ヤオコー年末会見の川野澄人さんと三菱食品新社長の伊藤和男さん

今年最後の商人舎入稿。
新年1月号をつくっている。
「今年」と書いてある原稿は、
「昨年」と直す。
来年になって読んでもらうのだから。
山本恭広編集長は途中で抜けて、
埼玉県の川越へ。
ヤオコー年末社長記者会見。
会場はヤオコーの「サポートセンター」。
ヤオコーは「本部」のことを、
店をサポートするセンターと位置づける。
川越駅から徒歩10分。
10月1日付けで、
「㈱ブルーゾーンホールディングス」設立。
ヤオコーをはじめグループ各社は、
ホールディングスの傘下となった。
サポートセンター入り口の社名。
ブルーゾーンホールディングスの文字のほうが、
ヤオコーよりちょっと小さい。
会見では今年の進捗状況と来年の展望が語られる。
11月に行われた中間決算会見では、
2026年3月期の連結業績予想は、
営業収益7720億円で4.8%増、
営業利益338億円で1.2%増、
経常利益330億円で1.3%増。
通期では増収増益を見込む。
会場には約30人の記者が集まった。

記者が順番に並んで、
まず川野社長の写真を撮る。
冒頭、川野社長から、
営業の近況報告があった。
4月から11月までの月次数値は、
既存店売上高、客数、客単価が、
すべて前年同月を超えている。
米の単価上昇がトップラインを押し上げた。
「お客さまはより生活防衛的になった。
しかし一定の支持が得られて、
手応えを感じている」
ヤオコーの戦略の一つ「南北政策」について、
「販促と品揃えを分けた施策を通じて、
ターゲットがより明確になってきた」
一方、昨年9月に開設した、
北の旗艦店「久喜吉葉店」は、
「まだモデル店といえるまで磨き込めていない」
南エリアのモデル店については、
既存店改装を通じてつくりあげる。
次年度について、大きな方針変更はない。
しかしマミーマートの生鮮市場TOP、
11月に関東進出を果たしたバローの名前を挙げて、
「生鮮強化と価格コンシャス対応を磨き込んでいく」。
月刊商人舎はそのあたりの企業も、
丁寧に報道している。
川野さんも読んでくれているのだろう。
さて商人舎流通SuperNews。
三菱食品news|
4/1付けで伊藤和男取締役が社長/京谷裕社長は相談役に就任
三菱食品㈱の社長が交代する。
2026年4月1日付。
伊藤和男取締役が代表取締役社長に昇格。
現在、同社の非常勤取締役、
三菱商事㈱執行役員食品流通・物流本部長。
1968年4月13日生まれの57歳。

京谷裕社長は相談役となる。
京谷さんとは一度、対談したかった。
本当に残念だ。
伊藤和男さんは慶応義塾大学経済学部卒業。
ライフコーポレーションの岩崎高治社長の後輩。
㈱OICグループの髙木勇輔社長には先輩にあたる。
1991年4月に三菱商事入社。
最初から食品トレーディング部で食品畑。
2001年5月、イギリスのPrinces Limitedに出向。
2007年4月、同社のチェアマンとなった。
前任は岩崎高治さんだった。
2011年と2013年に私はヨーロッパを訪れて、
伊藤さんと会った。
万代ドライデイリー会のグループに向けて、
ヨーロッパ事情をレクチャーしてもらった。

的確な情報といい分析だった。
伊藤さんは2018年3月に日本に戻ってきて、
2019年4月、三菱商事の食糧本部長。
2021年4月、グローバル食品本部長。
2024年4月、執行役員食品流通・物流本部長。
そしてその6月に三菱食品取締役に就任。
伊藤さんとは、対談を実現させたいものだ。
来年は卸売業の多くのトップと対談するつもりだ。
よろしくお願いします。
私は「商業の現代化」をテーマにしている。
その商業は小売業と卸売業で成り立つ。
だから卸売業も「近代化」の次に、
「現代化」を目指す。
1962年に林周二著『流通革命』で、
両者は交錯した。
「問屋無用論」なども、もてはやされた。
しかし林周二は将来「超卸売業」となって、
重要な社会的機能として繁栄すると論じた。
「トンネル口銭」に甘んじる問屋がなくなると言った。
その通りになった。
しかし「現代化」とは何か。
今のトップたちに直接聞いてみたい。
商人舎1月号でも、
それをテーマにした。
しかし1月号の特集は、
タイトルや切り口で、
まだ悩んでいる。
商人舎オフィスの近くの「晴れ坊主」

ここで実にいいアイデアがひらめいた。

楽しみにしてください。
来年を通したテーマは何か?
それをどう表現するか?
〈結城義晴〉
































