結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2009年08月10日(月曜日)

平富郎&結城義晴・富士登山記③ついに標高3776m登頂!

Ladies and Gentlemen! Good Monday!  

2009年8月第3週、いよいよ「お盆」の週です。
甲子園の高校野球も始まって、
日本中のサラリーマンが休暇に入る。

商売をする人、店、会社にとって、
まさに「書き入れ時」。

「盆」は、正式には「盂蘭盆会(うらぼんえ)」といい、
先祖の精霊を迎え、追善の供養をする期間。

13日が盆の入り。
16日が盆の明け。
今年は、13日の木曜日が盆の入りで、
16日日曜日が盆の明け。

ピークは、
15日の土曜日と16日の日曜日。  

読者諸君の健闘を祈念したい。

最初の盆の由来は、仏教伝来直後、
推古天皇時代の606年7月15日に設けられた「斎会」。

盆は、もともと仏教の行事だったが、
それに「神道」的な要素や道教的な先祖崇拝も加えられた。
だからこれほどに広まり、定着した。

つまり盆は、
日本人の「心」の問題と
絡んでいることになります。

そして富士山にも、
神道信仰、道教崇拝があります。

合目ごとに鳥居が建てられていて、
これは神道の象徴。

さて、富士山頂を目指す平富郎隊。
6日、標高3450メートルの「御来光館」という山小屋に宿泊。
夜、8時05分にたどり着いて、
8時30分からカレーライスの食事。
9時ころからタコ部屋のような寝台でゴロ寝して、2時起床。

7日、深夜2時30分出発。
1

頂上で、ご来光を仰ぐため。
ただし、肝心の太陽が出なければ、
ご来光は仰げない。

御来光館の前は、もう行列。
七合目の小屋に泊った登山者は、
午後11時には出発して山頂を目指す。
だからこの時間帯に、3450メートルあたりに到着し、
この辺り新宿駅の朝並みに混む。

しかしその代りにペースは、ひどく遅い。
平隊にとっては好都合だが。

ほとんどの登山者がヘッドランプをつけて、
足元を照らしながらの登頂。

山小屋を出て、1時間余り。
3:29。
九合目の鳥居に到着。
2

あと一合。
岩場を登っては休み、
休んでは登る。

睡眠も足りず、
起きたばかりで、もうろう状態。

頂上はもう少しだと思われるが、
少しずつ、明け始めた。
上の方に月が見える。
3

5:06。
遠くに、山頂の鳥居の姿が浮かんだ。
4
本当にもう一息。

しかしここで慌てない。
休憩。
平隊長、呆然としている。
平富郎

金営修先生も、疲れ切った様子。
kanaei
ここからが、長い。

山頂は、見えている。
5

まだ下からの登山者の行列は、
延々と続く。
6

鳥居の前の駒犬の石造のところで写真。
7

一気に登って、浅間大社奥宮鳥居の下で、
平富郎&結城義晴の握手。
shake hands
2009年 5:15。

固い、固い握手。
29
共に歩んできた同志の握手。

5:25。
雲の上から、朝日が姿を現した。
ご来光。
goraikou1

どんどん登って、
あたりを明らかにする。
goraikou2

そのご来光を背に、1ショット。
goraikou3

山頂で、朝日を浴びながらの三人の写真。
8
標高3776メートル富士山制覇。  
平富郎満70歳、六度目の富士登頂。
金営修、この日、還暦60歳の誕生日を迎えて、
しかも初の登頂成功。
二重におめでたい。
そして結城義晴56歳、初制覇。

見下ろすと、まだまだ登山者の行列は、
山頂を目指して続く。
9

山頂の浅間大社奥宮にも人がいっぱい。
10

そこで平さんが、記帳する。
11

数え年で70歳を超える人だけが、
この記帳を許されている。

平富郎、71歳。
本当に気迫の登頂だった。
根性を超えたど根性の登はんだった。

山頂からは、富士の火口が見える。
13

記帳が終わると、素焼きの盃にお神酒が振る舞われ、
飲み終わって、盃を、その火口に向かって投げる。
すると長寿が約束される。
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杯を投げ終わって、満足顔の平さん。

山頂の茶店で、お汁粉や豚汁で朝の食事。

太陽はもうずいぶん高く登って、
雲界を照らしている。
15
富士山頂3776メートルからの雲界の眺望は、
たとえようがない。

6:07。
早くも、下山を始める。
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下りは、こんな砂利道の「須走道」を延々と4時間も歩く。

その道々の雲界の眺め。
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霧が走ってゆく。
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地表から霧が上がってゆく。
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その地表は赤茶けている。
富士が火山であることを物語る。
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そしてまた雲界。
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見上げると、土肌。
22

下りも、ゆっくりゆっくりと。
とりわけ、学生時代にひざを痛めた私は、
杖を頼りに、ゆっくりと歩いた。

その間にも、霧に覆われ、
激しい雨に打たれ、
何度も何度も、合羽を着たり脱いだり。

7:32。
中西学さんが持参のバーナーで、
熱いお茶を入れてくれた。
そして皆で一息ついた。
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山は登るのも難しいが、
降りるのも難しい。
ぺースの取り方が。

またまた下っては休み、
休んでは歩く。

そうこうするうちに、七合目から六合目に。

そして五合目を目指す。
このあたりになると、緑の草が生えている。
24
11:29。

五合目登頂口まで、もうわずか。
馬車が待っていた。
26
疲れ切った人は、ここで馬車に乗る。

しかし私たちは、全員、自力で、登頂口へ到着。
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最後の満足を表した写真。
last
お疲れ様でした。

ありがとうございました。

それにしても、
平富郎の精神力には、恐れ入った。

70歳以上の人でも、富士制覇は、できるだろう。
周到に計画を立て、鍛錬を重ねて、
富士山頂を踏む人はいるだろう。

しかし今回は、まず五合目で、
激しい雨に打たれた。
体力を消耗しつくした。

その最悪のスタートの最悪の体調のなかで、
最後まで歩き尽くすことのできる70歳以上の人間は、
そうは、いない。

この精神力に、私は感服した。

平さんを見ながら、
私も頑張った。

「無茶はせず、無理をする」  
今年の商人舎標語。

無理とは、
一歩一歩の積み重ねで、
達成するレベル。
無茶とは、
一足飛びを狙って、
暴挙に挑むレベル。  

だから、いつの間にか、
「無茶」を「無理」が追い越してしまう。

しかしその無理もせず、
安穏と生きることもできる。

今年はしかし、無理を承知で、
一歩一歩を積み重ね、
高い頂を目指すとき。

ピーター・ドラッカーの言葉。
「私たちは今、長い峠を越えている」  

心から、感謝。

Ladies and Gentlemen! Good Monday!  

<結城義晴>  


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