結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2009年10月20日(火曜日)

総合スーパーと百貨店の「業態の盛衰」と「男は無印」

今朝の日経新聞の社説。
「総合スーパーは“売り物”探せ」  

社説に、業態への提言が載ることも珍しい。

「総合スーパーのビジネスモデルそのものが、
ここへきて壁に突き当たっている」  

そこで、社説は提案する。
「商品調達から店舗の再配置まで、
抜本的に経営を転換しないと再生は難しい」

社説の具体的な提案。
その一、「商品を絞り込み、独自商品を拡充する」
その二、「店舗の見直し」と「“売り物”」を探す。
その三、「小商圏型の生活スーパーへの転換」
その四、「出店場所も町なかが高齢者や子育て中の親らに喜ばれる」
その五、「アジア新興国にも目を向けたい」  

抜本的な経営転換は、私も不可欠だと思う。

しかし、ここで提案されている具体的な政策は、
抜本的ではない。

経済産業省の定める日本の「総合スーパー」は、国際的には、
「ハイパーマーケット」というフォーマットに分類される。
米国ウォルマートのスーパーセンターがその典型だし、
仏国カルフールのハイパーマーケットもこの分類の代表。

日本のセブン&アイの「イトーヨーカドー」やイオンの「ジャスコ」も、
国際的にみると「ハイパーマーケット」に属する。

アメリカやヨーロッパでは、
ハイパーマーケットは最強のフォーマットの一つ。

しかし日本では、百貨店と並んで、
最弱の業態となりつつある。

その根本原因を、突き詰めねばならない。
ウォルマートとイトーヨーカドーやジャスコとの決定的な違い。
アメリカ市場におけるウォルマート・スーパーセンターと、
日本市場におけるイトーヨーカドーやジャスコとの、
社会的役割や競争状況の違い。

そんな分析が必要だと思う。

そして、分析結果によっては、
「業態の盛衰」の観点から、
このフォーマットの立地を限定して整理し、
限定された立地以外の店舗は、
閉鎖することも、決断しなければならない。

小売業は、立地産業だ。
相対的な競争産業でもある。

だから「売り物を探す」だとか、
「プライベートブランドを拡充する」だとか、
専門スーパーやコンビニの要素を取り入れることでは、
抜本的な転換にはならない。

日経新聞の社説で取り上げられたこと自体、
異例の措置ではあるが、
び縫策では、この業態の革新とはならないことをこそ、
訴えてもらいたいものだ。

さて、総合スーパーとともに、
「業態の盛衰」の「衰」に入った観のある百貨店。
その9月の売上高統計が、日本百貨店協会から発表された。
前年同月比は、マイナス7.8%。  
前年割れは19カ月続く。
1年と7カ月。

紳士服・紳士用品 マイナス11.6%。
婦人服・婦人用品 マイナス10.3%。
その他衣料品   マイナス10.0%。
身の回り品    マイナス9.2%。
雑貨       マイナス9.0%。
家庭用品     マイナス7.6%。
食料品      マイナス2.5%。
サービス     マイナス2.3%。  

もう前年対比の売上高分析では、
にっちもさっちもいかないところにきている。

日本の百貨店として、社会的に必要な立地に限定して、
自らを戒めて、顧客満足を追求するしかない。

百貨店こそ、量を追いかけるビジネスモデルではないことを、
知らねばならない。

イギリス最高の百貨店ハロッズは、
ナイツブリッジのたった一店だからこそ価値があるし、
社会的機能を果たしているのだ。

さて、昨日は久しぶりに一日、
横浜市西区北幸の商人舎オフィス。  
朝から、来客5件。

出版社の㈱産学社の編集者・新垣宜樹さんは、
単行本の打ち合わせ。

社団法人日本印刷技術協会常務理事の小笠原治さんは、
印刷業界の「蛻変」に関して。

そして、㈱POP研究所代表取締役の中山政男先生。
もう、30年近いお付き合い。
小売業界の手書きPOP指導の草分けで、
現在も全国を飛び回って活躍中。

現在の店舗現場で、
POPの原則が著しく逸脱していることをご指摘くださった。
その上で、新しい手書きPOPのご提案。
黒いボードに、手書きの試演。
n1
見事なプロの腕前に、
商人舎スタッフ一同からため息が漏れた。
n2
現在のPOPの氾濫、POPマシンによる乱造、
そして無感覚のコストアップ。

中山先生の指摘は、鋭い。
n3
中山先生には、商人舎ホームページに、
連載をお願いした。

皆さん楽しみにして、待っていてください。
11月スタートの予定。

その後、㈱トッパントラベルの鈴木敏さん、来社。
商人舎チーフ・コーディネーター。
来年3月には、商人舎第6回USA視察研修会開催予定。
これもお楽しみに。

最後に、松井康彦さん、登場。
ご存知、㈱商業界取締役営業企画統括。
この8月まで。
目出度く商業界を卒業し、
すぐに㈱レイニー・ウッド取締役営業統括に着任。
同時に商人舎エグゼクティブ・ディレクターにも就任。
m1
「男は無印」  
心意気を込めて、無印良品の前で写真。

また、松井さんとコラボレーションができる。
私は本当に、嬉しかった。
m2
皆さん、よろしく。
最後に固い握手。

社会に貢献できる人間には、
極端なことを言えば、肩書きはいらない。

無印で仕事できる人間こそ、
脱グライダー・ビジネスマンなのだ。

<結城義晴>  

2009年10月19日(月曜日)

故加藤和彦のモットー「同じことは二度とやらない」を思う

Everybody! Good Monday!  

2009年10月第4週です。
横浜は、さわやかな秋真っただ中。

これから各地で紅葉のシーズン。
「日本人に生まれてよかった」  

今日の私の朝食は、マグロの漬け丼にシジミのみそ汁。
「日本人に生まれてよかった」  

食欲の秋、スポーツの秋、読書の秋。
それぞれに楽しめて、
みんなが楽しめる。

これは、お店と似ている。

一人ひとりの顧客が、
それぞれに必要な商品やサービスを享受できて、
その上で、みんなが満足する。

これを称して、言う。
「マス・カスタマイゼーション」。  

だから今、店には、揃っていなければいけない。

それぞれの食欲の秋。
それぞれのスポーツの秋。
それぞれの読書の秋。

その商品とサービスが。

例えば、食品を扱う店は、
食欲の秋は、中核商品、中核サービスとなる。
しかし、スポーツの秋の食品、
読書の秋の食品も、
必須。

メタボリック・シンドロームの顧客は、
スポーツの秋向けの食品にこそ、
最大の関心を寄せるはずだからだ。

さて何度も書くが、
アメリカでは秋から冬にかけて、
三段階プロモーションで盛り上げる。
10月31日のハロウィン。  
11月第4土曜日のサンクスギビングデー、
12月25日のクリスマス。

日本でも、ハロウィンの風習が広がってきた。
だからいま、ハロウィン向け販促に取り組みたい。

収穫への感謝と悪魔払いのお祭り。
米国では子供たちが仮装して、
家々をまわって、
「Trick or Treat」と叫ぶ。

trickは「いたずら」
treatは「ごちそう」
だから「Trick or Treat」は、
「ごちそうしなけりゃ、いたずらするぞ」  
といったニュアンスとなる。
子供のごちそうは、お菓子。

日本では不況の中の今年、
メーカーによるハロウィン向け菓子商戦が盛んだ。

主力商品のパッケージが、
ハロウィン特別仕様に変えられて発売されている。
それがまた、売れている。

ロッテは9月15日から期間限定で、販売開始。
「コアラのマーチ」「トッポ」「クランキー」「チョコパイ」。
紫色とオレンジ色を基調にした統一パッケージには、
「ジャックランタン」というカボチャお化けなどが描かれている。

森永製菓のハロウィン仕様は、2009年9月9日スタート。
「チョコボール」「パックンチョ」「ハイチュウ」など11種類。
「チョコボール」はキョロちゃんがハロウィンの衣装で仮装。

江崎グリコは、「ポッキー」「プリッツ」など売れ筋定番4アイテムを、
ハロウィン仕様にして販売している。
「ポッキー」のハロウィン使用商品は2006年から。

アメリカ、カナダの菓子業界、流通業界では、
バレンタインデーやクリスマスに匹敵するイベントとして、
位置づけられている。

日本の菓子業界でも、ハロウィンの市場規模は、
この2年間で4倍に成長したとの予測がある。

秋真っ盛りの「収穫祭」イベント。
必ず、ここに顧客を楽しませる「テーマ資源」がある。
そして不況の今、顧客たちは、
ささやかな楽しみ、
子供を中心にした喜びを、
渇望している。

それに応えない小売業など、
考えられない、ありえない。

今日の最後は、お悔やみ。
加藤和彦さんが、鬱病で、自殺した。  
軽井沢の万平ホテル。

ザ・フォーク・クルセダーズ、
サディスティック・ミカ・バンドなどで、
新しい音楽の世界を切り開いた。

「あの素晴らしい愛をもう一度」、
「帰って来たヨッパライ」など、
きたやまおさむとのコンビで作った曲が有名だが、
私は「悲しくてやりきれない」が好きだ。
サトーハチロー作詞、加藤和彦作曲。
「イムジン河」という隠れた名曲が、
南北朝鮮分断に対する政治的配慮から発売中止になった。
加藤は、この措置に憤りを感じ、
「イムジン河」のコード進行を反対にして、
「悲しくてやりきれない」を作ったといわれている。

その加藤和彦のモットー。
「同じことは二度とやらない」  

この自己規制が、彼に死をもたらした。

盟友きたやまおさむが、朝日新聞に書いている。
「お前は目の前のものを適当に食べるけど、
ボクは世界で一番おいしいケーキがあるなら、
全財産はたいてもどこへだって飛んでいく」
加藤は、きたやまに、そう言っていた。

「加藤が日本の音楽界にもたらしたもの、
それは『革命』だった。
作品だけでなく、彼の生き方ややり方が新しかった」

「後ろは振り返らない、
そして同じことは絶対にやらない、
というモットーを貫き通した彼は、
おいしいケーキを食べるために全財産をはたいて、
また手の届かぬところに飛んで行った」

現在、精神科医の北山修は、
きたやまおさむにしか分からない世界を、
率直に語った。

ご冥福を祈りたい。

「同じことは二度とやらない」  

加藤和彦ほどではなくとも、
顧客の期待を超越するために、
少しでも、毎日、進化して、
同じことは二度とやらない。

私たちに、課せられた命題でもある。

Everybody! Good Monday!  

<結城義晴>  

2009年10月18日(日曜日)

ジジと秋の気配[日曜版]

そとは、秋の気配が、
色濃くなってきました。

秋には、ネコも、
モノオモイにふける。
j1

ユウキヨシハルのおとうさん、
月曜日に、やっとかえってきました。
k1
アメリカ研修会は、こんども、
成功だったみたい。

みんなの顔が、
かがやいている。

でも、おとうさんは、いそがしい。
すぐにつぎのシゴトがまっている。
j2

トーキョー・アオヤマのコクレン大学。
k2
コーネル・ジャパンの第二期がはじまった。

名誉教授のジャーマン先生。
k3
むつかしいことを、
わかりやく、
はなしてくれた。

すごい。

学長のマクラフリン先生は、
2日目には、31名の学生に
「ウォルマート」の講義。
k4
マクラフリン先生は、
コーネル・ジャパンの学長。
おとうさんは副学長。

土曜日も、おとうさんはでかけた。
j3
池袋のリッキョー大学。

コーギを180分。
それから、年度アルバムの写真撮影。

合唱隊が、キャンパスに、
ならんでいた。

おくれてきた学生が、
あわてて、きがえた。
r1

赤いフクを、頭からかぶると、
大変身。
r2

そして、カメラのまえで、
ポーズ。
r3

つぎは、おとうさんの「ユーキ・ゼミ」のひとたち。
j4

今日は、ふたりが欠席。
r5
ナゴヤさん、
ユウキヨシハルさん、
ホシヤマさん、
タムラさん。

この写真が、
卒業アルバムに、
のります。
r6
欠席のタカハシさんとカキヌマさんは、
まあるいワッカの切り抜きのなかに、
のるのでしょうか。

写真撮影のあとは、
ユーキ・ゼミ。

おとうさんは、
リッキョー大学院で教えるシゴトを、
とてもタイセツにしています。

いまは、「おしえること」が、
ユウキヨシハルのシゴトです。

だから、今日の日曜日にも、
朝から、リッキョーにでかけた。

来年の入学者のメンセツ試験官。
イチニチ・シゴト。

ボクは、秋の気配を感じながら、
まっています。
j7
おとうさんは、
秋の気配、
味わっているのでしょうか。

みなさんは、
秋の気配、
楽しんでいますか。

<『ジジの気分』(未刊)より>  

2009年10月17日(土曜日)

コーネル・ジャパン第二期講義の真髄

10月16日金曜日、東京・青山の国連大学。
その3階ウ・タント国際会議場。

コーネル大学RMPジャパン第二期講義がスタートした。

8時50分から、副学長のイントロダクション。
y1

昨日の大会議場に、第二期生と講師陣、事務局。
k1
贅沢な空間づかい。
ちょっとガランとし過ぎのように感じたが、
一日、根をつめて勉強していると、
この広さが心地よい。
店舗も、広くて天井が高いと、
開放感がある。
お客さまももちろんだが、
働く人たちにとっても、
開放感は、必須の要素だ。

さて今日の第一講座は、
エドワード・マクラフリン学長。
m1
テーマは「戦略的プランニング」。  
戦略とは何か、
そのプランニングとは何か。

まさに「目からウロコ」。
第一期生の小苅米秀樹さんが聴講に訪れていたが、
「二年目にも聞いて、さらによく分かった」と、コメントしてくれた。
k
コーネル・ジャパンは、卒業生の聴講を大いに歓迎している。
m2
この講義の中で印象的なことは、
より良く実行する「営業活動」と、
より良いことを実行する「戦略」との違い。

英語では、この差異をこう表現する。
「Doing things better」
「Doing better things」  

その上で、マクラフリン先生は、
ポジショニングの問題を解明してくれた。

マーケットにおける自社の位置づけ。
それを明確にしたうえで、
このポジショニングをどのように変えていくか。
それが戦略的プランニングのポイントとなる。

第二講義は、名誉学長のジーン・ジャーマン先生。
テーマは、「小売業の店舗フォーマット」  
j1
私は昨年、この講義で、
まさに「目からウロコ」だった。

フォーマット+ポジショニング=バナー  
「バナー」とは、店舗のブランド。
j2
基本フォーマットが同じでも、
ポジショニングが異なると、
顧客から見て、異なる店となる。
それがすなわち、自らのカスタマーをつくることにつながる。

ジャーマン先生は、この難しいテーマを、
実にわかりやすく解き明かしてくれた。

朝食休憩をはさんで、
午後の第三講義は、再びマクラフリン先生。

テーマは、ズバリ「ウォルマート」。  
f1
ウォルマートの歴史的評価。
そして現在進行形の「プロジェクト・インパクト」の詳細。
w2
マクラフリン先生、ウォルマートの話になると、
どんどん熱が入ってくる。
伝えたい、教えたい、わかってもらいたい。
その熱が、こちらに伝わる。
w3
まったく、結城義晴と同じ。

マクラフリン先生の熱の入った講義のあとは、
第4講義「チームワーク」。  
ジャーマン先生。
j3
昨年は、ウィリアム・ドレイク先生が担当した講座。
ドレイク先生からは「Can you change?」を学んだ。
ジャーマン先生からは、最後に、
「チームが失敗する10の理由」を教授いただいた。
j4

一日の講義。
濃密だった。

第二期生には、どのくらい理解され、吸収されたのか。
k2

第4講義が終わると、休みなしで、
質疑応答。

第二期生、活発な質問の嵐。
それにマクラフリン、ジャーマン両先生が、
実に丁寧に、真摯に答えて下さる。
q1
私は、感動した。

先生方も、「鋭くて、よい質問ばかりだった」と感心しきり。

その後、副学長のまとめ。
y2

荒井伸也首席講師の総括。
a
充実した二日間だった。
第二期生には、レポートが課された。

楽しみなレポート。
レポートを書くことで、自分の考えが一定レベルにまとまる。
それが何よりの成果。

レポートを読むのが、今から楽しみだ。

さて、無事、二日間の講義が終了したら、
講師・事務局で慰労会。
r1
イタリア料理に舌鼓。

マクラフリン先生のスピーチ。
r2

そして、最後の記念写真。
r3
先生方は、一両日中に帰国される。
来年7月の卒業旅行で再び講義を受ける。

これも楽しみだ。

第二期生の奮闘を期待したい。

マクラフリン先生とお別れの握手をしたとき。
「君はoutstandingだった」とほめていただいた。

本当に嬉しかった。

私も勇気と元気がわいてきた。
心から、感謝したくなった。

<結城義晴>  

2009年10月16日(金曜日)

コーネル・ジャパン第二期公開セミナー開催される

快晴の10月15日、東京・青山。
国連大学は青山通りに面して、
青山学院大学の向かいにある。
01
その国連大学を1日お借りして、
コーネル大学リテール・マネジメント・プログラム・オブ・ジャパンの、
第二期が始まった。
02
いつも、第一日目は、公開セミナー形式をとる。
03
会場は、3階の「ウ・タント国際会議場」

主催は日本セルフ・サービス協会。
増井徳太郎副会長が、開催の挨拶。  
04
オール日本スーパーマーケット協会、
日本スーパーマーケット協会、
そしてFMIジャパンの協賛。

すなわち、日本のスーパーマーケット業界のすべての協会、
さらにアメリカ最大のスーパーマーケット協会が、
こぞって賛同してくれた教育機関であることの表明。
私は、とても嬉しかった。

増井さんは、その経緯など丁寧に説明してくれた。
05
最近の増井さんのスピーチは、冴えわたっている。

第二番目は副学長・結城義晴のメッセージ。
「コーネル・ジャパンのミッションとビジョン」。
06
コーネル・ジャパンは、産業内大学であること。
次の時代のリーダーを養成する機関であること。
そのために自分のエンジンをもった
脱グライダー人間を育成すること。
07
難しい21世紀という時代には、
オクシモロンの問題解決をしなければならない。

例えば利益を上げつつ、環境問題に取り組まねばならない。
少子高齢化の時代に、成長を続けなければならない。

こんな難しい問題を解決するのが、
これからの時代のリーダー。

私たちは一緒になって、そんな人財をつくりたい。

さて第一講座。講師は、エドワードW.マクラフリン博士。
コーネル大学食品産業学部長のマーケティング教授、
コーネル・ジャパンでは学長を務めていただいている。
タイトルは「グローバル・リテーリングのダイナミズム」。 
08
マクラフリン先生の講義は、
最先端の最新の情報が満載されていて、
その上でそれらがきれいに整理されている。
09
米国国務長官グリーンスパンの告白から、
講義がスタートして、
スリリングな内容が、
1時間45分、一気に展開された。
10
ウォルマートの趨勢やアルディの急成長、
カルフール、テスコの世界戦略など。
そしてスーパーマーケットにとって最重要な
ポジショニング・マトリックス。  

本当に大切な講義だった。
11
会場には、第一期生と第二期生50人ほど、
それ以外に100人の聴講者が集まって、
貴重な講義を聞いた。
12

第二講座は、名誉学長のジーン A・ジャーマン博士。
テーマは「食品小売業の革新マネジメントの要件」。  
13
ジャーマン先生は、イノベーションの意味と内容を、
見事に整理したうえで、
ウェグマンズを選んで、
具体的にイノベーションを語ってくださった。
14
ダニエル・ウェグマンCEOのメッセージがビデオで流された。
トップマネジメントがウェグマンズの転換に、
大きな機能を果たした。
そのリーダーシップが証明された。

ウェグマンズは、独自のサービス&クォリティのうえに、
ウォルマートに対抗できるエブリデー・ロープライスを実現させた。
まさしくオクシモロン。
その謎が解明された。

第三講座は、上田惇生先生。
ご存知、ドラッカーの分身。
15
「ドラッカー・マネジメントの真髄」  

上田先生は、ドラッカーの思想が、
体の芯までしみ込んでいる。

だから一挙手一頭足がすべてドラッカー。
ドラッカーの言葉が、湧き出るように出てくる。

どこから語られても、ドラッカーが描きつくされる。
16
白板に言葉を書き込みながらの講演。
あっという間に時間が来た。

貫かれていたテーマは「イノベーション」。
マクラフリン先生、ジャーマン先生の講義と、
一貫した精神が語られた。

上田先生に心から感謝しつつ、
記念写真。
17

第四講座は、㈱カスミ代表取締役の小濵裕正さん。
18
小濵さんの祖先は福井県小浜市出身で、
古くは「おばま」と名乗っていた。
そこで、自分を「プレジデント・オバマ」と称している。
と、冗談を飛ばしながらの講演。

素晴らしい内容だった。

私は、コーネルの先生方が、
プレジデント・オバマの講義を聞いてくれたことに、
日本の流通人として誇りを感じた。

世界的に通用する経営者の話だと思った。

そしてプレジデント・オバマの経営は、
コーネルの考え方やドラッカーの思想にぴたり一致していた。
19
4人の先生方の講義は、
当然のことではあるが、
不思議に一貫したものを私たちに教えてくれた。

それは、ミッションとビジョンが、
イノベーションを導き出すということ。  

それが、この公開セミナーのテーマでもあった。

最後の、総括は荒井伸也首席講師。
20
荒井さんは、こういうまとめの達人。
日本のスーパーマーケットの進化をもとに、
4人の先生の講義を総括してくださった。

そして最後の最後は副学長。
感謝のご挨拶と私なりの総括。
21
マクラフリン先生も「素晴らしかった」と、
褒めてくださった。

続いて、懇親パーティ。
冒頭は、マクラフリン学長の挨拶。
p1
小濵講師をはじめ、80人ほどが集った。
p2
乾杯のご挨拶は、増井副会長。
p3
ここでも冴えたスピーチ。

そして第一期生の紹介。
p4
これは例年副学長の役目。

級長の大田順康さんのスピーチ。
北辰商事㈱副社長。
p5

「伝説の第一期生」の記念写真。  
p6

続いて、第二期生の紹介。
第一グループ。
p7

第二グループ。
p8

第三グループ。
p9

第二期生紹介の後は、先生方とご一緒に来日された奥様へのプレゼント。
ジャーマン夫人には、荒井先生から。
p10

マクラフリン夫人のアニーさんには、私から。
p11

総括の挨拶は、
ニッコーレン会長の本間謙伍さん。
コーネル大学MBA卒業生で、
わがコーネル・ジャパン設立の大恩人。
p12
故西村哲アーマ・ジャパン代表とともに、
日本の流通業とコーネルとの架け橋になってくださった。

そして中締めは、副学長。
p13
すべての皆様に感謝しつつ、
コーネル・ジャパン第二期がはじまった。
「第一期生が伝説をつくったのならば、
第二期生は奇跡を起こさねばならない」  

これが私のメッセージ。

第二期生は、必ず、奇跡を起こすに違いない。

<結城義晴>  

2009年10月15日(木曜日)

コーネル大学マクラフリン先生、ジャーマン先生と環境経営の村井哲之さん

西武池袋店の食品売り場が改装される。
シェルガーデンが入る。
セブン&アイ・ホールディングスの高級スーパーマーケット。
しかしこのシェルガーデン、
従来より低価格路線をとるという。

私は、若干疑問。

ターミナル百貨店の地下売り場は、
日本の食品マーケットで、重要な役割を占めている。
それは低価格品の販売ではない。

この問題、店が登場してから、
ウォッチし続け、
同時に議論し続けねばならないと思う。

オープンしたら、
「商業経営問題研究会」でじっくり検討したい。
皆さんも、ご参加を。

さて、昨日は、夕方、東京は雷を伴った大雨。

米国コーネル大学から二人の重鎮が来日。
打ち合わせとディスカッションの時間をもった。

左が、エドワード・マクラフリン博士。
右が、ジーン・ジャーマン博士。

c1
ご存知、コーネル大学食品産業学部の学部長と、
名誉教授。

マクラフリン先生がコーネル・ジャパンの学長、
ジャーマン先生は同名誉学長。

再会早々、ウォルマートの新しい取り組みに対するディスカッション。
c2
私が、フェニックスで遭遇した「ハーフサイズ・スーパーセンター」を、
マクラフリン先生は「コンパクト・スーパーセンター」と表現。

なるほど、なるほど。

ハーフサイズのコンパクト・スーパーセンター。
全米で飽和を迎えるスーパーセンター展開の、
次の作戦の実験。

お二人ともまだ、見ていないとのこと。
だから私に、質問が飛んだ。

そして、ジャーマン先生の解説。
c3
私の、回答。

マクラフリン先生の意見。
私の意見。
c4
そんな楽しい時間。

英語が得意でもない私も、
こういった専門分野の話題になると、
良く分かるから不思議。

忘れずに仕事。
明日のコーネル・ジャパン第二期公開セミナーの資料チェック。
c5
マクラフリン先生のパワーポイントは膨大。
FMIジャパン事務局長の中間徳子さんも加わって、
検討。

日本セルフサービス協会営業本部長の村尾芳久さん、
コーネル・ジャパン事務局として助人してくれる太田美和子さんと、
先生のプレゼンを覗きこむ。
c6

その後、マクラフリン先生の奥様アニーさんが到着されて、
日本セルフサービス協会事務所をご案内。
c7

協会随一のジェントルマン島原事務局長は、
すかさず、アニーさんに歓迎の握手。
c8

最後に皆で、写真。
明日からのコーネル・ジャパンの成功を祈念した。
c9
先生方は、このあと、川口の激戦区を視察。
私は「カット・スロート・コンペティッション」と説明した。

午後は、池尻大橋の東邦大学付属病院。
右目の検査。
眼圧が15まで下がって、
ちょっと安心。

その後、急いで市谷へ。
㈱環境経営戦略総研へ。
村井哲之代表取締役と対談。
k2
商人舎と商人ねっとが共催するCDオーディオセミナー。
「知識商人登場!」
その15回目。
k3

村井さんは、㈱コスト削減研究所を立ち上げて、
企業のローコスト・イノベーションを指導し始めた。
k4
ローコスト・オペレーションの「見える化」に取り組んだ。
そうしたら、次々に、さまざまなものが、
見えてきた。
k5
「お客様に教えていただいたんですよ」
私は、この村井さんの言葉に、彼の事業の成功のカギがあると感じた。

村井さんは、コスト削減から、CO2削減へと軸を、
アップスケールさせていく。

それが会社の名前の変更に表れている。
㈱コスト削減研究所から㈱環境経営戦略総研へ。
k6

「見える化」のツールは、現在、デジタル化されている。
k8
さらに、村井理論は、考え方のレベルまで、昇華しつつある。
k9
「売上-利益=コスト」
「売上-利益>コスト」
この中で、利益を固定化して、
コストをコントロールする。

これは、分配率経営である。
あらかじめ利潤分配率を設定して、
他の経費分配率をコントロールする。

分配率とは分母に売上総利益、
分子に営業利益や経費を割り振って導き出す考え方。
k10

村井さんとは、さまざまなところで一致点を見た。
別々のルートから登って、
頂で出会った感じ。
k11
最後に固い握手。
心から、感謝。

今回のCDオーディオセミナーも、秀逸。

是非、視聴してください。

マクラフリン先生、ジャーマン先生。
そして村井さん。

人との出会いが、私にエネルギーを与えてくれる。

<結城義晴>  

2009年10月14日(水曜日)

百貨店の歳暮商戦スタートと中小企業大企業病の自覚症状

今日10月14日から、百貨店の「歳暮商戦」が始まる。
三越、高島屋、大丸、松坂屋。
といっても、インターネット受注のスタートで、
本格的売場づくりは、11月初旬。

テレビでは、三越の社員が、
揃いの法被姿で「エイ、エイッ、オー」とやっていた。

1000人のレイオフを実行中だから、
気勢は上がらない。

前倒しの歳暮商戦が、
新しい需要を切り拓くかといえば、
それは、自分の未来の先取りにすぎない。

それも、大手どころが一斉に始めるのだから、
他から奪うということにはなりにくい。

アメリカでは、年末まで三段階のプロモーションが展開される。
第一段階のいまは、ハロウィンの真っ盛り。
k
10月31日を目指して、どの業種・業態・フォーマットでも、
売場をオレンジ色に染めて、必死の売り込み。

サーティワン・アイスクリームは、
日本でも、その名の「31」に引っ掛けて、
ハロウィン・プロモーションを大々的に展開して、
大成功を収めている。

アメリカの第二段階は、サンクスギビングデー。
11月第4木曜日の感謝祭。
今年は、11月26日。
このときアメリカ人は短い休暇を取る。
小売業も、ハロウィンの次には、感謝祭を目指す。

それが終わったら、第三段階のクリスマス。
これが一年の総決算。
ここで、自社の持てる最大限の力を発揮して、
集客と売上げを最大化させる。

この三段階プロモーションの変化を、
一番喜んでいるのが顧客たちだ。

もちろん、コストコは、
9月に入ったらクリスマスツリーを飾り始める。
c
そして11月末には、
食品など消耗品以外のクリスマス関連品を、
すべて売りきってしまう。

コストコは、一般消費者と業者とを顧客にしている。
だから売り切りのために、
11月にはクリスマスツリーなどの売り切りを図るわけだ。

ウォルマートは、
この三段階をどこよりも劇的に展開すると同時に、
今年10月から、クリスマス商戦を始めた。
w
子供用の売れ筋人気玩具を10ドルで売り始めた。
モノによっては5割のディスカウントになる。

三段階の変化を展開しつつ、
最終ゴールを印象付ける作戦。

今年末商戦も、終わってみると、
ウォルマートとコストコに凱歌が上がっているに違いない。

三越の「エイ、エイッ、オー」からは、
凱歌は予想しにくいが。

さて、昨日のブログに、投稿があった。

たかしさんからのもの。

「今日の記事は自分の勉強にももちろんなりましたが
自分の会社にものすごい危機感をもちました。
まさに、中小企業大企業病になっている気がしてたまりません」

「自分はバイヤーですが、売上も結局自分たちの100%責任になり、
店舗の責任所在が甘くなっている。
上層部の人たちは部下を叩くだけ叩いて責任を取らない」

「現場の軽視も進み、現場と上層部との意思疎通どころか乖離が進む。
現場従業員のモチベーションの低下、無駄な会議、資料作りや会議の出席など、
売場・部門運営に使われない労働時間が垂れ流しになっている」

「自分の会社は表面は少しずつ大きくなっているけど
内面は悪化の一途をたどっている」

「読んでいたら、思いがあふれてきました」

「是非、この記事を自分の会社の経営陣にも読んで欲しい。
そして、今会社の方向が間違った方に行っていることを、
気づいてほしいと思いました」

切実な訴えに、私も胸が熱くなりました。

トップも幹部も、
こんな商品部や店舗からの声に、
耳を傾けなければなりません。

まさに、サム・ウォルトンの言う通りです。
「地に耳をつけよ」  

私は、以下のように返事を書きました。

サム・ウォルトンは言い残しています。
「私たちが大企業になったのは、
大企業のように振る舞わなかったからだ」

だとすると、こう言い換えることができます。
「私たちが大企業病になったのは、
大企業のように振る舞ったからだ」

逆に、こう言い換えることもできます。
「私たちが中小企業で生き残っているのは、
大企業のように振る舞わなかったからだ」

さらに展開すると、
「私たちが中小企業でいられるのは、
中小企業のように振る舞ったからだ」

そして、これを忘れずに。
「大きく志し、小さく考える」

さらに、
「心は燃やせ、頭は冷やせ」

現場の人たちが、意欲を持って働くことができる会社。
それが何より必要です。

歳暮商戦の前倒しの前に、
全員が一致団結できること。
それがあって初めて、
新たな試みは、生きてくるのです。

<結城義晴>  

「月刊商人舎」購読者専用サイト
月刊商人舎 今月号
流通スーパーニュース
月刊商人舎magazine Facebook

ウレコン

今月の標語
商人舎インフォメーション
商人舎スペシャルメンバー
商人舎発起人
海外研修会
2026年USA研修会
国内研修会
第18回 ミドルマネジメント研修会

東北関東大震災へのメッセージ

商人舎の新刊
前略お店さま

チェーンストア産業ビジョン

結城義晴・著


コロナは時間を早める

結城義晴・著


流通RE戦略―EC時代の店舗と売場を科学する

鈴木哲男・著

結城義晴の著書の紹介

新装版 出来‼︎

新装版 店長のためのやさしい《ドラッカー講座》

新装版 店長のためのやさしい《ドラッカー講座》
(イーストプレス刊)

新着ブログ
毎日更新宣言カレンダー
2026年8月
« 7月  
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031 
指定月の記事を読む
毎日更新宣言カテゴリー
毎日更新宣言最新記事
毎日更新宣言最新コメント
知識商人のためのリンク集

掲載の記事・写真・動画等の無断転載を禁じます。商人舎サイトについて
Copyright © 2008- Shoninsha Co., Ltd. All rights reserved.