疲労のピーク。
朝6時50分、ホテル3階の会議室に集合。
すぐにロピアの経営理念と7大用語の唱和。
リードするのはロピアミ・ナーラ店の川島さん。
佐藤博和団長のあいさつ。
㈱スーパーバリュー取締役営業担当。

佐藤さんはプロパーでロピアに入社して、
ずっとその中核の仕事を担っていた。
まだ44歳。
その経験に基づくスピーチ。
ロピアの本質を的確に指摘し、
そのうえでスーパーバリューのビジョンを語った。
実にいい話だった。
佐藤さんを若いころから知っているだけに、
その成長ぶりが本当にうれしかった。
そして結城義晴の講義。

最初は「人間万事塞翁が馬」
そして商人の本籍地と現住所。
最初に入った会社が本籍地、
現在属している会社が現住所。
本籍地を大切にしつつ、
現住所を最高のレベルにしたい。
そしてニューヨークで学ぶことの意味、
OICグループとロピアが目指すところなど、
エッセンスを語った。

そのあとはウォルマートの成長の理論。
米国チェーンストアとスーパーマーケットの体系。
これはロピアの若い人たちにも必須の知識だ。
講義が終わって、専用バスに乗り込むと、
「エッサ・ベーグル」の試食。

福島道夫取締役が推薦するおいしいベーグル。
ホテルのすぐそばに店がある。
サーモンとチーズがたっぷり入っていて、美味

ハドソン川のリンカーントンネルを通り、
ニュージャージー州へ。
そして、
トレーダー・ジョー。
いつ見てもカラフルなテーブルフラワーが顧客を迎える。
しかも安い。

卵コーナー。
鳥インフルエンザが猛威を振るい、
卵は高騰している。
そのなかでトレーダー・ジョーは
ラージサイズ1ダースは3.40ドルで販売する。
そのほかの卵も他店に比べて半額。
驚くほど安い。
だからあっという間に売り切れる。
最後の1個を手にしたお客。

私は少し疲れ気味。
そこでエナジードリンクを探す。

富澤由紀子さんが選んでくれた。
富澤さんは現地ガイドで、
私にずっとついてきてくれている。

購入してすぐに飲んでみる。

ちょっとだけ飲む。

ん~、ジンジャーテイスト。

一気に飲む干す。

トレーダー・ジョーではインタビュー。
ファーストメイトのNAIMさんと、
クルー・メンバーのNATさん。

顧客が最優先であること、
従業員同士のコミュニケーションが大事であること。
それらを強調しながら店舗運営について話してくれた。

記念撮影を頼むとノリノリ。

ほかのスタッフも加わってくる。

全員でOIC(オイシー)。
トレーダー・ジョーに感謝しつつ、
近隣にあるアマゾン・フレッシュへ。

最初は「ジャスト・ウォーク・アウト」を採用した。
それをスーパーマーケットで展開した。
完全レジレス店舗。
しかし現在は有人レジと完全セルフレジ、
それにこの「ダッシュカート」の仕組みを使う。
団員を引き連れて、
富澤さんがダッシュカートの実演。
商品を手に取ってカートに入れると、
カメラと重量計で商品を認識する。

途中でアマゾンのAI「アレクサ」の案内を試す。
その商品が売場のどこにあるのか、
商品に合うワインは何かなどを聞くと、
AIが答える仕組みだ。
音声認識が今一つなのか、
エラーが出たりして、意外に面倒くさい。
最後に専用ラインを超えると、
自動で会計処理される。
スチュー・レオナード。
ディズニーランドのようなスーパーマーケット。
ワンウェイコントロールの店。
急遽、スティーブ店長にインタビュー。
ホテルのレストラン勤務から転職。
スチューで18年のキャリアを誇る71歳。
いいインタビューだった。
詳細は店の紹介とともに、
月刊商人舎で報じよう。
店長を囲んで写真。
ウェグマンズ。
まずは記念写真。

店舗導入部はトンネル状になっている。
そのトンネルをくぐると、
一気に市場のような青果売場が広がる。
郊外型の2000坪超の店舗。
ウェグマンズの良さがあふれている。
青果部門を過ぎると広大なチーズ売場。
世界中のチーズが品揃えされている。
水槽を設けた鮮魚売場。
女の子が水槽のロブスターに見入る。
名物の汽車の模型。
ロピアはこれを模倣した。
ファーマシーはレジ前の一等地にある。
グロサリーはEDLPの「HOT ZONE PRICES」。
必需品とPBをお値打ち価格で売り出す。
店舗右翼にはリカーショップを併設。
郊外型のウェグマンズ。
広いイートインスペースでランチをとり、
店を十分に見て回って大満足。
ミールソリューションの草分け。
ホスピタリティの最高峰。
それでいてEDLPと大容量パック。
ウォルマート対策もコストコ対策も怠りなし。
死角はない。
これまで、
その成長スピードの遅さだけが弱みと言われた。
しかしそれもクリアして、
続々と新店開発が進む。
マンハッタンにも進出して、
これまた不得意の立地もなくなった。
ほんとうに死角はない。
ウェグマンズから45分ほど南下すると、
ショップライト。
ショップライトはボランタリーチェーン。
その中でも最高峰の店。
高い天井とスポットライト、
腰高の木製什器。
導入部はインストアベーカリー。
青果売場と花卉売場。
キラキラした装飾で売場もピカピカ。
壁面の葉物の陳列も見事。
デリカテッセンブランドの「ボアーズヘッド」を導入。
ハムやチーズを切り売りする。
ボランタリーチェーンだから、
無駄に見える売場はある。
しかしそれがほかにないポジショニングとなって、
生き残っている。
最後にストップ&ショップ。
ロイヤルアホールド・デレーズUSA傘下、
ローカルチェーン。
青果部門はよく頑張っているが、
特長はない。
Something Special。
しかし何も特別なものはない。
コンベンショナル型の普通の店を見て、
とんがり店舗のことが良く理解できる。
それが私のやり方、教え方。
ニュージャージー州のとんがり店舗。
その視察を終えて車中講義。
最初に渡米した思い出話を披露。
そのうちに500人の視察団が、
トレーダー・ジョーに押し掛ける模様を想像して、
笑いのスイッチが入った。
変なモードに入って笑いが止まない。
エナジードリンクが効いてきた。
ハドソン川沿いのハミルトン公園で短い観光。
川風で寒いなかでも、景色は最高。
全員揃ってポーズ。

マンハッタンに戻って、
チェルシーマーケットへ。

独特の雰囲気をもったテーマ・フェスティバルセンター。
ナビスコ工場跡地を商業施設にした。
観光スポットでもある。
LiLacチョコレート。
1923年創業の、マンハッタンで最も古い、
著名なチョコレートハウス。

ロブスタープレース。
店舗の改廃の激しい中で、
根強い人気を誇る。
鮮魚を販売するだけでなく、
オイスターバ―やロブスターバー、
そしてたちの寿司屋などがある。
寿司屋はネパール人の親方が仕切る。
ほぼ同じルートを巡って、
ほぼ同じ店を訪れる。
もちろん毎回、改善する。
ロピアとOICグループの社員の知見を、
統一するためだ。
しかし私たち事務局は4回も同じ店を見る。
そしてその変化を知ることができる。
その企業の迅速さを察知できる。
ほんとうにいい勉強になる。
ありがたいことだ。
そして私は講義でその変化を教える。
夕食は和食。
そのHenn na Hotelの恐竜。 
疲れは癒された。

あとわずか。
力を振り絞って頑張ります。
(つづきます)
〈結城義晴〉