結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2022年10月24日(月曜日)

「真っ白な一日をつくる」心得と「会えなくても考える」

Everybody! Good Monday!
[2022vol㊸]

2022年第43週。
10月最終週。

今週は執筆期間となる。
月刊商人舎の締め切りも迫ってきた。

午前中に自宅で連載の原稿を書き上げて、
午後、横浜商人舎オフィスに出社。

夕方、宮﨑文隆さん、来社。
㈱カメガヤのCRM担当。

宮﨑さんは、
㈱商業界の元販売革新編集長。
その後、商業界を退社して、
月刊マーチャンダイジング編集長、
㈱ニュー・フォーマット研究所副社長。

山本恭広商人舎編集長は、
元食品商業編集長、商業界取締役。

私は元販売革新編集長・食品商業編集長で、
もちろん商業界元社長。

三人で写真。
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シャッターを切ったのが、
亀谷しづえ商人舎ゼネラルマネジャー。
商業界元営業企画部長・販売部長。

商業界OB会のようになって、
流通業の昨日・今日・明日の話や、
チェーンストア産業の話題、
執筆者の先生方の思い出など、
話は大いに盛り上がった。

宮﨑さんがやって来て話に加わると、
月刊商人舎の新特集企画などが浮かんでくる。
うれしい限りだ。

「同じ釜の飯を食った」というけれど、
まさにそんな感じで、私も若返った。

ありがとう。

朝日新聞「折々のことば」
今日の第2536回。

会えても、ものを考える。
会えなくても考える。
それが当時の人たちの
「一日」だった。
(現代詩作家・荒川洋治)

芥川龍之介の時代。
「家にまだ電話がない頃は、
人を訪ねても留守は普通であった。
不在かもしれないのに、
それでも出かけていった。
会うことにそれだけの重みがあった」

「予告なしに訪れるから、
見知らぬ人もいたりして
“世界が開ける”」

「不在であっても、
話そうと思っていたことを考えなおすので
“思考が深まる”」
(『文学は実学である』所収の随筆「芥川龍之介の外出」から)
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荒川洋治は1949年、福井県生まれ。
早稲田大学第一文学部卒業。
1976年、『水駅』で第26回H氏賞受賞。
その後、『渡世』で第28回高見順賞、
『空中の茱萸』で第51回読売文学賞、
『心理』で第13回萩原朔太郎賞。
2016年にも『北山十八間戸』で鮎川信夫賞受賞。

かつて、人に会うことの意味は重かった。

しかし今も直接、人に会うことは意義深い。
今日、私もそれを実感した。

会えても、ものを考える。
会えなくても考える。

それがいい。

荒川のエッセイに「白い夜」がある。
『文学は実学である』の最初の一文。

「一日をまるまる空ける。
そして人と話をして過ごす。
それができたら、しあわせだと思う」

「真っ白な一日をつくる」
そして一日、話す、聞く。

その心得。

①話すこと聞くこと以外は何もしない。
時計も見ない。自然な流れにまかせるのが一番。

②いまこの時間に、この日本で、だれ一人、
その話をしていないような話題を
まじえるようにする。
みんながするような話は、
ありきたりで、先が見えて、つまらない。
実に退屈なものである。

③本でもなんでもいいから
ときどき「物」を出し、
さわったり、めくったりすると、
たしかなものになって、話が締まる。

④二人で話すこと。
三人もいると、だれかが気をつかう。
三人は他人のはじまりなのである。

⑤終わったら熟睡。
めざめたら、静かにお茶を飲む。
胸にひめたものをそのままに、
あらたな一日へと飛び立つのである。

荒川洋治、とてもいい。

「真っ白な一日」
文学者だけの贅沢ではない。
私もたまにはつくってみたいものだ。

小売業やサービス業も、
人に会うのが仕事のひとつだ。

一対一ではないけれど、
直接、人に会うことは、
絶対になくならない。
なくしてはいけない。

eコマースが隆盛しようと、
それは人と人とが会う生業(なりわい)を、
補完する機能に他ならない。

会社でも組織でも、
人と人とが直接会って、
話をすることが基本である。

大切な人とは一度でいい、一日話してみる。

テレワークが多くなっても、
人と人とが会う機会をなくしてはならない。

会えても、ものを考える。
会えなくても考える。

それがいい。

イギリスでは、
リズ・トラス首相が辞任し、
リシ・スーナク元財務相が後任に決まった。

日本では、
山際大志郎経済再生担当相が辞任した。

では、みなさん、今週も、
人に会って、話をしよう。

Good Monday!

〈結城義晴〉


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