結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2012年01月04日(水曜日)

アントニオ・ネグリの「マルチチュード」とトニー・ブレアの「無知」

今日は「仕事始め」「御用始め」。
初競りも今日から。

良い1年になるよう、
祈りたい。

朝日新聞の「オピニオン」欄に、
イタリアの政治哲学者アントニオ・ネグリ登場。
こういったインタビューでは、
まだまだ朝日が群を抜いている。

ネグリは左派知識人の分野に入れられる。
1933年生まれの78歳。
ベネチア在住で、
2000年『エンパイア<帝国>』、
2004年『マルチチュード』、
2009年『コモンウェルス』の三部作を発表。

まぎれもなく新しい時代を見据える哲学者。

「ニューヨークのウォール街占拠」などの現象を、
「マルチチュード」と位置付ける。

「マルチチュード」とは、
「多様な個の群れ」などと訳される。

それが「新しい民主主義のモデル」と見る。

「政府という組織には、
人々の『参加』の度合いが足りません」

その通り。

「いま、各国の政府が危機に陥っているのは、
もはや政府が社会を代表するものとは
言えなくなってしまったためです」
なるほど。

「多くの国で立法府と行政府がにらみ合ったまま
動けない状況が見られる」

「代議制や三権分立など、
18世紀に生まれた民主主義のしくみが
腐ってしまったように見えます。

機能できなくなったのです」
しかり。

ネグリは「病院の運営」をたとえにとって説明する。
「単に治療や研究の場としてだけでなく、
患者との人間関係、愛情、社会とのつながりなど、
もっと人間的な病院を組織するにはどうすればいいか。
生活全般から考えるのです」
これを政治に置き換えることで、
新しい民主主義のモデルが考えられる。

これを支えるのが「多様な個の群れ」、
「マルチチュード」。

その「マルチチュード」になるには?
「あなたの仕事が『知』を得ること」
商人で言えば、「知識商人」。
我田引水だろうか。

一方、日経新聞最終面の『私の履歴書』。
元イギリス首相のトニー・ブレアが、
元旦から書いている。
1953年5月6日、エジンバラ生まれの58歳。

私のひとつ下。
日本人なら巳年生まれ。

そのブレア、1972年にオックスフォード大学に進むと、
バンドで歌ったり、少しギターを弾いたりした。
「私のヒーローは
ローリング・ストーンズのミック・ジャガーだった」

ブレアの大学時代の4人の友人が、
彼に大きく影響を与えた。
二人はオーストラリア人で、
ピーター・トムソンとジェフ・ギャロップ。
一人はインド人のアンモル・ヴェラニ。
最後の一人は、アミン独裁体制下のウガンダ人オララ・オツンヌ。
純粋のイギリス人はいなかった。

そのトニー・ブレア。
元旦の第1回目に実に率直に述懐している。
「58歳になった今、感じるのは
自分が指導者だったときに
いかに無知だったか、
世界にはいかに多くの学ぶべきことがあり、
その変化のプロセスが
いかに魅力のつきないものかということだ。
時々、自分があまりに若くして
指導者になってしまったのではないかと思うほどだ」

ブレアはイギリス労働党党首で、
ある意味の左派。

ブレアがネグリの「マルチチュード」を、
首相就任時に知っていたら。
私はそんなことを考える。

さて日経新聞お得意の『産業景気予測特集』。
トップがずらりと並んで発言。

まずカルロス・ゴーン・日産社長。
「人口減少を転換させない限りは、
日本国内の自動車市場規模は縮小する。
現在は世界3位の市場だが、
5~10年後もその地位を続けられるかは分からない」

「需要を刺激するには、
公的な政策と各企業の戦略との組み合わせが必要になってくる」
官民のマッチングが必須との見解。

自動車製造業界には、
こういった意識が強い。
小売りサービス業界にも、
官の協力はもっともっと必要なのだけれど。

鈴木弘治・高島屋社長。
「東日本大震災の影響で広がった消費者心理の悪化や買い物の自粛ムードは
徐々に持ち直している」

しかし「景気は予断を許さない」し、
「消費環境も不透明感が漂っている」。
「楽観できる状況ではなく、
今後も一本調子の回復基調で上向くとは考えていない」。
妥当な見方だ。

井阪隆一セブン‐イレブン・ジャパン社長。
「たばこ値上げに伴う増収分を除いても、
既存店売上高は前年同月を上回って推移している。
総菜やデザート、調理パンなどが好調だ」
「働く女性の増加などを背景とした『食の外部化』が追い風になっている。
生活スタイルや需要の変化に応えていく」

原田泳幸・日本マクドナルドホールディングス会長兼社長。
「2012年の外食への消費マインドは良くなるだろう」

「外食市場は7.7兆円といわれている。
家庭の食事の10回に1回を外食に来てもらえれば6兆円は伸びる」

「朝食、昼食、夕食など時間帯別に消費者に
自信を持ってメニュー提案することが今年のキーワードだ」
「朝昼晩の時間帯別メニュー提案」が、
マクドナルドの戦略。

日経新聞にもうひとつ『流通業界特集』。
タイトルは「消費関連企業、問われる底力」
「底力」ってなんだろう。

「業態の壁を乗り越え、新たな市場を掘り起こす突破力に加え、
普及が進むスマートフォン(高機能携帯電話)や交流サイト(SNS)を活用し、
移り気な消費者をインターネット経由でつかまえる知力」と書かれているから、
これなんだろう。

事例として、第1に「家電量販店が家を売る」。
ヤマダ電機の中堅住宅メーカー「エス・バイ・エル」買収。
これはラインロビングの話。

第2は、「コンビニの移動販売車」。
「セブン‐イレブン・ジャパンは8台、
ファミリーマートは3台の独自設計の改造トラックを投入」。

「拠点となる店舗で商品を積み、
20~30キロ離れた地域まで販売車で出動。
通常店では採算を取れない過疎地での商売が可能になった」。

これは新しいチャネル開発。
「小売各社が業態や店舗の壁を越え、
新たな売り方でしのぎを削る」。

しかしヨークベニマルの「野越え山越え」の思想のごとく、
むかしは「引き売り」や「訪問販売」だった。
そこに現代化を果たして戻ることになる。
もちろんセブン‐イレブンは1万3000分の8でしかないが。

第3は、イオンの新フォーマット「コスメーム」。
大型ショッピングセンター・イオンレイクタウンの一角に、
化粧品専門店を開店させた。

百貨店の独占分野に切り込んだ取り組み。
接客はイオン従業員で、
「客の求めに応じ横断的に商品を提案」。

イオン岡田元也社長。
「成熟市場を活性化するには流通改革を行う必要がある」。
これもラインロビングだが、
心意気がいい。

第4は、百貨店の「小型店外部展開」。
三越伊勢丹ホールディングスは、
「ルミネの専門店ビルに高級化粧品約20ブランドをそろえた店を出店」。
3年間で20~30店舗の構想。

J・フロントリテイリングは、3年後をめどに、
「雑貨や衣料品売り場の自主企画部門を分社化」。
「3年で30店、3年後をめどに」
百貨店にはちょいとスピード感が欠けているか。

新しい時代の新しい試み。
それ自体は評価したいが、
スピード感とイノベーションは、
必須の要素。

「マルチチュード」の「多様な個の群れ」に対応するには、
「生活全般からの考察」と「ナレッジ」が求められるが、
それをビジネスにするには、
スピードとイノベーションがいる。

<結城義晴>

2012年01月03日(火曜日)

ヴァレリー「後退りの前身」・五木『下山の思想』・寺山「方言で語れ」

百貨店や総合スーパーの2012年の初売りは、
まずは「軒並み盛況」だったようだ。

日経新聞が1日、2日の初売り状況を報告。

三越銀座店は前年比10%プラス。
西武池袋本店は5%プラス。
「高島屋横浜店は開店前に約2万人が並んだ」。

大丸梅田店や近鉄百貨店阿倍野本店なども、
売上高は計画を上回った。

仙台の百貨店・藤崎も10%増。
開店前には約1万人が行列。

イオンリテールの総合スーパーでは、
1月1日の食品の販売額が約3%プラス。
イトーヨーカ堂では4人前の惣菜や刺し身の売れ行きが伸びた。

元旦販売では刺身、寿司、惣菜しか売れないといってもいい。

出だし好調なのは広域商圏の大型店。
中型店や小型店は、どうだったのだろう。

客数は増えたのか。
買い上げ点数はどうか。

買い上げ単価はどうか。
売上金額よりも、
売上げの中身を構成する要素の分析が、
必要となるだろう。

そして商売の中身は、
立地によって大きく変わってくる。

自分の店の商圏が、
現在どんな状態で、
どう変わっているのか。

立地が異なれば、
商圏特性も異なる。

その違いこそが、
今年1年を占うことになる。

商人舎ホームページの中の人気ブログ、
「常盤勝美の2週間天気予報」に、
今年1年間の天候トレンドと商売の注意点が書かれている。

第1に「春は低温対策」。

「ここ2年ほど、春の天候は、
低温傾向が顕著」と常盤さんの指摘。

第2に、「夏は猛暑対策」。

「夏の天候は10年サイクルあるいは5年サイクルという法則性」がある。
「そのサイクルに従えば、
今年も3シーズン連続、猛暑の可能性」
これも重要な指摘だ。

第3に、「秋は暖秋対策」。

「ここ10年以上、10月は高温傾向」。

「台風や降水量に関しては、
平年に比べて大きな違いがみられる兆しはなく、
例年通りと予想される」。

常盤勝美の2週間天気予報。
今年も活用してください。

さて、元旦の朝日新聞。
編集委員の根本清樹さんの「ザ・コラム」

フランスの詩人・思想家ポール・ヴァレリーを引いた。
「我々は未来に
後退り(あとずさり)して進んでいく」

<『精神の政治学』吉田健一訳>

第1次世界大戦と第2次大戦の間に、
「危機の20年」があった。

この時のヴァレリーの言葉。
それが2012年に当てはまる。
それがコラムニストの指摘。

一方、五木寛之の『下山の思想』が、
15万部を突破したそうだ。
「私たちの再生の目標は何処にあるのか。
再び世界の経済大国を目指す道はない。
敗戦から見事に登頂を果たした今こそ、
実り多き明日根の『下山』を思い描くべきではないか」

「『下山』とは諦めの行動ではなく、
新たな山頂に登る前のプロセスだ」

私も若いころ、五木寛之に凝ったことがある。
その後、五木はずいぶん枯れてきてしまったが、
この「下山の思想」は、
ヴァレリーの「後退りして進んでいく」に、
酷似している。

向かう未来はある。
しかしそれは20世紀に描いたものとは異なる。

「後退りして進む」と「下山の思想」。

2012年からの私たちの歩み方のひとつだと思う。

朝日新聞の、これも元旦の『天声人語』。
寺山修司の言葉を持ってきた。
「今日では、標準語は、
政治経済を語る言葉になってしまった。
人生を語るには、
もう方言しか残っていない」

「商売も方言で語れ」
地方の小売業・サービス業には、
「方言での表現」をお薦めしたい。

商売は人生に通ずるからだ。

日経新聞の社会面で、
これも元旦から始まった連載。
「おらほの一歩」

「おらほ」とは「自分たち」、
あるいは「自分たちの土地」、
「自分たちが住んでいるところ」といった意味。

「おらほの店では、
おらほのことば」

私は、これがふさわしいと思う。

「下山の思想」
「後退りの前身」
「おらほのことば」。

21世紀の日本の在り方が少しずつ、
見えてきている。

<結城義晴>

2012年01月02日(月曜日)

2012年商人舎標語は「朝に希望・昼に努力・夕に感謝」

Ladies and Gentlemen!
Good Monday!
[2012 vol1]

新年2012年第1週、
正月2日。

一陽来復。

今年の商人舎の年賀状をお送りします。
20120101123120.jpg

今年の商人舎標語を決めました。
「朝に希望・昼に努力・夕に感謝」
昨年、私が本のサインなどに一番多く使った言葉。

朝、起きたら、希望に胸を膨らませる。
昼は、その希望に向かって、ひたすら努力する。
そして夕、希望に向かって努力できたことに感謝する。

毎日、毎日、
その繰り返し。
朝の希望、
昼の努力、
夕の感謝。

東日本大震災から、
「ひとつずつ、すこしずつ、いっぽずつ」
復興・振興を進める今年、
朝の希望、
昼の努力、
夕の感謝、
これこそ大切な姿勢。

この希望・努力・感謝を、
2012年を通した商人舎標語とします。

2011年の商人舎標語は、
「知識商人を極める」でした。
そのために『店長のためのやさしい《ドラッカー講座》』を発刊しました。
このナレッジ・マーチャント化こそ、
商業・サービス業の現代化の必須条件だからです。

2010年は、
「Practice comes first」。

実践躬行・実行第一。
ますます環境は悪化する。
こういった時には実行あるのみ。
決めたら行う。
そして行ったら正す。
それが2010年のスローガンの考え方でした。

2009年は、
「無茶をせず、無理をする」

日本経済も商環境も厳しい年、
無理をしなければ乗り切れない。
しかし無茶をしてはいけない。
途方もないリスク志向ではなく、
背伸びした機会志向。
それが2009年の標語でした。

2008年は、
「志定まれば、気盛んなり」

この年、㈱商人舎を設立し、
商業現代化へ向けた運動をスタートさせました。
それこそ志でした。
そして志が定まった時、
気力は満たされてきました。
2012年の今も、
この時の志が私たちを支えてくれます。

そして2007年は、
「心は燃やせ、頭は冷やせ」
この年、私は㈱商業界代表取締役社長を辞任しました。
そして冷静に判断し、
今後の30年を考えました。
しかし心は燃やし続けていました。

2007年から数えて、6回目の商人舎標語。
「朝に希望・昼に努力・夕に感謝」
1年間、この考え方、この姿勢を貫きたいと思います。

そして例年通り、この標語が、
2012年1月のスローガンとなります。

よろしくお願いします。

さて今週を2012年の第1週として、
1年間52週をウィークリー単位で、
活動していきます。
ウィークリー・マネジメントこそ、
一番有効な考え方だと思うからです。

そのウィークの初めの月曜日の合言葉。
それが「Good Monday」

「Good Morning」や「Good Afternoon」、
「Good Evening」や「Good Night」があるのだから、
月曜日は「Good Monday」がよろしいだろう。
軽い気分で始めた月曜日の合言葉。

昨日が元旦、今日が二日、
そして明日が三日。
2日というのはその意味で、
ちょっと中途半端な日。

でもそんな時にこそ、
なにかを考えたり、
感じ取ったりできるから不思議だ。

小売業界では百貨店が、
1月2日の今日から「初売り」 をする。
総合スーパーも2日の「初売り」が増えてきた。
スーパーマーケットも同様。

コンビニは365日24時間営業が、
業態コンセプトそのものだから、
それはコンビニに任せよう。
1日営業はコンビニ。
この考え方、よろしい。

むしろ強いコンビニ業態をグループ内に持つ企業は、
この考え方で、コンビニ部隊の売上げを高めるのが、
いいと思う。

官公庁は、1月4日に「御用始め」。
一般企業も公官庁に準じることが多い。
もちろん4日まで冬期休暇にして、
5日から始業という企業もあるだろう。

三が日が終わり、
御用始め、仕事始めのあとは、
今週土曜日7日の「七草」。

冬至の柚子湯や南瓜と同じように、
私は「七草粥」を必ず食す。

七草のあとは、日曜、
そして月曜日が成人の日の祭日。
三連休。

毎年毎年、正月から成人の日を絡めた三連休。
ここから1年が始まる。

そして、それが終わると、
ひたすら春を待ちわびて、
2月3日の「節分」を目指す。

1月もこう考えると、
早いものです。
あわただしいものです。

だから今日の二日や七草、成人の日前後は、
ゆっくりとモノを考える日にしたい。

そんな2012年1月。
「朝に感謝・昼に努力・夕に感謝」で、
充実させたい。

さて、司馬遼太郎『この国のかたち五』。
「人間の魅力」という章に革命家の話が出てくる。
「革命は三種類の人間によってなされる」

「初動期は詩人的預言者か思想家」が現れる。
これが明治維新のときには、
吉田寅次郎、すなわち松陰。
多くは非業の死を遂げる。

「中期に卓抜な行動家」が登場し、
「奇策縦横の行動」をする。
高杉晋作や久坂玄端。
彼らも多くの場合、早世する。

「最後には処理家」が出て「大いに栄達」する。
伊藤博文や山形有朋。

吉田松陰の松下村塾には、
この三段階が揃っていた。

司馬さんは「奇跡的なほどの興趣」と語っている。

これを「流通革命」に当てはめてみる。
第一種の詩人的預言者や思想家。
これは倉本長治にとどめを刺す。
早世ということならば、
上野光平もこちらに入るかもしれない。

第二種の卓抜な行動家。
中内功、西端行雄、伊藤雅俊、岡田卓也、
彼らを支えた渥美俊一
彼らに準じた世代の鈴木敏文、荒井伸也らか。

最後の処理家。
世代的には、柳井正、岡田元也といった人々か。
そして大久保恒夫もその仲間に入るし、
私も彼らを支える一端を担うのか。

㈱日本リテイリングセンターからの今年の年賀状にある。
「今年は
1962年のペガサスクラブ創設時に、
渥美俊一が目指した
チェーンストア産業化五〇ヵ年計画の
ゴールの年です」

ゴールになるのか、
それとも新しいスタートになるのか。

商業界やペガサスクラブが、
松下村塾の役目を果たしたことは確かだと思う。

そして商人舎は次のスタートに向けて、
どんな役目を果たすのか。

「現代化」は、
「産業化」と呼ばれる「近代化」の、
次のステップである。

私の提起。

それを提起し続け、証明するのが、
これからの日々なのだと思う。

正月二日に『この国のかたち』を読んで、
こんなことを考えた。
司馬遼太郎さんに感謝しておこう。

なお、2012年も、
12月31日まで[結城義晴のブログ更新]を宣言します。
ご愛読をお願いします。

では、みなさん。
「朝に希望・昼に努力・夕に感謝」で、
Good Monday!

<結城義晴>

2012年01月01日(日曜日)

ジジの一陽来復[日曜版2012・vol1]

20120101123120.jpg
新年 おめでとうございます。

昨年は東日本大震災がありましたが、
それでも、あたらしい年を、
めでたいとおもいます。

ジジです。
20120101123227.jpg

ユウキヨシハルさんのうちにおります。
20120101123238.jpg

このブログに毎週、
日曜日に、でます。
20120101123247.jpg
もう、4回目のお正月の登場です。

ボクの日曜日のブログも、
219回目となりました。

きょうは、1月元旦。
20120101123258.jpg

それが日曜日と、かさなった。
20120101123307.jpg
7年に1回のことでしょうか。
うるう年があるから、
そうでもないかもしれない。

毎年、お正月の最初の日曜日に、
おとうさんといっしょに、
写真をとります。

去年、おうちのリモデルをして、
たたみの部屋がなくなりました。
だから今年から、ここ。
20120101123335.jpg
ソファー。

おとうさんと、ならんで。
20120101123346.jpg

まえを向いて。
20120101123356.jpg

ことしも、よろしくおねがいします。
20120101123405.jpg

ことしは、たつ年。
おとうさんは年男。
20120101123417.jpg

去年はたいへんな年でした。
おとうさんも、心をいためた。
20120101123428.jpg
それでも、元気をだして、
がんばりました。

ことしも、かわらず、
がんばります。

それは、たしかです。
それがユウキヨシハルです。

そうそう、ボクも、
お年玉をもらいました。

お金では、ありません。
シーバでも、ありません。
20120101123457.jpg

そう、爪とぎ。
20120101123507.jpg

ボクは、ちょっとだけ、
気にいりました。
20120101123517.jpg

いずれにしても、
ユウキヨシハルのおとうさんとジジ。
20120101123437.jpg
いっしょに、生きていきます。

それは東北の人たちといっしょに、
生きていくこととおなじです。
20120101123448.jpg
ことしも、よろしくおねがいします。

<『ジジの気分』(未刊より>

[追伸]
おとうさんはまた、
[結城義晴のブログ]を更新宣言しました。
きょう1月1日から12月31日までの366日。
おとうさんになりかわって、
ご愛読をおねがいします。

2011年12月31日(土曜日)

「結城義晴のブログ毎日更新宣言」終結宣言と「初詣の作法」

2011年の大晦日。

朝、目が覚めて、
ほんとうに久しぶりに、
「今日は休みだ」と思った。

3月11日にあの大地震と大津波がやって来た。
それでも1年間、残った私たちは、
生きてきた。

そのことに、感謝しつつ、
亡くなられた人びとの冥福を祈りたい。

ここから、明日が始まる。

小さな喜び、
ささやかな幸せ、
明日への希望。

今年の元旦。
私はこのブログで、
こう書いた。
[結城義晴のブログ毎日更新]を宣言します。
2011年の12月31日まで、
ご愛読のほどお願いいたします。

そして365日、更新してきた。

いつものように、
[結城義晴のブログ毎日更新宣言]は、
いったん、ここで、閉じることとする。

それが今朝の「今日は休みだ」の私の実感なのだと思う。

2011年を簡単に振り返ると、
なんといっても3月11日の東日本大震災。

私は3月中、「負けるな! 不屈の日本人」と、
メッセージを発信し続けた。

九州新幹線が3月12日に全線開通。
そのテレビCMは日本中を元気づけてくれた。
[youtubeID:UNbJzCFgjnU]
「ひとつになってくれて、ありがとう」

4月に入ると、東北を訪れた。
20110411202703.jpg

4月には、吉野桜の「一目千本」を見にいった。
20110418170756.jpg
招いてくれた吉野ストア社長の安川光男さんは、
6月10日、逝去した。

5月の商人舎USA視察研会ベーシック・コースは、
90人の大チームとなった。
20110522164332.jpg

7月のコーネル・ジャパン第3期終了旅行は、
私にとって最後のものとなった。
20110723192508.jpg

8月は徳島を訪れ、
私は「阿波踊り」にはまった。
20110815171833.jpg

秋も、9月、10月とアメリカ訪問。
10月のドイツ・フランス探訪では、
世界最大食品メッセのアヌーガで、
商品買い付け部隊が活躍。
20111011150717.jpg

今年も、何度も何度も講演した。
20111207173420.JPG

そして最後に12月の「ふたりのビッグショー」。
大久保恒夫さんとの共演は、
自分を若返らせてくれた。
20111203224111.jpg

大震災に象徴される2011年。
多くのものを失い、
多くのものを得た。

多くの人と別れ、
多くの人と出会った。

そのすべてに感謝したい。

さて感謝ということで、
昨日の産経新聞に、ちょっと覚えておきたい記事。
「初詣のマナーおさらい」

東日本大震災後の2012年の新年、
「初詣の本来の意義がより心に響く」

さてどこに初詣に行くか。
全国約8万の神社を包括する神社本庁によると、
「住まいの近くにある氏神様にお参りするのが基本」。
理由は、
「氏神様は地域の神様で、
その地域全体を守ってくれている」から。

しかし、川崎大師平間寺の僧侶・佐藤芳昌さんは言う。
「家の菩提(ぼだい)寺に行くのもいいし、
行きたいところでかまわない。
神社とお寺の両方でもいい」

正月三が日に参拝するのが「初詣」らしくていいが、
1月中に参拝すれば「初詣」と考えてよい。

この風習、そう古くはない。
明治時代の中期以降に広まった。
参拝の作法。
まず神社の場合。
「到着したら鳥居の前で軽く一礼。
中央は神様の通り道なので、端を通る」

必要なのは「心身を浄化する」気持。
手水(ちょうず)で手と口を清めてから神殿に向かい、
ここでも基本は「二拝二拍手一拝」。

寺院の場合。
「山門がある所では山門の前で一礼する。
水で手を清め、香炉で体を清めてから
本堂で仏様に手を合わせる」

初詣で、お札やお守り、絵馬などを買う人への神社本庁のアドバイス。
前年やそれ以前のお札などは、
「正月を区切りとして、古いものは返したほうがいい」

お札をもらうときは、ふたつ。
まず、その神社のお札。
もう一つは、「天照皇大神宮」と書かれた伊勢神宮のお札。

東日本大震災のために、
初詣自粛の考え方もあるかもしれない。
しかし喪中でも、寺院への初詣を自粛する必要はない。

小売り・サービス業に従事する者は、
正月も初売りなどで忙しい。

宗教上の考え方もあるだろう。
それでも、日本の初詣。
私は例年以上に、
心新たに詣でたい。

みなさん、来年は、
絶対に良い年になります。

私はそのことを信じています。

なお、今年の最後の最後にご報告。
5月28日発刊の『店ドラ』。
「店長のためのやさしい《ドラッカー講座》」(イースト・プレス刊)、
第一刷の印税を日本赤十字を通じて、
東日本大震災の義援金として寄付させていただきました。

2刷以降の印税も出版社から振り込まれ次第、
同じように義援金とさせていただきます。

ご購読くださった皆さんに、
心から感謝いたします。

震災からの復興、そして振興は、
これからが本番です。

私たち日本人のすべてが、
「力を持つものは力を、
知恵を持つものは知恵を」の精神で、
この振興に参画するのだと思います。

みなさん、良いお年をお迎えください。
良い年にしようという意欲を持って、
新しい年に向かってください。

私ももちろん、
そのつもりです。

「ひとつずつ、
すこしずつ、
いっぽずつ」

今年1年、そうだったように、
来年も1年、そうありたい。

ありがとうございました。

<結城義晴>

2011年12月30日(金曜日)

晦日の「消費税増税案――2014年4月に8%、 15年10月に10%」と「みんな笑顔の道」

今日は2012年12月のみそか。
「三十日」と書いて、
「みそか」と読むが、
漢字の意味する通り。

明日が、「おおみそか」。
こちらは「大晦日」と書く。

「晦」という字は音読みで「かい」、
訓読みで「つごもり・くらい・くらます」。

1年の最後の「つごもり」の日。
それが大晦日。

「つごもり」は「つきごもり」が訛って、
「き」が無くなったもの。
「月隠」と書く。。
これは「月が隠れる」という意味で、
つまりは月の最後の日を指す。

これに「大」の字をかぶせて、「おお」がつくと、
「1年の最後の」という意味となる。

ちなみに、「大舞台」と書くと、
「おおぶたい」と読む。
ただし「だいぶたい」でも、
間違いではないらしい。

いつごろからだろう、
最近はテレビなどでも、
「おおぶたい」の言い方が多くなったし、
それが自分の耳に引っかかる。

「おおみそか」を「だいみそか」とは言わない。

今年に例をとると、
NHKはじめ放送局はみな「おおじしん」と言う。
しかし「大震災」は「だいしんさい」

基本は、はっきりしている。
後ろに訓読みの語が繋がるときには、
「おお」と読み、
音読みが続くときには「だい」となる

だから「おおみそか」は基本通りだし、
「だいしんさい」も原則通り。

「おおぶたい」「おおじしん」が、
世の中によくある「例外」。

しかし例外は、実に多い。
大御所、大雑把、大所帯、大一番、大火事、大袈裟・・・・・・。

今日の「三十日」は、
「大」が付かないから、
悩むこともないし、
明日の「大晦日」も例外ではないから、
安心して声に出すことができる。

いま、一番の例外は、
民主党の行動。

今朝の新聞各紙がいずれも一面で取り上げた。
「消費増税案を民主決定」
「年末の駆け込み」であることは間違いない。

昨日の深夜の国会内、
税制調査会・一体改革調査会の合同総会に、
野田佳彦首相自身が途中参加して、
消費増税を柱とする税制抜本改革案を了承させた。

さらに今日、政策調査会の役員会を開き、
民主党案を「みそか」の決定。

今後は、社会保障改革本部で、
一体改革素案を取りまとめ、
野党に協議を呼びかけるが、
自民党、公明党など、当然ながら、
それに応じる姿勢は見せていない。

「一体改革法案」とは、
年金など社会保障部分と今回の税制部分を包括したもの。

その消費税の税率と実施時期は、
「2014年4月に8%、
15年10月に10%」。

2段階で消費税率を引き上げるが、
その時期をそれぞれ半年遅らせて党内合意を得た。

同時に、国会議員の定数削減法案も、
来年1月召集の通常国会に提出する。
内容は、現在の衆議院議員の定数480を、
400に減らすというもの。

さらに低所得層対策としては、
「給付付き税額控除」の検討が盛り込まれた。
これは現金給付と税額控除を組み合わせたもので、
国民のご機嫌取り対策。

その一方で、
「食料品などへの軽減税率適用」は、
見送られる。

スーパーマーケットやコンビニに関連深い案件だが、
今回の民主党案には入らない。

例外的に師走も押し詰まった「みそか」にまで、
党内審議を展開し、
それがまた野党の賛同を得られないうえに、
10人の離党者を生む。

首相も党幹部も、一方の離党者も、そして野党幹部も、
「おおみそか」の「おおぶたい」で見えを切りたいのだろうが、
「だいこんやくしゃ」にはならないよう、
注意を喚起しておきたい。

ちょっと茶化し過ぎたが、
私は野田首相は「世紀の決断」として、
決めたことはやり抜くべきだと思っている。

任せたからには、やらせる。
決まったら、やり遂げる。

それが今、必要だと思うから。

Practice comes first!
実践躬行・実行第一。

これは「実行する当事者」だけでなく、
それを認めた「実行してもらう側」にも、
当てはまることだと思う。

ウォルマートのサム・ウォルトンが残したスローガン。
「Sun down rule(サンダウンルール)」
<日が暮れるまでに解決せよ>
20111230194945.jpg
Eat What you cook!(イート・ワット・ユー・クック)
<自分でやったことは自分で始末せよ>

Retail is Detail.
<神は細部に宿る>

そして、
Take Care of Customers and Associates.
<お客様と従業員に配慮せよ>

野田首相にとってのカスタマーは国民、
アソシエーツは民主党員か、離党者か、官僚か。

政治は難しい。
しかし難しいことを易しく、
やり遂げられねば首相ではない、
リーダーではない。

読売新聞の『編集手帳』。
「戦後まもないころ、画家の安野光雅さんは
バス停で朝鮮人のおばあさんと一緒になった」

そのおばあさんのひとこと。
「ヒトリダマリノミチナガイ
フタリハナシノ ミチミジカイ」

一人黙りの道長い。
二人話の道短い。

コラムニストはまとめる。
「迎える年がヒトリダマリではなくフタリハナシ…
いや、ミンナエガオの道でありますように」

みんな笑顔。

これはすべての道に通じる。
政治にも、経営にも。

<結城義晴>

2011年12月29日(木曜日)

杉原輝雄享年74の「生涯現役」と2012年の「期待しない症候群」

杉原輝雄さん逝去。
12月28日午前8時30分、
前立腺癌。
1937年生まれ、享年74。

「生涯現役」を貫いたプロゴルファー。
53年間の現役生活。通算63勝。

私も「生涯現役」を標榜している。
だから杉原輝雄の生きざまを、
見ていた。

162センチ、60キロ。
私よりもずっと小柄。
肘が曲がった五角形の先に長尺のドライバー。
それで正確なショット。

確かアメリカのツアーだったと思うが、
練習ラウンドで主催者がフェアウェイでプレーする杉原を見て、
「あの下手なアマチュアを追い出せ」と言った。
杉原は本番トーナメントでその主催者を驚かせる成績を上げた。

杉原は1998年4月、前立腺癌を公表。
「寿命を縮めることがあっても、
ゴルフ人生を第一に考えたい」

これが生涯現役の心構え。

手術を拒否し、抗がん剤による治療を続けながら、
試合に出続けた。

10年後の2008年、癌がリンパ節に転移。
それでも、試合に出場。

昨2010年、中日クラウンズに51回連続出場。

1983年末、「日本プロゴルフ選手会」初代会長。
「私心で行動せず、公平な人」(金井清一選手)

そんな人こそ、生涯現役の意味がある。
「生涯現役」が目標ではいけない。
「無私と利他」で続けるからこそ、
「生涯現役」に意義が生まれる。

私も、そんな「生涯現役」を貫きたい。
私はゴルファーとしての現役ではない。
小売流通・サービス業への発言・発信の「仕事の現役」である。

その35年目の師走が、
あと3日で終わろうとしている。

杉原輝雄の現役生活53年に、合掌。

さて日経新聞一面トップに、
「海外M&A過去最高」の記事。
アメリカの調査会社トムソン・ロイターのデータ。

国境を越えた海外直接投資案件を、
「クロスボーダーM&A」と呼ぶ。

「日本企業による海外企業のM&A(合併・買収)が
2011年に総額5兆円を超え、過去最高となった」
609件で684億ドル、前年比78%増。
アメリカ企業の海外買収は56%増の2051億ドル、
ヨーロッパ企業の域外企業買収は22%減の1601億ドル。

日本の78%増は、抜きんでている。

理由の第1は、「内需低迷への危機感」。
第2は、「円高」。

今年最大の案件は武田薬品工業の約1兆円。
スイス企業ナイコメッドを買収。

東京海上ホールディングスは、
米国の保険会社デルファイ・ファイナンシャル・グループを買収。

三菱商事は4200億円でチリの銅鉱山を傘下に入れ、
富士フイルムホールディングスは、
超音波診断装置大手の米ソノサイト買収。

日本企業の海外企業買収は1980年代の終わりごろ、
ブームを来たした。

ダイエーが、
ハワイのアラモアナショッピングセンターを買収したのが、1982年。

イオンが、
アメリカの衣料チェーン「タルボット」を傘下に入れたのは、1988年。

その後、2001年には、
北米企業の買収が全体の47%だったが、
今年は24%にとどまった。
ヨーロッパも北米同様に縮小。

今年もっとも多かったのがアジアで、
全体の43%。
中国、インド、シンガポール、ベトナムの順。
オセアニアや南米、中東の企業買収も増加傾向。

新興国との関わり合いが強くなる。
そして日本の産業構造も変わっていく。

日経新聞のコラム『大機小機』。
「『期待しない症候群』の効用」がテーマ。

「1年前の今ごろ」。
「日本にもほのかな明るさが
漂っていた」

そうだったか、と思う。

昨年の今ごろは、
「景気回復が少しずつ確かになり、
2011年は久々によい年になると期待した」

しかし、東日本大震災の津波と福島原発事故。
ヨーロッパ金融危機、その他もろもろ。
「淡い望みは砕かれた」
「今回の『期待外れ』はこたえた」
コラムニストは嘆く。

しかし「あえてその逆に目を向けてみる」。

なによりも「日本企業の打たれ強さ」
「企業は震災前の生産水準を想定より早く回復した」

「アジアで売り上げを伸ばす小売業も増え、
内需型と呼べない内需企業も急増している」

この「内需型と呼べない内需企業」の考え方は重要だ。
「米国株は過度の悲観が修正されつつある」
「欧州も全体では苦戦が続くが、
ドイツの景気指標は予想に反して改善している」

「世界は一様に悪化しているのではなく、
日米独や中国は比較的しっかりしている」

最後にコラムニストが述懐する。
「誰もが『期待しない症候群』に陥り、
期待値が下がっていることは小さな福音かもしれない」

なぜ福音なのか。
「危機を回避できれば、来年後半には大方の予想を裏切って、
ひとまず景気回復を実感できる『うれしい誤算』の可能性があるから」

「期待しない症候群」は、
「うれしい誤算」の可能性を意味する。

ここでも中部銀次郎の言葉が思い出される。
「最悪を覚悟し、最善を尽くす」

中部は日本最高のアマチュアゴルファー。
1942年生まれだが、53歳で逝った。
5つ年上の杉原輝雄の「生涯現役」は、
中部と比べると、ずっと「うれしい誤算」だった。

<結城義晴>

「月刊商人舎」購読者専用サイト
月刊商人舎 今月号
流通スーパーニュース
月刊商人舎magazine Facebook

ウレコン

今月の標語
商人舎インフォメーション
商人舎スペシャルメンバー
商人舎発起人
海外研修会
2026年USA研修会
国内研修会
第18回 ミドルマネジメント研修会

東北関東大震災へのメッセージ

商人舎の新刊
前略お店さま

チェーンストア産業ビジョン

結城義晴・著


コロナは時間を早める

結城義晴・著


流通RE戦略―EC時代の店舗と売場を科学する

鈴木哲男・著

結城義晴の著書の紹介

新装版 出来‼︎

新装版 店長のためのやさしい《ドラッカー講座》

新装版 店長のためのやさしい《ドラッカー講座》
(イーストプレス刊)

新着ブログ
毎日更新宣言カレンダー
2026年8月
« 7月  
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031 
指定月の記事を読む
毎日更新宣言カテゴリー
毎日更新宣言最新記事
毎日更新宣言最新コメント
知識商人のためのリンク集

掲載の記事・写真・動画等の無断転載を禁じます。商人舎サイトについて
Copyright © 2008- Shoninsha Co., Ltd. All rights reserved.