結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2009年12月28日(月曜日)

今週こそ現場に居続けて、現場に学べ!

Ladies and Gentlemen! Good Monday!  

2009年最後の週。

「厳しさに学べ!」  
これがこの最後の月の商人舎標語。

12月1日のブログで宣言した。

「この12月商戦は、厳しい」  
ウォルマート副社長ジョン・フレミングの言葉を引いた。
「今12月商戦は厳しくて、本格化が遅い」  
その本格化が、今週末。
今週前半は、その準備の期間。  

厳しい消費。
厳しい経済。
厳しい商売。
厳しい経営。

しかし、だからこそ、
その「厳しさ」に「学びたい」。

「不況は商人を鍛える」    
商業界創始者の故倉本長治先生は言った。

不況に学んだ者が、
「自己革新」を遂げ、
成長を果たした。  

私は、先月の終わり、
11月30日の「Good Monday」で、
そのための条件を上げた。

「こんな時に、私たちがやらねばならないこと。
それは自分の城を守ることだ」  

「なにかを守る時に必要なのは、
とにかくそこに存在することだ。
デンと居続けることである」  

「この12月、私たちは、
現場に居続けねばならない」  

その12月の心構えを、
故上野光平先生の『自己啓発のすすめ』から引用した。  

「本当の勉強とは、
学んだものをすべて忘れてしまった後でも、
なお自分に残っているものをもつこと」である。  
  

さらに私は書いた。

「激動の12月。
浮かれることなく、
現場に根を下ろした仕事をしたい。
それが、私たちに、
本当の『学び』を教えてくれる」

まさに、この1カ月の集大成が今週。
この1年の総決算が今週。

私たちは、デンと現場に居続け、
「商売は祭りだ」と胸を張ろう。  

現場にいると、こんなエピソードも生まれる。

「大晦日のちょっと良い話」  
<『お客様のために 一番大切なこと』(結城義晴著・中経出版)より>  

2006年12月31日、大晦日。
東北のスーパーマーケットとして、
日本有数のクォリティとホスピタリティを誇るヨークベニマルの、
ある店の社員食堂でのこと。
 
ちょうどお昼を過ぎた時間帯。
パートタイマーさんが3人、遅い昼食休憩に入っていた。 
  

ヨークベニマルでは、8割がたのパートタイマーが、
自分で弁当をこしらえて持ってくるという。
倹約のためだ。

忙しい年末の仕事の中の、ほっと一息つく瞬間。
突然、鉄腕アトムのテーマ音楽がかかった。

すると3人のパートさんが、誰言うとも無く、
静かに自分たちのお弁当箱にハンカチをかぶせて、
店に出て行った。

ヨークベニマルでは、お客さんがレジに並ぶと、
店内に、耳になじんだあの鉄腕アトムのテーマが流れる。
店員さんたちに知らせるためである。

大晦日だから、当然のことかもしれないが、
昼のピークタイムが終わったにもかかわらず、
このとき鉄腕アトムが鳴り響いたのだ。
パートさんたちは、レジに入るために昼食を中断したのである。

10分ほどしてから、彼女たちは帰ってきて、
またハンカチをとって、昼食の続きをとったというが、
このさりげない姿に、
偶然にもこの店に年末の激励に訪れていた同社大高善興社長は、
ひどく感動した。
もちろん心から感謝した。

小売業の店に、お客は、毎日のようにやってくる。
もちろん商品が確かだから、この店にやってくるのだろう。
良い品が安いから、やってくるのかもしれない。
しかし、こんなパートタイマーさんがレジで迎えてくれるからこそ、
この店が好きだと思ってくれる顧客は多い。

ヨークベニマルの高い支持率は、
こういった全従業員の日常の行動に支えられている。

私は、「弁当箱にハンカチをかぶせて店に出て行くパートさん」の姿を、
想像するだけで、心がジンとしてくる。
私も心から、感謝。
[結城義晴]  
          

これは大高善興社長から直接、聞いた話。
現場に居続けるから、
こんな感動の場面に遭遇することができる。
現場に居続けるから、
真の学びをすることができる。

皆さん、現場に居るだけでいい。
そして熱血漢・佐藤勝人言うところの「商売は祭りだ」を、
本気になって実践するだけでいい。

今週は、それだけで、
学ぶことができる。
それだけで、
成長することができる。

ありがたい今週が、始まった。

Ladies and Gentlemen! Good Monday!  

<結城義晴>  

  

2009年12月27日(日曜日)

ジジのポリシー[2009年最終日曜版]

ことしも、
おわりに、
ちかづいてきました。
j1

ボクのなまえは、ジジ。
j2
このコーナーに、
ことし、52回、
でました。

ご愛読、感謝いたします。
j3
ボクは、ずっと、
マイペース。

ボクは、いつも、
シンプル・ライフ。

そしてぼくは、かわらず、
スロー・ライフ。

それがいちばん、いい。

s1
人間は、
「もっともっと」
「あれもこれも」
「はやくはやく」

j4
でもボクは、
「ちょうどちょうど」
「これだけこれだけ」
「ゆっくりゆっくり」

うつくしいこと。
やさしいこと。
あたたかいこと。
s2
それが、
とても、
たいせつだと、
おもう。
j5

フジの山からみた雲。
f

自然は、すごい。
j6

ススキの原。
s

ボクは、
ちっぽけなネコだけど、
ユウキヨシハルのおとうさんと、
いつも、いっしょ。
j7
それで、いい。
それが、いい。

清里の虹。
r

ちいさな喜び、
ささやかな幸せ、
あすへの希望。

マイペース。
シンプル・ライフ。
スロー・ライフ。
j8
ゆく年は、これで、
生きてきました。

くる年も、それで、
生きていきます。

マイペース、
シンプル・ライフ。
スロー・ライフ。
j9
もしかしたらこれが、
「ポスト・モダン」
なのかもしれません。

くる年も、
よろしく、
おねがいします。

<『ジジの気分』(未刊)より>  

2009年12月26日(土曜日)

年末「際」商戦は商人最大のお祭りだ!

株式会社商人舎。
2009年の営業は昨日で終了しました。
本日より、冬季休業に入ります。

1年間ありがとうございました。
心から感謝申し上げます。

皆様にとって、新しい年が、
よりよいものであることを祈念いたします。

来年も宜しくお願い致します。

[商人舎一同]  

会社は一応、営業を終了しましたが、
代表取締役、ゼネラルマネジャーは、
動き続けます。
メール[info@shoninsha.co.jp] 携帯電話など、
緊急の場合には、ご連絡ください。

さて、日本の国内総生産、GDP。  
2008年度の国民経済計算が確定され、
内閣府から発表された。

国民一人当たり名目GDPは、
387万1000円。  

前年比較でマイナス4.1%。  
6年ぶりの減少という。

ドルに換算して国際比較すると第19位。
18位がイタリア、20位がスペイン。
私は両国にジャーナリストの仲間がいるが、
こんなランクも悪くはないと思う。

ただし1993年には2位だった。
過去の栄光に比べると、
やや落胆もするかもしれないが。
小さな喜び、
ささやかな幸せ、
明日への希望。  

これが今のところの合言葉だから、
GDP国際ランキングも妥当なところだろう。

2008年度の国民所得は前年比マイナス7.1%で、
6年ぶりに減少。
最大の落ち込み幅。

家計の可処分所得は減少したが、
家計の貯蓄率は3.3%と1.6%分上昇。

消費に回らなくなったことは確かだ。
それが2009年の終わりに、
深刻な現象として現れようとしている。

一方、日本フードサービス協会発表の11月の外食産業
前年同月比マイナス5.5%。  
あまり驚くような数字ではないと思われるが、
現行の開示方法となってから最大のダウン率。

客数はマイナス0.2%だから、
そうそう深刻になるものではないが、
客単価は5.5%のマイナスで、
企業や店を経営している側から考えると、
きわめて深刻な数値。

日本マクドナルドまで既存店が6.0%ダウンした。

さて皆さんのクリスマス商戦、
いかがだったろうか。

イトーヨーカ堂は昨日から、
早くも「福袋」を売り始めた。
正月用に用意した78万個のうち5万個を先行販売する。

イオンは、350万個の過去最大の福袋を用意しているが、
こちらは元旦から売り出す。

どこでも、過去最大の施策、過去にやったことがない政策を、
次々に繰り出す。

しかし一番大事なことは、
自分のお客様から、
長く長く信頼されること。

この一瞬の積み重ねが、
顧客の信頼に結び付いているのか。
それを自問し続けなければならない。

だから私は、いつも書く。

まだ、
遅くは、
ない。  

前を向いて、
お客様を楽しませよう。
自ら楽しもう。

小さな喜び、
ささやかな幸せ、
明日への希望。

「ミスター・サトカメ」こと、
佐藤カメラ専務・佐藤勝人さんが、
その人気ブログ[経営一刀両断]第1207話に書いている。

「年末年始 一大商戦 商売は祭りだ」   

「最近では正月を休むという案も
チラホラ聞きますが
情けない話ですね(笑)

それは商人がサラリーマン化されている証拠です」

「病院も消防も警官も
テレビも天皇杯もみんなして休むのか?
そんな馬鹿な話どこにある

我々商人は
一般人が休んでいる時こそ忙しい
それこそ商売は祭りなんだよ

一般人が休みの時に休みたければ
商人なんて道を選ぶなよ」  

「年末年始
毎年元気よく『商売=お祭り』ができることを
ありがたく
わくわく
エキサイティングに感じないで
商人と言えるか」

「サラリーマン化された商人ども
俺たちは一般人じゃないことぐらい知れ」

痛快な一発。
さすがミスター・サトカメ。

「商売はお祭りだ」  
この意気で、
お客様を、楽しませよう。
自ら、楽しもう。

今日12月26日から、
一気に31日までの6日間。
年末「際の商戦」。

「ここは商人最大のお祭りだ」
その上、祭りが終わったら、
希望の来年が待っている。

<結城義晴>  

2009年12月25日(金曜日)

日経MJ「小売りヒット番付」と二つの賢い消費トレンド

今日こそ、胸を張って、
Merry Christmas! 

昨日も書いたけれど、
もともとは冬至を過ぎたことを祝うお祭り。
そして「ハジマリニ カシコイモノ ゴザル」のお祭り。

胸を張って、楽しみたいし、楽しませたい。

昨日の夕方の都心ウォッチング。
売れていたもの。

チキン、サラダ、ケーキ、ワイン。  
この4点セット。
わかりやすくて、
ストレートな消費。

昨日、チキン、サラダ、ケーキ、ワインを、
売り逃したり、品切れさせたとしたら、
これは今年のクリスマス商戦は終わり。

年末も、際の勝負となる。  
わかりやすくて、ストレートな消費。

ちょっとひねったりしても、
よほどそれが既存の顧客に浸透していない限り、
みな、すべる。

そう、芸人の「受けない芸」となる。

ゆめゆめ、油断すべからず。

さて、23日の天皇誕生日を過ぎてから、
首都圏の朝の電車がすき始めた。

やはり巣ごもり生活に入っている。

しかし消費は典型的なものしか促進されない。

顧客たちは、消費者は、
「何」を楽しんでいるのか。
「何か」を楽しんでいる。

小さな喜び、
ささやかな幸せ、
明日への希望。  

これを楽しんでいる。

だが、その光景を見ていると、
確かに顧客たちは、
賢くなっている。

消費という面では、
きわめてスマートでクレバーになっている。

この大前提を忘れて、
子供じみた素人の「芸」を見せてはいけない。

すべる。

今年ヒットしたもの。

日経MJが「ヒット番付」を特集している。
その小売り編。

横綱 セールあの手この手
大関 大衆薬ビジネス
関脇 EDLP
小結 スーパーの格安衣料品
前頭 百貨店に格安専門店
同  企業の農場
同  大丸・心斎橋店北館
同  格安弁当
同  PBビール・ワイン
同  ネット事業 

それぞれに異論もあろうが、
業界最高権威の日経MJということでお許しいただいて、
この中で、低価格路線が半数を占め、
トップの横綱に「セールあの手この手」があるのだから、
今年の二大トレンドは、
①低価格
②あの手この手の販促  

だったということになる。

それ以外は、薬事法改正に絡んだ「大関 大衆薬ビジネス」、
農業、ネット事業など、新しい分野の開拓。
大丸・心斎橋店の大幅増床リニューアル。

しかしこの小売り側のアプローチに対して、
顧客の側の底流にあるのは、あくまでも、
「賢い消費」だと思う。  

2009年の風俗といえば、
「お笑い芸人ブーム」だったか。

しかしブームが引き起こすのは、
顧客の目が肥えてくるという現象である。

だから小学生ですら、
素人の様な稚拙な「芸」を見抜く。

消費についても同様だ。
顧客は、見抜いている。
本物の低価格と的確な販促。  

今日終了するクリスマス商戦。
手際良く、賢く、始末して、
臨むのは、明日からの年末「際の商戦」。

私はいつも、言う。

まだ、
遅くは、
ない。  
 

頼む。  

すべるな。  

<結城義晴>  

2009年12月24日(木曜日)

「ハジマリニカシコイモノゴザル」小さな喜び、ささやかな幸せ、明日への希望。

Merry Christmas!  
しかしこれは、今日の言葉ではない。
今夜からのあいさつ。

今日は、クリスマス・イブ。

イエス・キリストの誕生日と、
一般には言われているが、
どうもそうではないらしい。

新約聖書には、
ナザレのイエスが生まれた日を特定する表記はない。
世界の様々なキリスト教宗派でも、
「Nativity」という言葉を使う。
日本語にすると「降誕」となる。

もちろん一般には「birth」(生誕)も使うようだが、
この場合には「the birth of Jesus Christ」と続けて言う。
「イエス・キリストの誕生」といった感じ。

しかし繰り返すが、キリストの生まれた日ではない。
「冬至」を過ぎた祭りから転用されたらしい。

その降誕祭は、本来、日没から始まり日没に終わる。
クリスマスは、24日の日没から始まり、
25日の日没に終わる。

クリスマス・イブの「イブ」はEveと表記する。
これは「evening」の略。
すなわち「夜」。

冬至の祭りならば、
キリスト教徒でない者にも、
胸を張って祝うことができるような気がする。

さて先週から始まり、
昨日から本番の「クリスマス・イベント」。
楽しんでほしいし、楽しませてほしい。

小さな喜び、
ささやかな幸せ、
明日への希望。  

これが今年末から来年初の合言葉。

私の本『メッセージ』(商業界刊)より、「言葉」の一節。

瞬間、言葉を失う。
言語シンドロームか。
会話イップスか。

言いたいことが言えない。
私にもある。
だからこれは許そう。

しかし、商売に言葉は欠かせない。
仕事に専門用語は不可欠だ。
取り引き・取り組みに会話の手はぬけない。

難しいけれど、それでしか表わせない深い意味。
そのまま英語だが、新しい魅力的な概念を込めた用語。
記号だけれど、何度も使うに便利なもの。

商品という単語。
売場という文章。
店という思想。

半面、疲れ果てた古い言葉。
心のこもらない接客七大用語。
口先だけのマニュアル常套句。

独り善がりのひけらかし修飾語。
売り言葉に買い言葉。
体系のない借りもののカタカナ羅列語。

   はじめに言葉あり
   言葉は神とともにあり
   言葉はすなわち神なりき (「ヨハネ福音書」)

   言葉で仕事し、
   言葉で思索し、
   言葉で成長する。

新人諸君、先輩諸氏。
社長も部長も店長も。
モノ言わぬ者は、去れ。

評論家も、コンサルタントも。
識者も、学者も、編集者も。
考えぬ者は滅びることを知れ。

(「第6章 イノベーション」より)  

この中に出てくる「ヨハネ福音書」に関して。

面白い本がある。
『ギュツラフ訳 ヨハネによる福音書』(日本聖書協会)
オランダ人宣教師ギュツラフが訳した最古の日本語聖書。
この日本語訳は、
3人の日本人遭難少年たちの手助けによって完成。

ハジマリニ カシコイモノ ゴザル、
コノカシコイモノ ゴクラクトモニ ゴザル、
コノカシコイモノワ ゴクラク。  

「カシコイモノ」は「言葉」。
「ゴクラク」は「神」。

神のことを表現するに「極楽」という語を使った。
そしてギリシャ語の「ロゴス」を「賢いもの」と訳した。
現在の聖書訳では、ロゴスを「言葉」と表現している。

ロゴスから英語のロジックが生まれた。
すなわち、論理、理性。

はじめにロジックがあった。
ロジックは神と共にあった。
すなわちロジックこそ神であった。

ハジマリニ カシコイモノ ゴザル、
コノカシコイモノ ゴクラクトモニ ゴザル、
コノカシコイモノワ ゴクラク。  

こう繰り返していると、
クリスマス・イブを、
楽しむことも楽しませることも、
再び、胸を張って、できる。

Merry Christmas Eve!  

小さな喜び、
ささやかな幸せ、
明日への希望。  

あなたに。
お客様に。

<結城義晴>  

2009年12月23日(水曜日)

顧客も我々も日々「あちらを立てればこちらが立たず」の判断をしている

鳩山内閣が2010年税制改正大綱を決定。  
「控除から手当てへ」の民主党の考えは一歩進んだ。

しかし、その裏付けとなる財源は、
確保されてはいない。
国債に頼るしかない。
問題は先送りされた。

もっとも、税制を変えたり、
方針を転換させるだけでは、
問題解決になるはずもない。

現下の景気低落状況を食い止めるという緊急課題には、
何らかの手は打たれねばならない。

現在の国情は、
「あちらを立てればこちらが立たず」。  
どの国も、このオクシモロンの問題解決に直面している。
どの企業も、「あちらを立てればこちらが立たず」は変わらない。

だからこそ、
現在は、こちらを立てる。
明日は、1週間後は、あちらを立てる。
そして1カ月後、3カ月後、半年後は、これを立てる。 

そういった意思決定が要求される。

それを、難しい仕事と考えるか、
これこそ、リーダー本来の仕事だと思うか。

鳩山由紀夫、バラク・オバマに限らず、
小さな店の店長や部門責任者にも、
そんな判断が求められている。

ただし、この困難な判断をするとき、
一貫して見ていなければならない対象がある。

鳩山、オバマは国民であり、
社長、店長、部門長は自分の顧客である。  

顧客を見つめながら、
難しいオクシモロンの意思決定をしていく。

これが経営や仕事のだいご味というものだ。

もうひとつ大事なこと。
税制をはじめとして、
何らかの制度変更がなされたときには、
必ず商売やビジネス上のチャンスが訪れる。  

黙って見過ごすものには、危機が迫る。

だからこそ、丁寧に、こまめに、
情報をつかんでおくこと。
自分では手立てがわからない場合も、
マーケットをじっくり見つめておく。
だれかが、どこかで、チャンスを活かしている。

それを見つける。
「イノベーティブ・イミテーション戦略」。  
セオドア・レビットが説いている。

さて、日本チェーンストア協会から、
11月の実績が発表された。  

同協会加盟企業数68社、8185店。
新聞各紙には「全国のスーパー」と表現されているが、
主に総合スーパーの11月の実績と考えたほうがいい。
その既存店前年同月比は、マイナス8.0%。  
総販売額は1兆320億円。

食料品販売額はマイナス6.0%、
衣料品はマイナス14.4%、
住関連品はマイナス9.2%。
住関連には加盟企業で絶好調のニトリが含まれているから、
総合スーパーの住関連も二桁マイナスくらいになるか。
サービスまで、マイナス6.8%。

一方、一昨日発表。
11月のコンビニエンスストア統計調査月報。  
既存店前年同月比売上高はマイナス6.3%の5851億3500万円。
6カ月連続減少。

総合スーパーもコンビニも、落ち込んだ。

さらに日本百貨店協会発表。  
86社・271店舗の11月の売上概況。
前年同月比マイナス11.8%で、21カ月連続減少。

総合スーパーにコンビニ、さらに百貨店も落ち込んだわけ。

しかし、
国内自動車メーカー8社の11月の国内生産台数。
前年同月比でプラスの1.2%。  

1年2カ月ぶりのプラス。
これはリーマンショックの2008年9月以来のこと。

トヨタは13.5%増、日産は20.5%増。

食料品などに比べると高額品の乗用車でも、
生産され、購買されている。

この事実をしっかりと把握しておかねばならない。

顧客自身が「あちらを立てればこちらが立たず」の判断を、
日々重ねているのだ。  

自分が顧客の立場に立って考えると、
それはよくわかる。

お客様も難しい判断をしている。
我々も難しい判断をする。  

両者が同期した店や企業に、
売上げと利益がもたらされる。

その意味で、自分の顧客と一体となっていると考えたら、
元気も出てくるというものだ。

鳩山、オバマも、
国民と一体であることを実感できれば、
元気が出てくるというものだ。

以上、天皇誕生日の結城義晴の考察。

<結城義晴>  

2009年12月22日(火曜日)

セブン&アイ鈴木さん、ユニクロ柳井さんから成城石井・大久保さん、サミット田尻さんまで。

今日は、日経新聞に鈴木敏文さん、
朝日新聞に柳井正さんが出た。  

セブン&アイ・ホールディングス会長の鈴木さんは、
「そこが知りたい」という連載第一回目のインタビュー。
もちろん企業総合のページ。

一方、ファーストリテイリング会長兼社長の柳井さんは、
なんと文化欄に登場。

デフレ経済下の成長戦略の進め方に関して、
鈴木さんの答え。
「従来のモノの消費だけでなく、
増え続けるサービス消費を取り込むこと」  

「『新しさ』と『品質』を追求し、
顧客の利用頻度を高める」

総合スーパーのイトーヨーカ堂の立て直しについて。
「経営体質を変える」  
「問屋に頼る商売を改め、
商品全体を見直す方針」

セブン-イレブンの既存店売上高前年割れが続く状況に関しては。
「従来の延長できたため曲がり角にあるが、
これを機会に新しい時代のコンビニに変わろうとしている」

ちょうど、日本フランチャイズチェーン協会が、
11月のコンビニ売上統計を発表。
既存店前年同月比は、マイナスの6.3%。
6カ月連続の前年割れ。
統計を取り始めて2番目の落ち込みとなった。

セブン-イレブンはマイナス5.4%、
ローソンがマイナス6.7%、
ファミリーマートはマイナス4.9%、
サークルKサンクスは、9.4%マイナス。

鈴木さんの冒頭のコメント通り、
セブン-イレブンは、
住民票と印鑑証明書受け取りサービスを開始する。
まずは来年2月、東京都渋谷区、三鷹市、千葉県市川市から。
5月には全1万2000店強の店舗群でこのサービスを展開。
総務省も全面協力で、各自治体に働きかける。

コンビニはもはや社会のインフラとして、
不可欠の存在となっている。
その機能は高まるばかり。
ただし手数料300円前後は、加盟店舗にとって、
どれだけのメリットになるのか。

鈴木さんの言う「サービス消費の取り込み」の方向に、
店舗が機能拡大していることは、はっきりと見える。

柳井さんは、意欲的だ。
「一企業の中に、
失われかけた『理想的な日本』を、
再建していきたい」

海外に店舗展開して気付いたことがある。
それは「日本の力」。
「日本の一流企業の工場には、
『つくらされている』と思って働く人は少ない。
全員がものすごく考えながら働いている。
この現場の力こそが日本の力でした」

だから柳井さんは、
「単純労働をするな」と強調している。

「我々が言う『日本』というのも、
現実には存在しない理想形です。
でも一企業の中でなら、
『理想的な日本』を再建することは可能です」

政治学者だったドラッカー先生は、かつて、
資本主義にも社会主義にも失望した。
そこで、組織で仕事をする社会の到来を予測し、
マネジメントの研究に入った。
ドラッカーのマネジメントは、政治哲学でもあるのだが、
柳井さんの経営は、どんどん哲学的になってきている。

混迷する日本社会の中に、
「会社というユートピア」を、
つくろうとしている。  

ダイエーの中内功さん、
セブン-イレブンの鈴木敏文さん、
彼らに次ぐ柳井さんは、
新しいタイプの知識商人となりつつある。

さて昨日は、忙しかった。
午前中は横浜市西区北幸の町内移動。
㈱成城石井本部を訪問。
大久保恒夫社長と面会。  

o1
大久保さんは今年、コーネル・ジャパン第一期生として、
「伝説の一期生」の核となってくれた。
会社でも、1年間、教育に最重点の力を入れた。

だからデフレが進み、不況の真っただ中にある現在も、
成城石井の店舗は、絶好調。
大久保さん自身、NHK『プロフェッショナル』出演以来、
多忙を極めている。

その忙しい中で、来年は、
コーネル・ジャパン講師を引き受けてくださった。

しかし、経営の話になると、
「毎日のように店を回っています」
現場第一主義は変わらない。
そして、「最後は人が決め手です」  
o2
大久保さんに会っていると、
本当に心が和んでくる。

来年は「二人のビッグショー」を実施することを約して、
この場は、お別れ。

午後は、東京・西永福を訪問。
サミット㈱田尻一社長に面会。  

今年もサミットにはお世話になった。
コーネル・ジャパンのオペレーション編では、
二日にわたって、松戸新田店をつぶさに視察させていただいたうえ、
工藤静夫常務はじめ店舗サポート部の面々には、
貴重なレクチャーをいただいた。

そのお礼と来年のお願い。

そのうえで、スーパーマーケット経営についてのディスカッション。

田尻さんとの会話はいつも、そこに行く。
現在、サミットがやろうとしていること、
その確かさを聞かされて、私、
納得しつつ、了解する。

いずれにしても
「異業態間競争」はどんどん激化していく。
強く意識しておかねばならない。  

私は、そう考える。

t2
玄関まで送っていただいて、恐縮。

その後、7時から築地。
USP研究所の忘年会出席。  
當仲寛哲代表取締役所長の冒頭挨拶。
toq1
當仲さんは、コーネル・ジャパン講師であるし、
商人舎コンピュータ・リテラシー研究会座長。

大活躍の1年だった。

忘年会には90人を超える人々が集まって、
ふぐ料理を堪能しつつ、会話に花を咲かせた。
to2
私は、大久保恒夫さんと並んで、
ビール、赤白ワインにヒレ酒を飲みすぎて、
宿酔い。

小林麻里さん、鹿野恵子さん、田中麻衣子さん。
商業界を卒業した才女たちが集まって、
これも、私は嬉しかった。

1年に一度くらいは、
こんな気分爽快の酔い方があってもよい。

かくて2009年末は、過ぎてゆく。

<結城義晴>  

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