結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2011年01月29日(土曜日)

高知2日目、イオン、サンシャイン、サニーマート、ナンコクスーパー、A★MAX、マルナカ、フジを「見る・聞く」

「そういうことに疎い」発言。

各紙一面コラムが、これでもかと皮肉る。

読売新聞『編集手帳』は、
結婚披露宴媒酌人の失言を上げる。
「くろうとはだし」を「シロウトハダカ」との言い間違い。
しかしこれは、ちょっとトンチンカンなアナロジー。

朝日新聞『天声人語』は「言霊」(ことだま)までもち出す始末。
「リーダーの覚悟から絞り出す言霊だけが、
深く響くだろう」

言霊とは一般に「言葉に宿ると信じられた霊的な力」のことで、
私は、現代の総理大臣や経営者、リーダーに、
「言霊」は必要ないと思う。
邪馬台国の卑弥呼ではないのだから。

日経新聞は、
「失言に、市場はほとんど反応しなかった」
とマーケットの状況を伝え、
「危機感なき安定が長続きする保証はない」と結ぶ。

まあ、菅政権も日本経済も、
安定からは程遠いから、
これもちょっとずれてはいないか。

リスクマネジメントの観点からすると、
「不用意な発言」こそ最も危険で、
取り返しのつかないものだが、
発言する者も、
発言をあげつらう者も、
「今、それどころじゃないぞ」

さて私は、忙しい。

今日は一日、立教キャンパス。
ビジネスデザイン研究科の最終審査会。
1月中旬までに書いた修士論文や調査研究レポートの、
最終プレゼンテーションと質疑応答。

結城ゼミ6人ともに、
しっかりと発表し、
しっかりと質問に応えた。

私は本当に誇りに思った。

昨年度も良かったが、
さらに今年は、良かった。

昨日は、高知で、これも一日、
店回り。

ブルーチップ㈱専務取締役の宮本洋一さんにご案内いただいて、
アメリカやヨーロッパでの視察行並みに店舗を駆けずり回った。

勉強になったし、研究にもなった。
認識を新たにした。

ドラッカー先生や上田惇生先生の
「ポストモダンの7つの作法」ではないが、
いちばん大切な心得は、
「見る、聞く」

宿泊したホテル日航高知の最上階から高知市内を望む。
太平洋にそそぐ河口に朝日が映える。
残念ながら、この日の天気は曇り空。
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高知滞在二日目に最初に訪れた店は、
サンシャインチェーン・ベルティス店。
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山本洋史店長が案内してくれた。
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この店も、生き生きとした店。
店長に問題意識を問うた。
「みんなをまとめることです」素晴らしい。

私は言った。
「勝利とは自ら勝ち取るものではない。
相手に恵んでもらうものだ」 

このベルティス店と道を挟んで向かい側には、
リージョナル・ショッピングセンターのイオンモール高知が位置する。
ジャスコ高知店を核店舗に、トイザらス、スポーツオーソリティ、
さらにユニクロ、MUJI、などのライトオンなどの専門店街、
3階にはシネマコンプレックスが入る。
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重要な点は、ジャスコの食品フロアと、
サンシャイン・ベルティスが、
道路一本隔てて対面しつつ競合していること。

誰が見ても、金曜日午前中の売場レベルは、
ベルティスに軍配が上がる。

サンシャインにも、イオンにも言いたいことはあるが、
それは控えよう。

ドラッカー先生流にいえば、両者公平に、
「見る」はしたが、「聞く」はしていないからだ。

その後、高知ナンバー1のローカルスーパーマーケットを連続訪問。
その名はサニーマート

同社ホームページによると、
平成19年9月期段階の売上高が435億円。
高知・香川・愛媛に直営20店のスーパーマーケットを展開。
関連企業はサニーグループ全23社で、
年商800億円を超える。

そのサニーマートあぞの店。

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さらに中型店のサニーマート御座店。
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この店はウェグマンズなどをしっかり学習して、非常に良い出来。

最後は、サニーマートのサニーアクシス南国店。
この店が最大売上げを誇る。
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私たちは、サンプルをたくさん買い込んで、
帰途に着いたが、買って帰りたい商品が満載された店舗。

次いで、ナンコクスーパー。
オール日本スーパーマーケット協会加盟の5店舗の会社。
そのナンコクスーパー下知店。
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そしてかつて一世を風靡したナンコクスーパー・パステ店。
現在も固定客を集めて、しっかりした売場づくり。
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ただし、私の「フォーマット論」からみると、
ややコンベンショナルな業態となっている。

そして㈱エースワンのA-MAX御座店。

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1979年(昭和54年)、1%クンの店が設立されて、
スーパーマーケットに参入。
現在、ACE ONEというスーパーマーケット8店舗、
北陸のプラントに学んだスーパーセンター業態A★MAX4店舗。

サニーマートやサンシャインの対極を行くディスカウント業態で、
ポジショニングをつくる。
さらにリージョナルチェーンが進出。
まず愛媛県の松山に本部をもつフジ。

フジグラン葛島店にあるグランヴェスタ店。
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営業収益3,025億円、店舗数95店の四国有数のチェーンストア。
愛媛県46店で、高知県にも8店。
他に香川県7店、徳島県5店、広島県19店、山口県10店で、
瀬戸内海を挟んだエリアに100店レベルの店舗網を持つ。
この店は、自社の各店舗によるネイバーフッドショッピングセンター。

もうひとつのリージョナルチェーンはマルナカ。
売上高2050億円、山陽マルナカなどグループを合わせると年商3561億円。
マルナカは主にスーパーマーケットの直営店131店舗を展開する。
その内訳は香川64店、徳島25店、そしてこの高知に16店。
さらに愛媛23店、兵庫3、 FC4店舗。

山陽マルナカは71店舗。

今年3月、ホールディングカンパニーのもと、
マルナカと山陽マルナカは統合される予定。

そのマルナカ南国店。
スーパーマーケットの食彩館と専門店の生活館で構成される。
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昨年秋のイオンとの業務提携で、四国・中国地方の話題をさらったが、
今回の高知の店舗にはイオンのプライベートブランド「トップバリュ」は、
一品も並んでいなかった。

さて昼食は地元のレストラン・ヘラで昼食。
よくばり定食をいただき、大満足。
鳥の唐揚げ、ハンバーグ、チャーハンが一皿で味わえる。
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私は現場第一主義を標榜している。
小売業・サービス業の場合、
現場はまず店になる。

そして現場とは、
そこに行ってみなければわからないことが多いところだ。

高知に関しては、ローカルチェーンの健闘が目立った。
それがサンシャインチェーンであり、
サニーマートである。

高知竜馬空港から30分かからない圏内に、
5店が競合している。
サンシャイン・カルディア、
サニーマート・アクシス南国、
ナンコクスーパー・パステ、
それにマルナカ南国店、
フジグラン葛島店。

全国でも有数の激戦地で、
それぞれにポジショニング競争が展開されている。

勉強には、うってつけのエリア。
このブログ、目を皿のようにして見ているどこかの専門誌、
クリニック特集でもいかが?

最後に、ずっと案内してくれた大西久司さんに感謝。
ブルーチップ㈱特販第三グループマネジャー。
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全国各地で、コーネル・ジャパンの卒業生、現役のみなさんにお世話になる。
商人舎アメリカ視察やセミナーに来て下さった商人舎ファミリーにも。
さらに今回のようにメーカー、卸売業、小売関連産業のみなさん。

本当にうれしい。

この感謝の気持ちを忘れずに、週末に。

<結城義晴>

2011年01月28日(金曜日)

高知サンシャインチェーンを訪問し、カルディア、ミサト、クラージュ視察、川崎博道社長と意気投合

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1月27日の富士の山。

人間にとっては異常気象。
しかし地球そのものにとっては、
長い長い時空の中の自然現象。

火山噴火と大寒波。

九州霧島山系の新燃岳が噴火。
鹿児島県と宮崎県の境目にある。

富士山が静岡と山梨の県境にあるのと同じ。

燃岳火口付近で火砕流が発生。
52年ぶりの爆発だが、
噴煙は最高約3000メートルも立ち上った。
しかしこれも噴煙量から見ると中規模な爆発的噴火。
「さらに大きな噴火が起きる可能性がある」

都城市など周辺都市は、
噴煙と火山灰で被害は大きい。

一方、この冬、三回目の大寒波が、
日本列島を覆う。

さらに、花粉は昨年の10倍の地域もあるという。
九州から関西、東海、関東など、
2月中旬のバレンタインデー辺りから、
花粉症の症状が出るとの予測。

長い長い歴史の中では、
こんなこともあっただろうが、
自然現象が科学的に説明され、
同時に人間が軟弱になって、
問題は表面化した。

さて私は昨日から、高知。

ANA563便で羽田を発って、
上空で水平飛行に移ると、
横浜の港やベイブリッジ、
みなとみらいなどが見えてきた。
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その後、今日のブログ巻頭の富士。

そして南アルプス連邦も、
雲の合間に美しく浮き上がる。
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高知到着後は、
㈱サンシャインチェーン本部の店舗を視察。
サンシャインは、スーパーマーケットのボランタリーチェーン。
高知県を中心に徳島県、愛媛県に店舗を配置する。

現在、チェーン加盟10社16店舗、
さらに直営店15店舗で、
都合31店。

いまや、サンシャインチェーンの店づくりは、
日本のスーパーマーケットのモデルのひとつとなった感がある。

もろもとは1962年(昭和37年)、
高知県主婦の店協同組合設立に遡る。

その後、1986年(昭和61年)、
㈱サンシャインチェーン本部に商号変更。

1999年(平成11年)、
「協同組合セルコチェーン」に加盟。

そして2003年(平成15年)10月、
サンシャイン・カルディアが改装オープン。

ここからサンシャインの快進撃が始まる。

2006年(平成18年)、川崎博道さんが社長に就任。

2007年(平成19年)、本部直営店のサンシャインリオ、オープン。
さらに2008年(平成20年)、サンシャインクラージュがオープン。

最新はサンシャインミサトで、この店は昨2010年に、
完全リニューアルオープン。

カルディア、リオ、クラージュ、ミサトなどは、
サンシャインの新しい「バナー」。

私たちはまず、
サンシャインの歴史を変えたカルディアを訪れた。
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店舗デザインは、㈱プログレスデザインの西川隆さん。
「高質スーパーマーケット」のコンセプトを掲げ、
クオリティ感のある店づくり、売場づくりを展開する。
(詳細な店舗紹介は来週月曜日の予定)
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このコーナーは「ライブ販売」と称して、
実演をしたり、顧客とのコミュニケーションをとったり。

アメリカのクローガーやセーフウェイの旧タイプを、
「コンベンショナル型」と呼んだり、
「メインストリーム」といったりする。

しかしこのタイプは、
原則的でオーソドックスではあっても、
現代的なライフスタイルには対応できないし、
現代的な魅力に欠ける。

そこに登場したのが、ウェグマンズやホールフーズ。
新しい独自のポジショニングを確立したのだ。

日本の高知においてそれを達成したのが、
サンシャイン。

地元のリーダー企業サニーマートと長らく切磋琢磨し、
東京のクイーンズ伊勢丹に学び、
そこに自らの考え方を込めた。

そのうえで高知の中の上から上の下辺りのマーケットをコアに、
客層を広げて、見事にポジショニングを築いた。

それがカルディアから始まった一連のイノベーション。
店長の芝秀高さん。
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次に最新のサンシャイン・ミサト。
昨年10月1日に全面改装し、
まったく新しいタイプに蘇った。
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青果部門と鮮魚部門がとりわけ強くて、
この2部門に牽引されて、店全体に活気が満ち溢れている。20110128092533.jpg

店長の宮地さんが丁寧に案内してくれた。
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最後に訪れたのが、
2008年オープンのサンシャイン・クラージュ。
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そのつど、最新の考え方が店づくり、売場づくりに盛り込まれる。
だからサンシャインのイノベーションを追うには、
開店順、改装順に、訪れて、
顧客になってみるのがいい。

しかしボランタリーチェーンと言っても、
一定レベル以上の標準化がなされ、
そのうえで店舗ごとの独自性が発揮されている。
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視察後は、サンシャインチェーン本部へ。
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本部では、2月にアメリカ視察にご一緒する皆さんと打ち合わせ。

私の隣は、川崎博道社長(左)。
今回のコーディネートをしてくれたブルーチップ㈱専務の宮本洋一さん、
後ろは左から、常務の新井明さん、
生鮮部統括部長兼惣菜部長の桑名俊二さん、
そして、営業本部長の野町一志さん。
野町さんは、
新日本スーパーマーケット協会が表彰する日本店長大賞の第二回受賞者。
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その後、会食までのわずかな空き時間をぬって、
桂浜に車を飛ばす。
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坂本竜馬像の前で宮本さんと記念撮影。
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竜馬像は、考えていた以上に巨大で、
太平洋を望むその姿に、打たれた。
桂浜は夕景で美しかった。
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私が桂浜を訪れたのは大学生の頃以来だから、
40年近く前になる。

駆け足で散策したら、冬の陽は沈むばかり。20110128071603.jpg

再び、サンシャインチェーンの皆さんと合流し、
高知の美味しい酒肴をいただく。

川崎社長とは、アメリカやヨーロッパの話、
店づくりやスーパーマーケット経営の考え方、
さらにゴルフ、愛読書、生き方などなど、
大いに盛り上がった。
そしてすっかり酔った。
でもいい気分。
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サンシャインのイノベーションの源がどこにあるかを突き止めて、
私は満足だった。

ありがとうございました。

明日もまた店回りが続く。

これが何より楽しい。

<結城義晴>

2011年01月27日(木曜日)

「CM天気図」1000回記念と「鳥インフル止まらず」「原料高、価格転嫁」とPCSA賀詞交歓会

天野祐吉さんのコラム
『CM天気図』1000回記念。

昨日の朝日新聞「オピニオン」欄。

雑誌『広告批評』の元編集長で、
広告の世界から消費や社会を見続けてきた。

1990年に連載を始めたコラムが1000回。
凄いことです。

自己宣伝や自己主張ばかり、
あるいは自慢だらけのコラムやブログが多いが、
透徹した観察と淡々とした描写は、
社会的に鋭く意味を持つ。

以って自戒としたいし、
見習いたい。

その1000回目の長めのオピニオン。
天野さんが好きなCMは、
日清カップヌードルの「ハングリー?」シリーズ、
JR東海の「そうだ 京都、行こう」シリーズ、
BOSSの「宇宙人ジョーンズ氏」シリーズ、
そしてソフトバンク「白戸家」シリーズ。

納得し、賛同。

その天野さんの観察。
「いまの経済モデルは、もう賞味期限どころか、
消費期限まで切れかかっている」

だから天野祐吉はさらりと言い切る。
「経済の成長よりも
生活の質を第一に考えるようなモデル
に、
大きく転換しなければならないところまできている」

「と言っても、それはゼロから始まる作業ではない」
ピーター・ドラッカー先生の言う「すでに起こった未来」。

「いままでの優れた広告(もの)の中に、
その断片はいくつも現れている。

それをどうふくらませていくか」

それがこれからの人たちの仕事。

さて、鳥インフルエンザと値上げモード。
朝日新聞は一面トップで、
「鳥インフル止まらない」

宮崎、鹿児島につづき、愛知でも。
ブルーチップ㈱専務の宮本洋一さんのお招きで、
「鶴の里」鹿児島県出水市を訪れたのは、
ちょうど2年前の1月。

その出水市にも鳥インフルが蔓延。
現地の人たちはたいへんだと思う。

これで鶏肉の値上がりが進む。

一方、日経新聞は3面「総合欄」で、
「原料高、一部で価格転嫁」

食品・日用雑貨のメーカー主要46社に聞き取り調査。
聞き取り調査できるところが、日経の実力。

そこから得られた回答。
「値上げする」企業が2割。
「据え置く」企業は7割。
「値下げ」企業はゼロ。

8割の企業は「業績を圧迫」

46社の中で44社が「コスト削減に取り組む」

値上げと経費削減の季節。
心してかからねば。

さて昨日は、忙しかった。
朝から東京・芝のカスタマー・コミュニケーションズ㈱。
毎月恒例の取締役会。

その後、午後一で神田の出版社㈱イースト・プレスへ。
「ドラッカー本」の打ち合わせ。

さらに市ヶ谷のUIゼンセン同盟本部へ。
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来週の「産業政策フォーラム」での講演の打ち合わせ。

最後は永田町へ。
パチンコチェーンストア協会新年賀詞交歓・懇親会。
ズラリ、民主党、自民党、公明党まで国会議員参集。

㈱ダイナム・ホールディングス社長の佐藤洋治さんのご挨拶。
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メッセージの最後は「団塊の世代を尊重しよう」

さらにモンゴルからの経済界重鎮のみなさん。
対日親交団。
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政治家連のあとで、ご指名により私もご挨拶。
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「安全安心、環境問題などは極めて大切なテーマだが、
どうしても規制の対象になってしまう。
これらビジネスの大前提として確立し、
喜び、楽しさの提供こそ目指すもの」
堺屋太一さんの持論をご披露しつつ、
最近の私のメッセージを発信。

そして懇親。
まず夢コーポレーション㈱社長の加藤英則協会代表理事。20110127071558.jpg

㈱ニラク取締役会長の谷口晶貴さん。
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㈱ダイナム社長の佐藤公平さん。
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㈱TRY&TRUST社長の山田孝志さんと、
ニラク常勤監査役の原和行さん。
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夢コーポレーション会長の松田泰秀さん。
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そして中島基之協会専務理事。
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1月も、もう終わりに近づいた。
新年の懇親会はこれで打ち止め。

いよいよ、2011年度本番に突入する。
今年1年間の商人舎標語、
「知識商人を極める」

その手始めに、
ドラッカー本に本腰を入れる。

<結城義晴>

2011年01月26日(水曜日)

日本チェーンストア協会、フードサービス協会、スーパーマーケット協会の2010年と12月の実績

やりました。
サッカー・アジアカップ。
予言したとおり、今週は、
「フットボール・アジアカップ・ウィーク」になりそう。
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準決勝の日韓戦は、
延長を戦って、2対2の同点。

ペナルティキック戦で、
日本が辛勝。
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ゴールキーパーの川島永嗣がヒーローで、
韓国のペナルティキックを2本連続で防ぎ、勝ち切った。

本田圭佑が存在感を示し、
終始、局面をリード。
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ザッケローニ新監督は、
「何か(運)をもっている」と評されつつ、
チームは決勝に進んだ。
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テレビ朝日系の平均視聴率は35.1%、
さらに瞬間最高視聴率は40.6%。

かくて今週は、日本中が、
アジアカップ一色となる。

店もアジアカップ応援団で、
盛り上がるし、
決勝の土曜日夜は、
1億総テレビ観戦族化。

それへの対応は、
消費産業の役目となる。

さて、昨日の午前中は、
スーパーマーケット統計調査1月記者発表会が
日本橋の日本スーパーマーケット協会で行われた。

その前に、すでに、
2団体から2010年の実績が発表されている。
日本チェーンストア協会から総合スーパーを中心にした動向、
日本フードサービス協会から外食産業の実績。

2010年の年間のチェーンストアの販売概況。
62社7925店舗の総販売額は約12兆3556億円、
これは比較可能な前年比数値でマイナス2.6%。
総合スーパーを中心にした数値は、
私たちがイメージしているほど、大きく落ち込んでいない。
ここが重要なところ。

12月の総販売額は前年同月比マイナス1.6%で、
前年割れは、とうとう25カ月連続となった。
部門別にみると、
食料品マイナス1.0%、
衣料品がひどくて、マイナス9.8%、
住関連品はマイナス0.8%、
サービス、マイナス4.6%、
「その他」だけ伸びて、プラス5.3%。

何でもそうだが、
これまでの主力部門の一方が大きくダウンし、
一方は少しの減り幅。
そしてその他という小さな部分が伸びている。

これをどう考えるか。
ドラッカー先生ではないが、
「すでに起こった未来」がここにある。
「予期せぬこと」がここにある。

一方、2010年外食産業市場動向調査。
年間の全店売上高は、
対前年比プラス0.5%。

客単価マイナス2.1%だが、
客数プラス2.6%。

年間売上高は2年ぶりに前年をクリアした。

業態別にはファーストフードがプラス2.1%、
ファミリーレストランはマイナス0.7%、
パブ・居酒屋もマイナス2.8%、
ディナーレストランもマイナス1.3%。

12月の成績も、全店売上高でプラス1.9%。
これは6カ月連続の前年比クリア。

内食の水先案内人「外食」は、
昨年の第2四半期4・5・6月期にマイナス1.4%だったが、
第1、第3、第4四半期は前年度を超えて、
昨年通しでは回復基調。

スーパーマーケット3団体は、
昨年4月から統計発表し始めたので、
2010年度の総売上高は出せない。
だから、日本スーパーマーケット協会の大塚明専務理事から、
12月の結果が発表された。
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「12月の実績は、一年の成績評価である。
古い表現だが、“通信簿”のようなもの」

これは会長の川野幸夫さんの口癖。

その通信簿の評価は以下のようになった。
総売上高 8838億2196万円(昨対101.2%
食品合計 7482億2059万円(101.9%)
生鮮3部門 2827億1213万円(102.9%)
青果  1041億4307万円(108.2%)
水産  890億1976万円(98.8%)
畜産  895億4929万円(101.3%)
惣菜  768億5933万円(102.9%)
一般食品 3886億4913万円(101.0%)
非食品合計 1356億0137万円(97.8%)

「不況感が漂う年ほど、
際モノが売れると言われている。
つまり、年末年始のものがよく売れる」

今年の年末年始はその通りになったようだ。
暖かかった12月前半戦は不調だったが、
クリスマス以降はよく売れた。
特に年末29日~31日は、
取りこぼしが出るくらい好調だった。

「お節などのご馳走商材の予約販売が好調だった。
節約疲れにご褒美的な風が吹いた」

もちろん企業間での明暗は分かれたが、
全体でみたら、利益貢献ができた12月だったようだ。

続いて、㈱ライフコーポレーション並木利昭常務取締役。20110126120235.jpg

2008年に最高収益をあげたライフコーポレーション。
しかし、「リーマンショック」という外部環境には勝てず、
2009年は6年ぶりに減益となってしまった。
そのため、昨年2010年は「耐える年」となった。

第1四半期は減益の後遺症により、売上高昨対95.4%。
第2四半期になると、猛暑特需やワールドカップ効果もあり、100.4%。
上昇気流に乗り始めた。
第3四半期もたばこ値上げや相場高の影響もあって、
100.3%とよかった。

第4四半期に突入した12月は、
売上昨対100.4%で、客単価も昨対100.5%(既存店)だった。
前半は暖かかった影響で、冬物衣料は売れず、
「おすすめ鍋30選」という企画も苦戦した。
後半にかけて寒くなったことで、防寒・発熱衣料が売れた。
クリスマス以降は連日目標超えで、数字を残すことができた。

そして1月も予想していた以上に良い数字がでている。
雨が降らず、寒さが厳しいため、
冬物衣料は昨対110%だった。
反面、例年ならもう動き出している春物衣料はいまいち。

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最後に、2011年度について。
2011年のライフは「積極策」でいく。

約12店舗の出店を予定しており、
いずれの店舗も流行のフォーマットや規模を追求せず、
きちっとしたスーパーマーケットの売場を作る。

「400~600坪くらいのスーパーマーケットを
愚直に守っていきたい」

そして、創業50周年を迎えるにあたり、
メーカーとタイアップして、
約800品目の「50周年記念商品」を企画している。
さらにライフコーポレーション初の
プライベート・ブランド18品目を、
来月26日から投入する。

「今話題のアジアカップではないが、
当社が決勝に進出できるかの正念場である。
社会に貢献できる企業となり、
全従業員で、全力疾走する」

ライフコーポレーション、
昨年は選挙があったが、
今年はない。

「本業に全力」の意気込みがうかがえる。

さてさて夕方からは、
財団法人有機質資源再生センターの賀詞交歓会。
場所は、東京駅丸の内にある日本工業倶楽部会館。
大正9年につくられた本格的なセセッション様式の建物で、
堅牢にして雅び。
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同財団は、2000年に発足。
2002年には食品循環資源リサイクル諸事業に着手。
そして、2007年からは、
㈱エコス会長の平富郎さんが理事長を務める。

その平理事長のごあいさつで、17時から交歓会は始まった。
<クラシカルな大ホールでの撮影写真はすべてセピア色でお届けします>
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「食品リサイクル、有機質資源の利活用は、実際に体験することが必要。
そういった機会を増やす活動を行っていく」

所管庁の農林水産省からは、
総合食料局食品産業企画課食品環境対策室長の矢花渉史さんが出席。
平理事長同様に、
「食卓の先にあるもの、
スーパーマーケットのバックヤードにおける取り組みなどを、
ぜひ消費者に公開し、啓蒙してほしい」
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環境省からは、
廃棄物・リサイクル対策部リサイクル推進室長の森下哲さん。
「昨2010年は『循環型社会形成推進基準法』施行から10年を迎えた。
環境省は、2050年までに、低炭素、循環型、生物の多様性といった
3つの方向性を掲げた社会をめざしている」
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そして消費科学連合会の大木美智子会長。
「低炭素社会の実現のために、
ゴミを減らし、分別する活動が大切」
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福島大学教授で、財団の副理事長を務める稲森悠平さん。
「日本の土壌は劣化している。農業の発展はのためにも、
農水と経済産業省の連携が大切になっている」
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評議員を務める㈱菱食会長の後藤雅治さんの乾杯の音頭で、
懇親。
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さっそく、平さんにごあいさつ。
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商人舎ファミリーの㈱エコス平邦雄社長と固い握手。
いつも支援しています。
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㈱与野フードセンター社長の井原實さん。
財団の評議員を務められて、平理事長を支えるお一人。
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このブログの熱心なご愛読者でもある後藤さん。
いつも本当にありがとうございます。
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㈱エコス取締役経営企画室部長兼情報システム管掌の三吉敏郎とは、
昨年秋、パネルディスカッションでご一緒した。
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財団の前事務局長の中川武史さんは、
現在、財団法人実験動物中央研究所でシニアストラテジックプランナー。
ひげを生やし、容貌は一変しているが、活躍の様子。
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最後に、事務局の河野綾子さん。
名司会ぶりだった。お疲れさま。
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「鳥の目」で全体をみると、
少しずつすこしずつ、
よい方向に来ている。

サッカーはもとより、
外食も内食も、
環境問題も安全・安心問題も。

春に向かっていることは、確かだ。

<結城義晴>

2011年01月25日(火曜日)

フォーチュン誌2011年『働きたい企業ランキング100』発表!ウェグマンズ3位、ナゲット8位!小売サービス業15社入選

通常国会での菅直人首相答弁。
話し方に力は入っているが、
やろうとする内容に説得力が足りない。

何をやるのか。
どうやるのか。

いくら力こぶを入れても、
伝わりにくい。

ベンジャミン・ブルームの「期待理論」には、
方程式がある。
「モチベーション
=インセンティブの魅力度×達成期待度」

魅力度と達成期待度が掛け算であることが鍵。

国民にモチベーションをもってもらうのが、
一国の首相の役目。
社員のモチベーションを上げるのが、
社長の役目。

リーダーの役目は、
モチベーションに集約される。

さて、発表されました。
2011年の「働きたい企業ランキング」。
米国『FORTUNE』誌の調査、
“100 Best Companies to Work For 2011”
トップ10は以下。

1位 SAS 雇用拡大率 3% 雇用者数 5,629
昨年に続き、トップ。
統計分析のソフトウェア会社。

2位 Boston Consulting Group 2% 1,713
コンサルティング・カンパニーとして有名。

3位 Wegmans Food Markets 6% 39,255
今年もトップ3に入りました。
我らの「ウェグマンズ」。
ブラボー!

今年、10月の商人舎スぺシャル・コースは、
ウェグマンズを中心に訪れる。
だからワシントン⇒ニューヨークのルートを入れた。
林廣美先生のマーチャンダイジング・コースと合流し、
その上、特別ゲストも講師として参加の予定。
凄いことになってきました。

そしてランキングは、4位 Google データなし
マイクロソフト⇒グーグル⇒フェイス・ブックと、
主役は移る。

5位以下は、
5位 NetApp 9% 5,455
6位 Zappos.com 37% 1,843
7位 Camden Property Trust 0% 1,719

そしてこれも我らがナゲット。
8位 Nugget Market -2% 1,240
今年の2月末から、私たちは、
ナゲット・マーケットを徹底的に見る。

9位 Recreational Equipment (REI) -1% 9,380
小売業がベスト10に3社。
21世紀は商業・サービス業の時代であることは間違いない。

10位 DreamWorks Animation SKG 10% 1,994

トップ10に小売業が3社。
ウェグマンズは昨年と同じく3位。
ナゲット・マーケットが5位から8位となったものの、
9位にアウトドア用品店のREIが入ってきた。

あらためて100位までのランキングをみると、
小売業・フードサービス業のランクインは、
昨年の12社から15社に増えた。
18位 Stew Leonard’s -7% 1,991
21位 Container Store 
-3% 3,338
24位 Whole Foods Market 
3% 52,915
34位 QuikTrip 
5% 10,936
48位 Build-A-Bear Workshop 
5% 10,936
53位 Four Seasons Hotels 
データなし 11,729
67位 Publix Super Markets 
-1% 141,217
74位 Nordstrom 
19% 49,447
87位 Men’s Wearhouse 
-1% 14,548
94位 Aéropostale 
7% 16,589
97位 Darden Restaurants 
21% 167,537
98位 Starbucks 
-5% 103,425

この中でスチュー・レオナードが、
昨年の64位から18位へ大躍進。
パブリックスも86位から67位へ順位を上げた。

離職率をみると、ウェグマンズとパブリックスは3%。
今まで従業員を解雇したことがない会社は、
ウェグマンズ、ナゲット、スチュー、パブリックス。
そして鍵を握る女性雇用率。
ウェグマンズ53%、
パブリックス49%、
ナゲット・マーケット45%、
ホールフーズとスチューレオナード44%。

1998年のこのランキング開始以来、
毎年ランクインしている企業は、
ウェグマンズ、ホールフーズ、パブリックスの3社。

いかがだろう。

この調査は、フォーチュン誌が400社の企業に協力を得て、
10万人の働く人々にアンケートをとる。
それを毎年、指標化してランク付けをする。

日本の大学生の就活先ランキングとは、
リアリティが違う。

女性雇用率もこのランキングには、
大きく影響を与える。

だからスーパーマーケットや小売業、
フードサービス業がランクインしてくる。
私にとっては、毎年、
このランキングの発表が、
年の初めのようなもの。

日本国の通常国会のようなもの。

うれしい。

だから今年も私は、アメリカ詣でをする。
もちろんヨ―ロッパも、中国も、
場合によっては南米も、アジアも。

アメリカの第1陣は2月終わりから3月初め。
サンフランシスコ・サクラメントに居座る。

第2回は、商人舎ベーシック・コース
これは公募。
もう参加メンバーの半分は埋まっている。
だからバス2台に拡張。
早めのお申し込みを。

第3回は、MDD会のラスベガス・サンフランシスコ編

第4回は、コーネル・ジャパンの卒業旅行。
ニューヨーク州イサカとマンハッタン。

そして第5回が、重箱スタイル。
商人舎スペシャル&マーチャンダイジング編。

スペシャルはテキサス・ワシントン・ニューヨーク、
マーチャンダイジングがロス・ワシントン・ニューヨーク。
こちらもバス2台。

ホーム・ファッション・チェーンの㈱ニトリ。
社長は似鳥昭雄さん。
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「おねだんいじょう♪ ニトリ♪」
このコマーシャルは今や、
「お口の恋人! ロッテ」につぐポピュラーさ。

その似鳥さんは、
年間に800人も社員をアメリカに送る。

先週の朝日新聞の囲み記事。
1人100ドルずつ、
値札を見ずに買い物させて、
アメリカの生活の豊かさ、楽しさを実感させる。

故渥美俊一先生が必ず実感させた手法を、
似鳥社長自ら指導し、実体験させる。

それがあのニトリの組織イノベーションの原動力となる。

見て、聞いて、体験する。
渥美先生がそうだったように、
写真をとって記念を残す必要はない。
記録には残すが。
家族旅行でもない。
あくまでも、
厳しい仕事の場である。

体で、肌で、目で、耳で、心で、
体験する。
学習する。
調査する。
アメリカは特別のところではない。
仕事する場である。

それを経験豊富な講師陣が、
「鳥の目、魚の目、虫の目」で解説する。

私たち商人舎は、この面では、
まったく似鳥さんと同じ考え方。
そんなアメリカ研修を展開する。

なによりも、働きたい企業を訪れる。
その2011年版が発表された。

ウェグマンズもナゲットマーケットも、
スチュー・レオナードも、
今年も高い評価を受けた。
ありがとう。
感謝しつつ、2011年、
本番に向かう。

<結城義晴>

2011年01月24日(月曜日)

セブン&アイ鈴木敏文会長の「2011業態認識」とチェーンストア協会「怒涛の懇親」

Everybody! Good Monday!
[2011vol4]

2011年が始まって、
1月も最後の週。

新年の会合が続く半面、
もう2月を視野に入れている。

今日から第177通常国会。

2011年度予算案の審議が始まる。

通常国会は、「常会(じょうかい)」とも呼ばれる。
日本国憲法の第52条で定められているのは、
毎年1回の召集。

そのうえで、国会法第2条の規定で、
召集時期が「1月中を常例とする」となっている。

国会の仕事始めのようなもので、
今年こそ本質的な論議を期待したものだ。

さて今週。
大寒にもかかわらず、
東京・横浜をはじめ太平洋岸は、
暖かいというか、寒くはない。

店や売り場はもう2月はじめの、
節分をイメージしているが、
昨今は「恵方巻」の事前プロモーションに余念がない。

日本人全体の今週の気分をみると、
明日25日火曜日のサッカー・アジアカップ準決勝で盛り上がる。
ナショナリズムに火がついて、
一億総応援団&一億総評論家と化す。

相手が韓国と決まったからだが、
もしこの韓国戦に勝てば、
土曜日の29日の決勝がさらに盛り上がる。

期待も込めて、今週は、
「フットボール・アジアカップ・ウィーク」と、
決めつけてみてもよい。

さてさて今朝の日経MJ。
三面のマーケティング欄「売り手の考え」に、
鈴木敏文さん登場。
ご存知㈱セブン&アイ・ホールディングス会長。

日経新聞編集委員の田中陽さんが聞き手で、
とても良いインタビューに仕上がっている。

一面では今、話題の「フェイスブック」の特集をしているが、
マスコミに関係する人間としてみれば、
「鈴木敏文もの」を一面に持ってきてもよかったと思う。
最先端の情報と最も説得力のあるインタビュー。
その都度、どちらかを選択しつつ、
特集を組んだり、一面に持ってきたり。

鈴木さんのこの内容なら、
ちょっと古いスタイルながらも、
今朝は一面が正解だと思う。

そのくらいの柔軟性はあってよい。

もちろんフェイスブックは、
来年の私のゼミ候補生も、
研究したいと考えているくらいで、
重要なテーマ資源だが、
鈴木さんの洞察力を共有するというのは、
すべての知識商人やマーケッターにとって有益であると思う。

白鳥さん、いかが?

そのインタビューの全文は、
日経MJを読んでいただくこととして、
面白い視点が語られている。

セブン&アイ総帥による現在の業態別の認識。
「コンビニエンスストアが非常に好調です」
これは当然。

「中期的な視点ではデパートが
伸びてくるとみています」

この見方。

「3番目が食品スーパーマーケットで、
今、踊り場にあるのが総合スーパーです」

「鈴木敏文の業態認識」が良く出ている。
①コンビニ
②百貨店
③食品スーパーマーケット
④総合スーパー(国際的にはハイパーマーケットと称する)

鈴木さんは、もともと「業態論」には積極的ではなかった。
しかしその鈴木さんが「業態」ごとの現段階を分析する。

すなわち鈴木さんによる2011年初頭の業態の認識が、
明らかにされたことになる。

私は、「業態」という概念そのものが踊り場を迎え、
フォーマットという考え方に分化・進化しているとみている。

「デパートはやがて行き詰ると見る人たちが多いようですが、
そうではない」

百貨店という業態が同質化してきた。
従って百貨店業態そのものは、
立地が極めて限定され、
その立地の一番手、二番手までは、
これまで以上に繁盛する。

しかしそれ以外は、壊滅的な状況になる。
だから百貨店という業態が行き詰るわけではない。

これが私の見解。

「GMSは成長期に
様々な商品やサービスを包含して伸びましたが、
それがいまは専門店として市場が独立していったため、
大きな曲がり角を迎えています」

「しかしデパートは違う。
得意として持ってきたものは
外に流れていないと考えます」

この観察と考え方は、鋭い。

「商圏は広く、よいものがほしいと思っている消費者が
わざわざ足を運んでくださいます」

「ただ今のままではだめです。
店の数は多く、並んでいる商品はどこも同じ。
改革は必要です」

この改革を私は、
フォーマットへの転換だという仮説を立てている。

神戸大学名誉教授の田村正紀先生は、
「業態」を最重視する学者である。
「業態」を、
「それなしには流通を語ることができない基礎コンセプト」とする。

「店舗がその小売流通機能を遂行する基本的な様式である」
このように定義し、
「戦略に共通したつくりを持つ企業の集りを認識するためのコンセプト」
とする。

百貨店という共通したつくりをもつ企業群。
それが共通する要素のうえに様々な分化を見せる。
企業ごとだけでなく、
企業の戦略ごとに、
あるいは立地特性ごとに。
それがフォーマットだ。

私には鈴木敏文さんも、
「フォーマット」
論じているのではないかと思えたが、
これは我田引水か。

さてさて、先週21日金曜の夜は、
ホテルニューオータニ赤坂鶴の間で、
日本チェーンストア協会の新年賀詞交歓会が行われた。
会合の冒頭の様子は、土曜にお知らせしたが、
今日は、結城義晴怒涛の懇親の模様を写真構成でご報告しよう。

まずは、小売業の大御所お二人。
㈱セブン&アイ名誉会長の伊藤雅俊さんと、
イオン㈱名誉会長相談役の岡田卓也さん。
お二人へのご挨拶から。
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重鎮のお二人が座っていると、
だれも近づかない。

しかしそれではまことにもって、失礼。
そこで結城義晴の出番となる。

なにしろお二人とも㈱商人舎発足の会当日、
わざわざご参加くださった。
伊藤さんは発起人に名を連ねてくださったし、
岡田さんは、「自分はいいが社長が発起人」として、
岡田元也社長が発起人となってくださった。

私は㈱商業界の最後の仕事として、
『岡田卓也の十章』という本を残してきた。

お二人とも、日本商業の恩人であると同時に、
私自身の大恩人でもある。

私は毎月、32ページほどの小冊子を約200名のトップにお贈りしている。
このブログをダイジェストした、
『月刊・毎日更新宣言Review』。
お二人とも熱心なご愛読者。

伊藤さんは「あの雑誌は、いい」
何度もお褒めくださった。
この春、ドラッカー本を発刊することになったことをお二人にご報告。
「本ができたら必ず送ってください」と口を揃えて仰った。
「もちろんです。
推薦人になってください」
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お元気なご様子のお二人と記念のショット。
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次は、日本チェーンストア協会会長の亀井淳さんを囲んで、
理事の皆さんと。
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亀井さんはご存じ㈱イトーヨーカ堂社長。
開会のごあいさつは、ことのほか素晴らしかったと申し上げ、固い握手。
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ここからは、商人舎発足の会の発起人の皆さんとのツーショット。

㈱平和堂社長の夏原平和さんも発起人のお1人。
商人舎へのご協力はもちろん、
コーネル・ジャパンにも三期連続で受講生を派遣くださって心より感謝。
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㈱ヨークベニマル社長の大高善興さん
とは、
コーネル・ジャパン第一期事務局長だった大高愛一郎さんが、
仕事で活躍されている話で大いに盛り上がった。
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愛一郎さんは、大高社長自慢の甥。
私にとっては、フラットな司会をする「親友」。
陰ながら応援しています。

協会副会長を務められている、
㈱ニトリ社長の似鳥昭雄さん。
故渥美俊一先生の一番弟子。
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大創産業㈱社長の矢野博丈さんも発起人のお一人。
昨年末、テレビ朝日系列の「シルシルミシル」で
ダイソーが放映される際、
矢野さんから携帯電話に直接ご連絡いただき、
びっくり。
その時のお礼をしたら、
いつものように照れくさそうにされた。
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日本スーパーマーケット協会会長で、
㈱ヤオコー会長の川野幸夫さんと、
ニッコーレン会長の本間健伍さん
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本間さんはコーネル・ジャパン立ち上げの影の功労者。
そして川野さんには、毎年、
コーネル・ジャパンで経営哲学を話していただく。

㈱ライフコーポレーション社長の岩崎高治さん
仕事には厳しいだろうが、いつも笑顔が絶えない。
スーパーマーケットの産業化、商人の現代化のために、
ともに頑張りましょう。
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㈱いなげやの皆さんと肩を組んで。
私の隣は社長の遠藤正敏さん
もちろん発起人のお一人。
その隣が常務の藤木勇さんと、専務の成瀬直人(右)さん。
藤木さんは昨年の米国視察Special編に参加いただいた商人舎ファミリー。
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UIゼンセン同盟の落合清四会長も発起人のお一人。
流通部会副事務局長の木暮弘さん(右)は、私の担当者。
来月2日の講義ではお世話になります。
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日本水産㈱社長の垣添直也さんも発起人。
コーネル・ジャパンでは毎年、
グローバルな視点で講義をしていただく。
その情報量と分析力にはいつも圧倒される。
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第一屋製パン社長の細貝理栄さん。
いつも私に憩いと安らぎを分けてくださる。
ありがとうございます。
今年も楽しみにしています。
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商人舎発起人の最後を飾るのは、
ブルーチップ㈱専務の宮本洋一さん。

今週末の高知出の店舗視察をコーディネートしてくれた。
今からワクワクしている。
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協会副会長で㈱フジ社長の尾﨑英雄さん(右)と、
協会専務理事の井上淳さん(左)。
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日清フーズ㈱社長の池田和穗さんは、
コーネル大学卒業のコーネリアン。
コーネル・ジャパン設立以来、懇意にしていただいている。
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㈱伊藤園の江島祥仁副社長と、
商人舎エグゼクティブ・プロデューサーの松井康彦さんとの、
いつものスリーショット。
今年は、茶畑と工場を必ず視察します。
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協会活動を支えるお二人。
井上専務理事と小笠原壮一常務理事(右)
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日経新聞社編集局消費産業部編集委員の田中陽さん。
今日のブログの冒頭で、
セブン&アイの鈴木さんに鋭くインタビューしていたのは、
この田中さん。
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いつもブログで、
田中さんの記事を取り上げさせていただいているが、
お会いしたのは実は初めて。
これからも、末長いお付き合いを。

商業の基幹産業化、
私流にいえば「現代化」。

それが押しも押されもしない段階に至るまで、
お力を貸してください。

白鳥和生さんともども。

そして、最後は、
カスタマー・コミュニケーションズ㈱
のみなさん。
私が非常勤取締役を務めている通称CCL。
社長の西川明宏さんと営業スタッフのみなさん。
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この賀詞交歓会では、
若いスタッフが私の後に付いて歩き、
多くの方々と名刺交換をさせていただいた。
ご協力に感謝。

ともあれ、伊藤雅俊さん、岡田卓也さんの
お元気な姿に接して、
私も80代後半、いや90代まで
頑張ろうという気概が生まれた。

元気こそ、いつまでも若くあることの源です。

では、今週も。
Everybody! Good Monday!

<結城義晴>

2011年01月23日(日曜日)

ジジと季節の変わり目[2011日曜版vol4]

ジジです。
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なんだか、ねむい。

ねむい、ということは、
春がちかい、ということ。
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光が、すこし、
かわりました。
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ロシアでは、
「光の春」といいます。
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まわりをみると、
それがわかります。
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川の水の色がかわった。
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よーくみると、
それがわかる。
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木の枝も、
空も、
かわってきた。
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よーくみると、
わかる。
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ちいさな芽が、
ふいている。
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そういえば、
おとうさんのしゅうへんも、
かわってきた。
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結城ゼミのみなさんが、
卒業のロンブンをかきおわって、
カンパイ。
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季節がかわると、
ニンゲンの生活もかわる。
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すこしずつ、
すこしずつ、
かわっていて、
それは気づきにくい。
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でも、そのすこしずつが、
いつのまにか、
季節やニンゲンを、
大きく、かわらせているのです。

季節は春にむかっています。
ニンゲンはナニにむかっているのでしょう。

<『ジジの気分』(未刊)より>

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