結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2010年06月02日(水曜日)

鳩山由紀夫首相辞任スピーチと省エネ法とワンアジア財団

今日午前10時、
鳩山由紀夫首相辞意を表明。

昨日のこのブログで書いたとおり、
この方法しかなかった。
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昨年7月の民主党の歴史的政権交代の意義を確認し、
普天間移籍問題による社民党の離脱と、
自らの政治献金問題の責任をとっての辞任。

小沢一郎幹事長の辞任の了解も取り付けて、
最後は晴れ晴れとした顔つき。

20分に及ぶスピーチは、鳩山由紀夫らしかった。
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私がこのブログを毎日更新し始めて、3年。

安倍晋三、福田康夫、麻生太郎、
そして鳩山由紀夫と総理大臣が変わった。

退任のスピーチとしては、
鳩山が一番良かったと思う。

それにしても新聞各紙、テレビ報道。
朝日新聞など、今朝の朝刊社説で、
「首相退陣論では逆風をかわせない」などと書いている。
テレビは今日の辞任表明の直前の番組で、
「空気読めないKYの鳩山」と揶揄していた。

政治や行政の質が問われると報道しているマスコミ自体の、
質の低下は如何ともしがたい。
「空気が読めない」「政治家の心が理解できない」
そんな政治記者、政治評論家。
それが、流通やサービス業に向けられてはたまらない。
幸いにして、日経新聞をはじめとして、
流通担当の記者には「質の低下」は見られないが。

さて、ここで、お問い合わせがあったので、
今月の私の行動予定、とりわけ講演の予定のお知らせ。

このホームページのトップに行動予定カレンダーがある。
ここに結城義晴の公的な行動スケジュールが記入されている。
(もちろん守秘義務の発生するコンサルティングや役員会などは公開されていない)

6月は、 まず6日(日曜日)に全日食チェーンで講演。
8日(火曜)、9日(水曜)は蓼科でコーネル・ジャパンの講義。
10日(木曜日)オール日本スーパーマーケット協会総会で記念講演。

15日(火曜日)は九州TERAOKAニューバランスフェアで講演。
これは公開されているので、申し込みをすれば誰でも聞くことができる。

16日(水曜日)万代ドライデイリー会で講演。
17日(木曜日)商業問題研究会で、報告。

そして23日(水曜日)大阪TERAOKAニューバランスフェア講演。
これも一般公開されている。

さらに毎週土曜日には、立教大学大学院で3時間の講義がある。
5月は半月近くアメリカに行った。
その反動で、6月は講演に忙しい。

公開されている講演会や商業経営問題研究会は、
オープンマインドなので、お申し込みのうえ、聴講可能。

さて、今週に入ってからの私の行動。

月曜日は、朝から、横浜市立白幡小学校へ。

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横浜市の指導で、
「白幡小学校文化・スポーツクラブ」 と名称を変えた学校開放委員会。

私、一昨年まで会長を勤めていたが、
現在は会計監査。
その仕事。

地域活動は、これからの私たちにとって不可欠。
読者のみなさんも、是非とも、地域に貢献することをお勧めしたい。
どんな小さなことでもいい。
自分が住んでいる地域の役に立つこと。
それがこれからの日本を良くする。

昨日、火曜日は、商人舎に訪問者あり。

㈱サンライズ社長の福寺誠一さんと、
㈱グリーンテクノロジー社長の森下兼年さん。

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旧知の福寺さんが、森下さんをご紹介くださった。

森下さんは環境部門技術士。
「見える化」技術でサステナブルな社会づくりに貢献している。
昨年4月施行の改正省エネ法では、
工場や事業所、店舗単位でなく、
企業全体のエネルギー使用量が1年間に1,500kL以上の企業は、
平成21年4月1日~平成22年3月31日までの使用量を、
平成22年7月末までに、経済産業局へ届け出る義務がある。
届出をしなかった場合、または虚偽の届出をした場合は、
50万円以下の罰金が科せられる。

森下さんには、この迫られた問題をはじめとして、
店舗を中心とする省エネ問題の連載をお願いした。

「誰でもわかる〈小売業の省エネ講座〉」 (仮題)
ご期待ください。

昨日の午後、私は日暮里へ。
一般財団法人ワンアジア財団理事会・評議員会。
今年3月から私は、この財団の評議員。

ワンアジア財団は三つの事業を展開する。
①研究助成
②国際交流助成
③奨学金助成

このうちアジア共同体講座開設大学へは、
1年間に500万円の資金助成がなされる。

既に日本大学と高麗大学への助成が決定していて、
他大学への呼びかけもなされる。

私の属する立教大学大学院には21世紀デザイン研究科があるが、
21世紀のデザインの一つにワンアジアがあると私は考えている。

退任する鳩山首相も、最後のスピーチで、
「東アジア共同体構想」に触れた。

ワンアジア財団の活動も、21世紀の第2ディケードに向けて活発化する。

しかしどんなことでも、どんな事業でも、
「やさしいことから手をつけよ」
今月の商人舎標語。

「むずかしいからおもしろい」
それを、成し遂げるために、
「やさしいことから手をつけよ」

<結城義晴>

[追伸とお詫び]

毎日予告しておきながら、
スーパーマーケット3人の論客のコメント、
またずれ込みます。
今週中にはアップの予定。
ご容赦を。

2010年06月01日(火曜日)

6月の商人舎標語「やさしいことから手をつけよ」と「男の月、お父さんの1カ月」

今日から6月。

天候は平年並み。
ちょっと雨が少ない。

新聞全紙が口をそろえて、
「首相退陣論」 を奏でる。

鳩山由紀夫総理、
朝、目覚めることすら、
辛いに違いない。
それでも一国のリーダー、
逃げ出すわけにはいかない。

これは資金繰りが回らない企業の社長や、
負けが込んだ野球の監督の心境。

5月26日には実際に、
プロ野球ヤクルト・スワローズの高田繁監督が辞任している。

読売巨人軍の人気野手として現役を全うし、
その後、指導者の道を歩み、
日本ハムファイターズではゼネラルマネジャーとして大成功をおさめた。

しかし、スワローズのGM兼監督の要請には応えられなかった。
朝日新聞の名物スポーツ記者・西村欣也が書いている。
「監督とGMの兼任は極めて難しい」

では、GMと監督、役割分担すればいいかというと、
そうは簡単にいかない。
適格な人材がいない場合が、圧倒的に多い。

だからやむを得ず、兼務となる。
鳩山政権でも、「なんでも首相の判断」の構図が出来上がった。
これは、辛い。

道をつくって、退陣するしかない。
もちろん小沢一郎幹事長だけ残留するというのは許されまい。
時期は来ているのだろう。
世代交代の。
さて、恒例の6月の商人舎標語。
一昨年の6月から発表し始めたから、
今回で25回目。

毎月毎月、思いを込めて、スローガンを贈る。
私にとっては、感慨深いものばかり。

その6月の標語。
「やさしいことから手をつけよ」

鳩山由紀夫首相の手をつけた「普天間問題」。
現代史の中でも最も難しいテーマが表出した問題だった。

昨日書いたように、朝鮮半島の南北問題、
20世紀の資本主義と共産主義の問題、
そして日米安全保障問題、
現在の世界のリーダーシップを巡る米中問題。

難しい問題が複雑に絡み合っている。

評論家やマスコミは勝手なことを言い立てるが、
自分で問題解決してみろ、といわれたら、
如何ともしがたいに違いない。

「虎の尾を踏む」ということわざがあるが、
難しいことから手をつけてしまった。

「むずかしいからおもしろい」
これこそ真理である。

しかし難しいことを問題解決するのには、
「やさしいことから手をつけよ」である。

倉本長治商業界主幹は言った。
「仕事の段取りとして、
困難なことから手をつけるのは、
うまいとはいえない」

倉本は『商売十訓』でも第二訓で、こう、記した。
「創意を尊びつつ良いことは真似ろ」
これが本当の「学び」の意味である、と言った。

真似る。

なぜか。

そのほうがやさしいから。
実現させやすいから。

だから、まず、やさしいことから着手する。
この姿勢である。
これが問題解決的な手順である。

「他者がやっていることで、
良いこと、正しいこと、お客のためになると思われることは、
たとえ人真似であっても恥じてはならない」

これはウォルマートの創業者サム・ウォルトンの言葉。

「私は誰よりもソル・プライスから経営原則を『盗んだ』。
本当は『借りた』という言葉を使いたいところだが…」

しかし、物まねばかりではいけない。
サルまねとなってしまう。

「難しいことをやさしく、
やさしいことを面白く、
面白いことをより深く」

再び確認。
「むずかしいからおもしろい」
5月のスローガン。

その解決法は、
「やさしいことから手をつけよ」

さてさて今日から水無月、June。
その6月のスケジュール。
いまのところ、さわやかな6月だが、
6月11日が「入梅」。
つまりは暦のうえの「梅雨入り」

「入梅」とはおつなネーミングだが、
「雑節」(ざっせつ)の一つ。

雑節とは、「五節句」や「二十四節気」など、
暦の節目となる日のこと。
それに「入梅」のように季節の変わり目を確認する日のこと。

一般に雑節と呼ばれる日は9つ。
節分(2月4日)、 彼岸、 社日、 八十八夜(5月2日)、
それに入梅、半夏生(7月2日)、土用、
さらに二百十日(9月1日)、二百二十日(9月11日)。

「入梅」は太陽が黄経80度の点を通過する日とされる。

現実的には、気象庁が地域ごとに、
「梅雨入り宣言」をするが、
かつての農業社会では気象庁のような社会的機能がなかったら、
「入梅の日」の基準を定めて、それぞれに「田植え」の日程を決めた。

6月は、今日、1日から衣替え。
学校などは、制服が変わる。
そして10日が「時の記念日」 。
11日は「入梅」。
同時にこの11日からサッカー・ワールドカップが始まる。
南アフリカ共和国での開催。

地球の裏側での世界最大のスポーツイベントに、
一喜一憂しつつ、1億総評論家と化す。

ワールドカップは7月11日の決勝まで、
ぴったり1カ月間開催され、
これまた世界中が一色に染まる。

何事も商売ネタにはなる。

ちなみに日本チームは、
6月14日カメルーン戦(23時ゲーム開始)、
6月19日オランダ戦(20時30分)、
6月24日デンマーク戦(27時30分、すなわち25日午前3時30分)。

ここまでか。
岡田ジャパンに期待しよう。
とりわけて、本田圭佑選手に。

そして6月最大のイベントは、
第3日曜日、20日の「父の日」。

この日が昨年も、6月で最大の消費支出指数を示している。

ワールドカップの大潮流を鑑みると、
6月は男の月、お父さんの1カ月。

こう、位置づけたい。

昨日予告したスーパーマーケット3人論客のコメントは明日に延期。
ご容赦願いたい。

6月の商人舎標語。
「やさしいことから手をつけよ」

そして6月の位置づけ。
男の月、お父さんの1カ月。

皆さん、よろしく。

<結城義晴>

2010年05月31日(月曜日)

日本スーパーマーケット販売統計の意義を確認しつつ詳細報告する

Everybody! Good Monday! [vol22]

2010年5月最後にして、6月スタートの週。
年初から通算すると第22週の始まり。

先週はラスベガスも寒気団が押し寄せ、
異例の寒さ。

1年に3日しか雨が降らないなどといわれる砂漠の街に、
パラリと雨が舞った。

日本に帰ってきても、東京・横浜は、
明日から6月だというのに、昨日まで寒かった。

しかし考え直してみると、
この季節にこの陽気。

極めて過ごしやすい。

昨夜は、おでんが食べたくなって、食べた。

6月も、どんな天気になるのやら。
変化が激しいから、商売は難しい。

しかし、5月の標語。
「むずかしいからおもしろい」

さらに進めて、
「むずかしいほどおもしろい」

この言葉を、このブログで繰り返すのも、
今日が最後。

しかしこの言葉、死ぬまでかみしめたい。

さて、鳩山内閣支持率。
その直近の世論調査。
この体制に反発的だった日経新聞が22%。
政界再々編を掲げる読売新聞が19%、
二大政党制推進論者の朝日新聞が17%。

二紙において10%台となってしまった。

そして社民党の連立離脱。
福島瑞穂党首の閣僚罷免。

一方、済州島では緊急に日中韓首脳会議が開かれ、
韓国の哨戒艦沈没事件で、共同報道文が発表された。

日本は韓国と共同歩調、
しかし中国は慎重な姿勢を崩さず。

鳩山内閣の普天間問題も、私は、
この根本解決がなされていない朝鮮半島に根があると思う。

第二次大戦後、朝鮮半島は二分された。
それが今も、変わらない。

東西ドイツは、ベルリンの壁がたたき壊された1990年、
ひとつになった。

ベトナムも戦争を経て、
ひとつになった。

朝鮮半島だけが、
残された。
日本の戦後の発展は、
日本が二分されなかったからだ。

朝鮮半島が、もし、二分されていなければ、
我が隣人たちの成長は日本に肩を並べたはず。

私はそれを思うと、残念でならない。
どんな世界になっていたか。
創造するだけでもったいなかったと感じざるを得ない。

そしてこの問題が解決されないから、
米軍の日本での基地問題も、
抑止力の絶対必要性という観点から、
糸がほぐれない。

ソビエト連邦の崩壊で共産主義の意義は見切られてしまった。
さらに東西ドイツは併合された。

それなのに南北朝鮮は分断されたまま。

一時は、スポーツの世界では、
南北合同チームが誕生したりした。

それが今は、遠いものとなった。

この戦後を引きずった問題解決のビジョンもなければ、
目途も立たないから、
沖縄が苦しむ。
沖縄の苦しみは、
日本全体の苦しみとしなければならない。

そしてそれは、朝鮮半島の苦しみでもある。

私はこのブログで、
政治やイデオロギーの問題に触れるつもりはない。
しかし、鳩山内閣⇒普天間問題⇒済州島首脳会議となると、
どうしても最終的に根っこの問題を考察せざるを得ない。

米中と朝鮮半島の二国、その中の日本の役割。

まさしくオクシモロンの問題。
大岡政談「三方一両損」でしか解決には至らない。

米中の「三方一両損」と朝鮮半島の「三方一両損」。
誤解を恐れずに、日本の立場を鑑みつつ言えば、
ここは日本が「二両」を損して、
大岡越前になるチャンスだった。

さて先週金曜日。
東京・帝国ホテルで歴史的記者会見が行われた。

スーパーマーケット3団体による「販売統計」発表。

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真ん中に社団法人日本セルフサービス協会会長・横山清さん、
左は日本スーパーマーケット協会会長・川野幸夫さん、
右はオール日本スーパーマーケット協会会長・荒井伸也さん。
よくぞ、三人揃ったものだと思う。
この三人の会長でなければ、
こんな偉業は果たせなかった。

まず発表されたのが三協会の概要。
日本セルフサービス協会
455社約8000店、年間売上高8兆2232億円。
日本スーパーマーケット協会
103社7604店、6兆6808億円、
オール日本スーパーマーケット協会
58社1125店、1兆6030億円。

重複加盟している企業を調整すると、
3団体で571社14兆1645億円となる。

2007年の最新商業統計では、
食品スーパーは17兆0534億円で1万7882店だから、
その83.06%が参集したことになる。

比較的に中小企業が多いスーパーマーケット産業で、
83%の企業が集まることの意義は極めて大きい。

商業統計では、
百貨店が272店舗で年商7兆6883億円、
総合スーパーが1583店で7兆4397億円、
コンビニエンスストアが4万3318店で6兆9609億円。

ちなみに日本百貨店協会の年商は6兆5842億円、
総合スーパーを中心とした日本チェーンストア協会は12兆8349億円、
日本フランチャイズチェーン協会コンビニ部会は7兆9043億円。

食品スーパーマーケット企業の14兆円の集合体の意味は、
このことでも明確である。

3協会の会員企業の全国分布。
北海道・東北が70社、
関東が168社、
東海・北陸が121社、
関西が55社、
中国・四国が55社、
九州・沖縄が102社。

年商別に分けると、
1000億円以上の企業が25社、
500億~1000億円が39社、
300億~500億円が40社、
100億~300億円が113社、
50億~100億円が77社、
10億~50億が198社、
10億円未満が79社。

こうみると100億円未満の企業数は354社で、
571社のうちの63%。

中小企業が多い産業という特徴を如実に示している。

私は小売業は「森のようなもの」だと考えている。
大木もあれば雑木もある。
たくましい雑草もあれば美しい花もある。

だからこの1000億円以上の25社が強くて、残るとは言えないし、
63%の354社が弱くて、消え去るとは思わない。

しかし全体像を世間に発表する意義は大きい。

日本人の家庭内の食生活の変化、食消費のトレンドは、
この統計にあらわれてくる。
それが、くっきりとわかる。

さて、4月の販売統計には、
264社、6704店からデータが寄せられた。
総売り場面積は1134万㎡にも及ぶ。
1店平均では1692㎡、513坪。

スーパーマーケットの店舗もずいぶん大きくなったものだと感慨深い。
その総売上高は7215億8844万円、前年同月比98.7%。

内訳は食品全体で、6194億6530万円、85.8%。
非食品は1021億2314万円で、14.2%。

スーパーマーケットの食品の比率は86%と覚えておくとよい。

生鮮食品は2332億7233万円で32.3%。
そのうち青果が 947億8200万円で、13.1%、
水産は661億6033万円で9.2%。
畜産は723億3000万円で10.0%。

惣菜は641億7495万円で8.9%と水産に迫る。
ここには米飯・寿司・ベーカリーが含まれる。
一般食品・その他は3220億2314万円で、44.6%。
日配品、冷凍食品、アイスクリーム、乳製品などがこのジャンルに入って、
スーパーマーケットにとって、重要な分野を形成している。

それぞれの前年比は、
総売上高が98.7%。
食品は99.2%で、非食品が95.8%。
消費不振といわれながらも、
4月は食品が比較的に健闘したことがわかる。

生鮮3品は前年比99.8%。
内訳は青果101.9%、
水産98.8%、畜産97.9%。

野菜の値段が高騰して売り上げを押し上げた。
一方、畜産は現在、口蹄疫問題などで難題を抱え、
水産は長期的に日本の食卓から追い出されつつある。

惣菜は100.2%で、一般食品は98.7%。

4月は青果と惣菜が前年比をクリアした。
不況になると惣菜が売れる。
野菜が高騰すると、惣菜が売れる。

他は売れない。

それが鮮明に表れた。
さらにこの統計はエリア別実績を公表する。

関東が一番多く、2060億9105万円で、前年同月比97.8%。
2番目は関西で1817億1585万円、98.4%。
3番目は北海道・東北で、1225億1491万円、100.4%。

このエリアだけが前年クリアした。

つづいて、東海・北陸、874億6784万円 (99.3%)、
中国・四国774億3160万円(98.7%)、
九州・沖縄463億6720万円(99.6%)。

4月のスーパーマーケット店舗平均月商は1億0764万円。
1㎡当たり売上高は6.4万円、1坪当たり21.1万円。

いずれも全国平均として、自社自店の数値と比較しておきたい。

この歴史的・画期的販売統計。
毎月月末の28日くらいを目途に発表される。
百貨店統計、コンビニ統計、外食産業統計、
さらに日本チェーンストア協会の統計と並べて読み取ることによって、
日本全体の前月の業態別トレンドが明らかになる。

同時にこの統計は、
「戸籍のない産業」としてのスーパーマーケットの社会的位置付けをも、
世間に知らしめるという意義を持つ。

その意義については、この統計発表後の、
3人の論客会長のコメントが際立っていた。

その詳細を克明に報道するメディアがないだろうから、
明日のこのブログで、私の注釈つきでお届けしよう。
ご期待願いたい。
さて、明日から6月。
今週も「今日も一日、元気と勇気」で過ごしたい。
「今日も一日、優しく強く」で暮らしたい。

そして「むずかしいからおもしろい」
商人舎5月の標語を繰り返すのは今日まで。

しかしこの標語、多分、一生、つぶやき続けるに違いない。

では、Everybody! Good Monday!

<結城義晴>

2010年05月30日(日曜日)

ジジと「父帰る」[2010日曜版vol22]

ユウキヨシハルのおとうさん、
かえってきました。

ボク、まってました。
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アメリカ。ロサンゼルスの空港。
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ロサンゼルスは、のりかえのため。
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空は、はれあがっていました。
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39ゲートから、のった。
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空港はおもしろい。
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おおきなウサギ。
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でも、そのまえは、おとうさん。
ラスベガスにいた。

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こちらも、はれていました。
いいテンキ。
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まぶしいくらい。

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おとうさんは、お店にいきました。
「ホールフーズ」といいます。
オーガニックのお店。
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たくさんのいいお店にいって、
たくさんのいい人にあった。
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そしておとうさんのシゴト。

レクチャー。おはなし。
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すごく、ねつがはいる。
アメリカでは、とくべつだそうです。
ふしぎです。
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でも、これが、
おとうさんのシゴト。

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日本にかえってきてからも、
すぐにシゴト。
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いま、おとうさんは、
シゴトをとてもたいせつにしています。
シゴトをとったら、
なにがのこるかって、いうくらい。
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でも、それが、
ユウキヨシハルのおとうさんです。

ボクは、すこしだけ、
ほこりにしています。
<『ジジの気分』(未刊)より>

2010年05月29日(土曜日)

第5回PCSA学生懸賞アイディア・エッセイ表彰式と流通3団体合同「スーパーマーケット統計調査」歴史的記者会見

アメリカから帰国して、昨日。
重要な会合が目白押しで、忙しかった。

重要な会合だったからこそ、
Basicチームより一足先に帰国させてもらった。

時差ボケも抜けないまま、午後、東京・三田の笹川記念会館。

第5回PCSA学生懸賞アイディア・エッセイ表彰式。

第1回からずっと私、審査委員長の栄誉をいただいている。
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最優秀賞は、瀧澤創さん。
神戸市外国語大学 外国語学部英米学科4年生。
論文タイトルは「パチンコ・スロット業界のイメージ改善」。
おめでとう。
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そして優秀賞。
明治大学法学部法律学科2年の由村龍之介さん。
「パチンコを国民大衆の気軽な遊びとして多くの人が参加する産業とするための考察」

講評は副審査委員長のフジサンケイビジネスアイ常務の斉木さん。

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私は総評。
「難しいことを易しく、易しいことを面白く、
面白いことをより深く」

論文やレポートの書き方に関する私の持論。

そして懸賞論文の「わかりにくいビジネス」との指摘こそ、
最大の「テーマ資源」であることという提案。

いかがだったろう。

今回も、懸賞アイディア・エッセイに尽力された各位に心から感謝したい。

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次は午後4時、帝国ホテル。
「スーパーマーケット統計調査」記者発表会。

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スーパーマーケット協会3団体の初の「統計調査」が行われた。
その合同記者会見。
初めての数値発表ということで、
会場には多くの記者が詰め掛けた。
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壇上には、左から社団法人日本セルフ・サービス協会会長の横山清さん、
日本スーパーマーケット協会会長の川野幸夫さん、
オール日本スーパーマーケット協会会長の荒井伸也さん。
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三協会会員数は571社。
その会員年間売上高は14兆1645億円。

商業統計によると「食品スーパー」の年間販売額は17兆円。
三協会は、この日本のスーパーマケット業界の8割3分を占める。

その三協会から発表されたのが 、
「4月の実績速報値」および「5月の景況感調査」。

今後、毎月の発表となる。

日本の小売業の販売統計は従来、主に三つあった。

百貨店の販売動向。
百貨店の実績が、毎月、20日過ぎ。
日本チェーンストア協会の速報値は、そのあと。
そして日本フランチャイズチェーン協会の「コンビニ速報」。

これに母数としては圧倒的に高いスーパーマーケットが加わる。

三人の会長への質問が寄せられ、それぞれに回答した。

これが、実に良かった。
その詳細は来週のこのブログで。

司会と統計発表は、
日本スーパーマーケット協会専務理事の大塚明さん。
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日本のスーパーマーケット全体の、
スポークスマンか官房長官のような存在。

ひな壇のわきに控えるのは、右から、
オール日本スーパーマーケット協会専務理事の松本光雄さん、
日本セルフ・サービス協会専務理事の三浦正樹さん。
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長い長い記者会見のあと、協会会長三人で固い握手で記念撮影。
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私はこの統計を待ち望んでいた。
この統計調査をしかけたといってもいい。

だから記者会見後、横山清さんと大いに喜んだ。
「スーパーマーケットは戸籍のない産業」
この言葉は横山・結城の合作である。
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その産業に戸籍を得る。
手始めが、産業としての統計データ。

その仕組みが出来上がり、調査がスタートし、
発表にまで至った。

感無量。

川野幸夫さんも大変に満足げ。
川野さんも「士農工商」の序列を感じ続けた経営者の一人。
そしてスーパーマーケットを産業化する推進者の一人。

だからこそ、嬉しかった。
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荒井伸也さんは、スーパーマーケットを理解してもらうために、
たくさんの本を書いた。
『小説スーパーマーケット』『スーパーマーケット原論』、
どちらも私が編集担当を務めた名作。

だから荒井さんとも、この日は喜びを分かち合った。

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帝国ホテルでの記者会見終了後、
再び笹川記念会館に戻り、記念パーティに合流。

PCSA前代表理事にして㈱ニラク会長の谷口晶貴さんの挨拶。
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前々代表理事にして㈱ダイナム社長の佐藤公平さんが、
乾杯の音頭。
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そして私のご挨拶。

呉越同舟ではなく、一体とならねばならない。
はじめから呉もないし、越もない。

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ただひたすらビジネスする人たちがいるだけ。
店頭では競争し、産業レベルのインフラは共有する。
だから、そのインフラ形成においては、「呉もなければ、越もない」

そんな産業、そんな業界。
志を一体化させることで、
その社会貢献は、
正しく評価されるはずである。

<結城義晴>

2010年05月28日(金曜日)

帰国報告と「Can you change?」&「自ら、変われ!」

昨夕、帰国しました。
商人舎Basicチームは、まだネバダ州ラスベガス。
最後の一日を楽しんでいます。
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今回の渡米は、2週間弱。

バスの中でも、語り続けました。
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パートナーの浅野秀二先生も、説き続けました。
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原理原則チームは、元気いっぱい。
ピーター・ドラッカー先生の「ポストモダンの七つの作法」
その中の第一「見る、聞く」を実践しました。
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従って、インタビューや取材もたくさんしました。

トレーダージョーの店長は優秀だった。

「現場の店長に聞いても現場のことしかわからない」 などといわれます。
しかし、店長にしかわからないこともあります。
それは現場で聞け。

CEOにしかわからないことは、CEOに聞け。
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店長は、インタビューが終わるとすぐにレジに入って、
テキパキと処理し、フレンドリーサービス。
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ホールフーズマーケットでも考え、学んだ。

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マーケティング・マネジャーにインタビュー。
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もちろんウォルマート環境対策店舗でもインタビュー。
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多くの現場インタビューを重ねてくると、
オペレーションの仕組みがみえてきます。
それをまた、私が解説します。

今回はインディペンデントのオーナーにも面会し、インタビュー。
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グレイザーズのオーナー。
「この地域のインディペンデントやローカルチェーンはみないなくなった。
しかし私たちは、生き残ることができる。
ホールフーズは値段が高い。
だから一部のお客様の店になっている。
私たちは1店しかないけれど、
この地域のすべてのお客様のホールフーズになる」

たくさんの店を「見る、聞く」
そして「考える」
ちょっと疲れたけれど、
そんなものはすぐに吹っ飛ぶ。
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そう、まとめのセミナーです。
夕方の5時から8時まで、3時間。
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アメリカで「見る、聞く」をした直後のセミナーは、
本当に良く解ってくれる。
だから私のテンションも高まる。
声がかれるまで語ることになる。
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今回は9つの班に分かれて、調査をした。
私の講義の間に、その発表が行われた。

Aグループ。
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Bグループ。
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Cグループ。

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Dグループ。このグループは村越淳司団長がリーダー。
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Eグループ。
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Fグループ。
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Gグループ。

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Hグループ。
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そして最後にIグループ。
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どのグループも、チームワークの取れた調査と的確な研究成果の発表。
この研究成果は全員に公開され、全員で共有される。

今回のメンバーの帰国レポートは、今まで以上に上出来のはず。
各社の派遣責任者の皆様、ご期待ください。

さて、最後の講義。
いつになく、力が入った。
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第一部、理念に学ぶ。
第二部、歴史に学ぶ。

第三部、経営理論に学ぶ。
第四部、ランキングに学ぶ。

第五部、現場で学ぶ。

320ページのテキスト、
このツアーを通じて、ほぼ、語りつくした。
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エピローグは、ロイヤルカスタマーとサービス。
そしてイノベーション。

Can you change?

Yes,we can!

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最後の最後は、「自ら、変われ!」

自分が変わらねば、仲間を変えることはできない。

自分が変わらねば、店を変えること はできない。

自分が変わらねば、会社を変えることはできない。

自分が変わらねば、社会を変えることはできない。

ご清聴、ご愛読、心から感謝します。

<結城義晴>

2010年05月27日(木曜日)

全米小売業11位から30位企業と「井の中の蛙大海を知らず」

アメリカ商業は何かにつけ、
ウォルマートの影響を受けている。

その意味では、アメリカにおけるウォルマートは、
1980年代から1990年代の日本のダイエーのような感じ。

フランスでも、カルフールがそんな位置付けだし、
イギリスのテスコもそういった観がある。

いずれも国内断トツ第一位の小売業。

「FORTUNE」グローバル500の統計資料2009年版では、
ウォルマートが世界企業ランキングの3位の4056億ドル。
1ドル100円でわかりやすく換算すると、40兆円。

カルフールは、25位の1291億ドル、約13兆円。
テスコは第56位の943億ドル、もうすぐ10兆円。

カルフールとメトロの間50位に、ドイツのメトロが入ってくる。
こちらは1012億ドル、10兆円。
各国の小売業ナンバーワン企業は、10兆円を超えている。

日本ではセブン&アイもイオンも5兆円。
まだまだ半分です。

これに対して世界企業ランキング100位に入っている日本の企業。
①トヨタが世界ランク10位の2044億ドル。
②日本郵政が11位の1987億ドル。
③NTTが44位の1037億ドル。
④ホンダが997億ドル。

かつての公営企業と自動車会社。
⑤日立が995億ドル。
⑥日産が67位で、840億ドル。
⑦パナソニック79位、773億ドル。
⑧ソニー81位の769億ドル。
⑨日本生命の96位、666億ドル。

最後に⑩東芝の97位662億ドル。

ズラリと家電メーカーが並ぶ。

まだまだ日本の経済は、製造業に引っ張られている。

「鳥の目」で見ると、日本の小売業の位置付けも見えてくる。

「鳥の目」「魚の目」は大切だ。

「虫の目」だけのスタンスを「井の中の蛙」という。
「井の中の蛙大海を知らず」

大海に漕ぎ出しているにもかかわらず、
「井の中」を決め込んでいるのは滑稽でしかない。

商人舎のアメリカBasicコースのテキストは、3部に分かれる。
第1部は、出発1週間ほど前にお送りする「視察店舗資料編」41ページ。
第2部は「メインテキスト」142ページ。
そして第3部は「業態別企業概要編」138ページ。

トータルではA4判321ページに及ぶ。

膨大な「鳥の目」「魚の目」「虫の目」の体系。
マーケティングの分野では「STP」といわれる考え方がある。
フィリップ・コトラーの方法論。

セグメンテーション。
マーケットにおける顧客や顧客ニーズを分類し細分化すること。
ターゲティング。
自社の参入するセグメントを選定し、ターゲットを明確にすること。
ポジショニング。
顧客のご利益を鮮明にし、自社の位置付けを確立すること。

私は第3のポジショニングの重要さを強調する。
アメリカの小売業やスーパーマーケットは、
このステップを踏んだ作戦を展開している。

その体系を理解せずして、
勝手に解釈してしまうと、
まるでトンチンカンになる。

それを「井の中の蛙」という。

さて昨日の続き。

今回のbasicコースで廻ったアメリカ小売業11位以下30位までの企業。

11位はスーパーバリュ。
445億ドル(4兆4564億円)の食品卸売業と食品小売業の会社。
アルバートソンは現在、スーパーバリュの傘下にある。

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12位がセーフウェイ。
441億円、1739店。

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このラスベガス地区では「ボンズ」の店名で第3位のシェアをとる。

「ニューライフスタイルストア」の新フォーマットに転換中で、
セグメンテーション、ターゲティング、そしてポジショニングの新展開を実践中。

14位は、百貨店のメーシーズ。
年商249億ドル。847店舗。
全米の百貨店連合。
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かつてのブルーミングデール、メイ、マーシャルフィールド、
ロビンソン、ブロードウェイ、バロック。
現在はみんなメイシーズ。

しかしキッチン用品など定評のある商品群は、
今も、アメリカの百貨店代表として健在。

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そして20位、オフプライスストアの雄TJマックス。
年商190億ドル、店舗数2652。
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百貨店やステータスショップで売れ残った商品が、
シーズン終了後集荷され、このフォーマットで売られる。
売れ残りだから安い。
売れ残りだからサイズもマックスやミニマムしかない。
あるいは際立ってデザインや色目が悪い商品ばかり。

それでもブランド品が驚くほど安い。
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TJマックスもウォルマートと異次元の商売をしている。
21位、JCペニー。
年商185億ドル。店舗数1093。

24位コールズ。
ジュニアデパートメントストア。

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メーシーに次ぐ企業だが、
年商も164億ドルで1004店舗にも成長した。

セルフサービス集中レジが特徴の一つ。

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26位にスーパーマーケットのHEバットが入って来ている。
テキサスの非上場のローカルチェーンだが、
年商146億ドル、322店。

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そしてカジュアル衣料チェーンのギャップ。
年商145億ドル、純利益9億6700万ドル。
店舗数3149。

最後に30位、トイザらス。
137億ドル、前年比マイナス0.5%。
店舗数1159。

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玩具小売業第1位は現在、ウォルマート。
だからトイザらスは苦しい。
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ウォルマートは11月12月のクリスマス商戦に、
現具を大々的にロールバックし、売りつくす。

トイザらスは1年中、在庫を抱え、店舗を営業して、
一番おいしい時期のクリスマス商戦にウォルマートにガバっととられる。

かつてのカテゴリーキラーと、
商品調達力と販売力を兼ね備えた総合小売業との関係が、
逆転してしまっている。

時流の流れをとらえる「魚の目」で見ていると、
それがよくわかる。

いや「鳥の目」「魚の目」で観察しないと、
意味がない。

くれぐれも「虫の目」だけのアメリカ視察は、避けるように。
百害あって一利なし。
もし下手な解説が加わるならば、
むしろ観光にとどめておくべきだ。

(明日につづきます)

<結城義晴>

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