月刊商人舎9月号責了の日。
いつものように表紙をつくり、
[Message of September]を書く。
今月はちょっと変わったタイトル。
「しかし品質は落としてはならない。」
知る人ぞ知る、
ジュリアス・ローゼンワールドの言葉です。
今回は「特集のまえがき」が最後になった。
それから編集後記も書く。
48年前のことを思い出した。
夜食は「いきなりステーキ」。
山本恭広、工藤澄人、二人の編集長と、
亀谷しづえゼネラルマネジャー。
生ビールで乾杯。
そして私はワイルドコンボ。
ステーキとハンバーグのコンビネーション。

それにスープとサラダ。
最後にプレートを再加熱してもらって、
ご飯をステーキの鉄板の上で、
自分で炒めてチャーハンにする。
これが絶品。
みんな原稿を書き終わって、
上機嫌。
ワインもグラス1杯。
実にいいひとときです。
ありがとう。
食事をしながら、
今月号の反省をし、
来月号の企画案など話し合う。
それからセミナーの企画も、
アイデアを出し合う。
「ワイガヤ」であり、
「寄って集って」であります。
ずっと、こうして、
雑誌をつくってきた。
山本、工藤両君は、
1990年ごろから一緒にやってきた。
一人ひとりのモノの見方や考え方、
それがいわば「暗黙知」。
この「暗黙知」を、
誰もが利用できる「形式知」に変える。
そして共有する。
雑誌の編集そのものが、
読者のみなさんの「暗黙知」を、
「形式知」に変えてお披露目することだ。
経験のある編集長たちと、
この仕事をするのは実に楽しい。
中国新聞一面コラム「天風録」
コラムニストがいきなり言う。
「出典は不明だが、
なるほどなと思ったフレーズがある」
「若い頃は
元気と時間はあるが、
お金がない」
「大人になると
元気とお金はあるが、
時間がない」
「年を取ると
時間とお金はあるが、
元気がない」
三つの要件が同じ時期にそろうことがない。
一般の人たちのことだが。
その巡り合わせがもどかしい。
「それでいて、二つあることが救いにもなる。
この絶妙なバランスが崩れつつある」
「年を取ってもお金がなくて働き続ける。
すると時間もなくなる」
私は金に執着が薄かったのか、
個人的に儲かったことはあまりない。
しかし金でひどく困ったことも、
あまりない。
いつも、そこそこに、
金が回ってくれた。
年を取っても時間が足りない。
その分、少しだけ元気はあるか。
コラムはこのあと「NISA(ニーサ)」の話題に移る。
資産をお得に運用できる国の制度。
生活を極限まで切り詰めて投資に回す。
それが「NISA貧乏」
自宅にこもって、
安く大量に仕入れた食材を
食べ続ける者もいる。
しかしコラムスト。
「質素倹約にも限度がある」
「若い頃の時間は貴重だ。
時間のない大人からすると、
もったいない」
その通り。
「たまには趣味や食事に
お金を使って経験を広げることが、
人生の財産になると思うのだが」
趣味や食事だけではない。
仕事にも、興味がわくことにも、
どんどん金を使う。
金は溜まらないけれど、
知見は広まり、知識は溜まる。
それが人生を充実させる。
コラムの最後。
「資産づくりを焦る背景には不安がある。
若者に安心感をもたらすのは何より、
お年寄りが安らかに暮らす姿だろう」
いや、私は違う。
そんな生温い高齢者ではいけない。
お年寄りが、安らかでなくてもいい。
いくつになっても、
必死に生きる姿を示す。
それが老人の役割だ。
お年寄りが安らかに暮らす姿ではなく、
老漁師サンチャゴが無心に闘う姿。
それが少年マノーリンに伝わる。
私はいくつになっても、
あれを目指したい。
〈結城義晴〉
























