結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2022年08月29日(月曜日)

「締め切り主義者」の「手で書く、書く、書く」の効用

Everyone! Good Monday!
[2022vol㉟]

2022年第35週、
8月最終週にして、
木曜日から9月。

そろそろ夏も終わる。
子どもたちの夏休みも終了。

考えてみると私は、
小学生のころから、
「締め切り主義」だった。

夏休みの宿題も、
8月終盤と9月初旬までに仕上げた。

始業式が9月1日とすると、
翌9月2日が最終締め切り。

その9月2日が日曜日になったりすると、
9月3日が最終締め切り。

中学や高校のころは、
最後に徹夜してやっつけた。

社会人になって、
雑誌の編集を仕事にすると、
本物の「締め切り主義者」となった。

不思議なことだが、
私が入った販売革新編集部の先輩たちは、
二手に分かれた。
〈当時の販売革新誌〉
IMG_51452
副編集長格の故高橋栄松さんは、
自動販売機のように、
ボタンを押せば原稿が出てきた。
予定通り、着々と書き上げた。
私より10歳年上の高橋さんは、
のちに販売革新編集長に就任して、
私の二人目の上司となった。

当時の編集長の故緒方知行さんは、
ギリギリ主義だった。
なかなか取り掛からないが、
書き始めたらすごいスピードで、
大量の原稿を書いた。
私の13歳上で昭和14年生まれだった。

1年先輩の高濱則行さんは、
一番の遅筆だった。
のちに緒方さんが興した、
『2020AIM』編集長になった。

しかし仕上げた文章は一級品だった。

五十嵐宅雄さんと伊東清さんは、
その中間くらいの早さで、
それでも着々派だった。

五十嵐さんは11歳上で、
のちに商業界編集長、
伊東さんは5歳上で、
商業界と販売革新の編集長になった。

私は緒方派だった。

けれど一番の若手だから、
必死の思いで、
緒方編集長より早く仕上げた。

締め切りになると、
全員が総力で執筆した。
だから凄い雑誌が出来上がった。

当時は原稿用紙に、
手書きだった。

私の右手中指には、
ペンダコができた。

結局、全員が編集長となって、
それぞれの人生を歩んだ。

緒方さんは2015年5月28日に永眠。
高橋さんは同年7月5日に逝去。

私はまだ、
お二人が亡くなったときより若い。
頑張らねばならない。

月刊商人舎には、
今年7月から山本恭広編集長が加わった。
商業界の食品商業編集長だった。
その後、取締役となった。

山本編集長は高橋派で、
緒方派の私とは正反対だ。

大いに助かる。

現在は商人舎も、
全員総掛かりで執筆する。

今週は商人舎9月号の入稿期間。
それでもスケジュールが詰まっている。

明日の火曜日8月30日は朝から、
イオンリテールの記者会見。
場所はイオンスタイル新浦安。

明後日(水曜)の8月31日と、
明々後日(木曜)の9月1日は、
恒例の紀文正月フォーラム。

2年間は無観客で行った。
IMG_65841
3年目にやっとリアルで開催。

お待たせしました。
存分に語ります。

場所は東京・東銀座の時事通信ホール。
午後からです。

そして金曜日の9月2日は、
離島振興地方創生協会3周年懇親会。
ホテルグランドニッコー東京台場。
ritousinnkoukyoukai
千野和利理事長、
おめでとうございます。

その間に、商人舎9月号の原稿を書く。
現在はパソコンのワードに打ち込む。

朝日新聞「折々のことば」
第2482回。
手書きが良いのは
適度な身体性によって
疲れることで、
溢(あふ)れる不安に
歯止めをかけてくれる。
(津村記久子エッセー「となりの乗客」から)

「生活の一割はメモをとっている」
と、芥川賞作家の津村さん。

「それをきっかけに想像が膨らむし、
想像は社会と縺(もつ)れあい、
働きかけるからだ」

「ただ、想像は糸の切れた風船のように
気儘(きまま)に宙を舞いもする」

「手書きだと指が疲れ、
そこに現実が入り込んでくる。
身体のコモンセンスか」

ここで使われた”Common Sense”は、
直訳すれば「共通の感覚」。

しかしここでは、
「身体による分別」といった意味か。

手書きするという肉体労働が、
想像するという頭脳労働と、
融合するところがいい。

私にもそれは、よくわかる。

頭に浮かぶことが、
手と指を通じて、
ペン先から、
紙に表現されていく。

前にも紹介したけれど、
公益財団法人日本ゴルフ協会の、
ナショナルチームヘッドコーチ。
ガレス・ジョーンズ。
GARETH_JONES

2015年に招聘されて、
今もその役目を担い続ける。
元オーストラリアのヘッドコーチ。

合言葉は、
“Write, write, write”
つまり「書く、書く、書く」

何よりも「書く」ことを徹底する。

選手たちに自分の長所短所を、
記述させ、把握させ、記憶させる。

この“Write, write, write”によって、
2016年、アマチュアだった畑岡奈紗が、
日本女子オープン選手権で優勝。

その後も教え子たちが、
続々と登場し、大活躍している。

「書くことは、
人間の脳に特別の記憶を
それも強く刻み付ける」

メモでいい。
箇条書きでいい。
単語でいい、数字でいい。
レポートでいい。
手書きしよう。

中内功さんも伊藤雅俊さんも、
メモ魔だった。

もちろんワープロでもいい。
自分で書けばいい。

しかし手書きは最良だ。

私も一生、それを続ける。

では、みなさん、今週も、
「書く、書く、書く」

Good Monday!

〈結城義晴〉

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