【#861】若鶏の照り焼き
若鶏の照り焼き
~確実に売り込める商品です~
惣菜の売場として
自慢のできる商品をつくる
これが人気売場の考え方
特別のメニューではありません
オカズに困った!
そうだ これなら皆が喜ぶ!
そんな商品を持っていますか?
世の中インフレ気味です
そんな時のキーワードは
「安くておいしい たんぱく質」
体に必要な栄養です
敏感に反応します
チキンはたんぱく質の中でも
一番安くしかも人気のお肉
惣菜に鶏肉が多い理由
これでおかずがおいしければ
鬼に金棒
今回は
プロの調理人の腕前で
「これはすごい」を習得します
1)鶏肉はそのまま焼いても
おいしくはない
2)必ず醤油系の下味タレを
使って下味をつけて
2時間以上味を浸みこませる
業務用の「下味タレ」があるので
これを使って肉にもみ込み
仕上げるのも良い
3)スチコンを「180℃」に
セットして焼き上げる
4)中心温度計を必ず使用する
中心温度が75℃で焼き終了
スイッチを切り
ドアを開けずに6~7分そのまま蒸らす
蒸らし後、取り出す
5)冷まして粗熱を取り
切り分けてトレーに盛り付け
仕上げに皮の表面に
もっと焦げ目が欲しい時は
バーナーで焦げ目を付けます
焦げ目しっかり
でも肉はふわふわ食感
これができれば自慢商品です
★林廣美のワンポイント★
下味のおいしさプラス、スチコンの加熱と焼き加減が決め手。惣菜で使う「鶏モモ肉」の原料はほとんどがブラジル産などの輸入原料品が多い。中心温度で確認し、スチコンのドアを開けずに蒸らすのがコツ。
下味は業務用のタレをベースに、独自の味付けをするのが上手なつくり方です。独自にニンニクやショウガを加えるとよい。
鶏肉の照り焼きは、味もさることながら売れる決め手はスチコンの焼き方。皮の焦げ目は、焼いている途中で皮目に味醂を刷毛で塗って焼き上げると焦げ目が良く付きます。ただし、焼き上がってから味醂で焦げ目をつけると、肉に火が通り過ぎて固くなります。
●林先生の家庭料理教室●
普通の精肉売場では、単価の安い国産鶏ムネ肉でジューシーなステーキを焼きます。上手に焼けばふわふわの食感ステーキがつくれます。
ボウルに鶏ムネ肉1枚を入れ、砂糖大さじ1、塩小さじ1/3、チキンコンソメの粉少々、水大さじ1を加えます。手にポリ手袋をはめて、ムネ肉と調味料を良くもみ込んで肉に味を浸みこませます。しばらく冷蔵庫で寝かせてから取り出して、肉の厚みが均一になるように、肉の厚いところを横に開いて肉の厚みを平らにして、小麦粉を薄くまぶします。
油大さじ1を入れて、よく熱したフライパンにムネ肉の「皮」を下にして入れ、肉の上からフライ返しで押さえるようにして、まず皮をしっかりと焼き上げます。しっかりと押さえることで皮がパリッと焼き上がります。時々、皮の焼き加減を見ます。程よい焦げ目になったらフライパンの火をぐっと弱火にして、蓋をせずに、じっくりと焼き上げます。時間が多少かかるが、ここが肝心です。肉の表面が白っぽくなれば焼き上がりです。
皮を上にして切り分け、器に盛り付けてソースをかけます。ソースは肉を焼き上げたフライパンに酒、しょうゆ、みりん、各大さじ2、砂糖大さじ1とバター大さじ1を炒めるように熱してつくり、盛り付けた鶏ステーキの上からかけます。鶏ムネ肉がしっとりと柔らかく焼きあがれば、最高の仕上がりです。
<By 林廣美>