結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2017年01月03日(火曜日)

「2017初売り&業種別天気図」と「個性とその強靭さ」

三が日は年賀状。2017nengajou-blog
ありきたりな言い方だけれど、
今年も、よろしくお願いします。
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さて、朝日新聞『折々のことば』625。
個性的な作品を
作りたいと思う作者は
個性の弱い人です。
(映画監督・山田洋次)

「個性的であるとは、
競争をたくましく勝ち抜いて
目立つことではない」

「か弱く傷つきやすい人たちを
あらゆる暴力からかばい、
その命を深く愛おしみ、
守り抜くところに、
人の個性とその強靱さが
おのずと表れる」

ポジショニング戦略の中で、
ユニークであれ、個性的であれ、
というけれど、
それは目立つことだけではない。

もちろん他との違いを鮮明にして、
目立つ場合もある。

しかし山田さんが言うのは、
弱い人、貧しい人を、
守り抜くことから、
その人や組織の個性が、
自然に表れるということ。

難しいけれど、
それが個性だ。

自然に表れるものを持たない者が、
「個性的な作品」、例えば、
店や売場や商品を作りたがる。

命を深く愛おしみ、
守り抜く強靭さ。

そこから個性は生まれてくる。

正しいと思う。

さて、2017年の「初売り」
日経新聞が取材した。

前年を上回る集客は、いい滑り出し。
年末年始の曜日の巡り合わせで、
まとまった休みを取りにくかった。
それに天候にも恵まれた。

1日からの初売りは、
イオンリテール。
1日の客数は前年比1割前後の増加。
売上高は前年並み。

「人混みを嫌う人の予約が毎年増えており、
その分を含めれば好調」

百貨店は2日から。

三越伊勢丹ホールディングスは、
グループの大半が初売りを3日に遅らせた。
ただし三越日本橋本店は例年通りの2日。
開店前に5150人が行列。
これは前年を約500人上回った。
福袋は5万5300個、前年より3%増、
売上高は前年比2%以上の伸び。

高島屋日本橋店でも、
5000人以上が開店前に行列。
前年を8%上回る。
多くの福袋が午前中に売り切れ、
売上高は前年を1%上回った。

阪急うめだ本店には、
午前6時半から約7000人が行列。
しかし前年より1000人ほど少なかった。

婦人服や化粧品といった人気商品の福袋を、
インターネットの事前受注に切り替えた。

果たして意味があるのか。

福袋を買いに行く行為そのものが、
このプロモーションの意味だと思うが。

しかし売上高は前年を15%上回った。

三越伊勢丹の大西洋社長。
「福袋に関心が集まるのは
足元の消費が弱含んでいることの表れ」

だから日常消費に関しては、
やや悲観的。

その大西社長、
朝日新聞のインタビューに答えている。
「2018年から主要店舗で
正月三が日は休業」

現在は、元旦に休み、
一部店舗(日本橋三越本店)は2日から、
多くは3日から営業している。

「三が日に休めれば、
地方出身の従業員は、
正月に帰省することができる」

この方針が実現すれば、
休日はさらに増える。
働き方改革の一つでもある。

「最高の状態で働いていれば、
最高のおもてなしができる」
大西さんの見解は正しい。

ただし2017年の消費動向には、
「厳しい状況が続く」

爆買いバブルに浮かれたことを、
自覚し、反省もしているようだ。

日経新聞恒例の特集。
「主要30業種の天気図」1月~3月。
各業種の生産、販売、操業率、収益などから、
担当記者が判断したもの。

小売流通業。

百貨店は小雨、
スーパーは曇り、
コンビニエンスストアも曇り、
ドラッグストアは曇りのち晴れ。

ネットサービスも曇りのち晴れ、
外食は曇り。

当たるも八卦当たらぬも八卦、
担当記者の予想だから、
そう見たほうがいい。

それに業種業態全体の動向よりも、
自社自店の、それこそ個性を出して、
自分のカスタマーをつかむことが大事だ。

だから山田洋次の言葉が味わい深い。
「個性的であるとは、
競争をたくましく勝ち抜いて
目立つことではない」

「か弱く傷つきやすい人たちを
あらゆる暴力からかばい、
その命を深く愛おしみ、
守り抜くところに、
人の個性とその強靱さが
おのずと表れる」

個性とその強靭さは、
おのずと表れるものだ。

今年もその個性を、
真摯に追い求めたい。

〈結城義晴〉

2017年01月02日(月曜日)

「無茶をせず・無理をする」から一日二度の「朝飯前」へ

Everybody! Good Monday!
[2017vol1]

2017年第1週。
本年も今週から数え始めます。

それに今年は第1週と、
Good Monday!のVol1が一致していて、
わかりやすい。

例年は週の中頃が元旦で、
その週が第1週、
Good Monday!のVol1は、
第2週となることが多い。

今年もWeekly Managementは、
仕事の基本となります。

さて、新年、おめでとうございます。
今年の年賀状。
2017nengajou-blog
三が日の間、掲載します。

そして今年の商人舎標語。
店は客のためにあり、
店員とともに栄える。
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㈱商業界の社長時代、
若手社員有志達が、
2月ゼミに向けて、
製作してくれたTシャツ。

胸に入っているのが、
店はお客のためにある

その年の2月ゼミの冒頭、
私はこのTシャツを着て
基調講演をしました。

そして2泊3日のゼミナールの最中、
ずっとこのTシャツを着用して、
宣伝マンとなりました。

今年のご挨拶は、
一人です。
ジジはもういません。
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それでも今年、1年、
シンプルに生きていきたいと思います。

「無茶をせず・無理をする」

2007年の夏に、
その商業界を辞して、
ずっとこのスローガンを通してきました。

今年も基本的にそれは変わりません。

のんびりしている暇はない。

しかし、それでも、
64年の年を重ねてきて、少しずつ、
無理がきかなくなってきました。

だから「無茶をせず・無理をする」も、
今年くらいで打ち止めになりそうです。

そこで代わりに、出てくるのが、
「朝飯前」の考え方。

外山滋比古さんが、
『思考の整理学』のなかで、
いいことを書いています。
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「簡単なことだから、
朝飯前なのではなくて、
朝の食事の前にするために、
本来は、決して
簡単でもなんでもないことが、
さっさとできてしまい、
いかにも簡単そうに見える」

「知らない人間が、それを、
朝飯前と呼んだ
というのではあるまいか」

「どんなことでも、
朝飯前にすれば、
さっさと片付く。
朝の頭はそれだけ能率がいい」

納得。

「おもしろいことに、
朝に頭は楽天的であるらしい」

賛成。

「朝の仕事が自然なのである。
朝飯前の仕事こそ本道を行くもので、
夜、灯をつけてする仕事は、
自然にさからっているのだ」

私は夜型だった。

「若いうちこそ、粋がって、
その無理をあえてする」

だから、私は、
今年の誕生日あたりから、
「無理をせず、朝飯前」にする。

外山滋比古さんは工夫する。
「食前はすべてを忘れて、
仕事に神経を集中させる。
これには、
午前中をすべて、

朝飯前にするのが
よろしい」

なるほど。

さらに外山さんの工夫は続く。

「朝食兼昼食をゆっくりとると、
そこで、ひと眠りする」

「ふとんをしいて、
本格的に寝てしまう」

ベッドでもいい。

「やがて目が覚める。
いったい、今は何時だろう。
ずいぶん今朝は寝坊してしまって……
と、一瞬、ひるさがりを、
朝と取り違えるようであれば
たいへん効果的である。
それをもって”自分だけの朝”とする」

自由な物書きだからできることでもある。
しかし、1日、自由になる日は、寝る。

昼寝から起きたら、
「顔を洗って、歯を磨く」
朝の儀式をする。

ここでまた、「新しい一日」が始まる。

「しかし、”朝食”はとらない。夕方に、
“朝食”と夕食を兼ねた御馳走を食べる」

この朝食兼夕食までの時間が、
これまた「朝飯前」となる。

そして外山さん自慢げに語る。
「こうすれば一日に二度、
朝飯前の時間ができる。
つまり、一日が二日になる」

私も今年の後半あたりから、
この「朝飯前」を実践してみようと思う。

もちろん、一日、
どこにも出かけない、
誰とも会わない、
そんな日をどれだけつくれるか。
それが問題となるが、
だんだん、そんなライフスタイルに、
変貌していくことはたしかだ。

「無茶をせず・無理をする」
からすると、ずいぶんと進化して、
しかもシンプルだ。

そうそう、これだ。
これにしよう。
「朝飯前」

昨年、私は、ざっと計算して、
80万字くらい、原稿用紙2000枚ほど、
文章を書いた。

今年はこの「朝飯前」作戦で、
100万字、2500枚を目指そう。
しかも、中身のこってりした文章を。

きっと、できる。

正月の初夢では、ない。

では、みなさんも、
新しい決意を。
Good Monday!

〈結城義晴〉

2017年01月01日(日曜日)

「店は客のためにあり」と「アイデンティティ/多様性」

2017nengajou-blog
2017年は平成29年。
もう、30年目前。

新年、おめでとうございます。

結城義晴のブログ、
毎日更新を宣言します。

毎年、正月元旦に更新宣言をして、
大晦日に終了宣言をします。

これで元旦の宣言は10度目となります。

ご愛読を、心から感謝します。

読み手がいるから、
書き手がいる。

話し手がいるから、
聴き手がいる。

「コミュニケーションを成立させるのは、
コミュニケーションの内容を発す者、
すなわちコミュニケーターではない。
聴く者がいなければ、
コミュニケーションは成立しない」
〈ピーター・ドラッカー〉

さて今年の商人舎標語。
そして[Message of January 2017]
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店は客のためにあり、
店員とともに栄える。

ポピュリズムの台頭に、
世界が右往左往した2016年。
イギリスのEU離脱、
トランプ米国大統領誕生。

相変わらずのテロリズム横行、
不気味な極右勢力の浮上、
大量難民の行き場のない移動。
そして地球温暖化の異常現象。

それに対して日本社会は浮かれ気味。
日銀異次元金融緩和だけのアベノミクス、
おもてなしによる東京オリンピック景気、
そして爆買いのインバウンド消費バブル。

消費増税と軽減税率は延期された。
円安・株高は景気を好転させるかに映る。
1年を表現した漢字は「金」
流行語大賞は「神ってる」

しかし現実を見て、現場を歩くと、
多くの中小企業や大半の消費者にとって、
好況の恩恵に、実感はない。
生活が豊かになったとはいいがたい。

小売りサービス業経営は、
深刻な人手不足に苛まれ、
働き方改革と人材マネジメントが、
存続はもとより生存の条件となる。

そんな2017年がやってきた。
しかし2020年までは、
やはり無呼吸泳法だ。
ひたすら我慢と忍耐の仕事が続く。

店は客のためにあり、
店員とともに栄える。
顧客満足と従業員満足、
それに社会満足が加わる。

市場原理から社会原理へ。
競争から共創へ、EGOからECOへ。
サスティナブルへ。
オーガニック&ナチュラルへ。

だから、店は客のためにあり、
店員とともに栄える。
それに「社会のためにあり」を加えて、
「三方良し」を目指すときだ。
〈結城義晴〉

今年はほんとうに原点に戻るとき。

われわれは何処から来たのか?
われわれは何者か?
われわれは何処へ行くのか?
D’où venons-nous ?
Que sommes-nous ?
Où allons-nous ?

〈ポール・ゴーギャン〉
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小売商業の原点は、
店は客のためにある。
そして店員とともに栄える。

ただし、戻るだけではいけない。
それを発展させねば。

売り手良し、
買い手よし、
世間良し。

近江商人の「三方良し」

だから顧客満足と従業員満足に
社会満足を加える。

これはフィリップ・コトラー、
マーケティング3.0の根本思想。

さて、私個人の、
昨年のフィードバック分析。
4つの目標を決意したが、
それを1年ぶりにチェックしてみる。

そのうち、第1は、
全然、遂行できなかった。
準備はしたが実行できなかった。

第2は、行動を起こして実践したが、
成果は上がらなかった。
成就しなかった。

第3は、一定以上果たした。

第4は、完全に実行、実践した。

おもしろい。

今年も、また、
この目標の設定、
三が日の楽しみでもある。

さて日経新聞『私の履歴書』
1月は、カルロス・ゴーン。
もちろん日産自動車社長、
ルノー会長。

「グローバル化の時代に、
大切なこととは何か」

この問いに、即座に、
迷わず、答える。

「アイデンティティを
失わずに

多様性を
受け入れることだ」

アイデンティティが確かだから、
ダイバーシティを認めることができる。

自己が確固としているから、
他と協調することができる。

競争も同じ構図をもつ。

自己のポジショニングが鮮明だから、
コンテスト型競争を、
生き抜くことができる。

「アイデンティティを
喪失せずに

多様性を受容する」

そしてアイデンティティとは、
何かと問われれば、
われわれは何処から来たのか?
われわれは何者か?
われわれは何処へ行くのか?

今年は、日本国にとっても、
それぞれの産業にとっても、
会社にとっても、店にとっても、
そして個人にとっても、
アイデンティティが問われる年だ。

それが悪しきポピュリズムに、
流されない生き方となる。

では、今年も、よろしく。

〈結城義晴〉

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