1月1週/気温高めの日が多い 1月2週/気温は平年並みに戻る方向
●1月1週(1/1~1/7)の天候予測とMDポイント
気温高めの日が多い
<概況>
従前の予報から少し変化があり、3日(水)に日本付近を低気圧が通過する。4日(木)の冬型の気圧配置は束の間、5日(金)は北海道の北を低気圧が進む。その後は冬型となるが、今週中はまだ弱い冬型。
<天候解説>
3日(水)は全国的に天気が崩れる。東北南部以南は雨、東北北部~北海道では雪。大雨、大雪に発展する可能性は低いが、しっかりとした降りとなる。
週末以降は冬型の天気分布。日本海側では雪や雨、太平洋側ではおおむね晴天が続く。
気温は週後半にかけて高めの日が多い。特に5日(金)は全般に南寄りの風となるため、かなり高め。
<ウェザーMDのポイント>
気温高めの日が多く、特に5日(金)は季節外れの暖かさが予想される。鍋物食材にとっては苦戦の気象条件。焼き肉用肉をはじめとして、スライス系の肉が好まそう。さらに飲料全般やアイスクリームなども例年以上の需要が期待される。
週末は冬型となるため、直前との気温落差もあり、例年どおりの鍋物需要を期待したいところ。
●1月2週(1/8~1/14)の天候予測とMDポイント
気温は平年並みに戻る方向
<概況>
冬型の気圧配置となる日が多い。週後半~週末頃、日本付近を低気圧が通過する可能性が高い。予想される低気圧のコースはまだ流動的。週末は冬型の気圧配置が強まる。
<天候解説>
北陸以北の日本海側では雪や雨の降る日が多い。それ以外の地方は晴れ間が見られるが、週後半~週末頃の気圧の谷通過に伴い、天気が崩れる可能性がある。
気温は週初めやや高めの所が多いが週末に向けて気温は低下傾向。週末は平年並み。北海道では低めの可能性が高い。
<ウェザーMDのポイント>
週末に向けて気温が下がる方向。極端な冷え込みはないかもしれないが、鍋物食材をはじめ、ホットメニュー類は高い需要水準が期待できる。
なお週末は大学共通テストが行われる。例年、共通テストが行われる週末は天気が荒れやすいというジンクスがあるため、念のためこの週末も荒れた天気(太平洋側での雪も含む)を想定し、早い段階から週間予報で当日の天気をチェックいただきたい。
●新春特別コラム
<2024年の天候展望>
読者の皆さま、本年も宜しくお願いします。
気象庁が12月22日に公表した、2023年の天候を振り返る資料によると、その時点で日本の平均気温は従前の記録(2020年)を大幅に上回り、統計史上最高となる見通しが示された。確定値の公表はまだ先だが、実際2023年の日本の平均気温は過去最高となったことが確実となっている。
高温の要因の一つとなったと考えられるエルニーニョ現象は早ければ今春には終息する予想となっているが、現段階で高温傾向が解消する兆しはなく、まだしばらく高温傾向は続く可能性が高い。場合によっては今年も昨年並みか、それをさらに上回る高温となる可能性がある。ただ、ずっと高温が続くわけではなく、一時的に強い寒気の影響を受けて、短期的に気温が大きく下がることがあると考えられる。
MDにおいてのポイントの1番目は、その急激な気温変化に対応した束の間の消費ニーズの変化に、売場をいかにうまく合わせられるか、臨機応変さが求められる。
2番目はやはり、各シーズンでの高温対策。気温が高めの時期が多いため、従前と比べてどのような消費ニーズの変化が起こるのか、見極めることが重要である。
いずれにしても、これまでのMDの常識が通用しないことも考えられる。昨年、今年のデータで新たなウェザーMDの形を見極めていただきたい。本稿がその一助となるよう、今年も発信していきたい。
<By 常盤勝美>