夏の甲子園決勝。
智弁学園和歌山高校と、
高崎健康福祉大高崎高校。
長い名前の高校が残った。
実にいいゲームで、
追いつ追われつ。
結局、打棒の和歌山が、
4対3で勝利した。
おめでとう。
横浜高校の織田翔希投手を打ち込んだし、
すべてのゲームで実力を発揮した。
部員40人の甲子園では小所帯。
その少ないメンバー同士の、
互いのコミュニケーションが良かった。
47歳の和歌山の中谷仁監督。
1997年の夏の甲子園で、
智辯和歌山主将で捕手。
チームを優勝に導いた。
阪神タイガースから、
ドラフト1位指名を受けて、
プロ野球選手となった。
プロとしては苦労の連続。
それが高校野球の指導に生きている。
下半身をしっかり鍛えた野球小僧ばかり。
おめでとう。
さて、日経新聞夕刊のエッセイ。
「プロムナード」
田中功起さん。
栃木県出身のアーティスト。
東京造形大学客員教授、
京都市立芸術大学准教授。
タイトルは、
「イオンモールと地震」
「7月28日に起きた熊本地震から
もうすぐ1カ月になる」
「日本全国にあるイオンモール。
旅行先でも便利だけど、
普段も子どもを連れてよく行く場所だ」
著者には小さな子どもがいる。
「イオンモールは、子どもができてから、
何回行ったかわからないぐらい、
無限に利用している」
有難いお客さまだ。
田中さんはショッピングセンターの便利さを語る。
「スーパーだけでなく、
100円ショップやドラッグストアもあるから、
日々の買い物には困らない」
商業集積の効用。
「まして走り回れる子どもの遊び場もあったりする」
「フードコートは、
僕や妻が食べたいものと
娘が食べたいものが異なるとき、
ちょうどよい折衷案になる。
娘はうどん、妻はラーメン、
僕はカレーという具合に」
これはショッピングセンターのフードコートの効用。
「どんな子どもも好きな定番のお店が
必ずあるのもうれしい。
旅先でも便利だ」
田中さん一家は京都に住んでいる。
「京都には、イオンモールKYOTO、
イオンモール京都五条、
イオン京都洛南ショッピングセンターなどがあるが、
自宅から同じぐらいの距離なので、
ほとんどローテーションで利用している」
何度も言うけど、有難いお客さまだ。
その田中さん。
「イオンモール熊本の爆発後の店内を
ドローン撮影した映像を見る機会があった」
「瓦礫の量がすさまじく、震災の現場というよりも、
戦争の爆撃跡のようにも見える」
「イオンモールの内装や空間デザイン、
お店の構成は、どこも同じようなものだ。
だから、イオンモール熊本に
繰り広げられる災害の風景が、
奇妙なことに、普段僕らが使う
イオンモールと重なって見えてくる」
そうそう。
「まるで、いつも行くイオンモールで地震があり、
爆発が起こったかのように感じられるのだ」
「それでひどく動揺してしまった」
全国の国民も同じ既視感をもったに違いない。
「保育園で地震のことを聞いたのか、
『京都は地震がないかな?』と娘が聞いてくる。
『イオンモールは大丈夫かな』と
たたみかけるように聞いてくる」
「僕が感じたように、
京都のイオンモールと熊本のイオンモールは
娘の中でも繋がっている」
これこそチェーンストアの効用だ。
「家ではあまりテレビを見ないから、
ニュースなどで流れる壊れたイオンモールを
彼女は見ていない」
「それでも娘にとって、地震の記憶は
イオンモールと結びついていくのかもしれない」
あまり意味を持たせないエッセイだが、
チェーンストアの本質を語っている。
自分が通っている店と同じチェーンの他の店も、
自分の店と思ってくれる。
だからチェーンストアは、
すべての店が精いっぱい、
自分の顧客にご奉仕しなければならない。
それが相乗効果を発揮して、
そのチェーンストアのアイデンティティとなる。
セブン-イレブンは日本国内2万1956店で、
アイデンティティを発揮している。
ウォルマートは米国内5212で、
ウォルマートの威力を発揮している。
地震が起こったときなど、
それらのアイディンティティの信頼性が、
その企業の評価のベースになる。
今回のイオンモールは、
そのことを実証しつつあると思う。
〈結城義晴〉







































































