第24回ミドルマネジメント研修会。
6月10日・11日・12日に開催された。
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2日目と3日目の朝、理解度判定テストを実施。
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研修会の後にレポート提出。

それらを厳正に採点、審査して、
SABCDの成績をつける。

あくまでも本人のため。

そして今回、S級獲得者が7名生まれた。

このS級は今や一つの権威をもつ。
あるコンサルタントは、
この商人舎S級を肩書に入れてくれている。

さて今回の7名。
あいうえお順に紹介しよう。

植木勇作さん
㈱関西スーパーマーケット本社 店舗統括部第12G
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中川彰彦さん
㈱平和堂地域共創事業部ネットスーパー課課長
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中野智之さん
㈱OICグループ人事総務本部人材開発部 教育担当マネジャー
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灰野剛さん
㈱関西スーパーマーケット大開店副店長
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深井啓貴さん
㈱マツモト店舗運営部副店長代理
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松本祐樹さん
㈱マツモト店舗運営部
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村上智亮さん
㈱平和堂教育人事部人材採用課課長
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おめでとう。
心から祝福します。

結城義晴の考え方を、
しっかり理解し、納得してくれた。
それがうれしい。

ありがとう。

この7名以外のAやBの成績の人たちも、
本当によく学んだ。

すべての受講生が、
その成果を仕事に活かしてほしい。
そして会社と社会に貢献してほしい。

大いに期待したい。

さて、朝からリモート会議。
㈱True Dataの取締役会。

一つ、大きな案件があって、
全員で活発なディスカッション。

とてもいい。

意見の対立が生まれるのは、
望ましいことだ。

そんなときにいつも、
私は思い出す。

ピーター・ドラッカー、
「事業の定義」

私の著書『店長のためのやさしいドラッカー講座』
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その第2章に引用がある。

「企業も公的機関も、社会の機関である」

「それらの機関は、
それ自身のために存在するのではなく、
それぞれの機能を果たすことによって、
社会や地域や個人のニーズを満たすために存在する」

そしてドラッカーは解明する。
「事業の定義は三つの要素からなる」

第一は、組織を取り巻く環境である。
第二は、組織の使命すなわち目的である。
第三は、使命を達成するために必要な、
強みについての前提である。

つまり事業は、
「環境、使命、強み」の三点から、
常に自己を認識していなければならない。

議論をしながら、
環境はどう変わっているかを考えた。

True Dataの使命は何か、
そしてそれを達成する強みは何か。

そこに結論があるのだろう。

いい議論だった。

さすがにTrue Dataの取締役陣、
凄い人ばかりだ。

誇りにしたいくらいだ。

そのあと横浜商人舎オフィス。

夕方、銀座に出かけた。
食事懇親会。

公開はできないけれど、
とてもいいことがあった。

実にお目出度い。

そこでいいワインを開けた。
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ちょっと勘違いしていたが、はじめて飲んだロマネコンティ。IMG_4536 (002)

世界最高峰のブルゴーニュワイン。
2020年ものだ。
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いい夜だった。

さて、商人舎流通SuperNews。

セブン&アイnews|
ACT社が買収提案を撤回/セブンが反論コメント

アリマンタシォン・クシュタール(ACT)。
カナダのコンビニチェーン。

㈱セブン&アイ・ホールディングスに対して、
1年間、買収提案を続けていた。

それを撤回した。

セブン&アイはACT社との間に、
秘密保持契約(NDA)を締結した。

4月は東京で会議をし、
7月にはダラスでの会議を行った。

必要なデューデリジェンス情報や、
前向きな交渉姿勢が見られなかった。
ACTはそう言って、撤退を決めた。

セブン&アイはサイト上で反論。
「ACT社が当社との協議を一方的に終了し、
買収提案を撤回する決定を下したことを
確認しました」

「ACT社の決定については不本意であり、
ACT社が発表したリリース上の数多くの
誤った記述について賛同しかねるものの、
想定され得たものとして受け止めております」

ACTは敵対的買収には踏み込まない。
ただ、撤退しただけ。

セブン&アイにとって、
状況は何一つ変わっていない。

日経新聞は社説で論じた。
「セブンは買収攻防を教訓に価値向上を」

「業界トップで時価総額が5兆円超の同社が、
買収対象となった今回の攻防は、
日本企業に重い教訓を残した」

日経らしい切り口だ。

「不断の改革努力で、
企業価値を上げ続ける経営が求められる」

これは当たり前のこと。

「買収撤回を受けて17日のセブン&アイ株は
前日比9%安と急落、2007円50銭で引けた。
撤回後の単独経営が十分には、
市場から支持を得られていないことを示す」

私はこの一時的な市場の反応は、
まったく気にする必要はないと思う。

日経社説は当たり前のことを羅列して終わる。

「同社は企業価値を上げ続ける施策を示さねばならない」

「常に先手を打って、事業構造を抜本的に、
見直していく努力が欠かせない」

しかし以下は大事な点だ。
「企業の取締役会はたとえ、
同意がない買収提案であっても、
株主利益に資するかどうかを
公正に検討することを求められる」

「業績の停滞が続くと、
企業買収やアクティビストの標的になる」

「世界に成長を求めるなら、
外資にM&Aを仕掛けられるリスクにも直面する」

その通り。

「グローバルM&Aの時代の流れは後戻りしない。
たゆまぬ経営改革と備えを問われているのは
セブンだけではない」

ただしこれらはすべて、
株式公開企業の話だ。

私はITベンチャーを別にして、株式上場をお勧めしてはいない。

非上場ならば、
株式市場を背景にした買収行為は起こらない。

いつも企業を取り巻く環境と、
自らの「使命」や「目的」と、
それを達成するための「強み」を考える。

ドラッカーは冷静に処することを教えてくれる。

〈結城義晴〉

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