結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2024年01月18日(木曜日)

ロピアUS研修第2陣到来/まずWalmartからWhole Foodsまで

岸田文雄首相は突然、
宏池会の解散を検討すると言い出した。
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池田勇人元首相によって創設された、
保守本流リベラル派の伝統の派閥だ。

いまは自民党岸田派と呼ばれて、
つい最近まで自分が会長を務めていた。

東京地検特捜部は、
安倍派、二階派だけでなく、
岸田派の元会計責任者も、
立件する方針だ。

それを受けての派閥解散宣言。

なんと政治センスのない政治家なのだろう。

「派閥とカネ」の関係を絶つ。

それはかっこいいように見える。

しかし他の派閥がそれに従って、
解散するはずもない。

自分の派閥からも、
反論が出るに違いない。

そして政治生命は危うくなる。

派閥が問題であることは確かだ。
しかし派閥政治はこんなことで、
なくなりはしない。

宏池会だけが衰退していく。

ニューヨーク滞在6日目。
ザ・ニューヨーカー・ウインズダムの朝。
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自室の窓から見える景色。
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ハドソンヤード。
ハドソン川沿いのエリアを再開発した。
マンハッタンでの過去最大級の複合開発だ。
商業施設やオフィスが立ち並ぶ、
いまや人気のスポット。
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今日はロピアNY研修会の第2陣が到着する。
私たちはタクシーを飛ばして、
JFK国際空港へ。

11時過ぎ、
先に入国審査を終えたメンバーが、
ゲートに現れる。
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すると綿棒を渡されCOVID-19検査。
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インバウンドのサンプル調査のようだ。
第2陣のメンバー全員が調査に協力。
もちろん、結果は教えてくれない。

専用バスに乗り込んで、
ブルックリンのウォルマートへ。
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2023年1月期の売上高は、
6112億8900万ドル、伸び率6.7%。
100円換算で61兆1289億円。
140円換算では85兆円。

世界最大の小売業にして、
世界最大の企業。

けん引する最強のフォーマットが
「スーパーセンター」。
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食品と非食品をフルラインで品揃えする。
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団員たちは真剣に売場を観察している。IMG_1505

こちらでは、
視察チームメンバー同士のLINE交換。IMG_1509

団員たちは班に分かれて行動する。

そして視察後に学んだことを、
実務にどう活かすかを検討する。
帰国後、その発表の場が設けられている。
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広いスペースを割いて、
バレンタインデーのプロモーションが展開される。
ウォルマートは徹底的に店内販促を実施する。
価格はエブリデーロープライスだからだ。
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有人のレジ。

驚いたことに、この店では
プラスチックバッグの提供を完全に廃止していた。
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有料でも配布しない。
環境対策の一環として実施している。
だから顧客たちは皆、エコバッグを持ってくる。
不平不満を言う者はいない。IMG_1306

出口ではレシートチェックをする。
この顧客は堂々と、
ライバルのターゲットのエコバックで買物。
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団員たちもチェックを受ける。
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プラスチックバッグの廃止は、
いずれ全小売業に広がっていくに違いない。

全員で記念撮影。
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次にライバルのターゲット。
ウォルマートと同じビジネスモデルを展開する。
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2023年1月期は1091億2000万ドル、
昨対2.9%増。
100円換算で10兆9120億円。

ウォルマートの6分の1の売上げだが、
総合スーパー業態チェーンは今や2社となった。
「複占」の状態である。

売場は天井を張って、
蛍光灯を施し、
赤を基調にしたデザイン。IMG_1532

この店はディスカウントストアとして、
食品は利便性の高いアイテムに絞って品揃えする。IMG_1536

だから先ほどのウォルマートの顧客のように、
ウォルマートとターゲットを使い分ける場合もある。

ターゲットはもともと、
デイトンハドソンという百貨店から発祥した。
だからアパレルは充実しているし、
センスもいい。

このふくよかなマネキンづかいは、
実にリアル感がある。
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バレンタインプロモーションも、
センスのいいプレゼンテーションだ。IMG_1315

ウォルマートが男性的なら、
ターゲットは女性的。

その対比が、
それぞれのポジショニングを明確にして、
三番手の追随を許さない。

ターゲットが入るパワーセンターには、
アルディがある。
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ドイツ発祥の小型ボックスストア。
店舗面積1万平方フィートに、
3500アイテムを品揃えする。

バレンタイン商材も扱っている。IMG_1355

店長にインタビュー。
パキスタン出身の優秀な店長、ガラさん。
ウォルグリーンとCVSファーマシーの店長から、
アルディに転職した。IMG_1574

従業員を大事にするアルディに、
満足とやりがいを感じていると強調した。IMG_1581

店長を囲んで全員で記念写真。
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てもいいインタビューだった。
月刊商人舎で紹介しよう。

アルディと同じアルブレヒトファミリー傘下の、
トレーダー・ジョー。
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このブルックリン店は、
もともと銀行の建物だった。
だから天井が高く快適な買物空間だ。
いつ訪れても大繁盛している。IMG_1607

レジ待ちの行列は2列になっていて、
店内をぐるりと巡るほど長い。IMG_1382

銀行方式のチェックスタンド設計で、
並んだ順に公平にレジに誘導する。
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私たちもトレーダー・ジョーを存分に楽しんだ。

初日最後は、
ホールフーズの環境対策店。
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駐車場のソーラーパネル。
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導入部の青果売場は、
見事なボリューム陳列とカラーコントロール。IMG_1612

シーフード売場。
アメリカではシーフードは、
ミート部門に含まれるが、
ホールフーズでは独立部門にしている。

しかも必ず精肉コーナーの前に、
レイアウトされている。

精肉よりも鮮魚のほうが、
健康イメージが強いからだ。IMG_1617

そのミート売場。
鶏肉や脂肪分の少ないビーフが中心。
グレンフェッドよりも、
グラスフェッドのほうが価値が高い。
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店舗の右翼には自慢のデリ売場。IMG_1628

最後はインストアベーカリー。
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ホールフーズの店づくりは、
デザイン性に優れている。
その面では他を圧倒する。

このブルックリンのマンハッタン寄りの地区には、
トレーダー・ジョーとホールフーズがある。
それは居住区としての価値を高めている。

すべての視察を終えて、
ホテルにチェックインし、
すぐに夕食会場へ。

ベンジャミン・プライムステーキハウス。IMG_1644

第2陣リーダーの中田将成さんが、
乾杯のあいさつ。
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ハイネケンで、カンパーイ。IMG_1657

事務局席でもカンパーイ。
一日中、車中で講義した。
喉を潤すビールはとりわけうまかった。
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シーフードの盛り合わせの後に、
ポーターハウスステーキ。
テンダーロインとサーロインの両方を楽しめる。IMG_1666

最後はTボーンについた肉を食べる。
ここが一番おいしい。
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赤ワインをいただき、
ステーキを堪能した。

最後はデザートの盛り合わせ。
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疲れた体にスイーツが染みた。
最後まで大満足の夕食会だった。

ロピアNY研修2024、
第2陣がスタートした。

気力は充実、
体力も十分。

朝に希望、
昼に努力、
夕に感謝。

ニューヨークでもそれは変わらない。
(つづきます)

〈結城義晴〉

2024年01月17日(水曜日)

雪のマンハッタンの「休息の一日」

1月17日。

ニューヨーク・マンハッタン。

昨夜から雪が降って、
ビルの屋上にも積もった。

24階の自室の窓から見える景色。IMG_119934

遠景のハドソン川も煙っている。IMG_12014

建物の屋上から蒸気が上がっている。
映画のシーンのようだ。
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ザ・ニューヨーカーのロビー。IMG_12024

今日は休養日。

聖書の創世記。

神は一日目に、
天と地をつくった。

神は、二日目に空をつくり、
三日目に海と地をつくって、
地に植物を茂らせた。

神は、四日目に、
太陽と月と星をつくり、
五日目に、魚と鳥をつくった。

六日目には、動物をつくり、
この日、神は自分に似せて、
男と女を創造した。

アダムとイブと名づけた。

そして七日目に神は、休んだ。

私はニューヨークに来て、
5日目を休息の日とした。

そこで雪のマンハッタンを歩く。
ホテルのそばの地下鉄駅から、
サブウェイのC線に乗って、
81丁目まで。

アメリカ自然史博物館。IMG_12234

メトロポリタン美術館に行くつもりだったが、
この自然史博物館に寄ってみることにした。IMG_14764

自然科学・博物学に関わる標本・資料を公開。
動植物や鉱物、その歴史などが学べる。
1869年に設立された。


ロビーには巨大な恐竜の骨が展示してある。
バロサウルスの全身骨格。
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迫力満点。
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歩き回った。
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アフリカ象。
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建物空間も素晴らしい。
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雪が降って人が少ないのか、
ゆったりと回ることができる。IMG_12164

恐竜の骨は興味深かった。
アルバトサウルス。IMG_12174

アロサウルス。
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アパトサウルス。
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スミソニアン博物館ほどではないけれど、
なかなかよかった。IMG_12254
疲れたのでメトロポリタンはあきらめて、
セントラルパーク沿いの道を歩く。

ダコタハウス。
ジョン・レノンが住んでいて、
ここで銃弾に倒れた。IMG_12274

雪のセントラルパークだが、
歩く人が多い。
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30分も歩いたか、
七番街に面して、
コロンバスサークルに突き当たる。IMG_12464
真ん中にコロンブスの像が立っている。

そのコーナーのホールフーズ。
コロンバスサークル店。IMG_12414

この店の成功が、
ホールフーズの奇跡を生み出した。IMG_12424

創業者のジョン・マッケイは、
この店の成功に自信を得て、
マンハッタンをはじめとする大都市に、
大型店舗を増やしていった。IMG_12434
スープとクロワッサンでランチ。
レストランに入ると時間がかかるが、
デリやスープ、パンなどを買って、
コンビニエンスに食事することができる。

体も温まった。

五番街とセントラルパークがぶつかるところ。
プラザホテル。
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そしてアップルストア。
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傘をさして、マフラーを巻いて、
五番街をゆっくり散策。
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改装増築されたティファニー本店。
右隣はトランプタワー。
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世界的に著名なブランドショップを眺めながら、
ユニクロまでやってきた。IMG_12604

2011年10月14日オープン。
総面積は約2500坪、
売場面積は約1400坪。
世界の旗艦店だ。

2006年にはソーホー店が先駆けて開業した。

2007年のロンドン、
2009年のパリ、
2010年の上海。

日本では心斎橋。

それらの結晶のような店だ。

Brooks Brothersの跡地という、
絶好のポイント。
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入り口を入ると、
エスカレーターが3階まで伸びる。
ユニクロの実力がすべて表現されていて、
いつ訪れても圧倒される。
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マーチャンダイジングだけでなく、
プレゼンテーションも最高峰。IMG_12634

五番街にはZARAもH&Mも、
ギャップも出店している。

それらに堂々の勝負を挑んで、
負けてはいないし優位に仕事を進めている。

安心した。

それからサックスフィフスアベニュー本店。
昨年のホリデーシーズンを狙って、
クリスチャンディオールとサックスが、
コラボレーションのプレゼンテーションを展開。
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巨大なチェーン同士の同盟、
ソフィスティケートされたブランド同士の協業。
世界の消費産業はアライアンスの大潮流の中にある。

それがマンハッタン五番街にはある。

タクシーでホテルに帰って、
仕事を片付けたり休んだり。

夕食はラーメン「一蘭」。
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1960年に福岡で創業した豚骨ラーメン。

2016年10月にブルックリンに出店し、
このマンハッタン・ミッドウェストには、
2018年3月に進出した。
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入り口を入るとセルフオーダーする。IMG_14944

完全な仕切り付きの座席システム。
個人別カウンター。
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「味集中カウンター」と呼んでいて、
顧客にラーメンに集中してもらう仕組みだ。

仕切られたテーブルの反対側に、
係りの人間がいて、
御簾の向こうから追加注文を聞いてくれる。IMG_14914

そして青い手袋をして、
ラーメンやドリンクを出してくれる。IMG_14824

ハイ、出てきました。
豚骨のラーメンの麺とツユ。
トッピングは別になっていて、
自分で盛り付ける。IMG_148744

茹で卵はうまく割れなかったけれど、
こんな感じのラーメンになりました。
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博多生まれの結城義晴。
マンハッタンで豚骨麺を堪能しました。

浅野秀二さんと写真。
満足げだ。
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ホテルに帰って、午後8時。
自室でオンライン会議。

㈱True Dataの取締役会。IMG_E12713
便利な時代となりました。

私自身はちょっと疲れていたけれど、
True Dataはみんな元気いっぱい。

良い報告をしてもらいました。
ありがとう。

マンハッタンの休息の一日。
あまり休んだ気分ではなかったけれど。
(つづきます)

〈結城義晴〉

2024年01月16日(火曜日)

米共和党アイオワ大会「トランプ勝利」とロピア米国研修1陣帰国

アメリカでは今、
アイオワ州が熱い。
「アメリカのハートランド」と言われる。
つまりはアメリカの中心地。

このアイオワ州で一番乗りで、
共和党の大統領候補者指名選挙が行われた。

ドナルド・トランプ前大統領が51%ほどを獲得、
2位はフロリダ州のロン・デサンティス知事、
3位はニッキー・ヘイリー元国連大使。
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予備選の前半のヤマ場は3月5日(火)。
「スーパーチューズデー」と呼ばれて、
15州の予備選・党員集会が集中する。

その後、7月15〜18日の共和党大会で、
正式に大統領候補が指名される。

このままトランプが共和党候補となると、
大変なことになる。

一方、民主党の候補者選挙は2月3日に、
南部サウスカロライナ州で開幕。

こちらは現職のジョー・バイデン大統領が、
8月19日〜22日の党大会で決まる。

さてロピア米国研修第1陣。

3日目の研修が終わると、
全員に自由視察時間が与えられる。

それぞれにマンハッタンの街を駆け巡る。
楽しんでほしい。

私たち講師陣と事務局はホテルに戻って、
それから夕方、集まった。
夕食はイータリー1号店の屋上レストラン。IMG_1449

電飾が美しい。
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相川博史団長と浅野秀二先生。
熱心に語り合った。
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事務局は今、ロピア傘下の㈱商人ねっと。
その工藤恵理佳さん(左)。
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スパークリングワインと赤ワイン、
そしてイタリア料理を楽しんだ。
左は東恩納歩さん。
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ホテルに帰って、疲れを癒す。
あっという間に朝が来て、
マーティン・ルーサー・キング牧師記念日。
アメリカの祝日。

私の部屋の窓の外の景色。IMG_11874

高層ビルの間にハドソン川が見える。IMG_11884

朝9時、リムジンバスで出発。
最後の車中講義で、
「自ら、変われ!」と訴えた。

40分ほどでジョン・F・ケネディ空港。IMG_11804

祝日でフリーウェイも空港も、
ガラガラ。

チェックインを済ませて、
全員写真。
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全員が満足の顔つきで、
帰国の便に乗り込んでいった。

全員に大きな期待を寄せたい。

ロピアはチーフ以上の全員が、
ニューヨーク研修を受ける。

毎年、200人に及ぶ。

それがロピアのビジョンと戦略を知覚し、
仕事に向き合う強い意思につながる。

私たち講師陣と団長と事務局は、
ニューヨークに残って、
第2陣を迎える。

ホテルまでは電車で帰ることにした。

エアトレインに乗る。
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地下鉄に乗り換えるときに、
チケットを買う。
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ガイドさんに助けてもらって、
チケットをゲット。
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ゲートを出る。
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地下鉄に乗り換えて、
ペンシルバニア駅へ。

そのマディソンスクエアガーデン。IMG_11834

ホテルはこの駅のそば。

ランチは韓国料理。

その途中にプレタマンジェ。
イギリス発のサンドイッチショップ。IMG_11854

2000年にアメリカに進出。
成功とはいいがたいが、
一定の成果を上げている。IMG_11864

第1陣を送り出して、
少しほっとした。

マンハッタンはどんどん寒くなる。
雪もちらつき始めた。

第2陣は極寒の中の研修となる。

それもよし。
頑張ります。
(つづきます)

〈結城義晴〉

2024年01月15日(月曜日)

ロピアNY研修3日目のEataly/Wegmans/Whole Foods

Everybody, Good Monday!
[2024vol③]

2024年第3週。
1月15日は日本では月曜日。

しかしアメリカは14日の日曜日。
ニューヨークに来て3日が過ぎた。

2024年のロピア米国研修。
第1陣の視察も今日が最終日。

毎朝の講義。
ザ・ニューヨーカー・ウィンダムホテル。
3階の会議室。
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いつものようにロピアの経営理念と、
7大用語の唱和。
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相川博史団長が重要なスピーチ。
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ロピアが何を目指しているのか。
なぜニューヨーク研修に、
全チーフを派遣するのか。
そのチーフは何をなすべきなのか。

ロピアの方向性を、
実にわかりやすく語ってくれた。
相川さんのスピーチは淡々としているが、
抽象的な内容をうまく表現する。

良い講話だった。

そして結城義晴の講義。
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相川さんの講話に続けて、
アメリカ小売業の理念経営を紹介した。
それから働きがいのある企業ランキング。
そしてカスタマーサティスファクションと、
エンプロイーサティスファクション。
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そのあとは、
肝心かなめのフォーマット戦略と、
ポジショニング戦略。

ニューヨークで実際に店舗を見て、
米国人マネジャーたちの話を聞いたあと、
戦略論を説明すると、
本当によく理解してくれる。

日本にいるときに、
いくら熱を入れて講義しても、
よほどの予備知識と理解力のある人以外は、
なかなかわからない。

ところがウォルマートを訪れ、
ターゲットを訪問すると、
その違いがわかる。
ポジショニングが理解される。

トレーダー・ジョーを見て、
ホールフーズを堪能して、
ウェグマンズを楽しんだら、
それぞれのフォーマット戦略が、
くっきりとわかる。IMG_1252
熱を入れて早口で講義したが、
今日は商品論まで到達できなかった。

オーガニックとプライベートブランド、
そしてバリューエンジニアリングなどは、
残りのわずかな時間に補足的に講義する。

セミナーが終わると、
リムジンバス。

最初に向かったのは、
ワンワールドトレードセンター。
9.11の跡地の再開発エリア。
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世界で一番美しい駅「オキュラス」。
スペイン人建築家サンティアゴ・カラトラバの設計。
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ここで静かに記念撮影。

それから鎮魂のプール。
ツインビル跡地につくられた。

短い観光を済ませると、
マディソンスクエアガーデンのそばにある、
イータリーへ。

2010年にオープンした、
ニューヨーク1号店のFLATIRON店。
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店舗は変形の十字型。
左手の入口から入ると、
イタリアの八百屋がある。
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店舗中央にはイタリアの魚屋。
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コンセプトは「学び、食べ、買う」。
市場であり、食堂であり、学校のような店。
「グロサラント」の極致。
日本でも話題になった。

その市場の肉屋。
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今もニューヨーカーに大人気だ。

生パスタ売場。
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Venchiはチョコレート専門店。
カラフルな売場づくりだ。IMG_10314

十字型の真ん中のスペースには、
どこからでもアクセスできるレストランがある。IMG_10294

市場の中に食堂がある。
食べて、見て、買って、楽しむ。IMG_10174

コロナ禍によって外食需要は激減。
しかし今、レストランの需要は戻ってきた。

だから対比的に商品の販売は苦戦か。

売場の至る所でセールを展開していた。
こちらは「ポップアップセール」のコーナー。
月刊商人舎12月号で特集した。
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開業後13年を経て、
地域になじんだイータリーだ。
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この建物の14階の屋上には、
イータリーのレストランがある。

次に向かったのは、
今回の視察の目玉。
ウェグマンズ・アスタープレイス店。
マンハッタン1号店だ。IMG_1288

ロワーマンハッタンの百貨店ワナメイカーの建物。
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地上1階と地下1階の2層店舗。
1階がウェグマンズのフードサービスゾーン。
デリ売場と寿司売場とベーカリー売場。
そして集中レジ。
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中央に作業場を設けたデリ。
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さらに壁面沿いにピザやアジアンフードなどを配置。IMG_1317

地下1階を結ぶのは1カ所のエスカレーター。
ショッピングカート専用エスカレーターが、
両サイドに設置されている。
これがなければカートショッピングができない。IMG_1322

地下1階は生鮮3部門とデアリー(乳製品)と、
冷凍食品、グロサリーの売場。
秀逸のフロアとなった。

その入口の青果部門。
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ウェグマンズらしく、
平台を多用して、豊富な品揃えだ。
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この店でウェグマンズは大きな挑戦を試みた。
日本の魚売場を本格的に展開したことだ。

日本の㈱魚力が全面的に協力している。

日曜のこの日、
まぐろの解体ショーを行った。IMG_1340

責任者のエイドリアン M・ハッチンズさんが、
大ぶりのまぐろを準備する。IMG_1348

実演の口上もよく練られていて、
見事なショーとなっている。
kaitai

そのエイドリアンさんにインタビューした。
32歳の好青年。
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「日本の魚文化に敬意を持っています。
本物の魚売場を全店で展開したい」
(インタビューの詳細は月刊商人舎2月号で掲載する)
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㈱魚力から指導に訪れている壁巣恵弥さん。
エイドリアンさんから全幅の信頼を得ている。
壁巣さんも加わって記念写真。IMG_1387

最後の視察店は、
ハドソンヤードにある、
ホールフーズ。
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Now Open!
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1階には対面ドリンク販売コーナーと、
コンビニエンスフードのショップがある。
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エスカレーターを登った2階が本格売場。
ミートとシーフードは対面売場だ。IMG_1435

チーズショップも対面方式。IMG_1439

店中が白い什器でつくられていて、
清潔感と美観を兼ね備えている。IMG_1440

ホールフーズが考え出したセルフデリ売場。
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そしてセルフレジ。
キャッシュはお断り。IMG_11664

2階のフードコートでランチ。
相川博史団長と事務局の商人ねっとのお二人。IMG_11714
研修3日目は2時間の講義と、
イータリー、ウェグマンズ、
そしてホールフーズマーケット。

尖がった店ばかり。
際立つポジショニングの店舗だけ。

濃密で豊かな視察研修の1日だった。

では、皆さん、今週も、
Good Monday!
(つづきます)

〈結城義晴〉

2024年01月14日(日曜日)

「台湾総統選挙」とロピア・ニューヨーク研修2日目の「競争の激化」

華民国の総統選挙。

国民全体の直接選挙で、
正副総統が決まる。

「台湾民主化」の父と言われた李登輝総統。
その李第4代総統が1994年に、
中華民国憲法を改定して制度化した。

任期は4年。

だからアメリカ合衆国大統領選挙と、
同じ年に行われる。

そして今回は、
与党・民進党の・現副総統が当選。
蔡英文現総統の路線を継承する政治家だ。
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中国の威嚇に強く反発する姿勢を貫く。
それを国民が支持したことになる。

副総統には蕭美琴駐米大使が就任する。
新しい副総統も親米反中である。

投票率は71.9%。
前回の2020年選挙よりも約3ポイント下がった。
それでも高い投票率で、国民が反中を支持した。

頼新総統の得票率は40.05%。

中国の習近平指導部は頼氏を敵視してきた。
台湾独立志向の強い「トラブルメーカー」と。

しかしそれこそが台湾の民主化である。

総統選と同時に実施された立法委員選挙は、
中国派の国民党が52議席で第1党となった。
民進党は1議席の差で第2党に転落した。

まだまだ大変な国情に変わりはない。

日本の上川陽子外相は談話を発表。
「民主的な選挙の円滑な実施と
頼氏の当選に祝意を表する」

「基本的価値を共有し、
緊密な経済関係と人的往来を有する
極めて重要なパートナーで、
大切な友人だ」

これに対して、中国はすぐに反発した。

それでも日本の意思を示したことは、
高く評価されるに違いない。

さて、私はニューヨーク。
日本を発って、
ブルックリンを中心に廻った初日は、
26時間ほど不眠不休だった。

ぐっすりと眠って、
二日目となった。

ロピアのニューヨーク研修2024の第1陣。

朝8時から結城義晴の講義。
The New Yorker Wyndham Hotelの会議室。

初めにロピアの経営理念と7大用語の唱和。
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1日の行動はここから始まる。
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初日のおさらいをしてから、
「アメリカ視察の基本的な態度」

ここから始まる。

商業界主幹倉本長治
「創意を尊びつつ良いことは真似ろ」
つまりアメリカをすべて信じるな。

ピーター・ドラッカー
「基本と原則を補助線にせよ」

基本や原則と言われるものは、
補助線と考えて、
自分の目の現実を、
アメリカの現場で見て、聞いて、
自分で判断せよ。

そして「コンシューマー・ドクトリン」
故ジョン・F・ケネディ大統領が、
1962年3月に宣言した。

第一に、安全である権利。
第二に、知らされる権利。
第三に、選択できる権利。
第四に、意見を聞き遂げられる権利。

米国の消費産業は、
この消費者の権利を最優先する。

そしてアメリカ小売業の二つの共通理念。

サム・ウォルトンの言葉。
Retail is Detail.
「小売りの神は細部に宿る」
Take Care of Customers and Associates.
「お客様と仲間たちに配慮せよ」

日米に共通する重要な指針。

第1に、客数主義。
第2に、それが伸び続けること。

最後に4つの目。
すなわち虫の目、鳥の目、魚の目、
そして心の目。

ここから講義は始まる。

アメリカで学ぶために、
経済動向や人口動態なども、
知っておかねばならない。

それらをわかりやすく説明した。

ニューヨークのマーケット動向も、
データをもとに解説した。
IMG_1073

コロナが米国の消費者と小売業に、
どのような変化をもたらしたのか。
その変化は早まったのか。IMG_1077

インディペンデント企業の優位性を、
アメリカのパブリックスやウェグマンズを例に、
強調した。

そしてロピアが目指すべき方向を、
結城義晴の視点で力説した。
IMG_1079

レース型からコンテスト型に変わり、
寡占、三占、複占へと大きく変化した。

これも競争戦略として、
認識しておかねばならない。

ロピアを取り巻く日本の小売環境は、
大きく変わっていく。IMG_1088

8時から9時50分までの110分間、
小売業の競争のダイナミズムを
結城義晴の持論を交えて講義した。

そして専用バスに乗り込むと、
1時間ほどかけて、
ニュージャージー州のウッドブリッジへ。IMG_0855

やってきたのはウェグマンズ。
IMG_1102

2階にイートインスペースがあり、
美しい売場を見下ろすことができる。
IMG_0894

市場感のある青果売場。
これがウェグマンズの第一の魅力だ。
IMG_1104

その奥のチーズ売場。
世界中から商品を調達する。
IMG_0874

鮮魚は氷を敷いて対面で販売。IMG_0867

昼食はウェグマンズのデリ。
相川博史団長が、
たくさんデリを買い込んで、
皆にどんどん試食させる。
これがロピアの企業文化だ。

全員で記念撮影。
IMG_1091

ラブラブロピアのハートマークでも。
IMG_1097

ウッドブリッジから北上して、
モリスタウンのショップライトへ。
IMG_0946

ボランタリーチェーンの1店。
ショップライトの中でも秀逸の店。
IMG_0900

生鮮3部門やインストアベーカリー、
さらにデリカテッセンなどは、
屋号サインを掲げた店づくり。
これはロピアと同じだ。
IMG_0913

大人気の「ボアーズヘッド」ブランドも扱う。IMG_0901

レジでは地元の高校生が、
黄色いT シャツ姿で課外研修。
地域社会との連携として、
実にいい取り組みだ。
IMG_0943

すぐそばで競争するリドル。
ドイツ出身のボックスストア。
アルディより遅れて2017年に米国進出。
すでに170店舗ほどに成長。
IMG_0976

導入部は青果とベーカリー。
ベーカリーの什器はオリジナルで、
アルディよりもずっと買いやすい。
しかもおいしい。
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アルディと同じフォーマットだが、
大きな違いはウィークリープロモーション。
売場の各所で真っ赤なサインを掲げ、
お買い得商品を訴求する。
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アルディは1979年に米国進出を果たした。
リドルが38年後に登場した。

両者が競争を始めると、
ウォルマートでもうかうかしていられない。
ウェグマンズにも危機感がある。
現にイギリスではテスコまで甚大な被害を受けている。

「競争の激化」の新しい局面である。
注目しておかねばならない。

急遽、ハドソンパークに立ち寄る。
ニュージャージー州のハドソン河畔。
IMG_0978

青空の下で摩天楼を一望できる。
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後半の視察は、
ブロードウェイ沿いの4店舗。
歩きながら自由に視察する。

ゼイバース。
たった1店舗だけだが、
固定客がしっかりついている人気の店。IMG_0988

世界中から集められたチーズ。IMG_0982

スモークフィッシュ。
この店が誕生した時からの、
名物商品だ。
IMG_0984

そして自家焙煎のコーヒー。IMG_0986

ニューヨークデリのシタレラ。IMG_0994

惣菜と鮮魚の強い スーパーマーケット。
だから多種多様な魚介類が並ぶ。
もちろん対面販売。IMG_0989

フェアウェイマーケット本店。IMG_0995

青果出身でボリューム陳列が特徴だったが、
コロナを経て、青果売場はやや縮小された。IMG_0997

コロナ以上に、
周辺のスーパーマーケットに影響を与えたのが、
トレーダー・ジョー。IMG_1194

地下1階と2階の2層店舗。
大繁盛店だ。
IMG_1196

バナナ売場には、
ビルをよじ登るゴリラ。IMG_1198

2層の売場はエスカレーターで
ワンウェイコントロールされる。
ショッピングカート専用のレーンは必須だ。
だからお客は気兼ねなく、
たくさんの商品をカートショッピングすることができる。IMG_1205

2層店舗の理想形だ。

同じビルの1階と2階には
ドラッグストアのデュアンリードが入っている。
ウォルグリーン傘下。

1階はコンビニ機能。IMG_1218

2階はHBCとファーマシーだが、
ほとんどの棚がガラス棚で
鍵がかけられていた。

少ない人数で運営しているから、
驚くほどに万引きが多い。

もはやself-serviceではなくなっている。IMG_1219

すべての研修を終えて日が暮れると、
街はエキサイティングなネオンに彩られる。
タイムズスクエアは人人人。IMG_0999

夕食は近くの中華料理店「シェフ ユー」。IMG_1008

相川博史団長と講師陣、それに事務局。
ニューヨークの飛び切りの中華を楽しんだ。IMG_1224

いい研修が終わると、
みな、優しい笑顔になれる。

発見や収穫も多かった。

今日も一日、お疲れさま。
(つづきます)

〈結城義晴〉

2024年01月13日(土曜日)

2024年最初の米国訪問はエキサイティング・ニューヨーク

1月12日、午前7時に、
横浜エアーターミナルへ。
通称、YCAT。

リムジンバスに乗り込んで、
ベイブリッジを渡る。

横浜港が美しい。
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そして富士山とみなとみらい。  IMG_06844

40分ほどで羽田空港国際線の第3ターミナル。
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羽田も正月の衝突事故から復旧した。
IMG_06924

今日から21日まで、
ロピアのアメリカ研修会。

その第一陣の出発。
掲げられたロピタを目印に、
団員が集合してくる。
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全員が揃って、簡単な団結式。
IMG_0940

団長の相川博史取締役が、
研修の目的を説明。
IMG_0944
ロピアは全チーフがこの米国研修を受ける。
今回は1月と2月で200名となる。

そして第1陣リーダーの黒澤誠さん。
IMG_0948

チェックインすると、
私はラウンジで恒例のJALカレー。
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11時05分発のJAL006便。
しかし15分ほど遅れて出発。IMG_0703

大谷翔平が送り出してくれた。
IMG_06974

12時間15分のフライト。
今回は映画を3本見た。

快適な旅で、
ジョンFケネディ国際空港に到着。

すぐに専用バスで、
ロングアイランド地区へ。

なんといっても最初はウォルマートへ。
世界最大の小売業にして、
世界最大の企業。
IMG_0704

鳥が一列に屋根に並んでいる。
やってくる顧客を眺めているようだ。
そして星条旗がはためく。
これこそアメリカの象徴だ。
IMG_0745

ウォルマートは金曜にもかかわらず、
多くのお客がやってきている。
IMG_0971

アメリカは来週の月曜が、
キング牧師記念日の祝日。
マーティン・ルーサー・キング・ジュニアの誕生日を
国民の祝日としたもの。

三連休を前に、
たくさんの品を買い出しにきている。

そんな混雑の中でも、
できるだけ団員に説明する。
IMG_0955

質問にも答える。
IMG_0958

もちろん車中でも講義する。
IMG_0974

5000坪級のスーパーセンターの次は、
1万平方フィートのトレーダー・ジョーへ。IMG_0748

280坪のリミテッドアソートメントストア。
ここでは店長のインタビューもできた。
現地コーディネーターの
浅野秀二さんが活躍した。

しかし顔出しや店内撮影はNG。

そこで買物をして感謝。
IMG_0983

続いてターゲットへ。
大型のパワーセンターの核店舗。
IMG_0984

ウォルマートと同じように、
主に二つのフォーマットを展開する。
ディスカウントストア「ターゲット」と
食品強化の「スーパーターゲット」。

そしてこの店で驚くものを発見した。

実にいい店だった。
詳細は月刊商人舎で報告しよう。

同じモールの一角にある
アルディ。
IMG_0793

ドイツ発祥のボックスストア。

トレーダー・ジョーも、
アルディ資本の傘下にある。

2023年末段階で、
全米に2813店を展開する。
全米チェーンストアランキングでは、
合わせて15位。

アルディは店数では、
ウォルマート、クローガーに次いで、
全米第3位となった。

さらにアルディの並びにある
ショップライト。
IMG_1039

ニューヨーク・ニューアーク地区において、
市場占拠率では19%の1位。

ただしボランタリーチェーンだから、
企業によって、店によって、
善し悪しがある。

この店は乱雑ではあるものの、
大繁盛店だった。

ボランタリーチェーンの実力が、
飛躍的に向上している。

初日の視察の最後は、
ブルックリン地区。
ホールフーズ環境対策店。 IMG_1040

店中に環境対応の工夫が施され、
2階の屋上部分には、
水耕栽培の温室「ゴッサムグリーン」がある。IMG_0822

久々に訪問した。

新築の時も美しい店だと思ったが、
時が経っても美しさが磨かれている。
そんな印象を受けた。IMG_0848

こうしてニューヨーク初日は、
6店舗を視察した。

そしてホテルへ。
ミッドタウンにある
ザ・ニューヨーカー・ウィンダムホテル。
IMG_1047

チェックインして荷物を部屋に収めると、
専用バスで夕食会場へ。
ベンジャミン・プライムステーキハウス。
IMG_0852

初めに相川団長のあいさつ。
IMG_1049

乾杯の発声は
浅野秀二さん。
IMG_1054

三人でビールの乾杯。IMG_1061

前菜はシーフードの盛り合わせ。IMG_1064

メインはポーターハウスステーキ。
IMG_1066

1皿が2人前。
テンダーロインとサーロインを、
両方味わえるステーキの王様。

この店には岸田総理もやってきた。
マネジャーが出てきて、
嬉しそうにツーショットの写真を見せてくれた。

本物の味を食べて、学んでもらう。
それがロピアの研修だ。

私も大満足。
IMG_1067

機内でちょっと仮眠したが、
講義をし続けて、
24時間以上も活動した。

これから10日間、
ニューヨークを駆け巡る。

しばしのお付き合いを、
お願いしておく。
(つづきます)

〈結城義晴〉

2024年01月12日(金曜日)

荒井伸也の「原則通りにやっていればうまくいく仕事です」

横浜ベイホテル東急。
横浜の商人舎オフィスから、
タクシーで10分ほど。

オール日本スーパーマーケット協会の、
新年トップ経営研修会。ajs_hallIMG_7649

会場は地下2階、
クイーンズグランドボールルーム。

会員企業54社のトップ64名、
賛助会員企業を含め約580名が参集。ajs_hall_IMG_7663
新年のトップを切って開催されるのがこの会だ。

冒頭のあいさつは田尻一会長。
元サミット㈱社長。

「失われた30年」について、
スライドを使ってていねいに説明。ajs_tajiriIMG_7653

1991年から2021年の30年間で、
小売店舗数は2.7倍に増加した。
売場面積は1.9倍、従業員数は2.3倍になった。
そして、売上げは1.1倍。

その間、人口は減少した。
当然の人手不足。

経営を変えなければならない時期にきた。

そんな内容だった。

続いて研修会。
テーマは、
「持続的な食料システムの実現に向けた
地域密着型スーパーマーケットの役割」
前段の特別講演は、
農林水産省の長久保牧衣子さん。
同省みどりの食料システム戦略グループ。

食料・農林水産業を取り巻く状況の説明、
そして課題提起。
さらにみどりの食料システム戦略の概要、
その取り組みの現状と今後。

続いてパネルディスカッション。
生産者、農業機器メーカー、
そしてスーパーマーケット経営者が、
それぞれの取り組みを報告した。ajs_seminar2_IMG_7661

パネリストは講師の久保牧衣子さん、
生産者ではつむぎて農園杉山修一さん、
(株)関東地区昔帰りの会社長の小暮郁夫さん、
井関農機(株)顧問の鈴木良典さん。

コーディネーターは、
中村伸一郎常務理事。

会員スーパーマーケットからは、
㈱サンプラザの山口力社長。
サンプラザは大阪府南部を中心に、
スーパーマーケット36店舗を展開する。
別会社では惣菜工場を運営し、
学校給食の製造受託を行ったり、
植物工場の運営も行う。
1次産業から3次産業まで手掛ける食品流通グループ。
エコ農産物をはじめとした販売の実際から、
堺市に設けている植物工場での取り組みまで、
的確な報告だった。

休憩に入って、
セイミヤ社長の加藤勝正さん。
もはや最長老。
seimiya_IMG_7672

休憩後、中村常務理事から重要なレクチャー。
「技能実習・特定技能をめぐる状況」

その後、新入賛助会員の紹介。
今回は4社が新規加入。

ここまでで行事は終了。

あとはホワイエで賀詞交歓会。

私は控室に荒井伸也さんを訪ねた。
同協会名誉会長。
夫人の恭子さんが付き添う。araishinya_IMG_7674
いろいろお話を聞いた。

「日本のスーパーマーケット産業は、
正念場を迎えています」
私が言うと、荒井さんは答えた。
原則通りにやっていれば、
うまくいく仕事です。
スーパーマーケットは」

素晴らしい。

これです。

「商社などは原則がわからないから、
原則通りというのがない。
面倒な仕事です」

その通り。

六重苦だとか、
正念場だとか、
M&Aだとか。

言い過ぎたかもしれない。

原則通りにやる。
そうすればうまくいく。

故北野祐次さんも、
荒井伸也さんも、
その原則を唱えた。

AJSは原則主義を貫徹した。
それが忘れられている。

私はその原則の上に、
わが社らしさを加える必要があると思う。

そのまえに「原則通り」である。

コーネル大学のフォーマット論は、
基本業態の原則に、
ポジショニングをプラスする。

その原則をおろそかにしてはならない。

そんな話をしていると、
セブンスター会長兼社長の玉置泰さんが合流。arai&tamaki_IMG_7679

それからホワイエで第一屋製パンの面々に会った。
取締役副社長の小山一郎さん(私の隣)、
営業グループリーダーの平賀直樹さん(左)、
広域営業部長の吉田大作さん(右)。
期待しています。
daiiichi_IMG_7684

マツモト社長の松本健司さん。
春に京都を訪れます。
matsumoto_IMG_7682

17時20分からは懇親会。
乾杯は全農パールライス社長の中野吉庸さん。ajs_party_IMG_7687

私は一番前のテーブルで、
荒井さんの隣の席だった。

ヤマナカ社長の中野義久さんと、
話し込んだ。

今回、新規賛助会員となったのが、
㈱プログレスデザイン。
社長の西川隆さんと、
取締役営業部長の柳本浩三郎さん。progres_IMG_7693

デリシア社長の萩原清さん。delicia_IMG_7696

いちやまマート社長の三科正嗣さんを、
ブルーチップ社長の宮本常一さんと囲む。mishina_IMG_E7703

サミット社長の服部哲也さん。hattori_IMG_7705
服部さんに荒井さんの言葉を伝えたら、
「再現性が大事だと、
荒井さんから教えられました」と、
加えてくれた。

原則通りにやるから、
再現性が担保される。

それがスーパーマーケットの鉄則だ。

懇親会のおわりごろに、
マルイチ社長の高木大さん。
いつも元気いっぱい、
うれしくなる。
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最後にサンプラザ社長の山口力さん。
パネルディスカッションは良かった。sunplaza_IMG_7712

そして最後の最後はこの人、
AJS会長の田尻一さん。yajiri_IMG_7710
AJSをよろしくお願いします。

「スーパーマーケットは、
原則通りにやっていれば、
うまくいく仕事です」

すべての人を勇気づける言葉だ。

ありがとうございました。

〈結城義晴〉

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