結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2010年05月19日(水曜日)

ホールフーズ旗艦店とHEBセントラルマーケット写真報告と現状分析

日本からアメリカにやってくる。
初日は、実に長い。

日本で出発の朝、6時に起床すると仮定しよう。
今回の私のように、正午近くの便に乗って11時間半。
すると例えばダラスの午前9時ごろに到着。
それからオースティンなどに乗り換えてやってくると、
正午過ぎになる。
この時間は日本では、深夜の2時過ぎ。

そこから視察をして、
夕方にホテルに入り、
セミナーで語り、
夕食をとって、
酒を飲み、
部屋に帰って、
ブログを書く。
夜の12時に書き終わったとして、
日本時間は午後2時。

日本からのフライトの中で、
少しでも寝ておかないと、
32時間くらいぶっ続けで起きていることになる。

私の場合、飛行機で少し寝る。
1時間か2時間くらいか。

あとは起きている。

しかし、アメリカに来て初日に頑張って、
その晩、ぐっすりと寝ると、
まったく元気に動き続けることができる。

ところが今回は、違った。
初日夜には、すんなりブログを書いたが、
その後も部屋で仕事をした。
結局、テキサス時間午前4時に寝た。
そして7時前に起きた。

それでも、バスの中でも語り続け、
店舗はくまなく見て歩き、
時にはインタビューし、
質問に答え、
何より頭をフル活動して、
考察する。

アメリカが私に、
異様な刺激を与えてくれる。

さて、そんな長い初日の次の日。

オースティンは、からりと晴れ上がった。
いや、灼熱の夏のような気候。

朝、8時出発で、まず、
ホールフーズの旗艦店を再訪。  

陳列作業が終了していて、
見事の一言。

ホールフーズの2009年実績。

売上高80億3200万ドル。
100円で円換算すると8032億円。
伸び率は0.9%と落ち込んだ。

2008年はワイルドオーツを買収したから20.6%伸びた。

既存店伸び率は、マイナス 3.1%。
これもピークの2004年度には20.8%もの劇的伸長率を示した。

粗利益率は、34.3で堅持。

純利益は1億4700万ドル、147億円。

期末店舗数は、284で、
期中新店15、閉鎖店6。
この面ではノーマルな成長。
しかし現場には明らかに活気が戻っている。

CEOのジョン・マッケイが「基本に戻ろう」と呼び掛け、
アソシエーツがそれに応えた。
写真でお楽しみいただこう。

本社の下の旗艦店。
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店を入ると圧巻の青果部門。
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朝8時、開店時品揃え100%が完成していた。
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葉物野菜とニンジンを組み合わせた典型的な前進立体陳列。
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オーガニック野菜もピンピンとしていて、美しい売り場になっている。
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下段キャベツの陳列。見てください。

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青果部門はワンウェイコントロールになっている。
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これも美しい前進立体陳列。
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バナナは必ず青果部門の最後にある。
マグネットの役割を果たす。

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天井は高く、ダクトがむき出しだが、ホールフーズらしく、美しい。
プロペラ方式のファンがゆっくりと回っている。
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鮮魚売り場は作業通路が一段と高くなっている対面方式。
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氷の上に生魚を美しく並べる。
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スモークシーフード売り場。
この商品が美味。
そのうえサンプルを要求すると、いやな顔一つ見せず、
本当にどれでも食べさせてくれる。
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シーフードの前にはフードコート。店内主要カテゴリーの前には、
必ずフードコートが設けられている。
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広い通路と美しい店内、美しい商品陳列。そのなかで試食もするが、
完食もしてもらう。
それがホールフーズの政策。

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オーガニック満載の乳製品売り場。
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そして精肉部門に続く。ここにもフードコートがある。
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精肉も対面売り場で、顧客の注文に応える。
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コーヒーの売り場。
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コーヒーからケーキ、菓子の対面売り場につながる。
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ビールは専用のセラーがあって、冷やして売られる。
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水のプライベートブランド。
パッケージからもおわかりのようにファイターブランド。
競争的価格を出す、価格パワーを持つ商品。
ホールフーズがディスカウントを始めた。
それを象徴する商品。
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店舗左奥から見た広大なデリの売り場。
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左が寿司、右が対面の丼もの売り場。
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生ジュースとアイスクリーム売り場。
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デリ売り場は、朝食、昼食、夕食向けに店舗入り口にある。
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朝一番からにぎわっている。
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オールフーズ旗艦店が元気になった。

わたしはそれだけで嬉しくなった。
まさに世界最高峰の店の復活である。
次に訪れたのが、
HEBが展開するアップグレード・フォーマット。
「セントラルマーケット」  
その第一号店。1994 年オープンの店。

HEBの2009年度年商150億ドル、1兆5000億円。
売上げ伸び率2.4%。
店舗数317店。

3つの戦略的フォーマットを持つ。
第一が、フード&ドラッグ(H.E.B Food Store)。
生鮮食品の強さの上に、ドラッグストアをコンビネーションさせた。
店舗面積は1400坪から2500坪。
平均1週間70万ドルの売上高で、
そのうち、トップの20店舗は週100万ドルを稼ぐ。
すなわち年間約50億円。

第二の戦略フォーマットが、セントラルマーケット(Central Market)。
都市部の超大型グルメスーパーマーケット。
青果部門は全米有数のパワーを持つ。
そのうえでプリペアード・フードとグロサリーのスペシャルティ・プロダクト。
第三が昨日訪れたHEB プラス(plus)。
フー ド&ドラッグに、さらに非食品をプラスアルファしたコンビネーションタイプ。
11万~20万スクェアフィート(3000~5600坪)で、
1 週間80万~100万ドルの売上高。
円換算すると40億円から50億円の年商。

さて2番目のセントラルマーケットの第1号店、
最近、リニューアルした。

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「アルゼンチンへのパスポート」と題したキャンペーンで、
店中がアルゼンチンモード。
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青果部門の初めにオーガニック。緑色のPOP。

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ワンウェイコントロールの店。
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両サイドに高めの什器。
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青果から鮮魚へ。器用な手さばきで魚をおろす。
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精肉売り場は畜種別の対面コーナーが主力。
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ワイン部門にはアンデス山脈の大きなボード。
アルゼンチンのキャンペーンの一環。
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バルク売り場も、アップスケールタイプの店には不可欠。

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チーズ売り場。すっきりしたデザインだが、
私はリニューアル前のほうが断然、好きだ。
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ケーキ売り場も対面。
ワンウェイで顧客を引っ張るために対面コーナーを随所に設ける。
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フレッシュパスタのコ-ナー。

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最後にテイクアウトのデリ売り場。
この先に広大なフードコートが広がる。
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さてどうだろう。
不思議なことに、魅力が半減した。
私の目にはそう映った。

なぜか。

古都の寺。

例えば奈良の薬師寺。
五重塔が二つある。
一方は焼失して、それが復元された。
もう一方は、奈良時代から残った国宝。

この場合、古いほうが圧倒的に良い。

セントラルマーケット第一号店のリニューアル。
新しい五重塔のような感じになっている。

誠に残念。

それでも、商品も人も変わらない。
だから徐々に、良くなっていくのだろうが、
店そのものは、この場合、
古いほうが良かった。

店とは不思議なものだ。
もしかしたら、
生きているのかもしれない。

人間のように、
生物のように。  

生きているものの皮をはいで、
無理やり新しいものにするのは、
その生命力を 削ぐことになる。

もちろん古くて老衰しそうな生物に、
新しい血を降り注ぐことは必要だ。

その判断が、実はとても 難しい。

「むずかしいからおもしろい」  

さて話は オースティンに戻る。

セントラルマーケットの前で全員で写真。

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その後、私たちは急遽、予定を変更して、
「HEBプラス」の最新店に行った。

それが良かった。
HEBという企業の今後の姿勢を表していた。
[明日に続く] 

<結城義晴>  

2010年05月18日(火曜日)

テキサス・オースティンでWal-Mart/HEB/ホールフーズ三者三様

アメリカはテキサス州の州都オースティンに来ている。

昨日、午前11時30分発のアメリカン航空で出発。
いよいよ始まった2週間にも及ぶアメリカ巡り。

アメリカ巡りの前半は、万代ドライデイリー会のコーディネート。
後半は、商人舎主催のbasic編。
まず成田で、大阪から到着した団員の面々と面会。

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そして全員で写真。

みな、期待に胸を膨らませた顔をしている。
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すぐに乗り込んで、11時間半で、ダラスフォートワース国際空港へ。
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そこで乗り継ぎ。

乗り継ぎの合間に、ショップで雑誌を購入。
『FORTUNE500』がちょうど出たばかりで、棚に並んでいた。
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ベスト10は以下のようになっている。

順位    企業                 年商            純利益
1      Wal-Mart Stores   408,214.0    14,335.0
2      Exxon Mobil        284,650.0    19,280.0
3      Chevron           163,527.0    10,483.0
4      General Electric   156,779.0    11,025.0
5      Bank of America   150,450.0     6,276.0
6    ConocoPhillips      139,515.0     4,858.0
7      AT&T                 123,018.0    12,535.0
8      Ford Motor         118,308.0     2,717.0
9      J.P. Morgan Chase 115,632.0    11,728.0
10     Hewlett-Packard   114,552.0     7,660.0

ウォルマートが、エクソンモービルを抜き返して、
トップに立った。

ところがこのデータはもう、私の今回のテキストに入っている。

ベスト100位から小売業・消費財メーカー・卸売業だけ抜き出してみる。

順位 総合順位    企業                    年商            純利益
1     1    Wal-Mart Stores         408,214.0     14,335.0
2    18    CVS Caremark             98,729.0      3,696.0
3    22    Procter & Gamble       79,697.0     13,436.0
4    23    Kroger                      76,733.2         70.0
5    25    Costco Wholesale       71,422.0      1,086.0
6    27    Archer Daniels Midland  69,207.0      1,707.0
7    29    Home Depot               66,176.0      2,661.0
8    30    Target                       65,357.0      2,488.0
9    32    Walgreen                 63,335.0      2,006.0
10    42    Lowe’s                      47,220.0      1,783.0
11    45    Best Buy                 45,015.0      1,003.0
12    47    Supervalu                44,564.0     -2,855.0
13    48    Sears Holdings            44,043.0        235.0
14    50    PepsiCo                  43,232.0      5,946.0
15    52    Safeway                  40,850.7     -1,097.5
16    53    Kraft Foods               40,386.0      3,021.0
17    55    Sysco                       36,853.3      1,055.9
18    72    Coca-Cola                30,990.0      6,824.0
19    87    Tyson Foods              27,165.0       -537.0
20    89    Rite Aid                  26,289.5     -2,915.4
21    91    CHS                        25,729.9        381.4
22    99    Publix Super Markets   24,515.0      1,161.4

機内でぱらぱらとめくりながら、あっという間にオースティン。

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上空から「鳥の目」で見たショッピングセンター。

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オースティンに到着すると、
昨日から先乗りしていたノブ・ミゾグチさんと落ち合い、
固い握手。

早速、空港からルート35を北上し、
HEBプラスへ。  
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この店も、数年前、オープン当日、ミゾグチさんと二人で来た。

店内は「ロープライスエブリデー」の島陳列のオンパレード。
ウォルマートの「アクション・アレー」コピー作戦で、
かつてのウォルマートそっくり。
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しかし現在は、ウォルマートが「プロジェクト・インパクト」によって、
大方針転換してしまったから、
かつてのウォルマートの売り方を見るなら、HEBプラスしかない。

不思議な感覚。
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しかしHEB、クーポンだらけで、在庫をさばきつつの顧客獲得作戦。
乾電池の島陳列には、黄色いクーポンが滝のようにつけられている。

一方、ウォルマートスーパーセンター。  
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天井から大きなパネル。

「アンビータブル・ダラー・デイズ」
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そしてかつての主通路。

アクション・アレーが消失。

長い通路の両サイドに黒いベンチが置かれているだけ。
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メリットは、第一に見通しが格段によくなって、
顧客の回遊性は高まる。
すなわち買いやすくなった。

第二は、在庫削減の効果が大きく出たこと。
これはウォルマート全体の商品回転率を向上させた。
1年間に40兆円を売上げるウォルマート。
その在庫金額が下がるだけで、
総資本経常利益率ROAは、格段に上がった。

不況の時代、売れない時代の賢い政策。

第三に、エンド陳列が目立つようになった。
これも顧客にとっては、
商品を選びやすくなるという効果を発揮している。

HEBとウォルマートの対比を見たところで、
ホールフーズの旗艦店舗へ。  
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やはり素晴らしい。
不況の中で、ホールフーズは、
本来のスーパーマーケットの経営方針を取り戻した。
オーガニックブームに浮かれ、高売り店舗となっていたが、
価格を下げてディスカウントする商品を明確にした。

そうすると、もともと良い商品ばかりなので、
格段に買いやすくなった。

ホールフーズのロイヤルカスタマーは、
小躍りしているに違いない。
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ホールフーズは、ウォルマートと別次元の道を行く。

HEBはこのオースティン地区で50%の占拠率を背景に、
ウォルマートと真っ向からぶつかる。

そのウォルマートは、自らイノベーションに臨む。

初日から、いい闘いを見た。

そして、ダウンタウンのホテルの18階。
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セミナーの始まり。

はじめに今回の団長㈱万代執行役員の黒田久徳さんの挨拶。
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全員の動機づけをするという内容の挨拶で、とても良かった。

続いて、ミゾグチ先生の講義。

「2010年の食のトレンド」   

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オーガニックはもとより、オメガ3、アンチオキシダント、アレルギーなど、
最新の情報やトレンドをレクチャーしてくれた。

そして結城義晴「血沸き肉躍るアメリカ小売業」の話。
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本当に自分でも不思議。
アメリカのホテルのミーティングルームで講義すると、
異様にテンションが高まる。

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あっという間に講義タイムは終わり、
外は少し暗くなった。

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今日の最後は、ホールフーズで購入してきたディナーの試食会。

心地よい疲れと妙な高揚感。

これがあるからやめられない。

[明日に続きます]   

<結城義晴>   

2010年05月17日(月曜日)

外食ビッグ3の三者三様政策と「むずかしいからおもしろい」

[お知らせとお詫び]

先週末から、この商人舎ホームページは、
サーバー移行と若干のリニューアルをしました。
その際、一部、アクセスできなくなるという不具合が生じました。
読者のみなさん、投稿しようという皆さんにご迷惑おかけしました。  

心より、お詫びいたします。

Everybody! Good Monday!  [vol20]

2010年第20週、5月第4週。

先週商業経営問題研究会で、
キングストアの臼井旬さんが5月の販促計画書を見せてくれた。

その計画書の今週版は「第20週」となっていた。

私は少し嬉しかった。

私の提案する「ウィークリーとクオーターをベースにしたマネジメントサイクル」を、
臼井さんが採用してくれていたからだ。

「ウィークリーは週間」
「クオーターは四半期」

マンスリーの月間は、やがて、
その中間的・過渡的なサイクルとして活用されるようになるに違いない。

今日からその第20週。

「52週マーチャンダイジング」は、
イトーヨーカ堂出身のコンサルタント鈴木哲男さんが提唱するもの。

極めて有効なマネジメントとオペレーション、
そしてプロモーションのノウハウである。

しかし、これは1年に52回の販促テーマを考え、
それを売り場に実践するということではない。

52週という区切りごとに、マーケットとカスタマーの生活をとらえ、
それを売り場に展開するもの。

したがって、時には、2週間のサイクルがいい場合もあるし、
ひとつのテーマが1カ月続く場合もある。

アメリカでは、10月31日にハロウィンがあり、
11月の下旬にサンクスギビングデーがあり、
12月の25日までクリスマス商戦が続く。

秋から冬にかけて、3つの大きなイベントがあり、
小売業やサービス業はピークに向けて店舗と売場を盛り上げていく。

しかしこの間も、数値と人員配置をはじめとしたすべてのマネジメント要素は、
ウィークリーとクオーターで管理され、実行される。

それが科学的で、実証的だからだ。

さて今週は、 ゴールデンウィークが終わり、母の日が終わり、
比較的に何もない1週間。

政治では、20日から第二弾の事業仕分けの後半が始まる。
公益法人などにメスが入れられ、
また、蓮舫議員など大活躍するのだろう。

スポーツは、プロ野球交流戦が本番に入り、
大相撲は今週最後に優勝が決まる。

朝青龍が引退したにもかかわらず、
次々にスターが登場し、
不思議なことに連綿とつづいていく。

今週から2月期決算企業の株主総会なども開催され始める。

そんな1週間。

盛り上がりがないから、難しい。

今月の標語ではないが、
「むずかしいからおもしろい」  

私はもう、言い換えている。

「むずかしいほどおもしろい」  

そんな気分で勉強や研究や仕事に勤しみたい。

さて、日経新聞調査のフードサービスの動向。
「第36回2009年度飲食業調査」  

売上高ランキングのトップは、日本マクドナルド。

①日本マクドナルド 3623億円(前年度比マイナス10.8%)
②すかいらーく 3558億円(マイナス7.6%)
③ゼンショー 3342億円(プラス7.7%)  

ビッグ3が3000億円超。

その中で前年から伸びたのは、「すき家」など展開するゼンショー。
2009年度は不況にもかかわらず、368店の出店攻勢。
ただしマクドナルドは直営店+フランチャイズ店の合計売上高は、
5319億円で、2.9%のプラス。
マクドナルドは直営店のフランチャイズ化を進めて、
経営を軽くする方策をとった。

すかいらーくは、158店の閉鎖をして、
とうとう「すかいらーく」のバナーを全面的にやめた。

④シダックス 2200億円(プラス0.7%)
⑤日清医療食品 2065億円(プラス2.7%)

2社が2000億円を超える。

そして、⑥吉野家ホールディングス 1796億円(プラス3.1%)
⑦エームサービス 1425億円(マイナス3.8%)
⑧モンテローザ 1397億円(プラス2.7%)
⑨プレナス 1176億円(マイナス1.8%) 

最後に、⑩ワタミ 1154億円(3.7%)

ワタミは、前年の第13位から始めてトップテンに入ってきた。

上位100社のうち、62社が前年に比べて売上高を落としたことは、
覚えておかねばならない。

外食から内食・中食に、顧客が動いた結果だ。

こういった統計は、「身も蓋もない話」になることが多い。

しかし、それが大きな潮流であることは、
間違いない。

外食上位ビッグスリーが、三者三様の政策をとったことに、
時代が象徴されている。

自分の生き方を求める。

それが「むずかしい時代」の処し方である。

では、今週も「むずかしいからおもしろい」

Everybody! Good Monday!  

<結城義晴>  

2010年05月16日(日曜日)

ジジと大仏[2010日曜版⑳]

ボクのなまえは、ジジ。
ヨコハマのユウキ家のカゾク。
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それにしても、いいキセツです。

ユウキヨシハルのおとうさん、
ナラに、いってきた。
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ナラには、
ダイブツさんが、
います。
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そのダイブツさんがいるところ。
ダイブツ殿。
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すごく、おおきい。

門のところに、こわいカオ。

「あ」 

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「うん」  

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「あうんの呼吸」は、
ここからきました。
ボクの「あ」と「うん」

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そして、ダイブツさん。
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ボクも、ダイブツさん。
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みぎの手を、
ひらいて、
まえにむけて。
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ボクも、みぎの手、
だしてみた。
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みぎの手のなかゆびだけ、
まえにだしている。
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ボクは、そんなこと、
できません。
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ダイブツさんのみぎの手。
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おおきなダイブツさん、
いがいにきれいな手。
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ひだりの手は、
うえをむけている。
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ボクは、どっちの手も、
したむき。
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それしか、できません。

ざんねんですが。

それから、
ダイブツさんの両サイドを、
ふたりがまもっている。

コウモク天。
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タモン天。
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ボクのコウモク天とタモン天。
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コウモク天とタモン天のように、
ボクもたちあがってみましょう。
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ダイブツさんは、ずっと、
すわったままだけど。

<『ジジの気分』(未刊)より>

2010年05月15日(土曜日)

商業経営問題研究会・学習院マネジメントスクールの熱い議論・講義

ここのところ、
アメリカ出張を控えて、
忙しい。

今回は10日余りテキサス、ニューヨーク、ネバダを行くが、
その準備があるのにもかかわらず、
原稿執筆に追われ、
テキストやレジュメづくりに迫られ、
講演・講義、研究会に勤しむ。

求められていることに、
幸せと喜びを感じるものだが、
追われ追われているうちに、
心を亡くすことがないよう。

それだけを気にかけている。

さて昨日のお昼時は、
東京・日本橋。
飯能の流通仙人・杉山昭次郎先生が、
本当に久しぶりに東京のど真ん中に出てこられるので、
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「あなごめし」。

髙木和成さんとも待ち合わせて、
「箱めし」
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美味。

その後、日本スーパーマーケット協会会議室で、
商業経営問題研究会5月例会。

まず、世話人のお一人・SJ流通戦略研究所代表の和田光誉さんが、
2月期決算の総合スーパー企業の決算分析報告をしてくれた。

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和田さんならではの豊富な取材と鋭い分析。

総合スーパーは、アメリカ・ヨーロッパでは、
「ハイパーマーケット」という業態分類に属する。

ウォルマートのスーパーセンターも、
ハイパーマーケットの一つのフォーマットである。

そのアメリカのハイパーマーケット、
ヨーロッパのハイパーマーケットは、
すこぶる業績が良い。

しかし日本では、衰退業態の代表のようになってきた。

イオンの「ジャスコ」というバナーに対する政策、
セブン&アイ・ホールディングスの「イトーヨーカ堂」に対する政策。
和田さんのご報告から、みんなが意見を開帳しあう。

その後、本日のメイン講師。
杉山先生。
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杉山理論は、
「ソシオテクニカルシステム論」
マネジメントの理論。

そこに杉山流のマーケティングを展開して、
新しい杉山理論を構築中。

それが商人舎のホーム―ページにも掲載される。
ほぼ毎週、更新される。

私も杉山先生の83歳まで、
いや杉山先生に何とか勝って85歳までは、
毎日更新する決意。

杉山先生の講話は、
フィリップ・コトラー言うところの
「マーケティング・マネジメント」の領域に入ってきた。

今回の最後は、キングストア専務の臼井旬さんの報告。
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52週のマーチャンダイジングを、
実際にどんな風にやっているかの報告に、
先輩諸氏がみんな感服。

良い報告と良い議論で、
今回の5月例会も満足。

例会の終わりに、
日本スーパーマーケット協会会長の川野幸夫さんが、
ご挨拶に見えた。
ご存知、㈱ヤオコー会長。
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有難いことだ。

その後、私は、学習院大学へ。
学習院マネジメントスクールの講義。
DSCMスクールの2010年開講講座。
この講座は故田島義博院長が創設された由緒あるスクール。
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上田隆穂学習院大学マネジメントスクール所長のご挨拶。
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上田先生には、コーネル・ジャパンでもご講義いただいて、
大好評。
今後ともよろしくお願いします。

そして私の講義。
「潮目の時代の流通概論」
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夕方6時40分くらいから、9時まで、
結局、140分くらい。

講義延長、ご迷惑おかけしました。
しかし大学での講義は、きっちりやります。
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私の持論「コモディティ論」と私なりの「流通論」。
いかが?

そのあと恒例のポットラック。
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ここでも上田先生のご挨拶。

そして全員で記念写真。
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20名の学生諸君とともに、
半年間の研究と勉強の成果を誓った。

心から感謝。

<結城義晴>

2010年05月14日(金曜日)

大正製薬イーグル研究会での特別講演「不況は商人をきたえる」

いい季節です。

日本のプロ野球では、
セントラルリーグとパシフィックリーグの、
交流戦が始まった。
これは面白い。

サッカーは、
ワールドカップ・モードが高まりつつある。
1カ月後、南アフリカ共和国で開催され、
ナショナリズムの高揚感が地球を包むに違いない。

政治やビジネスには低迷感、閉そく感が漂うが、
スポーツや文化には、高揚感、解放感が存在する。

仕事や商売に、
そんな高揚感、解放感を、
創り出したい。

きっと、それを、お客様は、
「店の元気」
と、受け取ってくれるのだと思う。

さて昨日は、
大正製薬の「イーグル研究会総会/セミナー」で講演。

東京の豊島区高田の大正製薬本社の「上原記念ホール」。
テレビカメラと大画面の前で、90分の講義。

テーマは「不況は商人をきたえる」
そう、商業界主幹の故倉本長治先生の言葉。
私なりに、不況の時の経営の仕方、考え方を語った。

それを全国各地の会場に集まった481名が、
テレビ会議システムの大画面で、聴いてくれた。
過去5年間で最高の参加人数だった。

直接聴いてくれた皆さんはもとより、
大画面で聴講してくれた皆さんにも、
心からご清聴を感謝したい。

午後1時30分、開始。
まず、イーグル研究会会長の細井和宏さん
ご挨拶をかねたスピーチ。
細井さんは、薬ほそい代表取締役。

細井さんは最後に「維新」という言葉を使って、
現在の薬局・薬店のおかれた状況打開の方針を語った。

次に、大正製薬㈱代表取締役会長兼社長の上原明さん
ご挨拶と情勢分析・方針の提示。
社会情勢や経済環境の分析と、
製薬メーカーや薬局・薬店の経営環境の分析、
マーケットの分析。
そして、政策の提案。

パワーポイントの資料を使って、
堂々たるレクチャー。
私、上原さんの短いスピーチは、
日本チェーンストア協会の総会などで聴いていたが、
こんなに長い話は初めて聞いた。
そして、とてもびっくりした。

見事なスピーカー。

だからだろうか、
そのあとの私の特別講演も、
いつも以上に力がこもった。

私の講演のイントロダクション。

「売れないことを不況のせいにするのは、
よく売れる時代を自分の成果にする権利を放棄したことになる」
「不況期にこそ、消費者に得をさせ、
この店こそ私たちの店と信じられるようにする好機である」
「悩まなければ人間の魂は成長しない。
不況に遭わない店には、永遠に大成はない」
「艱難が人を磨くように、不況は商人をきたえる」

(倉本長治『商業界20年』より)

「艱難が忍耐を生み出し、
忍耐が練達(練られた品性)を生み出し、
練達が希望を生み出す。
この希望は失望に終わることがない」

(新約聖書・ローマ人への手紙5章)

そのあと、『商売十訓』とドラッカーの共通点。
それから「知識社会の知識商人」。
薬剤師、薬局・薬店の経営者、従業者は、
何よりも「ナレッジ・マーチャント」でなければならない。

サービス業化とサービス・マネジメント、
業態からフォーマットへの分化。

ロイヤルカスタマー論から人間力経営まで。

最後の最後は、
「元気を出そうよ」
「元気を売ろうよ」


中小の薬局・薬店の経営者に、
私が伝えたいことのエッセンスを、
網羅して語った。

大正製薬には「紳商」という言葉がある。
『大辞林』には「教養や品位のある大商人」とある。

講演の前に、上原さんからこの言葉を聞いて、
私の唱える「知識商人」と類似していることに驚いた。

この日の講演はなぜか、
いつも以上に疲労困憊した。
全力を挙げて語ったことで、
心の中には満足感がいっぱいだった。

多謝。

<結城義晴>

2010年05月13日(木曜日)

杉村史朗、落合清四、木下潮音3講師による労働労務問題講座はコーネルの特徴

イギリスの新首相にデービッド・キャメロン。
副首相はニック・クレッグ。
ともに上流階級出身の43歳。

キャメロン首相は保守党。
クレッグ副首相は自由民主党。

戦後初の連立政権。

第3党の自由民主党が、
どちらかと言えば距離のある保守党と組んで、
新しい局面に立ち向かう。

これも反EUの姿勢を鮮明にしつつ。
若いリーダーに期待がかかる。

振り返ってみると、日本の民主党代表選挙も、
小沢一郎前代表の策略で、
1週間足らずの間に決めてしまって、
鳩山由紀夫代表となった。
岡田克也現外務相は涙をのんだ。

さて、日本の自動車メーカー10社。
3月期決算が出そろったが、
全社ともに黒字化した。  

1年前は半数の5社が赤字にあえいでいた。

エコ減税など優遇措置があった。
エコロジーではなく、エコ贔屓だなどといわれた。
しかし同時に、各社共通して、
大胆なコスト削減を断行した結果の黒字化。

日本の自動車メーカーの底力を確認するとともに、
まだまだ回復途上という認識は強い。

自動車とともに、
ファストフード上位企業の決算も、
回復基調を示す。

日本マクドナルド年商3623億円、純利益128億円、
ゼンショー 3341億円、35億円、
吉野家ホールディングス 1796億円、マイナス89億円、
日本ケンタッキーフライドチキン 1248億円、25億円、
松屋フーズ 624億円、10億円、
モスフードサービス 600億円、16億円。
  

吉野家だけ、赤字決算だが、
あれだけ苦しんだ外食産業にも、
明かりが見えてきた。

政治は混迷していても、
民間企業は立ち直る。

さて昨日は、コーネル大学RMPジャパン5月2日目。
朝9時から、東京・市谷の法政大学。

雨模様の東京、午後には雨が上がって、
晴天が現れた。

朝一番で、単行本の紹介。
第1期生の広野道子さんが本を書いた。
「フツーのOL」の私が、社長になった理由。  
これがタイトル。
洋菓子のヒロタ代表取締役。

第二期生の北川善裕さんが解説してくれた。
北川さんは現在、洋菓子のヒロタ代表取締役社長。

第一講座は杉村史朗講師。  
テーマは「人材の採用と育成 評価を中心に」

評価に関して杉村先生は二つの方法を提示した。
第一が、コンピテンシー(実力)の評価。
高い業績を継続してあげている人の行動特性の評価。
第二は、実績(業績)の評価。
これは、一定期間にあげた実績の評価。
この組み合わせの方法が新しくて一般的。
小売業に向いているかがあとで議論の対象となった。

第二講座は「労働組合問題」  
テーマは「民主的労働組合と労使関係」。
UIゼンセン同盟会長の落合清四さんが講師。

落合さんは組合員107万人の世界最大の労働組合のトップ。
日本社会のリーダーの一人。

まず、「労働者とは?」から入って、
「働くことの意義」を明快にしてくれた。
「労働は商品ではない」
日本的勤労観では「傍が楽」になること。

労働組合の意味、その現状。
そしてこれからの会社経営と労働組合の関係性。

私は労働組合は、
経営者や社員にとって必要だと考えている。

その本質が落合さんから語られた。

最後は同志共通の課題
「ワークライフバランス」について。  

第2講座終了後、飛び入りで
日本スーパーマーケット協会の大塚明専務理事が登場。
大塚さんはコーネル・ジャパンの講師でもある。
大塚さんは、政治が大きく変わる今、
スーパーマーケット業界が、
きちんと施策に対する意見を述べていく、
その必要性が問われているということをメッセージしてくれた。

そして昼食をはさみ、第3講座は「小売業の労務問題」
木下潮音講師。 

小売業を取り巻く労働環境の最近の特徴は、
①時間、無休営業、
②小型多店舗展開、
③パート・アルバイト中心のスタッフ構成。  

そこで、適切な労務管理が重要となる。

木下先生の講義は、主に三つに絞って行われた。
第一が長時間労働問題。  

そしてここから出てくるのが「不払残業の防止」問題。
いわゆるサービス残業の問題。
法定労働時間は、週40時間1日8時間、
法定休日は、週1日または4週4日。
これが基本。
これを超える労働をさせるためには36協定を結び、
割増賃金の支払が必要となる。
このブログでも書いたが、今年年4月1日から労基法が改正された。
残業は45時間までが、25%の割増。
45から60時間までは、25%から50%の間で労使が合意する率。
[年間360時間以上も同様]
そして60時間以上は基本賃金の50%の割増を払わねばならない。
「不払残業は労基法違反」である。

行政の是正指導だけでなく、刑事罰が適用され、
多額の遡及支払いが義務付けられる。

サービス残業の問題が解決されないことは、
会社にとって存続の危機となる。

木下先生の提起した第二は、「管理職問題」。  

いわゆるマクドナルド裁判で明らかになった問題。
労働基準法41条2号で、「管理監督者」と「管理職」の関係が明記されている。
管理職は「各企業が企業運営の必要等から置く人事制度上の役職」
管理監督者は「労基法41条2号の規程により、
労働時間・休日・休憩の規定が適用除外されるもの」

従って、「管理監督者は労基法の解釈によって決まり、管理職とは一致しない」

ちょっと難しいのは「管理監督者の判断基準」。
①名称にとらわれない
②経営者と一体と認められる権限
③勤務の裁量性
④処遇(組織における人数)

従って、日常的にオペレーションに入ることが予定されている店長は、
管理監督者とはならない。

ここが重要なところ。

だから当然ながら、残業代が払われねばならない。

木下先生の第3の問題提起は、
「 パートタイマーの活用と労働法」  

「パートタイマーのタイプ別雇用管理」が面白い。
①通常の労働者と同視すべき短時間労働者
②一定期間限定人事活用同一職務内容同一短時間労働者
③職務内容同一短時間労働者
④短時間労働者
⑤短時間労働者以外の非正規労働者
そのパートタイマーへの対応。

この問題も奥が深い。

木下先生をCDオーディオセミナーにでもお呼びして、
もっと丁寧にお伝えしたいものだ。

さて最後は、ディスカッションとまとめ。
私がコーディネートし、第二期生が意見を語り、
荒井先生がまとめる。

これも実に有意義で、面白かった。
[この項は次回に続きます]  

コーネル・ジャパンの5月の講義。
マネジメントと労務問題を掘り下げる。

他の講座もそうだが、
コーネル・ジャパンならではのカリキュラム。

私はこの5月の講座を展開するために、
コーネルを始めさせてもらったと言ってもいいくらい。

商業の現代化において、
不可欠の内容が5月の講座である。

<結城義晴>  

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