場を逃した。

FIFA世界ランキング4位だから、
アジア代表枠2カ国には、
順当に入るだろうなどと不遜な考えをもつと、
サッカーの神様から見放される。

野球も同じ。

読売ジャイアンツの野球賭博。
どこまで行くのかわからないが、
渡邉恒雄最高顧問まで辞任することになった。

ということは、かなり根深いのかもしれない。

清原和博の覚醒剤取締法違反も、
野球の神様から見放される行為だ。

もちろんスポーツの神様は、
ギリシア神話のごとく、
それぞれの競技ごとに存在していて、
プロフェッショナルの世界だけでなく、
アマチュアにも目を配ってくれている。

ゴルフの神様も同じ。
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昨日から千葉県のグレートアイランド倶楽部。
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伊藤園レディスが開催される名門。
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寒気団が訪れても、
コースメンテナンスは素晴らしい。
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第15回ドクターズ杯前夜祭。  DSCN9548-6

そして当日。

謙虚に謙虚にプレーして、
私は準優勝。

ゴルフの神様に感謝。

ギリシア神話風に言えば、
神様はスポーツに限らない。

将棋の神様は、
故米長邦雄名人が言い出したが、
確かに存在するし、
囲碁の神様も確かにいる。

しかしその囲碁の神様に挑戦するかのように、
コンピュータが囲碁の世界最高峰棋士を、
破ってしまった。

グーグルはブレイン集団「DeepMind」を、
2014年に4億円で買収した。

この集団は「AIのアポロ計画」を自称しているが、
昨2015年10月に、
彼らがAlphaGoと名づけたぶ囲碁ソフトが、
現欧州チャンピオンのファン・フイと対局し、
5戦全勝。

「AplhaGo」(アルファ碁)は、
ディープラーニング(深層学習)を活用している。
約3000万人のトップ棋士の棋譜が集められ、
AIプ ログラムが自分で囲碁を打てるように、
訓練された。

次のステップでは、
ソフトウェア同士を戦わせて打ち手を収集し、
これを使って最高棋士を倒すAIが養成された。

WIREDサイトが報じている。

DeepMindのCEOデミス・ハサビスは言う。
「AplhaGoは、
人間のプログラミングによって設計された、
単なるエキスパートシステムではない」

「一般的な機械学習のテクニックを使って、
どうやって囲碁の試合に勝つか学んでいく」

「AIは人間よりはるかに大量のデータを処理し、
物事をより効率的なやり方で
構造的に洞察することができます。
これは人間の専門家にはできない」

そして今日の新聞で報じられた。
AplhaGoは韓国のイ・セドル九段と、
ソウル市内で対戦して勝利してしまった。

イは、過去10年で世界最多のタイトル保持者。

AIが神の領域に挑戦している。

ただし、デミス・ハサビスをはじめ、
AI研究者たちは実に謙虚だ。

さて、昨日のブログで、
鈴木敏文さんのインタビューを取り上げた。
『週刊東洋経済』の切込み。

ジャーナリズムの存在意義の一端は、
こういった記事にあると思う。

一方、『週刊ダイヤモンド』2月13日号は、
「鈴木セブン&アイ会長初激白!」で、
同じようにインタビューを試みた。
「ヨーカ堂 社長交代の真相と改革の行方」
しかしこれは話題にもならなかったし、
内容も面白くはなかった。

昨年6月6日号でも『週刊ダイヤモンド』は、
「鈴木敏文の破壊と創造」を特集し、
いま、セブン&アイに近いメディア。

そして昨日、『東洋経済』に抗するごとく、
セブン&アイ村田紀敏社長は記者会見した。

その模様を伝えた日経新聞の記事タイトルは、
セブン&アイ、不採算事業の止血急ぐ」

「過去にはイトーヨーカ堂が
グループの成長の基盤だった。
現在はセブン-イレブン。
グループの力を挙げ、
セブン-イレブンを成長させていくことが
重要だ」

9月30日には百貨店2店を閉鎖する。
そごう・西武のそごう柏店と西武旭川店。

2016年度中にはイトーヨーカ堂も、
20店を閉める。

その中には創業1号店の千住店が含まれる。

これは、間違いではない。

そしてこの2月期決算で、
イトーヨーカ堂は創業以来初の営業赤字転落。

セブン&アイはこの2月期に、
約55億円の特別損失を計上。

それでも営業利益は過去最高を更新。

その利益の7割をセブン-イレブンが担う。

さらに来2017年2月期決算でも、
営業利益過去最高更新の見通し。

2015年11月スタートの「omni7」も、
「コンビニの成長エンジン」の位置付けで、
未来への「方針」は出されている。

グループ横断インターネット通販サイトは、
セブン-イレブンの成長エンジンで、
イトーヨーカ堂を成長させるものではない。

村田さんはそれも明言した。

同社の『オムニチャネル』戦略は、
ネットと実店舗を連携させるものだが、
それはセブン-イレブンを中心に描かれる。

しかし初の赤字転落といえど、
イトーヨーカ堂は総合スーパー第2位で、
売上高1兆円を超え、国内185店舗。

昨2015年2月期決算の年商は、
セブン&アイHD6兆0389億円、
イトーヨーカ堂年商1兆2859億円、
そごう・西武8030億円、
セブン‐イレブン・ジャパン7363億円。
ヨークベニマル3969億円。

セブン-イレブンの全店売上高は、
4兆0083億円だが、
これは他人資本の加盟店が積み上げたもので、
会計上、セブン&アイの売上げではない。

イトーヨーカ堂が重要でないはずはない。

そこで買い物してくれる顧客に対して、
そこで働く従業員に対して、
その改革の責任はある。

会社や店の人々の「居場所」を、
しっかりと確保しなければならない。

マネジメントは結果責任をとらねばならない。
結果責任とはトータルな成績とともに、
それこそセブン&アイが標榜する、
「個店経営」にこそ及ばねばならないはずだ。

商売の神様が、
これをどう見ているか。

数年のうちには明らかになるだろう。

商売の神様に愛されるためにも、
謙虚さと真摯さは必須だ。

〈結城義晴〉

2016年03月08日(火曜日)

『週刊東洋経済』セブン&アイ鈴木敏文インタビューに思う

今日の横浜は20度近い気温。
もう春真っ盛り。

春告げるものみな淡く匂ひけり
〈朝日俳壇 西宮市・児山綸子〉

遊ぶ子の春の光となつてをり
〈同 姫路市・吉田光代〉

俳人たちの観察力。

親の目はいつも子にあり野に遊ぶ
〈同 八代市・山下接穂〉

いいですね。

日経新聞の経済コラム『大機小機』
私の好きなコラムニスト追分さん。
「爆買い依存症にならないために」

的確な忠告。

昨2015年、日本を訪れた中国人旅行者は
約500万人。
訪日外国人の4人に1人が中国人。
そして日本での消費額は訪日客全体の4割。

「爆買い様々」

中国人の消費対象は、
モノからコトへと広がっている。

つまり有形財から無形財へ。

これを消費の高度化という。
その高度化の先に日本がある。

だから中国人の日本への評価は高い。
リピーター顧客である。

コラムニストは指摘する。
「こうした爆買いは
いつまで続くのだろうか」

中国経済は既に大きくスローダウン。
日中関係には火ダネがある。
中国政府は資本流出に悩む。

何らかの制限の危険性。

「爆買い」の存在感が大きくなるほどに、
過度に頼ることは危険。

「依存症にならないための工夫」は必要。

この指摘には耳を傾けておきたい。

さて今週の『週刊東洋経済』
インタビュー記事。
セブン&アイホールディングス鈴木敏文会長。
メインタイトルは、
「戸井君と話したこと 病床で考えたこと」

サブタイトルは、
「ヨーカ堂社長辞任から健康問題まで」

話題集中。

又吉龍吾記者と堀川美行記者のリード文。
「セブン&アイ・ホールディングスに
衝撃が走った。
年明け早々、
傘下のイトーヨーカ堂の戸井和久社長が
就任から1年半で突如辞任し、
前任の亀井淳顧問が社長に復帰した」

「昨年は物言う株主として知られる米ファンド、
サード・ポイントが同社の株式を取得し、
ヨーカ堂の分離を主張した。
同社の行く末はどうなるのか。
自身の健康問題を含め、
鈴木敏文会長を直撃した」

最初の質問。
まず年明け早々に、
戸井社長辞任の経緯を問う。
「1月7日、戸井君は僕のところに
辞表を持ってきた」

「僕が出した方針に対して、
『それを達成できず、
会社をこんな状態にしてしまいました。
申し訳ございません』と言って、
辞表を持ってきた」

「『やれ』と言ったのにね。
彼は、『はいわかりました』と
言っていたたけれども、
実際にはわかりきれていなかった。
わかったつもりだった」

このあたりが鈴木敏文そのものだ。

鈴木さんに対しては、
「わかりました」といったら、
必ず実行しなければいけない。

同社伝統の「ました」は、
実に厳格なことなのだ。

しかし「わかりません」とも、
言いにくい。

質問はズバリ。
「CEO(最高経営責任者)として、
会長自身の責任については
どう考えていますか」

鈴木「こっちも任命した責任は当然ある。
しかし、CEOとして出した方針は
間違っていない」

質問。
「CEOの進退を議論する話では
ないということですか」

鈴木「そうだよ。
その証拠にセブン-イレブンはどうか。
同じ人間が具体的に
『この商品を作れ、この商品を』と
言っているのではなく、
『こういう方針でやれ』
ということを言っている。
要するに業態は違っても
言っていることは共通なんだよ」

「特にヨーカ堂の場合には、
脱チェーンストアという理論を言ってきたが、
脱チェーンストアになっていないのが
影響している」

「脱チェーンストア」の概念は、
実は、わかりにくい。

業態の違いを克服することも、
困難な仕事だ。

月刊『商人舎』12月号で、
「流通革命の軛を断て」と特集した。
あれだけ解説しても、
「脱チェーンストア」ですぐに、
利益向上とはなりにくい。

CEOとして出した方針は間違っていない。
だから責任を取る必要はない。
方針に「わかりました」と言って、
それができなかったから、
戸井和久は辞めた。

「CEOとしては方針を出すのが仕事で、
実務をやるのはCOOであり、社長」

これが鈴木敏文の組織論の根幹をなす。
これだけ聞いたら、それは正しい。

しかし、マネジメントとは、
人の強みを生かすこと。
ピーター・ドラッカーの考え方。

鈴木敏文は、
戸井和久の強みを生かせなかった。
それは事実だ。

まあ、1兆円の企業の社長なんだから、
生かされるではなく、自分で生きろ。
それが鈴木さんの考えなんだろう。

鈴木さんは、記者にもプレッシャーをかける。
「だから、編集の人たちも批判できないよね。
物まねのような記事を書くのではなくて、
新しい現象を見つけて、
それを記事にするのじゃなかったら、
みんな買ってくれないよ」

「今、何で雑誌の売れ行きが伸びないの?
一生懸命、書いて編集しているはずなのにね」

「僕はトーハンの経営にかかわっているから、
雑誌のことは、よくわかっている。
人のことは、みんな簡単に記事にできる。
『なぜ変わらないんだ』と書くけど、
自分でやってみたらいいよ。
それは本当に難しいこと」

変わること、
変えることは、
難しい。

鈴木さんもそれは認めている。

俺は「変われ」と言っている。
しかし「変われない」

雑誌も売れない。
だからイトーヨーカ堂が売れないことを、
批判できないぞ。

そんなニュアンス。

最後の質問は体調に関して。
「昨年末に体調を崩されたと聞いています」

鈴木。
「なんとなく体のバランスが悪くて
医者に行ったら、
すぐに手術した方がいいと」

「入院は10~12日間くらいかなあ」

質問「病床で今後のグループ経営のこと、
ご自身に万が一のことがあったら・・・・・
など考えましたか」

鈴木「自分のことは考えたってしょうがない」

「僕がいつも考えているのは、
自分がいつ倒れるかわからない、
ということだ。
よい人材がいつ出てきてくれる
かもわからない」

「だけど僕もいつまでもやっているのは
しんどいもんな。
本当は顧問でも何でもやっていたら、
そのほうが気楽なんだよね。
でも、そんなことは考えない。
だって、明日どうなるかもわからない。
人間なんて」

鈴木敏文、83歳。

CEOとしての方針は、
揺らぐことはない。

ただし、その方針の実現こそ、
至難の業だ。

又吉龍吾記者と堀川美行記者、
よくぞ、切り込んだ。

拍手。

そして、戸井さん、お疲れ様、
亀井さん、ご苦労様。

そう、言っておこう。

〈結城義晴〉

2016年03月07日(月曜日)

3-11「負けるな! 不屈の日本人」とチェーンストアの回転方式

Everybody! Good Monday!
[2016vol10]

今年も第11週。
3月は第2週で、
ひな祭りが終わり、
来週月曜日のホワイトデーが控える。
さらに3月20日の日曜日、
春分の日がかぶったが、
翌月曜日が振り替え休日、

そして3月には新たに3・11が加わる。
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毎日新聞巻頭コラム『余禄』
石巻市立吉浜小学校跡地の、
慰霊碑の短歌を紹介。

吾子(あこ)ら逝く
朝明
(あさけ)の海は 鎮まりて 

七つの命 永久に忘れじ

児童7人と教師1人が亡くなった。

コラムは書く。
「命を取り留めた子は、
被災地の復興を支える大人に育ってほしい」

慰霊碑にある。
「大海大河にも勝れ吉浜っ子」

もちろん1人の教師も、
忘れてはいけない。

日経新聞の『私の履歴書』
今月は大山健太郎さん。
㈱アイリスオーヤマ社長。

東大阪出身の大山さん。
本社は宮城県角田市にある。

だから当然ながら、
東日本大震災で被災した。

普通、『私の履歴書』は、
生まれたときから順に書かれていく。

しかし大山さんは、
第1回から第5回まで、
東日本大震災後の活動を書いた。

第1回「震災後初の朝礼」
「東北復興 役目果たす」
企業の決意訓示 社員を鼓舞

第2回「思いやる哲学」
被災者へ灯油無料配布
社員が判断、理念定着に誇り

第3回「即断即決」
赤字覚悟、物資確保急ぐ
節電需要を予期、LED増産

第4回「国との温度差」
復興案、理解されず失望
「雇用守ろう」地元に働きかけ

そして第5回「復興は人から」
地元経済の担い手育成 塾を設立
100人超送り出す

『私の履歴書』の定石を破る構成。
私は、大山健太郎の意気込みに感動した。

気仙沼の熊谷光良さんにも。
㈱熊谷電気社長。
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私は感動した。

商人舎ホームページでは、
右段に現在もボタンをつくって、
応援している。

東北関東大津波大震災へのメッセージ
「負けるな! 不屈の日本人」
2011年3月11日から、
5月13日までのmessage。

この心持ちを忘れてはいけない。
続けていかねばならない。

さて、商人舎magazineの、
Daily商人舎。

今年に入ってから毎月1回、
新店届出ニュースを報告している。
今年1月の新設店届出は26物件。
そのうち9物件がコスモス薬品。

凄い勢い。

「チェーンストアは回転焼きだ」
長崎屋を創業した故岩田孝八さんが、
岡田卓也イオン㈱名誉会長に教えた言葉。

今のコスモス薬品を見ていると、
この「回転焼き論」を思い出す。

ゴドブリー・レブハー著『チェーンストア』
チェーンストア方式の誕生の理由のひとつを、
こう表現する。
「ささやかな資本で発足し、
初期の店舗増設の資金を全部、
利益金から捻出したこと」

さらにチェーンストア方式に関しては、
「資本回転方式」を必須の要件とする。

セブン-イレブンなどFCビジネスは、
別資本の集合体だが、
コスモス薬品はこの「資本回転方式」

岩田孝八の考え方そのものだ。

もちろん、チェーンストアが、
回転方式を展開するには、
グランド・デザインが最も重要だ。

そのうえで回転方式。

東日本大震災の復興も、
グランド・デザインを描いたうえで、
「回転方式」のスピードが求められる。
復興に、もっと「時間競争力」がいる。

3・11から5年目の今年、
つくづくとそう思う。

では、みなさん。
今週も、Good Monday!

〈結城義晴〉

2016年03月06日(日曜日)

ジジ、11回目の誕生日[日曜版2016vol10]

ジジ デス。
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日曜日。

オトモダチ ト 一緒 ニ、
カエッテ キマシタ。
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明日 ハ ボク ノ
11回目 ノ バースデー。

生キテ イタラ ノ 話 デスガ。

去年 ヲ 思イ出シマス。
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ボク ハ 誕生祝イ ヲ シテモライマシタ。

ケーキ。
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猫用 ノ ケーキ。
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デモ ボク ハ、
ケーキ 得意 デハ アリマセン。
ネェ、オトーサン。
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ソレデモ、セッカク ノ プレゼント。
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ア~ア、アマイ。
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誕生日 ヲ オ祝イシテ モラッテ、
ウレシカッタ。

母サン ノ コトヲ オモイダシタ。
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名前 ハ ミント。

父サン モ オモイダシタ。090622-父と3兄妹
名前 ハ ジンジャー。

三ツ子 ノ 姉妹タチ モ。
050401b
誕生日 ハ、
母 ト 父 ニ 感謝スル日。

結城義晴 ノ オトーサン ガ、
イツモ オシエテ クレタ。

モウヒトツ。

ソレ ハ、
マーク・トウェイン ノ 言葉。

生キテイクトキ ニ
大切 ナ 日 ガ
二日 アル。

生マレタ日 ト、
ナゼ 生マレタカ ガ
ワカッタ日ダ。
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ボク ハ 去年、
「ヒトツメ ハ ワカル ケレド、
フタツメ ハ マダ ヨク ワカラナイ」
ト、言イマシタ。

デモ、今 ハ ワカリマス。
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ナゼ ボク ガ、
生マレテ キタノカ。

デモ、ワカッタカラ ト イッテ、
ナンデモ スグ ニ、
口 ニ ダスモノデハ アリマセン。

ソレ ガ ワカル ト イウコト デス。
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オトーサン アリガトウ。
ミント母サン アリガトウ。
ジンジャー父サン アリガトウ。

ソシテ、ミナサン アリガトウ。

ボク ハ シアワセ デシタ。

〈『ジジの気分』(未刊)より〉

2016年03月05日(土曜日)

ユニ・チャーム高原豪久の「共振の経営」と「時間競争力」

昨日のブログ。
故スティーブ・ジョブズの言葉。

「見つかるまで探し続けること。
止まっ てはいけない」
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今日は高原豪久さん。
「やりたいこと=できること」にする方法。

ユニ・チャーム社長。
日経電子版の経営者ブログがいい。
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〈写真は同社ホームページより〉

「中長期の経営計画において大切なこと」
高原さんの考えの論旨を、
ちょっと丁寧におさらいしてみよう。

まず初めに「戦略の3つの落とし穴」
第1は、「目標を掲げただけなのに、
それで戦略を作ったと錯覚する」

これは実に多い。
「気づき」と称したりする。

第2は「変革のシナリオやあるべき姿が無いのに
それで戦略を作ったと勘違いする」

これも実に実に多い。
これは自社、自店によって、
決定的に異なる。

第3は「戦略作成を現場、最前線に
任せきりにする」

現場や最前線にだけでなく、
無責任な他人任せにすることも、
おどろくほど、多い。

「始めは『到底達成できない』
と思われるような高い目標を、
メンバー一人ひとりが
自分で具体的な目標に変換し、
しかも、その目標を節目、節目で
確認できる大きさで設定する」

これは、ピーター・ドラッカーの
「目標管理」のエッセンスだ。

高原さんは、マラソンにたとえる。

「次の交差点まで、次の信号まで、
どんな走りのペースで、
どのくらいの時間で、と
自分の目で確認できる目標を
明示しておくこと」

「この場合、数字や程度は
基準合わせのため」

むしろ、重要なのは、
「戦略実行するための組織能力、
個人能力のラップ」の意味合い。

組織能力のラップ、
個人能力のラップ。

「いくらやるべきことといっても、
能力以上の結果は出ないし、
考えていないことは実行できません」

「従ってまずは全員が、
自部門の計画の内容を理解すること」

これこそ「目標管理」である。

そのうえで、
「もっと自己能力を高めたい!」
こういった意識を刺激する。
「やるべきこと=やりたいこと」
この状態に自分、幹部、社員をもっていく。

ここが肝。

結果として、
個人能力の集合である組織能力が高められ、
全体戦略が遂行される状況が実現される。

「能力ギャップを全員で埋める仕組み」
それをつくるためには、
戦略の「意志決定」の精度を高めること。

戦略決定だけではない。
意志決定の精度の高さは、
戦術の場合、戦闘の場合も、
同じように重要だ。

そのためには3つの条件を、
テーマによって、
その時々の状況に合わせて、
最適にしていくこと。

3つの条件とは、
①情報の精度
②スピードとタイミング
③メンバー

高原さんは第3のメンバーを重視する。

「メンバー」とは、
誰がこの意志決定に関わるかを
突き詰めて吟味すること。

このときのメンバーの選定――。
役職や年功によってではなく、
その案件ごとに、
見識と判断能力を有するメンバーを選ぶ。

『ミッション・インポッシブル』で、
はじめにトム・クルーズがメンバーを選ぶ。

その案件によって、
メンバーは変わってくる。

あれです。

その際、ディシジョンマンとコンタクトする。
鍵を握る人間。

「私はトップとして
この3つの要素が
一つでも欠けている提案では
正しい意志決定ができないと
常に自戒しています」

ユニ・チャームの「業務執行会議」
短期業績の予実一致を目的に開催される。

「その時の議題にそって、
意志決定に付加価値をつけられる人を
都度招集しています」

「出席メンバーの選定を、
従来の権限基準から付加価値基準へと変更し、
現場の知恵を意志決定に活かす」

それが高原さんの「共振の経営」

この「共振の経営」では、
「タイムベース競争力の強化」が強調される。

「タイムベースマネジメント」が、
高原ユニ・チャームの特長である。

時間競争力のある製造業。

「時間競争」は、1980年代後半に、
ボストンコンサルティングが提唱した。

「時間」に焦点を当て、
その部分で競争すること。

「時間競争力は
組織能力が高くならないと実現しません」

第1に、何をすべきか(WHAT)を突き詰める。
あるべき姿、競争上の優位性を
外部競争環境との比較で示す。

第2に内部要因として、
「HOW」にフォーカスする。
その戦略を、
どのように進めていくのかに注力して、
革新のシナリオを実行し、
組織能力の優位性を構築する。

そしてメーカーとして、
「時間競争力」をつける。

最後に高原さんは言う。
「共振の経営」は、
「組織能力向上によって、
あるべき姿の実現を目指すものであり、
人間尊重、達成感重視の経営です」

2001年に39歳で社長に就任した高原さん。
いま、54歳。

2015年12月期決算。
売上高7387億0700万円、
営業利益799億3400万円、
経常利益713億8000万円。

売上高成長率15%、
営業利益率15%、
総資本経常利益率(ROE)15%。
凄い経営を続けるユニ・チャーム。

このブログは、
自分自身に確認するように、
正直に丁寧に語り掛ける。

つまり他人に任せきりにせずに、
自分自身で切り開いていこうとする。

それを幹部・社員にも「共振」しようとする。
達成感重視の経営である。

スティーブ・ジョブズは、
ビジョンを語った。
「見つかるまで探し続けよう。
止まっ てはいけない」

そして「Stay hungry, Stay foolish.」
「ハングリーであれ、愚かであれ」

高原豪久は、
「やりたいこと=できること」

二人はつながっている。
そこに「夢」の「実現」の接点がある

〈結城義晴〉

2016年03月04日(金曜日)

樹原涼子「ピアノランド」とSteve Jobs「Stay hungry!」

熊本に宿泊して、
4月並みの暖かさを味わう。

なんだか、ずいぶん得した気分。

損得より先に善悪を考えよ。

それでも、得した気分は、
いいもんだ。

夕方のANA便で、
羽田に帰る。
IMG_7922-66

窓の外は靄っている。IMG_7923-6

しかし、羽田空港についたら、
今度は急遽、予定変更で、
再びANAに乗り換えて、
大きな天秤を振るように、
岡山空港へ向かう。

アメリカをあっちこっち、
行ったり来たりしているような感じだ。

さて、一昨日、感心したこと。
日経新聞『旬の人時の人』
樹原涼子さん。

ピアノ教本「ピアノランド」作者。
音楽之友社刊。
index

出版25周年を迎えて、
シリーズ発行部数は、
なんと180万部を超える。

1年に7万2000部を25年間続ける。
凄い発行物だ。

私も独学でおさらいしたことがあるが、
世界のピアノ教則本は、
何といっても「バイエル」。
楽譜柄ノート・子供のバイエル1
それを発行部数で抜いた。

そして、今、
ピアノ教本の新定番の地位を得た。

「なんで、教えてくれなかったんだ」
そう思えるくらいだ。

とはいっても、私の場合、
50年以上も前のことだから、
「ピアノランド」は存在しなかった。

樹原さんの動機は、
「バイエル」中心のレッスンへの疑問。

それがピアノを教え始めた時の思いだ。

教則本「バイエル」は、
フェルディナント・バイエルによって、
1850年に発刊されたとされる。
ドイツの作曲家でピアニスト。

作曲家としての評価はあまり高くはない。
しかし教則本は特に、
日本や韓国で圧倒的に使われている。

全部で106曲と予備練習曲。
それぞれの曲に題名はない。
番号があるだけ。

最大の問題点は、
このいかにも「教科書然」としたところ。

曲数は多いし、番号の連続で、
途中でどうしても、
モティベーションが失せる。

右手が主旋律、左手が伴奏、
このパターンが多い。

最初の関門はバイエル16番。
ハ長調。

右手は、
ドミレファミドレー ドミレファミレドー
レミドソファミレー ドミレファミレドー

左手は、
ドーソードーソファ ミドファレソードミ
ファソミーレドソファ ミドファレソード

懐かしいなあ。

アメリカやヨーロッパでは、
バイエルは少数派。

樹原さんは感じた。
音楽は古い。
なにより、子どもたちは、
楽しんで学んでいない。

「日本の子どものために
日本の作曲家が作らなくてどうするの」

始めから両手を使う。
タイトルと歌詞がある。
連弾の伴奏がついている。
クラシック以外のジャンルもカバーする。

さらに「ピアノランド」の本づくり。
イラストレーター岡久留実さんをはじめ、
エディターとデザイナーの4人で、
Beansというチームを組んだ。

このチームで、
「絵本のように美しい曲集」をつくった。

さらに音楽之友社からの出版が決まり、
全国を回ってピアノランドのセミナーをした。
セミナーでは弾き語りをした。

そうしたら、瞬く間に、
ベストセラーになった。

このプロセスは、
「ポジショニング戦略の要件」そのものだ。

まず、「自分が欲しい本を
自分で作ってしまおう」という発想。

曲がよいというだけでなく、
絵本のように美しく楽しい。

店や売場も、
「ピアノランド」でなくてはいけない。

それからレッスン曲ごとのタイトルと歌詞。
部門ごと、コーナーごとの、
タイトルやキャッチフレーズ。

まるで阪急オアシスやエブリイの店のようだ。

さらに生徒がメロディーを弾いて、
先生が伴奏する。

顧客とのコラボレーション。

「ピアノランド」という教則本を、
セミナーを開いて告知する。

「バイエル」はマニュアルのようなものだ。
モダンの思想の中にある。

「ピアノランド」はポスト・モダンである。
だから絵本を見るように楽しみながら、
どんどんレベルを上げていくことができる。

「ピアノランド」はいまや、
音楽大学でも使われる。
これで学んだ生徒の中から、
コンクール出場の演奏家も続々と登場。

「バイエル」が悪いというわけではない。
しかし「ピアノランド」が、
それを凌駕してしまった事実。

樹原さんは述懐する。
「誰も見たことのないものが、
みんなの欲しいものだった」

そう故スティーブ・ジョブズの言葉。
アップル創始者。
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2005年のスタンフォード大学の卒業式。
スティーブ・ジョブズは、
歴史に残るスピーチをした。

「本当に満足する唯一の方法は、
素晴らしいと信じる仕事をすることです。
偉大な仕事をする唯一の方法は、
あなたのする仕事を愛することです」

「心の問題と同じで、
見つけたときはわかります。
そして、素晴らしい関係のように、
年を重ねるごとによくなっていきます。
だから、見つかるまで探し続けること。
止まっ てはいけない」

このスピーチの最後に、ジョブズは、
”The Whole Earth Catalogue”の話をする。

「全地球カタログ」
「とんでもない出版物」
「同世代の間のバイブルの一つ」
ジョブズはそう絶賛する。

60年代後半、製作者はスチュアート・ブランド。
「彼の詩的なタッチによって、
誌面は、実に生き生きと、
仕上げられていました」

パソコンやデスクトップ印刷が、
現在のように普及する前の時代。
「この媒体は全て、
タイプライターとはさみ、
そしてポラロイドカメラで、
作られていました」

けれどそれはまるで、
「グーグルのペーパーバック版」

グーグルが登場する35年前の時代に、
「使えるツールと偉大な概念が、
理想に輝きつつ、
それこそページの端から溢れ返っている。
そんな印刷物でした」

”The Whole Earth Catalogue”
「最終号の背表紙には、
まだ朝早い田舎道の写真が
1枚ありました」

写真の下に書かれていた言葉。
「Stay hungry, Stay foolish.」
「ハングリーであれ、愚かであれ」

「それからというもの私は常に自分自身、
そうありたいと願い続けてきました。
そして今、卒業して、
新たな人生に踏み出す君たちに、
それを願って止みません」

樹原さんのポスト・モダンの教則本。
”The Whole Earth Catalogue”。
そしてスティーブ・ジョブズ。

「素晴らしいと信じる仕事をしたい」
巨大な天秤の振り子のようなフライトの中で、
私はそう思った。

〈結城義晴〉

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