大谷翔平の「よく眠ること」と藤田田の「高い給料」

秋分の日。
シルバーウィークの5連休。
木・金曜を休暇に加えると9連休。
台風25号の影響もあったが、
私は敬老の日から秋分の日まで、
実によく眠った。
時差ボケのためだ。
さて、
メジャーリーグ
レギュラーシーズンも、
押し詰まってきた。

ポストシーズン進出を懸けた争いが続く。
アメリカ合衆国メジャーベースボールには、
二つのリーグがある。
アメリカンリーグとナショナルリーグだ。
ナショナルリーグが1876年に設立され、
アメリカンリーグは1901年にスタートした。
両リーグはライバル関係にあって、
この競争がベースボールの人気を後押しした。
1903年にはもう両リーグの王者同士が、
「ワールドシリーズ」を行った。
その後、大きな発展を見せて、
両リーグはそれぞれ3つの地区に分けられて、
その地区ごとに現在、5チームずつが属する。
大リーグは30チームとなった。
上手くできた構成だ。
日本はセントラルリーグとパシフィックリーグ。
これもそれぞれ6球団の12球団で、
比較的うまくできている。
メキシコは南北の2リーグで18球団が所属する。
韓国は1リーグ10球団、台湾も1リーグ6球団。
アメリカが世界最大の組織をつくり上げて、
世界最高のベースボールリーグをもつ。
その2026年度は、
ナショナルリーグは3地区すべてで、
優勝チームが決まった。
東地区はアトランタ・ブレーブス、
中地区はミルウォーキー・ブルワーズ。
そして西地区はロサンゼルス・ドジャース。
大谷翔平、山本由伸、佐々木朗希が所属する。
一方、アメリカンリーグは、
東地区のタンパベイ・レイズが優勝を決めた。
かつて野茂英雄や松井秀樹もいた。
この地区では2位ニューヨーク・ヤンキース、
3位ボストン・レッドソックス、
4位トロント・ブルージェイズの順。
レッドソックスには吉田正尚、
ブルージェイズには岡本和真がいる。
ポストシーズンに進出できるのは、
まず地区優勝チーム。
それからワイルドカードは地区優勝チーム以外に、
勝率上位の3チームずつに与えられる。
アメリカンリーグではもう、
ヤンキースがこのカードを獲得した。
ポストシーズンは12チームのトーナメント方式だ。
中地区と西地区はまだ決まっていない。
中地区はクリーブランド・ガーディアンズ、
西地区はヒューストン・アストロズが首位を走る。
ドジャースはポストシーズン進出を決めたが、
大谷翔平は負傷者リストに入っている。

そして24日のパドレス戦から復帰する。
嬉しいニュースだ。
ほぼ日刊イトイ新聞の糸井重里さん。
(前略)浮世の馬鹿は起きて働く?
「大谷翔平が世界に向かって表現したことは
たくさんある」
そのなかで見過ごされがちなこと。
「よく寝ることである」
「昼寝も含め10時間眠る」という生活習慣らしい。
糸井さん。
「あれだけの大活躍をしている人間が、
10時間眠っている。
これなら、みんなに受け入れられやすい」
「ごくごく普通の人が
『10時間眠ってます』とか言ったら、
『おまえ、もうちょっと働けよ』とか、
皮肉られそうだ」
ここで私、声を出して笑った。
一般的には起きて働くことが、
「善」とされてきた。
「『働いて働いて働いて働いて』の方も、
睡眠を削ってそういうふうにしているらしい」
しかし最近はすぐに公邸に引篭る。
寝ないかどうかは明らかではない。
「起きていればできることが多い」
糸井さん。
「それはなんだかわかりやすい話だ」
「少しでも練習する、
寸暇を惜しんで準備する、勉強する。
すべて起きて目覚めているからこそ
できることである」
「しかし、大谷翔平がたっぷり眠ることで、
それを仕事につながる
“大切な時間”と捉えていることで、
『睡眠(あるいは休息)』が、
重要な時間に格上げされた」
その通りだ。
翔平の貢献は大きい。
「嫌な言い方だけど、
『睡眠は生産力向上のためのコスト』で、
それを上手に管理すれば、
成果を上げることになると…」
「睡眠が『無の時間』から、
『必須の栄養素』になったのだ。
これは、とてもいいことなんじゃないかい」
大いに同感だ。
「『よく眠って』大活躍していることは、
大きい。それにしても、
眠ることにもがんばれる人なんだなあ」
朝日新聞「折々のことば」
9月21日の第3721回。
寡聞にして、
高い給料を社員に
払ったためにつぶれた、
という会社をしらない。
〈藤田田(でん)『殺されない社長の心得』から〉
1971年にマクドナルドを立ち上げた藤田さん。
「日本最高の給料を払う会社にすると社員に約束した」
「社員やその家族に万一のことがあった時に備え、
1千万円かけて東京と大阪の病院にベッドを確保した。
社員に“のれん分け”を奨めもした」
「社員がやる気を起こし、
安心して働けるようにするのが
経営者の第一の務めと考えた」
「眠ること」の保障も、
経営者の務めかもしれない。
だが糸井さんの最後の言葉。
「ぼくも貧乏性なので、
起きていろいろやっちゃうんですよ」
私も同じだが、時差ボケは、
実によく眠らせてくれた。
ここはSHOHEIになった気分で、
眠ったことを糧にしてみよう。
ありがとう。
〈結城義晴〉

































