寺田寅彦の「復活年賀状」とオーケーの中間決算[売上げ・利益1割増]

Everybody! Good Monday!!
[2025vol52]
2025年最終週。
あと3日。
中国新聞の巻頭コラム「天風録」
タイトルは「復活年賀状」
ん~。
昭和の初め、随筆家の吉村冬彦。
「友人の賀状遍歴をたどって、
その場当たりな思考に半畳を入れている」
「半畳を入れる」は、
芝居で見物人が役者の芸に不満なとき、
敷いている半畳を舞台に投げ入れること。
転じて、他人の言動に、
非難やからかいの言葉をかけること。
「同じ文句を印刷したものを相互に交換する」なら、
「交換しないでも同じ」
吉村の友人はそう言い張りつつ、
世間に嫌々従ってきたが、
五十の坂を越えた途端、
心境が変わる。
年賀状が結ぶ線の両端に、
「喜怒哀楽、義理人情の電流が脈々と流れている」
それに気づいて、今度は効用を論じ始めた。
令和の今、「復活年賀状」という新語が登場。
高齢や値上げで年賀状じまいをしたものの、
思い直す人が増えているらしい。
株式会社商人舎も儀礼的な年賀状をやめた。
しかし年が明けると、
私の手書きのレターが届く。
これは毎月のことだ。
そして私個人は最小限に抑えたものの、
自宅から送る年賀状は続けている。
2003年に約44億枚に達した賀状の発行枚数は、
この冬、7億枚余りまで落ち込んだ。
84.1%の減少、
37億枚も減った。
手っ取り早いLINEの年賀状、
メールのデジタル年賀。
それもいいと思う。
コラムニスト。
「ただ、無駄の積み重ねこそが文化だろう」
「吉村冬彦」とは科学者・寺田寅彦のペンネームだ。
そんな寺田寅彦の命日は大みそかだ。
年賀状という文化の行く末に思いをはせる。

そのかわりに雑誌と書籍の売場を、
向かい合わせにして縮めた。

特設売場を設けても、
全体に活気がない。
今春、セブン-イレブンに、
新システムが導入された。
日本電機㈱との共同開発だ。
順次導入されて、
最近、店舗でもその話が出ている。
ゴンドラごとの販売数、売上構成比、
粗利益金額と構成比、
売上高や粗利益構成、
死に筋占有率がすぐにわかる。
売上げ推移グラフで、
商品の動きも把握できる。
しかしパートタイマーには、
まだ使いこなせないようだ。
それからスーパーバイザーが、
その活用に仕方を習熟していない。
セブン-イレブンの現在の問題点は、
オペレーションフィールドカウンセラーの質だ。
だから宝の持ち腐れ。
それは年末商戦には、
大きく響いてくる。
売場の活気が削がれたのも、
そこにあるのだろう。
さて商人舎特任研究員からの報告。
「本年もクリスマス・年末は、
盛り上がりのなさを感じます」
「原因は所得が上がらないことと、
景気の不透明さだと思います」
「安さで勝負の商売も、
そろそろ終末期かとも」
そして報告してくれたのが、
オーケーの中間決算。
9月末の半期決算だ。

ホームページに載っている。
営業収益3724億円、10.0%増。
営業利益205億円、10.2%。
経常利益211億円、10.0%増。
経常利益率5.58%。
既存店売上高は前年比7.2%増。
既存店客数伸長率4.30%。
経費率は17.2%。
これが凄い。
現預金+上場有価証券+運用資産は1671億円。
借入金は574億円。
正味余裕資金1097億円で、
前期末から約45億円増加。
2008年9月期以来引き続き、
実質無借金となっている。
その年末の売場も特任研究員によると、
よく管理できているとか。
「安さで勝負の商売」は、
オーケーに関しては成果を上げている。
ただしオーケーは、
「高品質Everyday Low Price」だ。
「高品質」を忘れてはいけない。
では、みなさん、あと3日。
年末商戦を楽しもう。
Good Monday!
〈結城義晴〉

































