結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2012年03月08日(木曜日)

ベニマル大高社長「国より厳しい基準」とイオンワーカーズユニオン講演

昨日の日経MJで、
ヨークベニマル社長の大高善興さんが、
インタビューを受けている。

「価格を重視する人と、
安全性や品質を重視する人
で、
消費の二極化が進んでいる」

福島、宮城、茨城と被災地で店舗展開しているだけに、
同じ二極化の話をしても、
善興さんの口から出ると、重い。

「安全性を求める声に応えるため、
放射性物質に関して出荷元で検査を実施する体制にしている。
牛肉は国の基準より厳しい1キログラム50ベクレル以下、
基本的には5~15ベクレル程度か検出限界値以下の商品を販売」

「国より厳しい基準」
これがヨークベニマルの判断。

「全品目ではないが、福島県産と他県産を併売し、
消費者が選べるようにしている」
これも、最後は顧客に判断を委ねるが、
そのための材料は店側が、
ぬかりなく提供する姿勢。

「ただ地元企業として農産物や畜産物などは
できるだけ地場商品も販売するよう努めている」

「福島県産牛肉は仕入れ価格が下がっているため、
震災前の4割引きで販売しているが、
前年比2倍と好調だ」

そして続ける。
「現在休業している店舗は原発から20キロ圏内の5店舗、
津波の被害を受けた2店舗の計7店舗。
津波で休業している2店舗のうち湊鹿妻店(石巻市)は7月に再開するが、
中浦店(同市)はまだメドがたっていない」

物江信弘店長の港鹿妻店は、
7月に再開する。

嬉しい話。

エールを贈りたい。

さて、日経新聞に「食料大競争」の連載記事。
今回は総合商社が
「供給網構築に全力」を挙げていることの報告。

「世界の総人口は70億を超え、
経済成長する新興国の需要は増大する一方」

だから「この10年で穀物需給は逼迫、
価格は3倍に上昇
」。

まだまだ人口は増える。
日本の少子高齢化は、
地球規模でみると一部の現象となる。
「国連人口基金(UNFPA)によれば
世界人口は2050年には93億人に増える」
地球の適正人口は20億人とも25億人ともいわれる。

しかしこの世界人口の増加は、
食糧に関して、価格高騰することを意味していて、
少子高齢化の日本にも影響を与える。

「経済協力開発機構(OECD)と国連食糧農業機関(FAO)は
小麦やトウモロコシなど穀物生産量も増えるとみるが、
需要の増大も続く可能性が高い」

そこで記事は、丸紅、三菱商事、双日、三井物産の動きを追う。

丸紅はブラジルの港湾運営会社テルログ・ターミナルを買収。
「集荷から港湾、需要地まで押さえる穀物サプライチェーンの構築」がその狙い。

三菱商事は1月、ペルーでリン鉱石の権益を獲得。

一方、三井物産はブラジル資源大手のヴァーレと組み、
400億円で鉱山を拡張。

これは「収穫量を高める肥料資源の争奪」。

双日は昨年、アルゼンチンの農業法人と提携、
三井物産もブラジルで12万ヘクタールの農地を保有。

中国やドイツなど有力経済大国との競争が激化する。
「日本勢が商機をつかむには
技術や運営ノウハウなど強みを育てていく」ことが必須。

世界の人口問題や食糧問題が、
日本の少子高齢社会を直撃することを、
忘れてはならない。

昨日は、東京・田町で講演。
イオンワーカーズユニオン主催
「流通の未来を自分たちでつくる会」

「自分たちでつくる」というところが、とてもいい。

東北、北関東、南関東、北陸信越の東日本エリアの勉強会で、
事務局をあわせ、55名ほどの参加者となった。
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テーマは、
「チェーンストアのグローカル戦略」。
日米欧巨大小売業の5つのTide of Timeを解明するをサブに、
日本流通業の動静、米欧のチェーンストアに見られる現象、
2012年以降の潮流と課題と対応の考え方を、
90分にわたって語った。
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伝えたいことが山ほどある。
あっという間の90分だった。
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そして、質疑応答。
「グッド・クエッション」ばかりだった。
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だから、回答も思わず長くなり、力が入る。
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私の次に講義したのは、
イオントップバリュ㈱常務取締役の落合克彦さん
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落合さんは、㈱光洋の前社長。
いまや超異色のイオン幹部。

テーマは、
「2012年計画とトップバリュブランディングの方向性」
マーケティング本部長として、
適切な資料をもとに、
ザックバランの語り口。

内容は極秘事項。

自社のプライベートブランドだけに、
参加者からの質問や厳しい意見も投げかけられたが、
落合さんは真摯に答えて、とてもよかった。

その落合さんと控室で。
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その後、JALシティ田町ホテルに会場を移して、懇親会。
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乾杯のあいさつは主催者を代表し、
西近畿グループ議長の中村敏之さん。
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講演の後のビールはうまかった。
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懇親会で私は「脱グライダー人間」の話をした。
「自分たちでつくる会」という趣旨そのものが、
「脱グライダー」になっていて、あたしはそこに賛意を示した。

今日は商人舎を山口毅さんが訪れてくれた。
立教大学大学院結城ゼミ3期生のボス。
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日本ロレアル㈱で、
カテゴリー・マネジメント室長を務める。

フリークエント・ショッパーズ・プログラムや、
カスタマー・リレーション・マネジメント、
およびカテゴリーマネジメントの専門家。

山口さんも「脱グライダー人間」を目指して、
このたび、重大な意思決定をした。

応援したい。

<結城義晴>

2012年03月07日(水曜日)

ハイパーマーケット1位家楽福カルフールを圧倒! 2位大潤發RTマート

「私は、津波のあと、しばらくして、
遺体安置所にいきました。
そこには、お父さんと、
そのほか3人がいました。
そこには、お母さんが先にいって、
お父さんの顔を、泣きながら見てました。
私は、お父さんの顔を見たら、
血だらけで、泣きました」

< あしなが育英会の震災遺児作文集より>

今朝の朝刊で、
朝日新聞の『天声人語』と日経新聞の『春秋』が、
この福島県の小学5年生の作文を取り上げた。

読売新聞『編集手帳』と毎日新聞の『余禄」は、
三重県のストーカー事件の「たらい回し」に文句をつけた。

昨日は中国地方で「春一番」が吹いた。
春はもうやってきている。
そして3月11日が近づく。

一昨日のことになるが、
横浜の商人舎オフィスに、
拓殖大学商学部教授の根本重之さんを迎えた。
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根本さんは横浜のご出身。
私は博多生まれの、横浜育ち。
以前から農林水産省の委員会でご一緒したり、
協会、団体で同席したり。

今回は、根本さんがつくったDVDを届けに来てくださった。
「消費と流通の先を読む2012」
商人舎ホームページの右段にバナーを載せた。
メーカーも卸売業も、関連産業も、
最低1社1本は購入して、勉強してほしいものだ。

根本教授は流通問題の専門家。
学者のなかでは本当に珍しく現場のわかる人。
理念や理論の背景があって、
そのうえで現場が理解できることで、
問題解決を成し遂げることができる。

それがサム・ウォルトンの“Retail is Detail”
「小売りの神は細部に宿る」。

ピーター・ドラッカー先生の「実践第一」。
“Practice comes first”

ヘンリー・ミンツバーグ。
「有能な研究者とは、たいてい、
現場で少しずつデータを掘り起こしていくものだ。
ただし、現場に密着した後は、
一歩後ろに下がって考える必要がある」

「一歩後ろに下がって」
ここが大事なんですね、人間として。

根本先生のDVD。
大いに学んでほしい。

さて台湾小売サービス業の報告。
今日で最終回。

台湾商業の特徴の一つは「上位寡占」である。
業態別に2社による「複占」、
3社による「三占」、
数社による「寡占」が進む。

複占は、ハイパーマーケット、スーパーマーケット、
ドラッグストアなど。
三占は百貨店、
寡占はコンビニ。

しかし業態別の上位寡占とともに、
大規模企業のほとんどが、
様々な業態において外国企業と提携している。
その代表が「統一企業グループ」。

統一企業股份有限公司は、
台湾最大の食品製造・加工会社だが、
この統一が小売りサービス業最大のコングロマリットを形成している。
コンビニの統一超商は、セブン-イレブン。
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統一のハイパーマーケットは、家楽福(カルフール)。
百貨店は、統一百華(阪急百貨店)、
ドラッグストアはCOSMED。

無印良品とも提携して店舗展開しているし、
コーヒーショップは、統一星巴克(スターバックス)、
ドーナツチェーンは統一多拿滋(ミスタードーナツ)、
さらにインターネットモールは台湾楽天市場(楽天)。

業態開発のコストはかけず、
アメリカやフランス、日本の先進企業と提携し、
あるいは合弁事業を起こして、
スピード優先でマーケットを占拠していく。

セブン-イレブンは業界1位で4753店、
カルフールも第1位で60店、
COSMEDは第2位で346店、
統一阪急は業界第4位、こちらは2店舗。

カルフールを訪れた。
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この店はハイパーマーケットRTマート2店舗に挟み撃ちされ、苦しい。

青果部門もフランスや中国本土のハイパーマーケットそのまま。
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精肉は平ケースで大展開。
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広い主通路の両サイドに単品量販の売場が続く。
通路のなかには島陳列。
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しかし客数が少ない。

特売コーナーを設けて、
ディスカウントのアピールをする。
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POPやサインを大々的に掲げるが、
それもむなしい感じ。
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大型カートが移動できる動くスロープを昇る。
スロープの手すりわきには、これも独特の売り場がつくられる。
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上階に上がるとまずは特売コーナー。
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そしてこのフロアは非食品で構成されている。
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ハイパーマーケットは、
ウォルマートのスーパーセンター、
イトーヨーカ堂やイオンリテールと同じ部門構成。
現在も中国や台湾ではハイパーマーケットの時代が続いている。

高度成長が進み、生活のレベルが急速に向上している時代には、
総合品揃え型の大型店が繁盛する。
総合品揃えだからテレビをはじめとして、
家電売り場もある。
イトーヨーカ堂やイオンリテールが放棄してきた部門である。
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しかしこの台湾のカルフールを見ていると、
ハイパーマーケットの時代が徐々に、
成長のピークを終え、成熟から衰退に向かっているように見える。

業態の成熟期が来ると、
立地によって繁盛ぶりに大きな格差が生まれる。

カルフールに入っている日本のニトリもベスト電器も、
見たことがないような閑散ぶり。

唯一繁盛しているのはフードサービス。
この回転ずし屋はその代表。
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一方、ハイパーマーケット第2位の大潤發RTマート。
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台湾資本で国産企業。

200メートルくらいしか離れていない立地に2店舗出店。
カルフールを挟み撃ちにしている。
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大潤發RTマートは23店舗。
上海でもウォルマート、カルフール、テスコなどを押しのけて、
最も強い店をつくっている。

スロープ式エスカレーターを昇って2階へ。
多層階ハイパーマーケットの常とう手段。
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スロープを上がると競合店との価格比較。
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同じ品目を購入して、そのトータル買い上げ金額を示している。
左がRTマート、右が「其他量販店」、もちろんカルフール。

上がると非食品売り場が広々としている。
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ジーンズ売り場。
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衣料品もカジュアル・ファッションを中心に買いやすい商品構成。
明らかにカルフールをしのいでいる。

通路は広く、美しい大量陳列。
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カルフールが始めた販売方式を完全にマスターし、
ここ台湾ではカルフールを寄せ付けない。
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青果部門の平台による品ぞろえ、鮮度ともに、
カルフールを凌駕している。
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食品の導入は惣菜売り場。
対面とセルフを組み合わせて、ニーズ対応している。
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惣菜コーナーの奥、壁面沿いが精肉売り場。
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鮮魚売場は氷を敷き詰めて、
その上に一尾ずつ、商品を丁寧に陳列。
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これもカルフールに学んで、カルフールの上を行く。

鮮魚はパック商品も品揃えする。
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近代的な小売業として、
これならば「伝統市場」にも勝てる。

台湾ではスーパーマーケットの本格化は、
これからだ。

しかしハイパーマーケットは今、
絶頂期を迎えるほどに充実している。

コメ売り場もこのボリューム感。
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日配品売り場は多段ケースが延々と続く。
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菓子や加工食品売り場の品ぞろえも豊富。
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ただしハイパマーケットの弱点は、
平日の客数が極端に減少すること。

これは日本の総合スーパーでも同じ。

レジは土曜、日曜を基準に設けられている。
平日は過剰なレジ台数となる。
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RTマートのドライブ・ドットコム・システム。
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このRTマートは、上海で、
ナンバー1の売場づくりを実現している。
ここ台湾でもナンバー1。

台湾経営恐るべし。

考えてみると、
蒋介石総統とともに台湾に逃れてきた人々は、
毛沢東の共産党とは袂を分かった実業家たちだった。

商売のDNAを持つ人々。
だから今ピークを迎えるハイパーマーケット業態でも、
これから伸びるスーパーマーケット業態でも、
台湾資本の企業が店舗力ナンバー1の地位を得る。

もちろんそうではない企業もある。
アメリカのコストコだ。

現在、6店舗ながら、
この店は韓国ソウルの店舗に次いで、
世界のコストコのなかで第2位の売上高を稼ぐ。
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コストコはどの国に行っても、
ブルーオーシャン戦略を悠々と展開。

メンバーシップ・ホールセールクラブ業態の優秀性。

この難しい業態を成功させ、
他の模倣を許さないところが、
コストコの強みである。

ハイパーマーケットやスーパーマーケット、
さらにコンビニ、ドラッグストア・・・。
普遍的業態ではないところに、
コストコ繁盛の普遍性がある。

実に面白い現象だ。

台湾小売業と台湾の商人たち。
先進業態を提携して導入する。
この面では迷いなし。
リアリティにあふれている。

提携せずとも、ハイパーマーケットは、
RTマートがカルフールを学びつつ、
完全に追い抜いてしまった。

台湾小売業の模倣力は、
群を抜いている。

これでいいのかもしれない。

「私たちは、別に、
新幹線を開発する必要はない。
私鉄でいいのです」

これはかつて荒井伸也さんが口にした言葉。

その荒井サミットは、
関西スーパーマーケットから学んで、
ユニークな店づくりやオペレーションを創造した。

台湾全体に、このリアリティと学びの姿勢を読み取ることができる。

台湾商人、恐るべし。

<結城義晴>

2012年03月06日(火曜日)

セブン&アイ「女性だけの店」と台湾食品スーパー「後進の先進性」

なでしこジャパンが快挙。
私、深夜のテレビを見ていた。

女子サッカー国際大会アルガルベ・カップ。
ポルトガルで開催されているが、
日本女子代表チームは、
世界ランキング第1位のアメリカを1対0で破った。
アメリカに勝利したのは、実は初めてだという。

昨年のワールドカップでの優勝は、
決勝でアメリカと引き分け、
ペナルティキック合戦で辛くも勝利。
これは公式記録では、引き分けとなる。

だから初の米国戦勝利。

男子で言えば、
ブラジルに勝つようなもの。
すごいことだ。

明日7日の決勝戦で、
なでしこはドイツと闘う。

古い話で恐縮だが、
日本のバーレーボールも、
初めは女子が世界第一となった。
東京オリンピックの「東洋の魔女」。
そのあと男子が松平康隆監督のもと、
ジャパン・テクノロジーを開発し、
世界トップに立った。

サッカーは奥が深いから、
男子がすぐにトップにはなりはしないが、
それでも女子に引っ張られて男子が躍動する。

今日の日経新聞一面の記事に見出しが躍る。
「スーパーや百貨店、
運営の正社員は女性のみ」

セブン&アイ・ホールディングスの試み。
拍手を送りたいし、成功を祈りたい。

セブン&アイは4月から、
「正社員をすべて女性にした店舗の運営」を始める。
業態ごとに1店ずつ、あるいは1エリアを選び、
女性だけの運営を実験する。

総合スーパーのイトーヨーカドー高砂店(東京・葛飾)、
食品スーパーマーケットのヨークベニマル片平店(福島県郡山市)、
レストランのデニーズ相模大野南口店(相模原市)、
さらに百貨店の西武所沢店(埼玉県所沢市)は、
約100人の女性正社員を配置。

コンビニエンスストアのセブン-イレブンは、
東京西部の一部地域のスーパーバイザーを全員女性にする。

西武所沢店の場合、
現在、100人の正社員のうち女性は40人弱。
60人強の男性を他店などに転勤させ、
ほぼ同数の女性を異動させる。

イトーヨーカドー高砂店は、現在、
8人の女性正社員が働くが、
34人全員を女性にする。

セブン&アイ・グループ主要企業の正社員数は、
約2万8000人。
そのうち女性は約3割。

しかし近年の採用は、
男女比をほぼ同じにしている。

従って、男性中心のオペレーションは、
やがて、行き詰る。
記事には、「子供を持つ女性の働き方など課題を洗い出して改善策を検討」とある。
このあと「活用につなげる」とするが、
「女性活用」と考えているとしたら、間違い。

セブン&アイの人事部がそんな表現を使うわけはないだろうから、
記者の言葉だろうか。

「ダイバーシティ・マネジメント」という考え方がある。
英語でDiversity Management。
Diversityとは「多様性」のこと。
企業組織の中にある人間の「多様性」や「差異性・違い」を、
競争力の源とするような組織文化、組織制度をつくること。

この時、マイノリティ(少数派)を重視する。

小売業・サービス業の女性社員や女性パートタイマーは、
現実的にはマイノリティではないが、
マイノリティのように処遇されてきた。

セブン&アイの試みは、
考えてみると至極当たり前のことだが、
小売業・サービス業にとって、
ダイバーシティ・マネジメントでもあるし、
死活問題でもある。

成功を祈りたい。

さて台湾小売業の続きだが、
スーパーマーケット第1位の全聯福利中心は、
現時点で608店舗のネットワークを敷く。
その全店長が女性だという。

特別助理の初貴民さんは言う。
「台湾では女性の方がよく働く」

日本でも沖縄の女性は働き者。
だから沖縄の企業には女性幹部や女性ミドルマネジメントが多い。
南の島国は、女性優位?

その台湾の経済成長率。
2001年度は前年比-1.65だったが、
2002年度からプラスに転じ、5.26%増、
2003年度3.67%、2004年度6.19%、
2005年度4.70%、2006年度5.44%、
2007年度5.98%、2008年度0.73%。
ここまで伸び続けた。
しかし2009年度-1.93%。
世界的な金融破たんの影響。

それでも2010年度はプラス9.98%、
2011年度は約5%増。

日本よりも成長率は高い。

2010年度の業態別の年商。
百貨店 2511億台湾元、 前年比8.26%プラス。
以下、 ハイパーマーケット 1568億元、5.89%、
スーパーマーケット 1334億元、5.31%、
コンビニ 2304億元、8.66%、

その他  1451億元、5.67%、
そして合計9168億元、7.1%。
<ジェトロ調査>

1台湾元は3円と考えて、
合計は約3兆円。

この中で食品スーパーマーケットの企業別売上高。
こちらは2009年度。
(単位:億台湾元、%)
全聯福利中心が500億元、前年比19.05%、
惠康百貨が175億元、9.38%、
松青商業51億元、マイナス7.86%、
台灣楓康超市(店名Taiwan Fresh)37億元、1.69%。
美廉社(Smart)26億元、4.00%。

これは台湾連鎖暨加盟協會調査。

全聯がマーケットリーダー、
惠康百貨がマーケット・チャレンジャー。
あとはマーケット・フォロワー。
つまり「複占」状態。

店数は2011年度で、
全聯福利中心572店、
惠康百貨286店、
松青商業(MATSUSEI)81店、
台灣楓康超市41店、
そして美廉社212店。

売上げと比較すると、
美廉社はスーパーレットだと推測できる。

マーケット・リーダーの全聯の店を見よう。
こちらは初さんにご案内いただいた。
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608店のうち生鮮食品を持つのは約350店。
グロサリーストアを急ピッチにスーパーマーケットに改装中。

その入り口の青果部門。
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品目数は少ないが、
鮮度レベル、管理状態は、
台湾で第一。

主通路にパイナップルとマンゴーの島陳列。
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青果部門にはバックヤードがあって、
作業中。
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生鮮部門はワンウェイコントロール。
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精肉部門も管理状態が極めて高い。
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品目数は超売れ筋に絞り込まれているが、
すべてセンターパック。
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精肉・鮮魚はセントラル化している。

台湾は「伝統市場」が強い。
日本の公設市場と全く同じ。

生鮮食品はいまだ、伝統市場で売られ、買われている。

だから現時点では、
スーパーマーケットといっても、
生鮮はサブ的な核部門。
全聯でも売り上げ構成比は10%ほど。

だからセンター方式が効率的。

日配品は日本と変わらない多段什器。
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右手の冷凍食品はリーチインケース。
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菓子売り場も陳列状態、管理状態が良い。
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全聯はグロサリーストアなのだ。

非食品の売り場。
伝統市場などと比較すると各段に
そして台湾の他の小売業と比べても、
オペレーションと管理状態は一頭地を抜いている。
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その全聯のグロサリーや日配品、冷凍食品もすべて、
「売上げ仕入れ方式」である。

つまりリスクがない。
これが全聯の成長の原動力でもある。

日本人顧問・石橋敬三さんの指導で、
2階のバックヤードに惣菜部門の実験場が設けられている。
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来週にも全聯に惣菜売り場が登場する。

さて、スーパーマーケットの二番手の惠康百貨。
二つのフォーマットを持つ。
第1がWellcome。
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この企業はシンガポール資本の牛乳国際社。
1987年12月に台湾に恵康百貨股份有限公司を設立。
頂好Wellcomeは小型グロサリーストア。
これが286店舗で主力。

もうひとつがJasons Market Place。
こちらは2003年から始めたアップグレードなスーパーマーケット。
台湾では北部を中心に、中部と南部で合計7店舗。

私たちが訪れたのは台北101。
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高さ509.2m、地上101階、地下5階の超高層ビル。
2004年12月31日オープンで、当時は世界最高層ビルだった。

その地下1階にスーパーマーケットがある。
Jasons Market Place。
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横浜みなとみらいのランドマークタワーに、
スーパーマーケットがあるようなもの。
あるいは新丸ビルの明治屋ストアか。

青果部門も高級感があふれている。
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全聯と比べると品目も多い。
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しかし残念ながら鮮度は悪いし、高い。
つまり売れていない。

精肉はヨーロッパ式の対面売り場。
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床も什器も照明も、
高級感があふれていて、
百貨店の売り場のよう。
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冷蔵ケースの日配品。
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惣菜も対面方式。
しかし作業場から異臭が漂う。
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ワイン売り場はショップ化されていて、
品揃えも充実。
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グロサリー売り場。
奥にヘルス&ビューティのコーナーがある。
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オーガニックの品ぞろえも先進的で、
プライベートブランドも開発されている。
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ただし店づくりはワンウェイコントロールで、
最後にグロサリー売り場を通らないとレジにたどり着かない。
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高級スーパーマーケットの顧客はどの国にも存在する。
外国人、富裕層、一部の若いセレブ、観光客。

しかしマーケットは本当に限られている。
だからこの店、売れていない。

もうひとつ高級スーパーマーケットを紹介しよう。
太平洋そごう百貨店。
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その地下食品フロアの半分を占める。
シティ・スーパー。
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香港資本のスーパーマーケットを誘致してきた。

チーズ売場もあって、
対面ケースで売られている。
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床はウッディ・タイプで洗練されている。
ワインが充実。
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シティ・スーパーの反対側には
ディン・タイ・フォンのショップ。
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台湾の中華料理店で、小龍包が有名。
その中華まんや肉まんを小売りするショップ。

百貨店の地下食品売り場や高級ショッピングセンターに、
超高級スーパーマーケットがある。

これはどんな国でも同じこと。

しかし一般大衆は伝統市場で「内食材料」を買う。

これも昭和30年代、40年代、50年代の日本と同じ。
しかし日本では公設市場を、
スーパーマーケットが駆逐していった。

全聯はこの日本の歴史を学んでいる。
だから生鮮食品を積極導入する。
それも大衆的な商品。

渥美俊一先生の口癖。
エブリデー・グッズとエブリボディ・グッズ。

全聯にはその視野がある。

しかも女性店長が600人もいる。

昭和の時代と平成の今を、
混在としているのが現在の台湾である。

「後発の優位性」と「後進の先進性」
台湾は、中国と比べると、
後発や後進とは言えないが、
日本に対してはそう評価してもいいだろう。

しかしそこの優位性があり、先進性がある。
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初貴民さんと話していて、
そんなことを強く感じたものだ。

<結城義晴>

2012年03月05日(月曜日)

台湾小売業態別複占・寡占と「全聯福利中心」二人の日本人知識商人

Everybody! Good Monday!
[vol10]

2012年第10週。
3月第2週。

もう10週間も経ったのか。
そう感じる。

光陰矢のごとし。

今週末の日曜日は3月11日。
「もう10週間か」と感じると同時に、
「もう1年か」とも思う。

あれから1年、
何ができたのだろう。

だから今月の商人舎標語は、
「ひとつずつ、
すこしずつ、
いっぽずつ」

「何ができたのだろう」よりも、
「いっぽずつ進んできた」。

その方が気分がいい。
その方が明日に向かっている。
その方が絶対に成果が上がる。

急がば回れ。

さて今週は、
日曜日に向けて、
スピードを上げる。

11日には慰霊祭や追悼式が、
各地で行われる。

私たちも、
心から哀悼の意を表し、
ご冥福を祈ろう。

そしてそのために行動しよう。

ひな祭りが終わったら、
この3月11日を目指し、
さらに商売上は、
3月20日の春分の日に山が来る。

春分の日は彼岸の中日。
3日前の17日(土曜日)が彼岸の入り、
3日後の23日(金曜日)が彼岸の明け。
この1週間は、
まことに日本的だが、
ご先祖様の霊を供養する仏事が行われる。

東日本大震災後1年の今年は、
特にそれが強調される。

今週はその直前の準備期間。
世間がそのトレンドとなる。
これは十分に認識しておかねばならない。

今日は北海道・東北を除いて雨模様だが、
雨がなければ花粉が飛ぶ。

花粉症真っただ中。

「春は大好き。
花粉症さえなければ」
商人舎編集スタッフの鈴木綾子さんも、
そんなことをつぶやいている。

さてこのホームページの巻頭に二つのバナー。
①「商人舎ミドルマネジメント研修会」
②「商人舎USA視察研修会ベーシック・コース」

どちらも5月の開催。
まずアメリカ研修が、
5月10日から16日の5泊7日間。
ラスベガスに居座って、原理原則、基礎基本を学ぶ。

昨年は90名の参加があったが、
さらに内容充実、イノベーションを図って、
これ以上ない「自ら変われ!」を実現させる。

ミドルマネジメント研修会は、
5月29日から31日の2泊3日間。

こちらは東京での濃密な短期集中合宿。
会社の根幹を形成するミドルマネジメントを、
「自ら考えて動く知識商人」。
それを志向する人財の養成が目的。

先週、商人舎ファミリーの企業トップの皆さんを中心に、
ダイレクトメールをお送りした。

お申し込みはお早めに。

それから、3月1日に、
『月刊商人舎』を発送した。
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毎月1回、1日に発行している。
この「結城義晴のブログ[毎日更新宣言]のレビュー版」だが、
たいへんご好評を博している。

さて、台湾旅行のご報告のつづき。
立教大学大学院ビジネスデザイン研究科は、
社会人大学院、いわゆるMBA。
Master of Business Administration。
経営学修士課程。

その結城ゼミには、
小売流通・サービス業の人間が入ってくる。

3年前の第1期生には、
イオン、マルエツ、日本マクドナルド、
さらに単独ドラッグストア。
その社員、幹部が名を連ねた。

第2期生は、IT関連ビジネス、メーカー、大学教育関係など。
しかし百貨店出身者が二人、サービス業経験者もいた。

第3期生は、小売業が3人(うちネット小売業1人)、
サービス業が3人、メーカーが1人。
その経営者、経営幹部、社員。

みな、激しく仕事をこなし、
そのうえでプライベートな時間を費やして、
2年間学び続ける。

その卒業旅行。
場所は台湾を選んだ。

したがってこの旅では、
観光もするし、交流もするし、
飛び切りうまいレストランで食事もするし、
足裏マッサージもするが、
視察や研修もする。

日勝生加賀屋は、
サービス業とホスピタリティの勉強。
もう一つは小売業の勉強。

私は急遽、
「台湾の小売業とフードサービス業」
〈立教大学大学院・結城ゼミ修了研修視察資料〉をつくった。
28ページとなった。

百貨店は新光三越と太平洋そごう、
それに遠東百貨の「三占」。
三越18店、そごう8店、遠東が9店。
もちろん三越とそごうは日本の企業との合弁。

ハイパーマーケットは、
カルフールとRTマート。
こちらは「複占」。
カルフールは60店、RTマートは23店。

それにコストコの6店。
メンバーシップホールセールクラブは「独占」。

スーパーマーケットは、
全聯福利中心とWellcome。

こちらも「複占」。
全聯は2011年2月期段階で572店、現在608店。
Wellcomeは286店。

コンビニはセブン-イレブン(4750店)、
ファミリーマート
(2401店)、
それにハイライフ(1245店)と、
OK便利商店
(サークルK、837店)。
いまのところ「寡占」。

ドラッグストアはワトソンズ(422店)とCOSMED(346店)。
チェーンストアは「複占」。
しかし単独店など多数乱立。
<以上の店数はいずれもジェトロの2011年2月の調査>

これらを全員で訪れ、あるいは自由に視察した。
詳細は明日、報告の予定。

ただし、最初に語っておかねばならないことがある。
全聯福利中心というスーパーマーケット企業のこと。
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現在、台湾で断トツ一番のスーパーマーケット。

ここでは、特別助理の初貴民さんに会って、
ずっと視察をご案内いただいた。
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初さんは、早稲田大学大学院に席を置いて、
3年間、日本で勉強した。

その後、台湾の百貨店に就職し、
その百貨店が合弁で台湾サミットをつくった時に出向。
その後、ずっと台湾で、
スーパーマーケット経営の段階的革新を経験してきた。

台湾サミット8店が全聯福利中心の傘下に入って、
特別助理の役目を果たす。

総事長が社長とすれば、
その補佐官的な副社長といったところか。

初さんが日本、台湾はもちろん、
中国や韓国の流通業のことをよく知っていて、
私たちはすぐに意気投合した。

「台湾ほど日本のことが好きな国はありません。
私たちは日本から学んでここまで来ました」

初さんはそう言いながら、付け加える。

「今、台湾の単体企業で一番はセブン‐イレブンです。
全聯福利中心はやがて
セブン‐イレブンを抜きます」

現在608店のスーパーマーケットを持つ。
年間の伸び率は15%。
大半が200坪ほどのグロサリーストアだったが、
今は、350店に生鮮食品売り場を導入して、
大改革中。

そしてこの生鮮のイノベーションに、
二人の日本人顧問が一役買っている。
元サミットの浅見三夫さん(私の右)と、
元ライフコーポレーションの石橋敬三さん(私の左)。
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浅見さんはサミット精肉部門一筋の専門家。
もちろん店長の経験もある。
私はサミット時代にも何度もお会いしていて、
本当に懐かしかった。

石橋さんは、ライフコーポレーションで活躍し、
1987年、ファミリーレストランの華屋与兵衛を、
故山本次郎専務とともに立ち上げた。

山本さんの名前が出てきて、
私は本当に懐かしかった。

石橋さんは、全聯福利中心の惣菜部門を、
立ち上げようと懸命だ。

お二人のイノベーションにかける熱意を聞いて、
私はとてもうれしかった。

「日本のことを一番好きな国」。
その台湾の小売業を日本の「知識商人」が助っ人する。
浅見さんや石橋さんの経験やキャリアこそ、
「知識商人」のナレッジそのものだ。
私も心からの支援を誓った。
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昨年の12月の中国上海流通報告の中で、
私は台湾系の小売業のマネジメントに注目した。

その代表がハイパーマーケットのRTマート。
ウォルマートよりもテスコよりも、
もちろんカルフールよりもはるかに高い売り場レベル。

その理由は何かを考え続けた。

そして台湾にやってきて、
初さんに会い、浅見さん、石橋さんに会った。
日勝生加賀屋の徳光重人さんにも会った。

理由がはっきりしてきた。
元気も出てきた。

台湾の人々が中国で成功する。
日本の企業が世界で活躍するヒントがある。

それがちょっと、わかり始めたからだ。<この話、明日に続く>

では、皆さん。
Good Monday!

<結城義晴>

2012年03月04日(日曜日)

ジジと台北マッサージ[日曜版2012vol10]

ジジです。
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ユウキヨシハルのおとうさん、
タイワンのタイペイにいってます。

rikkyoのユウキ・ゼミ卒業旅行。

きのうは、ひなまつりだというのに。
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でも、ゼミ生のみなさんと、
たのしい旅。

いそいそと、でかけていきました。
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そして、おいしいものをたべて、
きれいなところをみて、
ベンキョーもして、
夜は、ぜんぶ、マッサージ。
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はじめの晩は、下町のマッサージ。
まんなかのモヒカンのひとが、
オーナー。

ならんで足をあらう。
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これが、いがいに、
あついお湯。
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それから、足うらマッサージ。
全身マッサージ。

キモチよかった。
となりでマッサージしてもらっていたヤマグチさんは、
いびきをかいていた。

よかったですね、
おとうさん。
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きのうの晩は、
こんどはちょっとグレードをあげた。
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ガラス窓から、
なかがみえる。
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でも、この店で、
たいへんなことになったのです。
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こちらは、4人でいきました。
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まず足をあらいながら、
カタやアタマをもんでもらう。

さいしょは、にこやかに。
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すこしずつ、
いたくなってくる。
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足をあらったら、
場所をうつして、
足うらマッサージ。
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ならんで、足のうらを、
もんでもらう。
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もう、昨日より、いたい。
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それでも、きもちいい。
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ムラセ・ユカさんは、
あんまりいたくなさそう。
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ニコニコわらってる。
女性はがまんづよいのかなぁ。

でもヤマグチ・タケシさんも、
すごくいたそう。
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おとうさんは、いちばん、
いたがった。
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おとうさんのたんとうのひと、
ぶきみなほほえみ。
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それからが、すごかった。
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「イタタッ!」
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「イタタタッ!」
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「ウウウッ」
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「イタタタタッ!!」
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「ン~ン、イタッ!!!」
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このあと、足うらがおわったら、
上半身マッサージが、
まっていた。

おとうさん、
いったい、
どうなったのでしょう?

<『ジジの気分』(未刊)より>

2012年03月03日(土曜日)

台北の日勝生加賀屋・徳光重人さん、台湾での日本ビジネス奮闘記

今日は楽しいひな祭り♪

しかし、ここ台湾では、
ひな祭りはない。

だからスーパーマーケットでもコンビニでも、
百貨店でもひな祭りのプロモーションは行わない。

日本の節句は、
中国からやって来た。

いわゆる五節句
1月7日が人日(じんじつ)、
3月3日が上巳(じょうし)、
5月5日が端午(たんご)、
7月7日が七夕(しちせき・たなばた)、
そして9月9日が重陽(ちょうよう)。

中国から来たものの、
日本で独自に発達し、
その中で3月3日は桃の節句となり、
ひな祭りとなった。

台湾には桃の節句がない代わりに、
「婦女節」(フーニュイジエ)がある。

こちらは世界婦人デーを採用して、3月8日。
婦女節という。

中国人女性の地位向上を目的にしている。

さて昨日のお昼頃、
台湾の台北松山空港に到着
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日本時間9時40分発、
13時30分着。
約4時間。

しかし時差が1時間で、
こちらの12時30分到着。

気温27度。

すぐにチャーターバスで、
新北投へ。

高速道路を走り、
途中、Wellcomeなど登場。
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台湾のスーパーマーケットは小型がほとんど。
Wellcomeは286店舗のスーパーマーケット第2位。

すぐに新北投につく。
ここ北投温泉は、
日本の秋田・玉川温泉と同様のラジウム泉で有名。

そしてその中心にそびえる温泉旅館。
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そう、日勝生加賀屋
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石川県能登の加賀屋の、いわば台湾支店。
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支店といっても、
台湾資本の日勝生活科技網站と加賀屋の合弁企業。

立教大学大学院・結城ゼミは、
サービス・マーケティングのゼミでもあるので、
日本旅館のホスピタリティ・ナンバー1の加賀屋を学ぶのも、
ゼミの趣旨ではある。

その加賀屋が台湾に温泉旅館を出したのが、
2010年12月18日。

日本のホスピタリティが、
台湾に通じるのか。
本質的なものをどう取り入れ、
どの部分で現地化するのか。

興味は尽きない。

着いたらすぐに、
客室をご案内いただく。
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ご案内役は「小夏」さん
この名は客室係名で、
小夏さんは台湾人。

客室には全室に自前の温泉がある。
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宴会場は、掘りごたつ式。
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中国人や台湾人の宴会は、
円卓が欠かせない。
だから円卓の宴会場もある。
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大浴場や足湯の設備も完備してあるが、
日本になくて台湾にあるのが、「個人湯」。
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これが5階のフロア全部を使って展開され、
特徴となっている。

もちろん和倉の加賀屋のイメージは、
完全に踏襲されている。
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夕方には生演奏の琴の音が静かに流れる。
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館内の視察が終わると、
白鷲の間で、小夏さんを囲んで集合写真。
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アフタヌーンティをごちそうになる。
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そして真打登場。
日勝生加賀屋董事の徳光重人さん
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「日本と台湾の架け橋になる」
それが徳光さんのライフワーク。

徳光さんは、大学を出て、
スポーツインストラクターとなる。
そして縁あって、台湾へ。

さらに縁あって、
日勝生活科技網站オーナーからの要請で、
この北投温泉でホテルを開設する役を担う。

石川県金沢のご出身。

だから北投にホテルをつくるという話が出た時、
加賀屋の誘致をまず考えた。

しかし加賀屋につてはなかった。

徳光さんは何か不思議なものを持つ。
ここでも縁と苦労があって、
加賀屋の了解を得て、
開設にこぎつける。

しかし日本と台湾の考え方や文化の違いに、
何度も何度も苦労を重ねながら、
一つひとつ問題を解決して、
2010年12月にオープン。

日勝生加賀屋のコンセプトは、
日本の加賀屋をそのまま台湾に持ってくること。

ここで妥協はしない。

建設、施設、什器、家具備品に至るまで、
本物とそっくりのものを台湾の業者を使って仕上げた。

さらに人の問題

とりわけ加賀屋にとって必須の「客室係」。
全員台湾の女性で、
日本の加賀屋流を実現させる。

採用から教育まで、
日本の加賀屋の全面協力の下、
何とか仕上げた。

着物の着方の練習、
正座の訓練、
膝をついてのご挨拶やふすまの開け閉めまで、
日本式のホスピタリティを、
所作のトレーニングから入った。

つまりは形から入る。
それがやがて身につく。

徳光さんは体育の教師を目指していた。
だから大学の授業で柔道の黒帯を捕るという課題があった。
講道館では初段をとるために、
型を基本としている。

このことから日本の所作を、
台湾の若い女性たちに学び取ってもらおうと考えた。

形から入るトレーニングは、
見事に成果を収めた。

私たちを案内してくれた小夏さんも、
その一人。

最初は着物を着るのに、
2時間もかかった。
今では10分ほどあれば、
日本人以上に着こなす。
そんな丁寧な訓練と教育が間に合って、
台湾加賀屋はオープン。
現在、台湾のビジネス誌でのホスピタリティ調査では、
断トツの第1位。

しかも日本の加賀屋よりも良い面があるとの評価も。

徳光さんの熱意がそれを成し遂げた。
固い握手。
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ゼミ生全員で写真。
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私だけ特別に、
台湾加賀屋の客室係の皆さんに囲まれて写真。
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ありがとう。

日本の加賀屋にとっても、
台湾加賀屋は大きなメリットを生んでいると思う。

何より加賀屋のホスピタリティとは何かを、
台湾加賀屋が追求し続けている。

そして質問なり、疑問なりが、
常に寄せられる。

そのリクエストに、
能登の加賀屋も丁寧に答える。

するとそれがそのまま、
加賀屋の本質を加賀屋自身に確認させることになる。

理念やミッションは、
風化しやすいものだ。
陳腐化も避けられない。

しかし同じ理念を掲げ、
他国でそれを成し遂げようとする人々がいると、
常にそれを見つめ直さねばならなくなる。

つまり加賀谷らしさを、
意識し、自覚する緊張感が生まれる。

これこそ、両加賀屋にとって、
何よりもメリットとなることだ。

徳光重人さんの話を聞いていて、
私はそんなことを考えていた。

< 結城義晴>

2012年03月02日(金曜日)

阪急オアシス野中北店・平野西店の新フォーマットとポジショニング戦略

昨日、大阪から帰ったら、
片隅に少しだけ雪が残っていた。

今日は朝、羽田空港国際線ターミナルに集合。
立教大学大学院・結城ゼミ第3期生の修了旅行。
総勢8人の動きやすい旅。
台湾へ向けて出発。

ラウンジで、朝からビール。
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みな、元気いっぱい。
楽しみです。

さて昨日は大阪。
3月1日オープン当日の阪急オアシス野中北店。
大阪市北西部の阪急電鉄三国駅から徒歩圏に位置し、
マンションの1階に居ぬき出店した。
関西スーパーが撤退した後の物件。
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この日は人出がひと段落する2時ごろに訪れたが、
開店の賑わいはごらんの通り。
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入ってすぐに青果売り場。
地産地消を謳う「おひさん市」。
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現在、1000軒余りの農家、生産者と契約して、
商品供給を受けている。

入り口に並べられたイチゴ1パック298円がオープンの目玉商品。
補充したとたんにお客が手に取り、飛ぶように売れる。
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右手壁面には「おひさん市」の果物や野菜が木製多段什器に並ぶ。
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「採れたての安心・安全でおいしい生産者直売」。
「おひさん市」のボードの下には、
生産者の顔写真が名前入りで掲げられている。
顔の見える商品として大人気だ。
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そして果物のカラーリング陳列の見事さ。
阪食の陳列技術の真骨頂。
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野菜のばら売りコーナー。
1個単位で販売する。
手間暇がかりそうだが、
少人数世帯、単身世帯のお客には大好評。
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トマトやさやブドウ、えんどう、天心甘栗など
ばら売りのアイテムも増えた。
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青果売り場から鮮魚売り場へ。
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ガラスで仕切られているが、
作業がみえるたオープンキッチンスタイル。
バックヤードの床を高くして、
作業状態を顧客が見上げる形にした。
ホールフーズが、
シアトルのパイク・プレイスの魚屋から学び取ったやり方と同じ。
だからマグロの解体ショーなどもよく見えるようになっている。
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長崎県産地直送の鮮魚。
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長崎県知事の肝いりで、
3つの島と4つの漁港から商品が途切れることなく供給される。

平ケースには、阪食が強化するハーフデリ商品。
半加工品から、最後に自宅で焼くだけの商品までそろう。
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魚屋の鮨「魚彩」。
フレッシュな鮮魚をネタにリーズナブルな価格で提供する。
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奥壁面に沿ってミート&デリの精肉売り場、
まず、とんかつなどの揚げ物コーナー。
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揚げたてのとんかつは試食でお勧めする。
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売り場の平台では、黒毛和牛の牛めし550円などのミートデリを販売。
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主通路に設けられたキッチンステージではメニュー提案。
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奥壁面の最後のコーナーは、
ワインとチーズ売場。
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一角には、日本酒の島陳列。
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そしてデリ&ベーカリーのコーナー。
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惣菜は大皿に盛られたばら売り。
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そして左壁面が惣菜売り場。
各売り場ではインカムをつけたスタッフが、
おすすめ商品をアピールする。
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その前の主通路には、弁当類が並ぶ。
ごらんの通りの人。
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平ケースのいちま鮨、
平台の和菓子コーナー。
什器使いにも常に工夫が加えられ、
洗練されてきた。
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どれでも105円のインストアベーカーリー・コーナー。
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コモディティ・アイテムは、
しっかり低価格をアピールする。

そして店舗最左翼左壁面最後に設けられた無料のレストスペース。
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中央に配置されたグロサリーは低めの什器。
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什器の上部には、
使用シーンをわかりやすく表示。
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阪食では価格表示をおおきな文字で表示している。
高齢者にも見やすく、わかりやすい。
オリーブオイルの品ぞろえは、豊富。
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阪食自慢のカレーコーナー。
阪食百貨店大食堂の名物カレーは1周年で10万食。
阪食の強みは、阪急ブランド。
この自社の「強み」、他の模倣を許さない商品は、
強烈に訴求する。
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レジは6レーン。この日はダブル台でフル対応。
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㈱阪食の千野和利社長と、
商品統括部志水孝行部長。

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千野さんとは、
ポジショニング戦略について、
じっくり語り合った。

それがすなわち、
本当の「ブルー・オーシャン戦略」になっている。
つまりは簡単には模倣できない店づくり、売り場づくりを、
実現させ続けること。

そのために持続的な小さなイノベーションは、
欠かせない。

一方、この日は、
ひと月前の2月1日にオープンした
阪急オアシス平野西店
も視察。

大阪市南部の平野区は職住一体型の下町エリア。
800㎡の意欲的な小型店。
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屋上駐車場42台だけの店だが、
近隣2キロ圏からの自転車客が多い。
足元商圏は2万4000人弱。
しかしポイント5倍セールのこの日は、
つぎつぎにお客が自転車をこいでやってきて、
駐輪場はあふれんばかり。
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入り口を入るとご覧のひとだかり。
2週間目のポイント5倍セール日には、入場制限をしたという。
開店後ひと月が経過しても、
応援部隊が必要なほどの混雑ぶり。
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次から次に顧客がやってくる。
カートが足りなくなるほどの来店客だ、
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この平野西店では、青果部門の真ん中に、
加工スペース設けられた。
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鮮魚売り場は長崎県と提携して、
常に鮮度抜群の商品が品切れしない。
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寿司の商品化が間に合わず、
それでもお客が売場の前で出来上がるのを待っている。
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平台の商品に群がる人人。
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そして精肉売り場。
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ここでも主通路は身動きできないほどの人。
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デリ&ベーカーリー売場。
お客は主通路にあふれている。
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ベーカリー売場にまで達したレジ待ちのお客。
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こちらにもレジ待ちのお客。
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これだけの来店客をいかにさばくか。
これが平野西店の課題になる。
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それにしてもよく入っている。
高度成長時代のダイエーの店では、
並べた商品が飛ぶように売れた。
そんな風景をおもいだすほど、
平野店にはお客が殺到していた。
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驚いたし、感動した。

阪急オアシス平野西店の近隣には、
万代、ライフストア、サンディ、玉出など、
激戦が繰り広げられている。

その真ん中に飛来した阪急オアシス。
異次元の競争を展開することで、
このエリアにも、こういったニーズが潜在することを証明した。

㈱阪食は、
エイチ・ツーオー・リテイリングのスーパーマーケット部隊。
2010年度年商898億6700万円。

千里中央店から始まった新しいフォーマットが成功をおさめ、
レギュラータイプの1500㎡から1200㎡、
そして900㎡、800㎡までのそれぞれのタイプを、
採算に乗せてきた。

千野社長は、
これからは「人が大事です」と言い切った。
その通りだと思う。

私は付け加えた。
「最後は商品の勝負になります」。

店とフォーマットが確立された、
人と商品。

この軌道に乗せるまでが、
本当に苦労の多いひと仕事だが、
軌道に乗ったら油断せず、
人と商品の充実に邁進する。

店や売り場の改革ほどに、
目に見えて成果が上がるという類の課題ではない。
しかし、人と商品こそ、
模倣のできない真のポジショニングをつくるものである。

この日、案内してくれたのは㈱阪食の松元努常務。
昼食は、なにわ筋にあるシチリア料理「ラ・クッカーニャ」。
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素材を生かした調理で、本当においしかった。
松元さんに、心から感謝。

<結城義晴>

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