結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2009年06月26日(金曜日)

マイケル・ジャクソンの死とセブン-イレブンの弁当・惣菜

マイケル・ジャクソンが呼吸停止。  
もう50歳のマイケルは「老けた」と感じるが、
50歳はほんとうに若い。

このところのマイケル・ジャクソンには、
あまりいいニュースがなかったが、
スーパースターの晩年は、
意外に、みな、さびしい。

世界中のトップに立って、
そのスーパーな存在感を維持し続けることの困難さを、
感じさせる。

マイケル・ジャクソンといえば、これ。
“We are the world”  

There comes a time when we heed a certain call
あの声に応えるときがきている

when the world must come together as one
世界がひとつになるときがきている

there are people dying
死んでゆく人々がいる

and it’s time to lend a hand to life
生きることのために手をさしのべるときがきている

the greatest gift of all
考えられるだけの最も大事な贈り物を

We can’t go on pretending day by day
毎日毎日、見て見ぬふりを続けることはできない

that someone, somewhere will soon make a change
だれかが、どこかですぐに変えなければいけない

We are all a part of god’s great big family
僕らはみんな大きな神の家の家族のひとりだ

and the truth, you know, love is all we need
そう、愛こそ必要なもののすべてだ

We are the world, we are the children
僕らは人間だ、僕らは神の子だ

We are the ones who make a brighter day
僕らが明るい明日をつくる

so let’s start giving
さあ与え始めよう

There’s a choice we’re making
僕らは選ぶことができる

we’re saving our own lives
僕らは自らのいのちを救うことができる

It’s true we’ll make a better day
僕らはよりよい日々をつくることができる

just you and me
君らと僕とで

(作曲作詞 マイケル・ジャクソン&ライオネル・リッチー 翻訳 未曾司)  

さて、日経新聞一面トップの記事。
「通販、コンビニ・百貨店抜く」  

日本通信販売協会の販売速報と野村総合研究所の調査をもとに、
同紙が集計した2008年度の数値は、約8兆円。
2007年は7兆2200億円と集計されていて、
そのうちインターネットは7割強。

コンビニや百貨店を抜くことになる。

このうちインターネット販売は6兆2300億円。
2007年度比で22%の増加。

「手にとって商品を見ずに、購買の意思決定をする」
こんな顧客が増えている。

裏返して見るとこれは、
商品の「コモディティ化」が進んでいることになる。
消費は成熟し、商品製造の技術は高度化し、
生産性は高まり、商品の寡占化が進み、
その結果として、同質化する。

だからネット販売は増える。

セブン-イレブンへの「排除措置命令」も、
大きな視点で見れば、
弁当や惣菜・サンドイッチが、
セブン-イレブンでそれほど爆発的に売れなくなったことが、
根本の原因。

圧倒的に売れないから、廃棄をしてでも、
コンビニなりの「超鮮度」を求めた。
賞味期限2時間前に、廃棄した。
場合によっては、廃棄を前提に棚をいっぱいにして、
豊富な品ぞろえを演出した。

それは他のコンビニのレベルが接近し、
スーパーマーケットやオリジン弁当やデパ地下という競争が登場し、
セブン-イレブンの独壇場ではなくなったからだ。

もちろん、小売業はドメスティックな産業であるし、
コンビニは局地的な商圏を特徴としている。

だから、まったく独壇場の地位が崩れない店もたくさんあるに違いない。

しかし、通販と同様に、全体として見ると、
セブン-イレブンの「デイリー商品」のコモディティ化が、
今回の事件の背景にあるのだと思う。

「コモディティ」からの脱出はイノベーションしかない。

または、コモディティに徹すること。  
それは、1品1品の利益を薄くして、
全体の利益を確保する戦略。
だが、フランチャイズチェーンのセブン-イレブンにとっては、
本部の収益性を低下させて実現させるしかない。

それが「15%」の廃棄分の本部負担。

しかし、これでは顧客に直接、価格のご利益として反映はされない。

難しい問題は、積み残されている。

ただしこれだけははっきりといえる。

セブン-イレブンの弁当・惣菜は、
日本最大のプライベートブランドである。

プライベートブランドとは、
恒常的なディスカウントをしてはいけない商品である。

さて昨日夕方、東京・田町の㈱ロジスティックス・パートナーを訪問。
㈱商人舎とは、スクラムを組む提携関係にある。
その松見浩希社長と打ち合わせ。

来週の共催セミナー「日本のPBはこうなる!」
松見さん

ロジスティックス・パートナーが、発信するのが、
流通ニュース」  
商人舎ホームページのトップにテロップで流れているニュース。
いま、流通業界人必須の情報源となった。
1カ月60万アクセスを記録する流通業最大のサイト。

そのロジスティックス・パートナーが、7月3日に、
大手町サンケイプラザで物流の展示会を開催する。
ロジスティックスSCM+流通フェア

その会場の一部に、商人舎との共催セミナー会場が設けられた。

このフェアでは、22のセミナーがある。
特別講演は二つ。

「グローバルサプライチェーンにおける改革の着眼点」  
~阻害要因となる組織間の合意形成の視点から~
増森毅㈱パナソニック グローバル調達・物流担当事業推進室物流IT構築プロジェクト。

「小売・卸売業界における在庫最適化手法」  
~オンデマンド時代の小売・卸売業戦略~
藤川裕晃東京理科大学経営学部教授。

そしてプレミアム・セミナーが、
「日本のPBはこうなる!」  
デイモン・ワールドワイドと商人舎。

展示場もご覧いただいたうえで、
このプレミアム・セミナーも聴講願いたい。

<結城義晴>  

2009年06月25日(木曜日)

ユニー、イズミヤ、フジ年商1.9兆円のPB「スタイルワン」第三極を目指す?

セブン&アイ・ホールディングスの株価が続落。  
昨日は前日比80円の下げ。
それでも1株2200円の高銘柄。

つられてローソンも40円安、
ファミリーマートは50円安。

さてここで、お知らせがふたつ。

①コーネル大学RMPジャパン第二期生を募集中。  
 日本のスーパーマーケット産業内大学。
 近い将来のトップマネジメントを本気で養成する。
 日本商業現代化を推進する知識商人を育成する。
 1年間70カリキュラム。
 各分野日本最高の講師陣。
 限定30名。

 
 詳細は、このホームページ右横ボタン。

②商人舎と流通ニュース合同企画特別セミナー。  
 「日本のPBはこうなる!」

 講師は、デイモン ワールドワイドと商人舎の共演。
 7月3日、東京駅前サンケイプラザ。

デイモン 
 詳細は、このホームページ右上のオレンジ色のボタン。

是非、ご参加のほど。
小売業はもとより、メーカー、卸売り業の皆さんにとって、
これからの死活問題が語られる。

「21世紀は勝つか負けるかではない。
死ぬか生きるかである」
<㈱大創産業社長・矢野博丈>  

さて、セブン&アイ・ホールディングスのセブンプレミアム
イオンのトップバリュに対抗して、
第三極を目指すプライベートブランド「スタイルワン」が発表された。

ユニー 年商1兆1902億円、経常利益389億円
イズミヤ 年商3811億円、経常利益41億円
フジ 年商3212億円、経常利益12億円  

3社合わせると、1兆8925億円。  
昨日の日本小売業ランキングに当てはめると、
ヤマダ電機を抜いて、第3位に入るが。  

1年内に食品90品目、雑貨100品目を開発し、
100億円の売上高を目指す。

それぞれ既存のPBを持つ。
ユニーには「イープラス」
イズミヤには「グッドアイ チャレンジ」
フジには「くらしのモルト」
しかしばらばらに開発していては、
コストを下げることはできない。
共同開発には、開発コストは一定で、
販売個数を増やせるというメリットがある。

だから従来のPBよりも10%ほど低価格にし、
同種のナショナルブランドよりも30%程度安くする。

その上で、新しいライフスタイルを求めるコンセプトを持つ。
だからネーミングを「スタイルワン」とした。  

こんな動きは、広がってくるに違いない。

8月下旬から、順次発売。
3社は自社ブランドを、
「スタイルワン」に切り替えていく。

ニチリウの「くらしモア」
CGCジャパンの「CGCブランド」、
AJSの「生活良好」、
八社会の「Vマーク」。

グループ共同開発ブランド隆盛の中、
もうひとつのブランドが生まれる。

想像してみてほしい。

ある地域を切り取ってみると、
これらのPBの数のほうが、
ナショナルブランドの数よりも、
はるかに多くなっているに違いない。

顧客が、それをどう見ているか。

すべてはお客さまが決める。  

<結城義晴>  

2009年06月24日(水曜日)

日経MJ2008年度小売業ランキングと国際競争力

日経MJが2008年度小売業ランキングを発表。
第42回目の小売業調査となる。

第1位は、セブン&アイ・ホールディングス。
売上高5兆6499億円、経常利益2793億円。

第2位が、イオン。
売上高5兆2308億円、経常利益1260億円。

この二強、しかしどちらも持ち株会社で、
いわば多数の業態とフォーマットの集積。

私は、商業現代化の条件の一つとして、
国際的競争力のある会社が二桁登場することが必要だと考えている。

競争力のひとつは成長力、収益力。
その意味では、二強とても、まだ足りない。

第3位は、ヤマダ電機。
1兆8717億円の売上高、646億円の経常利益。
家電チェーンでは第3位にまでに入っている。
クリティカルマスを突破し、好調を維持。

第4位は、三越伊勢丹ホールディングス。  
1兆4267億円の売上高、351億円の経常利益。

第5位にユニー。  
1兆1902億円の売上げに、389億円の経常利益。

第6位、J.フロントリテイリング。  
1兆0967億円、利益は283億円。

第7位に、ダイエー。  
かろうじて1兆0408億円の売上高と1兆円を確保、経常利益は26億円。

第8位、高島屋。  
9761億円、280億円の経常利益。

第9位、エディオン。  
8030億円の売上げに118億円の経常利益。

第10位、ヨドバシカメラ。  
7013億円の売上高、356億円の経常利益。

ベスト10には、家電チェーンが3社。
百貨店が3社。
総合スーパー系が4社。

ただし、ダイエーは実質、イオンの傘下にある。

第11位にビックカメラ、
6307億円の売上げ、35億円の利益。

第12位にファーストリテイリング。
5865億円の売上高に、
857億円の経常利益はすごい。
経常利益額ランキングでは第3位に入る。

こうみると、日本の小売大企業のランキングも、
大きく変動してきた。

それは、新陳代謝という面から考えると、
いいことなのだと思う。

もちろんランキングというと大手企業の順位になるが、
私がいつも強調している「ニッチ」企業の重要さは、
大手企業群の趨勢と同様に重いものだ。

小売業調査ランキング上位の特徴。
その1。
総合業態が低迷し、
専門業態が伸長している。

その2。
持ち株会社制度で、総売上高は大きくなったが、
収益性はそれほど高くはない。
国際競争力は、高くはないということ。

むしろ、グローバルな企業群と比較すれば、
ファーストリテイリングやヤマダ電機が、
国際競争力を持つことになる。

ホールディングカンパニーとなっても、
一つひとつの業態・フォーマットの完成度が重要ということ。

第一位のセブン&アイ・ホールディングスは、
収益の柱となっているセブン-イレブン・ジャパンに、
公正取引委員会からの排除措置命令が出ている。

22日にこの命令が出て、
23日に、新しい対応を発表した。
弁当類の廃棄損失分の15%を本部が負担するというもの。

しかしこれも、急場凌ぎの感は否めない。

根本的な問題解決。
それがイノベーションだが、
いま、セブン-イレブンには、
妥協のないイノベーションが求められている。

それは、日本のすべての小売業に、
突きつけられているテーマと同じである。

<結城義晴>  

2009年06月23日(火曜日)

セブン-イレブン独禁法違反裁定を斬る

昨夕、フジテレビ「スーパーニュース」のディレクターから、
㈱商人舎に電話が入った。

「セブン-イレブンの見切り問題への見解」  
それをコメントしてほしいというもの。

公正取引委員会は、6月22日、
㈱セブン-イレブン・ジャパンが独占禁止法第19条に違反したと裁定。
「排除措置命令」を発した。

本部が「見切り販売」の制限行為を取りやめ、
それに関連する措置を施すことを、命令したもの。

違反行為とされる中で、重要な論点は三つ。
第一は、セブン-イレブン本部の加盟店に対する優越的地位の問題。  
公取委は「取引上の地位が優越している」ことを明言した。
第二は、「廃棄された商品の原価相当額の全額が加盟社の負担となる仕組み」。  
この仕組みの中で、「見切り」の制限が行われていたこと。
そして第三は、「原価相当額の負担を軽減する機会を失わせている」ことを断じた点。
「加盟者が自らの合理的な経営判断」に基づいて、商売する機会を喪失させたという点。

公正取引委員会の文言は分かりにくいが、第一点は重要。

フランチャイズチェーン本部のことをフランチャイザーといい、
加盟店をフランチャイジーと呼ぶが、
セブン-イレブンの場合、
フランチャイザーが、フランチャイジーに対して、
優越的地位にある、と断定。

5月に代表取締役に就任したばかりの井阪隆一社長も、
記者会見で真っ先に語った
私どもは加盟店に対して『優越的地位』ではなく、
あくまでも対等という認識」
 
もちろん、フランチャイズチェーンの中でも、
フランチャイジーの全国横断型組織をつくり、
その理事会が強い力を持って、本部を牽制する仕組みもある。
私が「ダスキン型」と呼ぶ方式。

しかし、セブン-イレブンが、横の連絡を嫌ったことは事実だ。
問題の根本は、ここにあったかもしれない。

しかし横の連携を重視していたら、
現在のセブン-イレブンの急成長はなかったし、
加盟店への恩恵も少なかったはずだ。

フランチャイズチェーンに限らず、
ボランタリーチェーンもレギュラーチェーンも、
本来、本部と店舗とは、
対等・公平な立場になければうまく機能するものではない。

従って、「理想形」で考えると、この公取委の見解はおかしい。
しかし「現実形」でみると、公取委は、
本部が優越的地位に立っていると判断したというわけ。

最大の論点は、ここにある。

優越的地位に立っていることが証明されなければ、
「粗利分配方式」と呼ばれるロイヤルティ制度の中での、
本部の指導が独占禁止法違反に当たるはずもない。

この優越的地位が存在する中で、
加盟店に不利益を与えた、というのが、今回の判断。

では、どんな不利益なのか。  
セブン-イレブンでは、契約によって、
「加盟店での商品廃棄」に関して、
その「原価」に相当する金額を加盟店が負担することになっている。
ある「弁当」を10個発注したら、10個分の「弁当」の粗利益に、
一定の率(一般には43%)を掛け算した金額が本部のロイヤルティになる。
廃棄すれば、その廃棄分の原価は、加盟店がかぶることになっている。
その上で、「見切り」は制限、あるいは禁止される。
これでは、加盟店自らの合理的経営判断に基づくロス軽減の機会を奪うことになる。
これが、公正取引委員会の見解。

これはチェーンストアの論理と商売の論理との対立である。  

両者の対立は、頻繁に起こる。

私は、2月25日のブログで、この問題に関する4つ結論を書いている。
現在も、考え方は変わらない。

第一は、セブン-イレブンが公正な取引に、
抵触するのか否かの問題。  

これは、法廷論争になるかもしれない。
事実がそれを証明する。
第二は、チェーンオペレーションと個店経営の問題。  
私は、セブン-イレブン本部に、論議の分はあると思う。
第三は、見切り制度を導入するか否か。  
これは、企業独自の方針であり、戦略問題。
セブン-イレブン本部にお任せすべき問題。
そして最後に第四に、環境問題と食糧危機問題。  
セブン-イレブンという日本最大規模の小売業には、
積極的に、先導的に、この問題に取り組んでほしい。
これは、私の要望。
商業現代化、商業基幹産業化という大目標のために。

第一の問題は、公取委の命令が出た今も、
セブン-イレブンがそれを自ら認めていないのだから依然、変わらない。
まさに、「優越的地位」か否かの論議となる。

ただし本来、本部と店舗が対等でないチェーンストアは、滅びる。
会社と社員が対等でない企業が滅びることと、構図は同じ。

第二が、チェーンストアの論理と商売の論理の対立の問題。  
そしてフランチャイズチェーンといえどもチェーンストアであるから、
私は、いまだに、論理的には全体最適が個店の幸福をもたらすと考えている。
すなわち、セブン-イレブンという店全体のお客様の幸せが、
やがて個店の幸せにつながると思う。

それがチェーンストアである。

第三は、現実的問題として、
セブン-イレブン本部は、「見切り」のシステム化、
あるいはそれに代わる仕組みを、
研究開発すべきであると思う。  

ここで決定的なイノベーションをセブン-イレブンに期待したいものだ。

それが、第四の問題と密接に関連するから。
環境問題、食糧危機問題は、日本人の便利な生活に優先する。
「損得より先に善悪を考えよう」  
これである。

ただし、最後に重要なこと。
フランチャイズチェーンでもボランタリーチェーンでも、
そしてレギュラーチェーンでも、
「見切り」を大前提にした商行為は、
発注の甘さを誘引し、結局、
廃棄量は変わらないか、むしろ大きくしてしまう。  

発注ミスの表面化・数値化によってはじめて、
いかにロスを削減するかという手段が明確になってくるし、
現実的にロスは削減される。

今回のセブン-イレブンへの公取委の「排除措置命令」によって、
「見切り」=「環境問題と食糧問題の解決」といった短絡が生まれることこそが、
いちばん危険である。  

最後の最後に、
コンビニエンスストア経営の第一人者・小森勝先生の私見。  

「この問題の背景にあるのは、本部と加盟店の収益格差が拡大していることです。
その大きな要因のひとつが今回の廃棄ロスを巡る立場の違いです。
昔、私がFCをしていた頃は担当店が月10万円以上のロスを出すと
始末書を書かされました。
それがいつの間にか
担当店の廃棄ロスが少ないことがFCの評価を下げるように変化しました。
チャンスロスを出さないことを優先した本部指導によって廃棄ロスが増大し、
現在、セブン-イレブンの例でいえば、売価ベースで約3.5の廃棄ロス率となっています。
それでも売上げが伸長していればまだ良いのですが、
既存店の前年割れが続く中でも、
廃棄ロスコントロールに本部が目を向けてこなかったことが、
今回の問題が浮上した最大の要因と考えています」

「また、本部と加盟店の収益ギャップは加盟店の本部不信を増大させ、
見切り販売に踏み切るアンチ本部派の加盟店を増やしているように思います」

「確かにオーナーの立場も分かります。
端的な例で言えば、コンビニのおでんやフライドチキンなどカウンターFFは、
ロスや人件費、消耗品費を考えるとほとんど利益は出ません。
しかし、本部にとっては大きな収益源として拡販を指導しており、
立場の違いが明確に出る商品です。
加盟店が経営を維持するために値下げ販売をせざるを得ないという事情も分かりますが、そこまで加盟店を追い込んだ本部の責任がもっと追及されるべきだと思います」

「しかし、だからと言って私は値下げ販売を容認する立場ではありません。
統一イメージの崩壊、消費者の混乱・不公平感、
消費期限管理の不徹底によるトラブルなど、
デメリットが多く生まれます」

「フランチャイズチェーンといえども、
統一イメージを維持するために加盟店経営の自由に一定の制限を加えることは、
認められるべきだと思っています」

「フランチャイズチェーンはどこも、
セブン-イレブンをモデルにしていますから同じことです。
セブン-イレブンよりもっと酷い目に会う可能性の方が大です。
あとはボランタリーチェーンを選択することでしょうか?」

「これを機に、本部が真の加盟店の利益向上につながる施策・指導強化を、
展開してくれることを期待する次第です」

今回の事件を客観的に見ていて、
関係者は皆、アンチ本部派のオーナーたちも、
本部側の人間も、
セブン-イレブンという存在が好きなのだと感じた。
もちろん小森先生を含めて。

それが、対立の中の救いだ。

セブン-イレブンの顧客たちも、
セブン-イレブンを愛しているに違いないのだから。

<結城義晴>

2009年06月22日(月曜日)

日経新聞「春秋」の「業界と業態」の混同に思う

Everybody! Good Monday!  

2009年6月の第4週。

昨日は「父の日」。
そして1年で一番、日照時間が長い夏至。

それなのに、全国的に雨模様。

今週は、こんな具合に続き、
そして暑い7月に入っていく。

夏至から真夏への継ぎ目。
それが今週。

さて、日本経済新聞の一面最下段のコラム。
「春秋」。  

朝日新聞のコラムがもっとも有名で「天声人語」。
読売新聞は「編集手帳」

今日の「天声人語」は、
土器づくりについて考察。  

そして柳宗悦の手仕事の値打ちを説く言葉を引いてまとめた。
「そこには自由と責任とが保たれます。
そのため仕事に悦びが伴ったり、
また新しいものを創る力が現れたりします」  

時事的テーマが見つからず、
コラムニストの体験話。

今日の「編集手帳」は、
エコポイントを取り上げた。  

「ゴミのリデュース(削減)、中古品のリユース(再利用)、資源のリサイクル」
「三つのR」の精神と「エコ」を引き合いに出して、
エコロジーはエコノミー(経済)を支える二つ目の「エコ」と表現。
その上でこう語る。
「でも『R』と違って三つ目はない方がいい。
特定業種の『エコひいき』は」  

エコポイント商品が自動車・家電などに集中していることへの皮肉。

さて、今日の「春秋」は、
「下取りセール」を取り上げた。  

先週の週刊『エコノミスト』に「引き算のマーケティング」と題して、
私も短い記事を書いた。
(もちろん「春秋」よりもずっと長いが)  

「春秋」のイントロダクションは、こう入る。
「百貨店にしても、スーパーマーケットにしても、
消費者にモノを『売る』のが本来の仕事」  

「そんな大手小売各社が今年、世に放ったヒット企画は、
消費者からモノを『買う』ことだった」

途中で、電通の上條典夫さんの『ソーシャル消費の時代』が出てくる。
「いまの生活者は消費に『複合的な満足感』を求めている」  

最後は「売り手の知恵比べは続く」と終わる。

語っている内容自体は、まあ一般的。

しかし、冒頭の言葉遣いが私には、とても気になった。

「百貨店」「スーパーマーケット」と記されている。
しかし、本来の「スーパーマーケット」は、
実は「下取りセール」をしない。   

「下取り」は、
衣料品や住宅関連品で展開されているマーケティング手法である。

したがってこのコラムニスト氏は、
「スーパーマーケット」を、
「総合スーパー」の意味で使っている。

この認識の違い。

このコラムでは「スーパー」と語る方が、
内容に対してはむしろ正確だったはずだが、
筆者は、正確な言葉づかいをしようと考えて、
「スーパーマーケット」という言葉を使った。

一般紙は、「業界」をひとくくりにして、
その上で「大手・中堅・中小」とランク分けする。

大手メーカー・中堅メーカー・中小メーカー。
大手問屋・中堅問屋・中小問屋。
大手スーパー・中堅スーパー・中小スーパー。

「メーカー業界」は巨大だから、
「食品業界」「アパレル業界」等々と細分化される。
それに「問屋業界」
「スーパー業界」
「百貨店業界」
「コンビニ業界」

ここには、業態やフォーマットの発想がない。
あるのは業界発想。  

専門ジャーナリズムではないし、
この看板コラムを順番に書いているのは、
数名の論説委員というベテラン記者だから、
仕方ないのかもしれないけれど、
少なくとも日経新聞には、
「業態と業界」の違いは、
理解してほしいものだと思った。

今日、二つの重要指標が発表される。
日本フランチャイズチェーン協会から、
「5月の全国コンビニエンスストア売上高」。  
同時に、日本チェーンストア協会から、
「5月の全国スーパー売上高」。  

日経のコラムニスト氏は、
この日本チェーンストア協会を日本の「スーパー」の代表と考えている。

しかし『商業統計』でも明らかなように、
日本の総合スーパーの年商は平成19年で7.4兆円。
食品スーパーの年商は17兆円。
すなわち世界的に「スーパーマーケット」と呼ばれている業態が、
最大の小売業態。

くどいようだが、そのスーパーマーケットは、
「下取りセール」をやろうにも、
顧客から「買い戻す」ような商品を売っていない。

コーネル大学は、
「総合スーパー」を「ハイパーマーケット」と呼称する。  

私もこの意見には大賛成だし、
ヨーロッパやアメリカを見ていると、それがよく分かる。
ウォルマートの中心フォーマットは、
カルフールと同じ「ハイパーマーケット」であることに間違いはない。

従って、今日の「春秋」の出だしはこうなる。
「百貨店にしても、ハイパーマーケットにしても、
消費者にモノを『売る』のが本来の仕事」

そして消費不況の影響に直撃されている二つの業態だから、
「下取りの引き算のマーケティング」を展開しているということに、
結論は結び付けられるはず。

「スーパーマーケットは主に食品を売る店」  
この正しい認識を、
定着させていかねばならない。

月曜の朝から、少し、力こぶ。

Everybody! Good Monday!  

<結城義晴>  

2009年06月21日(日曜日)

ジジの「ありがとう」[日曜版]

テディ・ベア。
クマさんです。
b1

ユウキヨシハルのおとうさん、
キューシューにシュッチョウしていました。
そのおみやげ。

ボクのために。
b2

うれしい。
b3

なかよくします。
b4

どんなナカマになるんだろう。
b5

うごきませんが、
かわいい。
b6

だから、
ちょっと、さわったら、
うごいた。
b7

まあ、あまり、
イシがあるとはおもえませんが、
なかよくします。
おとうさんのおみやげですから。
b8

今日は、そのおとうさんの日。
「父の日」

おとうさんがちいさいころ、
おとうさんのおとうさんと、
ふたりでとった写真。
f

うらやましい。

ボクには、こんな写真、
ありません。
j1
ボクのほんとうの父さんは、
「ジンジャー」というなまえだそうです。
「ジンジャー」の息子だから、
「ジジ」となりました。

ユウキヨシハルさんのおとうさんのなまえは、
ユウキヨシト。

カンジでは「義登」とかきます。

だからユウキヨシハルのおとうさんも、
そのおとうさんから、なまえをもらった。

ボクと、おなじです。

でも、ボクは、じぶんの父さんのこと、
よく、おぼえていません。

いまは、
ユウキヨシハルさんが、
おとうさん。

テディ・ベアももらったし、
いつも、おせわになってるし、
なにか、お礼をいわなければと、
おもっています。

でも、ちょっと、
てれくさい。
j2

なんというか、あらためて、
お礼をいうのは……。
j3

むつかしい。
j4

でも、やっぱり、
「父の日」だから。
j5

お礼、いったほうがいいとおもう。
j6

お礼というか、
感謝のキモチを、
つたえる。
j7

「おとうさん、ありがとう」
j8
いつまでも、元気でいてください。

<『ジジの気分』(未刊)より>  

2009年06月20日(土曜日)

政府の「エコポイント販促」と「ザ・プライス」コンペティティブ・ブランドの一貫性

Weekendです。
岸根公園
この商人舎ホームページの、
右サイドのブロックを見てください。  

一番上に、写真が二枚。
これはアットランダムに、写真を表示し、
その写真のブログ記事に飛ぶことができるという仕組み。
写真の上に、マウスの矢印をもっていって、
左クリックしてください。

飛びます。

その下に、「商人舎今月の標語」。
現在は、「最悪を覚悟し、最善を尽くす」  
これもクリックすると、
この言葉の意味や由来のページに飛びます。

その下に、セミナーのお知らせ。
商人舎だけでなく、関係団体のセミナー告知などもします。

現在は、
①7月3日「日本のPBはこうなる!」セミナー。
②7月2日の「今日からはもったいないをもっと身近に」セミナー。
③「知識商人対談シリーズ」CDオーディオセミナー
④秋に延期された「商人舎USA定番視察研修会」

それぞれ、クリックしていただくと詳細が書かれたページに飛びます。

その下に、『アメリカ視察のブログを読む』というボタン。
ここには5回のUSA視察のブログが集められ、
そこに飛ぶようになっています。

そして、今日、お知らせしたいのがその下。
「新着ブログ」のボタン。  

パッと見ると、
Today!    
という赤い文字と、
New!  
というちょっと小さい赤い文字が、
目に飛び込んできます。

これは、この商人舎ホームページの中にあるいくつかのブログに飛ぶボタンです。
Today!    
は、24時間以内に新たに書き込まれた記事。

New!  
は、3日間72時間以内にアップされた記事。

20日午前10時現在、
Today! が付いているのは、
浅野秀二さんのアメリカ報告から2本、
商業経営問題研究会(RMLC)の記事、
エコバッグの記事、
知識商人対談の成城石井社長・大久保恒夫の最終回の記事。

New!が付いているのは、
毎週金曜日にアップされる定番の「林廣美の今週の惣菜」です。

商人舎ホームページは、
「結城義晴の[毎日更新宣言]」を表看板にしていますが、
多様なブログを楽しんでいただける多面的な流通サイトを目指しています。

目的は「知識商人」の養成、育成、輩出のお手伝い。
やがてその「知識商人」たちが、
「商業・サービス業の現代化」を成し遂げてくれるからです。

さて、昨日、政府発表。
「エコポイント」と交換できる271種類。 
三つに分類されている。
①環境配慮商品
②商品券・プリペイドカード
③地域産品  

経済効果を狙ったものだが、
本当にエコ効果があるかどうか、
エコ哲学にこの企画がピタリあっているかには、
疑問の声も上がっている。

経済効果は確実にあるだろうが。

だからこれは、よくあるパターンの、
「環境の名を借りた販促」のようなもの。
しかし、商売は商売。
お客さまが望むことは確かだから、
参加できる店は、
積極的に「エコポイント」販促には、参加すべき。

来年4月までの期間限定であるから、
スタートが大事。

忘るべからず。

一方、5月の全国百貨店売上高は、
既存店ベースで前年同月比12.3%減。  

15カ月連続前年割れ、4カ月連続2桁売上げ減。

先週火曜日に1万円を超えた日経平均株価も、
週末には9786円で終わった。

その中で、ニトリの第1四半期決算は、
既存店売上高9%増、客数16%増。

昨年5月から段階的に値下げを続ける。
一貫した方針。

アメリカのウォルマートと同じ考え方で、
エブリデー・ロープライスを基本に、
ロールバックを続けていく。
ロールバックしたアイテムは、
下げた値段のまま据え置く。

その上で、純利益はこの第1四半期に36%増。

セブン&アイ・ホールディングスが、
「ザ・プライス」用に、更に低価のプライベートブランドを開発する。
名称は「ザ・プライス」。  
一般に低価を標榜するプライベートブランド。
それよりも更に低価のプライベートブランド。
これを「コンペティティブ・ブランド」という。
「競争的ブランド」。

セブン&アイの「セブン・プレミアム」の次に、
当然ながら、登場。

これは、定石通り。

やがて次に出るのが、
「セブン・プレミアム・プレミアム」とでもいうブランドだろう。
最高級のブランド。

このセオリー通りの一貫性を失ってはならない。

お客さまとマーケットは、
一貫性をこそ、見ている。
一貫性をこそ、支持してくれる。  

政府の「エコポイント」は、
「イッカンセイ」ではなく、
「イッカセイ」。

環境問題こそ、一貫性が、不可欠。
知識商売こそ、一貫性が、必須。

では、良いWeekendを。

私は、立教のF&Bマーケティングの講義と、
結城ゼミへ。

<結城義晴>  

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