結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2017年02月07日(火曜日)

伊藤園大陳コンテストとTiffanyCEO退任の「笑えない理由」

急に寒くなった東京・横浜。
それでも冬らしくて、
これもいい。

私は、何でも、
そんな風に感じ取り、考える。

さて、日経新聞の昨日の記事。
「ティファニーCEO辞任」
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フレデリック・キュメナルCEO。
業績不振を理由に辞任。

昨年末のホリデーシーズンに、
北米既存店売上高が前年同期比4%減。

滑稽と言っては失礼だが、
その内容が面白すぎる。
「マンハッタン5番街の旗艦店は、
隣接するトランプタワーの警備強化で、
来店客が激減し、売上げが14%減」
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この旗艦店は、
全売上高の約1割を占める。
ドナルド・トランプ勝利以降、
アンチトランプデモなどもあって、
5番街トランプタワーの警備は超厳重。

今では、「近隣の店舗などに行くにも、
警察官に行き先を尋ねられ、
手荷物も検査されるようになった」

これで隣接するティファニー旗艦店は、
地元の買い物客も減っていた。

あのオードリー・ヘップバーンの、
「ティファニーで朝食を」の舞台も、
トランプ旋風の被害者。
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「当面はマイケル・コワルスキー会長が、
暫定CEOを兼務」

そのコワルスキー会長の声明。
「最近の業績には失望している」

ああ。

山眠るこの世に何も無き如く
〈朝日俳壇より 大津市・辻童舟〉

(大串章選評)静かに眠る冬山。
この世に何もなければいいが。

何もないことなんて、絶対にない。
ティファニー本店、とんだ被害だ。

無住寺の氷柱の零す涙かな
〈同 野洲市・深田清志〉

無住寺は「むじゅうじ」、
氷柱は「つらら」、零すは「こぼす」

(大串章選評)
無住寺の氷柱から滴が零れている。

中外日報社の調査。
仏教10大宗派には6万1789カ寺がある。
そのうち、少なくとも1万2061カ寺が、
無住寺、または兼務寺院。

仏教界も後継者難。

明けぬ夜も暮れぬ日も無し日脚伸ぶ
〈同 岐阜県揖斐川町・野原武〉

冬至を過ぎて、1月、2月、
日が長くなって日脚が伸びる。

さて今日は朝から、東京・清水橋。
伊藤園本社。
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玄関口には、
春の商品陳列。
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今日は恒例のイベント。
伊藤園大陳コンテスト、
最終審査委員会。
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参集して、今回の趣旨説明の後、
早速、6つのコースごとに、
最優秀賞、優秀賞を審査する。
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一番最後の大賞は、
審査委員が議論して確認する。
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その後、企業賞を決定して、
委員がそれぞれ今回の総括。

そして最後に、記念写真。
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真ん中から右へ、本庄大介社長、
江島祥仁副会長、本庄周介副社長。
左は松井康彦さんと竹下浩一郎君。
松井さんは商人舎エグゼクティブプロデューサー、
竹下君は食品商業編集長。

その後、スタッフも全員揃って、
ハイポーズ。
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クイズです。
前の6人の写真と比べるとこの写真、
ちょっと変なところがあります。

さて、どこでしょう。
答えは、明日のこのブログで。

そのあと、江島副会長の部屋で、
抹茶をいただきながら、懇談。

今回はオーガニックについて、
ずいぶんと情報交換した。

月刊商人舎1月号特集は、
“Declaration of Organics”in Japan
日本オーガニック元年を宣言する!!

伊藤園も有機栽培の抹茶を発売している。
アメリカのUSDAOrganicの商品は、
日本国内へ逆輸入している。

今回も充実した内容の懇談だった。

その満足感を表した写真。
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前列の大介さん、江島さんが、
まず、満足のサイン。
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後列の周介さん、松井さんも、サイン。
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その後、池袋へ。
メトロポリタンホテルの喫茶室で、
みっちりと議論。
対策を検討。
頑張ります。

最後に夕方、
横浜商人舎オフィス。

ブルーチップ㈱のお二人が来社。
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真ん中の金田正勝さんと鍋島丈夫さん。
金田さんはビーコミュニケーションズグループ㈱取締役財務部長。
鍋島さんは営業企画本部本部長。
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来週には発表しますが、
ブルーチップと商人舎の、
コラボレーション企画。
「結城義晴とベトナムに行こう!!」
日程は決まっています。
6月1日(木曜)出発、
5日(月曜)早朝帰国。

ホーチミン市の流通視察、
大ヒット商品「ドラえもん豆腐」新工場視察。
そしてゴルフ、または旧サイゴン市観光。

商人舎の通常のハードな研修とは、
ちょっと趣は違いますが、
アジアの新興国の空気を吸って、
現地の旨いものを食べて、
海外情勢を学びます。
もちろん結城義晴の講演と車中講義は、
いつものようにたっぷりとお届けします。

ご期待ください。
ご参加ください。
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映画「ティファニーで朝食を」
最後の方のシーンで、
ヘップバーン扮するホリーが語る。
index
People don’t belong to people.
I’m not gonna let anyone put me in a cage.
人は誰も人に属したりしない。
私は誰にも柵に入れられたりしない。

そのティファニー本店は、
実際は柵の中に入れられてはいないが、
トランプタワー警戒の柵の中で、
減収減益のCEO辞任に追い込まれた。

ああ、ホリーが泣いている。

〈結城義晴〉

2017年02月06日(月曜日)

モンテスキューの「三権分立」とブレイディ&松山英樹の延長戦

Everybody! Good Monday!
[2017vol6]

2017年第6週。
2月も第2週。

節分と立春が過ぎて、
2月と言いながら暖かい日がつづく。

ただし、今週木曜日あたり、
東京・横浜にも雪が降るかもしれない。

Weekly商人舎。
月曜朝一・2週間販促企画。
火曜は常盤勝美の2週間天気予報。

ご愛読ください。

今週土曜日は、
建国記念日の祝日と重なった。

サラリーマンたちは、なんだか、
1日損をした気分だろうが、
商売をする側も1日分の痛手。

昨年の2月は、
うるう年で1日多かったし、
祝日分も1日多かった。

だから今年の2月は、
前年対比だけで考えると、
マイナス要因が多い。

アメリカでは、
年間最大のイベントの一つ、
第51回スーパーボウルがあった。

結果、伝説が生まれた。
二ューイングランド・ペイトリオッツ。

アトランタ・ファルコンズに、
25点差をつけられてから、
延長戦のオーバータイムを経て、
34対28の劇的逆転勝利。
ここまでの大差からの逆転劇は、
スーパーボウル史上初のこと。

ペイトリオッツのクオーターバックは、
トム・ブレイディ。
5度目のスーパーボウル制覇で、
4度目のMVPを受賞。

そのアメリカのアリゾナ州では、
フェニックスオープン。
松山英樹が優勝して、
プロゴルフツアー4勝目を飾った。

しかもこのトーナメント大会2連覇。

ところはTPCスコッツデール。
松山は通算17アンダーで上がり、
同じスコアのウェブ・シンプソンと、
プレーオフになった。

スーパーボウル同様に、
延長戦だ。

そのプレーオフ4ホール目で、
見事、バーディを決めて、決着。

昨年もプレーオフの優勝。
際立つ勝負強さを発揮した。

これで丸山茂樹の3勝を抜いて、
日本人ゴルファー最多優勝。
大会連覇も日本人初。
賞金120万6000ドル、
1億3600万円獲得して、
今期の賞金ランキングトップとなった。

私は優勝の瞬間を、
多摩カントリーゴルフクラブで、
見ていた。
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今日は28年目を迎えた名人会。
自分たちのラウンド前に、
テレビの前に集まって、応援した。

そして納得してから、
イン10番ホールに向かった。

全員が松山になりきっていた。
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おめでとう。

アメリカでは大統領令が、
ワシントン州連邦地方裁判所によって、
即時停止を命じる仮処分決定となった。

中東・アフリカ7カ国の人の、
入国を一時的に禁止する大統領令だ。

この仮処分に対してトランプ政権は、
カリフォルニア州の連邦控訴裁判所に、
決定の効力を停止する申し立てをしたが、
それは退けられた。

トランプ大統領は、
例によってツイッター。
「判事がわれわれの国を
危機的な状況に陥れようとしており、
信じられない思いだ。
もし何か起きたら、
判事や裁判のシステムを非難すべきだ」

三権分立は、
モンテスキューによって提唱された。
モンテスキューは「法の精神」を書いた、
18世紀の啓蒙思想家。

それが1787年、
アメリカ合衆国憲法で実現した。

「国家の最高権力を、一人に集中させず、
立法権・司法権・行政権の三権に分け、
それぞれを別個の機関にゆだねて、
互いに監視、牽制しあう政治システム」

まさに、国家権力集中防止措置で、
これは近代国家の原理として、
世界的に広く定着している。

この三権分立の基本原理に、
トランプ政権の政策が、
ぶつかり合った。

とはいっても現在も、
中華人民共和国に、
三権分立があるとはいいがたい。

しかし、アメリカで実現した概念を、
トランプ大統領は否定しようとしている。

モンテスキューは述べている。
「すべて権力をもつ者は
それを濫用しがちである。
彼は極限までその権力を用いる。
権力の濫用をなしえぬようにするためには、
権力が権力を抑制するよう
事物を按配することが必要である」

歴史に残る言葉だ。

それにしてもアメリカはすごい国だ。

こんなに短い時間で、
早送りのように問題が表面化し、
根本的な議論へとつながる。

この問題はしっかりと、
見定めねばならない。

今週の私は、国内にいて、
あっちこっちと動きまわり、
人々に会う。

アメリカから帰国して、
1日も休みなしで活動し、
名人会で一息ついた。

多摩カントリークラブには、
梅の花が開いていた。
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私は低次元の戦いに勝利して、
ベストグロス賞を取った。
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さあ、頑張ろう。

いつもいつも、
延長戦を戦っている心持ちで、
トム・ブレイディや松山英樹に、
負けないだけの仕事をしたい。

では、みなさん、今週も、
延長戦の気分で、
Good Monday!

〈結城義晴〉

2017年02月05日(日曜日)

【日曜版・猫の目博物誌 その32】煙

猫の目で見る博物誌――。
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猫の目はちょっとだけ、
色が見えにくい。
モノクロームの世界。
そんな目で見る博物誌――。

けむり、ケムリ、煙。

物が燃えるときに立ちのぼるもの。

むつかしくいえば、
有機物が不完全燃焼するときに、
もくもくとでてくる気体。

固体、あるいは液体の微粒子が、
浮遊している状態。

工場の煙突などから出てくる。
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かまどなどから立ちのぼるものも、
煙という。

木や油脂のような有機物を、
不完全燃焼させると、
灰色や黒色の煙がでる。
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これは酸素過剰の状態から生まれる。
もしくは逆に酸素不足の状態から生じる。

そんな不完全燃焼が生みだす煙の正体は、
大半は炭素だ。
すなわち「すす」
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木材や紙などのセルロース、
または純度の高い炭化水素、
例えばメタノールやガソリンなど燃える。
白い煙が出る。
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この白い煙の成分は水滴。

燃えるものに含まれる水素が、
燃えるときに空気中の酸素と結びつく。

Hが2個とOが1個で、H2O。
つまり水ができる。

工場の煙突からでるのも、
たいていH2O。
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いろいろな煙がある。

忍者の投げ玉でできる煙。
航空ショーの煙。
舞台芝居の煙はドライアイス。

けれど、広い空に、
もくもくと上がっていく煙。
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悪くはない。

「人を煙に巻く」
これはあまりよろしくない。

煙、もく、もく。
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もく・もく・もく・もく。
もく・もく・もく・もく・もく。
もく・もく・もく・もく。
もく・もく・もく。
もく・もく・もく・もく。
もく・もく・もく・もく・もく・も・くも・くも・くも。
くも・くも・くも・くも。
くも・くも・くも・・くも。IMG_0476.JPG-7

雲。

煙、もく、もく、は、
雲になるのかな。
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猫は、空を見るのが好きだけれど、
でも、煙、もく、もく、は、
曇り空にしかならない。

みんな、はい色、ネズミ色の曇り空。
ああ。

(『猫の目博物誌』〈未刊〉より by yuuki)

2017年02月04日(土曜日)

「商業統計毎年調査」の吉報と「メイシーズ買収」の凶報(?)

今日も一日中、
横浜商人舎オフィス。

月刊商人舎2月号の、
最終責了。

最後の原稿を書いて、
目次をつくって、
表紙やメッセージを書いて、
最後の最後に編集後記を書いて、
それらも全部校正して、
「責了」する。

途中、(株)商業界の社長になって、
編集現場から離れた時期と、
(株)商人舎を設立して、
雑誌を発刊していなかった時期に、
都合10年ほど中断したけれど、
社会人になった1977年4月から、
もう40年、実質30年以上も続けている。DSCN8715.JPG-7
[ちなみに、コーヒーカップは、
ゼイバーズです]

さて、ちょっとうれしいニュース。

2019年から、
商業統計調査が、
毎年実施される。

所管は経済産業省。

商業統計、別名商業センサスは、
1952年(昭和27年)に、
最初の調査が実施されて以来、
1976年(昭和51年)までは2年ごと、
1997年(平成9年)までは3年ごと、
そして2007年(平成19年)までは、
5年ごとに本調査が行われた。

その中間年には、
簡易調査が行われた。

そして2009年に、
経済センサスが創設されると、
商業統計の簡易調査は廃止され、
2011年に、商業統計調査の実施周期は、
「経済センサス-活動調査」の2年後と、
変更された。

さらに2015年から、商業統計調査は、
「経済センサス-基礎調査」との、
同時実施となった。
これは総務省所管である。

なんだか、
たらい回しのようでもあるし、
ころころと基準が変わる。

士農工商の序列は、
今もあるのかと、
疑いたくもなる。

日本経済の統計は、
主に三つある。

第1に工業統計調査。
これは製造業が対象。

第2が商業統計調査。
小売業と卸売業が対象。

そして第3に、
特定サービス産業実態調査。
これは第3次産業が対象。

工業統計調査は、
毎年実施されている。

しかし商業統計は、
対象事業者数が多く、
調査の負担が重い。

だから毎年、悉皆調査を実施することは、
様々な負担があって、
それが大きな障害となった。

今後、調査票を簡素化させ、
調査の外部委託などを検討して、
体制を整備する。

卸売・小売業は、
国内総生産(GDP)の約14%を担う。

商業統計調査の毎年の実施によって、
今後は製造業などと合わせて、
GDPの7割程度が、
正確なデータに基づいて算出できる。

狙いは政府が進める経済統計改革。
できるだけ正確なGDP算出が望まれる。

そのために約140万事業所の、
卸売業と小売業が調査される。

うれしいことだ。

Retail is Detail.
小売の神は細部に宿る。

商業は細かい仕事だ。

そして細かい統計も、
極めて大事なのだ。

もう一つは、
ちょっと寂しいニュース。

Macy’sが、
買収される。
アメリカ最大の百貨店にして、
世界最大のデパートメントストア。
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2016年1月決算で、
年商270億7900万ドル、
1ドル100円換算で2兆7079億円。
これは前年同期比マイナス3.6%。
純利益は10億7000万ドル、
1070億円で、29.9%減。

それでも決算時点で、
店舗数は870。
現在はもう700店台前半か。

そのメイシーズの買収に、
カナダのハドソンズ・ベイが、
乗り出したという噂話。

米国ウォール・ストリート・ジャーナル電子版が、
「関係者の話として報じた」ニュースが、
日経新聞に載った。

「両社の交渉はまだ初期段階で、
成否は不透明だという」

ハドソンズ・ベイはすでに2013年7月に、
米国サックス・フィフス・アベニューを、
傘下に収めている。

その前には2008年に、
ハドソンズ経営そのものが悪化して、
アメリカのNRDCという投資会社に、
その株式の過半数を握られてしまった。

だから今回のメイシーズの買収も、
アメリカ資本が画策していることになる。

ややこしい話だが、
米国資本のNRDCが、
カナダのハドソンズ・ベイを買収し、
そのハドソンズ・ベイの名義で、
2013年にサックスフィフスを傘下に収め、
さらにさらに今回、
メイシーズに狙いをつけた。

NRDCは、
ナショナルリアルティ&ディベロップメントコーポレーション。
オーナーはリチャード・A・ベイカー。
コーネル大学ホテル学科卒業の、
1965年生まれのやり手実業家。

2006年にNRDCは、
米国百貨店ロード&テイラーを買収。
この会社もいま、
ハドソンズ・ベイの傘下。

べイカーには、
その小ぶりの百貨店ロード&テイラーを、
立て直した経験がある。
さらにサックス、ハドソンズを再建し、
今度はメイシーズというステップ。

メイシーズは2012年に、
CEOテリー・ラングレンが、
「オムニチャネル宣言」を発して、
Eコマースとの連携を、
最後の切り札のごとく位置づけて、
再建を図った。

しかし、それもうまくはいかず、
昨年末のホリデーシーズンも惨敗。
昨年1月に3000人の人員削減、
8月に100店舗の閉鎖、
そして今年1月には、
さらに1万人の削減を発表していた。

要はアメリカでも、
百貨店業態が惨憺たる状況で、
それが企業統合を加速させている。

ああ、かつての栄光、
百貨店よ。

ちょっとうれしい吉報と、
ひどく寂しい凶報。

そんな波に揺られつつも、
士農工商の序列は、
改善されていくに違いない。

それは信じたい。

〈結城義晴〉

2017年02月03日(金曜日)

節分の商人舎標語「仕事の垣根を越えよう!」と「初めての日」

2月3日の節分。
節を分ける日。

暦の上でのことだが、
今日までが冬。
明日からが春。

だから明日は立春。
春が立つ日。

横綱になった稀勢の里は、
千葉県成田市の成田山新勝寺で、
午前11時から恒例の豆まき。

稀勢の里は午後6時から、
今度は東京都府中市の大國魂神社で、
またまた豆まき。

大忙し。

その合間に、
恵方巻も食すのだろう。

その恵方巻。
商売上は今や、節分の主役。

新宿伊勢丹限定、
旭鮨総本店の恵方巻は、
「縁起金箔巻 旭」
税抜き5000円也。
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話題になっている。

旭鮨総本店は今年2月に創業90周年。
テーマは、
“究極の縁起の良さと極上の味わい”
金箔を巻いた高級恵方巻。

悪いけれど、
私は好みではない。

しかしスーパーマーケットもコンビニも、
総合スーパーや百貨店も、
予約販売が増え続けている。

それはそれでいいけれど、
予約販売となると、
従業員や業者への押し付け販売が、
顔を出してくる。

これは、いけない。

売れない商品、売れ残りそうな商品を、
関係者に押し付けるのは、
これは、けしからん。

従業員がまず、
欲しがるような商品でなければ。

あなたの会社、あなたの店は、
いかが?

さて今月の商人舎標語。
[Message of February]

仕事の垣根を越えよう!
Ballet dancer performing art dance with lines and arrows

仕事の垣根を越えよう。
自分の仕事の枠組みを広げよう。
隣の仕事と結び付こう。

何のために?

顧客を喜ばせるために。
新しい価値を生み出すために。
他の追随を許さぬ事業を創造するために。

例えばコストコホールセール。
小売業と卸売業の垣根を超えて、
圧倒的な低価格を実現させた。

例えばユニクロ。
アパレルリテイラーが製造機能を獲得して
SPAの新しい世界を切り拓いた。

そしてイータリー。
食品小売業と外食業を融合させて、
「食べる・買う・学ぶ」店を生み出した。

業界の慣習を乗り越えよう。
自分の壁を壊して新しい船に乗り込もう。
隣の世界と結び付こう。

何のために?

シュンペーターは読み切った。
イノベーションは、
「ニュー・コンビネーション」である。

それが新しい価値を生み出す。
模倣困難なビジネスを創造する。
そしてこの現象は地球上に広がりつつある。
〈結城義晴〉

クロスマーチャンダイジングは、
部門の垣根を乗り越える仕事だ。

関連販売も同じだ。

カテゴリーや部門を超え、
顧客の期待を超越すると、
効果は飛躍する。

2月に入って、球春到来。

たとえばプロ野球の大谷翔平。
投手で一流、打者で一流。
だからアスリートとして超一流。

プロ野球界の常識を超えた。
ファイターズ監督の栗山英樹も、
垣根を越えることに賛同した。

新しい年度に向けて、
仕事の垣根を越えよう。

ほぼ日の糸井重里。
巻頭エッセイは「今日のダーリン」
hobonichilogo

「今日やっていることって、
今日の前にやってきたことの上に
乗っかってるんだよね」

今日の節分は、
昨日までの上に乗っかっている。
明日の立春は、
冬の上の乗っかっている。

「昨日まで、なんにも
やってなかったことは、
今日初めてやることになるんだけど、
初めてだから、
なにをやっていいのか考えることから、
始めなきゃならないわけで、
つまり、ほとんどなんにも
やってないも同然というわけだ」

すべては考えることから始まる。

「ほんとうに、今日の前に
なにもやってない場合には、
実りどころか、苗もないんだよね」

「その前の、
苗つくるのに蒔く種さえもない。
買いに行くのか、
買える場所を調べるのか、
種を手に入れるための
お金を準備するのか、
まるで空気を
かきまぜるようなことを始めるのが、
ほんとうの初めてということになる」

新しいこと、初めてのことって、
見つけ出すのが難しいくらいだ。

「それでも、
初めての日がなかったら、
次の日もないわけだから、なんにせよ、
初めての日があるというのは
すばらしいことだ」

「次の日があるのは、
初めての日のおかげだからね」

だから初心忘るべからず。

「今日、ぼくらはなにかやっている。
それは、前の日までの
積み重ねの続きをやってるんだ」

その通り。

「過去にやってきたことが、
いまにつながってるわけで、
今日っていうのは、
過去のかたまりみたいなものだ」

「今日は過去のかたまり」
いい表現だ。

「初めての日から、
やめなかった連日の続きが、
今日だ」

「まだ来てない明日のことは、
わからないけれど、
今日が昨日の続きだということは、
よくわかる」

立春のことはわからないけれど、
節分が冬の続きだということは、
よくわかる。

矢沢永吉が言った。
「30代のパスポートは、
20代にがんばってきたやつだけが
もらえるんだ」

「いつでも、始めるのに遅くない。
始めないよりは、ましだ」

何かを始めたくなる。
それが春だ。
それが立春の、
もう一つの意義だ。

〈結城義晴〉

2017年02月02日(木曜日)

ピーター・ドラッカーとハーマン・サイモンの二人の上田先生

ニューヨークから帰って来て1週間。
手足に蕁麻疹ができて、
それに悩まされている。

この間、二人の上田先生から、
本が贈られてきた。
O
ありがたい。

一人は上田惇生先生。
「われわれはいかに働き
どう生きるべきか」
P. F. ドラッカー[述]
上田惇生[訳]
51NOw0srtrL._SX312_BO1,204,203,200_
ドラッカー教授が自ら、
指南した研修テープがある。
それを上田先生が活字化した労作。

人間の寿命が延びた。
そこから生じる問題への解答を、
ドラッカーが解き明かす。

第6章は、
「マネジャー必携の六つのツール」
①会議
②レポート
③人事
④評価
⑤育成
⑥廃棄

すぐれたマネジャーは、
どのように考え、
いかに行動しているのか。

キャリアと生きがいを、
どのように考えていくべきか。

読みやすい本です。

これはリンダ・グラットンと同じ視点。
『LIFE SHIFT』
100年時代の人生戦略
51tZOGz+7IL._SX346_BO1,204,203,200_
これも必読の書です。

それから二つ目は、
上田隆穂先生。
『価格の掟』
Confessions of the Pricing Man
ハーマン・サイモン[著]
上田隆穂[監訳]
渡部典子[訳]
51LZK+KLpLL._SX349_BO1,204,203,200_
サイモンは価格戦略コンサルタント。
数千社を指導した。
その基本知識とノウハウの公開。

上田隆穂先生は、
学習院大学経済学部教授。
学習院マネジメントスクール校長。

売上げか、利益か?
高価格か?低価格か?
ライバル企業の価格に、
どう反応すべきか?
プライシングのトリック、戦術、
最高の例、最悪な例。
豊富な実践例で解説する。

これは雑誌で特集しようか。

読んでみてください。

さて朝日新聞『折々のことば』
鷲田清一さん編著の655回。

わたしの「ふつう」と、
あなたの「ふつう」は、
ちがう。それを、
わたしたちの「ふつう」にしよう。
(愛知県の今年度の人権啓発ポスター)

普通教育、普通選挙など、
「『普通』はかつて、
身分による限定を外すものとして、
とてもまぶしいことばだった」

そう、まぶしい言葉。

「それがいつ頃からか、
等し並みのもの、
これといった特徴のない凡庸なもの
という意味へと裏返ってしまった」

「この標語は、『普通』を、
一人ひとりの存在を
輝かせることばとして
甦らせようとしている」

イータリーの「Our Policy」に通じる。
The customer is not always right
顧客はいつも正しいわけではない。

Eataly is not always right
イータリーもいつも正しいわけではない。

Through our differences,
we create harmony
両者の差異が調和を創り出す。

普通こそ大事だ。
その普通を大切にしたい。

チェーンストア、小売流通業、
消費産業。

普通の生活を支える。
その普通が何よりも貴重だ。

〈結城義晴〉

2017年02月01日(水曜日)

2・24プレミアムフライデーとローソン・セーブオン提携の行方

2017年2月1日。
今日から如月。

(株)商人舎設立が、
2008年2月1日。

だから今日から10年目に入る。
おかげさまで、ここまで来ました。

朝に希望、
昼に努力、
夕にも努力、
夜にも努力、
深夜に静かに感謝。

これでやってきました。
ありがたい。

10年目の年、
記念碑的なことをやってみよう。

さて、一月、往ぬる。
二月、逃げる。

2月は28日間と、短い。

それでもイベントなど、目白押し。

2月3日(金曜日)は、
節分。
恵方巻は全国のスーパーマーケットと、
コンビニエンスストアで、
大きな大きなイベントに育った。

そして翌2月4日(土曜日)は、
立春。

もう、春です。

それから来週の土曜日は、
2月11日の建国記念の日。

今上天皇の生前退位問題も、
建国記念の日には盛り上がるだろう。

そして14日の火曜日は、
バレンタインデー。

さらに今年から、
2月24日は、
プレミアムフライデー。

毎月末の金曜日が、
この日に当てられるが、
その第1回が2月24日。

この日は早めに仕事を切り上げる。
目安は午後3時、つまり15時。

そして、個人が幸せや楽しさを、
感じられる体験をする。

同時にこの企画は、
「働き方改革」のライフスタイル変革も、
推進することになる。

それによって、3つの効用が考えられる。
第1は、充実感・満足感を実感できる、
生活スタイルの変革への機会になる。
第2は、地域等のコミュニティ機能強化や、
一体感の醸成につながる。
第3は、単なる安売りではなく、
デフレ傾向を変えていくきっかけとなる。

これは、あくまでも構想。

官民で連携して、
全国的・継続的な取組みとする。

そのために、組織がつくられた。
「プレミアムフライデー推進協議会」

メンバーは流通団体などの、
専務理事、事務局長クラス。

伊藤廣幸/日本フランチャイズチェーン協会専務理事
乾敏一/全国商工会連合会専務理事
井上淳/日本チェーンストア協会専務理事
上田正尚/日本経済団体連合会産業政策本部長
江口法生/日本スーパーマーケット協会事務局長
越智良典/日本旅行業協会理事・事務局長
栗原博/日本商工会議所地域振興部長
近内哲也/日本百貨店協会専務理事
島原康浩/新日本スーパーマーケット協会事務局長
鈴木秀昭/日本小売業協会事務局長
戸張隆夫/日本アパレル・ファッション産業協会専務理事
新津研一/ジャパンショッピングツーリズム協会専務理事
村上哲也/日本ショッピングセンター協会事務局長
元松明彦/日本専門店協会専務理事
吉田康夫/全国商店街振興組合連合会専務理事

そして経済産業省からは、
林揚哲流通政策課課長が、
事務局機能を担った。

ロゴマークが決定している。

20161212001-a

プレミアムフライデーは、
国民運動として一体感をもって、
推進される。

三越伊勢丹や高島屋など、
百貨店は積極的に対応を図る。
イオンはグループ全体で、
イベントを企画している。

もちろん、これらの小売業は、
自分たちが15時に退社するのではなく、
仕事を終えた他産業の人々を、
迎える側の企画。

経済効果が試算されているが、
それは全く意味がない。

まず毎月最終金曜日の週末の15時に、
仕事の始末をつけられるサラリーマンが、
どれだけいるかという点にかかっている。

それよりも各自、
有給休暇を消化した方がいい。
そんな意見も出ている。

ただし、小売りサービス業は、
プレミアムフライデーを、
テーマ資源として、
活発に活動すべきである。

比較的に若い世代から、
この月末週末の金曜イベントが、
ブレークするかもしれない。

さて、コンビニ業界で、
新しい動き。

ローソンとセーブオンの提携話。

ローソンは日本のコンビニ業界第3位。
全都道府県出店のナショナルチェーン。

一方のセーブオンは、
ベイシアグループで503店を展開する、
リージョナルチェーン。
群馬県・栃木県・新潟県・埼玉県・千葉県、
そして長野県に展開。

今年2017年夏頃から順次、
セーブオンがローソンに転換していく。
その目途は2018年中。

転換後はセーブオンが、
ローソンのメガフランチャイジーとして、
関東・新潟の5県で、
ローソン店舗の運営にあたる。

第1位セブン-イレブンは、
1万9171店(2016年12月末)。

第2位ファミリーマート
1万2282店。
サークルK サンクス(5903店)と統合して、
1万8185店。

第3位ローソンは1万2921店。
これにセーブオンの503店が加わって、
ファミリーマートとほぼ肩を並べ、
セブン-イレブンを猛追する。

日本のコンビニは、
典型的な三占状態で、
このあとに、
第4位ミニストップ2247店
第5位デイリーヤマザキ1571店
第6位セイコーマート1183店。

ここまでが4ケタチェーン。

ミニストップはイオングループ、
デイリーヤマザキは山崎製パン、
セイコーマートは北海道のローカルチェーン。

この後に国分のコミュニティストア(520店)
JR東日本のNew Days(508店)
セーブオン(503店)、ポプラ(466店)
スリーエフ(353店)と続く。
〈以上の店数は月刊コンビニ2月号より〉

ただし、ポプラ、スリーエフ、
そして今回のセーブオンは、
ローソンとの資本提携関係を深める。

こうしてみると、
トップ3は2万店に迫るグループ、
4位から6位は1000店から2000店、
そして7位以下は500店クラス。

きれいに色分けされるのが、
日本のコンビニ業界だが、
このベスト10も、
どんどん統合されていく傾向にある。

かくて、アメリカの各種業態のように、
寡占から三占、複占へと移行していく。

ローソンとセーブオンの提携は、
そのプロセスを示している。

米国でコンビニ機能を果たすのは、
ドラッグストアだが、
Walgreens Boots Allianceが8052店、
CVS Healthが9659店、
Rite Aidが4561店。

そして3位のライトエイドは、
1位のウォルグリーンの傘下に入る。

一方、ダラーストアでは、
1位のDollar Generalが1万2483店、
2位のDollar TreeがFamilyDollarを、
買収して現在1万3626店。

どちらも利便性を優先した小型店で、
三占から複占へと進んだ。

日本のコンビニも、
このアメリカの「既に起こった未来」を、
踏襲すると見ているのだが、
果たしてどうなるだろうか。

ドナルド・トランプの行く末よりも、
これは明確な気がするのだが。

〈結城義晴〉

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