結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2013年06月23日(日曜日)

ジジと夏至の頃[日曜版2013vol25]

ジジです。
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おとといは夏至。
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1年でいちばん、
夜がみじかかった。
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そして、いちばん、
昼がながい。
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お日さまも、
たかい。
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だから、朝、
あかるくなるのも、
はやい。
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空梅雨だから、
いがいに、
いい季節です。
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緑は濃く、
深くなってきました。
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rikkyoのイチョウ。
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幹はふとい。
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イチョウは、
おとうさんのともだち。
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葉がたくさん茂ってきた。
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ボクも。
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毛がふえてきた。
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もごもごしている。
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もうすぐ、カットしましょうか。
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キャンパスの緑。
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ツタがからまる。
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夏至のころのツタ。
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いきおいのいいツタ。
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でも、これから、
日が、みじかくなる。
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そうして、季節は、
うつりかわっていきます。
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しずかな、
夏至のころの、
日曜日です。

〈『ジジの気分』(未刊)より〉

2013年06月22日(土曜日)

メディアの「巻頭コラム」を思いつつ、「元気を出そうよ」

今日は立教大学池袋キャンパス。
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大学時代には都の西北に、
こんな頻度でやってきただろうか、
こんなに足しげく教室に通っただろうかと、
思いを巡らす。

それに立教にはもう、
10年も通っている。
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蔦の絡まる本館。

兼任講師時代と特任教授になってから、
指折り数えるともう10年を超える。

こちらのほうが早稲田よりはるかに、
長い付き合いになった。
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ありがたいものだ。

この銀杏も私の友達。
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今日はその立教ビジネスデザイン研究科の、
結城ゼミ。

来週はこの第5期生のゼミで、
研究成果発表が行われる。

結城ゼミにはOB会があって、
もう23人のOB・OGがいるけれど、
その人たちが聴講に訪れる。
質問をしてくれたり、
意見を言ってくれたり、
指導をしてくれたり。
これもありがたい。

毎年毎年、結城ゼミは、
大学院のそれとしては大所帯で、
だから私はこのOB・OGの力を、
最大限、借りようと考えている。

彼らもほとんどが、
自分の研究生活から離れ、
おのおのの仕事にまい進している。
その意味で現役の研究生の報告を聞くことは、
勉強にもなるし、刺激にもなる。

来週が、ほんとうに楽しみだ。

今日は結城ゼミが終ってから、
第5期生との暑気払い。

そこに1年次の院生が加わって写真。
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偶然にも参加してくれたのは、
F&Bマーケティングの履修生。
たのしいひとときだった。

さて今日はメディアの巻頭言について。

朝日新聞の『天声人語』はあまりにも有名。
しかし私は毎日新聞の『余禄』も、
日経新聞の『春秋』も、
もちろん読売新聞の『編集手帳』も読む。

世間一般では、
『天声人語』の評価が高すぎる。
『春秋』も『余禄』も『編集手帳』も、
それぞれに特性をもっていて、
それぞれによろしい。

コラムの書き手は、
ほとんどが私の同年輩の新聞記者。

わが月刊『商人舎』は、
表紙にCover Messageを入れて、
さらに巻頭コラムは、
「Message of June」として書く。

商人舎公式サイトでは、
[毎日更新宣言]を巻頭に掲げるが、
これはコラムではない。
しかしもう、この8月で、
まるまる6年となる。

月刊『商業界』の巻頭言は、
ずっと倉本長治主幹が、
意志を持った味のある文章を綴っていた。
現在は、倉本初夫主幹が書いている。

『販売革新』は、創刊以来、
巻頭コラム「Editor’s Voice」があった。
いつの間にかそれは消え去ってしまって、
今は何もない。

私などちょっと古いのかもしれないが、
巻頭言がない月刊誌は、
何にも主張がないような気がして、
ただの情報誌としか思えない。

私が編集長、編集統括、社長の頃は、
毎月、この「Editor’s Voice」に、
特別の意志を込めて、
書き続けた。

月刊『食品商業』は、
初代編集長の今西武さんの時にも、
二代目編集長の小島稔さんのころも、
巻頭言はなかった。

三代目の結城義晴が、
「Message」と題した巻頭言を始めて、
名物となった。

私はこれを書き続け、
㈱商業界の社長の時に、
そのままタイトルを『Message』として、
単行本にした。

この本の最初のMessageは、
「元気を出そう」

元気を出そうよ。
それがあなたの仕事です。
元気をふりまこうよ。
それがあなたの役目です。

冷夏・残暑で売れなかった。
それはお客さんの元気がなかったからか。
暖冬でまたまた売れなかった。
お客さんたちが買うことに疲れたからか。

いいえ、そうではありません。
お客さんには欲しいものが見出せなかった。
買いたい気分が生まれなかった。
商品やサービスにがっかりした。

あなたの元気は商品に乗り移る。
あなたの元気は店を活気づかせる。
あなたの元気はお客さんを励ます。
仲間を、取引先を勇気づける。

元気とは心の躍動です。
元気とは強いコミュニケーションです。

天気は人間の力ではどうにもならない。
景気も組織の力で動かせない。
しかし元気だけはあなたの力で生み出せる。
そう、元気は自分で何とかなる。

だから、元気を出そうよ。
それが今、あなたの仕事です。
元気をふりまこうよ。
それがあなたの役目です。

さて『ほぼ日刊イトイ新聞』の巻頭言は、
「今日のダーリン」。
これはインターネット新聞。
糸井重里さんが毎日、自分で書く。

「15年以上も、毎日、
ここの文章を書いているというのは、
尋常なことではない」

凄いことですね。
15年。

「つまり、ふつうの人は
やらないことだ。

だから、ときどき、
エライでしょという気持ちになる。

1日も休んでませんというのを、
自慢したくもなる。

皆勤賞だって、
15年になったら
ちょっとしたものだ。

と、そういう気持ちが前に出てると、
やっぱり嫌らしい。
黙っていられない男というのは、
自惚れられるようなものではないのだ」

このあたり、
自嘲気味に述べるのが糸井流。

「『よく、毎日、しゃべることがあるね』
と言われるのは、
感心されているのではない、
呆れられているのだ。

どうでもいいことを、
ぺらぺらしゃべるのは芸である。

しかし、
どうでもいいわけでもなさそうなことを、
毎日毎日、
飽きもせずに書いていることは、
ただの『おしゃべり野郎』だと思う。

ほんとに、
インターネットが発達したせいなのか、
まことに、浮塵子(うんか)のごとく
『おしゃべり野郎』が発生している。
それを言い立てているわたし自身が、
そのひとりだ」

結城義晴もその一人で、
いわば同行の志。

「じぶんのことだけに、
そう嫌いになるわけにもいかない。

しかし、『おしゃべり野郎』が、
自慢しちゃぁいけない」

サトカメ専務の佐藤勝人さん、
書いている。
「毎日、ブログを書いていると、
宣伝か自慢話になってしまう」

その通り。
佐藤さんには、
自覚症状があってよろしい。

糸井さんの結論。
「そう思い立ったので、
今日は謝っておくことにしよう。

毎日毎日、
勝手なおしゃべりを
続けてまいりまして、
ほんとうに申しわけありません。

これからも、
そういうふうにしか
生きられないのですが、
こまめな『おしゃべり野郎』は、
沈黙の重みに
敵わないものであることを肝に銘じ、
謙遜に生きていくようにいたします」

拍手拍手。

「‥‥ああ、ちょっとすっきりした。
『よくしゃべるもの』
『うまくしゃべるもの』が、
ほんとうは金になれない
銀までの存在であるということ、
ちょっと言ってみたかったんだよねー」

糸井師匠に座布団三枚。

まったく同感です。

私も糸井師匠と同じく、
謙虚に生きていくようにします。

だから明日は、
私の代わりにジジが語ります。

おあとがよろしいようで。

〈結城義晴〉

2013年06月21日(金曜日)

「流通ガイドライン」見直しと㈱たいらや村上篤三郎さんの交遊抄

今日の商人舎magazine。
Weekend News Summary。
22年ぶり「流通ガイドライン」見直しと
メーカー価格指定復活は
「客のため」になるのか?!

かつてはメーカー希望小売価格なるものがあった。
標準小売価格といったりした。

希望小売価格とは、
商品を製造するメーカーなどが
設定する販売参考小売価格。
そこから何割割り引くか。
それが安売りのやり方だった。

家電も加工食品も菓子も。

もちろん酒などは強く統制されて、
全国どこでもビールは同じ値段だった。

それが1991年に、
いわゆる「流通ガイドライン」ができて、
変わっていった。

正式にはこういう。
「流通・取引慣行に関する独占禁止法上の指針」
(平成三年七月十一日公正取引委員会事務局)
改正 平成十七年十一月一日

経済産業省と公正取引委員会は、
この「流通ガイドライン」を、
22年ぶりに見直そうとしている。

そのために経産省が開催しているのが、
「消費インテリジェンスに関する懇談会」
有識者が集って議論している。

米倉裕之さんがその委員。
カスタマー・コミュニケーションズ㈱社長。
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商人舎magazine5月号でも
2本の記事を担当執筆してくれた。
①FSPテクノロジーのABC
「顧客ID付POSデータ活用法を明かす」
②リテールCRM最前線
「小が勝つ」時代とMeコマース!

いわば商人舎ファミリーのひとり。
米倉さんの大活躍は嬉しいが、
この件に関する考え方や状況変化を、
今週のWeekendnewsSummaryが、
ダイジェストした。

それからDaily商人舎は、2本。
①食品表示法成立! 15年春から施行へ

これは1カ月前のDaily商人舎のニュースのつづき。
食品表示法一本化によって、
現場の仕事がまた変わる。

②ロサンゼルス市、レジ袋を全面廃止に

いずれも重要なニュースだ。

さて朝日新聞の経済コラム『経済気象台』
日経新聞のコラムなどに比べると、
どうしても素人っぽさが抜けないが、
時にその素人っぽさが、
素朴な鋭い指摘になっていたりする。

今日は「コンビニの向かう先」

今日のコラムも、
コンビニが誕生してからの40年を、
素直な驚きをもって書いている。

全国で5万店を超え、
年間売上高は9兆円を超える。
サービス機能も充実。

それによってさまざまな影響が出た。
例えば、自動販売機台数は、
2000年から2011年までに10%減少、
販売金額は4分の3に減った。

昨年度の決算では、
セブン-イレブン、ローソン、ファミマ、
いずれも過去最高営業利益。

しかし既存店売上げは、
伸び悩んでいて、
だからカップコーヒー販売や、
飲食スペース併設を始めた。

これまで八百屋などの専門店や、
自動販売機の代替機能で伸びてきて、
こんどはスタバやタリーズの領域に
進出しようとしている。

ああ、すごいなあ。
「コンビニの機能は、
どこまでのびていくのであろうか?」

そんな記事。

この欄は、
第一線で活躍する経済人や学者が書く。

しかし業種間・業態間競争によって、
代替されていくのは当たり前のこと。

ある業態が驚くほどの伸びを示すならば、
それは取って代られる既存業種や業態の
衰退のスピードが速いから。
ある業態のサイズが大きければ、
取って代られる既存業種や業態の
市場規模が大きいから。

日本のコンビニの成長は、
それが奪ってきた業種店の
衰退スピードと市場規模に、
裏打ちされたものである。

食品スーパーマーケットこそ、
かつての商店街の八百屋、魚屋、肉屋、
そして公設市場の代替機能だった。

その代替するマーケットが縮小してくると、
成長のスピードは衰える。

その点、タイや中国の伝統市場、自由市場は、
まだまだ強大なマーケットだ。

だから彼の地のスーパーマーケットは、
将来的にはスピードアップしつつ、
巨大なマーケットとなるに違いない。

半分水が入っているコップの話。
ああ半分も入っていると考えるか、
まだ半分空だと思うか。

コンビニ業界はいつも、
間口をあけて、
あっちもこっちも、
水は半分空だと考えている。

スーパーマーケット業界は、
あっちからもこっちからも、
半分水が浸水してきたと考えすぎる。

そのマインドにおいて、
コンビニが勝り、
スーパーマーケットが劣る。

そんなことを考える。

さて日経新聞の『交遊抄』に、
村上篤三郎さん登場。
㈱たいらや社長。
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このブログの常連で、
商人舎ファミリー。
商業経営問題研究会メンバー。

「ある体験を思い出すと身震いがする。
30歳代半ば、
西友ストアー駒沢店の店長を任された。
本部から視察に来た常務が
目にしたのは不良在庫の山。
段ボールのホコリをサーッと指でかき取り、
常務は私のワイシャツに擦りつけた」

この表現力、
村上さん、
ただ者でないことがわかる。

「殴られこそしなかったが、
これほど商品管理の大切さが
身に染みたことはない。
その常務は中島侑三さん」

村上さんの交遊抄は、
中島侑三さんとのエピソード。

危機管理に当たった企業戦士の中島さん。

「人が助けてくれると思うな」。
危機管理は1人の責任者が自己完結し行動せよ。
それが中島さんの持論。

「経営に携わるようになった私は
その言葉の重さをかみしめている」

現在は、リタイアし、
世界遺産を描く画家として活躍。
「頂いた絵を見るたび、
厳しくも優しい先輩の忠言が心に響く」

かつての西友は、
素晴らしい人物を輩出した。

村上さんもその一人だが、
私にも上野光平先生をはじめとして、
西友には素晴らしい先達が多い。

何しろ私はかつて、
西友ストアー時代の課長研修に、
特別参加した経験を持つ。

実は西友通のジャーナリストでもあった。

現在の㈱アップルランド社長の小磯恵司さんは、
その課長研修の同期生。

村上さんの交遊抄を読みながら、
懐かしい日々のことを思い出した。

今日は商人舎ファミリー活躍の日だった。
うれしかった。

〈結城義晴〉

2013年06月20日(木曜日)

山口毅君の起業を祝う会の「生きる。見る、聞く。書く、語る。考える」

サッカー・コンフェデレーションズカップ。
日本はイタリアに4対3で惜敗。

おわりのところだけちょっと見たが、
細かいパス回しはとてもよかった。

しかし点取り合戦になると、
どうしても弱い。

互いに得意の試合展開ではなかった。

善戦と惜敗。

残念ながら、
そこまで。

今日の商人舎magazine。
Daily商人舎がいい。
「そごう・西武の今夏バーゲン早仕掛け6割増」

今年の夏の商戦、
かくて早仕掛け合戦と化す。

今日は体調が悪くて、
午前中は自宅のベッドで静養。

午後、東京池尻。
東邦大学医学部付属大橋病院。

視野検査。

白内障、網膜剥離、緑内障の右目。
三度の大手術の結果、
水晶体と硝子体を除去して、
視力はほとんどない。

そのうえ、どんどん視野も狭まっている。
検査でそれが判明。

元気を取り戻して、
横浜の商人舎オフィスへ。

ちょこっと仕事して、
再び夕方から、東京・飯田橋へ。

ホテルメトロポリタン・エドモント。
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山口毅さんの起業を祝う会。
立教大学大学院結城ゼミ3期生。

山口君は、
特別の才能をもっている。

立教の社会人MBA第9期生のなかで、
その独特の才能によっていち早く存在感を確立し、
そして2月22日、起業した。
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まず、神妙な顔つきで、
山口君のあいさつ。

株式会社レゾーナ。
英語のresonanceに由来する造語。
「共感」「共鳴」「響き」
そして「余韻」といった意味を持つ。

お客様の心に響く商品。
共感・共鳴していただく商品。
感動の余韻を残していただく商品。

そんな化粧品を開発する会社。

私の音頭で乾杯。

この会には、
立教ビジネスデザイン研究科の同期生が、
参集した。

結城ゼミ3期生の岡本あゆ子さん。
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あかりちゃん。
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あかりちゃんを見ていると、
その未来と、この社会に、
希望が湧いてくる。

あかりちゃんに見つめられていると、
その透き通った瞳に、
心洗われる。

ありがとう。

その岡本さんが代表して、
山口君に記念品の贈呈。
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そして記念写真。
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ついでに小島貴子先生と私も、
プレゼントを頂戴した。
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右から山口君、
幹事の佐藤康裕君、
小島先生。

山口君に対して、
色紙に激励の言葉を書いた。

それは公開しない。
山口君にだけ伝わればいいから。

それから別の色紙に、
私自身の10年後の目標を書かされた。
こちらは公開してもいいでしょう。

「10年後の目標」
とにかく、
生きている。

見ている。
聞いている。

書いている。
語っている。

考えている。
考えつづけている。〈結城義晴〉

まあ、こんなところでしょう。

自分の色紙などもって、
全員で写真。
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山口毅とレゾーナ。

頑張れ。

最後に、
小林一茶の夏の句。
大の字に寝て涼しさよ淋しさよ
〈文化十年〉

人のなす罪より低し雲の峰
〈文政九年〉

人生は善戦と惜敗ではいけない。

〈結城義晴〉

2013年06月19日(水曜日)

篠原欣子の「綱渡りの日々」と『ハイフライヤー』の「一皮むける経験」

吹き飛ばされそうな強風。
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強風のパンチをかわす青りんご
〈現代俳句協会 長内博〉

月刊『商人舎』創刊から3カ月。
風が吹き荒れる中、今日は、
商人舎magazineサイトの打ち合わせ。

関係者が一堂にそろって、
17時から19時半まで。
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web解析ソフトを使って、
現状を把握しながら討論。
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さらにより良いものに仕上げます。

サイト構築のカギを握るのがこの二人。
㈱プラージュ社長の磯浩一郎さんと長谷川温子さん。
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実に、実り多い会議だった。
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右からWEBデザイナーの田中翔太さん、
プラージュの長谷川さん、磯さん。
そして私の隣が渋木克久チーフエディター。
一番左は、WEBコンサルタントの猪股信吾さん。

長谷川さんと猪股さんに、
座布団5枚ずつ。

これから1カ月、
商人舎magazineが、
また大幅にリニューアルされます。

楽しみにしてください。

今日のWeekly Special

「ライフ怒涛の出店!
川崎・中原井田店482坪の全貌」

商人舎ゼネラルマネジャー亀谷しづえ、
渾身の描き下ろし。

是非読んでください。
見てください。

写真60枚を使った最新店の全貌。

Daily商人舎は、2本。
①西鉄ストア、コンシェルジュサービス導入

②Wegmans本格イタリアン・レストラン開店

ますます充実。
商人舎magazine。

内容と見やすさと使い勝手。
全てよくなります。

さて、モーガン・マッコール。
南カリフォルニア大学ビジネススクール教授。

『ハイフライヤー』(プレジデント社)という本がある。

教授のことが、こう紹介されている。
「早期選抜、次世代リーダー育成、
そして経営者の脱線に関する研究の第一人者」。

リーダーシップの研究で注目されている組織が、
Center for Creative Leadershipだが、
この略称CCLの研究成果から、教授は、主張する。
「リーダーシップは
経験を通じて学ぶことができる」

そして導き出したのが、
Quantum Leap Experienceの概念。

翻訳者の神戸大学家内壽宏教授は、
「一皮むけた経験」と訳す。

『経営は「実行」』(日経新聞社刊)のなかで、
著者のラリー・ボシディは、
リーダーに必須の要素として、
「試練を潜り抜けること」と断じる。

試練に立ち向かう。
そして大きくジャンプするような経験を積む。

それがリーダーの要件となる。

日経新聞の『私の履歴書』。
テンプスタッフ創業者篠原欣子さんが主人公。
東証一部上場の人材派遣会社。
その創業の物語。

今日は、「女の底力 給与支払い、大わらわ」
創業間もないころの綱渡りの日々。
「1978年ごろの登録スタッフは約500人だった」

「客先で仕事をするスタッフの働く期間、
毎日の労働時間、時給などはてんでんばらばらだ。
各自の働いた記録は半月ごとに
郵送されてくる『タイムシート』に記されている。
それを一枚一枚見ながら
8時間の法定労働と残業時間にわけ、
時給と割増賃金をかけて賃金総額を算出する」

「そんな計算を4人の社員がそろばんでした。
間違いは許されないから何度も検算するが、
これもそろばんだ。
電卓はあったが高価だった」

「記帳に追われながらも、
顧客からの電話が鳴れば彼女たちも応対する。
毎晩、終電が当たり前。
電車がなくなるとタクシー代を支給した。
交通機関がストを構えたりすれば、
彼女たちは貸布団屋さんから借りた布団を
床に敷いて泊まり込んだ」

「こんな日々だったが
私は楽しくて仕方がなかった。

仕事に追われているという意識はなくて、
20代から30代の社員たちの口からも
『休みたい』とか『辞めたい』という
言葉を聞いたことがない」

「私たちは社長と社員ではなく、
固く結ばれたチームだった」

今、商人舎はこの一つのチームです。
そうありたいと考えています。

篠原さんはこうして、
試練を乗り越え、
一皮むける。
そんな経験をする。

『ほぼ日刊イトイ新聞』の巻頭言。
今日はイノベーションの方法について述懐する。

「ぴょーんと高く跳ぶ前には、
ぐっと身を屈めます。
背伸びをした状態から、
ジャンプすることはない。
身を屈めている間は、
視線も低い位置にあるので、
遠くを見通せないとも言えるでしょう」

「ほんとうに大きなアイディアが出るときにも、
その直前には、
無力感に襲われることがあります」

「ほんとに『イノベーション』と言われるようなことは、
いままでのやり方ではできないので、
ふつうのアイディアを、
自ら却下してしまうわけです」

「そうすると、
なにもできてないという時間が過ぎていく。
落込みますよね、こういうのって」

「落ちこみとか無力感とかは、
知恵熱みたいなもの
で、
これなしには、
高さはつかめないんだと思うのです」

ここで糸井節。
「どうして、そんなに確信をもって言うか?
しょっちゅう、じぶんに、
そう言い聞かせてるからさ」

そして結論。
「すいすいすいっと、
好調を重ねてってできることと、
気持ちわるくなるほどの無力感のあとで
誕生を迎えるビッグアイディアと、
両方なんですよね」

まったく同感。

すいすいすいっとできることなど、
そうあるものではない。

とくに創業期には、
あっちこっち、迷い続ける。
それでも、とにかく忙しい。

その挙句、
落ち込み、無力感、
そして知恵熱。

しかしこの試練を超えて、
一皮むける経験の中から、
真のイノベーションが生まれる。

〈結城義晴〉

2013年06月18日(火曜日)

「禁止することを禁止せよ」と「既存のものの新しき結合」

昨日は立教大学池袋キャンパス。
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緑が深くなっていく。
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紫陽花の季節。
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それからクチナシの香りが漂う。
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F&Bマーケティングの講義は、
チェーンストア経営論。

その準備段階の経営は、
通常、MBAで教えられることとは、
まったく次元を異にする。

実にシンプルだが、
この考え方と条件がなければ、
本格的な企業への出発点に立てない。

今日の商人舎magazine
Weekly商人舎は、
常盤勝美の2週間天気予報。

当たります。

それからDaily商人舎
「マック高価格バーガー投入、その勝算は?」
「Whole Foods、社内使用言語規定見直し」

日米のピック・アップ・ニュース。
面白いです。

さて、今日は新聞から拾った。

日経新聞の巻頭言『春秋』。
「禁止することを禁止する」。
“Defense de defendre”

1968年のパリ5月革命のスローガン。
学生と民衆の反体制運動。
日本の全共闘に影響を与えた。

「権威へのNONを端的に表している」
コラムニストはこう表現する。

そしてイスタンブールのデモに言及し、
こう、おさめる。
「対立の連鎖を断つには、
力よりまずNONの声を聴く耳である」

ちなみに5月革命の標語には、
「敷石の下は砂浜だ」もある。
“Sous les paves, la plage!”
英語では、
“Under the setts, the beach!”
押さえつけているものを剥がせば、
自由がある。

突然だが、なんだか気になるし、
魅力的なスローガンだ。

朝日新聞の『経済気象台』。
「シュンペーター再論」
日銀の史上空前の金融緩和策。
しかし今日も1ドル94円まで円高が進む。
大荒れ円相場。

景気も今一つ。
消費や小売り現場はいま二つ。

「現在、我が国において緊急の要は
活力あるビジネスを興すことだ。
そのためのレシピはあるのか」

コラムニストは、
あえて「ある」と答える。

解答は何か。
ヨーゼフ・シュンペーター。
その「イノベーション」。

「既存のものの新しき結合」
“Neue Kombination”

英語にすると、
“New Combination

シュンペーター、凄い!!

小売業のコンビネーションストアは、
シュンペーターのイノベーションそのものである。

既存の完成されたスーパーマーケットと、
既存の完成されたドラッグストア。
そのコンビネーションが、
フード&ドラッグの新フォーマット革命を起こした。

既存の完成されたディスカウントストアと、
既存の完成されたスーパーマーケット。
そのコンバイン(結合する)が、
ウォルマート・スーパーセンターを生んだ。

さらに米国ウォルグリーンの融合。
イータリーの外食と内食の融合。

「シュンペーター再論」は、
我々小売業サービス業の領域でも、
まだまだInnovationを起こしうること、
それを起こさねばならないことを教えてくれる。

イノベーションのためには、
「禁止することを禁止せよ」
そして「敷石の下は砂浜だ」

〈結城義晴〉

2013年06月17日(月曜日)

父親型リーダーと母親型リーダー、X理論Y理論と目標管理

Everybody! Good Monday!
[2013vol24]

2013年も1月から数えて第24週。
6月は第4週。

梅雨真っただ中にもかかわらず、
東京・横浜は、
空梅雨で初夏の陽気。

これもまたよし。

商人舎オフィスの窓から見下ろすと、
遊歩道の木漏れ日。
20130617144733.JPG

日傘がゆく。
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歩いてゆく。
20130617144758.JPG
日傘くるくる ぼくはたいくつ
日傘くるくる ぼくはたいくつ

松本隆作詞「夏なんです」
ああ、はっぴいえんど。

日傘くるくる ぼくはたいくつ
日傘くるくる ぼくはたいくつ

夏です。

蟇ぢつとしてゐる自由かな
〈日経俳壇 奈良・杉田菜穂〉

「蟇」はひきがえる。
動かない蟇。
それが自由。

いいなあ。

朝日俳壇からは、
白神の雨を目に飲む青蛙
〈弘前市・木田多聞〉

白神山地は、
青森県と秋田県をまたぐ山地帯。
1993年12月に世界遺産に登録。
その白神の雨を受けながら、
青蛙が山と向きあっている。

昨日は父の日。
父の日や寡黙の父がやや饒舌
〈朝日俳壇 枚方市・菅野強〉

いかがだっただろうか。

先週末のこと、夕方、
ライフコーポレーションの新店を訪れたら、
売場の担当者と主任とが話し合っていた。
「この分なら父の日は、いけそうですね」
「うん、そうだね」

いいねえ、この会話。

さて父の日が終って、
今週はこれといったイベントがない。

詳しくは商人舎magazine
Weekly商人舎の月曜朝一
「6月4週の販促企画はこれだ」をどうぞ。

ただし今週末の金曜日が夏至。
1年で一番昼間が長い日。

その昼間を懸命に生きたい。
蟇蛙も青蛙も、それぞれ、
懸命に生きている。

イベントと言えば、
まず第1に今日から、
主要8カ国首脳会議。
通称G8サミット。

ヨーロッパのイギリス、フランス、
さらにドイツ、イタリア。
北米のアメリカ合衆国とカナダ、
それにロシアと日本。

中国が入っていないのが特徴。
英国・北アイルランドのロックアーンで開幕。

日本の主張、しっかりしてほしい。
日本の存在感、示してほしい。
第2は、サッカーのコンフェデレーションズ杯。
ブラジルで開催されているが、
日本が主催国ブラジルに3対0で完敗して、
水を差した。

「プロと中学生のレベルの差」
インテルミラノ長友佑都の弁。

その日本対イタリア戦が水曜日、
日本対メキシコ戦が土曜日。

勝利が伴ってくれば、
異常な盛り上がりがみられるだろうが。

自分たちの力、
100%出してほしい。

120%を目指して、
ブラジルに完敗。

100%がいい。
そうすれば、
日本のプロレベルにはなる。

今週の結城義晴は、
毎日、商人舎オフィスに出てきて、
原稿を書いたり、
懸案の単行本を仕上げたり。
ちょっと、ゆっくりできる。
ありがたい。

もちろん月曜と土曜は、
立教大学大学院の講義とゼミ。
これは楽しみだ。

さて月曜日の新聞各紙の巻頭言。
日経新聞の『春秋』。
「売り上げの振るわない店の業績を、
どう改善するか」

ある和菓子チェーンがビデオを使った。
「成績不振の店で接客時の動きなどを記録し、
直すべきところを指摘していった」

結果は?

「ムードが悪くなり、
ますます売り上げが減った」

そこで発案者は方針転換。
「いいところを積極的に見つけ、
褒めることにした」

「明るい雰囲気の中で
社員の本音に耳を傾ける。
目標額の押しつけもしない」

業績は伸びた。

発案者はいま、女性社長。

白河桃子さんの著書から抜き出した話。
白河さんは「この社長が女性である点に注目」。

「できるやつだけついてこい」
父親型リーダー像。
「隅々まで目を配り、
できない子供も決して見捨てない」
母親型のリーダー。

コラムニストも、
「どちらが正解ということではない」と釘を刺すが、
要は母親型リーダーのお奨め。

一方、イギリスのことわざ。
ひとりの父親は、
百人の教師に勝る。

20130616181140.jpg
昨日のブログに載せた西武百貨店のコピー。

これは完全な父親型だろうか。

先の菓子チェーンのビデオ活用は、
はじめはX理論で、
あとはY理論。

ダグラス・マクレガー著『企業の人間的側面』。
1960年。
X理論は「人間とは怠け者」ととらえ、
だから監督による管理が必要とする。
Y理論は「人間とは自発的である」として、
これが「目標による管理」につながる。

ピーター・ドラッカーの目標管理、
そしてコミュニケーション。

女性でも男性でもない。
ひとりの人間としてとらえたいと、
私は、月曜日から思う。

では、みなさん。
Good Monday!

〈結城義晴〉

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