万代知識商人大学講義の「責任の組織化」と「目標管理」

東大阪市の㈱万代本社へ。
第10期までにすでに、
300人を超える修了生を輩出した。
重複受講した人が何人もいるけれど、
万代の幹部や社員の1割近くが、
修了したということになる。
会議棟1階の大会議室。
朝9時前には11期生が揃って、
講義がスタート。

講義前には、
11期生にレポートの発表をしてもらう。
受講生は毎回、講義後にレポートを提出する。
前回の5月の講義は、
フィナンシャルマネジメントだった。
各自がレポートに記したことを、
皆の前で発表する。

プレゼンテーションのスキルを磨くのも、
発表の狙いだ。
今日のテーマは、
「ヒューマンリソースマネジメント」
午前中の2講義は結城義晴。

まずスピーチの重要性についてコメントした。
サミット㈱社長・会長を歴任した荒井伸也さん。
若いころから意識して、
人前でのスピーチを自己訓練した。
だから友人の結婚式では必ず、
多くの人の前でお祝いの言葉を語った。
スピーチやプレゼンテーションは、
訓練で上手になる。
私は高校時代は鬱屈していた。
しかし大学生になって、
話すことに目覚めた。
バンドを組んでギターを抱え、
人前で話した。
社会人になってから、
さらに経験を積んだ。
会社の労働組合でも委員長となって、
頻繁に人前で話をした。
他の分会に支援に行って話もした。
そのうち講演の依頼が来るようになった。
これも積極的に引き受けた。
話すこと、それから書くことは、
訓練によって誰でも上達する。
今、書くことは生成AIが、
助けてくれるようになった。
だから話すことの重要性は高まった。

店長になると話す機会が増える。
マネジャーになり、部長になり、
取締役になるとさらに増える。
社長になると、
話すことが仕事となる。
その技術と経験は、
マネジメントに必須の要件だ。

それから月刊商人舎7月号の解説をした。

ベルク有明店は是非とも、
勉強するようにとアドバイスした。
午前中は、
ヒューマンリソースマネジメントの話。
賢者は歴史に学ぶ。
とりわけてマネジメント理論は、
歴史的に180度の転換があった。
この理論転換を知らずにいると、
現在も古い理論を信じ込んでしまう。
そしてそれが大企業病を誘発する。
組織の官僚化と硬直化をもたらす。
そして小売業でも、
この理論の齟齬と錯覚によって、
多くの組織が駄目になっていった。
米国のシアーズ・ローバックもKマートも、
日本の初期のチェーンストアも。
とりわけてアンリ・ファヨールの規範論は、
第二次世界大戦直後まで、
世界のマネジメント理論の主流だった。
米国のGHQは日本を占領しているときに、
その理論を「MTP」と名づけて日本に導入した。
それが大企業や官公庁に普及した。
日本のチェーンストアも、
こぞってこの理論を学んだ。
ピーター・ドラッカーは激しく批判している。
「(ファヨールの)職能別組織は、
明快さにおいてすぐれている。
しかしそれは、硬直的であって、
適応性に欠ける」
「ある程度の規模や複雑さに達するや
摩擦が随所にみられるようになる。
急速に誤解と反目を生み、
やがて組織は帝国と化す」
ハーバート・サイモンも痛烈に批判している。
1978年にノーベル経済学賞を受賞した、
大組織研究の権威。
「ファヨールの理論は、
『矛盾した経験則の寄せ集め』である」
ヘンリー・ミンツバーグの代表作『マネジャーの仕事』
ドラッカー亡き後のマネジメントのグル。
「本稿の意図は簡単である。
読者をファヨールの四つの単語から引き離し、
もっと根拠のある、そしてもっと役に立つ
マネジャーの仕事の説明に案内することである」
マネジメント理論を間違えると、
現代でも会社は正反対の方向に行ってしまう。
ランチを挟んで午後は、
社内講師のお二人。
管理職に必須の安全配慮義務についての講義。
労働時間管理、安全衛生管理、
そしてハラスメント対策。
3つ重要な項目について、
詳細な事例をもとに講義してくれた。

管理職をはじめ幹部候補生には必須の講義だ。
ありがとうございました。
ロジカルシンキングの目的から、
具体的なさまざまな手法まで、
丁寧に1時間45分間、講義してくれた。

このロジカルシンキング講座は、
歴代の人事部マネジャーが担当してきた。
人事部マネジャー自身の教育訓練にもなる。
企業内大学のいいところだ。
最終講義は結城義晴。
ドラッカーの「マネジメント」と、
近い企業と遠い企業。
そこには大きな差が生まれた。
ドラッカーを体内化しようとしたチェーンが残った。
それをしなかった企業は消えた。
最後の講義はそのドラッカーのエッセンス。
「責任の組織化」と「目標管理」
「責任の組織化」とは何か。
そして人が責任という重荷を負うために、
必要なことは何か。
さまざまな事例を交えて、
全員が理解してくれるまで話した。
それから「目標管理」
ドラッカーはGEのコンサルティングをして、
ジャック・ウェルチとともに、
「Management By Objectives」の体系をつくった。
それが目標管理である。
そしてこの目標管理を自主的に行うことこそ、
「責任の組織化」を実現させる。
すべての講義が終わると、
阿部秀行社長のまとめの講話。
管理職になるということは、
責任の範囲が広がること。
その責任を果たすために、
現場と一緒になって問題解決できることが大事。

突然、経験談を語るようにと、
11期生の入江功二さんを指名。

入江さんは自身がキャリアを積むなかで、
失敗から学んだことを率直に語ってくれた。
とても良い内容だった。
ありがとう。
最後は万代大学を監督する御堂宏司執行役と、
人事部の石川マネジャー。

お疲れ様でした。
責任の組織化と目標管理。
会社の経営にとって、
必須の考え方なのです。
〈結城義晴〉













































