結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2024年11月03日(日曜日)

横浜ベイスターズ日本一の筒香嘉智と柳井正の「成功は復讐する」

文化の日。

戦前の「明治節」。
明治天皇の誕生日。

明治天皇在位のころは、
「天長節」だった。

昭和天皇の誕生日4月29日も、
「みどりの日」の祝日となり、
その後、「昭和の日」となっている。

どちらも同じ趣旨だ。

明治節は太平洋戦争敗戦の翌年に、
日本国憲法の「公布」の日に当てられ、
その新憲法が平和と文化を尊重しているから、
明治節の日は「文化の日」となった。

もちろんGHQがそのことを了解していた。

アメリカは象徴天皇制を敷いて、
日本を治めようとした。

日本国憲法も、
その考え方で制定された。

文化の日も同じだ。

それでも私は象徴天皇制を可とするし、
文化の日もその趣旨も認めている。

昨日は雨模様で、
夜には激しい雨が降った。

11月3日は「晴れの特異日」とされるが、
日が明けるとやはり快晴だった。

夜には、
プロ野球の日本シリーズ。
横浜ベイスターズと福岡ホークスの第6戦。

私は福岡生まれの横浜育ち。

どちらにも縁がある。
どちらもそれとなく応援している。

米国メジャーリーグが、
ワールドシリーズを終了させて、
やっと日本シリーズの番がやってきた。

横浜スタジアムのゲームは、
DeNA横浜ベイスターズが、
11-2でソフトバンク福岡ホークスを破って、
2024年の日本一の座に就いた。
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26年ぶり3度目の快挙だ。

しかし今年のベイスターズは、
レギュラーシーズンの「ペナントレース」では、
読売ジャイアンツ、阪神タイガースに次いで、
第3位だった。

レギュラーシーズンの勝率は5割7厘。
つまり勝率はほぼ半分。

それでいて日本一。

なんとも了解しがたい気分だが、
これが現在の制度だから仕方がない。

可としよう。

ベイスターズでは、
三浦大輔監督が手堅くリーダーシップを発揮した。
それが優勝の最大の要因だ。

「ハマの番長」と呼ばれたかつてのエース。

それから筒香嘉智(よしとも)が、
メジャーリーグを断念し、失意の帰国をして、
古巣に復帰した。

そして日本シリーズでも活躍。
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筒香は和歌山県橋本市出身だ。
関西のボーイズリーグで頭角を現し、
横浜高校では1年から4番を打って、
2年次には甲子園に出場、ベスト4。

2009年のドラフト会議で、
ベイスターズから1位指名を受けて入団。

2016年にはホームラン王と打点王の二冠を獲得。
ベストナインにも3回選出された。

2019年に米国MLBに移籍。
2020年、タンパベイ・レイズ、
2021年、ロサンゼルス・ドジャースから、
ピッツバーグ・パイレーツと渡り歩いて、
その後はマイナーリーグへ。

そして今年、ベイスターズに戻った。

横浜は筒香に相性がいいチームだ。
来年はペナントレースの首位を目指す。

米国ではMLB名門の名門ドジャース。
日本ではローカル球団のベイスターズ。

日経新聞電子版[Think]に、
柳井正さん登場。
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「後継者、カリスマはいらない」

売上高3兆円を突破し、
10兆円を目標に掲げる。

「私はよく『成功は復讐する』と言っている」

「成功体験に縛られてはさらに先には進めない。
今は我々は3兆円を達成した。
でも3兆円の前提条件のままでは
10兆円にはいけない。
だからこれまでの前提条件を
疑わなければならない」

成功は復讐する。

「神は滅ぼしたいと思う者に、
四十年の繁栄を与える」
〈アリストテレス〉

「私の経営に対しての基本的な考え方だが、
経営の原理原則は変わらない。
人間が集団でチームを作って努力して
一つの成果を出すのが経営だ。
人間自体は変わらないから、
基本的なものは変わりはない」

これはベースボールも同じだ。

「一番大事なのは、
世界に出ていく覚悟があるかどうかだ。
簡単ではないが、それでも
出なければ自滅が待っている。
相対的に成長しないということは、
その後は衰退が待っている」

ベイスターズの筒香も世界に出て行った。
その覚悟を持っていた。

「経営は経営しない限りはわからない。
水泳と一緒で畳の上で泳ぎ方を研究しても、
泳げるようにならない。
畳の上で経営の勉強をしても、
実際に経営してみないとわからない」

日本の野球とアメリカのベースボール。
経験してみないとわからない。

「現在は世界にユニクロが約2500店舗ある。
それが自発的な経営をしないといけないので、
社員にも、労働者っていうよりも、
経営者の一員になったつもりで
仕事をやってくれっていうふうに言っている」

質問者が柳井さんを「カリスマ」と呼ぶと……。

「私はカリスマでもなんでもない。
普通の人間だと思う」

「普通の人間なのに、
そういうものをカリスマに祭り上げて、
『自分たちと違う』みたいに
思っていること自体がおかしい。
『あなたでもできる』ってことです」

それでも質問者は聞く。
――後継にはカリスマ性は必要ですか。

「全然いらない。
むしろカリスマになったら危険。
全然駄目だ。無理でしょう」

「私は創業者でCEOでオーナー。
フルカードですよね。
フルカードで持ってるような個人はいません。
目指すのはチーム経営以外ないんですよ」

柳井節、健在。
筒香嘉智も復活。

誰もが自分の領域で、
世界を目指さねばならない時代だ。

成功しようとも失敗しようとも。

〈結城義晴〉


1 件のコメント

  • カリスマやスーパースターは、やろうとしない自分を正当化するための偶像なのかもしれません。
    そう言えば、ダルビッシュが「誰も、大谷が普段、何をやっているかに注目しようとしない」とボヤいてたのも、そういうことかもしれません。
    「同じ人間なのだから、自分にもできるはずだ」と思うことを、いくつになっても忘れないようにしたいです。

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