Everybody! Good Monday!
[2022vol㊶]
2022年第41週。
三連休の最終日が、
スポーツの日。
1964年の東京五輪開会式の日が、
10月10日だった。
今でも思い出すけれど、
私は横浜の小学校の6年生だった。
父に連れられて近くの三ツ沢球技場に、
五輪サッカーの試合を見に行った。
この開会式の日は、
2年後に「体育の日」として、
国民の祝日になった。
それが2000年から、
10月第2月曜日に変わった。
ハッピーマンデー制度だ。
2020年から、
「スポーツの日」に名称変更された。
しかし今日の横浜は、
朝から雨模様。
昼頃、雨はあがった。
今年最後の三連休、
商売の成果は上がっただろうか。
その日本のスポーツの日。
ロシアがウクライナに、
83発のミサイルを撃ち込んだ。
クリミヤ大橋の爆発は、
ウクライナが仕掛けたこととして、
それへの報復攻撃である。
何とも言いようのない、
不快なことだ。
ウラジーミル・プーチンは、
70歳になったばかり。
私と同年だが、
権力をもつ者のエゴイズムが、
むき出しになっている。

ブレーズ・パスカルの「パンセ抄」
「人は悪徳の中で迷子になる。
もはや、
美徳の姿など見えない。
人は完全な徳さえ
批判するようになる」

気を取り直して、
スポーツの日。
日本プロ野球。
クライマックスシリーズに入って、
パリーグはソフトバンクホークスが、
ファイナルステージ進出を決めた。
ペナントレースを闘ってきて、
そのあと上位の3位までのチームが、
3ゲームのトーナメント方式で対戦する。
まったく論理性のない、
理不尽なアイデアだが、
パリーグは2位のホークスが、
3位の西武ライオンズを破って、
順当にファイナルステージに進んだ。
一方のセリーグは、
3位の阪神タイガースが、
2位の横浜DeNAベイスターズを、
逆転で破って、
ファイナルに進出。

タイガースのペナントレースは、
68勝71敗4引き分けで、
勝率4割8分9厘。
負け越している。
それなのに、
ファイナルステージに出られる。
それは6ゲームだ。
万が一にもここで勝って、
日本シリーズに進んで、
パリーグの覇者に勝利してしまえば、
1年間で負け越したチームが、
日本一になってしまう。
1年間の闘いは一体、
何だったのか。
論理破綻している。
私はタイガースのファンでもあるから、
それはちょっとうれしいことだが、
論理性のない社会は、
好きではない。
しかしパスカルは言っている。
「二つの行き過ぎ。
理性を排除すること、
理性しか認めないこと」
私も残されたタイガースの試合を、
楽しむことにしよう。
日経新聞の「核心」
「首相に欲しい”話す力”」
原田亮介論説主幹が書く。
1958年、新潟県生まれ。
岸田文雄首相も、
就任1年になる。

「内閣支持率低下の一因に
首相自身の”聞く力”ならぬ
“話す力”を挙げる声がある」
この「声がある」といった表現は、
論説主幹として少々よろしくないと思うが、
原田さんは問題の所在を探す。
そして東照二ユタ大学教授の言葉を引く。
小泉純一郎元首相の発言分析などで知られる、
社会言語学者である。

話術には2通りある。
「リポート・トーク」と、
「ラポート(共感)・トーク」
前者は情報を伝える話術。
後者は個人の気持ちを込めて、
情緒で聞き手を引き付ける話術。
「岸田首相に欠けるのはラポート・トークだ」
東教授はラポート・トークの好例として、
安倍国葬の菅義偉前首相の弔辞をあげる。
「個人的なエピソードを多く交えて、
聞き手の記憶に残る弔辞だった」
あんなに棒読み首相と批判されたのに、
首相を降りたあとで、
時間をかけて書いた弔辞なら、
ラポート・トークにもなる。
これに対して、
リポート・トークの岸田首相は、
「話が一方通行になり、
聞き手の共感を得て
心を動かすということにならない」
「首相は度々『国民に丁寧に説明する』というが、
それは1回言えば済む」
東教授は厳しい。
何よりも政策の実行力が問われている。
それを支えるのは、
「国民世論から共感を得る力」である。
首相周辺の人物の発言。
「後ろ盾だった安倍元首相が亡くなったことで
“(元首相と)テニスをやっていればよかったのが、
急にラグビーをやらなきゃいけなくなった」
このネタは面白いが、
原田さんが「核心」として書く内容は、
伝聞情報が多い。
最後の段落。
「どの課題も賛成と反対が分かれ、
最適解を見いだすのは簡単ではない」
「だからこそ首相は
決断への率直な思いや信念を語った方がいい」
「”聞く力”より”話す力”なのだ」
「耳を傾けるだけでは、
効果的なコミュニケーションは
実現しない」
ピーター・ドラッカー。
テニスもラグビーも野球も、
コミュニケーションなしでは、
勝利することはできない。
商人にもラポート・トークは必須だ。
そして独裁者こそ、
コミュニケーションを欠く者だ。
そのために独裁者は、
最後の最後には、
無残な姿で舞台から去って行く。
それは歴史が示している。
では、みなさん、今週も、
ラポート・トークを。
Good Monday!
〈結城義晴〉

































































