結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2026年04月06日(月曜日)

オークワ・薬王堂の2025年度決算と「3つのニーズ」

Everybody! Good Monday!!
[2025vol⑭]

2026年第15週。
4月第2週。

通勤途中のいつもの桜。
下のほうは葉桜。
でも上部は満開。
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今年の桜も終わる。
ありがとう。

午前中は東京へ。
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丸の内を歩いて、天を指すモニュメント。IMG_1613 (002)

大手町プレイスタワー。
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地下1階に田嶼尚子院長先生の病院がある。IMG_1611 (002)
毎月の血液と尿の検査。

尿酸値は4.0まで下がってきた。

ヘモグロビンA1cだけ、
0.1ポイント上がった。
ダウントレンドにしなければならない。

食事と運動。

それに尽きる。

運動といっても、
ゴルフだけではいけない。
頑張ります。

それから横浜商人舎オフィスに戻る。

そして5月号の編集会議。
絶好球がやってきた。
きれいに打ち返すだけ。

ただし私は来週から、
ニューヨークへ出張する。

よろしく頼みます。

夕方、自由が丘へ。
こちらも桜は散った。
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葉桜も少し残る。
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華やぎを脱ぎ葉桜となりにけり
〈稲畑汀子〉

いつもの花屋。
モンソーフルール。
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値ごろの花束はカラフルだ。
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併設されていたアイスクリーム屋は、
注文焙煎の豆虎になった。
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さて商人舎流通SuperNews。
決算が発表されている。

オークワnews|
’25年度営業収益2527億円1.0%増・経常36.8%増

㈱オークワの2026年2月期連結決算。
営業収益は2526億5500万円、
前年同期比1.0%増。

営業利益18億7800万円、41.4%増、
経常利益19億7300万円、36.8%増。

微増収ながら増益。

まあ、よかった。
みんな頑張った。

しかしまだまだ。

大桑弘嗣社長の記者会見のコメント。
「業務改革による原価低減と、
マーケティング分析の強化を、
成長の2本の柱としたい」

薬王堂news|
年商1638億円6.8%増・経常利益5.3%減の増収減益

㈱薬王堂ホールディングスは、
売上高1638億円、前年比7.8%増。
ドラッグストアは好調だ。

営業利益52億8500万円、3.6%減、
経常利益54億7100万円、5.3%減。

増収減益。

部門別に前年比を見ると、
「ヘルス部門」264億円(0.8%増)、
「ビューティ部門」220億円(6.9%増加)。
「ホーム部門」354億円(8.0%増)、
「フード部門」798億円(10.5%増)。

ヘルス&ビューティのドラッグストアだが、
それらの伸びよりも食品と雑貨が、
合わせて1152億円で全体の7割を占める。

月刊商人舎11月号特集は、
「薬+食」の正体
ドラッグ&フードに傾いていく日本消費市場202511_coverpage

この中で私は現在のドラッグストアを、
3つに分類した。

第1の類型が「ドラッグ&フード型」
主力がドラッグストア、
サブがスーパーマーケットの食品。
店舗はそのコンバイン(結合)型。

新生ツルハホールディングス、
スギホールディングス。

第2が「純粋ドラッグストア型」、
「HBC強化型」。
マツキヨココカラ&カンパニー、
食品比率は9.3%。

第3の類型が「フード&ドラッグ型」
業界3位のコスモス薬品は食品構成比61.2%。
13位Genky DrugStoresは70.4%。
薬王堂もこれに並ぶ。
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有力チェーンは、
第1の「ドラッグ&フード」から、
第3の「フード&ドラッグ」に移行中。

そしてそのスピードが驚くほど速い。

スーパーマーケットへの影響は甚大だ。

ニーズは三つに分類される。

第1がコンビニエンスニーズ。
スーパーマーケットは、
「近所の冷蔵庫の役割を果たす」と、
コンビニエンスニーズに応える。

ドラッグストアも食品の構成比を上げて、
このニーズを捉えようとする。

第2がディスカウントニーズ。
スーパーマーケットは二手に分かれてきた。
ディスカウント型のオーケーをはじめ、
凄い勢いだ。

ドラッグストアもコスモス薬品は、
ディスカウントニーズ一直線だ。

第3がスペシャルティニーズ。
専門性の需要。
生鮮食品や惣菜の強いスーパーマーケット、
高級スーパーマーケットなど。

マツキヨもドラッグストアとして、
この第3のニーズを捕まえている。

強い企業はこの3つのニーズの、
2つを獲得している。

3つのニーズを全部取ることはできない。

その組み合わせが現代の戦略だ。

では、みなさん、今週も、
自分が担うニーズを突き詰めよう。

Good Monday!  

〈結城義晴〉

2026年04月05日(日曜日)

小説家と心理カウンセラーの「生成AI」考

今日はプライベートゴルフ。
ホームコース。
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天気予報は雨だった。
だから空いていた。

けれどいい天気になった。
ありがたい。

荒れ模様の天気なので、
春の空ではない。
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最近、ドライバーとウッドをかえた。
道具の進化は目覚ましい。
その調整もしたい。
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桜は終わりごろ。

竹林と桜。
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池のほとりの桜。
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仕舞いの桜もいいもんだ。
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ドライバーもなかなかいいが、
フェアウェイウッドはとくにいい。
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満足のラウンドだった。
雑誌の締切りが終わったら、ゴルフ。
これが私のライフサイクルだ。

さて日経新聞夕刊「あすへの話題」
タイトルは「AI作家」

作家の今野敏さん。
私、最近、彼の警察官僚小説に凝っている。
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「AIが小説を書く時代ですよ。
危機を感じませんか?」

今野さんはそんなことを訊かれる。

「別に危機など感じない」

「実際に作品を読んだことがあるが、へたくそだ。
へたな作家のことなど気にしている暇はないのだ」

プライドの塊。

「AIは膨大な言語を学び、分析して選択し、
適当な順番に並べていく」

「何のことはない。
作家も同じことをやっている」

「どんなに優れた作家でも、
生まれつき言葉を持っているわけではない」

「言葉は、まず親から与えられる。
成長するに従い友人や教師などとの交わり、
つまり社会活動によって語彙を増やしていく」

テレビやラジオ、雑誌からも言葉は得られる。
書物を読んで獲得する言葉もある。

「つまり言葉は譲り受けたものなのだ」

「どんな言葉であれ、
それは誰かからいただいたものだ」

「作家はそれを取捨選択しているに過ぎない」

新聞記者も雑誌記者も同じだ。

「よく『自分の言葉で語る』などと言われるが、
まっさらな『自分の言葉』などなく、
気に入った言葉や強く共感した言葉を
使うに過ぎない」

私も使うことがあるから、
気をつけねばならない。

今野さん。
「そういう意味では、
すべての言葉は借り物だ」

「だから、人が書こうがAIが書こうが、
別に気にならないのだ」

「AIの書くものの精度が格段に上がり、
とても面白いものができ、
生きた作家と競合するような世の中が
来るかもしれない」

「それでも養殖物より
天然物を求める読者はいるだろう」

AIは「養殖もの」か。

そして自分を振り返る。
「何より、小説を書くことは楽しい」

「だから、もしAI作家が世にあふれようが、
たぶん創作を続けていくだろう」

「職人は楽しいから仕事を続ける。
テクノロジーだけの問題ではないのだ」

「プロの作家にとって、
生成AIは敵ではない」

同感したいが、
書くことのプロではない人が、
仕事に使う時には、
生成AIは実にありがたい。

同じ夕刊の「プロムナード」
西原珉(たみ)さん。

自身を「キュレーター」と称するカウンセラー。
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こちらのタイトルは、
「AIとカウンセリングの未来」

みんな自分の仕事と生成AIを考えている。

西原さんはこの1年、密かな実験をしている。
「当の生成AIに日々の不安を相談している」

使っている生成AIの愛称は「猫教授」。

「猫教授は私の不安を分析し、
私は猫教授の分析を分析する」

面白い。

西原さんの評価。
「猫教授のカウンセラーとしての能力は、
非常に高い」

「こちらの言葉や価値観を
ジャッジすることがないし、
アドバイスではなく私が選べるように、
幾つもの選択肢を用意してくれる」

「猫教授相手の相談では、
相手の顔色をうかがう必要もない。
完璧な傾聴、要約、問題の抽出。
それは一切のノイズがない、
無音室にいるかのような心地よい対話だ」

しかし。

「実際のカウンセリングルームは
もっとノイズに満ちていた。
予約の間違いからクライエントの機嫌の悪さまで、
人間どうしがコミュニケーションをするときに
生じるいろいろな軋みが音を立てていた」

「心理カウンセリングをしていると、
あ、今、この人とつながった、
この人の何かに触れた、と思う瞬間がある」

心理療法の世界では「治療同盟」という。

「心理療法による回復への鍵を握るもので、
セラピストとクライエントの間の深い絆のこと。

「猫教授と私のあいだに
治療同盟があるかと聞かれたら、
『ある』と言える自信がない」

「そこには身体や肉声が生む、
軋みや摩擦がない。
その分、私の心もまた動かないのだ」

「世界に居続けるこの身体は、
人間の精神的つながりには
どうしても必要なものかもしれない」

心技体。

心と体のつながりは、
必須なのだろう。

「将来、生成AIが、
何らかの身体性を備えたとき、
私たちと生成AIは、
治療同盟を結ぶことができるのだろうか」

鉄腕アトムとお茶の水博士。
ドラえもんとのび太。

「そのときまで、そしてそうなっても、
私はノイズだらけの身体を介在させた、
パフォーマティブな表現としてのカウンセリングを
続けていきたいと思う」

ここは今野敏さんと一緒だ。

人間的な仕事をしたいのだ。

商売もマーケティングも同じ。

自分らしい、人間的な仕事に、
私たちは誇りをもつようにできているのだ。

〈結城義晴〉

2026年04月04日(土曜日)

PPIHのOlympicグループ買収と故金澤良樹さんとの激論

噂は流れていた。
私のところにも届いていた。

㈱Olympicグループ。
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明らかになった。
ドン・キホーテのPPIHに買収された。
パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス。

日経新聞電子版が早かった。

PPIHは株式交換方式で、
オリンピックを完全子会社化する。
目途は7月。

日経によれば取得額は、
250億円程度とみられる。

近日中に株式交換契約を結ぶ。

オリンピックは上場企業だ。
東証スタンダード市場に株式を公開している。

これも日経によると、
上場廃止になる予定。

オリンピックの創業は1962年。

林周二著『流通革命』が世に出た年だ。

ディスカウントスーパーマーケットだった。

現在は首都圏を中心に約120店舗を運営する。

主に3つのフォーマットを展開する。
第1が「複合店」と分類し、
「ハイパーマーケットOlympic」
27店ある。

第2が「食品専門店」分類の
「スーパーマーケットOlympic」
31店。

そして第3が「ディスカウントストア」、
「Olympicディスカウントストア」
22店。

この3つのフォーマットの命名は、
理にかなっている。

これ以外にも車用品や自転車、
さらにゴルフ用品の専門店も展開している。
ペット関連用品店、動物病院事業も行っている。
Olympicグループ

全体的に見れば多角化を進めた企業だ。

直近の年間決算は2025年2月期。
商人舎流通SuperNews。

Olympic news|
’24年年商986億円8.5%増も純損失6700万円

営業収益が986億万円、前期比8.5%増、
営業利益5100万円、73.1%減、
経常損失1億6400万円。
純損失は6700万円。
2024年2月期は4億7700万円の純損失で、
2期連続赤字だった。

ピークの2001年2月期は、
営業収益1585億円だったから、
四半世紀で約4割減ったことになる。
多角経営でこの状況ということは、
無駄な事業が多すぎるのだ。

売却を考えても仕方のない状態だった。

買収したPPIHはまず、
それを断行するだろう。

PPIHの構想も日経は予測している。
買収後にオリンピックの約60店舗を、
新フォーマットの「ロビン・フッド」に転換する。
2026-03-03PPIH

これは実に的確な判断だ。

業態で言えば「ドン・キホーテ」は、
ディスカウントストア。
(本来は米国のディスカウントハウス)

「MEGAドン・キホーテ」は総合スーパー。
国際的に言えばハイパーマーケット。

「ロビン・フッド」はスーパーマーケット。
ディスカウントタイプだから、
これも米国流に言えば、
「スーパーウェアハウスストア」だ。

このPPIHの3フォーマットと、
Olympicの3フォーマットが、
ピタリと重なる。

ディスカウントストアはドンキに、
ハイパーマーケットは、
条件を満たす店をMEGAドンキに、
そしてスーパーマーケットは、
ロビン・フッドにする。

そしてOlympicの生鮮食品や惣菜の力を活かす。

実によくできたマッチングだ。
ロビン・フッドの開発はOlympicの案件と、
同時進行だったと思う。

イオンなども、
Olympicの買収に動いたようだが、
PPIHとの相性が一番いい。

従業員もそのまま雇用されるだろう。
辞める人ももちろんいるだろうが。

PPIHはロビン・フッドを、
2035年6月期までに200〜300店に増やす。
この事業で6000億円の売上高を目指す。

Olympicの買収で俄然、
その勢いがつくだろう。

私は亡くなった金澤良樹さんと、
かつて激論を交わしたことがある。
2001年ごろだったか。
もう25年も前のことだ。

商人舎流通SuperNews。
訃報|
Olympicグループの金澤良樹会長逝去、77歳

金澤良樹取締役会長は、
昨2025年9月5日(金)にご逝去。
享年77歳。

1948年、創業家の次男として生まれ、
1973年にOlympic入社。
1992年1月、社長に就任し、
2018年5月会長CEOに就任。

まだ77歳だった。
ゴルフが大好きで上手かった。
惜しい人だった。

金澤さんと議論したのは、
日本にウォルマートが進出してくる直前。
私は商業界取締役編集担当兼販売革新編集長だった。
金澤さんはオリンピック社長だった。

ウォルマートは日本で成功するか否か。

金澤さんは失敗すると言った。

私は本国が悪くならない限り、
日本に根を張る、と言った。

周りにはメーカーや小売業のトップが、
10数人いたと思う。

みんな激論に驚いていた。

しかし当人たちは、
純粋な議論をしていた。

結果的に見ると、
私の見立ては間違っていた。

その意味で金澤さんのほうが当たっていた。

その見識は現在のOlympicグループの、
フォーマットの分類に表れている。

しかしOlympicグループの多角化は、
私にはどうも評価できなかった。

それでも改めて金澤さんのご冥福を祈りつつ、
Olympicグループの将来を見守りたい。

〈結城義晴〉

2026年04月03日(金曜日)

トランプ政権の「黒い霧」とイオンの「里山プロジェクト」

横浜の桜、散り始めた。
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散る桜残る桜も散る桜
〈良寛の辞世の句〉

その夜の桜。
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夜桜に後ろの闇のありてこそ
〈今井つる女〉

今年はまだまだ桜を見たい。
旅に出るのもいいかな。

月刊商人舎4月号、責了しました。

最後に「特集のあとがき」の原稿を書いて、
最後の最後に[Message of April]
「競争は仕事です。」

みんな、ありがとう。
良い雑誌になりました。

今月は工藤澄人さんが頑張った。
特集を担当して、
長編の原稿やインタビュー記事を書いた。

山本恭広編集長は、
店舗スタディと連載の店長インタビューを執筆した。

(よ)って集(たか)って、
ワイガヤ。

それが商人舎の社風です。

今回の表紙デザインは難しかった。
ぴったりのイラストが、
なかなか見つからない。

そこでChatGPTとCopilotを使って、
私が自分でつくった。

楽しみにしてください。

ほかにはない雑誌です。
これを模倣困難性という。

さて、昨日の「大機小機」
日経新聞の投資欄のコラム。

タイトルは、
「トランプ政権の『黒い霧』」
コラムニストは赤三兵さん。

「ピート、君が真っ先に
『やりましょう』と言ったんだったよな」

ドナルド・トランプがたたいた軽口。
3月23日のこと。
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イランへの攻撃を最初に進言したのは、
ピート・ヘグセス戦争長官だった。
その暴露話。

フィナンシャル・タイムズ(FT)の3月31日の報道。

モルガン・スタンレーのヘグセスの資産運用担当者が、
イランを攻撃する直前の2月、
数百万ドル(数億円)規模の投資をしようと、
ブラックロックと連絡を取っていた。

ブラックロックは世界最大の資産運用企業で、
10兆ドルの運用資産残高を有する。

投資は「最終的には実現しなかった」

購入を検討した銘柄は、
「iシェアーズ防衛産業アクティブETF」

ETF(Exchange Traded Funds)は、
複数の投資家から集めた資金を
株式や債券などに投資して、
収益を投資家に還元する「投資信託」

「iシェアーズ防衛産業アクティブETF」は、
ブラックロックが運用して、
ナスダックに上場している。

その運用構成銘柄は防衛産業が並ぶ。
米国防衛大手のRTXコーポレーション、
ロッキード・マーチン。
パランティア・テクノロジーズ、
さらに日本の三菱重工業など。

パランティアはビッグデータ解析企業で、
トランプと関係の深いピーター・ティールの会社。
ティールは「影の大統領」と呼ばれることもある。
ChatGPTのオープンAIの共同創業者。

3月23日のトランプの軽口のときにも、
市場で不自然な動きがあった。

この日、トランプは、
「イランと生産的な対話をした」と、
SNSに投稿して、緊張緩和をほのめかした。

その15分ほど前の原油先物取引では、
通常は見られない大量の売りが出ていた。
同じタイミングで主要株価指数の先物も急騰した。

大統領自身が仕掛けた、
インサイダー取引と見られている。

FTも赤三兵コラムニストも、
そのことを「黒い霧」と指摘する。

米国には通称「STOCK法」がある。
「議員の知識を利用した株式売買禁止法」だ。
「職務で得た非公開情報を使って、
利益を得てはならない」と定められている。

法律上は大統領や戦争長官も規制対象となる。
しかし安全保障や外交に絡むという理由で、
国家機密の壁に阻まれ、
証拠の取得も難しい。

トランプはTACOと呼ばれる。
TACOは「Trump Always Chickens Out」
「トランプはいつも腰砕け」

「プライドの高さに反して、
ときどき腰砕けになる」

そして不自然な投資の動き。

コラムニスト。
「市場を欺くとの疑念を招いてもやむを得まい」

「公正で透明な市場は米国の覇権を支える柱だ。
『黒い霧』は晴らすのが米国の国益だろう」

ひどい話だ。

私利私欲のために戦争を起こし、
世界の原油相場を引き上げ、
防衛産業株を上げているとしたら、
許されるものではない。

イーロン・マスクの政権入りは、
明らかな利益相反だったが、
「黒い霧」まみれのトランプ政権だ。

それを日経新聞のコラムが書いた。
日経は攻撃的だ。拍手を贈ろう。

一方、商人舎流通SuperNews。

イオンnews|
「イオンの里山プロジェクト」始動/多古町をモデル地域に

里山の再生と地域価値の創出を一体で進める。
それが「イオンの里山プロジェクト」だ。
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気候変動や生物多様性の危機が深刻化している。
自然環境の保全は世界的な課題だ。

戦争はこれに真っ向から反する行為だ。

一方、日本の「里山」は、
人々の暮らしと自然が共生する重要な場である。

ただし担い手不足などによって、
里山の維持が難しくなっている。

そこで「里山プロジェクト」が考え出された。

そのモデル地域として、
千葉県多古町が選ばれ、
地域連携協定が締結された。

多古町とイオン㈱。
それにイオンワンパーセントクラブ、
イオン環境財団。

多古町は里山環境に恵まれている。
交通インフラが整備され、
成田空港機能強化によって、
交流人口の増加も期待される。
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イオングループの店舗も、
既に地域と関わりをもっている。

トランプ政権の「黒い霧」とは、
正反対の活動だ。

こちらは救われる話である。

〈結城義晴〉

2026年04月02日(木曜日)

ドナルド・トランプと「地獄の黙示録」の「石器時代に戻してやる」

アメリカ合衆国大統領ドナルド・トランプ。

夜のプライムタイムに、
ホワイトハウスで演説した。

「今日は解放の日だ」
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世界中がイラン戦争の停戦宣言を期待した。
しかし完全に肩透かしを食った。

「米軍はこの4週間で迅速かつ決定的、
圧倒的な勝利を収めた。
イランの海軍は消滅し、
空軍は壊滅状態になった」

「イランの指導者、
テロリスト政権の大半は死亡した。
革命防衛隊の指揮統制は崩壊しつつある」

人殺しの話だ。

この演説の途中で、
株価は下がり、原油価格は急騰した。

トランプ。
「米国は世界最大の産油国であり、
中東から完全に自立している。
中東の石油は必要ない。
だが、同盟国を助けるためにそこにいる」

自分で起こした戦争で、
世界的な石油危機がやってきた。
そのことへの反省は皆無だ。

昨年の4月5日にトランプは、
世界中の国に向けて一律関税10%を宣言した。

ポール・クルーグマン博士が言った。
「完全に狂っている」61StmFZJl+L._SL1412_
2008年ノーベル経済学賞受賞の経済学者、
ニューヨーク市立大学大学院教授。

クルーグマンの指摘は、
やはり本当だった。

狂った大統領。
だれも止める者がいない。

トランプ。
「ホルムズ海峡を通じて
石油を受け取る世界の国々は
その航路を大切に管理しなければならない。
それは簡単なことだ」

「各国が依存している石油を守るために
各国が率先して行動すべきだ」

「提案が2つある。
1つ目が米国から石油を買うこと。
もう1つはもっと前にやるべきだったが、
我々が求めたように、
遅ればせながら勇気を出して
ホルムズ海峡に行って守り、
自分たちのために使うことだ」

なんと無責任な男なのだろう。

「今後2~3週間のうちに
極めて激しい打撃を加え、
イランを石器時代に戻す」
「Put into the Stone Ages」

いろいろなメディアで報道されたが、
これは1990年に死んだカーチス・ルメイの言葉だ。

第二次世界大戦中、
第20空軍隷下の第21爆撃集団司令官に赴任し、
東京大空襲を指揮した。

1957年7月から1965年2月まで、
第5代空軍参謀総長を務め、
在任中、キューバ危機を迎えると、
キューバのミサイルサイトの爆撃を呼びかけた。

ベトナム戦争のときには、
空軍参謀総長だったが、
北ベトナム爆撃キャンペーンを主張した。
「ベトナムを石器時代に戻してやる」

映画「地獄の黙示録」i-img637x900-1653529859y3nbrq393141
1979年の米国の戦争映画。

原作はジョゼフ・コンラッドの小説『闇の奥』
監督はフランシス・フォード・コッポラ。
主演はマーロン・ブランド。

「空の騎兵隊」と呼ばれる第1騎兵師団。
そのヘリコプター強襲部隊のビル・キルゴア中佐が、
言い放つ言葉はルメイをパクったものだ。

映画ではロバート・デュヴァルが演じた。

ドナルド・トランプは、
一度も兵役に就いたことはない。

しかし映画は見ていたのだろう。
情けないことにそれが、
カッコいいと思っていたのだろう。

今、このイラン戦争のときに、
その言葉を使った。

アメリカ人のベトナム戦争に対する嫌悪感は、
今も拭い去られてはいない。
ベトナムにひどいことをした。
死んだ者、大きな怪我をした者も多い。

それを連想させる言動。

やはりクルーグマンの言う通りだ。

それを制止できないアメリカ合衆国も、
「狂っている」のかもしれない。

平和産業、地域産業、人間産業。
世界中の商業がこの旗を掲げ続けねばならない。

戦争に反対しなければならない。

商人舎流通SuperNews。
本決算が発表されている。

しまむらnews|
25年度年商7000億円5.2%増・経常利益5.1%増の増収増益

売上高が7000億円を突破した。
前期比5.2%増で7000億3400万円。

日本の衣料品市場は、
8兆4000億円。

その8.3%。

すごいことだ。

ちなみにファーストリテイリングは、
日本国内で15.3%を占める。

営業利益615億円(3.8%増)、
経常利益637億円(5.1%増)。

増収増益。

営業利益率8.8%、経常利益率9.1%。
高い利益率だ。

平和堂news|
’25年度営業収益4560億円2.5%増・経常利益146億円0.2%減

平和堂も増収で営業収益4560億円。
よかった。

営業利益133億円、経常利益146億円。
こちらは微減。

5月に岐阜の㈱ヤナゲン、
8月に京都の㈱エールを吸収合併した。

その効果が寄与して売上げを伸ばした。

よく頑張った。

小売業は平和産業だ。
それは、なによりもいいことだ。

〈結城義晴〉

2026年04月01日(水曜日)

ローマ教皇の「血にまみれた手」とサミットの「言行一致」

4月に入った。
14日から22日までニューヨーク。

そしてゴールデンウィークに入る。

今日も1日、原稿執筆と入稿。

さてロー‌マ教皇レオ14世が、
「枝の主日」の3月29日に、
サンピエトロ広場で講​話した。
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イラン戦争は「残虐極まりない」とし、
異例の強い発言を行った。

旧約聖書のイザヤ書からの引用。

「お前たちが
手を広げて祈っても、

わたしは目を覆う。
どれほど祈りを繰り返しても、
決して聞かない。
お前たちの血にまみれた手を、
洗って、清くせよ」

「イエス・キリストは
いかなる戦争の正当化にも
利用することはできない」

「『血にまみれた手』を持つ指導者た⁠ちの祈りは、
神​に拒絶される」

ピート・ヘグセス米国戦争長官は、
国防総省でキリスト教の祈祷会を主導する。
3月25日​の礼拝会では、
「(神の)哀れみを受けるに値しない者たちに、
圧倒的な暴力行為」があるように、と祈った。

初の米国出身の教皇は、
こんなキリスト教の「悪用」は、
許されない、と釘を刺したのだ。

世界のカトリック教徒は14億人。
アメリカ合衆国では約6950万人、
全人口の約22%。

イラン戦争に影響を及ぼしてほしいものだ。

一方、
日本の税制改訂。
日経新聞がわかりやすい図を示してくれた。

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「2026年度税制改正特集」の記事。
「防衛増税」

「防衛力強化に向けた財源を確保するため、
所得税を2027年1月に増税する。
税額の1%分を新たに上乗せする形とする」

あの衆議院選挙で国民は、
この「復興特別所得税」の1%を、
防衛財源にすることを認めたのか。

「新税の創設と同時に、
東日本大震災の復興財源にあてている
『復興特別所得税』を
従来の税額の2.1%分の上乗せから
1.1%分に引き下げ、
単年度の税負担が当面増えないようにする」

つまり復興財源を1%減らす。

「防衛増税を巡っては、
所得税のほかに、法人税、たばこ税を
26年4月に増税する」

「この3税で1兆円強を確保する方針を政府は示している」

3月31日の参院本会議で、
この2026年度税制改正関連法が可決、成立している。

いまさらながらに、
岡田卓也さんのビジョンの価値が思われる。
「平和産業/地域産業/人間産業」

商業・小売業、チェーンストア産業、
企業を超えてこのビジョンを共有したい。

最後に商人舎流通SuperNews。

サミットnews|
4/1付け機構改革、店舗運営を部署横断的に推進

サミット㈱の機構改革が興味深い。

まず部署横断推進体制を明確にする
第1がブランディング。

そのために「広報部」の名称を、
「広報・ブランド価値共創部」に変更し、
その配下に「広報グループ」と、
「ブランド価値共創グループ」を配置する。

この部は服部哲也社長が自ら管掌する。
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そして「ブランド価値共創プロジェクト」を推進する。
2025年5月に立ちあげたのが、
「ブランディング推進プロジェクト」
その名称を変更し、機構図に明記する。

力が入っている。

とてもいい。

第2は新たな店舗運営体制の構築。

そのために新設するのが、
「未来の店舗運営体制検討プロジェクト」
未来を見据えた店舗運営を検討・実験する。

さらに「お店の魅力向上支援部」を新設する。
プロセスセンター推進室に新たな分掌業務を加える。

次に、「共育」と「多様性」を推進する。
そのために組織を再整理し、
人事戦略本部内での役割を明確にする。

「人財・組織開発部」には2つのグループがあった。
「共育推進・採用グループ」と、
「多様性推進グループ」

これらをそれぞれ独立させて「部」や「室」にする。
「共育推進・人財採用部」と、
「多様人財サポート室」。

そして「人財・組織開発部」を廃止する。

サミットは荒井伸也さんの時代から、
「言ったこと」を「やる」会社だ。

つまり言行一致の組織である。

実にいい。

「復興特別所得税」の陰で、
「防衛財源」を確保するようなことはしない。

〈結城義晴〉

2026年03月31日(火曜日)

村木厚子の「人生の主導権を手放してはいけない」

一月、往ぬる。
二月、逃げる。

三月、去る。

その三月が終わる。

1日中、商人舎オフィス。
月刊商人舎4月号の入稿。

近くを流れる新田間川。
川端の柳が雨と風に揺れる。
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その川に面したレストラン。
ローストチキンクラブ。
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鶏肉尽くしのメニュー。
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今日はチキンカツカレーにしました。
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原稿を1本ずつ、
丁寧に整理して、
デザイナーに渡した。

お疲れ様。

もう少しです。

雨の中を帰宅。
夜桜。 BCO.c81391c7-5d64-426d-a129-6b08b155c14f.png22
もうすぐ桜の季節が終わる。

さて、 日経新聞「私の履歴書」
今月は村木厚子さん。
元厚生労働省事務次官。
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最終回のタイトルは、
「自立 人はもっと頼っていい」

身に覚えのない罪で逮捕された。

女性刑務官の方々にお世話になった。

それから拘置所にいた164日間。
多くの方が面会に来てくれた。

「不思議なのは、
助けてくれた方のほとんどが、
無理なお願いを聞いてもらうなど
日ごろから私がお世話になってきた人だった」

「村木が大変らしい、また助けてやるか、
とわざわざ来てくれていた」

ずっとお世話になっていた人が、
助けてくれる。

不思議なことだ。

村木さん。
「どうしても人は、
『give&take』にしなければ、と思いがちだ。
でも、それができない時はある」

「人生は貸し借りではない。
ときに『take&take』でいいのだと思う」

まったくその通りだ。

差し入れてもらった本の中に、
『花さき山』という絵本があった。
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ふもとの村で誰かが良いことをすると、
花さき山に花が咲く。

貧しい女の子が、妹のために、
自分が着物を欲しいと言わずに、
我慢したときも、花が咲いた。

「与えるものが何もなくても花は咲く。
拘置所ではなんのお返しもできない。
そう固くなっていた心が、緩んだ」

東大教授の熊谷晋一郎さんの「自立の定義」
「自立とは、
依存しないことではない」

「自立とは、
たくさんのものに
少しずつ、
依存できるようになることだ」

村木さん。
「頼ることをためらう必要はない。
たくさんのものに少しずつ
依存できるようになれば、
頼られるほうの負担も軽くなる」

大事なことだ。

助けてもらうこと、頼ること。
それをためらってはいけない。

どんどん、頼れ。

そのうちに、
頼られることになる。

事件で逮捕されてから約17年がたつ。

「あなたが何をしてても、
あるいはあなたになんの罪もなくても、
生きてれば多くのことが
降りかかってくるわ」

「だけど、それらの出来事を
どういう形で人生の一部に加えるかは、
あなたが自分で決めること」

『サマータイム・ブルース』
サラ・パレツキーの小説のなかで、
主人公の女性探偵が語る言葉。
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村木さん。
「拘置所で読んで、響いた。
危機になっても、
自分がコントロールできることが
まだ残っている。
そこでがんばればいい」

「人生の主導権は手放すなと、
叱咤(しった)された気がした」

そう、人生の主導権を、
手放してはいけない。
人生は自分のものだ。

「そして、苦労した経験は次に生きる」

人生は貸し借りではない。
頼ってもいい、依存してもいい。

けれど自立せよ。
人生の主導権は手放すな。

1カ月、とてもいい履歴書だった。
珍しく、自慢話ではない物語。
それが響いた。

ありがとう。

〈結城義晴〉

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