結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2022年09月30日(金曜日)

六代目円楽の「訃報」とニトリ「増収減益」&「無印良品500」

9月最後の日。

六代目三遊亭円楽が死んだ。
72歳だった。

惜しい。
円楽

70台でも噺家の死は、
惜しいと感じる。

これからその落語家としての、
本質が滲み出てくるはずだからだ。

東京墨田区生まれの江戸っ子。
両国中学、深川高校、
そして青山学院大学法学部を卒業。

在学中の20歳のときに、
五代目円楽の鞄持ちになって、
そのまま1970年、入門。

40年間、楽太郎を名乗った。
名付け親は大師匠六代目圓生だった。

1977年に「笑点」メンバーに抜擢された。
私が㈱商業界に入社したころだ。

二つ上の同世代で、
早くも世に出た、頭の回転の速い噺家に、
ちょっと嫉妬した覚えがある。

それでも私は当時、
楽太郎の師匠五代目円楽世代の、
古今亭志ん朝を好んだし、
大阪の桂枝雀が大好きだった。

志ん朝は63歳、
枝雀は59歳で没した。

六代目円楽は、
これから必ず、
志ん朝や枝雀の域に入っていく。

そう思っていた。

六代目円楽はその意味で、
早咲きの大器晩成のはずだった。

師匠もかなわなかった、
七代目の三遊亭圓生を、
継ぎたかったに違いない。

それを考えると、
やはり惜しい。

ご冥福を祈りたい。

さて、
ウラジーミル・プーチン。
ロシア連邦大統領。
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ウクライナ東部と南部の4州を、
一方的に併合すると宣言した。

住民投票で編入賛成が多数だったと主張。
2014年3月にはクリミア半島を併合した。

住民投票は現代国家として、
体をなしていない。

ジョー・バイデン米国大統領は、
「結果はでっち上げだ」

ウクライナのゼレンスキー大統領は、
「命よりも戦争を望む人物を
止めなければならない」
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国連のグテレス事務総長は、
「法的価値を持たない」

時代錯誤の領土拡大。
許されるはずはない。
許してはならない。

私には静観することしかできないけれど。

日本の小売産業は活発だ。
商人舎流通スーパーニュース。

ニトリnews|
第2Q売上高4231億円2.1%増も経常利益10.9%減

2月21日~8月20日の上半期業績。
増収減益。

売上高4231億円(前年同期比2.1%増)、
営業利益690億4500万円(10.9%減)、
経常利益704億3000万円(10.9%減)。

「円安」と「配送コスト増」に直撃されて、
利益が1割減った。

それでも営業利益率は16.3%、
経常利益率は16.6%。

7月には353店舗で開店時間を1時間早めた。
午前11時を午前10時に繰り上げた。
早い時間帯に買物をしたいという、
顧客の声に応えた。

一方、
良品計画news|
新フォーマット「無印良品 500」三鷹市に1号店

500円以下の商品を集めた新フォーマット。
「無印良品500」

やっと始めたか。

そんな印象だ。
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無印良品500は、
JR三鷹駅の駅ビル内の「無印良品」を改装。
500円以下の日用品・消耗品が約7割の商品構成。

生活必需品の品揃えが基本。
洗剤各種や掃除用品、キッチン用品、
トイレットペーパーやキッチンペーパーなど紙類、
歯ブラシや歯磨き粉などの洗面用品、
化粧水・乳液などのスキンケア用品、
シャンプーやコンディショナー、
下着やくつ下、ノートやペンなど文房具、
スープやカレーなどの食品、
クッキーなどの菓子。

500円以上の商品もある。

アメリカにはすでに、
「ファイブ・ビロウ」がある。
Five Below。
文字通り5ドル以下の店。
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2021年年商28億4800万ドル。
購買力平価の100円で換算すると、
2848億円で何と伸長率45.2%。

絶好調だ。
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良品計画の三鷹の店の売場面積は55坪。
品揃えは約3000アイテム、
500円以下は約2000アイテム。

出店計画は、
2023年2月末までに、
都心部を中心に30店舗。
その後は年間20店舗のペース。

これは控え目な計画だろう。

地方都市では、
スーパーマーケットとの共同出店を、
加速させている。

良品計画の2021年8月決算は、
売上高4537億円。
営業利益424億円、経常利益454億円。
それぞれに9.3%、10.0%。

ニトリは標準店のほか、
デコホームやニトリEXPRESSを展開する。
つまりマルチフォーマット戦略。

良品計画もこの戦略を採用し、
コロナ禍の最後にスタートさせたわけだ。

何ごとも遅くはない。

六代目円楽の死は、
早すぎるけれど。

合掌。

〈結城義晴〉

2022年09月29日(木曜日)

「考える頭を増やすために私たちが、います。」

今日は午後からお茶の水。
井上眼科。
「患者さま第一主義」の眼科。

新お茶の水ビルディングの18階から20階。
その窓の外には東京の街が広がる。IMG_58762

東京スカイツリーも見える。
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眼下には湯島聖堂。IMG_58782

そして神田ニコライ堂。IMG_58792
両目の視野検査と視力検査。
検査のあとは富田剛司先生の診察。
眼圧はどちらも13で上々。
しかし右目の視野は狭くなっている。

私にとって右目の病気は、
一生付き合う友達のようなものだ。

白内障に網膜剥離に緑内障。

白内障で水晶体を摘出し、
網膜が剥離してそれを縫い合わせ、
緑内障で硝子体を取った。

すべて富田先生の執刀である。

そのうえ今も4カ月に一度の検査と診察で、
「大丈夫、大丈夫」と力をもらう。

最後に私は、
自分の力で目の病気を治す。
だから右目の疾患を、
友達のようなものだと考える。

診察が終わって会社に戻ると、
野村雅博さんが来社。
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商人舎の研修会の会場手配や運営は、
野村さんが担当してくれている。

㈱商業界の時代には、
伝説の「2月ゼミナール」をはじめ、
さまざまなセミナー運営に、
協力してくれた。

今日は来年の研修会の打ち合わせ。

ともに頑張りましょう。
頭を使って。
よろしく。

朝日新聞「折々のことば」
9月29日の第2509回。

考える頭を増やすために
私たちがいます。
(今井出雲)

「さまざまの困窮や困難を抱え、
立ちゆかなくなっている人々の生活を
少しでもよくするために、
本人と一緒に考え、
その環境を変えるために動くのが仕事だ」

ソーシャルワーカーは言う。

「でも最後は、
本人が答えを見つけるほかなく、
他人がすぐ答えを出せそうに見えたら
“まやかし”だと思っていい」

本人が答えを見つける。
他人がすぐに出す答えは、
「まやかし」だと思っていい。

だからソーシャルワーカーは、
考える頭を増やす仕事である。

『「心」のお仕事』への寄稿から。
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人はさまざまの困窮や困難を抱えている。
そんな人々の生活を少しでもよくする。

ソーシャルワーカーだけではない。
医者もそうだし、商人も同じだ。

そして医者も商人も、
患者や顧客が、
自分で答えを見つけるよう導く。

医者のアドバイスによって、
患者は結局、自分で疾患に立ち向かう。

商人の提案によって、
顧客は最後に自ら商品を選ぶ。

そのとき患者や顧客に、
“まやかし”だと思われるようではいけない。

富田医師も患者である私を考える人にする。
商人も生活者を賢い顧客にする。

考える頭を増やすのは、
ソーシャルワーカーだけではない。

もちろん教師や教授は、
考える頭を増やす役割を担う。

しかし社長も専務も部長も、
店長もチーフも上司も、
考える頭を増やす存在だ。

それが仕事だ。

自分で考え、
自分で行動する人をつくる。

それが仕事の本質である。

商人舎のミドルマネジメント研修会では、
それを「脱グライダー商人」と呼んでいる。

ピーター・ドラッカー。
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「あらゆるマネジャーに共通の仕事は
五つである」

①目標を設定する
②組織する
③動機づけとコミュニケーションを図る
④評価測定する
⑤人材を開発する

ドラッカーの「人材を開発する」とは、
考える頭を増やすことだ。

そのためにソーシャルワーカーがいる。
そのためにドクターがいて、
そのためにマネジャーがいる。
商人がいる。

〈結城義晴〉

2022年09月28日(水曜日)

ヤオコー八王子鑓水店の「ヤオコーウェイ」のpositioning

今日は朝からJR横浜線に乗って、
菊名から八王子方面に向かった。
そして橋本駅へ。

車で行ってもいいけれど、
朝の国道16号線は渋滞する。

そこで電車にした。

神奈川県相模原市緑区の橋本駅。
駅前のタクシーを拾おうと思っていたが、
そのタクシーが来ない。

そこでちょうど停まっていたバスに乗った。
10分もしないうちに多摩美術大学前。

そこから徒歩7分ほどで、
ビバモール八王子多摩美大前。IMG_58562
核店舗はスーパービバホームと、
ヤマダテックランド。

どちらも1週間前にオープンしている。

そこに今日の9月28日、
ヤオコー八王子鑓水(やりみず)店が開業。IMG_58482

開店前から顧客が並んで、
9時の予定が15分早まった。IMG_58522
商人舎流通スーパーニュース。
ヤオコーnews |
「八王子鑓水店」(684坪)ビバモール内に9/28オープン

ヤオコーとしては標準的な店舗だ。
レイアウトは時計回りで、
左サイドは青果部門から始まる。IMG_57902

鮮魚部門、精肉部門と続いて、
右翼に惣菜、ベーカリーがずらりと並ぶ。IMG_58162

川野幸夫会長とじっくりと立ち話。IMG_E57842
新店オープンのときには必ずやって来て、
いつも嬉しそうだ。

現在の厳しい時代のことを語り合った。
まさにカットスロートコンペティション。

川野さんの持論は、
「これからは体力勝負の時代」であること。

それを乗り越える自信が、
川野会長とヤオコーとに漲っている。

川野さん。
「私は何にもやりません」
結城。
「どっしりと構えていてくださることが、
みんなのためになるんです」

それから川野澄人社長。
私の自撮り棒で撮影したので、
ちょっと歪んでしまった。IMG_E58462
自信に満ちた顔つきだ。

全員朝礼のスピーチも、
的確で明瞭で力強かった。

競合状況について説明してくれた。
スーパーアルプスと三和の地盤。
そこにライフもあるし、
ベルクやオーケーも出ているし、
橋本駅にはロピアも出店している。
ヤオコーは相模原市に3店舗を構えている。

激戦区である。

そのうえでこの店も、
一歩一歩、前に進んでいる。

小澤三夫取締役生鮮部長。IMG_E57892
小澤さんに会うとなぜか安心する。
ヤオコーにとって欠かせない人だ。

朝7時45分に店に入って11時ごろまで、
このショッピングセンターにいた。

ヤマダテックランドも、
スーパービバホームも、
意欲的な店づくりだ。

相乗効果が出てくるだろう。

このショッピングセンターは、
月刊商人舎10月号で分析する。
ご期待いただきたい。

そのあと歩いて5分ほどの、
MrMax町田多摩境ショッピングセンターへ。
三和のフードワンがもう一つの核店舗。IMG_58642
「ビバモール八王子多摩美大前」ができる前は、
強い近隣型ショッピングセンターだった。

フードワンも健闘しているが、
店のスタイルが古い。IMG_58682
米国では「コンベンショナル型」と呼ばれる。
ヤオコーと比べるとどうしても、
古いイメージから逃れることができない。

現場の問題ではない。
リブランディングと再投資が、
必要になるのだ。

それからバスに乗って、
また橋本駅へ。

ロピア ミウィ橋本店。
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2014年10月8日オープンで、
もう8年が経過する。

開業当時のインパクトは薄れたが、
それでもロピアらしさは失わない。

この8年でロピアのポジショニングは、
ずいぶん進化したことを感じた。

「コンベンショナル型」とは、
業態のままで定着している、
古い店舗スタイルである。

「フォーマット化」するためには、
確立された基本業態のうえに、
ポジショニングが加わらねばならない。

コーネル大学の「バナーの方程式」。
フォーマット=
基本業態+ポジショニング

これを「ポジショニング型」と呼ぶとすると、
現在はそのポジショニング競争時代である。

それがこの八王子と相模原エリアの競争に、
くっきりと現れてきた。

ポジショニングとは、
競争の中で自社のポジション(立ち位置)を、
確立することである。

その立ち位置を、
一目でわかるように顧客に訴えることだ。

競争相手と同化してはいけない。
だから顧客に訴えかけるという点において、
目の前の競争相手を真似てはいけない。

アメリカでは1980年代から、
その競争が始まっている。

日本のスーパーマーケットでは、
ヤオコーが自らそれを示してきた。
そう考えてもいいだろう。

「ヤオコーウェイ」である。
そして「ライフらしさ」である。

さらにサミットやベルクも、
オーケーやロピアも、
それぞれに違ったやり方で、
自分らしさを構築した。

だからこの競争は見るに値するのだ。

〈結城義晴〉

2022年09月27日(火曜日)

山本慎一郎カスミ社長と懇談/「セブン・ザ・プライス」発売

安倍晋三元首相の国葬の日。

弔意は表するけれど、
私は献花には行かない。

商人舎オフィスに出社して、
午後から社内会議。

月刊誌の企画の検討から始めて、
2023年の事業計画まで、
認識を一致させ、意見を出し合った。

夕方、東海道線で上野へ。
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伊豆栄(いずえい)梅川亭。
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伊豆榮は八代将軍吉宗公の時代、
上野池之端で創業。

江戸前の鰻屋。

当時、上野界隈では良質な鰻が獲れ、
簡易な造りの蒲焼屋が建ち並んでいた。

その中の一店が、
今も歴史を繋ぐ。

九代目女将は土肥好美さん。

梅川亭の最上階の一室で、
山本慎一郎さんと懇親。
㈱カスミ代表取締役者社長。
そして㈱U.S.M.H代表取締役副社長。
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日本酒をたしなみながら、
伊豆栄のフルコースと鰻を堪能した。

もちろんスーパーマーケット産業について、
突っ込んだ意見交換をした。

「刈り取られ産業」を脱して、
正当な社会的機能を果たしたい。

山本さんはリベラルな経営者だ。
そして極めて論理的、科学的。
筋が通っている。

以前は「リテールDX」に関して質問し、
見解を聞くことが多かったが、
今夜はそれ以外の話題に飛躍しつつ、
小売業の本質を語り合った。

酒を飲める人は、
その酒を酌み交わしつつ、
議論をするのがいい。

飲めない人に無理強いはしない。

けれど飲みながら語り合うのは、
格別のものがある。

議論がどんどん展開する。
そんな気がする。

実に有意義な秋の一夜だった。

途中で浅草振袖の椿さん登場。
この伊豆栄のサービスで、
全室を10分ずつ巡ってくれる。
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「京に舞妓はん、浅草は振袖さん」
㈱浅草振袖に所属する芸者さん。
白塗りに日本髪、華やかな振袖姿。

島倉千代子の「すみだ川」を一曲、
優雅に踊ってくれた。

楽しい夜だった。

山本慎一郎さん。
産業を背負って立つ人だ。

さて商人舎流通スーパーニュース。
絶好調で今日は24本のニュースが挙がった。

カスミnews |
茨城県石岡市で10/3「移動スーパー開始」・49台体制
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山本さんも今日、話していたが、
カスミはすべて直営で展開する。
ただし行政協働型だ。

それで十分に採算に乗るし、
地域への貢献は大きいという。

それが50台体制間近となった。

もう一つ。
セブン&アイnews |
価格訴求ブランド「セブン・ザ・プライス」発売

グループPB「セブンプレミアム」に、
『セブン・ザ・プライス』が加わる。
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イトーヨーカ堂が2021年7月に、
「ザ・プライス」の価格訴求ブランドを発売した。

食品、日用品中心に、
シンプルな商品スペックにし、
コスト削減の工夫をした。
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現在の取り扱いアイテム数は約190品目、
累計販売金額は39億円を突破。

このブランドを、
新ブランドに変更した。

イトーヨーカドー、ヨークなどはもとより、
コンビニのセブン-イレブンでも販売する。

商人舎の分類でいえば、
コンペティティブブランド。
あるいはファイターブランド。

イオンのトップバリュの中では、
「ベストプライス」に該当する。

感慨深い。

とうとうセブン&アイも、
コンペティティブブランドを開発し、
それをセブン-イレブンで売る。

鈴木敏文さんは、
何と言うだろう。

是非、聞いてみたいものだ。

コンビニエンスストアのコンセプトと、
ファイターブランドは合わない。

フランチャイジーの加盟店から、
発注が上がってくるか。

粗利益率はどうなっているか。
それが問題だ。

売れて儲かるならば、
発注も増えるだろう。

売れてもごくごく薄利ならば、
加盟店には魅力的な商品ではない。

しかし価格競争に巻き込まれないのが、
本来のセブン-イレブンである。

価格訴求ブランドを並べるのは、
ポジショニングの齟齬を来しはしないか。

このあたりインタビューしたり、
議論したりしたいところだが、
最近はこういった取材は受けつけられない。

山本慎一郎さんとの今宵のように、
産業全体を良くする質疑応答をしたいのだが、
なかなかそれができなくなっている。

残念なことだ。

Retail is Detail.
小売りの神は細部に宿る。

そのDetailに関して、
当事者、当該者と議論する。

それが産業の発展につながる。
私はそう信じている。

〈結城義晴〉

2022年09月26日(月曜日)

「9月西高東低」の「体力・知力・気力」と商人舎米国研修再開宣言

Everybody! Good Monday!
[2022vol㊴]

2022年第39週、
9月第4週の最終週。

今週末の土曜日から10月。
つまり、あと5日で10月。
今年もあと3カ月。

その10月は一段と商品値上げが進む。
6000品目超えだとか、
8000アイテムを超えるだとか。
今年最大の値上げラッシュ。

だから今週は、
駆け込み需要が発生する。

9月のスーパーマーケット実績。
商人舎特任研究員からの報告では、
「西高東低」

たとえば関東圏と近畿圏に、
どちらにも店舗展開する企業では、
関東圏が前年比割れ、
関西圏は前年クリア。

台風14号、15号の影響も、
もちろん大きい。
直前の駆け込み需要も起こるけれど。

東北のスーパーマーケットも、
台風の進路に近かった南東北は悪くて、
北東北は絶好調だった。

そして電気代高騰の打撃は、
全国的に避けられない問題だ。

売上高に対して1%から1.5%が、
電気代経費である。

営業利益が1%台のチェーンは、
電気代だけでそれを食ってしまう。

水面下に沈む。

大久保恒夫㈱西友CEOは、
「来年こそ正念場だ」と警告する。

同感だ。

このところ毎年のように、
新しい正念場がやってくる。

2019年は消費増税による正念場。

2020年と2021年は、
コロナ禍の正念場が加わった。

そして2022年は、
ウクライナ/ロシア戦争の正念場が重なる。

原材料やエネルギーコストが上がる。

それらにも影響されて、
為替相場が異常に変動し、
経験したことのない急激な「円安」が起こる。

人手不足は慢性化しつつ、
深刻さを増していく。

それらはすべての企業の上に、
公平にやってくる。

だとすれば、
川野幸夫㈱ヤオコー会長が語るように、
「体力勝負」が続くことになる。

私の言葉で言えば、
「無呼吸泳法」である。

「企業の体力」とは、
「収益性」である。

一つは本業の営業利益である。

電気代にしても、
人手不足にしても、
営業利益が高ければ、
そこから経費を削り取って、
対応することが可能だ。

その余力を「体力」と呼ぶ。

二つめは「営業外利益」である。
儲け主義の多角経営を奨励はしない。
けれど正当な営業外の利益が、
会社の管理部門によって担保されていれば、
それを経常利益の補填に回すことができる。

これも「体力」の一部である。

最後の最後には、
いずれかの企業体や事業体が行き詰まって、
より体力のある競争相手に、
残存者利益がもたらされる。

「企業の体力」はこの、
残存するための資源である。

体力以外に企業には、
「気力」と「知力」とがある。

「企業の気力」は、
リーダーシップによって生まれる。
ロイヤルティによっても生じる。

「企業の知力」はまずトップや幹部が、
必死に学ぶことによって養われる。
ミドルマネジメントの学習によって高まる。

「体力」は気力と知力の充実によって、
企業のなかに根づくものだ。

今からでも遅くはない。

日々の仕事や自己研鑽のすべてが、
企業の「知力と体力」へと結びつくように、
業務体制や教育体系を変えていく。

今からでも遅くはない。

さて、先週金曜日に、
小阪裕介さんが商人舎を訪れてくれた。
㈱JTB大阪第三事業部営業第四課長。
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商人舎の海外研修についての打ち合わせ。

商人舎はJTBと組んで、
海外研修を実施している。

日本第一の旅行代理業。
世界でも5位から7位に入る。

それだけの信用と情報量がある。
法務部門もセキュリティも、
日本第一である。

国際的な難事や紛争が続くときだ。
今年一杯は海外渡航視察研修を控えた。

そして来年、
COVID-19パンデミックから、
まるまる3年が経過して、
再開することを決定した。

商人舎海外研修再開宣言である。

商人舎で公募する研修会は、
来年の5月第2週から第3週。
ベーシックコースから再開する。
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その後、スペシャルコースを実施する。

今から派遣を検討してほしい。

その前に企業別の研修会を実施する。
こちらは少しずつ企画が進んでいる。

よろしくお願いしたい。

企業としての「知力」を養成するために、
最適の研修会だ。

それが企業の体力に直結している。

そして、神は現場にあり。

さて今週のスケジュール。
月刊商人舎10月号の入稿が始まる。

今日はZOOM会議。
明日の27日は編集会議。
夕方、私は懇親会。

明後日の28日はヤオコーの開店取材。

商人舎流通スーパーニュース。
ヤオコーnews |
「八王子鑓水店」ビバモール内に9/28オープン
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ヤオコー八王子鑓水(やりみず)店は、
店舗面積684坪。

ビバモール八王子多摩美大前内への出店。
スーパービバホームが21日、
ヤマダデンキテックランドが23日に、
すでにオープンしている。

9月29日は前橋みなみモールの取材。
私は行けないけれど山本恭広編集長が訪れる。
ワークマン女子とWORKMAN Shoesの、
コンビネーションストア全国2号店。

すでに9月8日(木)にオープンしている。

その間も商人舎10月号の執筆と入稿。

頑張ります。

では、みなさん、今週も、
気力、知力、体力を養成しよう。

Good Monday!

〈結城義晴〉

2022年09月25日(日曜日)

スポーツの秋の「37歳」の活躍と「自分で老けてはいけない」

スポーツの秋だ。

台風が去った後の9月第4日曜日。
大久保恒夫さんとゴルフを楽しんだ。
㈱西友社長兼CEO。

暑い夏は避けて、
9月・10月・11月と、
一緒にラウンドする。

そう約束して、
約束が実現した。

写真を撮るのも忘れるほど、
プレイに熱中し、
懇談した。

大久保西友は絶好調だが、
どの企業も電気代の高騰には、
大いに悩まされている。

電気代が営業利益を食ってしまう。
そんな企業が圧倒的に多い。

来年、その電気代が下がる保証はない。
むしろ2023年こそ正念場を迎える。

見解は一致した。

楽しい一日だった。

ありがとうございました。

(よね)くるる友を今宵の月の客
〈松尾芭蕉〉

それぞれに馳走を持ち寄って、
今宵、友と月見酒。

芭蕉の友の句はしみじみとしている。

世界中がスポーツの秋だ。

ベルリン・マラソン。
1974年に西ベルリンで開催され、
毎年9月最終日曜日に4万人が走る。

その第48回大会で、
エリウド・キプチョゲが圧勝。
ケニア人。
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世界新記録を樹立。
2時間1分9秒。
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もう2時間を切りそうだ。

オリンピックでは、
リオデジャネイロと東京で、
二連覇中のキプチョゲは、
なんと37歳。

大相撲の玉鷲。
同じ37歳で優勝を飾った。
モンゴル出身力士。

13勝2敗の見事な制覇。

しかも玉鷲も、
キプチョゲと同じ37歳。

37歳10カ月での賜杯獲得は、
年6場所制となった1958年以降で最年長。

スポーツ選手の37歳は高齢者だ。

この玉鷲、
初土俵から一回も休場していない。
通算連続出場記録1463回で、
歴代3位。

けれんみのない押し相撲。
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部屋での稽古の仕方が面白い。
一度に2人の若手を相手に相撲を取る。
それによってとっさの反応を磨く。

37歳の研鑽。

負けまじき相撲を寝ものがたりかな
〈与謝野蕪村〉

負けてはならぬ相撲を負けた。
それをしみじみ寝ものがたりにする。

スポーツではもう一つ、
プロ野球セントラルリーグ。
東京ヤクルトスワローズ。
リーグ優勝を決めた。

2年連続。

絶対的存在の村上宗隆を主軸に、
高津臣吾監督の采配で、
首位を独走し続けた。

野球は監督で決まる。
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今やかの三つのベースに人満ちて
そぞろに胸のうちさわぐかな
〈正岡子規〉

玉鷲に対する落合博満のアドバイス。
「自分で老けないことですね」

落合も37歳でホームラン王になった。

そう、自分で老けてはならない。

つい最近、大久保恒夫さんが、
鈴木敏文さんに会いに行った。

大久保さんが報告した。
「66歳になりました」

「まだまだ若いなあ」

鈴木さんは今年12月1日に、
90歳になる。

頭は冴えている。

化け物級の先輩たちは元気だ。

伊藤雅俊さん、98歳。
岡田卓也さん、97歳。
清水信次さん、96歳。

私たちも、
自分で老けるわけにはいかない。

〈結城義晴〉

2022年09月24日(土曜日)

台風一過、西郷隆盛の「丈夫玉砕すとも 甎全を愧ず」

台風15号は温帯低気圧に変わった。
そして台風一過の横浜の空。IMG_57402

ベランダのオリーブの葉に水がたまった。IMG_E57292

外に出るとバーベナ、
日本名は「美女桜」。
クマツヅラ科クマツヅラ属の花。
IMG_57322

彼岸花にも雨粒が残る。
曼殊沙華ともいう。IMG_57442
人を泣かせ己も泣いて曼珠沙華
〈鈴木真砂女〉

雲が残ったが、
青空も見えて、
元気が出てくる。
IMG_E57382
雨降って地固まる。
台風去って決意新た。

日経新聞の巻頭コラム「春秋」
その9月22日版。

「信なくば立たず」

日本の政治家はこの言葉を好んで使う。
岸田文雄首相も自民党総裁選立候補の際に、
このフレーズを使って、さらにこう語った。

「政治の根幹である国民の信頼が崩れている」
菅義偉政権のことだ。

岸田内閣の支持率が、
驚くスピードで下がっている。
旧統一教会と自民党との関係、
安倍晋三元首相の国葬への批判。

「秋の日が落ちる速さで
国民の心が離れつつある」

「信なくば立たず」は、
「論語」に由来する。

政治について問われた孔子が、
軍備と食料を十分にすることよりも、
まずは民衆の「信」が大事だと説いた。

急落する支持率について、
記者団から問われた首相は、
自らに言い聞かせるように
「一喜一憂しない」と答えた。

「聞く力」を看板に登場したリーダー。
「私にはやるべきことがある」
総裁選に打って出たときの初志を、
貫けるのか。

今日9月24日は、
西郷が自刃した日だ。

その南洲翁の有名な漢詩。
幾歷辛酸志始堅 
丈夫玉碎愧甎全 
一家遺事人知否 
不爲兒孫買美田 

「幾たびか辛酸(しんさん)を経て
志始めて堅(かた)

丈夫(じょうふ)玉砕(ぎょくさい)すとも
甎全(せんぜん)を愧(は)

一家(いっか)の遺事(いじ)
人知るや否や

児孫(じそん)の為に
美田(びでん)を買はず」
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何度も辛酸をなめて、
志ははじめて堅くなる。
丈夫、すなわち一人前の男というものは、
たとえ玉砕するとしても、
保身に走る「甎全」を恥じるものだ。
わが家の家訓を知っているだろうか。
子孫のために立派な田畑を買わないことだ。
つまり財産を遺したりしないことだ。

台風が去って、
西郷どんを思い出した。

「幾たびか辛酸を経て
志始めて堅し

丈夫玉砕すとも
甎全を愧ず」

〈結城義晴〉

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