結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2010年01月28日(木曜日)

有楽町マリオン閉鎖とナゲットマーケットのスモールカンパニー型CS・ES

有楽町マリオンの閉鎖に関する報道が喧しい。  
日経新聞は、「セブン&アイの岐路」という連載まで始めたし、
朝日新聞も経済面にでかでかと取り上げ、
一面コラムの天声人語でノスタルジックに語りかける。

半月か1カ月もすると、月刊の経営専門誌で、
遅ればせながら、ああだこうだと評論されるのかもしれない。

しかし、私も、この面での判断は、
鈴木敏文同社会長や村田紀敏社長とまったく同じ。

利益が上がらない店は、
社会にお役立ちしていないのだから、
閉鎖もやむなし。

日経新聞は、
「百貨店もスーパーやコンビニと同じ」ように、
スクラップ&ビルドする時代、といったことを書いている。

ここには、百貨店は他の小売業と違う、という観点がはいっている。
しかし、百貨店も小売業に変わりない。

業態フォーマットの盛衰の中で、
衰退期にはいったフォーマットは、
きわめて立地が限定される。

百貨店は、100万人商圏、あるいは200万人、300万人商圏の中で、
圧倒的に広い売り場を一番便利な場所に持つところしか、残らない。

有楽町マリオンはその意味で、狭すぎる。
池袋西武百貨店は、面積と立地で十分合格。
だから有楽町を閉鎖し、池袋に力を入れる。

衰退業態類型は、立地が限定される。  

そしてこれは明らかに、
総合スーパーにも当てはまりつつある。

さて、アメリカHot情報。
火曜日からずれ込んできて、やっと今日お届けできる。
「ナゲット・マーケット」。  
最新の2010年「働きたい企業100社」の第5位に入った。

スモールカンパニーが、
第5位に入ることは、
ほんとうにアンビリーバブル。
しかし、超巨大コングロマリットが、
このランク上位に位置づけられることも、
難しい。

私の掲げる「商業の現代化」の一つの要件は、
CSとESの一致。
すなわち顧客満足と従業員満足の一致。

これが優先条件であると思う。
したがって、例えば、チェーンストアづくりよりも、
これが、上位概念でなければならない。

考え方はこうだ。

顧客満足と従業員満足を実現させるためには、
こういったビジネスモデルならばチェーンストアがいい。
しかしこういった商売ならば、チェーンストアでないほうがいい。

チェーンシステムは、大変に優れた経営の仕組みだ。
しかし、万能ではない。

問題は、例えばスーパーマーケットのようなビジネスでは、
チェーンストアと非チェーンストアで、
顧客満足と従業員満足の両立が、
共に可能であるということ。

だから、難しい。
論議が錯綜する。

かつて、伊藤雅俊さんが社長をしていたころのイトーヨーカ堂には、
商人の論理とチェーンストアの論理と企業の論理が、
上手にミックスされていた。
つまり、近代化の過程での論理整合性を有していた。

今日のナゲット・マーケットは、
チェーンストアではない。
しかし商業現代化に貢献している。
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サンフランシスコから、車で3時間も走ったサクラメントで、
スーパーマーケット9店を展開。
地域コミュニティから圧倒的な支持を得ている。
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9店舗のナゲットマーケット以外に、
同社は3店舗の「フード4レス」を展開する。
こちらはクローガーのフランチャイズチェーンに入っている。

「ナゲット」とは「金塊」の意味。
だから「金塊のような市場」。  

同社は1926年に始まる。
ウィリアムとマックのスティル親子が、
カリフォルニア州ウッドランドに、
ナゲットマーケット第1号店をオープンさせる。

この第1号店は精肉部門が主力。
ビーフ、ポーク、チキンはもちろん、
ラム、ゲームミート、ハム・ソーセージまでを揃えていた。

それらをセルフサービスの冷蔵ケースで販売し、
集中レジのチェックスタンド方式で会計する。
すなわち、肉屋出身のスーパーマーケット。

さらにミート中心の品ぞろえから、
本物のスーパーマーケットになるために、
息子のマックはアメリカ西部に旅をして、
新鮮で高品質な青果物を調達した。

さらに1970年代には低価格宣言を発する。
エブリデー・ロープライスのフォーマットを確立。

その後、便利なテイクアウト・デリの品揃えを広げ、
ナゲットの惣菜部門が確立される。

1980年から1990年代は2号店、3号店、4号店を、
順次オープン。

2000年代には、ヴァキャビルとデイビスに、
ヨーロピアンスタイルの店舗をオープン。
ここからが、特異な動きを示す。
専属シェフによる焼きたてべーカリーの販売。
さらに選び抜かれたワイン売場の充実。

サクラメントの西の郊外、フローリンロードに7店目をオープン。

さらにキャメロンパークのサムズタウンセンターを買収し、
「Food 4 Less」としてオープン。
このフォーマットは、
米国第一位のスーパーマーケット企業クローガーが展開するもので、
ナゲット・マーケットは、フランチャイズ加盟店として、
スーパーウェアハウスと呼ばれるフード4レスを運営する。

ウェグマンズでもそうだが、
ノンコモディティのマーチャンダイジングとともに、
コモディティ型ディスカウントの要素を経営に取り入れなければ、
アメリカでは生き残ってはいけない。

そしてコモディティ・ディスカウントのためには、
どうしても規模が必要となる。
だからナゲットはフランチャイズチェーンに加盟して、
その規模を活用している。

2008年にはエルドラド・ヒル、エルクグルーブに2店舗をオープン。

ナゲットの店づくり、売り場づくり、商品づくりの特徴の第一は、
高品質の商品を周辺のお店のどこよりも安く提供する。  

「高品質な商品を低価格で売る」。
これによってエクセレントな店ができる。

第二の特徴は、低価格を実現するために、
専門のスタッフが価格調査を行っていること。
そして個店ごとに価格対応している。
全店統一ではない。

そして第三に、顧客が品質に満足しない場合、
商品の交換や商品返品で保障する制度を取っている。

部門ごとの特徴。商人舎アメリカテキストから再掲。

①青果部門は季節を通して新鮮で、豊富な果物や野菜を、
地元農家と世界の産地から仕入れている。
オーガニック野菜は専門のスタッフが吟味した高品質の品揃え。
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その信じられないような陳列。
アンビリーバブルなプレゼンテーション。
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②焼きたてのクッキーやケーキ類、ベーカリーで、
店内はいつもオーブンのよい香りに包まれている。

③ベーカリー部門はイベントや特別な日のためのオーダーを受け付けている。

④精肉部門では火加減やカットの仕方などの調理法をアドバイス。

⑤自然放牧で飼育されたアンガス牛のチョイスやプレミアムといった高いグレードの肉、
ハリス牧場で放し飼いされた鶏の肉など。

⑥鮮魚部門には「fishwiseプログラム」がある。
魚の個体数(資源)についての情報を付加した販売方法を行っている。
緑ラベルは、資源が維持できる魚種、
黄色はやや課題になっている魚種。
赤ラベルはキャパシティに問題がある魚種。という表示方法。

⑦ワインやビールはスーパーマーケットでは珍しいほどの豊富な品揃えを誇る。
ワインの試飲イベントも随時開催。

⑧健康的な生活提案。
サプリメントやハーブ、ボディケアやヘアケア製品、バス用品などを1カ所に集めて提案。

⑨キッチンエリアはプロによる手づくりの本格デリ部門、アジアンキッチン部門などで構成される。

⑩400種類以上のチーズの品揃え。

⑪レシピメニューを店頭やホームページで提案。週に1度メルマガ会員に情報発信。

しかし、その本質は、言葉では分からない。
Impossibleも言葉では、理解できない。
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行ってみるしかない。
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感じてみるしかない。
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顧客になってみるしかない。
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店頭のベンチは独特のデザイン。
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フロントマネジャーのケリーさんが言った。
これも再掲。
「ナゲット・マーケットは、
ファンタスティックな会社です」    


「私は大学で働いていた。
そしてこの会社に転職した。
この会社では、オーナーの気持ちで働く者は、
2~3年でデパートメントマネジャーになる。
今年は新店はないが、ニューストアを開設すると、
デパートメントマネジャーが誕生する。
デパートメントマネジャーは、やりがいもあるし、給料もいい」

このナゲットマーケットが、
働きたい企業ランキング5位の理由。
「私たちの会社の社員は、フレンドであり、ファミリーです。
人をどう扱うかで、その会社の考え方が決まります。
私たちの店は特別ではない。
私たちの商品も特別ではない。
しかし会社は社員にフェアで、なおかつ地域に貢献している」

ナゲットマーケットは離職率8.2%。
しかしやめる人はいる。
「会社を辞める人の多くは、大学に行きます。
誰一人、この会社が嫌いで辞める人はいない」  

「私たちは、不可能なことをやる。
品質が高くて、価格が安い。
これはどちらも一番にするのは、不可能なことです。
不可能なことをやり遂げるのが面白いのです」

「ウォルマート、セーフウェイ、ウィンコ。
みんな安いけれど、我々は、
アクチュアリー・ロープライスです」 
 
「アクチュアリー・ロープライス」とは、
「外見と違って、本当に安い」といった意味。  

外見は、美しいし、ファンタスティック。
しかし、価格は安い。

「我々はスモールカンパニーです。
しかしウェアハウスをもっていて、どんどん買う。
冷凍食品のウェアハウスもある。
それをゲストに、どんどん売る」
どんどん売るから、安くできる。

「セーフウェイと価格勝負すれば、
10回のうち8回は勝っている。
そのセーフウェイより、
我々はいつも、断然サービスがいい」
これこそが「小さいもの」の闘い方である。

ナゲットの象徴は、背中に翼を付けた豚。
すなわち、「Impossible」不可能の実現。

今のところ、この「不可能」が実現されているのは、
ナゲットがインディペンデントのサイズだからだと思う。
インディペンデントとは、
ひとけたの支店数の企業のこと。
まさにスーパーマーケット9店舗のナゲットの現状が、
最適であって、サクラメントでのドミナント形成に役立っている。

かつてダイエーの中内功さんが言った言葉。
「生まれ変わったら、
ダイエーの前で八百屋をやりたい」  

そしてイトーヨーカ堂創業者の伊藤雅俊さんが仰ること。
「オーナーシップ経営がいちばんいい」  
これこそが、スモールカンパニー。
ナゲットのCSとESにつながるもの。

もちろん中内さんも伊藤さんも、
日本の小売業産業化に大きく貢献したうえでの発言。
商業の工業化・産業化こそ、現代化のプロセスに欠かせない。
インダスとリアリズムという。
しかし工業化の次の「現代化」、
モダンの次の「ポストモダン」には、
多数のスモールカンパニーのオーナシップ経営も、
なくてはならない存在となる。

『スモールカンパニー』も、
CSとESを実現させ、
商業の現代化の一翼を担うのだ。

例えば、豚の背の翼による一翼を。

アメリカの商業は奥が深い。
つくづく思う。

<結城義晴> 

[追伸]
そのナゲット・マーケットを結城義晴と一緒に視察しませんか?
3月16日(火)~3月22日(月)の2010年商人舎アメリカ視察セミナー
第1弾「Hot」編。

事務局

2010年01月27日(水曜日)

JR東日本傘下に入る「紀ノ国屋の幸せ」と「ゲルソンの幸せ」

「JR東日本、紀ノ國屋を買収」  
昨日、このニュースが流通業界を駆け抜けた。

しかし、私は、紀ノ国屋が、
21世紀の次のステップに入ったと理解している。

東日本旅客鉄道(JR東日本)は、
別会社となっている紀ノ國屋グループ各社を、
現株主のもとで合併したうえで、
4月1日、合併新会社の発行済株式のすべてを、
主要株主から取得する。

紀ノ国屋グループは、現在、年商206億円。
創業は1919年で、1953年、
日本最初のスーパーマーケットをオープンさせた老舗。
何よりも、「紀ノ国屋」ブランドがある。
そして商品力がある。

一方、JR東日本は、
傘下に㈱JR東日本ステーションリテイリングを設立し、  
2001年12月、「駅の価値を上げるプロジェクト」を発足させている。
鎌田由美子社長による「ecute」の発足。
「ecute」は新しい商業スペースを生み出そうとする試み。
2005年3月5日、大宮駅、
2005年10月1日、品川駅、
2007年10月5日、立川駅、
2008年3月30日、日暮里駅、
と次々にオープンさせている。

紀ノ國屋グループが有するブランド力と商品力を活用すれば、
駅ナカビジネスの今一段のテコ入れが可能となる。

従って、私は、この組み合わせは、
大いに期待が持てると思う。

JR東日本が流通小売業ではないことが、まず、よい。

アメリカ・ロサンゼルスのゲルソンは、
もう30年も前からアーデン・グループの資本のもとで、
ゲルソンのコンセプトを活かした展開を進めている。

私はこれを「ゲルソンの幸せ」と呼んでいる。

ロサンゼルスでは、
ゲルソンよりももっと大きなスーパーマーケット企業が、
皆、大手の傘下に入ってしまった。
ラルフはクローガー傘下、
ボンズはセーフウェイ傘下、
ラッキーはアルバートソンズに買収され、
さらに3等分されて後方もない。

それに引き換えゲルソンは、
早くから他人資本のもとに入ったが、
ゲルソンの店名は残り、店は増え、
30年も働いているアソシエーツは残った。
それが「ゲルソンの幸せ」。

一昨年の5月、当時の紀ノ国屋社長・増井徳太郎さんと、
ゲルソンを訪れた時、私は、増井さんにその話をした。
現在、紀ノ国屋相談役の増井さんは、40年ほど前に、
ゲルソンで実習を受けことがあるそうだ。

私は28年前に、
ゲルソンのCEOアラン・シャーンの単独インタビューをして、
「ゲルソンの幸せ」を実感した。
そしてそれを増井さんに話した。

その時には、紀ノ国屋が、
こうなるとは夢にも思っていなかったが。

しかし今回の資本関係の変更は、
「紀ノ国屋の幸せ」につながってほしいものだと思う。

もちろん、JR東日本には、
紀ノ国屋のブランド力と商品力を的確に理解し、
それを活かした発展を可能にする人物がいるし、
人材が揃っている。

そのことにも期待が持てる。

考えてみると、成城石井も、資本売却によって、
そして大久保恒夫という専門経営者によって、
現在、絶好調の企業として蘇った。

紀ノ国屋には、大いに可能性が広がったとみるべきだろう。

さて、今日はアメリカHot情報の予告をしておいたが、
再び、お詫びしなければならない。
明日に延期。申し訳ない。

昨日のつれづれ日記を報告しなければならないからだ。

朝から、東京・大門で、
カスタマーコミュニケーションズ㈱の定例取締役会。
私、この会社の非常勤取締役を務めている。

会議の後、相談役の玉生弘昌さんと、昼食。
玉生さんは㈱プラネット社長。
玉生さんは「インフレ・ターゲット論」を持論としている。

2月12日に、私、対談を予定しているので、
また、玉生デフレ克服論を紹介する機会があると思う。

その後、池袋の立教大学へ。
さらにホテル・メトロポリタンで、
イオン㈱SM最高責任者の坂野邦雄さんと面談。
新年のご挨拶と情報交換。

さらに夕方、東京駅の日本工業倶楽部会館で、
財団法人有機質資源再生センターの賀詞交歓会。
理事長の平富郎さんのご挨拶。
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東京工業大総合研究院大学院教授・柏木孝夫先生の来賓あいさつ。
ドイツの環境対策について、最新の状況をご報告くださった。
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乾杯のご発声は、
産業総合技術研究所主任研究員の小寺洋一さん。
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日本の食料生産量は9000万トン。廃棄量は1900万トン。
そのうち可食廃棄量は900万トン。
なんと食べられる食品の1割が廃棄されるというご報告。

そして、乾杯。
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平理事長、エコスの平邦雄社長と、富士登山の懇談。
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平社長には「階段型成長論」の一節を。

続いて、永田町・日本町村会館へ。
一般社団法人パチンコ・チェーンストア協会新年賀詞交換・懇親会。
まず、代表幹事の谷口晶貴さん。
㈱ニラク会長。
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乾杯の音頭は、民主党・石井一参議院議員。
私、いろいろなところで、石井さんに会う。
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いつものように簡潔明瞭、自民党に牽制球を投げつつ、音頭取り。

そしてこちらでも、乾杯。
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自民党からは、元幹事長の中川秀直衆議院議員。
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そして、この会は全員がスピーチをする。
㈱ダイナムホールディングス社長の佐藤洋治さん。
協会経営分野アドバイザーでもある。
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佐藤さんの提案は、日本経済活性化の特効薬。
与野党の国会議員の耳にどう響いたか。

そして私も、一言。
「脱グライダー人間」を提案する私だが、
脱グライダー業界にならねばならない。
それを訴えた。
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最後の締めは、いつもこの人。
㈱大商会長の国澤良幸さん。
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このたび、社是を改められたが、
その中に「尊徳より先に善悪を考えよう」を、
入れてくださったそうだ。
「結城先生から教えていただいた」と言ってくださったが、
心より感謝。
倉本長治先生にも感謝。

今日は、いろいろなことを考えさせられた。
「ゲルソンの幸せ」は「紀ノ国屋の幸せ」につながる。

そのためには、どんな資本の中でも、
脱グライダーでなければならない。  

そしてその資本内には、
脱グライダーの志を評価する風土がなければならない。  

<結城義晴>  

2010年01月26日(火曜日)

イケア日本法人・前社長の発言「幸せな気分こそが消費の土台となる」

昨2009年の外食産業の売上高は、
前年比1.5%減。  

「外食よ、お前もか」の観あり。
いや「外食は、意外に痛手が少ない」の方か。

日本の外食産業は、
約50万店あるといわれている。
おおざっぱにいえば、1年に、
そのうちの5万軒がつぶれ、
5万軒が新設される。
すなわち1割減り、1割増える。

しかし09年の店舗数は0.1%減で、
全店ベースの店舗減少は1994年の調査開始以来初めてだった。
新陳代謝の激しいこの業界でも、出店意欲は若干薄れた。

そして、マイナス1.5%の売上げ高。
これは2003年以来の6年ぶりのダウン。

日本フードサービス協会によると、
「節約志向を反映して低価格化が進み、
客単価が1.7%減と4年ぶりに落ち込んだ」
さらに、「内食回帰の影響」もある。

フードサービス協会加盟企業に関しては、
全体の客数は0.2%増加したが、客単価が落ち込んだ。
これは、価格引き下げやキャンペーンの効果と反動。
自分でそうしたということもあるかもしれない。

業態別にはファミリーレストランがマイナス4.7%、
パブ・居酒屋がマイナス5.8%。
ファストフードはプラスの2.5%。

一方、カメラのさくらやは、
会社清算される。  

さくらやは現在、ベスト電器の完全子会社。
そのベスト電器の15%の筆頭株主がビックカメラ。

さくらや15店の中で、立地の良い4店舗をビックカメラが継承し、
あとの11店を閉鎖、会社清算となる。

残されるのは新宿東口駅前店、聖蹟桜ケ丘店(東京都多摩市)、
相模大野店(神奈川県相模原市)と船橋店(千葉県船橋市)。

ヨドバシカメラ、ビックカメラの二強に絡んで、
家電チェーンとの垣根を越えた競争。

だから、コモディティの規模を追いかけようとしたカメラチェーンは、
容赦なく、市場競争の洗礼を浴びる。

それでも、栃木県宇都宮市を中心に、
「一点突破面展開」を図るサトカメこと佐藤カメラなど、
元気いっぱい。

全体の売上高よりも、1店1店が重要だ。
さくらやも、ビックカメラに引き継がれる店舗だけならば、
会社清算もない。

外食産業もカメラ販売専門店も、これは同じ。

日経新聞の「経済観測」コラム。
トミー・クルバーグさんがインタビューに答える。
欧州ビジネス協会会長にして、
イケア日本法人・前社長。 
日本のイケアは、ニトリと並んで、
絶好調。

1970年代に、ダイエーでもジャスコでも、
提携して、日本イケアをつくっておけば、
今頃、ずいぶん変わっていたはず。

そのトミーさん、日本に蔓延する悲観論を一蹴する。
「デフレと呼ばれるマクロの現象をミクロの視点で観察すると、
必ずしも悲観しなくともよいのではないか」

たとえ話は、ファーストリテイリング。
「ユニクロで安い服を買えば、
少数の人が高級ブランドを買うより
消費は大きくなる」

「高品質=高価格から、高品質=低価格へと、
消費トレンドの変化が劇的に起きている」  

消費論と消費者論。
「消費者とは買い物の現場で、
発想を膨らませるものだ」  

「低価格で買い物を楽しむことで、
人々の間にモノを買う行為への抵抗感が薄れ、
消費をめぐる楽観論が広がる」

ここからが日本の消費者分析。
「主婦を対象に市場調査したところ、
日々の生活についての暗い発言が多くて驚いた」

「人生を楽しむ感覚を忘れ、
常に何かを心配したがっているようにも思えた」

私が気に入ったコメント。
「幸せな気分こそが消費の土台となる」  

小さな喜び、
ささやかな幸せ、
明日への希望。  

「日本経済を元気にするには、
まず日本人が笑顔を取り戻さなければ」

日本に対する彼のイメージ。
「個人が社会から切り離されて孤立している印象だ」

だからこんな政策を提案する。
「競争を恐れず、未来に投資すべき局面だ」

「外資を交えた企業競争が消費者に利益をもたらし、
内需を拡大する」
これが本音だろうが、
トミーさんの消費者論とビジネス観は、
今、私たちにも必要なもの。

とくに、これ。
「幸せな気分こそが消費の土台となる」  

外食産業も小売業も、サービス業も、
「幸せな気分」を醸し出し、創り出す。

それがあなたの仕事です。

<結城義晴>  

[追伸とお詫び]
火曜日のアメリカHot情報は明日掲載の予定。

2010年01月25日(月曜日)

FORTUNE「2010働きたい企業100」でBest5にウェグマンズとナゲット

Everybody! Good Monday!
(Vol4)

2010年1月最終週。
あっという間に、1カ月が過ぎ、
来週の月曜日から2月。

今週は、節分一色のプロモーション。  
さらにそのあとのバレンタインデーを意識する。

節分は、本来、各季節の始まりの日の前日のことを言う。
季節の始まりとは、立春・立夏・立秋・立冬のこと。
しかし最近では、特に立春の前の日を「節分」という。

豆まきなどの風習が根強く残っている。

節分は「季節を分ける」ことを意味しているが、
冬と春の分け目こそ、一番喜ばしい。
大寒から立春の今の時期が、1年のうちで一番寒い。
だから立春は、これから暖かくなるという期待を、
人々に分け与えてくれる。

2月4日の立春の前の日、
2月3日の節分は、
人の心に喜びをもたらす日。  

それから2月14日のバレンタインデー。
2月は、そんな意味で、
「歓喜への期待」が始まる月と考えたい。

今週は、そのための準備期間。
ワクワクしながら仕事に臨みたい。  

もうひとつ、
多くの小売業では2月末の決算が待っている。  
あるいは3月末の決算。

ということは、これから決算に関連する仕事が待っている。
それはすなわち来期の予算づくりの仕事に直結している。

どこの会社もそうだが、
コンピュータの導入によって、飛躍的に、
数字を計算する仕事の量が減ったはず。
しかしだからこそ、中身は、
よく練られなければならない。

㈱成城石井社長の大久保恒夫さんではないが、
「願望の予算」をつくってはいけない。  

大久保さんは言う。
「まずお客様の満足がなければならない。
その次にお客様の満足を実現させることができる行動が、
考えられなければならない。
その行動があるから、計画数字がある」  

まったく同感。

今年こそ、「願望の予算」をつくってはならない。

これまでは、「願望」が、
願うだけでかなえられることもあった。
そこで「強い願望」などという気合と根性が語られもした。

しかし、今年は、
「単なる願望」が叶うことは絶対にない。

きちんとした行動計画があって、
それを実行することでしか、計画は実現しない。
“Practice comes first!”  
「実践躬行・実行第一」

そのために、「行動」のプランニングが必須。
今年は、計画を実行しても、
さまざまな外的阻害要因によって、
計画が実現されないことのほうが多いかもしれない。

だから「最悪を覚悟して、最善を尽くす」  

私は、1989年1月㈱商業界の管理職になった。
『食品商業』編集長の役職、36歳の時だった。

そのときから、ずっと、自分の予算は、
「背伸びと爪先立ち」をモットーとしてきた。  

お陰様で、その予算を、全うし続けて、
1997年には取締役編集担当に、
2002年には専務取締役、
2003年には代表取締役という重い役目を授かった。

この「背伸びと爪先立ち」には、
読者の満足が満たされることが条件だった。

山本浩史という先生に言われた。
「編集長になったといっても、
読者に何を訴えるかが大事だ。
部数や売上げは、当たり前のように、
伸ばすことができなくてはいけない」

数字だけ追いかけていると、
数字が達成できない。

何を伝えるか、
何をもって顧客に喜んでもらうか。
それが数字につながってくる。  

「歓喜への期待」の1週間。
来期は、何をして、お客様を喜ばそうかと、
考えてみる7日間にしたい。

さて、待ちに待った『FORTUNE』誌。
「2010年度働きたい企業100社」が発表された。

[100 Best Companies To Work For]
ベスト10に、
ウェグマンズとナゲット・マーケット。  

1 SAS 2% 5,487
2 Edward Jones 8% 37,079
3 Wegmans Food Markets 0% 36,770   
4 Google N.A.% N.A.
5 Nugget Market -16% 1,342   
6 DreamWorks Animation SKG 13% 1,825
7 NetApp 0% 5,033
8 Boston Consulting Group 3% 1,737
9 Qualcomm 3% 12,255
10 Camden Property Trust -6% 1,743
(%は雇用拡大率、その後の数字はアメリカ人雇用者数)  

ウェグマンズが、昨年の5位から3位に戻り、
ナゲットは10位から5位に躍進した。

2007年に続いて、
ベスト5にスーパーマーケットが2社入った。

私にとっても、本当にうれしいこと。
2007年は、3位ウェグマンズ、
5位ホールフーズ・マーケット。
その間の4位に、コンテナストアが入って、
ベスト5のうち3社を小売業が占めた。

今年は、ウェグマンズとナゲット・マーケット。

3月の商人舎アメリカ視察研修会「Hot編」。
まさにホットなナゲット・マーケットを、
視察日程の最後に持ってきた。

ナゲットを表面だけ見ても、わからない。
「虫の目」でみると、その本質は理解できない。
たった12店舗のスーパーマーケットが、
いかにして「全米の働きたい企業第5位」に入ってきたか。
それこそが、重要となる。
すなわち「鳥の目」「魚の目」がなければならない。

ちなみに、「働きたい企業100社」には、
小売業・外食産業からは以下の企業がランク・インした。

14位Recreational Equipment -6% 8,640

18位Whole Foods Market -9% 47,478

36位Container Store -9% 3,233

51にMicrosoftが入っている。

53位Nordstrom -8% 45,853

58位Four Seasons Hotels -9% 12,345

64位Stew Leonard’s -6% 2,037

68位Men’s Wearhouse -9% 14,764

80位Build-A-Bear Workshop -14% 4,588

そして86位Publix Super Markets 2% 139,578

93位Starbucks Coffee -27% 116,357

とりわけ食品スーパーマーケットは、
100社の中に、5社。

1000店を超える企業は、パブリックスのみ。
100店を超えるのは、ホールフーズ274店。
50店を超えるのはウェグマンズ72店。

ナゲットが12店。
スチューレオナードは4店。

いかが?

今年の「働きたい企業ランキング」も、
私たちに元気をくれた。

Everybody! Good Monday!

<結城義晴>  

2010年01月24日(日曜日)

ジジのとぐろ寝[2010日曜版④]

大寒です。
1
「だいかん」と、
いうそうです。

「立春」までのあいだ。
2
いちねんのなかで、
いちばん寒いとき。

そんなときには、
ねます。
3

まあるくなって、
ねます。4

とぐろになって、
ねます。

大寒のときは、
みなさんは、
どうします?

ボクは、おふろ。
5
ふたのうえ。

ここは、
あったかい。
6
おなかが、
ぽかぽかしてきます。

そうすると、
まぶたが、
おもくなる。
7

まあるくなって。
ねます。8

とぐろになって、
ねます。
9

でも、このところ、
ぼくがきにいってるのは、
ここです。
10
せまいけれど、
たかいところ。
まどからひがさして、
きもちいい。

まあるくなって、
ねます。11

ときどき、
むきをかえたりして。
12

まあるくなって、
ねます。13

とぐろになって、
ねます。

これが、
いちばん。
14
なんというか、
寝るという行為に、
集中できると、
おもうんです。

<『ジジの気分』(未刊)より>  

2010年01月23日(土曜日)

百貨店・総合スーパー既存店13年連続前年割れの「産業社会学」

百貨店、総合スーパーの2009年度実績が発表された。  

日本百貨店協会86社271店の2009年の売上高は、
6兆5842億円で、前年対比マイナス10.8%。

日本チェーンスストア協会68社8216店の売上高は、
12兆8349億円で、これは前年比マイナス3.3%。
こちらは総合スーパー業態を中心に、
食品スーパーマーケットや住関連スーパーなど、
多様な多店化業態の集計。

百貨店のピークは、1991年で、
現在はその3分の2に減った。

総合スーパーを中心とするピークは1997年で、
現在は4分の3。

百貨店の二桁落ち込みは、
統計を取り始めた1965年以降で最大。
百貨店は12年連続前年割れ、
チェーンストアは6年連続ダウン。

既存店前年割れは、
百貨店・総合スーパー、
両者ともに13年連続。  

既存店は、百貨店がマイナス10.1%。
これは新店よりも閉店のほうが多かったから、
既存店数値は、閉店などの影響を除去して勘案している。

チェーンストアは、既存店4.3%マイナス。
衣料品が10.8%マイナスと百貨店並み、
食品までマイナス2.6%。

朝日新聞の今日の見出しは、
「百貨店・スーパー客離れ」
「20年以上前の低水準」

かつては、この二つの業態統計で、
日本全体の小売業の消費トレンドが読めたが、
今はそうではない。

一昨日発表のコンビニは、
年間販売額は、7兆9043億円で、
前年対比で0.6%のプラス。   

ただし、これはタスポ効果のおかげで、
7月以降の6カ月間、前年同月比の数値は落ち続けた。

さて食品スーパーマーケットは、
これまで売上統計が集計されていなくて、
この1月に集計される予定だったが、
残念ながら半年ほど伸びてしまった。

業態ごとに、
全体の統計数値が明らかになることは
きわめて重要だ。

小売業の業態は社会的機能が現れたもの。
これは安土敏こと荒井伸也さんの鋭い洞察。

私も同感。

だから業態統計は、
社会的な機能がどう変わっているかを表現している。

すなわち「産業社会学」の基本統計となる。

私たちは、産業や業態を、
社会学的にとらえ、経営学的に追及し、
そのうえで、マーケティングを展開し、
マネジメントする。  

それが企業経営となる。

いずれにしても、百貨店と総合スーパーは、
ずっとダウントレンドの中にある。

日本の消費財は、飽和に近い成熟化を迎えている。
コモディティ化している。

その時に、優越的な機能は「利便性」である。

これ、結城ゼミ第1期生の名古屋文彦さんの研究成果。
百貨店、総合スーパー、コンビニの統計から、
それが判明している。

さて昨日は、東京・新宿、ハイアットリージェンシー。
八社会の平成21年度合同セミナーと新年懇親会。  
演題は「バリュー・イノベーションの勧め」

不況・不信と言われる今、
課題は、「いかに価値を生むか」
そのためには「いかに差異をつくるか」
なぜなら、違いが価値を生み、
差異が価値となるから。

それがこの日のテーマ。

私は、小売業の歴史において、
バリュー・イノベーションを果たした最高のケースは、
アメリカのウォルマートだと思っている。
日本のセブン-イレブンも、ウォルマートに並ぶ好例。
y1
人間も会社も、階段型に成長する。
y=ax+bで、
直線のごとき成長を見せるものはない。

そして階段型に成長するのは、
あとからわかるもので、
自分自身にとって、
いまどんな階段を上っているのかはわからない。

しかし長い低迷があれば、
それだけ次に上る階段は高い。

これは、私の経験からも、確かだと思う。

大切なのは、長い低迷の時にも、
精いっぱいの努力を怠らないこと。

日本の経済や小売業が今、
長い低迷の時にある。

だからこそ次の階段は高いに違いない。
私はそう信じている。
k
そんな思いを込めた講演になった。
今年最初の講演だけに、熱が入った。

ご清聴を感謝したい。
y2
1982 年、私鉄系チェーンストア8社が、
「共同仕入によるメリットの追求と
ムダを省いた価値ある商品を低価格で開発することに合意」。
八社会が誕生した。
そして「Vマーク」という共同プライベートブランドを開発している。

現在必要なことは「シナジー効果」
これしかない。

個は全体のために、
全体は個のために。  

人間でも組織でも、
多くのものが集まる時の鉄則。

講演は1時間45分に及んだ。

その後、懇親会。
右から、相鉄ローゼン社長の春日徹夫さん、
京王ストア社長・内藤雅浩さん、
左はよこまち社長の横町俊明さん。
k2
写真には載っていないが、現在の八社会会長は、
東武ストア社長の玉置富貴雄さん。
玉置さんがいいことを言った。
「売上げには、質の良い売上げと質の悪い売上げがある。
いつも質の良い売上げをつくらねばならない」  

まさに、今年は、
質の悪い売上げが生まれてしまうことが多いに違いない。
それを自ら戒めることこそ、大切だ。

ドラッカー先生が言う「8つの目標」。
その7番目が「質(たち)の良い資金」。  

玉置さんの「質の良い売上げ」の話を聞いていて、
ドラッカーを思い出した。

最後に事務局の皆さんと写真。
j
ご苦労様でした。

個は全体のために、
全体は個のために。  

そのシナジーをつくりだす。
お忘れなく。

<結城義晴>  

2010年01月22日(金曜日)

プライベートブランドとナショナルブランドの価格が接近・逆転していることについて

あっという間に金曜日。
今週も、多くの人々に会った。

人と会うのが仕事。
人の話を聞くのが仕事。
人に話すのが仕事。

人に対する仕事を始めてから、
もう33年が過ぎようとしています。
最初から、人に関連する仕事をしたいと考えていたからです。

だから今週も、そのことに感謝。
まだまだ私の仕事は、27年は続く。
ありがたいことです。

しかしブログも、いつまで続けられるか。

年をとったら、やがて、1日のブログを、
これだけで許してもらえる時が来るかもしれない。

「イ」 

日本放送協会が、放送開始の時に発信した一番最初の映像。

イロハの「イ」。

私の場合は、
「今日も、
元気を出そうよ」  

こんな感じの一言で、
ブログが終わってしまうような85歳、90歳。
それが私の憧れです。

100歳になったまど・みちおさんのように。

さて、通常国会は、続く。
谷垣禎一自民党総裁の不甲斐ない質問。
私も谷垣さんに会ったことがあるから、
この感じ、よくわかる。

新聞には、「人がよい」などと書いてあるが、
失礼ながら、あまりモノを深く考えていらっしゃらない。
「血のション便が出るほど、仕事してみろ。
考え抜いてみろ」  

よく言われたが、
今の日本国の状況を考えると、
野党第一党のリーダーには、
そのくらいの覚悟が必要だし、
それくらいのことが期待されている。

まあ、鳩山由紀夫首相にも、
「血のション便」くらいのことは、
お願いしたいもの。

さて今日の日経にイオンとセブン&アイ・ホールディングスの記事。

イオンは2015年には1400店全店で、
一般用医薬品の販売体制を整える。  

マツモトキヨシを追い抜く腹積もり。
現在のグループ全体の医薬品売上高は2800億円。
それをマツキヨ並みの4000億円に持っていくとの意向。
医薬品プライベートブランドは2008年で1600億円だが、
2015年にはこれも倍増を目論む。

この計画は、達成されるに違いない。

一方、セブン&アイ・ホールディングスの村田紀敏社長。  
来季2010年度に対して。
「前半はまだ減少が続くだろう。
厳しいコスト管理なくして生き残れない。
これまで粗利益率が30%あれば経費もその範囲ならいいだろうと、
管理が甘くなっていた。
各店舗の収益構造を徹底的に見直す」

成長戦略は、「グループの相乗効果」を上げること。
「原材料の調達や生産の最適地を世界から探し出し、
価格や品質のこだわったプライベートブランド商品を開発して、
世界のグループ企業で販売する」

収益構造の見直しと、
グループシナジーの追及。  

これは、規模を達成した企業やそのグループの定石。
いかに徹底できるかにかかっている。

さてその日経の「消費」欄。
小売店頭での異変現象の報告。

メーカーのナショナルブランドの価格が下がってきて、
プライベートブランドの価格と接近・逆転しはじめた。  

食品では納豆、カレールー、
日用品ではティッシュペーパーなど。
「一部の商品で取り引き条件がかなり良くなった」
これは都内のスーパーマーケットのバイヤーの声だという。

私はずっと、プライベートブランドは、
コモディティ化現象の表れだと言ってきた。

プライベートブランドが普及するほどに、
その品種の商品群は、コモディティ化する。  

コモディティ化とは、
「代替性」をもってくるということ。
だから、ナショナルブランドが、
今度は、限りなくプライベートブランドに近くなってきた。

まあ、あたりまえといえば当たり前の現象。

昨日は、幕張へ。
JR海浜幕張の駅を降りると、
駅前から懐かしい「カルフール」の看板が見える。
m1
現在、イオングループの店舗となっている。

駅前から左に目を移すと、
東京海上日動火災の大きなビル。
m3

この中に、デイモンワールドワイドの日本オフィスがある。
バイスプレジデントのピーター・トーマスさんに面会。  
d1
同じくジャパンインクのバイスプレジデントのバラット・ルパーニさん、
コーネル第一期生の和田浩二さんと、
FMIジャパン事務局長の中間徳子さん。

コーネル・ジャパンの2月講座で、
ピーターさんに講義とパネルディスカッションをお願いしている。
その打ち合わせ。

30分もかからず、打ち合わせは終わった。

ピーターさんに質問。
昨年の日本のプライベートブランドはいかがだったか。
「激安の商品ばかり売れました」  

そう、プライベートブランドの中の、
低価格品ばかりが売場に並び、売れた。

その反動として、
ナショナルブランドからの接近・逆転も起きた。

コモディティ化現象、ますます進む。

このことを知らねば、単なる『安売り大会』が、
更に進むだけとなる。

デイモンのオフィスを出たら、
隣に、イオンタワーが見えた。
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<結城義晴> 

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