「ゴルフ」と「仕事」と「顧客ロイヤルティ」の「時間より回数」

今日は高坂カントリークラブ岩殿コース。
大久保さんは7月末日に、
西友副会長を退任して、
今、リテイルサイエンス㈱会長。
毎日、芝大門の会社に通っている。
元気です。
中村さんは中央大学大学院戦略経営研究科教授。
中大のビジネススクールを牽引している。
この論文の中で中村教授は、
「お財布シェア」の概念を使う。
英語でShare of Wallet。
中村さんの説明。
「小売業を利用している顧客がどの程度、
家計の財布から小売業に支出しているかを示す、
顧客内シェア」
一人の顧客の支出のなかで、
特定の企業やブランドが占める割合。
顧客が特定の商品群に支出した金額のうち、
自社商品が占める割合。
この論文では、
グロサリーと日用品の期間購買金額を、
他店を含めた総支出金額によって、
割り算した値を利用者ごとに求める。
それを「お財布シェア」として考察する。
「お財布シェアは、
顧客ロイヤルティの代理指標となりえる」
お財布シェアがもっとも高いのは、
生協の個人宅配である。
この媒体に掲載する意味がここにある。
二番目に高いのは、
「徹底して低価格価値」を訴求する企業。
オーケー、コスモス、アークスなど。
「オムニチャネル・ショッパー」は、
リアル店舗とネット通販の両方を利用する顧客だ。
このオムニチャネル・ショッパーを増やすことが、
小売業のロイヤルティを高める戦略の一つとして、
有効であることを提案する。
鋭い指摘の論文だ。
さて立心会のゴルフラウンド。
暑かった。
けれど久しぶりに、
私の調子が良かった。
大久保さんと中村さんは、
スイング改造中。
いつもより悪かった。
次はそのスイングが完成に近づくだろう。
実は私もマイナーチェンジをしていて、
それが効果を出し始めた。
次回は10月となる。
楽しみだ。
ほぼ日の糸井重里さん。
毎日書くのが「今日のダーリン」
マルコム・グラッドウェル著。
『天才!』
「ある分野で一流になるには
1万時間の練習が必要だ」
「吉本隆明さんは、
『10年間、毎日ひとつのことをやり通したら、
必ずいっちょまえになるよ』と言った」
横尾忠則さん。
「ぼくは、時間じゃないと思うんだよねー。
回数だと思うんだ」
さすが横尾忠則。
鋭い。
糸井さん。
「1万時間も、10年間も、
時間が面積的に捉えられている。
どこをとっても同じような
『のっぺり』した考え方なのだ」
「それに比べると、
横尾さんの言う『回数』というのは、
その都度の『ばらつき』が含まれた考えだと
思うのだ」
「人は、均質に一回ずつ、
なにかを続けることはできないし、
必ず同じ繰り返しには飽きてくるはずだから、
一回ずつどうしても異なることを
トライしたくなる」
「1万時間や、10年間という考え方で身につくのは、
『確実にまちがいのないものを生む技術』ではあろう
(一面の青々した田んぼのような景色を思う)が、
『(数字はともかく)すごい回数」の場合は、
それを実行するための脳や神経の回路が、
無数に生まれる」
「そして、ハズレも失敗は、
もちろんそこに含まれるはずなのだ
(無闇な森に恐竜が立っているようなイメージ)」
「均質でまちがいのないものを
大量につくる時代ではなく、
大当たりが、他のハズレの分までを
稼いでくれる時代だ」
「そのためには、小さく回数多く
試すことこそが方法なのだ」
顧客ロイヤルティも、
「回数」によって獲得できる。
「顧客が満足してくれた回数の積み重ねこそが、
『ロイヤルティ』になる」と私は言っている。
そして「ホッケースティックの関係」を提唱している。
糸井さん。
「AI に手伝ってもらうのも、
もちろんアリだろうし、
失敗と想像がつくのに試すのも
大事な回数のうちだ」
「10年や1万時間が来る前に、
当然、大いにイメージしながら
やってみるこったね」
顧客ロイヤルティだけでなく、
ゴルフも同じだ。
「キャリア10年」とか20年、30年とかで、
何年やっているかということよりも、
何万回スイングしたか、
何百回ラウンドしたか、
何千回ミスショットしたか、
それが技術力や精神力につながるのだと思う。
時間より回数。
仕事もそうだ。
〈結城義晴〉