結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2010年12月04日(土曜日)

カスタマー・コミュニケーションズ㈱10周年記念フォーラムでサンキュードラッグ平野賢二社長とコラボ

今日、東北新幹線全線開通。
最後の八戸・新青森駅間の81キロが開業。
1971年に始まったこの建設工事は、
1982年に盛岡・大宮間、
1985年、盛岡・上野間、
そして1991年、盛岡・東京間、
2002年、八戸・東京と、
すこしずつ増設し、今回、新青森まで。

結果、新青森―東京間は最短3時間20分。
1日15往復運行。

長さ26キロの八甲田トンネルは、
複線の鉄道陸上トンネルとして世界最長。

日本の技術は世界最高。
こんなこと、大いに喜ぶべし。

新しく七戸十和田駅(青森県七戸町)もできた。

2015年度には、北海道新幹線の新青森と函館が開通する。
これは青函トンネルを通る。

これまた日本が世界に誇る技術だ。

さて、昨日は、午後から、東京・赤坂のホテルニューオータニ。
カスタマー・コミュニケーションズ㈱の10周年記念フォーラム。
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創業10年を迎えたマーケティング・カンパニー。
通称CCLとして、知る人ぞ知る会社。
私は、2008年から、この会社の非常勤取締役。

会場入口でみなさんをお出迎え。
右が西川明宏社長、
真ん中は私と同じ非常勤取締役井上美智男さん。
井上さんは㈱プラネット副社長。
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西川社長の開会の挨拶から、フォーラムは始まった。
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「不易流行の精神」で消費財のメーカー、卸、小売業のために、
「マーケティング・ソリューション・プロバイダー」を目指す。
西川社長のとても固い10年目の決意だった。

基調講演として、はじめに私が持論を展開。
テーマは「カスタマー・コミュニケーションの喜びと遣り甲斐」
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リテイル・マーケットの特徴。
「医食同源」マーケットの取り組み、
ロイヤルカスタマーから製配販の協働、
そしてイノベーションまで、
35分で一気に語った。
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通常、90分が私の講演の単位。
それを35分に短縮し、
顧客離反分析やABCL分析など、
顧客ID-POSデータを使ったマーケティング手法を織り交ぜて、
ロイヤルカスタマーづくりの考え方をレクチャー。
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私なりに緊張感を持った講演だった。

ゲスト講師は㈱サンキュードラッグの平野賢二社長。

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平野さんは4年前から、56社の取引先と「潜在需要発掘委員会」を進めている。
顧客データベースを活かした店頭マーケティングの重要性を、
サブカテゴリー分析による実例をもとに講演。
合理的で、科学的なアプローチ法を実に明晰な語り口で紹介してくれた。
平野さんはドラッグストア業界随一の理論家として知られるが、
その理論の確かさ、分析の鋭さが、存分に出た講演だった。

何よりも、「小売業の面白さ、楽しさ」を、
平野さん自身が実感している。

それがすごく良い。

最後に、越尾由紀さんが、
「顧客IDPOSデータから視たショッパーの顔」と題して、
新たな活用法を提案。
越尾さんはカスタマー・コミュニケションズ開発ユニットマネジャー補佐。
ペルソナ分析や顧客クラスター分析をわかりやすくプレゼンテーションして、
「ショッパーズ・マーケティング」の本質が、
下手な学者が語るより良く解った。
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語り口も堂々としていて、素晴らしかった。
私は、こんな社員がいることを誇りに思った。

最後は取締役の井上美智男さんの閉会の挨拶。
親会社プラネットのEDIと顧客ID-POSを結ぶ戦略を披露。
サプライチェーンからコンシューマー・カスタマーまでの、
一気通貫のネットワークシステム構築こそ、
産業界のインフラとなる。
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その後、懇親会。
平野さんと講師二人で、笑顔の記念撮影。
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ニュー・フォーマット研究所主幹の日野真克さんも駆けつけてくれた。
ご存知、月刊『マーチャンダイジング』の発行人。
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冬の嵐のあとの赤坂は、
すっかりクリスマスのイルミネーション。
お向かいのホテルの窓辺はクリスマスツリー。
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今日も、今週も、充実していた。
今月の標語「実践躬行」
それだけを考えて、
毎日を過ごしている。

皆さんも、良い週末を。

<結城義晴>

2010年12月03日(金曜日)

RMLCで研究した「総合スーパー=ハイパーマーケット」の今後と欧州小売業の寡占

今日の東京・横浜は最高気温23度。
小春日和を凌駕する異常な気候。
あと2度上がれば夏日。

今年は、ずっとこんな異常気候だった。

朝日新聞の看板コラム『天声人語』。
市川海老蔵事件を取り上げて、
「男性の容姿は重要」という読者調査を持ちだした。

「誰に見せるでもなく、
花道を行くわけでもないけれど、
いい顔で齢を重ねたい」

わかる。

大事なことだ。

「男の顔は履歴書」
ジャーナリスト大宅壮一の言葉。

さて昨日は、東京プリンスホテル紅梅の間で、
㈱伊藤園の中間決算発表記者会。
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今夏の猛暑により、
連結売上高1945億8100万円(対前年比8.4%)、
単体でも1693億5700万円(8.2%)と好調。

ソフトドリンクメーカーだけでなく、
今夏の「猛暑・酷暑・炎夏」はやはり「神風」だった。

経常利益にいたっては、
連結112億1200万円、単体105億7800万円。
それぞれ昨対28.7%、20.8%のプラス。

振り返ると2004年も、
猛暑と緑茶ブームで飲料市場は活況だった。

しかし、今年の伊藤園の好調の理由はそれだけではなかった。
本庄大介社長は、語る。
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「緑茶以外の商品が伸びた。
だから市場伸長率より伊藤園の伸びが上回った」

9600億円といわれる缶コーヒー市場への「タリーズコーヒー」初参入、
北米から逆輸入された紅茶飲料「TEAS’ TEA」の好調さ、
紙容器製品によるパーソナル需要の掘り起しなど。
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猛暑効果だけではなく、
経営施策が功を奏した。

景気や天気などの与件に、
経営政策の実行を加える。
それが結果を導き出す。

今月の商人舎標語「実践躬行」そのもの。
最後は宣伝も忘れない。
炭酸飲料の新製品『ゴールデンガイサイダー』が、
12月13日に発売される。

このゴールデンガイサイダーは、
全コンビニチェーンに初めて採用された。
「営業を褒めてやりたい」と本庄社長。

私は午後から、東京・日本橋。
日本スーパーマーケット協会会議室。
商業経営問題研究会12月例会。
通称RMLC。
リテイル・マネジメント・ラーニング・サークル。

今回は最初に代表世話人・高木和成さんからの問題提起。
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日本でながく呼称されてきた「GMS」は復活するか。
それを来年度のRMLCのテーマのひとつにしよう。
これが高木さんの提案。
商業統計では「総合スーパー」との名称を与えられている。
アメリカやヨーロッパのアカデミズム、ジャーナリズム、
そして企業自身が「ハイパーマーケット」と称する。

その業態は、欧米では隆盛しているが、
日本では衰退基調にある。

今後、これらの店舗はどうなるのか、
いかにすれば業績が回復して、
顧客満足と地域貢献を果たせるのか。

先ごろ、イオンは大きな実験に取り掛かった。
幕張の元カルフール第1号店の店舗は、
同社撤退後、イオンリテールの所有となっている。

この1フロア1万㎡の店舗で、
「総合スーパー」生き返りの実験を始めた。

「本家ハイパーマーケット」と名乗っていた店舗で、
まさに、新しいハイパーマーケット実験に臨んだ。

食品売り場はそれほどの変化はない。
非食品に大胆な改革がなされた。

衣料品のトップバリュ・コレクションのショップを設けた。
ROUの雑貨の新しいショップをつくった。
そのほかにも様々な改革を施した。

ひとことでいえば、
非食品は製造小売業の専門店を多数、集積する方式。

ということは、イオンは、
総合スーパーの鍵は「非食品にあり」と考えているわけ。

当り前だろう。
非食品の効率が悪いんだから。
そう考えがちだし、言われそうだが、
はたしてこれがいいのかどうか。

ハイパーマーケットの鍵は非食品か。

イギリス・テスコのエクストラの場合も、
フランス・カルフールのハイパーマルシェの場合も、
鍵は食品が握っている。

まず出発点をよく考えること。

この店を始めとして、
イトーヨーカ堂の改革。
イズミや平和堂の改革。

「総合スーパーはどうなるのか」
来年の大きなテーマではある。

もちろんRMLCはスーパーマーケットも、
よく研究するつもり。
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ハイパーマーケットもスーパーマーケットも、
相互に深く関連しあっている。

ハイパーマーケットの食品をどうするかという課題は、
スーパーマーケットがどうなるかというテーマと、
切っても切り離せない。

さて12月例会の後半は、
「結城義晴のヨーロッパ小売業分析」
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10月に訪れたロンドン・パリの報告。
世界小売業、ヨーロッパ小売業、
イギリス・フランスの小売業。
テスコ、アズダ、セインズベリー、
カルフール、オーシャン、カジノ。
すべての現状数値を出して、
そのうえで、フォーマットごとの実績を示し、
ふんだんに写真を見てもらった。

そのうえで、私の結論。

ここには総合スーパー衰退説を覆す実態がある。
ハイパーマーケットが衰退していない現実がある。

その与件のひとつは「寡占化」。

テスコはイギリスのドライグロサリー市場の30%を占める。
カルフールはフランス小売業の21%を占拠する。
ちなみにウォルマートはアメリカ小売業の13%のシェアをもつ。

この寡占の理由は、イギリス、フランス、
それぞれに異なる。

私はその理由を説明する仮説を導き出した。

このブログではとても書けない分量の分析。
だからやがてこのテーマは1冊、2冊の本になる。

そしてそれが、
日本の「GMS=総合スーパー」を歴史的に位置づけ、
その行く末を予測する内容になる。

私には、確信がある。

13時30分から始まった研究会。
一度も休憩をとらず17時まで。

日本スーパーマーケット協会の事務局が、
ずっと、だれも、会議室から出てこないので、
驚いたほど。

しかし充実した研究会だった。

その後、今年最初の忘年会。
㈱セイミヤ社長の加藤勝正さん、
㈱たいらや社長の村上篤三郎さんと同席して、
話は盛り上がった。

20時30分解散し、宇都宮に帰る村上さんと写真。
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今年も商業経営問題研究会、
最高でした。
ありがとうございました。
来年もよろしく。

来年も「実践躬行」をモットーとしましょう。

<結城義晴>

2010年12月02日(木曜日)

日本映画興行収入過去最大とイトーヨーカ堂「1グラム1円」おかずバイキングの「バント作戦」

12月に入ると、今年1年のまとめが行われる。

「ユーキャン新語・流行語大賞」
年間大賞に「ゲゲゲの~」
NHK朝のドラマ「ゲゲゲの女房」の原作者・武良布枝さんが受賞。

池上彰さんの「いい質問ですねぇ」。
桃屋の「食べるラー油」、
「イクメン」「AKB48」「「ととのいました」「無縁社会」くらいまではついていけるが、
「~なう」だとか「女子会」となると、初耳。

それで流行語大賞かと思ってしまうが、
NHKの紅白歌合戦でも、
出演者やその歌唱曲名がまるでわからないのだから、
自分が年をとって最新流行についていけてないのか、
あるいは日本社会が多様化、多層化の一途をたどっているのか。

どちらかだと思う。

しかし、「いい質問ですねぇ」というのは大事なフレーズで、
コーネル・ジャパンの講義に来日した先生方も、
どんな質問にも「good question!」を連発する。
私も、これは見習っている。

商売にも、マネジメントにも、
大いに役立つ姿勢だ。

さて、今年の日本映画界。
興業収入が過去最高の見通しが出た。

昨2009年がやはり過去最高で、
年間2109億円だった。

映画界の年間売上げは、
スーパーマーケット企業のトップレベルと一緒。

日本の食品スーパーマーケット企業の2009年度ランキング。

1位  ライフコーポレーション    大阪    4689億円
2位  バロー    岐阜    3449億円
3位 ヨークベニマル    福島    3487億円
4位  マルエツ    東京    3369億円
5位  ベイシア    群馬    3176億円

ここまでが3000億円以上。

6位  オークワ    和歌山    2895億円
7位 万代    大阪    2437億円
8位 サミット    東京    2383億円
9位 東急ストア    東京    2347億円
10位 いなげや    東京    2237億円
11位 マックスバリュ西日本    兵庫    2235億円
12位 カスミ    茨城    2169億円
13位 オーケー    東京    2158億円
14位 ヤオコー    埼玉    2065億円
15位 マルナカ    香川    2050億円

15社が日本の映画界全体の興業収入と同等の年商。
なかなかのものだ。

その映画界、
「ヒットの目安である10億円」超の商品は、今年46本。
昨年は57本だった。
「大ヒットした少数の作品が全体を押し上げた」
これは日経新聞の囲み記事の評。

不況になると、「映画でも見ようか」となる。
「お手軽な娯楽」。

この「手軽さ」は、
言って見れば「豊かな不況」を享受している日本人にとっては、
購買や消費が喚起されやすい。
そして人気は少数の商品に集中する。

昨日の日経MJの囲み記事。
イトーヨーカ堂が「惣菜1グラム1円コーナー」を設けた。
これ、林廣美先生の持論中の持論。
もう、20年も前から提唱されている。

ヨーカ堂の場合、「おかずバイキング」と呼ぶ。
11月27日にオープンした新店。
イトーヨーカドー食品館小豆沢店(東京都板橋区)。
「酢豚」は1グラム1.58円、つまり100グラム158円だが、
「和風鶏唐揚げ」「鶏肉とごぼうのちぎり上げ」「里芋いか煮」など12品目は、
1グラム1円。

「わかりやすい価格設定」
「安心して買える商品」

すなわち「手軽な購買」
これが「1グラム1円」

売場には100グラム、150グラム、200グラム用のパックがある。
顧客は自分で好きな量を盛り付ける。

もちろんこれは小家族、高齢者対応にもなっている。
12月商戦が始まったが、
大きな購買は23日、24日と、
30日、31日。

「ギリギリ消費」
「際の勝負」

しかしそれまでは、
コツコツとバントで点を稼ぐ。

日常の楽しさを、
ちょっとだけ非日常に引き上げて。

日本映画界の過去最高興行収入と、
林流イトーヨーカ堂「1グラム1円・おかずバイキング」の、
わかりやすさと手軽さ。

こういった作戦で、
コツコツと点数を稼いでいく。
それはそれで実に面白い仕事。

“Retail is Detail!”
あの世から、サム・ウォルトンがつぶやいているに違いない。

<結城義晴>

2010年12月01日(水曜日)

2010年12月の商人舎標語は「実践躬行」Good Luck! Everybody!

今日から師走。
2010年12月の始まり。

泣いても笑っても、
今月で今年は終わり。

あと30日と1日。

思う存分、
仕事に打ち込みたい。
少なくとも私は、
そう行動したい。

考えてみると私は、
子どものころから、
締め切り主義だったように思う。

「追いつめられること」をモットーとしてきた。
だから「押し詰まった環境」が大好き。

追いつめられると、
いつもいつも奮い立つ。

ひょんなことから大学院教授となって、
まさに「師走」がぴったりとくる今、
私にとって、この31日間は、
小躍りしたいくらいに興奮する時だ。

皆さんと、この1カ月を共有したい。

12月は、私たちのお客様にとっても、
忙しい日々だ。

今年にキリをつける。
そのために、買い物をする。

好むと好まざるとにかかわらず、
普段よりも多めの買い物をしなければならぬ。

どうせ買い物するならば、
楽しく、喜びに満ちた買い物をしたいはず。

それに応える。
それが商人。

いい仕事です。

だって、お客様は、
求めて、店に来てくれるのだから。

さてそんな12月の商人舎標語。

昨年は「厳しさに学べ」だった。
本当に厳しい師走が待っていた。

だから「厳しさに学べ」

そんな厳しさを学んだあとの今年の12月。

「実践躬行」<じっせんきゅうこう>
これを標語にしよう。
今年は、これしかない。
「口に出したことを自ら成し遂げること」。

今年は何度もこの言葉を使った。
何よりも、今年1年の標語が、
“Practice comes first!”
ピーター・ドラッカー先生の言葉。
その日本語意訳を「実践躬行・実行第一」とした。

思い出すまでもなく、
今年は「実践躬行」が求められて、
「実践躬行」できない年だった。

まずは政治と政府・行政。
菅直人内閣そのものが「実践躬行」できなかった。

日本の経済界も「実践躬行」できなかった。

政治と経済界、両者の協働も成らず、
円高は進み株価は下がり続けた。

小売商業・サービス業も、
実践躬行できないことが多かった。
百貨店も、総合スーパーも、
コンビニもホームセンターも、
ドラッグストアもスーパーマーケットも、
ファストフードもファミリーレストランも、
様々なサービス業も、
ほんの一部を除いて、
実践躬行できなかった。

だから来年のためにも、
今年の総決算の12月には、
実践躬行したい。
前成城石井社長の大久保恒夫さん。
現在、セブン&アイ・ホールディングス顧問。
先日のコーネル・ジャパンの講義で強調してくれた。
「マネジメント・レベルを上げよ」

トップマネジメントや本部が考えたことが、
実行できる。
行動できる。

英語で“execution”。

それが小売りサービス業にとって、
一番大事だという。

12月商戦は、もうこれに尽きる。

「実行の水準をあげる」
「行動のレベルを引き上げる」

「実践躬行する」

やることはほぼ決まっている。

それを、やるかやらないかだ。
やれるかやれないかだ。
どれだけ手を抜かずにやり遂げられるかだ。

今年の12月は特に、
実践躬行あるのみ。

さて、まず頭に入れておきたいのは、
「ギリギリ消費」
何といってもクリスマスと年末際。
これが二大商機。

そして今年のこの時の購買は、
直前になるまで発生しない。

だからクリスマス商戦は、
23日から24日。

年末年始商戦は30日、31日。

2日間決戦。

このことは忘れないでほしい。

前日、当日まで、
辛抱に辛抱を重ねる。
購買はどっとは動かない。

そして最後のギリギリに、
ドカンと動く。

それまで我慢比べ。

我慢できずに見切ったり、
弱気になったりすると、
最後の「ドカン」のご利益が得られない。

さて、1カ月を俯瞰すると、
第1週の土曜日12月4日から「人権週間」がスタートする。

そして1週間後の第2週金曜日12月10日が「世界人権デー」

1948年(昭和23年)12月10日、
第3回国際連合総会で「人権に関する世界宣言」が採択された。
これを記念して、この日に、
記念行事が行われる。

1年の最後の月の、その初めに「人権の尊重」が謳われる。

いいことだ。

私は、こういったことに敏感に反応し、
積極的に対応するのが、これまた大好きだ。
店には、そんなものが溢れていなければいけない。

第3週に入ると、12月14日火曜日は、
「赤穂浪士討ち入りの日」。

直接、関係がなくとも、世間では思い出される。

そして翌日の15日から、
「年賀郵便特別扱い」
が開始される。

いよいよ第4週。
水曜日22日は「冬至」。
昼が一番短い日。

私は、この日、
必ず「柚子湯」に入る。

冬至がゆはあまり食べないが、
カボチャは食べる。

日本の冬至を満喫して、
小さな喜び、
ささやかな幸せ、
明日への希望を、
実感したいと思うから。

冬至の翌日23日は天皇誕生日の祭日。
平成に入ってもう22年が経過する。
申し訳ないが、この日はクリスマス前哨戦となっている。
クリスマス・イブ・イブ。

そして24日金曜日がイブ、
25日土曜日がクリスマス当日。
クリスマス当日は消費は起こるが購買は控えめ。

だから24日のイブには、
売って売って売りまくる。
26日日曜日からは完全に年末際商戦に入るが、
この時も意外に普通の冬の日曜日。

28日が官公庁御用納めの日。
多くの会社も冬休みに入る。

しかしここでも、普通の休み。

テレビではアメ横の賑わいなど報じられて、
年末景気が煽られる。

しかし、実態の動きは鈍い。

そして30日、みそか。
パソコンで「misoka」と打つと、
「三十日」と出る。

そう30日は晦日。

そして31日が大晦日。

この二日間に購買は集中する。
消費は高揚する。
後ろになるほど盛り上がる。

じっとじっと我慢して、
9回裏に爆発する野球の終末。
そんな劇的な歳末商戦が、
私たちを待っている。

いかがだろう。

シミュレーションはできただろうか。
イメージトレーニングは万全となっただろうか。

ならば「実践躬行」あるのみ。

健闘を祈る。

Good Luck! Everybody!

<結城義晴>

2010年11月30日(火曜日)

朝日新聞『経済気象台』の「デジタル技術」論と「ラッダイト運動」の歴史的皮肉、そして知識商人

朝日新聞のコラム『経済気象台』。
ものを考えさせてくれる。

日経の『大機小機』と比べると、
ゆったりとしているが、深い。

今日のタイトルは「デジタル技術」
コラムニストは樹氏。

「長く続いたアナログ技術がデジタル技術に置きかわり、
ビジネス環境は大きく変化した」
実によくわかる。

そしてアナログ技術の時代とデジタル技術の時代では、
競争の軸が大きく変わる。

「アナログ技術が主流の時代は技術格差が大きく、
日本は優れた技術大国となった」

アナログ技術は追いつきにくく、
逆転しにくい世界だった。

㈱菱食特別顧問の廣田正さんの持論。
「後進の先進性」。

遅れていた者ほど、思いのほか障害を低くして、
最新の技術を導入することができる。

それはむしろ既存の進んだ者よりも、
先進的ですらある。

㈱プラネット代表取締役社長の玉生弘昌さんの見解。
「後発の優位性」。

プラネットは、日用雑貨や化粧品の分野のEDIを受け持つ。
EDIとはエレクトロニック・データ・インターチェンジ。
製造業と卸売業の取引をインターネットでつなぐ。
まさに日本産業社会のインフラのひとつ。

デジタル技術時代の申し子のような会社だが、
その玉生さんが語る「後発の優位性」にはリアリティがある。

経済気象台の樹氏は語る。
「デジタル技術は技術移転(コピー)が簡単で、
追い上げが容易だ」

これが、ほんとうに怖い。

コピーが簡単だから、
後進は先進にとって代わり、
後発は優位に立つ。

歴史的にみると、「ラッダイト運動」があった。

私の著書『メッセージ』。
「歴史の皮肉」という文章がある。

さかのぼること200年。1811年の暮れ。
イギリス・ノッティンガムシアというところで、
1000台のくつ下編み機械が暴徒に破壊された。

この“機械打ち壊し運動”は、
産業革命のさなかのイギリス全土に、
広がっていくかとみられた。

ラッダイト運動と呼ばれた。

しかし、失業や賃金低下を恐れた手工業者、
マニファクチュア労働者のこの運動は、
彼らが自ら繊維工業機械を打ち壊したために、
時代とともに改良が進んでいた生産性の高い新型機械への、
切り替え導入を早めさせた。

そして、ますます彼ら自身の存在の意味を、
失わせることとなった。

大衆消費社会の訪れと、その時代が要求する生産性。
この流れに逆らったために起こった歴史の皮肉である。
<第8章『時流』より

200年後の今、
かつての手工業はアナログ技術になるか。
新型機械工場がデジタル技術になるのか。

コラムニスト樹氏は続ける。
「ガソリン車から電気自動車への転換は、
自動車製造技術のデジタル技術化でもある」

このデジタル技術は、しかし、
「技術移転」の宿命を背負っている。

私の言う「コモディティ化現象」は、
デジタル技術の時代にさらに加速化する。

米国ゼネラルエレクトリック会長のジェフ・イメルト。
「コモディティ・ヘル」と嘆く。
つまり「コモディティ地獄」。
「技術によって競争相手を振り切れなくなった」

このイメルトの発言の背景に、
デジタル革命がある。

樹氏は、結論付ける。
「21世紀、デジタル化された知識と情報こそが、
企業にとって最重要資産となるであろう」

ピーター・ドラッカー先生は、
「21世紀のポスト資本主義時代」を、
「知識社会」と読みとった。

樹氏は、デジタル化した「知識と情報」こそ、
最優先すべき資産という。

ところで、「デジタル化した知識と情報」による競争は、
行きつくところ、人間そのものの競争となる。

ドラッカー先生は
「知識経営者、知識専門家、知識労働者」
といった。

私は『お客様のためにいちばん大切なもの』の中で、
「知識商人」と呼んだ。

知識は、ラッダイト運動のように、
先進性を打ち壊したりしない。

知識は先進を吸収し、包含し、
そのうえにイノベーションを積み上げる。

もちろん、商品においては、
アナログ的な要素は、
ノンコモディティの価値を有する。

だからアナログがすべて否定されるわけではない。

クラシックカーやレコード盤を愛好する顧客は存在する。
アンティークの家具や古茶碗には価値がある。

桃井かおりは名言を吐く。
「蛇は古いほどいい」

しかし競争を優位に立たせるのは、
デジタル化された知識と情報。
知識経営者であり、知識専門家であり、
知識商人である。

ああ、今日で、2010年11月が終わる。
<結城義晴>

2010年11月29日(月曜日)

クリスマス・年末商戦突入と日本マクドナルド原田泳幸の「値下げも値上げもしない」ポリシー

Everybody! Good Monday!
[vol48]

2010年第48週です。
そして11月と12月の繋ぎの週。

ということは、日本では勤労感謝の日が終わったあとは、
アメリカのサンクスギビングデーの後と同様に、
クリスマス・年末商戦一色になる。

すなわち今週からもう、
「ジングルベル♪ ジングルベル♪」

もちろん、「わが社わが店は違います」というのも、
大いに結構。

「淡々と冬支度」
これもいいだろうし、
師も走る「師走」で、
「今日も一日、慌てず、急げ」を、
コンセプトにするのもいいだろう。

泣いても笑っても、
あと5週間で今年の終わり。

「たいへんよくがんばりました」
小学校の先生から、
花丸のハンコを押してもらった時は、
うれしかった。

あのハンコを、みなさんにあげたい。

そんな気分です。

あと5週間。

11月16日の商人舎二人のビッグセミナーで、
林廣美先生が最後に言っていたけれど、
「今年の年末はギリギリ消費」
当日まで、購買は動かない。

クリスマス商材は23日、24日に集中する。
その前も、そのあとの25日も、
背中がぞっとするほど動かない。

しかし当日にどっと来る。

年末年始商材も、30日、31日に 、
どっと購買が起こる。
そのことを念頭に入れて、
直前までは辛抱に次ぐ辛抱。
当日は、「失敗を恐れない」心持で、大爆発。

これです。

しかし、生活の機微を捉えて、
生活者の心理を読み取って、
観察し、熟考すれば、
「ギリギリ消費」直前までのアソートメントは、
見えてくる。

これが2010年12月のマーケティングの鍵を握る。
その12月商戦は、もう始まっている。

アメリカでは、 「巣ごもり消費」のトレンドが一段と強まっている。
ウォルマートは、サンクスギビングデー後に作戦を立てた。
名づけて「サイバー・ウィーク」。
11月28日から12月3日まで、
インターネット販売でディスカウント攻勢に出た。

先週月曜日のこのブログで「サイバー・マンデー」のことを書いたが、
米国の調査会社コムスコアは予測している。
「今年の年末商戦のネット通販売上高が、
昨年より11%伸びる」

日経新聞のニューヨーク特派員杉本晶子さんが、
今日の国際欄で報じている。

アマゾン・ドット・コムも、ベスト・バイも、
ウォルマートもターゲットも、
ネット販売ディスカウント攻勢に出ている。

杉本さんは総括する。
「今年はネット主導の販促がまずまずの出足につながったが、
実店舗でのさらなる値引きの呼び水ともなっており、
小売り各社には痛しかゆしの構図となっている」

日本でも、チラシからネットへと販促手法が、
すこしずつ移行し始めている。
「カミ(紙)からアミ(網=ネット)へ」

この「網の販促」が、
「紙の販促」をリードする時代に、
「プロモーション」の中身が、
「低価格」だけではいけない。

日経の「人こと」に、
日本マクドナルドホールディングカンパニー
原田泳幸会長兼社長。

「値上げも値下げもしない」

世界的な農産物の高騰は一昨日書いた。
その中でも、日本マクドナルドは、じっと辛抱を決め込む。
「日本での値上げは来年以降も含め考えにくい」

同社は2010年末の決算でも、
「7年連続で全店売上高が増収の見通し」

「(低価格戦略が)2年間維持すれば本物だが、
本当にもつのか」

原田さんの競合他社へのけん制の言葉だが、
外食に限らず、2年以上持続可能な低価格戦略でなければ、
いや、半永久的に貫徹できる施策でなければ、
本当の「低価格戦略」とはならない。

ウォルマートは本来、「エブリデー・ロー・プライス」だった。
それが「プライス・マッチング」政策の行き過ぎで苦境に立っている。

ウェブにおけるディスカウントも、
本来の「エブリデー・ロープライス」の補強作戦であれば問題ないが、
それを逸脱すると、取り返しのつかないことになる。

原田泳幸の「値下げも値上げもしない」ポリシー。
これは今、キラキラ光る「ポジショニング」ではある。

では今週も、「朝に希望、昼に努力、夕に感謝」

Everybody! Good Monday!

<結城義晴>

[追伸]
「常盤勝美の2週間天気予報」
お見逃しなく。

「浅野秀二のアメリカ寄稿」は、
「ワシントンDCとニューヨーク」
こちらも御覧ください。

2010年11月28日(日曜日)

ジジはまるまる[2010日曜版vol48]

The Yuuki’s のJijiです。
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ボク、
まるまるになって、
きました。
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冬だからです。
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木も空も、
冬のしたくを、
しています。
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ボクも、
冬のしたく、
しなければなりません。
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rikkyoのキャンパスのイチョウも、
冬のしたく。
20101127123354-3.jpg

そして、まいとし、
たのしみにしているもの。
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キャンパスのクリスマス・ツリーが、
キャンドル・アップ。
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ボクの冬じたくは、
まるまるに、なること。

ねぇ、おとうさん。
dscn3663-3.jpg

ボクが、
この銀のペールボックスにのると、
ユウキヨシハルのおとうさんが、
アレをくれることになっています。
dscn3664-3.jpg

そうです。
シーバ。

ボクの大好物。
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夏のころにくらべて、
1.5倍くらい、
食べるようになりました。
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なんでも、
一心にするのが、
ボクのモットー。
dscn3670-3.jpg

おいしいし、
たのしいし、
そのうえ、
冬のしたくができる。

ああ、マンゾク。
ごちそうさまでした。

おとうさん。
どうも。
dscn3665-3.jpg

ありがとう。
dscn3667-31.jpg

こころから、
ありがとう。

<『ジジの気分』(未刊)より>

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